こままま 2024-09-27 17:37:44 ID:698f3df07 |
![]() |
通報 |
【アナウンス】
・本日は当列車、地下鉄裏世界線をご利用いただき誠にありがとうございます。
当列車は裏世界をぐるぐると周回しており、降りる駅には最初に降りた人物のイメージが反映されたホームが待っております。
一度、駅に到着され、表世界へ帰還された後でも再びのご乗車していただけます。
おひとりさまにつき、使用キャラクターは3名様までとさせていただきたいのでご了承お願い申し上げます。
さて、当列車内でも到着される駅と同様、ご乗車されている皆様のイメージから突然不可解な出来事や敵対者と思しき存在が確認されております。
なお、この出来事や存在も、先にご乗車されたお客様のイメージが優先される傾向がありますので、もしも発現される場合は譲り合いの精神をお忘れなきようお願い申し上げます。
以上でアナウンスを終了させていただきます。
それでは間も無く駅に到着いたします。
どこかも分からない真っ暗な闇の中。
二つの光がガタゴトと音を立てて一両の電車が進んでいく。
「.....。」
黒い制服に身を包んだ男か女かも分からない人物が懐中時計を取り出し時間を確認する。
「本日も裏世界線ご乗車ありがとうございます。次は~、灰荊~灰荊(はいばら)~。お降りのお客様はお忘れ物の無いようお気をつけください。」
どうやら間も無く停車するようでアナウンスが車内に流れる。
しばらくすると地下鉄のホームと思しき空間が車両の右側に見えてきた。
だがホームは暗く、誰か電車を待っているのか分からない。
そして緩やかに速度を落とした車両が暗がりの広がるホームへと停車した。
『ぷしゅう』と音を立てて扉が開く。
誰が乗ってくるのかもまだ分からないその駅へ。
|
トピック検索 | |||