トピ主 2024-07-26 06:44:45 |
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(/ お返事遅くなっててごめんなさい!お休みに入ったとたん背後が風邪で寝込んでしまって…だいぶ良くなってきたので明日にはお返事できそうです…!)
>524
(その場にへたり込んでしまったレドの姿に、ギルドで出会ったときの様子を重ねてしまって。でも、今目の前にいるのは過去に縛られて自分に嘘を吐いていた青年ではない。そのことは、きっと彼自身だって分かっているハズ。珍しく上からレドを見下ろす形となり、そっと近寄り彼の頭をぽんっと撫で)
ふふ、そーだね。レドの活躍のお陰で無事帰れそうだよ。…許す?初めっから恨んでなんかなかったと思うよ。だから、今のアンタを見たら、喜ぶに決まってるでしょ…!
(痛ててっと左肩を庇うも、そう大したことは無さそう。あとは、来た道を引き返して馬車に拾ってもらって帰ったら、お風呂に入って目一杯寝てから報酬をゲット!ってところ)
ヘヘ、取り分は半分こだからねっ。戻ったらちょっとお休みしてから、夕方とかにギルドで落ち合って報酬もらう手続きしよっかね!
ーー
途中からレスペが鈍くなっちゃって、ごめんなさい!ペースとか合わせてもらって、楽しくやり取りさせてもらいありがとうございましたっ。一旦、この小クエストは完了かなって感じで考えてます!気づけば人も疎になっているこのトピ、また皆さん戻られることを願いつつ…。皆さま、良いお年を!
お久しぶりです…長らく半失踪状態だったトピ主です。やっとリアルの方が落ち着いたので戻ってきました(>_<)
参加者様方には大変ご迷惑お掛け致しました。今現在のお相手様であるミミさんの在籍が確認でき次第本編のご返信をさせて頂こうと思います。
(夕暮れ時のギルドにて、いつもは賑やかな喧騒に包まれているこの空間は、この日に限っては妙な静寂と緊張感に包まれていた。冒険者達の視線の先を辿ると、受付前に特別に設けられた椅子に足を組んでふんぞり返って座る「勇者様」ことレイラの姿があり、運が悪いことにその対応を任されているのは数日前に採用されたばかりの新人受付嬢だったのである。案の定と言うべきか、緊張から言葉を詰まらせ要領の得ない対応を繰り出す受付嬢にレイラは苛立ちを募らせており、殺気立てるだけでは飽き足らず遂には急かすように踵を突きつけて床を抉り、口を開いた。)
いつまで手間を取らせる?私は暇ではないのだが。
(気品を漂わせる美しい容姿とは裏腹に、レイラは威圧するようなその鋭い眼差しと冷たい言葉を一切の容赦なく受付嬢に浴びせる。「すみません…!すみません…!」と受付嬢は繰り返し頭を下げるが、レイラが求めているのは謝罪ではなく依頼の報酬だ。その認識の違いがまたレイラを苛立たせ、思わず握られた拳に力が入る。受付嬢に直接の危害が加えられても可笑しくない状況に、実力差から止めることも出来ない周囲の冒険者は固唾を飲んで見守っていた。
何故報酬が支払われる迄にこれだけの時間を要しているのか、それは受付嬢が新人であることに加えてレイラの稀な冒険スタイルに理由がある。通常の冒険者であれば一つの依頼を終えてはその都度報酬を受け取る。その為報酬の支払いにそこまで時間を要することはないのだが、レイラの場合は長期間大陸中を冒険した末に複数の依頼達成報告を持ち帰ってくるのだ。高位の冒険者故の離れ業だからこそ、目の前のイレギュラーに受付嬢が混乱するのも無理はないだろう。新人ながら基礎を飛ばして応用をさせられているようなものであった。)
(一応絡み文を投下致しました!ギルドの一風景としてリアクションして頂いても、そのまま絡んで頂いても結構です(^-^))
>526
……っ、了解!
ルー、ありがとう。貴方と出会えてよかった……
(自分の頭を撫でる手の優しく温かいこと。仲間を亡くして自暴自棄になっていたけれど、この人に導かれてここまで来れた。また冒険者としてやっていけそうだ……思わず零れ落ちる涙を腕で拭うと、帰路につくルーシエルの小さな背中を見つめながらゆっくり立ち上がり、さらに呟く)
その背中、やはり俺より大きく見える。
尊敬する人が、もう一人できた……
(/長い事この面倒な青年にお付き合いいただきありがとうございました。太陽のように明るいルーシエルさんとの冒険、とても楽しかったです。また交流できることを楽しみにしています!)
>527
(/お久しぶりです。「不死鳥の翼」の物語に関わりたいと思っていただけにご無事で安心しました。準備出来次第 >528に絡みたいと思います!)
>502
外の世界も色々と大変なのですね…ですが、幼いミミさんが温かい村人達に囲まれて、自分なりの幸せを見い出せていたようで何よりです…
(外の世界について多少の見識の広がりを得たティアは、今ほど聞いたミミの過去を交えつつ、しみじみとした様子で感想を語った。信仰によらず幼いミミの身を案じて叱る村人達の人徳の高さにティアは心底関心を寄せているのだろう。その向かいの席で、クレアも同様の感想を抱いたようでウンウンと首を縦に振って感心した様子を見せる。そして、そうこうしている内に馬車は遂に目的地である教会付近に達したようで、窓の外へ目を向けると古びた木造の教会の外壁には「聖女様万歳」と書かれた横断幕が掲げられており、一見すると歓迎ムードを感じられる一幕であるが、不自然な程に周囲は静まり返っており、辺りには出迎えの人間すら見当たらない。一抹の不満を感じつつも馬車は教会の正面で停止した。)
>532
へへ…本当に、私は幸せ者だなって思いますよ。冒険者になったのも、村の皆に恩返しと楽な生活を……あ、教会が見えてきましたね!あそこが目的地ですよね?
(自分の生い立ちについて話し終わり、その生い立ちについて2人の感想や様子、特に村人のことをよく言ってもらうと軽く頬を人差し指でかきながら自分のことのように嬉しそうな表情を浮かべて。親から捨てられたり盗賊に襲われたりもしたが、自分のことを家族同然と見てくれている村人達に囲まれて育った自分は幸せ者だと告げて。冒険者になった理由は村人達に恩返しするためと言いかけたところ、視界の端にある窓に目的地と思われる教会が映りそちらを向いて。自分達が乗る場所が教会近くで止まり案の定この木造の教会が目的地だったようだ…掲げられた横断幕だけ見れば歓迎されてるように見えるが、出迎えをする人間はおらずあまりにも静かすぎることに違和感を覚えて)
……これ、歓迎……されてるんですよね…?
