トピ主 2024-07-26 06:44:45 |
通報 |
>307
へぇ、じゃあミミちゃんにも悪い子の素質あるじゃんねー。短い人生なんだから好き勝手に生きてもいいんじゃない?あっ、もしかしてミミちゃんって人間じゃなかったりぃ?
(「安全圏に長くいる」この言葉の意図を読み取ったユリウスはミミも過酷な環境に置かれていたであろうことを察し、歩みを進めながらも振り返った。共感出来る過去があったことがよほど嬉しいのだろう。悲惨な過去を「悪い子の素質」なんて言い換え無邪気に微笑んで見せた。短い人生を好き勝手に生きようとミミを悪い道に引き込むような冗談を言いつつも、当然ミミの正体に気付いている訳ではないが、その冗談の中で「人間じゃなかったり?」と思いがけず核心を付いた質問をした。)
>308
素質があるかどうかはわからないけど…まぁ、悪いことはしてましたね…。盗みとか…私は今正しく、何かに縛られることなく自由に生きてますよ?何を言ってるんですか、人間ですよ。少なからず、他の冒険者に比べたらかなり平凡な…。
(自身と共感できる過去がミミにもあったことが嬉しいのだろう、無邪気な微笑みを浮かべるユリウスに軽く苦笑いしながら過去に自分がやったことを明かして。その内容から、ユリウスや先程の子供のように食うのに困っていたことがわかる…ちなみに、その盗みの経験を活かして今のようにダンジョンから珍しい物を見つけては持ち帰って売っている。悪い道に引き込む意味での発言だったかもしれないが、ミミは今好き勝手に生きていると告げて。核心をついた質問にキョトンとした表情を浮かべた後、少し笑いながら自分は平凡な人間だと告げて……自分が半獣人だとバレないように、自然に振る舞い)
>309
外の世界も大変だねぇ。何処だろうと恵まれない人間って一定数いるもんなんだなぁって実感させられるよぉ…そこから良くもまぁ立て直せたねー。冒険者って野蛮なイメージしかなかったからミミちゃんを見た時は拍子抜けしたよぉ。と言っても私が見たことがある冒険者なんて勇者様くらいなんだけどねー。些細なことで癇癪を起こして神官様を殴ったり、聖女様に土下座させたりもうやりたい放題だよぉ…
(盗みを働かなければ生きられないほど過酷な環境に身を起きながら、今はこうして真っ当な手段で食いつないでいるミミに感心し賞賛の言葉を掛けた。そして、他の冒険者に比べれば平凡だというミミの言葉に同意し、ユリウスが直接会ったことのある数少ない冒険者の一人である勇者と比較した。ミミは自分に距離を置いている為か敬語で喋っていることも相まり清楚な印象を抱いている一方で、ユリウスの記憶にある勇者は些細なことで癇癪を起こす傍若無人な印象が強く、初めて見た冒険者が勇者であればユリウスの偏見は仕方ないものであった。嫌な思い出を語るユリウスは若干の身震いをした。)
>310
まぁ…私一人で立て直せたわけじゃないですよ、助けてもらったんです…。冒険者の中には野蛮な人はいますけど、基本的に私みたいな人が多いんですよ……あの、その人本当に勇者なんですか…?勇者と偽って好き勝手暴れてる族としか思えないんですが……
(どこの世界にも恵まれない人間がいることに静かに頷き、そこから立て直したことに賞賛の言葉を掛けたユリウスの方を向き、自分一人で立て直したわけではないと話して。今でもその当時のことは鮮明に覚えており、あの時助けてもらってなければ変わらず…いや、もっと酷い道に進んでいたかもしれない。ユリウスの言うように、野蛮な冒険者ももちろんいるが…基本的にミミのような冒険者の方が多いということを説明して、ユリウスが唯一あったことのある冒険者…勇者について聞いた時、とても勇者と思えない素行の悪さに驚いており本当にその人物が勇者なのかと尋ねて)
>311
ははは…聖剣は唯一無二の存在だから偽りようがないんだよぉ…偽物だったらどれだけ良かったことか…教皇様のお気に入りだから丁重にもてなさざるを得ないしぃ。高位聖職者は子を成せないから行き場のない父性が暴走して勇者様の我儘が可愛いく見えるんだろうねぇ……あの**老人。
