『蚕繭』 2024-08-25 20:21:07 |
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(/桑嶋語も解説も楽しみ~~!は?って顔する春翔とニコニコで解説を聞いてる背後……。
思ったよりも怖かった……。普段は可愛いのにご飯食べる時だけめっちゃ怖い顔する小動物?無表情にほぼ棒読みで言われたら、ふざけてるだろお前って言いたくなっちゃいます~!!
めっちゃ絵画展に来てる~!と背後は勝手にワクワクしております。
めっちゃ綺麗な絵ばっかりでほぼほぼスルーなのが申し訳なるぐらい……!白い背景に赤の獅子ってめっちゃセンス良すぎません!?!?普通に生で見たかった~~!!ちょっと春翔がこれ以上しょうもないこと言わないように切り上げたいけど、しょうもない事も言わせたくて……。返信に関してはお気になさらず!といいつつも楽しみにしているのは恥ずかしいのでここだけの話で…。)
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(揺らしていた脚から生温かさが消え、代わりに冷房の空気がヒヤッとした。そして加わったのは無遠慮に掴まれた手首に感じる温度。見た目通り握力がないのか振り解けば簡単に離れていきそうな手に従い、早歩きで着いて行き。「へぇー、夏は普通に嫌いだわ」会話のキャッチボールにもならない返しはきっとお互い様で、そしてこれからは興味もない一方的な会話を浴びせられることを考えられないほどバカじゃなく。見せられた絵、大きい檻に入れられたライオンは太陽らしい。特に感想も出ることがなく素通り。次はカラフルな幾何学模様の絵。偉そうに講釈垂れ流すやばそうな男性が此方に話を振ってきたのに対し無意識に舌打ちが出てしまい。そんな事も意に介さず自分の世界を作り上げている男にビビったらしい講釈おじさんを横目に絵のことはすっかり抜け落ちて、帰りに30だか32のアイスを食べるのもありだと頭の片隅に置きながら足を進め。暫くするとどうやら目玉らしき展示物の部屋。見上げるほど大きなキャンパスにはコップの中で泳ぐ金魚。その1匹1匹が自分の顔より大きいものもあり、中々の迫力だと珍しく絵を見て感想が出た。しかしそれ以上はなく、細部に至るまでの表現もなにも気付かなないでぼんやりと眺めているだけ。ぽつぽつ聞こえた言葉はどうやら売れたことを言っているようで。悲しいか嬉しいか何なのか全く感情の想像がつかず、男の前に立っているから表情も仕草も見えず余計に。片脚に体重をかけ、片手はポケット、片手は掴まれたまま。首を傾けても絵から涼しい風が吹いてくる事も心動かされることもない。そんな感性を悔しがる事も悲しがることもなく「ふーん。コレ、いくらで売れんの?」率直に聞いたのは歯に衣着せぬ下世話なこと。男の呟きから時間にして数秒か数分か、はたまた数十分か、ガヤガヤした周辺から切り離されたような空間の静寂を破ったのはいいが隣のブースから女の甲高い声が聞こえたような気がして。其方を振り向くのは少しばかり億劫に思えてしまい、それだったら絵を見ていた方がマシだと心の何処かで思ったような思わないような。)
(/良いですね~…本人は解り易く言ってるつもりの桑嶋と困惑する春翔さん……そしてにこにこの背後…絶妙な対比かと。
魚食べてる時のカワウソか、骨ガムでえぐい狂暴な面になる犬
をご想像下さい。大体それで合ってます。それはもう是非言ってください、正直背後も思ってますので。桑嶋また首傾げるでしょうけど……。
わ~嬉しい~!!獅子の絵は『日の丸』と『夏生まれの星座』をこねこねしてみたもの……と、赤色もライオンもシンプルにイメージとして暑そうだなという単純なそれです!!私も出力出来るものならしたいですね、画力ゼロですけど。
むしろ春翔さんらしいご質問で大変宜しいです。しょうもないなんて事もありませんよ、折角ですし、この辺桑嶋との感覚の差がはっきり出るよな~と対比の描写などさせて頂きました。ふふ、とっても有難いです。私もわくわくどきどきしながらそちら様からのお返事待ってるので、ここだけの話はお互い様ですね。)
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( 誰も彼もが黙って立ち止まり、呆けて見惚れる涼やかな絵画の前。その作者である己も例には漏れず、寂寥を吐き出した後にもまたぼんやり見上げていた。しかし、ふとその例外――絵画そのものに然したる興味を見せない彼から問う声が、トリップしていた此方の意識を引き戻す。「……いくら?」そちらに顔を向け、何処と無くきょとんと面食らった僅かな上擦りが反芻に滲む。それからほんの少し固まり、「……ええと。画商さんは、三百より上で売れたと確か話していました。」淀む音の数秒後にようやっと思い出した様子。無論単位は小銭ではなく札束の額だろうそれを、何でもないような一本調子でさらりと伝え、「アンタと居た人が買った絵も、二十くらいの値段付いてたはずです。」続けて目の前の彼から連想された彼女へ渡した、大きめのノート程しかない、片腕で抱えられるサイズの水彩墨画についても序でに言及して。「…道具が買える値段で充分だと言っているんですけど、いつも聞いてもらえません。」その最後、芋づる式に掘り起こされた美術商への文句も吐き捨てて、漸く口を一度閉じ首を戻す。――と、不意に。やや遠くに聞こえていた女性の甲高い声が、二人分のヒール音と争う声を引き連れて近付いてくるのが耳に入り、今度はそちらへと視線が向く。すれば視界に入るは当然此方に向かってくる女性、それともう一人険しい顔をした老婦人。彼女らを不思議そうにまた頭を傾けぽけっと見ていると、その二人が己へ次々と激しい剣幕で言葉を浴びせてくる。どうも曰く、別ブースにある“かき氷とカラフルな果物で出来た白猫の絵”をどちらが買うかで揉め、相応しい方を作者に尋ねにきた模様。しかし当の作者はといえば、その二人の迫力に気圧されたように三歩ほど後ろへとよろめき、己が連れ歩いた彼の真後ろへすすすと引っ込む。そのまま自身よりもやや低い位置にある両肩へと諸手を置いて身を縮こまらせ、「……絵を売るのはオレじゃないです。画商さんです。」こそこそと彼の背に隠れたその陰から二人を見つつ、ぽつり返す答えは“甲乙判断付かず”。それに余計にヒートアップする口論へ小さな唸りを溢して、「……困りました。恐いです。」彼の背中越し、やはり今一つ緊張感に欠ける茫洋とした物言いで状況に困惑を示しては、更に身体を小さく折り曲げ彼を盾と頼る。)
(/分かりやすいが常人の域越えちゃってるんですよね~。あとは普通に知識が豊富なのも……。
あ~それです!あまりにも凶悪すぎるお顔。でもそれがギャップ萌え……?それはもう言わせていただきます。
わ~~っ!!めちゃくちゃ素敵!確かに言われてみればめちゃめちゃ日の丸の構図ですね、考えられてる……。シンプル暑そうだし、咆哮も力強くて暑そう。今回出てきた絵も美味しそうですとても良かったです。フルーツ盛りだくさんのカキ氷にゃんこ、食べてみたい……。
大変宜しかったら安心です…。その感覚と住んでる世界に勝手に複雑な感情抱かせておきました。色んな価値観の対比も面白そうでいいですね~!わっ、そんなこと言われたらにやけが止まんなく……。いざ話を進めてみると楽しすぎてちょっともう、どうしようもない状態です。語彙力が、……。
めちゃくちゃ話変わるんですけど!仲良くなる前でも後でも、誕生日イベント入れたく。その時が来たらお互い大体どの季節に生まれたか考えたいなぁと!)
