Silky Canvas(〆)

Silky Canvas(〆)

セイチャットファンさん  2024-08-01 19:55:55 
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お相手様決定済




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  • No.1 by 掲示板ファンさん  2024-08-01 20:32:59 


お相手に選んで頂き、ありがとうございます。
あちらでお声掛けさせて頂いた者です。

  • No.2 by セイチャットファンさん  2024-08-01 20:54:29 



此方こそ改めまして、お声掛け頂き有り難う御座います!
容姿や口調に反して世話焼きという、三峰様のギャップに一目惚れでした…
この扱いの面倒そうな、もとい熱意まっしぐらな桑嶋共々宜しくお願い致します!

早速のお話と言いたいのですが…正直なところ、私、桑嶋のプロフィール以外の事は何も決めておらず…その辺りも含めてあなた様と一緒に考えていけたらな、と思っております。
ですので、詳しいプロフィールや設定等を練る上で、そちら様の萌萎、やってみたい設定、こういった関係性が良い等のご希望やお考え等を是非ともお聞かせ下さいませ。


  • No.3 by 掲示板ファンさん  2024-08-02 07:42:43 


こちらこそ宜しくお願いします。
三峰を気に入って頂き、嬉しい限りです。
こちらの想定している関係性は腐れ縁、遠縁の親戚…等でしょうか。

萌萎は以下の通りです。
萌】高身長/生活能力ナシ/温厚/自由人/金髪/泣き黒子/タレ目/服装に頓着なし
萎】過度な無口/電波系/依存

  • No.4 by セイチャットファンさん  2024-08-02 12:49:07 



なるほど、遠縁の親戚や腐れ縁…良いですね。でしたら、『小さい頃に一度会ったきりの遠い親戚』で、また何かしらの親戚の集まりで再会した、といった始まりは如何でしょう。
ちなみに私が考えていたものとしましては、桑嶋の親戚(叔父辺り)が、変人画家の世話役バイトを探してた所に応募して…というものや、偶々三峰様の大学へ仕事関連(絵画売買など)で訪れていて、これまた偶然見掛けた三峰様に桑嶋から声を掛けた、というのをぼんやりと……この辺りはあなた様の考えていた関係性と混ぜても楽しいかとは面白そうだと考えておりますが、まずはご意見を伺わせて頂けると嬉しいです。

萌萎のご表記有り難う御座います!
此方の萌萎ですが…概ねはあなた様と同じく、余程の無口や受身なお相手様でなければ何でも美味しく頂ける雑食です故、プロフィールや設定の作成はあなた様の思うままを描いて頂けると幸いに御座います!


  • No.5 by 掲示板ファンさん  2024-08-03 16:07:41 


そうですね、主様の仰る関係性でも面白そうだと思います。では偶然大学に来ていた桑嶋様に出会った後、小さい頃に会った親戚だと気付く…というものはどうでしょうか。

了解致しました。

  • No.6 by セイチャットファンさん  2024-08-03 17:27:49 



良いですね!では、大学を訪れた桑嶋の方から三峰様にお声を掛けさせて頂きますので、そこから始まりに致しましょう!

それから、改めまして桑嶋の正式なプロフィールを提出しておきます。何か疑問や萎えに該当する部分等がありましたら遠慮無くお申し付け下さい。

━━━

名前 / 桑嶋 紬
/くわしま つむぎ

年齢 / 26歳

外見 / 国際色豊かな母方の血が濃く現れた、ミルキーブロンドのくるくるふかふかな柔らか癖毛と、眼力の強い青色の切れ長つり目。前髪襟足の境無く背中まで伸び放題の髪に埋もれがちだが、ハッキリとした目鼻立ちに面長な輪郭と、精巧なドールを思わせる冷たく近寄り難い雰囲気を持つ容貌。右目に泣き黒子二つ。不健康な生白い肌に、髪と体型のせいでパッと見はどう足掻いてもお化け。さもなければモップ犬。
身長は185cm、生活が生活の為、身体に肉は殆ど無い痩せぎすの長身。身も薄ければ指も細いし、腕や脚も枯れ枝のよう。加えて見た目に頓着しないので、服は貰い物のシャツとかズボンとか適当で、髪含め全身あちこち画材で汚れてる事などしょっちゅうな格好で仕事も私生活も問わず動き回る。本人の言動も相俟って、世間から大いに浮きまくる出で立ち。