(勇者が偽物ではないかと疑うミミの問いかけに乾いた笑いで返すと、唯一無二の至宝である聖剣を持っている以上はその可能性はないと断言する。ミミの回想にあった手を差し伸べた人のように勇者も人格者であれば良かったのにと心の内でユリウスは嘆いた。どうやら勇者は聖教国のトップである教皇に孫のように溺愛されているらしく、それ故に勇者を無下に扱うことは出来ないようだ。ユリウスは教皇のことを忌々しそう「**老人」と呟いた。この国に於いて、公衆の面前で教皇を侮辱すれば極刑は免れないが、その禁忌を犯すほどに鬱憤が溜まっているのだろう。)
>312
えぇぇ……聖剣ってもっとこう、悪に立ち向かう正義の心を持った人を選ぶものでしょう…?何故悪に向かってる人を選んでるんですか…。なるほど…めちゃくちゃ甘やかされてるんですね…止める人が誰もいないから、そりゃあやりたい放題やりますよね…。
(聖剣というのは本来、持つのに相応しい人間を選ぶと思うのだが…正義とはかけ離れた者を選んだことに軽く驚いており、聖剣がよくできた偽物…みたいに、何かの間違いではないのだろうかと思っており。聖職者という役職なため子を成せないのはわかるのだが、だからといって甘やかし続けるのは…と思ったが、この国の教皇だから無理だろうとすぐにその考えに辿り着き。教皇を侮辱する発言を聞いて「…東の国に「壁に耳あり障子に目あり」っていう言葉があります…誰が聞いてるかわかりませんし、あまりそういう発言は控えた方が…気持ちはわかりますけどね。」と、ユリウスの肩に軽く手を置いて静かにそう伝えて)
>313
世間一般のイメージならそうだよねぇ。御伽噺にも出てくる先代勇者様は人格者として描かれてるけどこの違いはいったい何なのやら…ま、先代は二千年も昔の人だし後世になって脚色されてるかもしれないけどねー。本当は今の勇者様と大差なかったりしてぇ。
(ユリウスはミミの抱く聖剣のイメージに同意して頷くと、先代勇者を引き合いに出して今の勇者と比較した。今の傍若無人な勇者と比べ先代勇者は人格者として知られているが、何方も同じ聖剣に選ばれているにも関わらずあまりにも性格に大きな相違があることを不可解だと考えたユリウスは先代勇者の人格は後世の脚色ではないかと考え、冗談交じりにクスクスと笑いながらその予想を語った。その笑顔から、「気持ちは分かる」とミミに諭されたことで教皇への鬱憤など忘れてかなりリラックス出来ているようだ。)
>314
んー…二千年前の人を今更確認できませんし、なんとも言えませんね……それか、聖剣に選ばれる基準が違うとか……?例えば…同じ固有魔法や能力を持っているとか?
(ユリウスの言うように二千年前の勇者も今の勇者と変わらない性格だったかもしれない。何にしても選ばれる基準が正義の心とかではないことがわかる…少し上を向いて考えて、選ばれる基準の一例として固有魔法を挙げて。多くの人が固有魔法や能力を持っているが、同じ能力を持つ者がいるという話は聞いたことがない。聖剣の力を引き出す能力を持つ者を選んでいるのだろうかという推測を話して)
>315
その線も有り得るねぇ。はぁ…考えれば考えるほど聖剣の謎は深まるばかりだよー。…あっ、此処だよ目的地の教会は。ここの聖歌隊の歌が凄いんだよぉ。
(聖剣の選定基準は固有魔法が関係しているのではないかというミミの考察にユリウスは関心したように頷いた。明らかになっている聖剣の情報が少なすぎるあまり、考えるほどに謎が深まることにやれやれと言った様子で溜息を吐くと、ちょうど目的の教会に辿り着く。光沢を放つ白い塗装を見るに周辺の建物と比べると比較的新しいもののようだ。教会前の広場には大聖堂で見た物よりも一回り小さい勇者レイラの像が設置されており、余程教皇に好かれているのであろうことが窺える。ユリウスは象の前に立ち止まるとミミの目を真っ直ぐに見据えて興奮気味にここに所属する聖歌隊を褒め称える。)
>316
確かに……情報が少ないから、これくらいのことしか言えませんよねぇ…。
へぇ、此処が……この教会、周りに比べて新しいですね…凄いって、どんな風に…?
