陽だまりの中で

はは、本当に怖い人はこんな時、冗談とか言いませんよね。えっと…俺のことは好きに呼んでください、ただどちらかと言えば…小鳥遊くんの方が壁を感じないっていうか親しみがあって好きですね
(スパルタかも、とおどけてみせる態度だけでもうなんとなく彼女がどういう人なのか人となりがわかる気がして、少なくともこういう時冗談を言って場を和ませてくれる人だと安心感を持って見れば肩の力を完全に抜いて表情綻ばせ、この先しばらくは仕事を教えてもらうパートナーとなる彼女、先輩後輩とはいえ最低限の礼節は弁えつつも親しみを持って仕事をしたいところだと思い此方の意向をやんわりと伝えて)

(/まずは適当に仕事を教える流れで会話進めつつ、それとなく新歓の飲み会の話しを出していく感じにしましょうか)

先輩、後輩でも壁は作りたいないから気軽に「小鳥遊くん」と呼びせてもらうね。
小鳥遊くんは、どうしてこの会社に入ったの？小鳥遊くんって大卒だけど、結婚コンサルタントとかウェディングプランナーを目指す大学だったのかな？どんな大学に入っていたの？
（ 席に座るように促して、彼に向き合うように椅子に座り。自己紹介では分からなかった、質問をし、彼がどう言うことをしたいかを探ろうとし始めて。自分は一通りはするが、やはり新人には自分のあった場所で力を発揮してほしいと思い柔らかな声で話し始めて。）

（／ 主様と同じことを考えておりました。仕事の内容とかを話そうか、新人歓迎会とかの流れに持って行くべきかと。それとなく、まずは仕事の内容とか教えれたらと思い、話してるところです。仕事の知識はにわかなのでお手柔らかにお願いします。）

いえ、特にそういう専門的な知識を学ぶ学校では無かったんですけど、人と人を結ぶ架け橋になるような仕事がしたくて。ほら、最近って特に人同士の繋がりが希薄な感じしません？特に都会なんかだと皆他人には無関心で冷たいなぁって感じちゃうんですよね。それが理由ですかね
(促されるまま椅子へと腰をおろし。元来人と関わるのが好きな性格、そのため特に近年の人同士の繋がりが希薄な現状には寂しさを感じており、それを自分が変えるとまではいかずとも人同士の繋がりを作る手助けぐらいは出来たらと、ノウハウも知識もないが一から勉強する心づもりで入社したことを語り、笑みを浮かべ)

(/こちらも同じくにわかなので、リアリティよりは雰囲気重視でやっていきましょう笑)

そうなのね、あの流行り病があってから特にそんな感じがするわ。人との繋がりって、無くてはならないものだもんね。
この会社には、結婚コンサルタントやウェディングプランナーのことを学ぶ大学を出た人もいるけれど、君みたいに興味から入社した人もいるから肩身狭いとかはないから大丈夫、一緒に頑張りましょう！分からないことあったら、私に聞いて頂戴。他の先輩も教えてくれるから気軽にね？
（ 自身も日々感じていたことを真っ直ぐに話す言葉に深く頷きながら今年の新人は当たりかも、育て甲斐がありそうだなあと微笑みながら彼を見やり。今まで入社した人たちの経緯をさらりと告げ、世の中にはいろんな企業とかは存在するがこの会社はフレンドリーな部分もあるから安心するようにと言う意味合いで伝え、一緒に頑張ろうと片手を握り小さくガッツポーズをして。）
軽く、社内を案内されたと思うけど。小鳥遊くんがもう一度見てみたいと言う場所はあったりした？女子だと、ウェディングドレスや教会を見たいと言うんだけど……男子はそう言うのはあるのかしら？


（／ 雰囲気重視、有り難いです！智樹くんが気になるところに案内したいと思っております。ある程度、案内し終わったら数日後に飛んで新人歓迎会とかも良いのではと思ってしまいました。主様のお考えを教えてくださいませ。）