>528
あれは……?ひでぇな。とんだ野良犬じゃないか。
(一年前、仲間を失ったショックで失踪するも、優しいエルフに導かれて舞い戻った冒険者ギルド。その奥のトイレで用を足し戻ろうとした矢先、受付の方から異常な殺気を感じ、壁越しに様子を伺いながら呟き。視線の先にいる殺気の主はご自慢の金ピカ剣を見ずとも分かる。自らが慕うクレアの妹分にして、素行不良で悪名高い「勇者」レイラ・ハートだ。優しさを知らない横暴な振る舞いは、勇者というより飼い主の下から脱走して方々に噛み付く野良犬のよう。不死鳥の翼の面々は自分が冒険者になる前(>447)から見ていたが、クレアさんに叱られて正座させられてたバカ犬が偉くなったもんだ……と呆れて溜息をひとつ吐き)
クレアさんは一体あの駄犬に何を見出だしたんだろうな。まあいい。あの人が愛した「勇者」の器、見てやるか。
(あの増長ぶり、相当甘やかされて育ったのだろうか。当人はもとより彼女をそのように育てた姉貴分のクレアの器量まで疑いたくなる所作の数々は、見れば見るほど眩暈がする。さっさと裏口から脱出したいが今にも受付の子が殴られそう。他の連中もレイラにビビッて動けないらしい。この際だ、「勇者」の器を見てやろうと決めれば、壁から飛び出し受付へと歩を進め)
ホラ、どけよ役立たずども……そこの新入り、この人は報酬が欲しいと仰っている。精算しろ精算!
(総髪、もといクレアにあやかったポニーテールを揺らし、邪魔な冒険者を大きな身体と長い腕で押しのけつつ、ギルドの奥から二人の下へとズカズカ迫り。どうやらレイラは複数持ち込んだ依頼の報酬が欲しいらしい。怯えるばかりの受付嬢を長いまつ毛が覆う灰色の瞳で睨みつければ、声を張り上げ腕を振り、「奥に行って報酬を計算をしろ」と指示を出して)
>533
罠…かもしれませんね…護衛はこの子に任せて私達で先行しましょう。
(ミミと同様に教会の纏う空気に違和感を感じたクレアは、神妙な面持ちで刺客の罠である可能性を告げると、ティアの護衛はユリウスに任せて自身とミミで教会の内部の安全を確かめようと提案した。ユリウスを優しく揺さぶり目を覚まさせるとティアに預けて馬車を出る。)
お気を付けて下さい…
(状況から察するに罠である可能性が大であるが、そのような危険な場所へと二人を送り出すに当たって少しでも気休めになればと思い、二人を真っ直ぐに見据えたティアは自分が言える精一杯の見送りの言葉を送った。)
>534
………フッ…
(予想だにしなかった乱入者の登場にレイラは暫く呆気に取られて沈黙した。周りの野次馬は関心を寄せるまでもない格下共。そう思っていたがどうやら違ったらしい。「勇者」が相対していた人間を了解を得ずして下がらせるなど、単なるお人好しなどではない。俄然、目の前の男の行動に興味を引かれたレイラは先程までの怒りは何処へやら口角を釣り上げ、レドへと視線を向けた。)
貴様、名はなんと言う?
(未だ椅子に腰掛けているレイラは見上げるような姿勢でレドの顔を見据えると、興味津々と言った様子でその真紅の瞳を輝かせながら問いかける。自身を恐れない。それだけでレイラの関心を引くに十分であった。
硬い口調や強さに裏付けられたプライドの高さから誤解を生みがちであるが、一連の行動から窺えることとしてレイラの行動は全て感情に左右されているものであり、そこに一切の「悪意」はない。突き抜けた「純粋さ」こそが彼女の根底にあり、例えるなら子供がそのまま大きくなったような人間である。)
>535
そうだね、その方がいいかも…ありがとうございます聖女様。必ず戻りますね…
(クレアの言う通り、罠の可能性がある…先程自分達を襲撃したエルフの仲間が潜んでいるかもしれない。戦闘になった時のことを考えてショットガンを取り出しやすいところに装備して、こちらに精一杯の見送りの言葉をかけてくれたティアの方を向き「大丈夫、なんとかなる」というように笑みを浮かべながらお礼を言ってクレアに続いて馬車から出て)
待って、クレア。さっき剣が折れちゃったでしょ、代わりにコレを使って。大丈夫、強度面は安心していいよ…!
(ダンテのような実力者が潜んでいた場合、クレアの寿命を喰らうあの東刀を使わなければならないだろう…そんな危険な刀を何度も使わせる訳にはいかないと思い、能力で作った剣をクレアに渡して。目立った装飾はないが、クレアの折れた剣と形状が似ており折れる心配はないと自信がありそうな表情を向けながらそう告げて)
>536
……!これは「勇者」レイラ・ハート様。出過ぎた真似をして申し訳ございません。
(殺気が消えた。妹分が罪の無い子に乱暴したと聞いたクレアさんが悲しむなんて事態は避けられた、と安心して一呼吸。していたらレイラが随分好意的に声をかけてきたのにハッと驚いて視線を合わせ。この勇者様、ギルドも頭が上がらない聖教国、いや教皇の後ろ盾があることで有名だ。権力を笠に着て弱者を虐げるド屑相手に一戦交える覚悟でいたが、そういう奴ではないらしい。むしろ案外度量がありそうだと判断すれば、レイラに向かって敬語を使い、目の前に駆け寄って)
俺……おっと、私はBランクの冒険者、レドと申します。御目通り叶いましたこと、光栄に存じます。閣下。
(レイラの背丈くらい長い、朱色鞘の東刀を腰から外して地面に置き、片膝付いて跪きながら名乗り出て。恭しい態度を取りながらも声はハキハキ、姿勢もぴしりと決めて、恐れやへつらいの態度は一切見せない。どうやら苗字すら持たない平民の出で、しかもBランク。地位も名誉も無い身の上でありながら平然と勇者の前に現れたようだ)
>537
…!ありがとうございます。…では行きましょうか…
(剣を受け取ると、その握り心地が愛用していた剣にかなり近い事に驚き、にこやかな笑みを浮かべて礼を言った。そして、教会の扉の真正面に歩みを進めると一呼吸置いて気持ちを落ち着かせて、慎重に扉を開いた。)
(ギイッと音を立てて開かれた扉の先には鉛のような血の匂いが充満しており、床や壁が鮮血で染められ、無数のエルフや司祭達が力尽き倒れている地獄絵図が広がっていた。教会の最奥に目を向けると、巨大な十字架の真ん前でダンテが息も絶えだえに、生き残った僅かなエルフやシスターを守るように背後に匿いつつ、明らかに只者ではない何者かと交戦していた。扉が開かれたことに気が付いたダンテはこちらに視線を向けると声高らかに叫ぶ。)
クレアッ…!それと嬢ちゃん…!手ェ貸せ!今は争ってる場合じゃねぇ…!