(聖剣についての情報が少なく、これくらいの考察しかできないとユリウスの方を向いて話して。勇者の血筋とも考えたが、それだと勇者の血を引いてるという話があるはずだ…。そうしていると目的地に到着し、周りの建物に比べて教会が新しいと告げて。広場に設置された像を見て、クレアなら「あそこにもレイラちゃんがいますよ!」と言うだろうなと思いながら、像の前にいるユリウスに聖歌隊について尋ねて)
>317
ここの聖歌隊が凄いのはなんと言ってもその力の入れようだよー。教皇様の後押しもあって二年前にこの教会と一緒に新設されたばかりなんだぁ。歌唱力は勿論のこと、国中から教皇様好みの美女を選出していて見栄えも良いんだよぉ。…全員小柄で茶髪なところとか勇者様似の子を集めてるって噂もあるけど…ま、勇者様って中身はともかく顔は良いからねぇ…
(良くぞ聞いてくれたと言わんばかりにユリウスは目をキラキラと輝かせて聖歌隊について語った。どうやら教皇の肝いり事業として専用の教会と共に近年立ち上げられたようだ。優秀な指南役を付けているのか歌唱力は一級品で、ルックスにも教皇の拘りが反映されているらしく、殆どの聖歌隊員が小柄で茶髪なことから勇者レイラ似の少女を集めているのではないかという噂もあるらしい。何はともあれ、娯楽の少ないこの国で優秀な聖歌隊が新設されたとなればユリウスが興奮するのも必然であろう。)
>318
な…なるほど、要は歌が上手い勇者様みたいな人達が集められてるんですね?まぁでも、娯楽が少ないこの国で優秀な聖歌隊が入れば、テンションも上がりますよね。
(目を輝かせるユリウスから聖歌隊についての話を聞き、歌唱力が高いところに興味を持ったような反応をするが、後半教皇の趣味がガッツリ入っていることに若干引いており。だが、娯楽が一切ない聖教国で歌が上手い可愛い子達が来たらテンションも上がるだろうと、少し笑みを浮かべながらユリウスに共感して。教会の入口の方を見て、像でしか、見たことないレイラの姿を思い浮かべ、あの中にこの人がたくさんいるのかと思っており)
>319
そーいうこと!村を燃やしたついでに関係者用の招待状をゲットしたから特等席で見れるよぉ。さ、受付が混む前に行こうかー。
(反応を見るからにミミも興味を抱いているようで、ユリウスは上機嫌にミミの言葉を肯定した。そしてポケットから招待状を取り出したユリウスはヒラヒラと招待状を揺らしながら、サラッと村で略奪してきたとカミングアウトする。ユリウスからしては戦利品のような感覚であり、特段心を痛めている様子は見られず、受付が混み合うことを心配してそそくさと教会の内部へと歩みを進めた。)
>320
んー…招待状を手に入れるまでの経緯についていろいろ言いたいことはあるけど……まあまいいか…。
(上機嫌に招待状をポケットから取り出したのを見て、やはり特等席で見るにはそういったものが必要なのかと思い。美女ばかりな上に娯楽がない聖教国の住人からすれば、ユリウスが持つ招待状を欲しがるだろうと考え、招待状を手に入れた経緯について苦笑いしながらいろいろ言いたいのだが、聖教国の住人でもない上半獣人の自分が特等席で聖歌隊を見れることは二度とないことなため、何も言わずユリウスについていって)
>321
さ、ここだよー。いい眺めだねぇ、ソファもふかふかぁ。
(受付を済ませ会場へと足を進めると、目の前にはデュランダルにあるものにも劣らない精巧な作りの劇場が広がっていた。客席は二階層に分けられ、一階が一般席、二階が特等席という作りである。一般席にも仕立ての良いソファが設置されているが、特等席に設置されたものは別格で細部まで装飾が施されている。ユリウスは指定されたソファに腰掛けると、隣の席をポンポンと叩いてミミに着席を促した。下に目を向けるとステージ全体を見渡すことができ、本番までの束の間の雑談を楽しんでいる二十数人の美女達を見てユリウスは「いい眺めだねぇ」としみじみとした様子で呟いた。美女達の容姿は瓜二つまでとはいかずとも姉妹ではないかと疑うほどに勇者レイラの容姿に近いものであり、教皇の趣味が反映されているという噂はどうやら本当のようだ。)
>324
…確かに、いい眺めですねぇ…デュランダルと同じくらいの劇場…デュランダルでは特等席に座ったことないですけど、少なからず一般席よりも良い作りですね。…それにしても……本当、姉妹かっていうくらい似てますね……。