（／　す、すみません。ニックネームを間違えてしまいました。
桐山葵です。）

えっ、俺ですか？いやー何もかもが俺には新鮮すぎてこれってピックアップするのは難しいですね…今はとにかく色んなこと経験して興味を持てるもの見つけられたらなと…
(関心のあるものについて尋ねられると、これまで触れてこなかった世界であることに加えて初めての社会人経験、様々な要因が重なってとても一つには絞り切れず、こういう時明確な意思表示を出来ないというのは意欲が無いように見られそうでマイナスな気もしたが、付け焼き刃で適当なことを言う方が後々になって自分の首を絞める気もしたため、具体的にこれが見たいなどといった事は言わず、これから関心の持てる部門を見つけていきたいと正直な気持ちを語って)

(/そうですね、仕事内容＜本題かなと思うので、それで大丈夫だと思います！)

そっか、そうよね？
（ 異性だと感覚が違うのだろうか、難しい聞き方だったかなと思いつつも。この子、真面目な節があるのではと思案し、此処で説明するよりも移動しながらの方が良いのではと考えて。まずは、この会社にもあるお見合いパーティが出来る場所へ案内してみようかと席を立ち。）
……小鳥遊くん、式場とかではないけどお見合いパーティが出来るホールに行きましょう！数カ所あるんだけど、空いてるホールは有るとおもうわ。

（／ 結婚コンサルタントやウェディングプランナーは未経験で手探りなので、主様の方でも色々とサポートしてもらえたら幸いです。よろしくお願い致します。では、背後は引っ込みます。何かあればお声をかけてくださいませ。）

いいですね、是非
(自分にとってはどんなものでも新鮮な経験、学びの機会には前のめりに席を立って積極性を示すように席を立って。本当に広い会社だなと彼女の案内に付き従って廊下を歩きながら「葵さんはこの仕事始めてもう長いんですか？なんとなく葵さんはこの仕事にしっかりした信念をもって始めてそうですよね」道中、単純な好奇心から出会って間もないながらもしっかり者な印象の彼女へとそう話題を振って)

（咄嗟のことなのにも関わらず、聞き分けの良い後輩。初めてだらけで興味津々なのか、はたまた緊張気味なのかと思いながら隣で先導するように歩き、時折よく使いそうな部屋をさりげなく説明して。）
私？長いと言って良いのかしら。
でも、私より長く働いててベテランさんも多いわ。この仕事、やり甲斐があるから好きだったりするの。
きっと、君もやり甲斐を見つけたらハマってしまうんじゃないかしら。
（物事を前向きに考えを持つ後輩を微笑ましく見ながら彼からの問いに答えて。この仕事は本当にやり甲斐がある。それを自分で掴めばこの子も良い結婚コンサルタントやウェディングプランナーに育つのではと、考えて。そうこうしていると、中クラスでもあるお見合いパーティホールが見え始め。）

いいですね、やり甲斐ってシンプルながら一番大事ですよね。せっかく働くなら仕事は楽しいに越した事はないですし
(仕事へのやり甲斐をまず一番に挙げた彼女に、あれこれ理屈を並べ立てたり意識の高い事を語るよりも、それなりに長くこの仕事を続けた上で、シンプルなその結論にたどり着いたということが説得力を持たせているように思えて納得して頷き。少し歩いてたどり着いたパーティ会場見回し「結構本格的ですね、これぞパーティ会場って感じで…。居酒屋なんかでの合コンは何回か経験ありますけど今はこんなお洒落な場所でお相手探すんですね」パーティといってもなんだかんだで合コンの延長線上のものだと思っていたため雰囲気の違いに驚いていて)