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は?300より上?
(耳に入った言葉を馬鹿の一つ覚えみたいに復唱しては目を丸くさせながら男を見やる。その調子は特段嬉しそうでもなく、自慢げでもなく、ただ淡々とした様子なのが逆に癪に障る。あの女が買った絵もそれなりの値段はするようで、絵を描く方も買う方も馬鹿しかいないらしい。何軒もの家を梯子しても3桁貯まるまでは程遠い此方の世界、それに比べて一瞬でポンと3桁入ってくるこの男の世界。その現実は同時に妬ましくも感じる心が何処かに生まれてしまい。横から聞こえてくるブツクサとした恨み節は全く耳に入ることなく、なんとなく上の世界を垣間見たような気がして複雑な、……母親が同級生とキスをしている場面を見たような気分。そんな見たこともない最悪な想像をしていると遠くから聞こえてきた女の声が段々と大きくなってきて。年寄りを引き連れて此方にやってきたかと思えば男の顔を見るや否やすぐに突っかかっていき、これだから人様の迷惑を考えない奴は、とブーメランもびっくりな思考。そんな事を考えているうちに盾にされていた自分の身体。普通に巻き込まないでほしい。男が余計なことを言ったのもあるが、いい歳した大人が言い争う姿は醜いの一言に限る。しかし、このまま女の機嫌が悪くなってしまったら高級ラーメン食って帰って小遣い貰う計画がパーになってしまう。どうにかして鎮める方法はないものか、頭の中の豆電球がピカリと光ってしまった。「……なァ、今度俺のために絵描いてくんね?金払うし。」首を捻って後ろを振り返ると男の頭頂部しか見えず、どれだけ怯えてるんだと心の中で突っ込みを。この男は自分のことを程々に気に入っているという確信のもと、言葉を投げかけ。言い争いはすぐに収まったが矛先は此方に向いたようで、いつの間に知り合った、間に入るな、お前には関係ないだの酷い言われよう。呆れたように本日何回目かのため息をついてはこれまた大きな舌打ちをひとつ。「うるせェ。展示してる絵はババァが買え。んで、俺の絵はお前が買え。」男からは描くと了承なんか得られていないが、遠慮なく人差し指を両方に突きつけては勝手に話を進めていき。)
(/自分が解るから相手も解るだろう、という節はまあ割と大きそうですねえ、桑嶋……何でもかんでも絵の材料として取り込んでるでしょうからねえ…資料室とかで片っ端から読んだ本ぶっ散らかして怒られてる感じもありますけど……。
萌え…ます……?そしたら桑嶋また不本意って顔(無表情)しますけど、もう全力で突っ込みお願いします。
完全にサバンナのイメージに引っ張られてる感は否めないです。多分桑嶋も「あっついですね…」って思いながら描いていたかと。格好いいのも綺麗なのも出したので、後は可愛い絵かなと。食べようとしたらスプーンにじゃれてきそうなのびのび仔にゃんこイメージでお送りしました。
めちゃくちゃざわざわしておられますようで…心中お察しします、春翔さん……お金以外にも食事とか娯楽とか色々価値観の差異ありそうで今後の対比も楽しみですねえ。ふふ、うちの桑嶋もとても生き生きしておりますし、本当に良い方に出会えたな~と毎日小躍りしてますよ。私も桑嶋も語彙溶けちゃいそうです。)
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( 喧々諤々争う甲高い声に身を小さくする姿は、まるで雷に怯える犬。そのままじっと堅牢に固まっていた所へ、目の前の“盾”から思わぬ言葉が振ってくる。「……え、」それまで下げていた首は一気に持ち上がり、既に他の声も姿も何も入らずじっと彼だけを見詰め。それから彼が仲裁した言い合いが鎮火していくまでの間、何か言いたげに、しかし何も言葉にならず口だけが打ち上げられた魚のようにぱくぱく開閉を繰り返す。――言動に変化が起きたのは老婦人が去った後、女性が機嫌を直し始めた頃。盾から退いた脚でそのまま彼の正面へとぐるり移動し、視界に割り込むや否や人を差す為に使われていたその手を今度は両手で捕まえる。「あの、」そこまでしてからやっと声が出て、「何の絵が良いですか。」先程の言葉に今頃了承の返事代わりと、一足飛びの問いを返し、「モチーフは何にしますか?大きさはどのくらいですか?好きな色は?模様は?それと、」そこから更にざばざば遠慮無く絵に関する質問を浴びせていく。彼を掴んだ諸手は今まで引っ張っていた時の比ではない程がっちり力が籠り、話す声も今までになく早口で器用に舌が回る。ついでに質問一つ言い終える度顔は彼にずいずい近付き、最終的にはその鼻先へ伸び放題の髪先が擽る距離まで詰め寄って。「あと、それから、」今女性がどうしているかも、ざわつきに衆目を集めている事も一切シャットアウト、目線も耳もひたすら彼だけに傾倒し、「アンタの名前、聞かせて下さい。」未だ知らず、関心さえ微塵も示していなかった彼の固有名詞に興味津々尋ねては、穴が空くような熱量でじっと視線を注ぎ続ける。)
(/会話のキャッチボールが出来なさすぎるのもまた一興という、あれですよね(?)。あ~、資料室から持ち出してその辺に散らばった本で躓く未来が見える見える……。
答えは沈黙……。不本意(無表情)はもう分かりにくすぎる!背後と共に全力突っ込みさせてください。
ちゃんと暑いって温度は感じられるんだ……!なんとなく気付いたらクーラーつけてない生活を送ってそうだと……。可愛い。そんな絵欲しいぐらいかわいい。脳内ではめちゃくちゃデフォルメされた猫がのび~っとしてたんですけど桑嶋さんはリアル寄りの猫なんだなあと勝手に想像してます。