性格 / ぼんやりしている、物静か、が第一印象。しかし独り言の乱発に突飛に見える行動、気移りしやすい視線など、自然と周りが距離を置くアクティブな奇行が多い。当人としては、ひたすら興味のある事にまっしぐらなだけ。相当に浮世離れはしているが話が通じない訳でもなく、訊かれた事には(伝わるかはともかく)きちんと答え、見目や喋り方に反して多弁で感情をはっきり示す。
自分自身について、絵に関する事以外は基本的に『何でもいい』『無くてもいい』な無関心の無頓着さ。しかし嫌なら嫌、不快なら不快と、人も場も選ばず自分の意思をストレートに伝えるし、好意もまた然り。良く言えば自らの価値基準で行動を貫ける熱量のある人間、身も蓋も無く言うなら奇行の止まらない変人。

備考 / ご近所からは有名な変人として嫌煙されている画家。ガッシュとクレパス、油彩と色鉛筆、墨とポスターカラー、はたまた草花を絞った染色液など、複数の画材を組み合わせて描く手法が特徴。大胆な抽象画から繊細な写実画や日本画、ポップなアート画まで幅広く何でも描く。雅号は『蚕繭(さんけん)』。
一度スイッチが入ると他の一切合切を忘れて没頭し、放っておけば完成まで止まらず、身体の限界を越えようと這いずってまで描く執念ぶり。その姿は半ば強迫的、焦燥的でもあり、第三者からの物理接触で制止されない限り作業を中断する事はまず無い。
半分以上をアトリエに占められた平屋が居住地。絵に関する才能以外はてんでポンコツで、生きる事そのものに致命的に向いていないレベル。おおよそ人らしいとは言えない暮らしぶりをしている為、スポンサー兼売買仲介人でもある叔父が時折様子を見に来ている模様。


  • No.7 by 掲示板ファンさん  2024-08-03 21:08:35 


名前》 三峰真由(みつみね まゆ)

年齢・身長》 20歳、176cm

職業》大学2年生、自宅近くのスーパーでアルバイト中

容姿》右サイドは濃い赤、左サイドはエメラルドグリーンのメッシュが入った黒髪のウルフカットに睫毛が短めな茶色の瞳。目尻はタレ気味だが、眉は細めのツリ眉。常に眉間に寄っているシワに何処となくタカやワシなどの猛禽類を思わせる眼力、極めつけには不機嫌そうに歪んでいる唇のせいか、そこはかとない威圧感を纏っている。良く見れば丸みのないシャープな顎のラインや通った鼻筋、二重瞼の怜悧な眼差し─と顔立ち自体は普通に整っているのだが、パッと見がコレなので避ける人は勝手に避けていく。両耳は軟骨ピアスまみれ、唇と眉にもピアスあり。肌は健康的に焼けた小麦色、体格は人並み程度。服装は基本的にサルエルやニット等、襟ぐりや腰回りがゆったりしたデザインのものを好む傾向がある。普段大学に居る際は裾を出したままの白いロングシャツにエスニック柄のサルエル、下はサンダルといった軽装。冬の間はこの上にダウンジャケット等を着ていることも。部屋着は基本的に上下スウェット、夏場は上がTシャツに変化する。

性格》基本的に口は悪いが、何だかんだで他人の事を放っておけない世話焼きタイプ。頼まれると一度は素っ気なく断るが、何度も何度も頼み込まれたりすると結局自分の方から折れてしまう。限りなく無愛想ではあるが、相手に対する愛情がないわけではない。相手の面倒は見てやるが、だからと言って1から100までやってやる─という事はなく、あまりにも目に余る場合はやり方を教えつつ、相手にやらせたりもする。

備考》若干ではあるが先天性の色盲持ち。書道家である姉のアシスタント(無給、食事支給)をしていたが、最近スーパーでアルバイトを始めた。姉弟は絵が上手いものの、真由自身の絵を描いたり、彫刻を彫ったり─といった芸術的才能は皆無であり、図工または美術の成績は常に2だった。すぐ近くにあるリモコンを取るのすら面倒臭がって自分に取らせるような姉弟に囲まれて育ったため、自炊、洗濯、掃除等の生活能力はほぼカンストしている。懐に入れるまではツンツンしているが、一度自分の懐に入れた人間には目に見えて態度が軟化する。最近大学の友人にも揶揄われている、自分の"真由"という名前がコンプレックスだった。ナメられないようにピアスを開けたものの、結果はあまり変わらず。こんな容姿だが、大学ではドイツ語と神学を専攻しているらしい。

