主 2025-02-28 18:46:46 |
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【 Mimic 】
本名:Irene Bale
読み:アイリーン・ベイル
年齢:27歳
性別:女性
容姿:髪色は落ち着いたダークブラウンで全体的に緩く巻いている。前髪は顎の辺りまで長く斜めに分けており、いわゆるかきあげヘア。濃くキリッとした眉毛とは反対に、ぱっちりとした薄いブラウンの瞳は垂れ目で優しい印象を与える。唇はぽってりとしており、パキッとした濃い赤の口紅を付ける事が多い。身長は168cm。凹凸のハッキリしたメリハリのある体型。普段から身体のラインが出る服装を好み、胸元の空いたタイトなワンピースに、ライダースジャケット、ハイヒールなど。
性格:現役の頃は若さもあってか高飛車で高慢な態度が目立っていたが、引退以降は身の振り方を考え、すっかり丸くなって謙虚という言葉を覚えた。自信過剰だが見合った実力は充分にあり、寝る間を惜しんで演技や変装対象の研究を欠かさない等、努力の結果とも言える。世話焼きな面もあってか何かと年下から相談される事が多い。以前は敵を作りやすいタイプだったが、今は全て吹っ切れたからなのか親しみやすさがあり、彼女自身も周りの人間に友好的。
備考:愛称は「リーニー」「リーナ」など。舞台女優だった母の影響で、幼い頃から声楽やバレエを学び、若くしてブロードウェイの主演に大抜擢。演技力は特に秀でており、カメレオン女優として映画やドラマなど引っ張りだこで人気絶頂だったが、そんな順風満帆な人生も25歳にして崩れ落ちる。信頼していた彼女の親友のとある女優に嵌められ、禁止されている麻薬の所持容疑で逮捕されてしまったのだ。何日間かの拘留の後すぐに釈放されたが、一度失った信頼を取り戻すのは難しく、若くして女優引退を決意した。親友の裏切りと生き甲斐を失った絶望から自暴自棄になり、毎日朝から晩まで飲み歩いていた所をHAZEに拾われ、現在に至る。上述の通り驚異の演技力を持ち、相手の仕草から声まで完璧にコピーする。大の酒豪でワイン好き。
『当たり前でしょ、私を誰だと思ってるの?目の前にいるのが大女優アイリーン・ベイルだなんて誰も気付かない。顔はもちろん、声も、仕草も、匂いまでも、私は"彼女"なの。』
(/お待たせしました!海外のスパイ映画をイメージしこんなキャラがいたらいいなぁ、という気持ちで作りましたが、いかがでしょうか……!想像されていたMimicと違っていたら申し訳ありません。どうかご精査下さい。よろしくお願い致します。)
>8 Mimic / アイリーン様
(/PFのご提出ありがとうございます!まさに海外映画から飛び出してきたような大変魅力的な娘様で、人生経験を感じさせるお人柄や、お酒好きというチャーミングな一面が愛らしくて素敵です…!ぜひHAZEのお仲間として素敵な交流ができれば幸いです。
お手隙の際に初回文をご投稿いただきたく、>5 CASE 01 をご参考に、作戦遂行途中、あるいは準備期間でも完了後でも、どのような場面でも構いませんのでお願いできますでしょうか…?イメージが湧きづらかったり、疑問点がございましたらお申し付けください。)
>8 Wildcard / ジェイデン様