1日でぽんっと大金が流れ込むような生活にざわめきです。お互い(特に桑嶋さんは)特殊な生き方してるから所謂普通との感覚もまた違うだろうな~と楽しみです!めっちゃ早口~~いきいきしてる~~かわい~~~~って感情が大爆発してます。私もお相手に選んでいただけてよかった~毎日たのしい~!とノリノリで踊っています。)
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(女共の怒りの矛先は己だったりお互いにだったり目まぐるしく変わり、周りの目線は何故気にならないのかと問いたいほどの言い争いを見せられる気分にもなって欲しいもの。次のネイルはどんなデザインにするか、無難に黒の単色が塗られて根元が伸びてきた爪を弄っているといつの間にか言い争いは終わっていたようで。だるそうなババアはどっかに消えていた。意図せず守護対象になっていた男の姿で視界の半分ほどをいきなり遮られ、ひんやりと冷たい手に体温を奪われる。先程とは違い振り解こうにも解けない力はどこから捻出されているのか不思議に思うほどで、間髪入れずの矢継ぎ早にされる質問は右から左へと言葉が綺麗に抜けていき。どうせ絵の事だろうが勢い任せに言ったことでなにも考えていない、というかそもそも興味が無いために答えられることができないというのが正しいのか。一つ言い終わるごとに此方へ近付いてくる顔面は素顔すら見ることが出来ないくらい髪で覆われていて。傍から見れば一種の告白場面のようなものか、変人に絡まれてる哀れな被害者か、どちらかといえば後者の方が望ましい。「……春翔。絵は好きに描けよ。」変わらず無表情のまま簡素に放った言葉。もういいだろ、と言いたげに掴まれた片手を上に上げては間接的に離せの合図。伝わるかは微妙だが。「絵のことはアイツに全部任せるから。」注がれていた視線から外れるよう、状況が分からないまま男の後ろに突っ立っている女を顎で示し。)
(/そうそう、これはこれで…という面白みを味わうのも醍醐味かなと(?)。桑嶋興味ある事以外は全方位不注意ですからね、そらもうドタバタ転ぶし、その度に額を打ちます。
あれです、無表情ってもよく見ると口がきゅって“へ”の字に曲がってるんですよ。まあでも解りにくい事この上無いんですけど。
一応絵描きに大事な感性は人並み以上にあるので暑い寒いとか、眠い痛いとか、色々感じてはいるんですよ。ただ絵が何より最優先で、『絵を描くのに支障無し→じゃあどうでもいいか』、と無関心に放っぽって描き続けて、そのまま全部忘れて何の対処もしないから限界迎えてぶっ倒れるだけで。あと桑嶋はエアコンとかの付け方教わっても、絵に関係無いから覚えてられないんです。私もこんな絵あったらいいな~の気持ちで書いてます。それは…確かに…どう見てもデフォルメ猫ちゃんって空気は無いですね、桑嶋。
そりゃあもう…二人ともその辺の一般人には理解出来ない事も多い生活してるでしょうからねえ。ええ、懐いた相手に一番得意な事頼ってもらえて、桑嶋テンションぶち上がってますよ今。まあ美術商にめちゃくちゃ怒られて回収されましたけど。このまま何も無ければ後日再会する方に持っていきたいと思うのですが、どうでしょうか……!?
あと前レスで誕生日イベントの件スルーしちゃってすいません…!!良いですよね、王道イベントで!仲良くなる前と後で対応全然違いそう……。生まれた季節か~…桑嶋想像つかないな~!ふふ、また楽しみ増えちゃいましたねえ!!)
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( 目の前の顔へ自分の髪をもっさり纏わせる寸前、やっと聞けた一つの答えに動きはぴたり止まる。「…はると。字はどんな、」彼の名を辿々しく繰り返してまた問いを重ねかけた所で、それを遮るように掴んでいた手がぐんと引き上げられ、追い付けなかった両手はいとも簡単と彼を解放する。半端に途切れた声と胸元辺りで固まった諸手の後、示された方と彼を一度ずつ見遣って数秒、彼の思惑通り意識の移った変人はぐるり女性へ身体を反転する。「どんな絵にしますか。画材は?配置は?題材は?」急激に迫ってきた己に目を白黒させる彼女の反応などさっぱり見逃して、先程と同じく次々と質問を浴びせその距離を詰めていく。「教えて下さい。」答えに窮する姿に焦れたのか、その手を取ろうと指を伸ばした矢先――またも響いてきたのは美術商の靴音と己の名を呼ぶ声。反射的に身を竦めた隙に今度は呆気なく捕まって、会場主催への狼藉と失礼へざくざく容赦など何も無い叱責を受ける。「違います、この人がオレの絵を、」何とか事情を伝えんと口を動かすが“言い訳無用”の一言でばっさりと斬られ、全て払い落とされた言葉を結んだ唇の内に飲み込む。そのまま美術商が女性へ謝り倒す合間、ほんの僅か下がっていた顔を向けた先は同伴者の彼。「春翔さん、また今度会いましょう。」この状況で空気を読むことすらしない、ただ今興味を引く彼へ意識を一点集中と声を掛けて、ゆらゆら呑気に片手を振る。その仕草に気が付いた美術商は小さな舌打ちと共に無遠慮にそれを引っ付かんで、この展示場から問題児の画家を引っ張り展示のロビーへと大股に足を向ける。)
(/この場でしか体験できない、という付加価値をつければワンチャン!それを痛そ~って見ながら春翔もその辺に落ちている本で転けるんですよね。分かります。
なるほど、横一文字からへの字に曲がるんですね!って分かるか~~い。(雑つっこみ)
なるほど~。やっぱ絵描きって感性はかなり大事ですもんね。わ、わ……なんというか、あまりに危機感なさすぎて住み込みじゃないと死ぬじゃんこれ状態……。今まで生きてきた運強すぎません!?