(ダンテの訴えに、明らかな異常事態であることを察したクレアは神妙な面持ちでミミへ目を向け、共闘するか否か視線で問いかける。あくまで自分達の任務はティアの護衛である為、シスターや刺客であるエルフを見捨てる事が賢明な判断だが、それでもクレアは目の前の命を見捨てたくない。しかし自らの勝手な判断でミミを危険に晒すことは出来ず、こうしてミミの意志を確認しているのだろう。)
>538
ほう…レドか、覚えておこう。
(レドの恭しい態度を前にして自尊心が満たされたレイラはニマニマと満足そうに頬を緩めた。この勇者様あまりに単純だ。持ち上げてさえいればおそらく大抵の行動をコントロール出来そうなものである。クレアが甘やかしていたのもこう言った純粋で危うい面から母性が刺激されてのものだろう。そして、しばらくして自身の頬が緩んでいることに気が付いたレイラは首をブンブンと横に振ると平静を装い何時もの仏頂面でレドの名を復唱する。普段は他人に関心を抱かないレイラが名前を復唱する辺り、余程レドの立ち回りが気に入ったのだろう。)
しかし意外だな…私の見立てではAランク相当かと思ったのだが、あまり依頼は受けないのか?
(レドのランクを聞いたレイラは心底不思議そうに首を傾げた。剣士としてその最高峰と呼べる域まで鍛錬を詰んだレイラの目にはどうしても目の前の男がBランクに収まるような器には見えなかったのである。真っ当に依頼を受けて実績を重ねていればAランクには既に到達していそうなものであるが、あまり依頼は受けていないのだろうかと思案した。)
聖教国編 「教皇の癇癪」
(大聖堂の大広間にて、白と黄金を基調とした豪華な装飾で彩られたこの空間に、パイプオルガンの荘厳な音色が響いていた。奏者は高位司祭の祭服を身に纏っているが肌はドス黒く、人型でありながら目や鼻といったパーツがない。まるで人の影のようなそれが低位の悪魔であることは多少の知見がある者ならば簡単に察しが着くことであろう。そのような異色な空間の中央には、玉座に腰掛けた教皇グレゴリアスとその付き人であるカグラの姿があった。)
カグラよ、しばらくティ……う~ん…聖女の姿が見えないが何処へ行ったのじゃ?
ティア様は先程、儀式を執り行う為に国境沿いの教会へと向かいましたわ。
ああ、ティアか…そんな名前だったなあれは。そうじゃった、そうじゃった。今日は儀式の日であったな。して、護衛は勿論レイラなのじゃろ?帰還後に顔を見られることが待ち遠しいわい。
残念ながら今回はレイラ様ではありませんのよ。タイミングが合わなかったようで即席で別の冒険者が依頼を受けたと聞いておりますわ。
なんじゃと…!レイラの顔を見れないのであれば護衛など必要あるまい!全く余計なことを…
それが、道中に一行がエルフらの襲撃に遭ったと異端審問省から報告を受けていますわ。レイラ様でないにしても護衛を付けたことは正解かと。
聖女の身などどうでもよいのじゃ…!まるでレイラに会えないことを嘲笑うかのように襲撃など許せん!断じて許せんぞ…!カグラッ!穢らわしいエルフ共を八つ裂きにして来るのじゃ…!
しかし、私の力ではエルフのみに標的を絞ることなど出来ませんわよ。
構わんッ!田舎の教会が一つ潰れたところで何ら痛くないわい。どれだけ巻き添えても良い、今すぐにエルフ共を殲滅して来るのじゃッ!
…ハァ…仰せのままに。
(初めは何気ない会話であった。カグラに聖女の行方を聞いた教皇であったが、儀式の為に大聖堂を発ったと聞くなり護衛はレイラの筈だと思い込み舞い上がる。しかし、すぐにカグラによって訂正され、挙句にエルフの襲撃まであったと聞いてはその低い怒りの沸点が頂点に達した。教皇はカグラに対してすぐにエルフを殲滅しろと命令を下すも、自らが持つ力では周囲を巻き込むことになると一度は断るカグラ。しかし、再度命じられては最早断ることなど出来ず、大きい溜め息を着いた後に渋々国境沿いへと足を進めた。)
>539
ふふ、どういたしまして……ん?血の臭い…?しかも、複数の…
(券を受け取ってお礼を言うクレアに同じように笑みを浮かべてどういたしましてと返して。クレアが教会の扉に手をかけた辺りで警戒した面持ちに変わり、扉の向こうに何が待っているのか…そう思いながらショットガンにそっと手をかけて。扉が少し開いた段階で、中から漂ってきた複数の血の臭いに気づき、そのことについてクレアに話しておこうと思った…だが、それよりも先に扉の向こうに広がっていた絶望的な光景を目の当たりにして、言葉を失い。人よりも長く生きて人の亡骸や亡くなるところは何度も見てきたが…ここまで酷い光景は見たことがない。部屋の中にいたダンテの声が聞こえるまで、放心状態のように固まっており…声が聞こえたと同時に我に返ってそちらを見て。)
…っ……助けよう…アレを野放しにしたら、みんな殺される…!
(ダンテの前に立つ人物…雰囲気だけでわかる。この惨状を作り出した張本人だということが…正直、勝てる気がしない。だが…あの人物をこのまま放って逃げたら、この部屋で生き残ってるダンテ達はもちろん、ティア達も殺されるかもしれない。クレア視線の意図にいち早く気づき、共闘を選びチェーンブレードとショットガンを手にして銃口を敵に向けて。この場に不死鳥の翼に所属していた2人がいる、倒すまではいかなくても退けさせることはできるかもしれないと強く思い、引き金に指をかけて指に少しずつ力を込めて)
>542
…決まりですね。
(ミミの返答を聞いて覚悟を決めたクレアは剣を構え新たな刺客との距離を徐々に詰める。刺客とあと数メートルの位置まで縮まった途端クレアの動きはピタリと止まった。言い知れない恐怖心がクレアを侵食しており、呼吸が乱れ手の震えや嫌な汗が止まらない。相手は見るからに普通の人間の筈であるが、放たれるプレッシャーはかつて対峙した神竜を連想させた。)
あらまぁ…冒険者様方ではありませんか。随分とお早い到着ですこと。貴方々と鉢合わせる予定ではなかったのですが、私の姿を見られた以上は仕方ありませんわね。その命、頂戴致しますわ。
(本来ティア率いる一行が来るまでにエルフ共を片付けて早々に撤退するはずであったカグラだが、S級冒険者ダンテとの予期せぬ対峙もあり思いのほか時間を取られていたらしい。外部の人間には教皇の付き人としての自分の存在が秘匿されていることもあり、姿を見られた以上は斬り伏せる他にない。困り顔で天を仰ぐが起きてしまったものは仕方がない。目の前のダンテを轟音を立てた斬撃で壁際まで薙ぎ払うと、固まったクレアの横を素通りして、自身に銃口を向けるミミの元へ瞬く間に距離を詰めると、喉元目掛けてその白く鋭い刃を振るった。)
>543
…クレア?どうしたの…?
(クレアの返答を聞き、敵との距離を徐々に縮めていくのを見て敵がどう動いてもいいように狙いを定めて、本来の手筈通りにクレアの援護をしようとしており。だが、クレアがある程度の距離で足を止めてしまい目だけ動かしてどうしたのかと問いかけながらクレアを見て。後ろ姿だが、呼吸が荒く手が震えているのが見えて…まるで目の前の敵に恐怖しているようだ。確かに、この部屋を鮮血と亡骸まみれにした張本人だ…恐怖するのはわかるが……クレアが目の前の敵にここまで恐怖するのは流石におかしい。)
…っ…!!速い…!!