( とある郊外にひっそりと佇むバー。客層は若者よりも比較的落ち着いた男女が多いだろうか、依然としていつ訪れても繁盛している。カウンターの左奥、あまり人目につかないそこが彼女の定位置で、シェーカーを振るマスターに「調子はどう?」と声をかけながらサングラスを外し。「絶好調だよ。君は?」「最高」「だろうね」と定番の社交辞令を交えた後、注文せずともまず目の前に差し出されたのは瓶の飲み口にくし切りにしたライムが挿されたビール。慣れた手つきでライムを少し搾り瓶の中へ押し込めば、そのままごくごくと──瞬く間に喉へ流し込まれてゆき。瓶を空にすると目を閉じて満足だと言う様に恍惚な表情を浮かべ。暫く喉越しの余韻に浸った後、鮮やかな赤いハンドバッグから1枚の写真を取り出し。腕時計やスーツ、全て一級品を身に纏い、貼り付けた笑顔で映る男──今回の標的の顔を、惜しむ様に人差し指で優しく撫で。)
残念だわー。彼、結構ハンサムなのに。……ターゲットじゃなければアリね。
(/参加許可、そしてお褒めの言葉をありがとうございます。恐れながら、年上としてジェイデン君の事は可愛がらせて頂ければと思います……!他、個性的なHAZEのメンバーが集まるのを楽しみにしております。
とても迷ったのですが、時系列としてはいったん作戦遂行前夜くらいをイメージしました。拙い文章ですが、絡んで頂けると幸いです。どうぞよろしくお願い致します。)
>10 Mimic
スコッチのダブル。ロックで。
( バーの扉を押し開けば生温い外気が断ち切られ、わずかに冷えた空気が肌を撫でる。低く流れるブルースの旋律、グラスが触れ合う微かな音、静かに酒を傾ける客たちの落ち着いた気配──その奥、変わらぬ定位置に腰を据える女の姿が目に入る。指先に弄ぶのは既に空となったビール瓶。赤い唇の端に浮かぶ満足の色を捉えながら、古びた木製のカウンターを指先で三度軽く叩き、無言のまま視線を寄越したマスターに静かに注文を告げて。琥珀の液体がグラスへ注がれる様を横目に歩を進め、肩越しに滑り込むように覗き込めば、彼女の手元にあるのは一枚の写真。精巧に仕立てられたスーツ、腕には輝く高級時計、端正な顔に貼りついた余裕の笑み。絵に描いたような“成功者の顔”を完璧に演じる男、エヴァン・ロックウェル。つい先ほど耳に届いた独り言を思い返し、低く落とした声で問いかけ )
へぇ、ハンサムねぇ……で、俺とどっちがイケてる?
(/アイリーン様に可愛がっていただけるの嬉しすぎます、夜通し晩酌に付き合って潰されたい…!初回場面は作戦遂行前夜とのこと、了解いたしました。情景が浮かぶ映画のワンシーンのような導入をありがとうございます!他メンバーが集う日を待ちつつ、のんびりお相手いただければ幸いです。改めてよろしくお願いいたします。/蹴可)
>11 Wildcard
あらジェイ、来てたのね!……比べるまでもないわ。私、うわべだけの男って嫌いなの。
( 背後から聞こえる耳馴染みの無い声に怪訝そうな表情で肩越しに振り返ると、ドレッドロックスが特徴的なベビーフェイスを視界に捉え。よく見知った顔に安堵感から思わず笑みが溢れ、空席だった隣に置いた鞄を背凭れと自分の背中の間に移動させ「座る?」と彼を誘導し。彼は既に注文を終えているようで、自らも空き瓶をマスターの前へ差し出すと二杯目を注文し、今度はよく飲み慣れた葡萄色の液体がグラスに注がれる様子を頬杖をついて眺めながら徐に口を開く。ロックウェルは中年男性らしい渋みのある端正な顔立ちだが、人間的な魅力には乏しいだろう。対して彼は愛嬌のある外見に比例して人柄も良い。何より母性本能を擽られる所がまた魅力だろうか。ワイングラスの脚を唇と同じ色のマニキュアが塗られた指先で挟み、反時計回りに何度か回転させると顔の位置まで持ち上げ )
いよいよ明日からね。成功を祈って──乾杯。
>12 Mimic
アンタが一人で”食前酒”でも楽しんでる頃かなって思ってさ。ああ、しばらくは酒を味わう暇なんて無いくらい大忙しだ。乾杯。