「 仕事を趣味にしろ 」とは言わないわ。
少しでも自分の人生に役に立ち、楽しめたら儲けものよね？その方が長く続くと思うの。
だから……小鳥遊くんにも長く続け欲しいわ。
（今までの新人に対しても長く続けて欲しいと思ってきたがやはり、向き不向きがあり短期で辞めていった人もいる。だからこそ、この仕事に希望や期待を向ける彼には続けて欲しいと願ってしまう。ホールの中に入ると興味を持ち始めている相手を微笑ましく見やり。）
パーティーのテーマに合わせて飾り付けをしたりするの。テーマを決めるのも、飾り付けするのも楽しいわよ？居酒屋の合コンかあ……、テーマを居酒屋にしたことはないから、それもありと言えばありね！
（棚からぼたもちとよく言ったものだ、相手から出た「居酒屋の合コン」から案が落ちてきて。ナイスアイデアと感心するように頷く。自分たちが参加者たちを見守る場所や裏の方に案内して。裏の方は小部屋なようなとこで色んな器具が置いており、音響設備とかがあり。）
此処で音楽を流したりするのよ、たまに参加者さんが自分の流したい曲とかリクエストしてくるんだけど、テーマに沿わなかったりする曲だと悩んで終わり側にちょっと流したりするわ。

なるほど、そういう日常の会話とかの中からアイデアを見つけたりもするんですね
(特に深い意味もなく自身の経験の一つとして語った内容が意外にも彼女の琴線に触れたようで、そういったところからもアイデアを吸い上げ、顧客に向けて提案を検討する…思っていたよりもずっとクリエイティブな仕事なのかもしれないと思いもよらない面白さを見出して感心しながら設備についての説明にも耳を傾け「あー…なるほど、パーティなのにヘヴィメタルとか流してくれとか言われても困りますよね」自分のは極端な例かもしれないが、世の中には色々な趣味嗜好を持つ人がおり中にはその場にそぐわない要求をしてくる人もいるのはなんとなくわかり、一人納得して頷いていて)

楽しいでしょ？そう言うのって。
（ 思っていた以上に相手が反応するので、嬉しくなり自慢げに伝えて。常からアンテナを張ってるのではなく、ふとした瞬間に降りて生まれるアイデアが自分は好きだったりする。まずはウェディングプランナーよりは結婚コンサルタントを学んだ方が説明しやすいのではと考えて。）
そうの、わかってくれて嬉しいわ。
個人的にではあるけれど、好んで聴いたりしないけれどヘヴィメタルも良いと思うんだけれど、耳に心地が良い曲の方が良いでしょ？とは言え、参加者様でありお客様でもあるから邪険にもできないし……ヘヴィメタル好き同士の合コンなら良いんだけど。この愚痴は内緒にしておいて。
（愚痴っぽくなってしまったことに苦笑いを浮かべ、両手を合わせ謝罪をして。彼は自分の話をよく聞いてくれている、新人としては見込みのあると感じて。）
今はお見合いパーティーの他にもマッチングアプリとかもあるでしょう？ウチの会社は二つの良いこと取りだったりするわ。マッチングアプリ会社とコラボしているの、片方だけだと、やはり需要がなくなってしまうからね……

その辺ニーズとの折り合いつけるのは大変そうですよねぇ、心中お察しします
(若干毒付く様子を見て失望したりするどころか、むしろ人間味があるなあという感想と共に親近感を覚えて、現場には現場の苦労があると入社して間もないながらも理解を示してそう返答をして「ああ…確かにアプリ最近流行ってますよね、周りでもそれきっかけで出会ったって人結構いますよ」出会いの主流の一つと言ってもいいぐらいのアプリの普及具合を考えればそれらとの提携はむしろプラスだろうと納得して「俺は一度も触れた事無いんですけどね…やっぱこの業界入ったからには一度ぐらいは勉強がてら触れてみたりした方がいいんですかね？」周りでアプリを利用している人はいるものの、肝心の自分は一度も触れたことがなく、この業界で仕事をしている人は一度ぐらいは利用した事があるのが普通なのだろうかと思い、彼女はどうだろうとそれとなく聞いてみて)