(ユリウスに着席を促されるとお礼を言って隣に座り、目の前に広がる劇場とデュランダルの劇場を比べてほとんど同じくらいだと呟き、自分達が座ってるソファにも目を向けて1階やデュランダルのソファよりも作りが良いと告げて。そして、今現在雑談している勇者様に似た美女達を見て、先程聞いた噂は本当だったのかと思いながら姉妹みたいだと少し苦笑いしながら呟き。)
>325
でしょでしょー。可愛らしく雑談してるあたり本物の勇者様とは違って中身はお淑やかなんだろうなぁ……
(デュランダルのものと同程度と聞いてユリウスは自慢気にドヤ顔をして見せた。小さな祖国が交易都市にも劣らない点を持っていることが余程誇らしいのだろう。そして、勇者似の美女達を見て姉妹のようだと言うミミの感想を聞いて大きく頷いて肯定すると、中身は本物とは違うのだろうと私見を述べる。まるで本物の勇者を小馬鹿にするような軽口であったが、言い終えたと同時に気まずそうにステージから目を背けた。)
皆さんこんにちは。本日聖歌隊員として初めて皆様の前に立ちますニナと申します。初公演と言うことで緊張しておりますが、精一杯歌いますので暖かい目で見守ってください。そして、天に召されたお父さんお母さん…見ていますか?私…こんなに凄い場所に立てるようになったんですよ…貴方々がこの場に居ないことだけが心残りですが、天国から私の成長を見届けてくださいね…
(聖歌隊の列の中から一人、ステージの前方に歩み出て丁寧な口調で挨拶を始めた。話す内容から新人のお披露目ということであろう。新人と言えどさすが聖歌隊員だけあり綺麗な声色でつつがなく挨拶をしていたが、途中から目尻に涙を浮かべて言葉を詰まらせる。どうやらこの場に来る予定であった両親が不慮の事故で天に旅立ったらしい。なんとか最後まで言葉を紡いで両親への想いを告げると会場からは溢れんばかりの拍手が響いた。しかし、不可解なのは周囲の反応とは裏腹にステージから目を逸らしたユリウスの行動である。これらの情報から推察するに、このニナという少女はユリウスが燃やした村の出身で、両親は事故ではなく魔女狩りによって亡くなったのだろう。そして、ユリウスが手にしていた招待状は本来はニナの両親に送られたものであることが察せられる。)
>326
話を聞いた限り、勇者サマは暴君っぽいですし……中身まで一緒とは思いたくないですよ。
(先程ユリウスから聞いた話では、勇者は横暴な人間だということがわかったため雑談している勇者似の美女達の性格まで勇者と同じではなく、ユリウスの言うようにお淑やかであってほしいと苦笑いしながら告げて。そしてこれから始まろうとしている時に、ユリウスがステージから目を背けたのを不思議そうに見ており)
…そっか、お父さんとお母さんはもうこの世に居ないんだ…せめて初公演に………この場に居ない…?聖歌隊所属だから、家族に当然招待状を送られる……招待状……
(初公演であるニナに暖かい目を向けていたが、ニナの両親が娘の初舞台を見ることなくこの世を去ったことに悲しい表情を浮かべて……そして、ある違和感に気づく。ユリウスが視線を逸らしたことに加えて、仮に両親が今日まで生きていたら一番いい席で見てほしいとニナから招待状を送られるはず。ユリウスは村を燃やして招待状を手に入れて、この席に座っている……ユリウスの方を向かず、少し俯きながら口を開き。)
…ユリウスさん……さっきの招待状…差出人は?
>327
…えと…あの子です……で、でも…あの子の親は背信者で…この国に存在してはいけなかったんだよぉ…あの子が生きてるだけでも有難いことでしょ…?
(招待状の差出人を尋ねられると、ユリウスは言葉に詰まりながらも観念してニナだと白状した。ミミが自身に顔を向けないことから怒っているのではないかと思い嫌な汗が頬を伝いながらも、必死の弁明をする。背信者だから死んで当然、その子供が生きているだけ有難いだろうと言うユリウスの主張はおそらく外国から来たミミには受け入れ難い内容であろう。)
【一方その頃、ギルドの酒場にて】
クレアさん、本当にいないのか。あぁ、とうとう……
(酒場の片隅で、黒ずくめの青年がテーブル席でぐったりとしており。この男はレドというBランクの冒険者だが、訳あって1年前から冒険者を止めてしまい、ギルドにも顔を出さずにいた。毎日酒場にいるはずの憧れ・「不死鳥」クレアが姿を消したと聞き、久方ぶりに来訪したのだが、本当に姿が見えず、ついに死んだか失踪したかと嘆いているようだ)
俺は冒険者になってから、何もかも失った。仲間も、憧れも、そして、自分自身……も……