( 予想に反さない彼女の返答には満足げに口角を上げ、促されるまま隣のスツールへ腰を落ち着ければ、わずかに軋む音とともに古びた革張りの座面が沈み込み、馴染むように身体を支えてくれる。差し出されたスコッチのグラスを手に取ると、琥珀色の液体に沈む氷が静かに揺れ、触れ合う音が微かに響いて静かな店内に溶けていき。彼女の仕草に倣い軽く掲げたのちグラスを口元へ運べば、まず燻した麦の香りが鼻腔をくすぐり、次いで仄かな甘みが舌の上を滑り、喉を焼くような熱がじわりと身体の奥へ沈み込んでいくのを感じながら、肩肘をつき頬杖をついたまま視線を隣の小綺麗な横顔へと移す。──明日、ついに幕を開ける作戦。自身に与えられた初日の役割は彼女とともに投資家のパーティーへ潜入することだったか。作戦の初動を思い返した途端、脳裏をかすめたのは数日前に仲間から投げかけられた忠告であり、面倒そうに眉をひそめると不穏な一言をぼそりと零し )
……やべ。そういやOracleに投資の勉強しとけって言われてんだったな……。
>13 Wildcard
あら、あなたの会話術でなんとかなるわよ。とりあえず用語だけ覚えれば話を合わせられるわ。……ほら、こういう感じ。
( 乾杯を終えれば彼と同時にグラスを口元へ運ぶ。まず僅かに口に含むと舌先に軽い甘みを感じ、次いで酸味が舌の表面を包むように広がってゆく。喉奥から立ち上がる爽やかな香りまで堪能すれば満足気で、今度は先程よりも充分に喉を潤し。曇った表情で呟かれた彼の言葉に、第一関門である明日のパーティー潜入の任務を思い出すと、鞄からポケットサイズの本を取り出し、上部から飛び出た幾つもの付箋のうち最も目立つ蛍光色の付箋が貼られたページを開くと彼の方へ向け。”はじめての投資”と銘打つ通り初心者向けで、該当のページにはアルファベット順に専門用語と解説が並んでおり。──その一方で、課題は知識を身に付けるだけでなく、身元を知られぬよう完璧に姿を偽る事。名前、年齢、経歴、髪型。実在の人物を演じる上では念入りに下準備を重ねるが、明日演じるのは架空の人物のため未だ詳細を決めかねており、顎に手を添え眉間に皺を寄せながら考え込み )
ねぇ、明日はどういう設定にするの?ウィッグと衣装も用意しなきゃね。
>14 Mimic
良い本だな、マジで……酔いが回りそうだ。まあ適当に相槌打ってりゃそれっぽく聞こえるもんだろ。……で、設定か。
( 開かれた本のページには無駄のないレイアウトで専門用語の羅列が几帳面に並び、そもそも勉強が苦手な自分にとっては “はじめての投資” という穏やかなタイトルのほうがむしろ場違いに浮いて見えるほどで、渋い顔で目を数度しばたたかて。パーティー潜入の第一関門として最低限の知識は必要であると理解しつつも、今さら頭に詰め込める自信などなく、結局のところ会話さえ弾めば多少の知識不足は誤魔化せるはずだと楽観的な結論に落ち着けば、意識は自ずと次の課題である変装の準備へと移り、片肘をついたまま顎に指を添え、唇を軽く尖らせ目を細めてしばし思案に耽り。架空の人物を作り上げること自体はさほど難しくはないが、適当にでっち上げた設定でボロが出れば疑念を抱かれるリスクさえ生じかねない。指先でグラスの縁をなぞりながら過去の経験を振り返り、それらしい設定を組み立てれば思いつくまま語りだし )
……そうだな、アンタが家業の資産運用を任されてる御令嬢とかで、俺は地方の小規模ファンドの投資アドバイザーってのは?金持ちのボンボン相手に金融商品売り込む仕事なら細かい投資の話振られても適当にかわしやすいしさ、最近昇進したばっかの新米アドバイザーってことにすりゃ、多少のミスも”経験不足”で押し通せる。クライアントのアンタにくっついときゃ良いしな。
>15 Wildcard
でしょ。……気に入ったなら、あげましょうか?