どっちかっていうとポップアートよりじゃないですもんね。でも見てみたい気持ちもあったり……。
知らず知らずのうちに懐かれちゃってる~!まさか初対面で絵の依頼するとは思ってもなかったのですが、良い方向に作用して何よりです……!引っ張られて連れて行かれる姿が目に浮かびます。ぜひ~!!また再会の場面を心待ちにしております。
いえいえ!確かに仲良くなる前後でも変わってきそうですよね。こういうのもまた取り入れれたら嬉しいです!桑嶋さんどの季節でも分かる~ってなるし、意外~!ともなります。本当にもう今からやりたいことばっかり言って申し訳な~!って感じなのですがあまりにも楽しみすぎて……。)
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(今まで己の掴んでいた主は今度は女へと標的を変えたようで、先ほどの自分と同じように質問責めに。助け舟を出す義理はなく、ぼんやりと様子を眺めていたら鶴の一声が聞こえてきたようで、当事者たちは一瞬にして静まり。1時間ほど前に見た奴が男を叱っている様子。言い訳も聞かずに、というあたり普段から色々やっているのは明白に分かることで。自分もなるならあの女のようにペコペコ頭を下げられる側になりたいとこの場にはに使わないことを考えていれば男からまた会おう、という言葉。どうせ、今日限りの出会い。またね、と嘘をつく必要もなく。「あぁ、じゃあな。」無理矢理連れて行かれる男の後ろ姿に少しだけ憐れみの視線を送り。「で、今日の俺の活躍は中々のもんじゃね?」くるり、身体を反転させては未だに棒立ちの女に向かって言葉を投げかける。肩に腕を回しては人目を憚らず頬に唇を落として報酬アップを狙い。そんなこんなで行きよりも機嫌を良くした女残しに手を回して個展を後に。)
(/あるかも!まあでも頑張れば…めっちゃ頑張れば会話ぎりぎり成り立つので……。ええ、それ見た桑嶋が「何してるんですか。」ってすっ転んだ体勢のまま聞いて春翔さんにはちゃめちゃに突っ込まれてそう……。
解るわけ無いんだよう……真っ直ぐ言葉にしてくれるのでそれを参考に感情読むっきゃないですね。
恐らく命の危機に遭ったの一度や二度じゃ済まないですね。凄いぎりぎりの所で美術商や依頼人に見付かってる運の良さ……そして本人は起きるや否や「描きます。」とキャンバスに向かおうとする始末…本当に危機察知能力とか全く無いので……。
ですねえ……でも多分自分からはあまり描かないだけで、頼まれたらポップなのもデフォルメも描いてはくれるかと。「こういうの初めて描きますね。」とか言いながらちゃんとお金に見合うものお出ししますよ、きっと。
桑嶋本人的には沢山お話してくれて(出来てない)、一緒に展示見て回るのにお付き合いしてくれて(お金の為)、自分を守ってもくれた(不可抗力)ので好感度上がりましたね。全部桑嶋の主観ですけど……桑嶋普段は全然力無いから多分女性でも子供でも引っ張れますよ。おっ!では場面変えちゃいますね!!
桑嶋はどう考えても絵を贈る未来しか見えない気もしますがね……でも多分何かしらは違いますよ、ええ。そういう春翔さんも我の強さが夏っぽいな~とか気ままさが春っぽいな~とか色々考えちゃいますねえ……。いいえ~!むしろ是非是非たくさんやりましょ~!!)
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( 美術商に手を引かれたその後、車で家まで送られる最中までずっと説教通しだったが、耳は苛立ち声も雑言も弾いてぶつぶつ独り言。それ所か車から降りる事を忘れてしまい、気が付けば座席を引き摺り下ろされ玄関先に放り出されていた。――それから少々の日数が過ぎ。正式にあの女性から美術商を通して依頼を貰い、その構想に本格的に入る前。一人外へと出たまでは良いが、目の前を通り過ぎていった綿毛に気を取られ、それを追いかける内に外出した用もすっかり忘れて。何とか捕まえたそのふわふわの植物を指で摘まんでじっくり観察する其処は、それなりに人目もあるランニングコース付きの大きな公園。明らかな不審者を見る目を向けてくる親子連れなどを余所に、しゃがみ込んでまた暫く思考にトリップする事数時間。雲がどんより垂れ込んで、今にも雨が降ろうかという暗さになった頃に意識は現実に戻り、「……帰りましょう。」などと誰に届く事もない言葉を起立と共に落とす。その足で公園の出入り口まで来た所で――はたと立ち止まり、ゆらりゆらり頭ごと辺りを見回す事数回。「…オレの家は何処でしょう?」どちらもそちらも見覚えの無い景色に首を傾げて悩む時間は数秒程度、「ええと……此方ですか。」連絡道具も何も持たないその身一つ、一番当てにならないポンコツの直感で来た道とは全く違う方向へと、古びたサンダルの底をずりずり擦る音を鳴らして歩いていく。)
(/めっちゃが付く頑張りを要求されてる~~!やばい、間抜けが2人も?最終的には誰も突っ込んでくれなさそうで……。
真っ直ぐにな言葉がストレートに届くといいのですが……。
いつ死ぬかも分からない桑嶋さんに胃を痛めてるのは美術商さんでは……?瀕死になっても描いてる桑嶋さんに一番胃を痛めているのは美術商さんでは!?!?
また誰かを使役して描いてもらうしか……。でも嫌々描かないあたりはちゃんと画家なんだな~と、そういう一面も見れてにっこり。……倒れても描き続ける面こそ画家を感じるのでは……?あれれ?もしかしてやばい人認識が強かった……?
注釈があまりにも仕事してなさすぎません?すごいいいように取ってくれて嬉しい限りです。春翔はそうでもなさそうですが……。ガキンチョにも引っ張られるのか~!体験コーナーでめちゃくちゃ虐められてましたもんね……。めちゃくちゃ迷子~~!!!!
絵を受け取る方もきっとどう受け取るかが変わってきそう~!ねー!春翔だから安直に春でもいいし、裏をついて~とかでも色々考えてると楽しいです。やったー!色々やらせてください!!)
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(片手には某有名店のロゴが入ったショッパーを持ちルンルン気分の帰り道。今日は特に用事もなければ、世話の必要な奴もいない自由な日、久しぶりにホテルに泊まっちゃおっかな~なんてスキップでもしたい気持ち。なんせ今日は待ちに待った休日なのだから。今日はホワイトのノースリーブと薄手のアイボリーのシャツをオフショルに、ライトブルーのスキニーのダメージジーンズ。締め色として黒の低いミュールを。天気予報では30分後に雨が降る予定だと言っていたが、雨雲が太陽を覆い一層辺りが暗くなってきた。なんとなく湿気も家を出た時よりも強くなってきている気がして。雑貨屋に寄るつもりだったが、予定を早めてカフェに行って雨宿りしようと今まで来ていた道を引き返し。確かこの道を行って、とスマホをぐるぐる回しながらマップアプリに表示された行き先を確認しながら歩き。しばらくマップを睨めっこしながら歩いていると人と衝突事故を起こし。いや、お前が避けるよと内心悪態をつきながら「あ、わり、」と謝る気のない謝罪をこぼし、ぶつかった相手を認識すれば忘れていたあの時の記憶が蘇り。やっちまったと大きな後悔が。どうして今日出掛けたのか、どうしてこの道を通ったのか、どうして前を見ずに歩いていたのか、どうすれば過去に戻れるのかを必死に考えるも残念ながらそんな方法は存在しないと天使と悪魔は同意見。ワンチャンこの男が自分の事を忘れているに掛けることに。)
(/ま、まあ今でも意思疏通が全く出来ないわけではないので……。「またやりました。」みたいな感じでお互いのそのそ起き上がる状況…?シュールですね…?