大変と言えば、どんな仕事で大変よ。
小鳥遊くんは社会人一年生だから色々と学ぶと良いわ。楽しいこともあるから頑張りましょうっ！
（ 先輩の愚痴っぽいところに呆れられたかもと思うもののそうではないらしく、珍しい新人だなあと感じて。アプリの話題を出すとそれに乗るように話してくる姿に相槌を打ちながら「 今はスマホの普及率が多いからね、気軽に出会いを求める人たちが多くなってきたわよね？私の知り合いにも居るわ、この職場にも。触れてみるのも一つの手ではあると思うけど、私は登録はしたものの、登録時にタイミングが悪くすぐ辞めてしまったわ。強制とはないから小鳥遊くんのしたい通りにすれば良いと思うの。」と周りの友人や職場と自分の経験を交えて彼へ伝え、誘導するようにホールを出て。隣の結婚コンサルタントの管理フロアを軽く紹介しつつ緩やかな階段を登り。「此処がウェディングプランナーとお客様が話し合う場所よ。新郎新婦さまの心強い相棒がウェディングプランナーといったところかしら。」と通されたフロアには3つくらいのテーブルが備わっており、ゆっくりと話し合える空間となっている。奥のテーブルには朝一で来た新郎新婦との話し合いが見えて。）

なるほど、それなら俺も一旦保留ですかね。その気もないのに冷やかしで利用するのもなんか悪いですし
(他の社員はともかく彼女は利用していないとわかると、その辺は結構自由なんだなと頷き、そういうことなら無理に急ぐ事もないかと答え、現状では結婚や異性との出会いを求めていないことを匂わせて「はぁ…なるほど。結婚は基本一生に一度のものですし、責任の大きさもかなりのものですよね」入社前の段階である程度の予備知識はあるが、改めてどういった存在なのかを示すような説明に気が引き締まる思いで遠目に眺めながら呟き)

結婚が全てとは言わないけれど、人生の分岐点であるのは確かだわ。最後まで責任は取れないけれどまだ、出来るだけの努力をして、新郎新婦さまの幸せのお手伝いはしたい常日ごろから思っているわ。
（ 結婚コンサルタントやウェディングプランナーの知識を持ち、それをやり甲斐としているからこそ出てくる言葉であり「 中には、離婚して、また利用してくださるお客様も少なくはないかもしれないわ。人生、色々よ。」と小声で教えて。色々と初日に詰め込んでしまったかなと、感じ後輩くんをチラ見。自身が伝えたことで、やる気を失ったりしてないかと心配になりつつ、スキンシップとして彼の腕に触れ。）
なんでも、私に聞いて。サポートはするから、一緒に頑張りましょう！

葵さんぐらい忌憚なく色々話してくれると安心出来ますよ、却って信頼出来るっていうか
(普通初日の新入社員にはあまり仕事の負の部分を見せない方が色々円滑に行きそうな気もするが、敢えて二面性を初めから見せていく彼女のやり方に、自身は少なくとも悪感情は持たず、仕事に真摯に向き合ってるからこそ誤魔化しが効かない、真面目で真っ直ぐな人なんだという印象を持って、思ったままそう口にして)

そう？だったら良いんだけど。
私はこう思うの。良いことばかり教えていても、後々になって「 そんなの聞いてない 」「 話と違う 」とか言われるの嫌なのよ。只それだけなのかもしれないわ。
それは、この仕事じゃなくてもどの仕事も同じだとは思うけれど……
（彼は思った以上に話を聞き、理解力が高い気がする。何人も新人教育をしてきたが今までの新人とは違い、真っ直ぐで誠実だ。それは短時間だったかもしれないがそう思ってしまい頬が緩む。）
ねえ、もし……同性の先輩の方がやりやすいとかあったら遠慮なく言って頂戴。その時は私が信頼できる同期の男性に頼むことは可能だから。