( 皮肉めいた言葉には同意を示す相槌を打ち、閉じた本を背中の後ろに置いた鞄へ戻そうと身体を捻るが、ふと何かを閃いて一瞬動きを止めると唇の端を吊り上げて悪戯っぽい笑みを浮かべ、面白半分で本を彼へ向け差し出して。明日の綿密な計画を真剣な眼差しで、途中何度も頷きながら聞き入り。メモ帳を取り出すと彼の提案を思い返すように呟きながらペンを小刻みに走らせ、その横にアン、メアリー、ソフィア等偽名の候補を思い付くまま書き連ねてゆく。ろくに資産運用の経験も無い温室育ちの令嬢が投資の知識に乏しい所で怪しまれる可能性は低い。彼も同様で、投資の世界へ足を踏み入れたばかりの立場なら彼の人柄も相俟って会話にも困らない。むしろそれくらいの方が警戒され辛いだろう。グラスの中身を一気に飲み干し、マスターへ二本指を立てて注文すると、飲み口に塩が縁取られ琥珀色の液体が入ったショットグラス二つとライムが目の前に置かれて )
新人投資アドバイザーと世間知らずのお嬢様──と。ふふ、相変わらず天才ね。知識が無くても「教えて下さる?」でなんとか誤魔化せそうだし。……真面目に投資の勉強してたのがバカバカしいわ。マスター、テキーラを。
>16 Mimic
遠慮しとくよ。そいつはアンタの手元にあったほうが幸せだろうし、何よりせっかくの可愛い飾り付けが泣くってもんだ。もし俺がヘマやらかした時は、聡明なお嬢様の知恵でうまく取り繕ってくれよ。
( 片方の口角をわずかに持ち上げながら、軽く肩を竦めて差し出された本を指先で押し戻す。ページの端々から覗く色とりどりの付箋は彼女が重要だと判断した箇所を示しているのだろうが、自分にとっては単なる装飾以上の意味を持たず、眺めても頭に入る気さえしない。設定の同意が得られたことに気を良くして早速“お嬢様”呼ばわりを織り交ぜつつ、ペン先が走る手帳を横から覗き込み、罫線上に並ぶ偽名の候補を視線で拾っていき。スコッチを喉に流し込み、グラスを軽く回して氷が溶ける音を聞きつつ提案を送る途中、カウンターに置かれるショットグラスの乾いた音に反射的に視線をやれば、わざとらしく眉間にしわを寄せて )
“ソフィア”が良いんじゃないか?品があって投資家の社交界にもしっくり馴染み──……おいおい飲み過ぎんなよ。言っても無駄だろうけどさ。
>17 Wildcard
冗談よ。まぁ確かに、ここまで勉強したんだからちょっと可哀想ね。……ふふ。任せてよね?新人君。
(自分への敬称は嫌味の感じない響きで聞き心地が良く、満悦すると押し戻された本を鞄へ戻し。いくつかの偽名の候補が並ぶ中、彼が選出した該当の名前を丸で囲み、すぐ後に聞こえた理由には納得し。一方で彼の偽名は決まっているだろうか、ふざけている事もあり普段の彼女の演技からは想像も出来ない大根役者さながらの棒読みでわざとらしく問いかけ。目の前に二つ並んだショットグラスの一つを顔をしかめる彼の前に差し出し、自分もグラスを手に取ると中身を味わう前に縁にまぶされた塩を人差し指で掬い、ひと舐めして。時間を確認する為カウンター横の壁に掛けられたアンティーク調の時計を見上げると長針と短針がもうすぐ天辺で重なるようで。普段なら相手の制止を振り切って深酒をするが、明日の任務の事を考えると思い留まったようで一言素直な返事をし、最後の乾杯をしようとグラスを再び高く掲げて)
そう?じゃあ、ソフィアで決まりね。確かにレディって感じの響き。あなたの事は、なんとお呼びすればよろしいかしら?……そうね、わかったわ。もうこんな時間だし、明日に備えなくちゃ。──ほら、最後に景気づけよ。
(/こんばんは。今後の展開なのですが、あと何レスかで作戦当日、パーティーの描写等への移動を考えておりましたが、いかがでしょうか……?主様の考えてらっしゃった案などがあれば教えて頂けると幸いです!)