表情が伴わないですからね~…ちょいちょい「ふざけてるのか。」というツッコミ入れられてそうです……。
おっ、大正解です。気軽に生死を行き来してる上にあっちこっちフラフラ、言うことも利かない、人と関われば迷惑かけてる問題児に胃薬手放せない美術商さんが桑嶋の契約画商さんです。……可哀想ですね……。
絵なら全般好きなので、嫌がるなんてまあまず無いですねえ。むしろわくわく楽しみながら描いてくれますよ。やばい人はやばい人なので、今後もその認識で良いと思います。
春翔さんにおかれましては物凄い災難でしたものね…。絵の時以外の腕力は大体あんなです。お化け退治と称した子供からちょいちょいああいう目に遭ってます。“桑嶋の直感”とかいう世界で一番頼れない道標……あまりに多発するから美術商に対策されました。
仲良くなった後ならめちゃくちゃ解り易い感情を絵に籠めてくるんだろうな~とふわふわ妄想しております。こういう何でもない設定とかも考えるの楽しいですよね~!ふふ、勿論ウェルカムです!!)
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( 歩いていく内に空は暗さを増し、湿気を素直に含む癖っ毛は余計にぼわぼわと膨らんで自由奔放に跳ねる。雨が降る気配を間近に感じながらも、のんびりゆったり分かれ道で時折立ち止まっては右左と景色を見回して、「……此方で。」己の行きたいままに従いまた足を踏み出す。そうして何度目かの十字路、丁度角を曲がった瞬間何かにぶつかって、その勢いで身体が二歩程後ろに退いてしまう。幸いと言うべきか石塀に背が当たった為に転ばずに済み、そのまま声のした方を向けば見覚えのある顔が。「……ええと……孔雀の…」遠慮を知らない視線を彼へとじっくり注ぎ、僅かに首を傾げる事数秒、「……春翔さん。」やっと思い出した名を口から溢した次の瞬間、彼の携帯を持つ手をがっと握って一歩大股に近寄り、「お久しぶりです。」先ずは再会のご挨拶を。それから、「困ってます、助けて下さい。」とこれまた率直に捕まえた理由を告げる。「家が何処か解らなくなりました。連れてって下さい。」彼是と一方的に事情を伝える割に、やはり焦った様子も見当たらない淡白な調子。その返事を待つように少しの間沈黙したが、不意に小さな声を上げればもう片方の手で自分のズボンのポッケを探り、「これが家の場所です。」取り出したのは、自身の住所が刻まれた犬猫向けの迷子札。金属製の丸いそれを彼の鼻先へと突き付けて、「お願いします、連れてって下さい。オレじゃ解りません。」有無を言わさない、否、断られるなど微塵も思っていない態度で次々と言葉を進めて救助を彼へ求める。)
(/意思疎通ができる(会話のキャッチボールが不可能)……春翔も春翔でキャッチする気ないのがまた……。その状況もある意味見てみたい気がしますね
あぁ、思ってる以上に可哀想すぎて……。でもどうしよう、頭の中では大型犬をリードで思いっきり引っ張ってる可愛い図しか思い浮かばない……。
わくわく楽しみながら、きっとこれも表情には出てないんですよね……。でも周りにお花が待ってる姿は見える……!
台風が通り過ぎていったと本人談。お化け退治~!桑嶋さんからすれば災難すぎるけど、ちょっと子供が可愛くて。直感が全然当てになってない……。出会い頭で台風に巻き込まれて気持ちは若干涙目になってそうです。そして完璧すぎる迷子札にめちゃくちゃ笑いました。
あ~めっちゃいい!仲良くなったあとだと春翔も普通に喜びます。此方からはなに渡すかな、考えてたのですが何もビジョンが思い浮かばない……。もし他にも色々アイディアがあれば妄想が捗りますので仰っていただけると命に繋がります。)
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(どうやらこの世界には神も仏もいないらしい。信仰心が足りなかったようだ。頭の中ではゲームオーバーの文字がピカピカ輝いている。どうやらぶつかった拍子に石塀に体当たりしたようで、故意とはいえ傷害事件にはならずに済み一安心、とはいかないみたいで。黙って聞いていれば迷子になっらしい。……迷子?このスマホ普及時代に、成人男性が、こんな道のど真ん中で、迷子?連れて行けと言われてもこの男が住んでいる家すら知らないのによく他人に頼れたものだ、と逆に感心してしまうほどで。掴まれた腕の中のスマホは目的地まであと6分の表示が永遠に写し出されているのが見える。無理、と断ろうとした矢先に押し付けられるように出されたドッグタグ……ではないペット用の迷子札。目の前に出されても文字が読めるわけなく、屈しろ焦点はタグの後ろにいる男に合う始末。普通に嫌なのだが。声をかけられた当初から呆れたような面持ちでいることしか出来ず。そもそも孔雀って言われたのは何故なのか。……いや、もしかしたら助けたということで恩ができてあまりにもでかい恩恵が与えられるかもしれない。なんで1発で3桁を稼ぐような人間だ。むしろ何もない方がおかしい。人間は考えている時は自然と斜め上を見るようで、再びピントを男に合わせるや否や「とりあえずそれ貸せ。どうせこの辺だろ……ってうわぁ、お前どっから来てんだよ。」突きつけられた迷子札を奪うように手に取れば住所を確認し。思った以上に遠くから来た男に信じられない、といった表情を向けては正直このまま見捨てても良かったと思える距離を行くことになるのかと少しの後悔が混じり。)
(/今でさえこれですものね……桑嶋はまだ個展の時の春翔さんのお洒落の印象強くて“孔雀”言うてますし……。それはそれで面白い…かも…?
その場合くそでかモップ犬がルンルンで走り回るのを必死になって引っ張る飼い主ですね……。しかも引き摺られ気味……所によっては拒否犬もしてそうです。
お顔には出ないんですよねこれが~!本人的にはふわっふわのお花が大量に舞ってるのですがね。独り言にも多分「楽しいです。」ってめちゃくちゃ溢れてきてますよ。
天災でしかないですもんね、桑嶋。見た目が完全なお化けなので……その辺の木の棒とかオモチャの柔らかい剣とかでポコポコやられてます。風景は覚えられるのに道は覚えられない桑嶋マジック…まあ今後の恩恵に期待して頂く事でチャラに…なりますでしょうか……?多分十回目の迷子辺りで美術商さんが投げ付けた代物です。本当に大変だなあ……。
良いですね~!その辺りは後々にごゆっくりと……。
そうですねえ…やりたい事で一番に思い付くのといえば、桑嶋が揉め事か何かで手を怪我するやつでしょうか。それで慌てる周りと「大丈夫ですよ。」ってきょとんと冷静な桑嶋の温度差とか……?如何です……?)