(疲れで隈のできた顔が、どんどんテーブルに向かって傾いていき。瓶で注文した蒸留酒(ジン)も、いつもは余裕で一瓶空けられるはずが、今日は半分も飲めずにテーブルに残ったままだ)
……アーダン、ペトラ、お、俺は、もう、動……
(とうとう完全にテーブルに突っ伏してしまい。腕もだらんと下がっており、うわごとを発していなければ、その姿はまるで発作で倒れた死体のようであった)
(/打ち合わせスレ106、初参加です。よろしくお願いします。)
>328
なら、あの子から目を逸らさないでよ。両親が亡くなったことを知ったばかりで、歌うどころじゃないのにこの場に立ってるあの子から…。
(ユリウスの必死な弁明を聞き、拳を握りしめながらニナから目を逸らすなと告げて。少しだけユリウスの方を向きフードで片方の目が隠れているが、もう片方の目は普段温厚なミミからは考えられない程酷く冷たく、鋭い目を向けており。本当は背信者だからといって死んでいい人間なんていないと言おうとしたが、そう言ってもあまり響かないと思い後ろめたさがあって目を逸らしたことについて言い放って。後ろめたい部分を突くように、ニナの心情も加えて)
>>All
昼間の茹だる様な暑さは何処へやら、任務後の火照った身体を撫でる風がひんやりと心地よい。いつの間に暗くなった足元に、既に夜が深まっていたらしいことに気付かされる。ふと見上げた留紺の空には、宝石の如き星々が散りばめられており、思わず目を細める。街の喧騒を他所に暫くぼんやりと突っ立っていれば、上背のある男はさぞ通行の邪魔なのだろう、舌打ちやら『邪魔だ』というお小言が飛び、あまつさえ肩をぶつけてくる者もいた。何やら治安が悪過ぎてはないかと周囲を見渡すと、なるほど酒屋が近くにあるようで既に出来上がっているであろう者たちが散見される。
「ふぅん…あんまり来たことないところだけれど、今日はここでいっか。なぁんか、面白そうな連中もいるし」
酒場の雰囲気や酒そのものに呑まれているのか、奇怪な容姿を気にする者が少ない酒場は好きだ。好きなだけ酒を浴びながら"遊び相手"を見つけられるのだから、これ程までに愉しい場所はない。中々来ることのない通りにある酒場だったが、普段通っている酒場よりも"歪みやぐらつき"のある者たちが多いように思う。果たして、この酒場はどのような夢を見せてくれるのか。得も言われぬ昂りを胸に酒場へ歩みを進めると、先程までの涼しさが幻のように熱気に包まれ溶けてゆく。空いている席へ適当に腰掛け、取り敢えずのエールを1杯。様々な武勇伝や下世話な噂話に耳を傾けながら、刺激的な出会いはないものかと舐めるように辺りを見渡して。
(/癖が強めな新参者ですが、気軽に絡んでいただけると嬉しいです。皆様、よろしくお願い致します…!)
>329
はぁ……幸せ。
(その味を覚えてからというもの、甘いお酒を飲みながらギルドに入り浸る日々を過ごす酔いどれエルフ。今日も可愛い朱色の果実酒が揺れるコップに両手を添えて、だらしなく瞳を蕩けさせて。それでも、先日こなした依頼で得た報酬が少しずつ減っていることに気付かないわけにはいかず…。壁に張り出された依頼書でも見ようかしらとおぼつかない足取りで立ち上がると、何かにぶつかり躓いて)
…わわっ、ごめんなさい…ん?…。だ、誰かー!ヒ、ヒトが死んでるーッ!!
(転びそうになり咄嗟に謝ろうとぶつかった先を見ると、だらりと長い腕を投げ出し微動だにせずテーブルに突っ伏した男性の姿にギョっとして。…第一発見者って、疑われるかしら?バーロー、私が何かしたわけじゃないし、早く誰かに知らせなきゃ…!と葛藤を追いやり、男性の耳元で叫んで)
>332
ぎゃっ!?ふざけんなお前ッッ!!ぶった斬ってや……!!
(いきなり耳元に響いてきた大声に驚いて立ち上がると、おもむろに血のように赤い鞘から刀を抜き始めて。男は瞬く間に「死体」から、身の丈180を超える大男・役者のような美貌と獣のような気性を併せ持つ武辺者「ごろつきのレド」へと変身し、怒りの形相と共に振り下ろした大刀でルーシエルを真っ二つに!)
…………はぁ。まったく。
(したかに見えたが、声の主が小さな少女と認めるや否や、抜きかけた刀を納め、溜息一つ吐いてぺたんと椅子に座り直して。「子供」は、斬れぬ。)
>333
ヒェッ… あれ?切れてない?
(急に起き上がった相手が抜刀すると、振り下ろされる刃の鈍い光に本能的な恐怖を感じ頭を手で隠してしゃがみ込み。ギュっと目を閉じていると聞こえてきた相手の声……無事みたい)
な、なにさっ、急にびっくりするじゃない!