(目の前の敵の発言から、意図的に此処へ来てエルフやシスターを葬ったということがわかる。そして、自分達が此処へ来ることも知っていたかのような発言…聖教国の者だろうか?それだと此処に来たダンテとエルフ達を消すために来たのも説明がつく…が、それだとシスターまで葬っている理由がわからない。…だが、まともな人間がいない聖教国だ、そう考えればシスターごと斬ったことも納得がいく…あるいは、聖教国に恨みを持つ別の勢力か…そう考えていると、ダンテの攻撃を薙ぎ払い一瞬で自分の目の前まで来ており。本来なら対応ができなかっただろうが…流石は猫の半獣人か、間一髪後ろに飛んで攻撃をかわして。飛んでる最中に即座に銃口を向けて、流石に対応できないだろうと判断しカウンターの要領で引き金を引き金を引いて発砲しようとして)
>544
ふむ…仲間の死はさぞ辛かったであろう。一年間の紆余曲折があったとは言えそれを乗り越えたのは大したものだ。人によっては何時までもその呪縛から逃れられないからな…
(レドの身の上話を聞いては、レイラも近い経験をしていたこともあり神妙な面持ちで同情を見せた。途中、なにやらレドから殺気に近い邪な感情を感じ取り警戒して聖剣に手を添えるがすぐに収まった為に警戒を解き、紆余曲折の末に結果として仲間の死を克服できたレドを手放しで称える。それと比較するように自らが姉と慕った人物を思い浮かべ、人によっては何時までも呪縛から解放されないとポツリと呟いた。その後、自身の瞳にレドの視線が向けられていることを意識すると、一瞬ピクッと身体が反応した末に僅かに頬を赤くしてレドから目を逸らした。今までの人生においてレイラは同年代の異性とまともにやり取りをした経験がない。普通の男はレイラを恐れて近付かず、絡みのあった男共を思い浮かべれば、年の離れた暑苦しいハゲ、姉の彼氏のなよなよした優男、絡みが鬱陶しい数千歳の老人。どれも異性として意識するような対象ではなく、レイラは初めての経験に明らかに動揺している様子であった。)
>545
面白い動きですこと。貴方人間ではありませんのね?
(人間離れしたミミの動きを見て、カグラはミミが獣人であると確信した。面白いものを見たかのようにニヤッと口角を釣りあげると、弾を発射させまいとミミに向け刀を振りかぶる。後ろに飛ばれた為に通常であれば到底刃の届く距離ではないが、剣聖にそのような常識は通用しない。空を斬った筈の刃の衝撃は、まるで飛び道具のように空中を伝播してミミへと迫る。)
…ミミちゃんッ…!!!
(カグラとの距離が空いた為に平静を取り戻したクレアはハッとした表情でミミへと視線を向けた。今まさにカグラの攻撃がミミへと迫っており、最早クレアが防げる距離ではない。それでも本能的な足掻きでミミへ精一杯手を伸ばし声を張り上げた。)
>546
お心遣い痛み入ります。ただお言葉を返すようですが、悲しみの重さは人それぞれ。私も亡くしたのが恋人であったならとても―――
……あ、あの、勇者様?どうやらひどくお疲れのご様子。こんな受付の前ではこみ入った話もできません。お話の続きなら……あちらの奥の席で致しませんか?
(こいつぅ!気配読んでやがる!仕掛けたらやられてたな。Sランクは、クレアさんは遠いなぁ……という悔しさを神妙な面持ちで隠しながら、レイラの労いの言葉を受け取って。レドは3年前の「あの日の事(>468)」を目撃している。「呪縛から逃れられない人」がクレアを指しているのは察しがついた。だがレイラもまた過去を清算できていない様に見える。無理もない、憧れの人があんな事になっては。クレアさんもまた3年前に死んだんだろう。リーダーと同じように……と思いを馳せていると、何だかレイラが挙動不審になっているのに気が付けば、彼女を恐れた冒険者たちが逃げ出して空けた奥の席―――2人でゆっくり話せそうな席を指し、あちらに座り直しましょうと提案して。レドも鈍感なものだから、レイラが動揺している理由が連戦の疲れか何かだと誤解しているのであった。)
>547
…失礼だね、にちょっと運動神経がいい人間だよ…!!
(今の動きで敵に獣人であることがバレてしまい、相手がまだ聖教国の人間かどうかは不明だが…聖教国のシスターや司祭もこの場にいるため、一応運動神経のいい人間だと告げて。引き金を引こうとしたところ、至近距離で斬撃が飛んでくる…今から狙いを斬撃に向けるのは間に合わない、錬金術で壁を作れば防げたかもしれないが、ショットガンと同じ理由で間に合わない。かと言って、チェーンブレードであの斬撃を防げるとも思えない…視界の端に自分の名前を呼んでこちらに手を伸ばして走ってくるクレアが見えたが…ミミは諦めたように目を閉じた…その瞬間。)
…!?
(教会の入り口の方から凄まじい速度で黒炎が飛んできて、ミミに当たるはずだった斬撃を打ち消して。ミミもそっと目を開けて、自分に斬撃が当たってないことに一体どうなったのかというように周りを見て……入り口に、見覚えのある人物…エレオノールが立っていることに気づき)
>548
…ああ…そうだな。…しかしレド、貴様は妙に私を取り巻く環境に詳しいようだな。実はどこかの回し者なのか?
(何やら変な心配をかけているようで、レイラは一呼吸置いて務めて平静を装った。そして、促されるままに席を移ると、そこに座るなり僅かな疑念に思い至ったレイラはジト目でレドの顔を見据る。いきなり自分と受付嬢の間に入ってきたと思えば、話してみるとやけに不死鳥の翼周りの事情に詳しい様子だ。不死鳥の翼の活動現役時ならば周辺の噂や足跡を吹聴する輩もいたが、活動を休止して数年が経つ現在にそれらを記憶に留めているものは稀である。その為レイラがレドに対してあらぬ疑いをかけることは必然であった。)
>549
おやおや…今宵は随分とお客様が多いようですわね。
(教会の入口に佇むエレオノールを見るなり、カグラは笑顔を崩さぬまま現状を皮肉った。しかし、余裕を取り繕った表情と比べその内心は決して穏やかなものではない。冒険者事情に疎いカグラであっても対峙すれば自ずとその等級が幾つ程度なのかは予想が付く。カグラの見立てでは今まさに登場したエレオノールを含めてS級が三人とA級が一人、もはや超難度クエストへ臨むレベルの布陣に焦らない方が異常であろう。時を同じくして壁際に飛ばされたダンテもむくりと起き上がっており、カグラはこのまま戦闘を続ければ良くて相打ちと判断し、当然刺し違える気など微塵もなく引き際を考え始めた。)
ミミちゃん…良かったぁ…
(クレアはミミの無事を確認すると瞳を潤ませて自身の胸を撫で下ろした。あのままミミを失っていたらきっと消えない後悔がまた一つ増えることになっていたであろう。この戦いが終わったら、この窮地を救ってくれた少女に礼を言おうと心に誓ったのであった。)
>551
…貴方が何処の誰かは知りませんが…その人に手を出すなら、容赦しません。
(入り口からゆっくりと歩き始めて、ミミの前まで移動すると立ち止まり。既に鞘から抜いてある禍々しい剣…覇剣の切っ先をカグラに向けて。見た目16歳くらいの少女だが、その歳の少女…いや、人間が出せない程の殺気を放ちながら自分の後ろにいるミミに手を出せば容赦はしないと告げて。移動する最中に確認したが、部屋の中にクレアとダンテがいることを把握しており。相手が仮にS級冒険者以上であったとしても、この場にS級レベルの冒険者三人とA級冒険者が一人…負けることはまずないだろうと判断して。)
エル…!ありがとう、本当に助かったよ…!
