トピ主 2024-07-26 06:44:45 |
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(ミミの視線に応えるようにクレアは剣を構えてカグラを牽制し、ダンテもそれに倣った。目の前の少女、エレオノールの放つ殺気は本物だ。その上でS級冒険者に囲まれた状況において実力行使でこの場を脱することは得策ではないと思い至ったカグラは顎に手を添えて困ったように首を傾げる。しばらくの間考えあぐねていると見覚えのある聖女様が息を切らしながら教会に駆け込んできた。)
ハァ…ハァ…お止め下さいカグラ様…教皇様のご命令であることとお察し致します。しかし…これ以上教会の者を減らされては儀式を執り行うことが叶いません。
(どうやら教会内の異常を察知したティアはミミやクレアを心配して咄嗟に飛び込んできたようだ。周囲を見渡して大方の状況を読み込んだティアはカグラに静止を呼びかけた。一連のやり取りから、ミミ達にしてみれば突如現れた謎の刺客であるカグラが聖教国側の人間であることや教皇に近い人物であることが明らかとなる。)
はぁ…仕方ありませんわね。任務失敗、この後は大人しく教皇様に叱られてまいりますわ。…先ずは皆様、突然剣を向けたことをお許しください。今し方皆様と敵対する理由がなくなりましたので、ここに謝罪致しますわ。
(これ以上戦闘を続ければ間違いなくティアを巻き込むこととなる。教皇は気にも留めない筈であるが、一国の要人が突如姿を消せば対外的にも対内的にも混乱の収拾が面倒であると判断したカグラは大人しく退却する事に決めたようだ。国外の人間に、姿どころか名前まで知られてしまったことは不本意であるが、敵対する理由がなくなった以上は非礼を詫びるのが筋である。カグラは刀を鞘に収めると、綺麗な所作で頭を下げた。)
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