三峰のプロフィールも完成致しましたので、提出させて頂きました。ご確認頂けますと幸いです。

  • No.8 by セイチャットファンさん  2024-08-04 08:44:54 



ご提出有り難う御座います!私が想定していた以上に素敵な方が参ってきて下さって、今からお話するのを想像して心が踊ってしまいます。

それではすぐにでもお話を始めたい所ですが、あと一つだけ。レス頻度やロルの長さ、ロル形態、その他何かお話を紡ぐ上での疑問や不安点などは御座いますでしょうか?
何も無ければ始まりは先程の通りで、私の方から先レスさせて頂こうと思っております。無論、あなた様の方で先に描写しておきたい部分等がありましたら、そちらからでも問題はありません。


  • No.9 by 掲示板ファンさん  2024-08-04 08:51:07 


気に入って頂けたようで何よりです。

こちらから申し上げておきたい点は特にございません。

  • No.10 by セイチャットファンさん  2024-08-04 09:09:18 



了解しました!有り難う御座います!

では、先レスを練って参りますので、もう少々お待ち頂けると幸いです。


  • No.11 by 桑嶋 紬  2024-08-04 10:42:06 



(/先レス完成致しましたので、投下させて頂きます。私のロルや桑嶋の絡み方等で何処かやり難い部分や気になる点が御座いましたら、どうぞいつでも遠慮無く仰って下さいませ。それでは、これから宜しくお願い致します!)

━━━


( 天気の良い昼下がり、とある大学の中庭。植えられた木の根本でしゃがみ込み、小さな野花をじっと見詰めて指先で花弁をつつく。「……影、の…これは青……丸い茜、蜻蛉と…」ぶつぶつと口から溢れる呟きは当人以外に要領を得る事の無い言葉の羅列で、絵の具が染みるTシャツや表情を覆う長髪と相俟って、宛ら近寄り難い不審人物の代表のよう。学生達から刺さる怪訝に此方を覗く視線も、己を怪しむひそひそ声も思考にも入らず、暫しはそのまま花に夢中に。しかし不意にそれを摘んで立ち上がった辺りで、「……あ、」何か思い出したように声を上げ、辺りをきょろきょろと見回し首を傾げる。「……何処ですか。」またも落ちた独り言の後、更に周囲を窺い、ふと視界に捉えた一人の人物の元へと大股に距離を詰めれば、首から雑に下げられた部外者用の立入許可証も大きく揺れて、存在を今更周りの他者へと主張する。――そのまま目に付いた彼の真正面にぬうっと立ち塞ぎ、見下ろしながら徐と口を開けば、「オレ、迷子です。助けてほしいです。」挨拶も名乗りも無く、淡々として聞こえる抑揚の少ない音でただ助力を求める言葉だけを投げ込んだ。 )


  • No.12 by 三峰真由  2024-08-04 12:43:41 



(次の授業までの間、参考資料を借りに中庭の向こうにある図書館へ向かっていたところ─ふと、中庭の桜の木辺りにしゃがみ込んでいる人影が目に入る。かなり長い髪と痩せぎすの体格に纏っている薄汚れた服のせいか、幽霊か骸骨のような印象を受ける男だ─ほんの少しの怖いもの見たさと物珍しさについつい立ち止まって彼を眺めてしまったが、それが良くなかったらしい。彼は突如意識がはっきりしたように自身の前へ近付いて来たかと思えば立ちはだかり、抑揚の無い声で「迷子だ」と告げてきた。「…はぁ?迷子なら事務所行けよ…」─普段通り無愛想に言葉を返した後、踵を返して図書館に向かおうとする、が。何故か無性に彼のことが気になって、自身の足に急ブレーキを掛け─彼の手を引っ掴み、事務所へ向けて歩き出そうとし)

(こちらこそ宜しくお願い致します。不備等あれば遠慮なくお申し付けください。)

  • No.13 by 桑嶋 紬  2024-08-04 17:32:20 



…事務所知らないです。
( 声の無愛想さなど意に介さず、その意味だけを飲む間の後、かくっと首をまた急勾配に傾けて渋い色味を増した言葉を返す。続けて自分から離れかけた彼の腕を捕まえようと伸ばした手が、それより先に掴まれてぴたり全ての動きを止める。その為引かれる力への反応は一瞬遅れてたたらを踏んで、「こっちなんですね。ありがとうです。」しかしすぐに彼に従い歩を進める。――その道中、「此処、初めて来ました。色んなものがあります。面白いです。花も綺麗でした。」もう片方の手には摘んだ花を確と握り締めたまま、一方的に自らの感想を並べ立てる。つらつらと彼へ向けて動く口と同じくだけ目も落ち着きは無く、学内施設のプレートに遠くの物音とあちこち移って忙しない。「……あ。」ふと声を上げ、やっと一点に定まった視線の先は丁度通りかかったロビーの壁、そこに飾られた己ではない誰かの絵画。「絵があります。見たいです。向こう行きます。」そちらにすっかり興味を取られた模様、相変わらず言葉は端的淡々と、けれどもよく窺えば口の端が微かに弛んでいる事に気付けるだろうか。兎にも角にも目標に向かって方向転換した所で、掴まれている手の感覚を再認識した様子、顔が彼の方をぐるっと急速に振り返り、「アンタは絵、好きですか?」これまた唐突と問い掛ける合間、栄養不足で体温の低い己の五指からも彼の手を握り返して、手持ち無沙汰そうにふらふらそれを揺らしつつ返答を待った。 )


(/畏まりました。今の所は特に問題ありません!それでは、お互い楽しみましょう!)