(自身に迫った危機を救ってくれたエレオノールに笑みを浮かべてお礼を言い。先程のエレオノールの発言もそうだが、エレオノールのことをあだ名で呼ぶ辺り二人はかなり仲がいいことがわかる。そして先程助けようとしてくれたクレアに視線を向けて、瞳を潤ませ安堵しているクレアに「私は大丈夫だから、次の攻撃に備えて」と視線を送って)
>550
回し者?ははは、勇者様も冗談がお好きで。冒険者を、剣士をやっていてこの国の剣士の最高峰「不死鳥」を知らないのはモグリでしょう。ましてやあなたは教皇様の覚えめでたい権威あるお方。いずれ覇権を握られる方の事はよく存じ上げておかないと……そこは先輩方も、ギルドも!よくお分かりのはず。
(レイラの着席を確認してから「失礼致します」と断って、彼女の向かい側に座って。いきなり自分が回し者ではないかと疑うレイラを、単に勇者様が有名だからとケタケタ笑いながら否定して。更には「先輩方も」とレイラを恐れて近づかない冒険者達、「ギルドも!」とギルドがレイラにおもねって用意したであろう受付の特別席を指しながら、噂で聞いた聖教国の教皇の後ろ盾……人々が彼女を恐れるもう一つの要素にも触れてみる。レイラをおだてつつも彼女のジト目を見返す眼はどこか冷たい。ここで持ち上げられるまま教皇の権威を振りかざす下郎などに、クレ……不死鳥の翼に憧れ、追いかけるに至った生い立ちを語るほど自分は安くない。そんな意向なのだろう……)
>552
(ミミの視線に応えるようにクレアは剣を構えてカグラを牽制し、ダンテもそれに倣った。目の前の少女、エレオノールの放つ殺気は本物だ。その上でS級冒険者に囲まれた状況において実力行使でこの場を脱することは得策ではないと思い至ったカグラは顎に手を添えて困ったように首を傾げる。しばらくの間考えあぐねていると見覚えのある聖女様が息を切らしながら教会に駆け込んできた。)
ハァ…ハァ…お止め下さいカグラ様…教皇様のご命令であることとお察し致します。しかし…これ以上教会の者を減らされては儀式を執り行うことが叶いません。
(どうやら教会内の異常を察知したティアはミミやクレアを心配して咄嗟に飛び込んできたようだ。周囲を見渡して大方の状況を読み込んだティアはカグラに静止を呼びかけた。一連のやり取りから、ミミ達にしてみれば突如現れた謎の刺客であるカグラが聖教国側の人間であることや教皇に近い人物であることが明らかとなる。)
はぁ…仕方ありませんわね。任務失敗、この後は大人しく教皇様に叱られてまいりますわ。…先ずは皆様、突然剣を向けたことをお許しください。今し方皆様と敵対する理由がなくなりましたので、ここに謝罪致しますわ。
(これ以上戦闘を続ければ間違いなくティアを巻き込むこととなる。教皇は気にも留めない筈であるが、一国の要人が突如姿を消せば対外的にも対内的にも混乱の収拾が面倒であると判断したカグラは大人しく退却する事に決めたようだ。国外の人間に、姿どころか名前まで知られてしまったことは不本意であるが、敵対する理由がなくなった以上は非礼を詫びるのが筋である。カグラは刀を鞘に収めると、綺麗な所作で頭を下げた。)
>553
(不死鳥を知らないものはモグリ。この言葉の真偽は定かではないが、自らが属するパーティーを客観視したことなどないレイラは、そういうものなのだろうかと内心で納得した。しかし、その後に続けられた自分に対するお世辞には気を悪くしたようで、可愛げのあるジト目から一転しその表情は怒りで険しいものとなる。自分の実力には一切触れず、教皇による権威のみを称えたことをレイラは侮辱として捉えたようだ。)
…剣を抜け、この場で斬り伏せてやる。
(レイラがゆっくりと席を立ち、その後にポツリと呟いたこの死刑宣告を聞き逃さなかった周囲の冒険者達は大挙してギルドから走り去る。続けてレイラが聖剣の柄に手をかけて鞘から抜くべく動作を始めると、黄金に輝くその刀身が数cm顔を覗かせた段階で、剣に秘められた膨大な魔力により辺り一帯の机や椅子が壁に叩きつけられる。)
>554
(クレアとダンテが武器を構えるのに続いて、3人の援護に回ろうと再びカグラにショットガンを向けて。カグラの様子から、カグラにとってあまりよくない状況だということはわかる…それもそうだ。S級3人の内、二人は元不死鳥の翼のメンバー。もしカグラが聖教国の人間であれば、勇者の仲間として認識があるはず。エレオノールに関しては…今も放ち続けている殺気でどれ程かは把握できるだろう。これならいけるというように口角を上げたところ、入り口の方から足音が聞こえてきて…再び入り口を見ると、ティアが息を切らしながら走ってくる光景が見えて)
…やっぱり、この人…聖教国の人だったんだ。しかも、かなり高い地位にいるみたいだね…。
(カグラに背を向けず、恐らく一人でここまで来たであろうティアの近くまで移動して。もし戦闘が続いた場合のことを考えて、ティアを守れるようにと思っての行動だろう。ティアの話から、あの刺客はカグラという名前で聖教国の人間。しかも、聖教国の教皇から直々に命令を下された辺りかなり高い地位にいることが読み取れる。聖教国で教会の関係者や異端審問の人達がどれだけ危険か、異常さも既に理解しているミミはカグラが司祭やシスター達ごとエルフ達を斬ったことにも納得しており)
…貴方に敵対する理由が無くなっても…私が貴方を斬る理由はありますよ。此処を去っても、お忘れなく…
