匿名さん 2025-03-14 10:21:53 |
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……はーい
( お茶と聞いて少し残念そうに口を尖らせたが、勉強が終わればジュースを出してくれることを知っているので大人しく返事をして。机の上に筆記用具とノート、算数の教科書を広げる。そして、こっそりと消しゴムのカバーを外して油性ペンで書いてある彼の名前を見ると、どきどきしながら文字を指でなぞって )
朔くーん、開けてくれるー?
( キッチンで彼と自分用にお茶を入れ、そのグラスを持って部屋に戻るも両手が塞がっている為自分で開けることは出来ず。廊下に置くことも出来るが気の知れた彼相手の為声をかけて扉を開けてもらおうと扉の前で待って )
わ、わかった!ちょっと待ってて…。
……もう、最初から開けとけばいいのに。一個持つからちょうだい
( 扉越しの声に驚き、慌てて扉を開けに行く。その時、手に持っていた消しゴムがするりと床に落ちたことには気づかずに、若干むすっとしながら扉を開けて。片方のグラスを受け取ろうと手を差し伸べて )
ありがとう、次からは気をつけるね
( 扉が開くと開けてくれた彼にお礼を伝え、次からは扉を開けていようと今までに何度も思っては忘れて行動してる事を思い出して反省から少し苦笑いを浮かべしょんぼりしながら差し出してくれた彼の手に彼に入れてきたお茶のグラスを差し出して )
分かってるならいいけど。
ほら、さっさと勉強始めよ?早く終わらせて一緒にゲームしたい!
( グラスを受け取って呆れた顔を見せるものの、強く責めることはなくそのまま机に向かって。早くもご褒美のゲームのことを口に出すと、急かすように彼を手招いて )
うん、じゃあ 授業でしたところの復習と 宿題を一緒にしようか。…あれ、消しゴム落ちてるよ?
( 勉強に誘ってくる彼の後ろを歩きゲームをしたがる子どもらしい彼を微笑ましく思いながら今日の勉強内容を伝え勉強の邪魔にならないところにグラスを置く。相手の隣に座ろうとした時に足元の消しゴムに気付き声をかけながら拾うが自分の名前が書いてある事に気付き不思議そうな表情を浮かべ“僕の名前…?”と呟いて消しゴムに書いてある自分の名前を凝視して )
……! そ、それは見ちゃダメっ!
な、なんでもないから…。
( 消しゴムのことを教えられると、数秒考えた後、カバーを外したまま落としたんだとようやく気付いて一気に青ざめていく。好きな人の名前を消しゴムに書くというおまじないは、誰かに見られたら効果を失くしてしまう。それも、好きな人である当の本人に見られるなんて。慌てて彼の目元を手のひらで隠し視界を奪って、必死になんでもないと言い張って )
え?でも…。うーん、分かった。じゃあ 勉強しよっか
(消しゴムに書かれた名前が自分だったことで「なんでもない」と言われても納得できず追及しようとするも視界を奪われる前に見えた彼の顔色が青ざめていた事と必死な彼の様子に消しゴムについて触れるのは可哀想な気がしてスルーすることに決め、無理矢理話題を変えながら手のひらに消しゴムを乗せるだけにして彼が受け取れるように差し出して)
……颯にぃは、消しゴムのおまじないって知ってる?
( 優しい彼は状況を飲み込めないながらも一旦見逃してくれるらしく、ほっと胸を撫で下ろす。少し落ち着いて消しゴムを受け取ろうとしたが、いつもより彼との距離が近いことに気付いてぶわっと頬を染めて。緊張して体が動かない。その状態で彼の視界は奪ったまま、このおまじないを知っているのかどうか問いかけてみて )
消しゴムのおまじない?知ってるよー、あれでしょ?好きな子のお名前書いて使い切るってやつ。受け持ってる生徒の子がやっててね、って、あれ…?さっきのって……
( 中々手を退かしてくれない事を不思議に感じつつも消しゴムのおまじないについて尋ねられると家庭教師として受け持ってる生徒の女の子に教えてもらった事を伝えるために軽く方法の説明をする。教えてもらった時の女の子の事を思い出せばその時の微笑ましさがぶり返しわくわくするような楽しそうな少し跳ねた話し方をしていたが途中でまだ自分の手の上にある消しゴムに書いてた名前とおまじないの話がリンクしてる事に気付き少し首を傾げ正解にたどり着こうとして )
し、知ってたんだ…。
…………じゃあ、僕が颯にぃの名前を書いた理由も分かるでしょ
( おまじないのことを知らなければ上手く誤魔化せるかもしれないと思ったが、無情にも知ってると言われてしまい、颯にぃのくせに…と失礼なことを思いながら頬を膨らませた。今にも核心に迫ろうとしている彼に、ここまできたら素直になるしかないと手のひらを退かすと、今度は顔を覗き込んで真剣な表情でじっと見つめてみて )
