トピ主 2024-07-26 06:44:45 |
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参加者様の不死鳥の翼のイメージを補完する為にまだパーティーとして活動していた頃の一幕を投下いたします。
(今から遡ること五年前、なんでもない日の昼下がり、人で賑わうギルドの中でも一際目立つ一行が掲示板の前で依頼を物色していた。)
「これなんかいいんじゃねぇか!魔物の討伐だってよォ!楽な仕事の割に高額だぜぇ。」
「うむ、悪くない。偶にはその目も役に立つのだな。」
「偶にってなんだァ!偶にってェ!!!」
「事実を言ったまでだろう。ハゲが進みすぎて遂に中身にまで異常を来たしたのか?」
「テメェッ!クソガキがァ!」
「ダンテ!それにレイラちゃんも落ち着いて!如何なる理由があろうともギルドの中で暴れてはいけません!」
「クレアの言う通りだよ!兎に角落ち着こう?な?」
(重厚な鎧を着込み特徴的なスキンヘッドが輝く大男と、煌びやかな黄金の剣を腰に携えた小柄な少女が口論の末に取っ組み合いになると、流石に不味いと思ったのか仲間と思われる華奢な体型の男女が額に汗を滲ませながらも必死に二人を引き剥がす。そう、彼らこそ全員が前衛職ながら数々の超難度クエストを達成したことでS級冒険者パーティーに昇格し話題を呼んだ「不死鳥の翼」である。)
「ハァ…そんなに暴れたいなら二人だけでこの依頼を遂行してもらいます。共に背中を預けて少しは互いを信頼してください。」
「姉さま。流石にそんなのはあんまりだ。私は一貫してこのハゲに事実を突きつけたに過ぎない。勝手に逆上してきたのはハゲの方だぞ。」
「チッ、ガキが…言わせておけばッ!」
「うるさぁい!決定事項です…!つべこべ言わずに行ってきなさいッ!」
「あはは…」
(二人の揉み合いが落ち着くと、今度はクレアによるお説教が始まった。どうやら罰としてダンテとレイラの二人で依頼に向かわせることにしたようである。ギルドの隅に正座させられたバカ二人は相変わらず言い合いが絶えないが、クレアの怒号に一蹴されると渋々といった様子でギルドを出て依頼に向かう。リーダーであるカルロスはもはや日常と化したそんな光景に乾いた笑みを浮かべるほかになかった。)
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