(流石に聖女まで斬るつもりはないのだろう、恐らく聖女のことを思ってという理由ではなさそうだが…。カグラの顔と名前を覚えて、謝罪するカグラを見ながら自分には斬る理由があると告げて覇剣を鞘に納め。関係ない人達まで斬ったとか、仲間に刃を向けた……という理由ではなく、ミミのことを斬ろうとしたことが理由だろう。自分やクレア達に刃を向けたことに関しては、特に気にしていないようだ…)
>555
その気骨……なるほど、クレアさんが気に入るわけだ。ルーシエル、すまない。あなたにもらった命、ここまでらしい……
(逃げ出す冒険者たち、吹き飛ぶ諸々には目にもくれず、怒りに震えるレイラを穏やかに見つめて。勇者様、乱暴だが些細な事で人を斬ったという話は聞いたことがない。どうやら権威があってもそれに頼らず、己自身の力で生き抜こうとする気高さを自分は汚してしまい、今までになく怒らせたようだ。そんな気骨を見抜けなかった時点で俺の負け。腰の刀やナイフを床に捨て、隙あらば首筋に突き立てて一杯食わせようとした背中のスプーンを放り投げると、床に正座して)
俺の負けです、どうぞ斬ってください。俺も地元の剣士として不死鳥の翼を追い続けた身の上。勇者様に斬られるなら悔いは無い。
>556
あら、可愛いお顔に似合わず怖いことを仰りますのね。それでは貴方が一人で私を斬れるようになるその時まで何百年でもお待ちしておりますわ。
(カグラは頭を上げるなり、上品な笑みを向けてエレオノールに言葉を返した。明らかに十代の少女が出せるはずのない殺気に、エレオノールが自分と似た身の上であることを察したカグラは何百年でも待つと含みのある言葉を残し、優雅に教会の出口へと足を運んだ。)
ああ…招かれざるお客様方の処理はお任せ致しますわ。ふふっ、それではご機嫌よう。
(カグラは去り際に思い出したかのように立ち止まると、振り返ることもなくダンテやエルフ達の処遇はミミ達に一任すると告げ、楽しいひと時を過ごしたと言わんばかりの満足な笑いを零しその場を後にした。カグラ程のイレギュラーな存在にとって自身の身の危険を感じる事など殆どなかった為に、数百年に渡る退屈を満たした貴重な一夜であったのだろう。)
ミミちゃん…!ごめんなさい…私が動けなかったばかりに危険な目に合わせてしまって…
(カグラがその場を去った後、クレアは真っ先にミミに抱きついた。目に涙を浮かべながら、自身が恐怖で動けなかったことでミミを危険に晒したことを詫びる。その横ではティアもペコペコと頭を下げて「うちの者が申し訳ありません。」とカグラによる敵対行為を謝罪した。その隙を見て、完全にアウェー状態となったダンテはその場を去ろうと忍び足で出口へと向かうが、如何せんその巨体で気配を消すことには無理があり、察したクレアは涙目から一転して事の発端であるダンテに殺気に満ちた視線を向けた。)
>557
ま、待て…!素直に首を差し出されて斬れる訳がないだろう…!斬ると言った私が言うのも変だが考え直せ…
(少し脅して、土下座までするなら許し、抵抗するなら力で捩じ伏せ、もし逃げるのならそれまでの関係だ。そう考えていたレイラであったが、まさか無抵抗に首を差し出されるとは思ってもいなかったようで、慌てた様子で剣を完全に鞘に収めて膝を着くと、視線を合わせてレドを宥めた。困り顔で額に汗を流すレイラは、すぐに感情的になる自分の情緒を反省しつつ、目の前の男がなぜそこまで不死鳥の翼に拘るのかそこが不思議でならなかった。)
>558
…えぇ、いいですよ。ただ、百年もかからないとは思いますが…貴方程度を斬れなければ、到底“アレ“を斬る事は出来ませんからね…
(何百年と言ったのは、恐らくそのままの意味だろう。恐らくカグラはただの人間ではない、もしかすると自分と同じ不老不死の可能性があることに気づき。不老不死の人間の命を奪うことはできない…はずだが、その手段を既に見つけているような口振りで告げて。最終的に別の誰かを斬ることを目標にしているのか、カグラ1人に時間は掛けらないという意味を込めて百年もかからないと告げて)
大丈夫だよクレア、多分だけどあの東刀が原因だろうし…それにほら、私は無事だからさ!クレアは悪くないし、気にしなくていいよ!
(去っていくカグラを見ているとクレアに抱きつかれ、驚いた表情を浮かべてクレアを見て。正直斬撃が飛んできたときは終わったと思ったが、エレオノールのおかげで怪我を負わずに済み、クレアの後頭部に手を回して頭を撫でながら気にしなくていいよと笑みを浮かべながら告げて。あの東刀から、クレアの持つ東刀に似た何かを感じて恐らく心があまり強くない者が近づくと恐怖心が増す…といった力があったのだろう。この場に居合わせたダンテが何ともないのがその証拠だ…こちらに謝罪するティアに対しても「大丈夫ですよ、幸い怪我はしてませんし…それに聖女様も悪くないでしょう?」と、同じように笑みを向けて)
…貴方のその図体でそれは無理があるでしょう…この場から逃げるのは不可能ですよ、城塞。
(忍び足で此処から去ろうとしていたところ、クレアに気づかれてしまったダンテ。そんなダンテに歩み寄りながら、冷静にその巨体では無理があると告げるエレオノール。恐らくクレアが此処から逃げ出すことを許さないだろうと、諦めなさいという様子で話し…彼の名前ではなく異名を口にして。少なからず、ダンテのことは知っているようだ。)
>559
ちょっ、あんた!今更吐いたツバ飲んでんじゃねぇよ!ああもう、長年クレアさんの下にいて何を学んだんだこの野良犬は……こんなことなら敵討ちは後にして早くクレアさんに弟子入りを……
……あ、失礼。勇者様もだいぶお疲れのご様子。冒険者とは名ばかりの臆病者どもも消えました。よろしければゆっくり飲み交わしながらお話ししたい……いかがです?