>18 Mimic
随分と可愛らしいご令嬢だ。俺は……よし決めた、“エライジャ・マイヤーズ”にする。バーボンとラムのハーフってのも案外俺にはしっくりくるだろ?
(芝居がかった棒読みの演技を受ければ今度は肩を竦めるだけではなく大袈裟な溜息まで添えつつ、偽名については彼女から問われたことでようやく真剣に考え始めたようで、少しばかり思案する素振りを見せながら視線をふとカウンターの奥へと滑らせて。整然と並ぶ琥珀色のボトル群の中で偶然目が止まった、妙に耳に残るバーボンの銘柄と、力強く主張するジャマイカンラムのラベル。その二つの名を拝借して掛け合わせ、即興ながらもどことなく馴染みの良い偽名をでっち上げて。口に転がしてみれば思いのほか悪くない響きに内心満足しながら、スコッチの残りをグラスごと傾けて喉へ流し込み、そこへ“最後の景気づけ”と称してショットグラスが押し出されれば呆れたように眉をひそめつつも、どこか楽しげな色を滲ませてそれを取り上げ、軽く掲げて)
ったく、お嬢様に付き合うと肝臓が持たねぇな。……仕方ない。大人しく乾杯するとするか。
(/こんばんは。展開のご提案ありがとうございます!実を言いますと丁度こちらもパーティ潜入場面への移行をご相談させていただこうかと考えていたところでございました…!ぜひ、良きタイミングで場面転換させていただければと思います。)
>19 Wildcard
エライジャ?……あー、なるほどね。エライジャ・マイヤーズ。ふふ、本当にピッタリだわ、あなた改名したら?
(彼が告げた名前には聞き覚えがあるが、何処で聞いたかは直ぐに思い出せない。その名を何度も呟きながら記憶を辿る中、ふと彼の視線の先、カウンターに並ぶボトルのラベルを端から順に目で追えば、記憶が蘇ると同時に彼の言葉を理解し思わず感嘆の声が漏れ。試しに一度呼んでみるが不思議と違和感はなく、冗談交じりに笑みを浮かべ。ショットグラスでの乾杯を終えると一気に喉へ流し込みすぐにライムを齧ると、独特な苦味が酸味で中和され気持ちが高揚し心地良い酔いを実感する。同じペースで酒を嗜んでも顔色が変わった様に見えない彼も負けてはいないと指摘すると、小さくブランドのロゴが刻まれた高級感のある長財布から二人分の飲食代とチップを含んだ現金を少し余分にテーブルへ置いて立ち上がり。彼を見下ろすと頭上へ手を伸ばし、手を振り払われなければそのまま親しみを込めてドレッドヘアを二回軽く叩いて。零時を回っても未だ賑わう男女を横目に後ろ手で手を振り、早々と店を後にして)
あなたも結構いけるクチじゃない?全然変わってないし。──ふー、美味しかった。さ、私はそろそろ帰るわ。今日はご馳走させてね、楽しい”食前酒”に付き合ってくれたお礼よ。じゃあ明日、よろしくね?マイヤーズさん。
(/考えが同じだったようで良かったです!駆け足になってしまいましたが、とりあえずアイリーンは一旦退場させますので、主様がよろしいタイミングで場面転換して頂いて構いません。)
>20 Mimic
