▼　Maxwell：Grimoire：６６５回目：◎

>35 リッカルド

……なるほど。お前の術式は相変わらず独創的だな。──で、解呪の研究をしていない、だと？
（ 彼の説明に耳を傾け、獣に人工物の甘味を覚えさせないよう工夫が凝らされた手法に感心しつつ、途中で投げ渡された白い丸を反射的に片手で受け取る。手のひらの中でわずかに輝きを帯びたそれを一瞥し、頭の隅では帰宅後の成分解析の構想を練りながら、静かにポケットへとしまい込んだ。が、次に放たれた彼の言葉には思わず動きを止め、その場に固まる。目前の男が飄々と言ってのける放棄宣言を飲み込むのに数秒かかり、やがて困惑と呆れの滲んだ低い声で聞き返す。眉間に皺を寄せながら、一呼吸置いて言葉を続け ）
一体何を考えているんだ。呪いを放置すればどうなるか忘れたわけじゃないだろう、ただの好奇心で自分を犠牲にするつもりか？


>31 シーラ

（ 解呪の研究の一環としておおよその使い魔の位置を割り出し、その一つである森の中を慎重に進む。鬱蒼と茂る木々の間から漏れる微かな光が足元を照らし、耳に届くのは風に揺れる葉音と小鳥の囀りだけ。周囲に目を配りながら進むうち、不意に視線の先、木の上に佇む人影を捉えて足を止めた。この深い森の奥で、しかも木の上に登っている女性とは妙だ。山菜採りにでも来て迷ったか、あるいは何か事情を抱えているのだろうと判断し、木の真下から声を張って呼びかけ ）
おい！そこの君、こんな場所で何をしている？一人か？

（／初めまして。可愛らしいお姿に気高い心をお持ちのシーラさんと是非お話ししたく、お声掛け失礼いたします。相性等に問題が無ければ交流させてくださいませ。もし宜しければですが、少しやり取りした後に期間限定イベントの方をご一緒できれば尚嬉しいなと思っております…！）