(剣を抜き、店を滅茶苦茶にしておきながら今更尻込みするレイラに困惑して、正座こそしたままだがつい元の荒くれ口調で話しかけてしまい。この人は自分がした事が分かっているのだろうか?片手で顔を覆いながら呆れる内に、話すつもりは無かったクレアへの敬慕をつい明かしてしまった……のに気が付くと再び敬語に戻り、正座のまま両手を小さく広げ、飲みながら話しましょうと提案して。その必死で反省する姿、噂ほど悪い人じゃなさそう。それに何だか可愛くて……そして俺に似てる気がしないでもない。そう確信するとレイラと腹を割って話す気になったのである。)
>560
チッ…分かったよ。あー…最年少の嬢ちゃん。んで、クレアよォ。俺は何をすればいいんだ?さすがにこんなイカれた国で大人しく捕まるつもりはねェが、この後解放してくれるってなら抵抗せずに何でも喋るぜ。
(クレアと共にエレオノールにまで逃走が気付かれてはバツが悪そうに舌打ちをした。諦めて足を止めるが自分を呼び止めたエレオノールの名前が出てこない。ダンテは自分も歳か…などと思いながら、昔どこかの新聞で見たS級最年少到達の記事を思い出し、最年少の嬢ちゃんと仮称することにした。そして、視線をクレアへと移すと解放を条件に望む情報を提供すると取引きを呼びかけた。)
…この国で捕まれば極刑は免れないでしょう。昔の仲間のよしみ、そんな残酷な仕打ちは与えないと約束しましょう。それに話して欲しいことは山のようにありますからね。ただ…その前にお灸を据える必要がありそうです。覚悟してくださいね?ダンテ…
(ミミの許しを得たクレアとティアは安心した様子で胸を撫で下ろすと、クレアの方は向き直り、まるで魔王かの如き殺気を放ちながらダンテにじりじりと歩み寄った。かつての仲間を聖教国に引き渡すなど良心が許さないが、私的にお灸を据えるに至っては話は別である。反省した様子のないダンテの首を両手で掴むと、クレアは鬼の形相で激しくダンテの首を前後に揺さぶった。数年越しの不死鳥の翼恒例お説教タイムである。この短時間で身体が慣れてきたのか、つい半日ほど前まではダンテに力で圧倒されていたクレアであったが、今では一方的に蹂躙するまでに調子を取り戻しており、首を絞められたダンテの顔は青白く変色していた。)
>561
貴様も姉様が好きなのだな…あっ…いや…今のは忘れてくれ。…さ、何を飲む?私が出すから好きな物を選べ。
(荒くれ口調は兎も角として野良犬などに例えられてはいつものレイラなら激昂していたことであろう。しかし、レドの口からクレアの名が出たことにより怒りの感情など湧いてすら来なかったようだ。ついうっかり「貴様"も"姉様が好きなのだな」と口を滑らせると、顔を真っ赤にして動揺する。クレアと決別したあの日以来、クレアの事を恨んでいるつもりのレイラであるが、きっとまだ本心では姉と慕ったクレアを好きで好きで堪らないのだろう。誤魔化すように倒れた椅子を拾い上げて席に着くと、メニュー表を開いてレドに手渡した。)
>562
わぁ…やっぱクレアって、怒らせちゃいけない子だねぇ…不死鳥の翼に居たときも、あんな感じにお灸を据えてたのかな?
(反省してなさそうなダンテの首を掴んで、激しく揺らす光景を驚いた表情で見ているミミ。此処から見えないが、恐らく凄まじい形相になっているだろう…不死鳥の翼でもこんな風にお灸を据えてたということは容易に想像できて、クレアが本調子に戻ってきたことに何処か嬉しそうな笑みを浮かべており。今のクレアの形相を特に表情を変えることなく見ながらミミの隣まで移動してきたエレオノールの方を見て)
すごいじゃんエル!いつの間にかこんなに頼りなる冒険者になっちゃって、流石は史上最年少のS級冒険者だね!
(エレオノールの肩に手を回してニッと笑いながら賞賛の言葉を送り。S級になったばかりのことを思い出し、あの頃はまだ頼れる存在と言い切れる程ではなかったが何事にも一生懸命に取り組んでいた。そんなエレオノールがここまで成長したことに嬉しそうな表情を浮かべて、彼女の呼び名である最年少のS級冒険者と言って)
…過去の栄光ですよ、今の私はS級ではなくA級です。まぁ…それでもS級が受ける依頼を受けますが…
(軽く目を逸らしながら今の自分はA級冒険者だと告げて、それでもS級冒険者しか受けられない超難度の依頼は受けていると告げて。実際はほぼ強引に依頼を受ける手続きをさせて、単独で向かっているのだが…。ミミと話すエレオノールのは、気持ち表情が柔らかくなり、話し方もほんの少し優しい。人のことをよく観察できる人なら気付けるほどだ…)
>564
ふぅ…遅くなりました。これでもう聖女様が襲われる心配はないかと…
ええと、エレオノールさん…でしたか…?この度はありがとうございました。貴方がいなければ今頃どうなっていたことか…想像するだけでも恐ろしいです…
(ダンテのお説教兼事情聴取を終えたクレアは額の汗を拭いミミに歩み寄ると、少し疲れた顔色で今後のエルフ達による襲撃の可能性が排除出来たことを報告した。クレアの背後では、ぐったりした様子で口から泡を吹いて気を失っているダンテを生き残ったエルフ達が四人掛りで担いで退散しているのが見える。そして、エレオノールへと向き直るとクレアは深々と頭を下げて礼を述べた。しばらく冒険から距離を置き酒に溺れていたクレアが他の冒険者の名前を把握していないのも無理はなく、それでも辛うじて名前が浮かんだのはエレオノールの功績故だろう。ティアはと言うとエレオノールを警戒しているようでミミの背にピッタリとくっ付いて身を隠していた。閉鎖的な国で生まれ育った以上は見慣れない人、特に突如現れた素性の知れない冒険者を警戒するのは当然であった。)
>563
姉様……?ホ!てっきり縁切りしたものと思ってましたが……俺も好きですよ、なんせこの国の英雄、悪い奴らを成敗してくださる正義の味方ですから!
(レイラがうっかりクレアへの敬愛を漏らして動揺したのを見逃すレドではない。レイラはクレアと決別している。下手に名前を出したら殺されるかと思ったが、どうやらまだ諦めきれていないようだ。そんな安心感と同志ができた喜びから、普段はそう見せないぱあっとした笑いを浮かべ、捨てた武器をせっせと帯び直して着席して)
さてと、俺はとりあえずビールを……お互いに良い時間が過ごせそうで嬉しいです、勇者様。
(さっと注文を決め、にやりと口角を上げながらレイラにメニュー表を返して。レイラの人となりが見えてきたからか、敬語は使っていてもその口調と態度はいくらか馴れ馴れしくなってきた)
>566
…わ、私もビールを…
(レイラにとっても幼い頃に盗賊から救ってくれたクレアは紛れもなく正義の味方であった。しかし、酷い別れをした事によりそれを認めたくない気持ちとレドと共に賞賛したい気持ちとで心の内に葛藤が起こり、まだ酒も飲んでいないのに顔を赤くしたまま視線を泳がせる。一先ず何か飲んで気持ちを落ち着かせようと考えると、返されたメニュー表を見る間もなく閉じ、子供舌にも関わらずレドの真似をしてビールを頼んだ。ビールはジョッキに注ぐのみで手間が少ない為に注文後すぐにレドとレイラの前に置かれた。)
…そ、そうだな…ええと…かんぱい…?
(クレアの名前が出たことで動揺したことに加え、酒に弱いにも関わらず目の前にジョッキを置かれたことでその匂いだけで酔いが回り始めているレイラはすっかりポンコツと化していた。楽しい時間を過ごせそうだというレドの世辞を覚束無い様子で肯定すると、プルプルと震えた手でジョッキを持ち何故か小首を傾げながら疑問形で乾杯をする。)
>565
…えぇ、お気になさらず。…ですが、ギルドの外に出た以上あのような敵に遭遇することが多くなるでしょう。首狩り…貴方に何があったかは知っていますが、過去に囚われたままだと…また失うことになりますよ。
(拷も…事情聴取を終えたクレアにミミが「お疲れ様~」と笑みを浮かべてそう告げて。エルフ達に運ばれるダンテを横目に、気にすることはないと告げてクレアに視線を移すエレオノール。幾度の高難度クエストをこなしてきたクレアならわかっていることだと思うが、先程のようなことが何度も起きるだろう。不死鳥の翼に所属していたクレアのことは知っており、神竜討伐クエストで亡くなったカルロスとは恋仲だったというのは、見てればなんとなくわかる。過去に囚われ、カグラのような敵に遭遇したら、また大切な誰かを失うことになると告げて…冷たく聞こえるが、そもそも無関心な相手にはこのようなことは言わないだろう…ミミに視線を移しながら「…少なからず、私はもう失うつもりはありません」と呟き)
えっと…聖女サマ?あの子は悪い子じゃないですよ?今は…見る人によっては恐い人に見えるかもしれませんけど、根は本当に優しい子ですから!
