さすらいの旅人さん 2024-10-27 20:20:23 |
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…ここ、あいつらが主の為に少し匂いの強いものを植えてるんだとさ。…お陰で俺の髪からも同じ匂いがする様になっちまったが…
(一緒に花壇を曲がるとすぐに公園が見えて来た。上記を言いながら空いている方の手で自身の髪を持ってその匂いを嗅げば、苦笑して。このところ出陣や近侍の仕事で色々な事について頭を使う事が多く、慣れない事の連続で外側からは見えずとも人の身が疲労しているのを感じていたが主や他の男士の手前中々言い出せずにいたところで。今日は非番を貰えたので主の世話をしつつも比較的のんびりと過ごせていて、偶にはこんな日があっても良いのかも知れないとゆるく長く息をつくとベンチの前で主が止まれる様に合図をして)
ここ、座るぞ。目の前にベンチが有るからな
…うん。
(目の見えぬ自身への、短刀達の気遣いが有り難い─自身の鼻を擽る花の香と彼の髪の香りに小さく微笑みつつ、彼の腕を掴んだまま─彼の声で示されたベンチにすとん、と腰を下ろす。耳を擽る烏の鳴き声、心地よい冷たさの風、風に乗って鼻を刺激する花の香─逆行軍との血腥い戦闘とは対照的に、何とも穏やかな時間に暫く無言で身を委ねていたが─ふと思い出したように彼の方へと顔を向けた。─自身は普段、こうして彼を連れ回しているが─彼にとっては迷惑であったりするのだろうか。そんなことを考えつつ、ぼんやりと口を開いて)
…兼定。…付き合わされて、嫌じゃないかい?
(主がベンチにすとん、と座るのを見届けて、自分もそのすぐ隣に腰を下ろす。いつもの癖で腕組みをし、 悠々と背もたれに背中を預けるが、万が一の為に警戒線は解かず。だが強張り過ぎるのも良くないと国広に言われたばかりだったので、思い切って身体を休めようとしてみる。そうして暫く座っていたが、唐突に質問を投げかけられた。自分が付き合わされている?主には、自分が嫌々付き合っている様に見えているのだろうか?主に限ってそんな事は無いと思いたいが、人の心というものが未だはっきりと理解し切れていない今は、どうしたって真意の確かめようが無い。だが一先ず自分の思っている事を伝えようと口を開いて)
嫌だったら、そもそもこんな事しねぇよ。オレははっきりした刀だからな。嫌なら嫌って、誰でも口に出すぜ?
…そう。それなら、いいんだ。
(自分が問えば、彼は自分の相手が嫌ではない、と答えた─彼がどんな表情でその言葉を喋っているのかは分からないが、その声に嘘は無さそうだ。彼の言葉にゆっくりと頷き、彼の方へ向けていた顔を正面へと戻す。顔を動かした拍子に束ねている髪が揺れ、普段寝室で焚いている白檀の香りが漂う─虫の美しい鳴き声や子供たちが楽しげにはしゃぐ声に表情を緩め、暫しの間涼やかな風に身を任せた。─風が冷たくなり始めた頃、握っていた彼の腕を引いて声を掛け)
…兼定、帰ろうか。
(上げ感謝です…!)
…ぉ、おう…
(思い切ってこちらが返答した割には素っ気なく感じる返事に煮え切らない様子で答えて。主が自分から顔を逸らし暫しの間風や周りの音たちに耳を傾けている姿を眺めていて、ふわ、と髪が風に舞ったかと思うと微かに香の香りが鼻をつく。確かーー白檀だったか。国広が前に、主が寝室で焚いていると言っていた。自分は余り匂いに強い方では無いのか嗅ぐ度に少し鼻の奥がツンとするので顕現してすぐは避ける事もあったが、今は慣れて心地良いと感じている。そうして香りへ少し思いを馳せていると腕を引かれて『帰ろうか』と言われ、もうそんな頃合いかと首を傾げ。自分が先に立ち上がると主を立たせようと手を伸ばす様にし)
…ん、そんな時間か?…ん、と…ほら、手
(/大丈夫です!お待ちしてました!)
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