( カフェのトイレの鏡に映る男は、どうもぎこちなく場違いな仮面でも被ったようだ。精巧なダークブラウンのウィッグは自然な光沢を帯び柔らかく頭を覆うが、自慢のドレッドヘアとは似ても似つかない。違和感が皮膚の下を這うようで、冷ややかに見つめるうち無意識に両手を伸ばし乱そうとするが、指を拳の中に仕舞い込み自制して。濃紺のジャケットは滑らかに肩に馴染み、ボルドーのネクタイが憎らしいほど洗練された彩りを添える。煩わしげに下唇を噛み、鏡の中の男に無言で中指を立ててから、ポケットに手を突っ込みその場を後にした。西向きの窓際に腰を下ろせばロサンゼルスの焼けつく夕暮れが目に飛び込み、都会の喧騒はガラス一枚の向こうに溶け、オレンジ色の街並みにテールランプの列が続く。指先でカップの縁をなぞりながら通りをぼんやり眺めれば、行き交う人々、ネオンサインが灯るビル群、遠くで響くサイレン──すべてが映画のワンシーンのようで、現実の輪郭をぼやかしていく。本物と偽物の境界が曖昧なこの街は、嘘をつくのに向いている。カップを傾けるとエスプレッソの苦みが舌を打ち、濃密な刺激が脳を覚醒させ、その後には微睡むような余韻が残り。唇の先でぼそぼそと呟くのは、半日で叩き込まれた堅苦しい響きの用語たち…。 )
──EPS、DCF法、ボラティリティ……リスクとリターンのバランス……くそ。頭おかしくなりそうだ。
(/かっこいい締めの文をありがとうございます!アイリーン様のお人柄に触れられた大変楽しい一幕でございました。お言葉に甘えて早速翌日へ場面転換させていただき、カフェにてお待ち合わせの想定でジェイを待機させておりますので、支障なければこちらに合流いただければ幸いです。)
>21 Wildcard
( 手鏡に映る女性は御世辞にも美人とは言い難いが、知的で育ちの良さを感じるように作り上げた。普段は好まないヌーディーな口紅を塗り直すと唇の上下を軽く合わせて色を馴染ませる。前髪が眉下で切り揃えられた濡羽色のウィッグは最高級の毛質で、下から梳くように指を通すと艶のある毛先がぱらぱらと落ちてゆく。ノーメイクと見紛う程の薄化粧と鼻から頬にかけて広がるそばかすは少女のような純朴さを醸し出し、鋭敏な投資家達の警戒心を解くだろう。更には令嬢という役柄を演じる為、数百万は下らないドレスを手配した。白地に小さな花柄が刺繍されたノースリーブのドレスは露出が少なく色気を感じさせない。今の彼女は何処からどう見ても”田舎のお嬢様”だろう。考え事をしている間に目的地のカフェに到着したタクシーを降りると、店内へ足を踏み入れ相棒を探すついでに客の様子を観察する。本を読み耽る老紳士、互いの手を取り幸せそうに微笑み合うカップル、店員を怒鳴りつけるヒップホップ風の男。ブロードウェイで輝いていた頃とは違い、店内を歩く彼女になど誰も興味を示さない。同時にそれは、変装が完璧である証でもあった。決して印象には残らず、かといって浮いてはいけない。誇らしげに口元に笑みを浮かべると、待ち合わせに指定されていた窓際の席に男性の後ろ姿を発見し。彼に近付けば一人呟く難解な言葉に少しからかってやろうと、お淑やかで品のある令嬢の声色で耳元で静かに口を開いて )
──REITファンドのデメリットって何かしら。教えて下さる?マイヤーズさん。
(/こちらこそ、頼りがいのある男らしい一面も素敵なジェイデン様と交流ができて嬉しいです。待ち合わせの想定、承知しました。早速合流させて頂きましたので、よろしくお願い致します。/蹴可)
>22 Mimic