(どうやら刀を操る剣士、こんなに近くでしかもあの速さで刃を向けられたら自分の防御魔法なんて間に合うわけがなく。サササっとへっぴり腰で二、三歩青年から距離を取ると、自分が始めに取った行動なんてすっかり忘れて少し声を荒げながら相手に悪態を吐き)
>334
ハッ、なーにがびっくりだ。酒場をうろつき人の耳元で叫び……おまけに酒まで覚えてるとは。見かけによらずとんだガキだな。
(ルーシエルの悪態も意に介さず、腕を組みながらジト目で悪態を吐き返して。そして鼻を鳴らすと目の前の「子供」が酒を飲んでいることに気がつくと、さらに呆れ返り)
さて、大人としてはどう躾るべきか。海に叩っ込むか?聖教国の修道院に放り込むか?ああやっぱり、「コレ」がいいか!
(この「ガキ」をどうお仕置きするか?右手を顎にやりながらルーシエルを睨みつつ思案したのち、「「コレ」がいい」として腰から解いた刀……ルーシエルの背丈ほどもある五尺近い大刀を彼女の目の前でガン!と床に突き立てて)
>330
わ、分かったからぁ…そんな目で見ないでぇ…
(ミミに鋭い視線を向けられたユリウスは、完全に萎縮して目に涙を浮かべた。加虐趣味者である為に、受け手に回った場合の耐性が無いのだろう。目を逸らすなと言うミミの言葉に同意するも、それは恐怖から逃れる為であり、おそらくユリウス自身はなぜミミが怒っているのかも理解していない。後ろめたい部分を突かれたことから、気は進まないが言われた通りニナを視線に向けるも…すぐに逸らした。この狂った国で育ったユリウスは勿論ニナに対して酷い仕打ちをした意識などない。しかし、自分の意に反してどうしても視線を逸らしてしまうのはユリウスの心の奥底に眠る人間的倫理観がそうさせているのだろう。)
>335
な、なんだと~…私はエルフだから、アンタが思ってるよりよっぽど大人だよっ。200年以上生きてるんだからっ!
(目を伏せて大人っぽい仕草で長い髪をかきあげれば、自分の種族を主張するみたいに尖った耳をピンっと張って。自身の背丈ほどもある刀に怯みながらも、張り合うように長い杖を具現化しぎゅっと握って)
それに偉そうに大人って言う割にはテーブルで寝てるなんてみっともないね。剣士なら剣士らしく魔物の討伐でもしてきなさいよねっ
(見たところ二十歳そこそこの若い人間のよう。そもそもどうしてギルドで寝てるんだろ、趣味かな。と唐突に疑問に思い)
>336
何もわかってないでしょ…さっき、あの子の親は存在しちゃいけないって言ってたよね?…存在しちゃいけない人なんて、この世界の何処にも居ないんだよ…みんな同じように命を与えられて、その人が亡くなったら必ず悲しむ人がいる……大切な人の命を奪われた人の気持ち、わかる?
(ユリウスの発言からミミが何故怒っているかわかっていないことを読み取り、ユリウスからニナに視線を移しユリウスが先程言っていたことについて話し始めて。ニナの両親はこの国では居ちゃいけない存在だったかもしれない…だが、この世界ではそんな人は誰ひとり居ないと告げて。地位や能力、才能等様々な違いはあるが命だけは全員平等に与えられた物…どれだけ犯罪を犯した人にも、悲しむ者は必ず居る。再び視線を逸らしたユリウスを見て、大切な人の命を奪われて残された者の気持ちがわかるかと問いかけて)
>338
何っ!?
(こちらが刀を突きつけても怯むこと無く、杖を具現化してみせたルーシエルに不意を突かれ、思わず刀を引っ込めて)
ア、アーダン!?
や、やめてくれ!俺にはもう、そんな資格無いよ……
(そしてルーシエルが「剣士なら剣士らしく魔物の討伐でもしろ」と啖呵を切ると、誰とも知らぬ名を叫んで椅子から転げ落ち、尻餅を突きながらガタガタ震えて彼女を見上げて。その眼は完全に怯えている。どうやら多少のことに怯まず堂々と杖を握るルーシエルの姿が死んだ仲間と被り、その亡霊に責められる幻を見ているらしい。その辺りに「答え」があるようだ。)
>340
ど、どうしたの?……落ち着きなよ、ほら。
(やれやれ、ようやく年上のお姉さんを敬う気に…ってわけでもなさそう。急に怯えた表情を浮かべて床に座り込んでしまった青年を見やると、杖を引っ込めてその大きな手をよいしょと引っ張ってテーブルに着かせて。テーブルを挟んで自分もちょこんと椅子に座ると、氷が溶けて少し薄まった果実酒を一口)
資格がないって、どういうこと?