  • No.14 by 三峰真由  2024-08-04 18:09:41 


(得体の知れないこの男を事務所へ送り届けるため、仕方なく歩いていたが─一人で聞いてもいないことをぺらぺら喋っていたかと思えば急にぐん、と腕を逆方向に引っ張られて─まあ、普段履きのサンダルも相俟っているのだろうが。危うくその場で転びそうになる。絵が好きか、と彼のこれまた唐突な問い掛けに眉を顰めつつ、先程と変わらぬ口調で答えておいた。「…まあ、嫌いじゃねえけど…それが何なんだよ。」触れている彼の手は真夏だと言うのに妙にひんやりと冷たく、正に幽霊のような質感─首を横に振って嫌な想像を振り払ったものの、この男はロビーから動く気はさらさらないらしい。溜息を吐きつつ彼から手を離し、自身はロビーに備え付けてある椅子へと腰を下ろした。絵を鑑賞する彼の後ろ姿をぼんやり眺めていたが、ふと─誰かを思い出したような気がして)

(了解致しました。)

  • No.15 by 桑嶋 紬  2024-08-05 00:22:58 



そうですか。
( 返答に対しては簡潔な相槌を。それから彼からの問いに、「来週、オレの絵を大学に置くらしいです。何処にかは知らないです。」首もゆらゆら軽く揺らしながら、誰かに伝え聞いたような、曖昧さばかりを多分に含んだニュアンスで言葉を羅列し、「……アンタにも見てほしいです。」その最後に動きを止めて彼を見詰め、やっと答えらしい答えを投げた表情や声音は今までよりもほんの僅かに柔らかい。しかし言葉が終わった次、手を離された瞬間興味の視線は壁の絵画へあっという間に移って、それの目の前へと大股に進んで間近に迫り、じっくりと穴が開く勢いで鑑賞する。「……楽しい、…遊ぶ…蝶々の…」モノトーンの抽象画相手にまた茫洋と独り言を溢し、空いた指は自らの顔の傍で何か描くようにふらふら踊っている。――時間にして十分程度後。丁度絵画から外れた視線がぐるり彼の方に戻って口を開いたタイミングで、構内放送のチャイムが響く。必然そちらに気を取られ、スピーカーの方に顔が向いてじっと静止。耳に届くその内容はどうやら迷子の呼び出しらしい、“見掛けたら連れてきてほしい”という文言の後に続いて身体的特徴、そして――『桑嶋紬』の名が明確に挙げられる。「……オレですね。」放送が終わったのとほぼ同時、他人事じみたぼんやりとした物言いで、呼び出される人物が自分である事を誰にともなく呟く。それから数秒、顔は改めて席に座る彼に戻って、「…連れてって下さい。」慌てもしない緩慢な動作で先程掴まれていた手を自ら差し出し、のんびり案内を頼み込む。)


  • No.16 by 三峰真由  2024-08-06 17:30:58 


(一方的に喋っては絵画へ意識を飛ばす男に少々苛立ったのか、がしがしと乱暴に後頭部を掻き毟った。─が、ふと耳に入ってきた校内放送に反応し、男と同じように顔を上げる。スピーカー越しに告げられていく特徴は目の前の男と完全に合致しており、その上─『桑嶋紬』と言う名らしい事が分かった。何処かで聞き覚えがあるような気がしないでもないが─と頭を捻っていたが、いつの間にか自身の眼前へ迫ってきていた男が事務所へ連れて行け、と手を差し出してくる。本当に何なんだコイツ、と眉間の皺を深くしつつも、差し出された手を拒むことは無かった。不気味な程に冷たい手を握り、スマートフォンの時計に目線を落とす。─そろそろ次の授業が始まる時間であることに、今更気付いたらしい。長い溜息を吐いた後、先程よりも少々足早に事務所を目指して歩き出し)