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( 彼の言葉を珍しく大人しく待つ事少々。動いたその手が己から迷子札を取り去ったのを認め、捕まえていた指も外す。「ありがとうです。」渋いような引いてるような顔つきも見えているのかいないのか、一方的な礼を呑気に告げて彼の案内に付いて歩き出す。その道中、「少し前に外に出ました。そしたら綿毛が飛んでいて、ふわふわしていたので追っかけてました。」という迷子の経緯になっていない経緯やら、「アンタと居た人からお仕事貰いました。壁に飾る小さいのが良いそうです。画材は何でも良いそうなので、パステルと水彩にしました。」と今に全く関係無さそうな、いつぞやの個展で彼と居た女性の話など、一人ぺらぺらと案内役へと流し掛ける。――暫し。暗さの増した空の下、やっと口を止めたかと思えば、だらり垂れていた片手を持ち上げて徐に一方向を指差して。「あれです、オレの家。」流石に自宅の形くらいは覚えていたらしい。指した先には、三世帯の家族が住んでもまだ余裕のありそうな、赤い屋根が特徴のだだっ広く幅を取る平屋。「帰れました、良かったです。」玄関先の軒下まで辿り着き、喜びを一本調子で表した、その直後――ぽつ、と地に斑点を作った雨粒が、もう限界と言わんばかりの勢いで一気に空から落ちてくる。「……すごい音ですね。」そちらに気を取られてぽかんと間の抜けた言葉と共に豪雨を見上げた後、すぐに興味が失せてまた彼へと視線を戻し、「…家、上がりますか?」かくり首を傾げてそう問いながら、鍵の掛かっている気配も皆無に開くドアの内へ自らが先に入っていく。)
(/第一声で孔雀と言われて困惑通り過ぎて何も考えない無の領域に入りかけたところでした……。いつか桑嶋さんを連れてショッピング行きたいなあと企んでいます。ついでにメイクとヘアアレンジやらも……。
いや!かわいい!!飼い主は絶対大変だろうけど見てる側からすれば超絶可愛くて癒されます……。あれ、でも本当は犬じゃなくて……?
わ~っ!めっちゃかわいい!!そんな様子を春翔じゃなくて背後が見たい……。色んな桑嶋さんをください……。
あー!討伐めちゃめちゃ楽しそう!!春翔もその内参加したいと目を輝かせています。あれ?なんだこのいじめっ子……。その風景を頼りにお家までの道を……!かーなーり!期待しております。是非チャラにしていただければ……。美術商さんへの同情しかない。
えー!めちゃめちゃいい!命と同等の代物を怪我したのに平然としている桑嶋さん何者……?春翔が原因で思いっきり怪我させても、その他が原因でも是非……!!!お世話も少しだけさせていただければ命が助かります。)
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(こんな長時間歩くならミュールなんて履くんじゃなかった。……いや、そもそも歩く予定なんてなかったのだから自分のせいではなくこの男のせいでしかない。この労力以上の見返りを貰わなければ割に合わない、というか絶対にキレる。アプリに入れた住所から地図に立ったピンの大体の方向を頼りに歩く最中に後ろから取るに足りない話が永遠に続いてる。「ふーん、」「へー。」と右から左に話している話に適当の相槌を打ちながら視線はこれまたどうでもいい永遠に流れるリールに注がれていて。やっと黙ったかと思えば視界に入った腕が指差す方向。其方に目を向ければ、おおよそ1人で暮らすには広すぎる、……広すぎるの2乗でも言い表せないほどの豪邸で。流石に嘘だろという目線を向けても当の本人は安堵の表情を浮かべているようで嘘ではない様子。とりあえず玄関まで着いて行けば見計らったかのようにタイミングよく雨が降り始め。豪雨としかいいようのない激しさは傘を差しても全身びしょ濡れになることは明白。本来ならこの(もう少し弱いと思っていた)雨をカフェで優雅に凌いでいた筈なのに。無理を言ってまでも雨宿りをさせてもらう他ないと考えていたところにちょうどいいお誘いが。「上がらせてもらうわ。」そう返事すれば無用心にも程がある豪邸へ入る男の後に続き。辺りを見渡せばあまりにも広いが、……色々と絶句するもので。)
(/悪気は無いんですけど、多分桑嶋の目には暫く春翔さんが孔雀に見えてると思います。良いですね~…桑嶋、顔だけは良いからメイクもヘアアレンジも映えそうですし、きっと整え甲斐がある事かと。
これが犬であれば本当に可愛いのですけどね~!実際は犬でもなければ人であるかも怪しいヤバい奴なんですよね……。
言われなくとも此方から押し売りする勢いで色んな桑嶋見せ付けにいきますね!!お覚悟下さい!!
おっと討伐側とは驚きました。春翔さんは助けて下さい…御礼するので……。道を…覚えられたらいいな……!!(期待薄)とりあえずチャラになりそうな物は出したので適当にどうぞ。ねえ、可哀想……そりゃ桑嶋を品物と割り切らないとやっていけないでしょうよ、美術商さん。
その理由は怪我した時に発表させて頂きたく…!怪我の直接的な原因までは考えていませんでしたけど、春翔さんが原因ならお世話もさせ易そうで良いですねえ。今からあれこれ妄想しちゃいます……。)
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( 彼を招いた後もそれが当たり前なのだろう、施錠の動作も無いままノブから手を離し、サンダルを玄関に放ってふらふら中へ。多少よろけた所で壁にぶつかりようもない廊下を裸足で歩いて最初に着くのは、応接間を兼ねたゆったりとしたリビングと其処に併設されたキッチン。「此処、好きに使って良いです。」設備や備品が整っている割には使われた形跡も殆ど無い、宝の持ち腐れ極まりないその場所の使用権を彼へぽんと渡した次、部屋の隅に置かれた棚に山積みになった雑多な物達を指差す。「それからあの辺の、欲しいのがあったら持ってって下さい。オレには解らないものです。あっても困るものです。」……其所は絵を買い取った客から押し付けられた品々を投げておく場。ケース入りの宝飾品やらブランド付きの小物やら、大半にとって価値あるそれらも、画材に関わらなければ己にはスペースを消費するだけのガラクタ同然。「オレは資料部屋行きます。描く絵の題材、決めなきゃいけません。」言いたい事だけつらつらと、何処に何の部屋があるかも告げない不親切な家の案内を終えて腕を垂れ下げ、それでも一応己の所在程度は伝えた後にはもう視線は彼から逸れて。「…オレンジ、ピンク…ペール色……毛玉…綿…シャボン…?」既にぶつぶつ独り言の内に入り込みつつ廊下の更に奥へ向かう――道中、恐らくは自分が散らかしたらしき分厚い資料に躓く事数回、ごしゃっと転ぶ派手な音は個展の時と同じ。しかし今度は直ぐ様立ち上がれば、丁度真横に位置する書庫に足を踏み入れ、資料を彼是漁る傍ら、本と同化仕掛けている床のスケッチブックと鉛筆を手にその場に座り込み、頭に浮かぶものを片っ端からラフに描き起こしてはその辺へぽいぽいと破いて放り投げ、余計に足の踏み場を失くしていく。)
(/お日にち空いてしまいすみません~!!