( 耳元に落ちる静かな囁き。その響きに思考の糸を引き戻され、カップを口元へ寄せる手がぴたりと止まる。耳慣れない単語を用いて問いを投げる女性の声はどこまでも優雅で、慎ましやかで、まるで純朴な令嬢のように装っている──が、その言葉の最後に添えられた名前が決定的だった。“マイヤーズ“、この偽名を知っているのは現時点で仲間内の人間のみであり、見上げた先で微笑みを浮かべる令嬢然とした女性の正体が誰であるかは考えるまでもない。上から下へ目線を滑らせ、白地のドレスに繊細な刺繍が施された上品な装いを改めて眺める。薄く笑みを浮かべながら舌先でエスプレッソの余韻を転がし、口の端を持ち上げてそのまま短くヒュウっと口笛を吹き)
相変わらず見事なもんだ。田舎のお嬢様が都会デビューってか。──で、そのお嬢様は俺の講義をご所望か?“マイヤーズ先生“の説明を鵜呑みにすんのはリスクが高いぜ。投資の基本は自己責任、ってな。
>23 Wildcard
──アイスコーヒーを。……驚いた、どこのジェントルマンかと思ったわ。デートのお誘いならいつでもよろしくてよ?
( 趣向を凝らした自身の変装を称賛されると満足気に頬を緩ませながら向かいの席に腰を下ろし、目が合った近くの店員に小さく手を挙げて注文し。飲み物が運ばれて来るまで手持ち無沙汰になる中、改めて眼前の男性を上から下まで眺め回すと負けず劣らずの変装振りに驚嘆する。トレードマークのドレッドヘアは一変──爽やかな短髪によく着こなされた正装も相俟って洗練された大人の男性という印象を与え、信用のおける風体を装うには最適な身なりと言える。冗談半分に彼を見据えたまま、口の両端を吊り上げ小悪魔のような笑みを浮かべ。この任務が無ければ人生において口に出す事は無かっただろう、小難しい言葉を使い令嬢を演じてみせ )
分かってますわ、マイヤーズ先生。自己責任原則、でしたわね?
>24 Mimic
首輪でも嵌められた気分だ。おまけに朝から“家庭教師”付きで勉強漬けだぜ。……いや、ありゃ教師ってより拷問官だな。
( 正面から向けられる賛辞にはネクタイを弾きながら肩をすくめ、形ばかりの正装に包まれた息苦しさを皮肉るように低く笑い。エスプレッソを持ち上げ一口。舌先に広がる深い苦味とともに、仲間の一人であるOracleの“気遣い”を思い出して顔を歪める。勉強不足がバレて教師を付けられ半日ぶっ通しで叩き込まれた投資理論、数字と専門用語の奔流に溺れかけた時間はまさに拷問と呼ぶに相応しかった。カップを静かに置けば指先でリズムを刻むようテーブルを軽く叩きながら、お喋りの片手間にスマホを操作し、その画面を彼女の方へと傾けて。そこに映るのは白髪と口髭を蓄えた穏やかな風貌の老紳士の写真。──今夜の目的は投資家のパーティに潜入し、エヴァン・ロックウェルと繋がりのある複数の投資家と接触すること。仲間から共有された参加者リストのうち、この老紳士もまたロックウェルと親交を持つ一人である。不審に思われない程度に身を乗り出し、声量を抑えつつ彼のプロフィールを手短に伝え )
で、REITだっけか?勝っても負けても運用会社次第、ディーラー任せのゲームなんて何が面白いんだか。賭けるカードは自分で選ばねぇと──…そうだな、コイツなんてどうだ?ウィリアム・ハドソン、65歳の元投資銀行家で今は独立系ファミリーオフィスの代表。老獪なやり手だが最新の投資トレンドには疎いらしい。若い起業家だとか新興企業の支援が趣味、だとさ。
>25 Wildcard
本当、お疲れ様。でも良かったじゃない。これで怪しまれる事は無いわ。