(自分の背にくっついてエレオノールのことを警戒しているティアに、苦笑いを浮かべて。ティアがこの聖教国で育ち、閉鎖的な生活を送り続けたため無理もない…それに加えて、エレオノールの雰囲気も加わって余計警戒してしまうだろう。エレオノールは悪い子じゃないと、優しい子だと言って警戒を解こうとしており。「今は」と言った辺り、昔は今のような恐い人ではなかったということがわかり)
>568
はい…肝に銘じます…
(エレオノールの言うことは尤もであり、それに自分を心配してこういった言葉を掛けてくれているのだろう。そうは分かりつつもやはり少女にしか見えない年下の冒険者にお説教をされるのはさすがに堪えたようで、クレアはシュンと俯いて自らの心の弱さを反省した。)
そのよう…ですね…
(ミミの説明に加えて自身の持つ「真実の魔眼」でも確認したが確かにエレオノールは此方に危害を加える意思はないようだ。しかし、それでもティアはミミの背に身を隠したままエレオノールに近付く素振りを見せない。これにはティアの置かれた状況に理由があった。エレオノールが筆頭として撤退させたカグラはティアと同様に聖教国側の人間である。カグラが目的としていたのは侵入者の排除でありティアに危害を加えた訳ではない。そうなると、ティアから見たエレオノールの立ち位置は単なる不法入国者ということになる。生き残った司祭達の目の前で、正式な手続きなく国に踏み入った者と迂闊に接近すれば、聖教国上層部からティア自身があらぬ疑いの目を向けられかねない。詰まるところ自らの保身の為にも打ち解ける訳にはいかないのであった。)
>567
かんぱ……あ、あれ、もしかしてレイラ様はお酒が苦手で……?気が利かなくてすみません。
……変な噂をしそうな連中も消えた。お茶と甘い物にしましょうか?俺も田舎の出で甘い物には飢えてるし、へへへ……。
(レイラよりジョッキを少し下げて乾杯して一口つけて。だがレイラの様子から彼女が酒に弱い事に気付くとジョッキを置いて頭を下げて。いかにも「貴様ッ!この私の酒が飲めないのか!」と無理酒を強いてくるタイプかと思ったが見誤ったなぁ、勇者のメンツがあるから中々下戸とは言えないのかも……と考えれば、片手を広げて冒険者……レイラの下戸さを物笑いの種にしそうな連中が消えた一帯を示してみる。そして自分も生まれの都合上甘い物は好きだと明かしつつ、苦笑いを浮かべながらレイラにお茶と甘い物を勧めて)
>569
…さて、私はそろそろ戻ります。…ミミ、気を付けて帰ってきてくださいね。
(クレアのおかげで、もうエルフの襲撃はないだろう…それ以外で襲撃してくる可能性がないわけではないが、此処に長居するのもよくないと思い入り口の方へ歩いていき。入り口に黒炎で作った不死鳥が待機しており、ミミの横を通過する際に気を付けて帰ってきてと告げて。不死鳥に乗り、飛び上がってギルドへ向けて飛んでいき)
あはは、昔は私が守る側だったんだけど…いつの間にか守られる側になっちゃったなぁ…。
(エレオノールを見送り、昔はよくパーティーを組んで一緒に依頼をこなしていたことを思い出して。昔は後衛職だったエレオノールを守っていたのだが、いつの間にか自分が守られる側になったと苦笑いを浮かべ…その表情は、妹を見る姉のようにも見えて)
>570
いや…こちらこそ気を遣わせたようですまない。良い案だが、商人の父からは無駄遣いをするなと教わっているんだ。一先ずはこの酒を片付けるとしよう…
(こちらを気遣うレドの気配りを見てすっかり汐らしい様子のレイラは先程までの荒々しい印象とは打って代わり妙に素直だ。レドへの警戒心が薄れた為、自然と自らの出自を明かすと、父の教えを守るべく意を決してビールに口を付ける。口の中に広がるビールの苦い風味に泣きそうになりながらも何とかジョッキの半分ほどを飲み干した。)
こんなもの飲めたものではないな…頼んだ私が悪いのだが…
(当然、匂いだけで酔うほどに耐性のないレイラの頬は瞬く間に赤く染まった。目に涙を溜めてビールに対する恨み言を呟きつつも、残り半分となったビールをチビチビと飲むレイラの姿はまさに実直で、どこか応援したくなるような健気さを感じをさせるものである。)
>571
…折角のお仲間を歓迎出来ず申し訳ありません。無力で臆病は私をお許しください…
(ミミとエレオノールの仲睦まじい様子を見れば誰もがその関係が特別なものであると理解することであろう。ティアもその関係性を察しており、自らの保身の為に歓迎の一つもせず、みすみす帰らせる結果になったことを周囲に聞こえないように小声で謝罪した。そのようなやり取りは露知らず、クレアは飛び立つエレオノールに感謝の意味も込めて手を振って見送っていた。)
>572
レイラ様はお父様を大切にされているようですね。……プハッ!ならあえて厳しい事を言います。さっきみたいな振る舞いはこれっきりにしてくださいよ。こういう事したのは一度や二度じゃなそうだが、自分の娘が世間でこんな真似してると知られたらお父様の商売に支障が出るし……何よりお父様が悲しまれるでしょ?
(慣れないビールを無理に飲み干すレイラを見て「あちゃ……」と片手で後頭部を押さえて申し訳なさそうにして。だが父親が商人で、しかもその教えを大切にしている事を察すると、自分もビールを一気に流し込んで空にしたジョッキをダン!とテーブルに叩きつけ、無残な有様になったギルド中を見回しながら説教を始めて。勇者様も乱暴だけど、言えば聞いてくれるだろうという判断からである)
>573
大丈夫ですよ、エルは多分気にしてないでしょうし…それに、正式な手続きをして此処に来たわけじゃなさそうでしたし…見つかったらまずいでしょう?
(エレオノールは聖女の立場については詳しく知らないが、基本的に無関心な人間が多く禁忌に手を染めてることからあまりいい扱いを受けず恐れられていることもあり、恐らく気にしてないだろうと小声で告げて。ミミに打ち解けてるのは、昔からの仲でもあるが昔に比べて大きく、悪い方へ変わってしまった自分に昔も変わらず接してくれることがあるからだろう。)
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