(決して達観してるわけじゃないけれど、青年が自責の念や後悔を抱いているのはわかる。そういえばクレアも少し似た感じだったっけ。私だって一緒に旅した相方のおやつをこっそり食べちゃったときは自責の念とやらを抱いたけれど、それとはまた違うのかなと考えながら落ち着いた声で尋ねて)
>341
……?わっ、刀!
(ルーシエルに引っ張られて席に着くと、我に返って慌てて床に落ちた刀を拾い直して。どうやら尻餅ついたことすら覚えてないらしく)
やられたな、「姉さん」の方が何枚も上だったなんて。いいでしょう、ここまで来たからには何もかも話しましょう。あ、俺が奢りますから注文あればどうぞ……大分長い話になるのでね。
(それに引き換え目の前の女性は落ち着き払った姿で長耳を晒している……ようやくルーシエルがエルフ、それもひとかどの人物であると認めると、今まで使わなかった敬語でルーシエルに注文を促しつつ、拾った刀をテーブルの右手側に立て掛けて。すぐに抜刀できない位置に刀を置くことで、彼女に礼儀を示しているらしい)
名前を言ってませんでしたね。俺はレドと言います。Bランクの、冒険者「だった」者です。
(改めてルーシエルに向き直ると、神妙な面持ちで名を明かして)
>339
うぅ…分かんないよ…そんなのぉ…
(ミミの問いかけに、涙目で唸り声を上げたあとに首を横に振った。今の今まで考えたこともなかった事柄に内なる良心が傷んでいるのだろう。外の世界を知らず、聖教国の戒律と規則が全てである生活を送ってきたユリウスにとってミミの説教はそれ程心に響くものであった。まだ心の整理がつかないユリウスはソファの上で膝を抱えて縮こまり、完全に顔を伏せてしまった。)
>331
すみません、果実酒と…あと、ナッツとチーズをください…。
(賑わう酒場の片隅、席について酒場の店員に果実酒とその果実酒に合うであろうつまみを注文し、店員は注文を確認した後カウンターの向こうへと入っていき、注文した者も届くのを待っている状態だ。声からして女性であることはわかるが…違和感を感じる。室内であるにも関わらず、彼女が身につけているマント型ケープのフードを外していないことだ…顔を見られたくないのか、若しくは他に見られたくないものがあるのか…そういったことを簡単に予想できる。)
>343
…君は、一度この国から出た方が良い…居るべきじゃない。この国を出て、外の世界を見に行って…そうすれば、私が言ったことも全部わかるから。
(恐らくミミが言ったことが理解できないのは、正教国で生まれ育ち戒律や規則が全てだと思っているから…つまり、外の世界のことを何も知らない。外の世界を知らないということは、当然外の世界のルールも知らないだろう…再び前を向いて、ユリウスに聖教国から出て外の世界へ行くべきだと告げて。外の世界で生活して、外の世界のルールを知ればきっとミミが言ったことを理解できるだろう…)
>342
(あらら、なんだか急に丁寧な物腰に変貌したレド、なかなかかわいいとこあるじゃんと小さく笑い)
へへ、姉さんなんて言われるとなんだか照れちゃうなぁ。私、ルーシエル。名前で呼んでくれていいよ。よろしくね、レド。
(「元」冒険者、なんて言い方をする青年は、何やら事情がありそうな様子。カランと氷の音をさせて果実酒を飲みながらお言葉に甘えて林檎のタルトの追加をお願いして)
私もここに長く居るわけじゃないけど…レドとは初対面だよね。ランクもついた冒険者だったってことは、以前はギルドに顔を出してたの?
>344
あっはぁ、おにーさん面白いね。残念だけど、この腕はあげられないんだぁ。どうしても欲しいっていうなら……そこら辺のジャンクポーションでも飲んでみなよ
(辺りを見渡しながら呑んでいたのが、酒場初心者に見えたのだろう。かなり出来上がった状態の男たちが、酒場の楽しみ方を教えてやろうと話しかけてきて十数分。酒場に関するものと言えば、飲んで食えと至極簡単な内容だけで、武勇伝やら猥談やらが殆どを占めていた。気が向いた折りに相槌を打っていたのだが、何を気に入ったのかダル絡みをされる始末。丁度、こちらの身体について質問攻めが始まったため、気に触ったフリをして逃げることとした。)
…はぁ、あのおじさんたち、ちょっとしつこかったなぁ。あーあ、折角のエールが温くなっちゃった…ほんと萎える……ね、おねーさんもそう思うよね?