( 苦虫を噛み潰したような表情と口振りからこの半日で相当頭に叩き込まれたのだろう、僅かに疲れが見て取れる。口には出さずとも指示した人物に目星を付けるのは容易だった。彼女でも頭が上がらないHAZEの優秀な参謀──Oracle。大方、昨夜彼が話していた通り投資の知識不足が知られ、厳しい教師でも充てがわれたのだろうか。自分は本を購入してまで勉強して良かったと安堵すると共に、彼が少し不憫に思え困ったように眉を下げつつ同情の言葉をかけ。やがて運ばれて来たアイスコーヒーをまずはそのまま味わうと、小さな陶器に入ったミルクを注ぎ、ストローでカラカラと涼し気な音をたてながらかき混ぜ。再びコーヒーを味わいながらスマホを覗き込むと、一見温厚で人良さそうな老紳士が映っている。身分を偽る事には気が引けるが、騙しやすい事には間違いないだろう。近くに人がいない事を確認すれば、彼の声量に合わせ小さな声で問いかけて )
同感よ。上場廃止になった場合、投資金額を回収できない可能性もあるしね。──へぇ、このおじいちゃんがねぇ……ファミリーオフィスって事は、富裕層の資産運用をやってるんでしょう?つまり、私は家業の投資管理について相談でもすれば良いかしら。上手く彼に気に入られれば完璧よね。
>26 Mimic
ま、それなら少しは報われたって思っておくか…。──完璧。見えたな、この爺さんはオトしたも同然だ。コイツが持つ“名門投資家のブランド”を利用すりゃ今回の案件に箔をつけられる…そんなとこらしいな。
( 前向きな励ましの言葉にはネクタイの先端を指先に巻き付けるよう弄び、困ったような苦笑とともに片目を瞑ってみせ。ハドソンの懐へ滑り込む彼女の策は理に適っており、相手に応じて自在に役を演じるその才覚が十分に発揮されれば、目的達成までの道のりは限りなく短いだろう。彼女が先陣を切るならば自分は適宜フォローを入れ、少なくとも投資の話題で無駄な墓穴を掘る心配も減るはず。喉の奥でくぐもった笑いを零しながら軽く頷き、カップの中身を一気に飲み干せば、口内に残る仄かな苦味を転がしつつ一度スマホを手元に引き寄せて。片手で画面をスクロールして候補者の情報を改めて流し見したのち、適当なところで再びスマホを卓上へ滑らせ、指先で弾くように二枚の写真を示す。最初に映るのは知的な雰囲気を纏うアジア系の中年男性、そして次に艶やかなブランドヘアを揺らす気の強そうな中年女性。それぞれの情報を軽口を交えつつ語り )
あとは…目ぼしいのはこの二人だな。リチャード・チェン。アジア市場に強いベンチャー投資家で、ヤツとは過去に共同出資の実績あり。新しい技術に目がなくて、とりわけAIとブロックチェーンには異常な執着を見せる……今回はそのあたり関係ねぇけど、まぁ競争心の塊みたいな男だ。こんなのは軽く火つけてやりゃ勝手に転がる。
──それからスーザン・リベラ、不動産ファンドの敏腕CEO。ヤツとは数年前に大型案件で組んで以来の縁。投資スタイルも性格もチョー強気で陰じゃ“女帝”なんて呼ばれてる。ビジネスの場では慎重だがプライベートは別……夜のクラブ遊びが大好きでシャンパンとポーカーテーブルさえあれば別人みたいに気が緩むらしい。……つまるところ、接待する側に回りゃ案外あっさり落とせるかもしれねぇってことだ。
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