少しだけ多忙が続いていまして、めちゃくちゃ申し訳ないのですが少しの間此方での本体会話省略させていただければと……。本当にここでの会話も楽しみにしてたので悔しすぎて涙涙です……。)
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(あまりにも雑なセキュリティは某ホームセキュリティを付けていたとしても不安なもので。逆にこんな豪邸は狙わないのか?日本は思ったよりも治安がいい?いや、それでもこの男はなぜ平気な顔していられるのだろうか謎は深まるだけで。車一台通れるぐらいには広いだろう廊下の先。好きにキッチンを使っていいと言われても使う用事がないのだが、という突っ込みはするだけ無駄だろう。使われた形跡もない綺麗なキッチンは誰を待っているのだろうか。男の後をついて行けば部屋の隅を指さされて。「まじ?」と聞き返したものの返事は返ってこずに。一目見ただけでも誰もが知ってるブランドの紙袋やら箱が雑多に積まれている山は流石に全部持ち帰れと言われたら遠慮を覚えてしまうほどの量。しかし、遠慮は一瞬だけですぐに物色を。ざっと見たところメイク用品や服はないらしい。取り敢えずオレンジが特徴的な大きいショッパーにあれやこれやを3、4個、パンパンにならない程度に入れてみては。中は確認していないがきっと価値のあるものだらけだろう。満足気にそれらを眺めていたらいつの間にか男の姿は消えていて。家主が居ても居なくても勝手にするのが常だが、なんとなく好奇心が動いてしまい男を探すついで豪邸の中をうろうろ探索することに。持っていた荷物をその辺に置き去りに。奥へ続く廊下は本やら紙やらでぐちゃぐちゃに散乱しており、ここを真っ直ぐに歩くのは不可能だと誰もが口を揃えて言うだろう。そんな廊下を恐る恐る歩いていたら聞こえる男の独り言と物音。どうやら近くの部屋にいるらしい、と開いた扉の部屋を覗き込むと足場の踏み場もないほど散らかった床が真っ先に目に入ってきて。男が生産しては捨てている紙を男の傍らにしゃがみ込んでは一枚拾い。しかし何を描いているのかすらさっぱり分からず。「なにこれ。」と無意識に呟いた言葉と共に手にした紙を床へと落とし、また新たに生産された紙を拾い上げては首を傾げる始末。この家は玄関もリビングもキッチンもどの部屋も何もかも、今まで見た家の中では1番と言っていいほど広く綺麗で豪華、そしてとっ散らかっている印象しかない。)
(/大丈夫ですよ~~!!
お話についても了解です!何事もリアルが資本、健康が資本です故、此方の事はどうかお気になさらず、また話せる時に楽しくお話致しましょう!)
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( 開いた資料の頁はどれも動物や花の項目。膝を立てて座る己の周りを囲う形で広げたそれを時折捲っては、先程よりも声量も明瞭も落ちた曖昧な呟きを半開きの口の端から溢す。最早何を発しているかも解らないそれと共に生産されるラフは、同じくぐしゃぐしゃと線が曖昧で、手と紙を汚していくばかり。――それがぴたりと止んだのは、本格的に思考に沈む前に聞こえた声の所為。上げた視線が捉えたものは今し方床に放った画案の一枚と、それを眺める孔雀の彼。ほんの数秒程、かっくりと首を大きく傾げた後、「……それはヒヨコです。」絶対使わない英語のテキスト文でも読んだのかというようなシュールな一文が、今度はきちんと人に届く形を持って喉を通る。「そっちが犬、こっちがタンポポ、そこのが桜貝、です。」そのまますっかり黒く染まった手に持つ鉛筆で彼の足元や自身の真横にあるラフ画を順に差して、床を埋めるそれらの紹介を終えれば腕はしゅるしゅる縮こまり。「…アンタと居た人に、“可愛い”絵が欲しいと頼まれています。」それからまた不意に始めるのは、帰路の道中彼へと流しかけたあの女性の依頼の話。「具体的な注文も訊いたのですが、“可愛いもの”としか言ってくれませんでした。困ります。あの人の“可愛い”はオレには解りません。」恐らくは愚痴のつもりなのだろう、不満をぶつけられているスケッチブック上の鉛筆は、何とも言えない不定形な円を描き過ぎて紙を突き破りかけている。「……春翔さんは、あの人の“可愛い”、解りますか?」一通り吐き出し終えたその後に、傍らの彼を髪の向こうからじっと見詰めては、思考の助け船を求めて問い掛ける。)
(ヒヨコ、犬、タンポポ、桜貝。単調な声で指された紙に目を通せば確かに言われたものの絵が描かれていて。床に落ちてる紙を見ていればどうやら女子が好きそうなものばかりなようで。先ほどより小さくなった男から発せられた言葉はあの女が頼んだ絵の事のようで。どんな絵をご所望か、の答えは全て“可愛いもの”と返答したらしい。あまりの馬鹿さ加減に一周回って面白いと失笑してしまい。「ま、なんでも可愛い可愛いって言う馬鹿だから仕方ねェっちゃ仕方ねェけど。」男の口調は段々と強くなっていくのが手に取るように分かり、手元はなにやらぐちゃぐちゃした線が踊っていると思えば紙が見るも無惨な姿に。その様子を無表情で見ているも、面倒な奴が面倒なクライアントを抱えたもんだと小さじより少ない可哀想という感情を抱き。「あー、ちょっと待て。」特に協力や助ける義理はないが色々貰った手前なにかしてやるか、謎に上から目線の思考。インスタには何かあっただろうかとポケットから水色の大理石調のケースが付けられたスマホを取り出せば女のアカウントを開き。「こういうの。」と彼の前にスマホを差し出しては投稿を適当にスクロールして。そこにはアフタヌーンティーや映えを意識したカフェスイーツ、建物やらなんやらの所謂おしゃれな投稿が並んでいて。勿論盛れた自撮り、他撮りが過半数を占めているが。「どーゆうの描くつもり?てかまじで此処に住んでんの?1人で?」なんとなく思ったことを矢継ぎ早に尋ねながら視線はスマホへと注がれていて。)
