儚い物語を二人だけのこの世界で。

…そう、ですか。俺もです
（返事が返ってきた、女性の声だった。俺と同い年くらいの女の子か、？なんか聞いたことのあるようなないような…、。と思い出そうと頭をひねっていると頭痛が酷い。あ、これはあれか？なんか、記憶損失の状態から何かを思い出そうとするときの痛み、ドラマとかでよく見る奴。そう考え、更に思い出そうと粘ったがどうしても頭の引き出しから記憶が出てきそうにないので仕方がなく寝起きのガラガラボイスで上記を応え。同じ境遇だということもあって親近感を憶えるが、これが夢だとしたらよくできた夢だなと思い。こんなに可愛い声で惚れない訳がないのだ。そう馬鹿なことを頭の中で繰り広げていると、少しして「気づいたら此処にいたのか」と聞かれ、嬉しさから大分軽い調子で、「そういうこと、そういうことっ！もしよかったら少しお話しない？」と答え、期待から相手の返事を待たずにドアを勢いよく開けようとし。）