……好きだから?ふふ、ませてるねぇ。
( 彼の言葉に自分が先程考えた事が答えなのだろうかと考える。真剣な表情で見つめてくる彼にほんの少しドキッとしてしまうが少女漫画のような展開であれば誰でもドキドキくらいするだろうと考え相手と状況に飲まれないように自分の考える答えを口にした後小さく微笑ましそうな雰囲気を滲ませて笑い相手の頭をポンポンと優しく撫でてみて)
もうっ、子供扱いしないでよ!僕本気なんだよ!颯にぃのこと、本当に、その…。
( 少しでも意識してくれたらいいのに、まるで相手にされない。頭を撫でられるのは嬉しいけど今のタイミングは不本意でしかなかった。自分の言葉で言わないと伝わらない気がして勇気を振り絞ろうとするが、恥ずかしさが勝って結局言葉にはできず、声の大きさも尻すぼみになっていって今にも泣き出しそうになってしまい )
わ、泣かないで。ごめんね。
( 子供扱いな事を怒られてしまってから自分が彼を子供扱いしていた事に気付くが自分の中で小学生は立派な子供のため“子供扱いしない”と言ったところで無意識に行動して約束は守れなさそうだと自己分析した所で相手が泣き出しそうな事に気付く。慌てたようにぎゅっと抱きしめて慰めるように背中をトントンと優しく撫でれば自分がまた子供扱いしてる事にも気付かず泣かせてしまいそうな事を謝って )
……なっ、泣いてないし!
ふん、今はまだ分かってくれなくてもいいよ。でもいつか絶対分かってもらうから
( ぎゅうと抱きしめられると反射的に離れようと体を反らせて、いやいやと首を振る。まるで赤ちゃんをあやすみたいな体勢が嫌らしい。すぐ泣いてしまいそうになるところが子供扱いされる要因なんだと分かれば、ごしごしと目をこすって涙なんか出てないとアピールして。ふん、と拗ねてそっぽを向いたかと思えば、意気込むような台詞とともに無防備な彼の頬に唇を当てると、すぐに目を逸らして )
っ、うん。…じゃあ 待ってるね
( 体を反らしてまで嫌がられると腕の力を弱め泣いてないアピールをする彼に安心したような雰囲気を見せるも頬に唇が当てられると驚きで息を飲む。彼は自分に伝えたいことが伝わらないと勘違いしてるようだが、本当はきちんと伝わっている。ただ子供の小さな世界で親でも学校の教師でもない自分という勉強を教え頼れる大人でありゲームをする友達でもある自分が珍しくて勘違いしてるのだろうと結論付けていて。それなら、自分が彼にしてあげられる事は“夢は壊さず、世界を広げてあげること”。彼が大人になって世界が広がった上で自分に気持ちがあるその時にはきちんと向き合おうと思いながら、ふわっと柔らかい笑みを浮かべて自分の言葉の残酷さに気付く事無く伝えて )
うん、まってて。
……あ!颯にぃって今コイビトとかいないよね!?これから作るのもダメだから!もう颯にぃの隣は予約したからね!
( その言葉の深い意味までは理解できずとも、まだ本気にされてないのはなんとなく分かってしまう。それでも少しは受け入れてくれたのだろうと実感すればだんだんと機嫌を直して、小さく笑い返して。彼の隣は予約済みだと調子良く言えば、密着していた体を離してようやく勉強する姿勢に移って )
今は居ないけど…まぁ、そうだね。もう少しの間くらいなら 恋人枠は空けておこうかな。……じゃあ復習からしよっか。
(恋人の有無について尋ねられれば今は居ない事を伝えるが“予約”に関しては好きな人が出来てしまうと付き合うかもしれないため確約は出来ず。ただ現状として好きな人は居ない為暫くは大丈夫だろうと空けておくことを伝えれば自分も勉強をしてもらおうと話を切りあげる合図として自分から離れた彼の頭を指先で撫でたあと教科書に目を向けて伝える)
もう、少しじゃなくてずっとだってば…。
……えーと、分数の割り算だっけ。この問題がよく分からなかったんだけど…
( 少しの間という言葉に引っかかりじぃーと睨むが、気持ちを切り替えて勉強に集中することにして。根は真面目なため、一度スイッチが入れば先ほどの話題を掘り返すこともなく大人しく勉強を始めて )
うんうん、じゃあ説明していくね
( 睨まれても特に気にすることなくニコニコと微笑んで流す。しかし彼も勉強をする姿勢になれば、まだ小学生にも関わらず切り替えが出来て偉いなと感心し優しい瞳で分からない箇所を教えてくれるのを聞き自分も仲のいいお兄さんから家庭教師へと切り替えれば分かりやすく噛み砕きながら説明をし始めて)
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