( 散々愚痴った紙は真っ黒に、鉛筆の芯も随分減って底が見えている。不満一辺倒の変人とは反対に、さっぱりとした淡白な感情を滲ます彼を見詰める事少々、目の前に差し出された画面に自然と意識は移り、そちらへ食い入る勢いの視線を向ける。「……ありがとうです。」そのきらきらとした写真達が去るまでの間と、その後の十秒くらいは暫し無言。それからやっと半開きのままだった口から礼を告げながら、思い悩みを描いた紙を破り放って。また真っ白になった頁にがりがりと筆圧の強い音を立て、今度は迷いの無い線を引いていく途中、掛けられる声にほんの僅かゆらゆらと首を傾げ。「…ヘンゼル、グレーテル。と、アリス、ぐりぐら……」一番始めの質問には童話やら絵本やらに出てくる名を並べ、答えているのか独り言なのか微妙なトーンの低い言葉を。続けて、「……はい。」住居についてはまず簡潔な首肯。「二十歳の時に、もっとたくさん絵を描く場所が欲しいと言ったら、画商さんが整えてくれました。嬉しかったです。でも二階は作りませんでした。うっかり転んで落ちそうだからと。…ちょっと不服です。」そのまま芋づるに引き出されていく記憶を片っ端から話していく調子は内容に反して淡々と、しかし描く手元のリズムは弾んだり鈍く沈んだりと、声よりは余程素直に感情が表れている。「……住んでいるのはオレだけです。画商さんがたまに泊まって、ハウスキーパーさんを呼んだりします。近所の子が入ってた事もあります。画材に触っていたので話しかけたら、後でその子の親にオレも怒られました。…何だったんでしょう。」セキュリティも何もあったものではない、他者の侵入がされ放題のエピソードをつらつらと、そしてそれらに危機感の“き”の字も見当たらない単調な鉛筆の音をBGMを添えて、尤もな怒りの理由を理解しかねる疑問で締める。ついでにラフも完成したのか、ひたすら線を繋いでいた手元もぴたりと止まり、顔は彼の方へ上がって、「春翔さんのお家はどんなですか。」無論彼の事情や背景など知る由も無い、何ともシンプルな関心に若干抽象的な問いを放り投げる。)
(小学生の時に鉛筆で黒くした紙を虫眼鏡と太陽光でじわじわ焦がして燃やしたのがふと思い返された。一緒に遊んだ同級生の名前も顔も今では何一つとして覚えていない。耳に入ってくるのは童話の名前。どれも興味が湧く対象ではないが、あの女は気にいるのだろうか。それすらも今はどうでも良い。二十歳、はたち。二十歳の時は何をしていただろうか、男の話を流しながら少しだけ記憶を思い返して。朝から朝までクラブ、バー、居酒屋、誰かの家、路上で快楽に溺れていた。自分を満たしてくれるものを傍に置いていたかった。4年前の自分はあまりにも愚かだった。比べてこの男はその時から財を成していた。この世の中は才能を手にしている者が優遇される仕組みになっているらしい。多分これらは頑張りだとか努力だとかでは埋められるようなものでもなく。自分よりも下と思っていた者がその実、権力も実力も何もかも持っていた時の劣等感たるや。スマホを握っていた力が無意識の内に強くなっていたことなど自覚出来ず。なんとなしにポツリ、溢れた言葉は感想に近いもの。「お前、いつか殺されるかもな。」例えばハウスキーパーが、画商が、ガキが、女が、知り合いが、強盗が、俺が。その金品目当てにこの男を殺害なんて簡単に出来るし、そもそもそうしなくたって盗むことなら野良猫にだって出来てしまう。それなのに何故この男は平然としているのか、‘普通’に生きている自分には理解不能で。いつの間にかスマホはロックがかかっており、暗くなった画面には感情を宿さないような目と天井の明かりが。さらさら、スーッ、カリカリ、様々な音が流れる空間は慣れないせいもあり居心地が良いとは言えず。やっと止まったかと思えば此方を見てくる男を静かに見つめ返し。「別に、普通。此処の5分の1もねェよ。」本当の事を言うと説明が面倒臭く、それだったら適当に嘘をつけばいいといういつもの常套句。「ま、こんな家に住めれば願ったり叶ったりだけどな。」唐突に着信音が鳴れば画面に表示された名前は最近知り合ったばかりの男の名前で。長いため息をついてからタップで電話出ながら立ち上がり、目の前の男を気にする事なく本や紙を踏まないよう足元を見ながらその部屋から出て行き。)
( 彼の回答へもう一声返す直前、響いた着信音が互いを遮った。気を取り直すよりも先に去っていく彼の足元――己が描き出したものや本を器用に避けていくその様をじっと目で追い掛けていれば、動く事を忘れていた己はあっという間に置いていかれた。「……猫ですね。」しかしそれに慌てる事も無く呑気にぽつり呟きを溢せば、新たに捲った手元の頁にもう一つ描き始める。――その途中で、不意と蘇る彼との会話。「……殺されるのは、困りますね。絵が描けなくなります。絵が描けないと、オレ死んじゃいます。」恐怖でも焦りでもない、聞いた人全てに疑問符を呼び起こすような、本人以外誰も解らない謎かけ同然の淡々とした独り言。届く相手の居ないそれが悄気た鉛筆の音に消されていったその後、手元が止まった代わりに彼が出た部屋の向こうに視線は留まって。「………普通、ですか。」またもテンポのズレた言葉を今頃返し、暫し首を傾げて正面を見詰めた後、徐にのそのそと立ち上がってその部屋から外へ踏み出す。「春翔さん、」廊下をきょろきょろ見回し名を呼ぶ。直ぐには見付けられない姿を追ってそのまま少し徘徊し、やっと視界に彼を認識出来た瞬間に手を伸ばす。「あの、」掴んだのは携帯を持たない側の手首。それから遅れて掛けた声と視線は、真っ直ぐと彼の瞳を向いて。「オレの家、住んでいいです。」そこらの一般人ならきっと世辞か冗談だと流すだろう彼の言葉に、真正面からそう答えをぶつける。その反応も見ない内から、「…いつでもどうぞ。」そう手前勝手に話を締め括り、元より大した力も入っていなかった手をするりと解放して。「オレ、絵を描きに行きます。」正にマイペースそのもの、またぱちり切り替わった思考のまま唐突と言葉を放る。それと殆ど同時、もう雨の音も響かなくなった廊下の更に奥へ裸足の踵を回せば、幾つか有るアトリエの内の一つ、水彩向けの画材を置いてある部屋へふらふらと向かっていく。)
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