  • No.17 by 桑嶋 紬  2024-08-07 19:19:04 



( 歩き出す彼の足に視線を合わせて歩を踏み出した為、今ばかりは何に躓く事も無く順調に案内に従う。「嬉しいです。」先程よりも大股に足を動かすその合間も、彼へと言葉が並べられていく。「次の絵はアンタに描きます。お礼です。描き終わったら貰ってほしいです。」少し浮かれた様子のそれは、殆ど思い付いた順に言っているのだろう。文章としてはあまりに滅裂だが要するに、“案内の礼に自分の絵をあげる”と彼に伝えているつもり。――今度こそ、寄り道無しに辿り着いた事務所。其処には取引相手らしい大学の関係者、それから、「叔父さん、戻りました。」その隣の渋い顔をした黒髪の男性。ずっと手を引いていた彼から視線をそちらに移し、告げた挨拶に返されたのは深々とした渋い溜息。そのまま叱咤でも始まりそうな空気など何処吹く風、呼び出しを受けた当事者は、迷惑を掛けたと関係者や案内人の彼に頭を下げている叔父が持つ鞄へ、無遠慮に片手を突っ込み探る仕草を。「……あった。」やがて一通りの騒ぎが治まった辺りで此方も目的の物を見付けたよう、ぽつり一言溢して身を彼の方へと反転させる。叔父と彼の間に隔たる形でまた目の前に立ち、手に持った小さな紙――自分の情報が書かれた一枚の名刺を差し出して、「これ、あげま、」繋いでいた手に握らせようと空いている指を伸ばした所で二の腕を強く引かれて、言葉も所作も途切れた拍子に、渡したい“それ”は床へと落ちる。『いい加減にしなさい、もう帰るよ。』そう叔父が苛立つ言葉を向けた事で消沈と両手を下げながらも、「……また会いたいです。」再会を願う弱々しい音を口にして、その返事を待つようにじっと眼前の彼を見詰める。 )


  • No.18 by 三峰真由  2024-08-10 07:55:48 


(歩く道中、男から聞こえてくる声には曖昧な相槌だけを返しておいた。漸く事務所へ辿り着いた後は、男を─大学では見慣れぬスーツ姿の壮年に手渡せば、その男性から何度か頭を下げられる。この見た目のせいか、人から頭を下げられることには慣れない─その礼には「大したことしてないんで、気にしないで大丈夫っす」と素っ気なく断ったものの、今しがた自身が連れてきた男が何やら鞄の中を探ったかと思えば、小さな紙─恐らく名刺だと思われるそれを手渡そうとしてきた。途中で床に落ちたそれを拾い上げ、そこに書かれている名前にざっと目を通した後─漸く脳内で思い当たる節を見つける。幽霊か何かのような容姿に、支離滅裂な言動。かつて、親戚の集まりで見た─だが、確証は持てない。消沈した様子の男を見据え、「…迷惑掛けねえってんなら、別に…」と自身にしては少々歯切れの悪い返答をし)

  • No.19 by 桑嶋 紬  2024-08-12 07:28:39 



( 名前の他、住所も連絡先も書かれた迷子札めいた名刺が彼の手に渡り、告げた望みの返事を待つ間、視線を彼に合わせたまま身体がゆらりゆらりと緩慢に揺らす。落ち着きの無いその仕草は返ってきた言葉を聞いた瞬間止まり、一文字に結ばれていた口の端はほんの僅か綻びを見せて。「…頑張ります。」曖昧な返事を是と受け取ったよう、ぼんやり静かな声が明らかな喜色を帯びて努めを宣言し、同時に叔父が引く腕も振り解く勢いで、ずいっと彼の目の前に迫る。「だから、一緒に夕日見ましょう。待ってます。」何時、何処で。そんな指定も何も無い模糊とした一方的な予定。しかし当人はそれを確かな約束と、自らの小指を彼のものと一瞬強引に結んで交わし、「……ん。じゃあ、帰ります。」一人満足げに頷いた次の瞬間、また視線は外方へ。その後の彼からの返答も、叔父が苦々しく額を押さえる様も、『あの子の言う事を真に受けなくていい。』と彼に溜め息混じりに告げる声のどれも、既に耳目には捉えていない。玄関と思わしき方向へ一直線に踏み出される足は、叔父が苛立つ歩調で追ってくるまでの間にまたふらふらと、今度は視界を横切った蝶に気を取られて道を逸れ、その姿はあっという間に彼の前から遠ざかっていった。 )


  • No.20 by 桑嶋 紬  2024-08-24 13:42:12 



(/10日以上お姿が見られない為、失踪なされたようであると見做して、此方のトピでの絡みを終了させて頂きます。たった数レスのやり取りではありましたが、お相手有り難う御座いました。)


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