(犇めき合う客と忙しそうに跳ね回る給仕の間をスルスルと器用に歩いていると、視界の端に気になるものが映る。よくと観察してみれば、酒場という屋内にも関わらずフードを目深に被っており、明らかに怪しさ満点で。念願の"面白いもの"の予感に胸が弾む。フードを被った人物の席には酒も料理も置かれていなかったため、酒場に来たばかりであろうとあたりをつける。幸いその人物の近くの席は空いており、遠慮なく腰を下ろし、まるで知己の仲であるかのように声をかけて。)
>347
(自分が注文した酒とつまみが届くまで、犇めき合う客の喧騒に耳を傾けており。決して興味があって聞いているのではなく、自分に関する話をしていないかどうかを確認するためであった。酒が回った者達のことだ、興味があるものには躊躇なく接する…相手が女性なら尚更そうするだろう。会話…というより一方的に話をされていると必ず「フードを取って」という話に辿り着いてしまう。目立たないように隅の方の席を選んだが、被ってるフードで余計目立つだろう。)
…え?えっと…ちょっと、何の話かわかりません…。というより、貴方…その体……。
(まるで知己の仲のように話しかけられたことに驚き、何かについて共感を求める発言に一体何について話していたかわからないため、少し俯きながら正直に何の話かわからないと告げて。ゆっぬりと顔を上げてイェンフゥイの姿を確認し、酔っぱらいではなさそうなことに安心すると同時に、体の所々が人とは思えない身体に変わっていることに目を見開いて静かに驚いており)
>348
わからないかぁ、そっかそっかぁ…まぁ、いいや。どーでもいいことだし
(突然の声がけに気を悪くした様子もなく、淡々と返答を返してくれる律儀さに、先程までとは別の興味が頭を擡げる。しかし、言葉を交わすも俯き曖昧模糊となる表情に、少しばかり距離感を間違えたかしらんと小首を傾げて。いくら常識外に生きているとはいえ、いきなりフードを取ったり、顔を隠している理由を追求したりすることが悪手であることは十二分に理解している…つもりである。)
…あぁ、コレ?最高にお洒落で格好良いでしょ。コレのおかげでいっぱい稼げるし、格好良いし。イイコトづくめだよぉ
(次の話題を決めあぐねているところに、救いの一手が差し伸べられる。身体について訊かれることには慣れているため、これ幸いと話題に飛びつくことにして。邪険にすることなく会話を紡いでくれるあたり、心根が優しい人物なのかもしれない。であれば、俄然顔を隠している理由が気になるもので。取り敢えず、目の前の話題を広げていくかと、見えやすい様に相手の方へずずいと腕を寄せてみせ。)
>345
…考えてみる……
(聖教国を出ることを進められると、ユリウスは少しの沈黙の後顔を上げると「考えてみる」と小さく呟いた。国を出ることは容易ではないが、ユリウスの地位や魔力を駆使すれば不可能ではないだろう。何よりもニナを直視出来ない自分の心情の正体を探る為にもユリウスは外の世界へ関心を抱き始めていた。そうこう話しているうちにステージ上の準備が整ったようで聖歌隊の合唱が始まった。流石プロと言ったところか、聖歌隊は声のみならず身振り手振りまで完全に一致しており、現代語ではなく古代語で歌われている聖歌はどこか物悲しい雰囲気を纏っていた。)
>346
姉さん、ルーシエル……ルーさんが来たのは最近なんですね。じゃあ入れ違いになるのか。俺はここ1年ギルド(ここ)に来てないけど、3年ほど前、18の時には在籍してました。本当はもっと早く入りたかったけど、絶対外せない「用事」があったんでね……
(まだ半分は瓶に残っていた蒸留酒(ジン)をグラスに注ぎ直すと、自らの身の上話を始めて。幼いころ盗賊団に襲われ家族を村ごと滅ぼされたこと、運よく元冒険者の剣士に拾われ敵討ちのため剣士になったこと、単騎で30人余りの賊を滅ぼすため、大砲のごとき威力を誇る巨大な剣閃を飛ばす技「竜狩り」を幼少から十余年かけて会得したこと、そして18の時、その「竜狩り」で盗賊団を寝ぐらごと粉砕して敵討ちを遂げたこと……)
本懐を遂げたらすぐにギルドの門を叩きました。聖騎士由来の清らかな冒険者にして、どんな悪党も地に伏せる天下無双の剣聖……「首狩り」になりたいと、前から決めてましたからね!
(度数40度に達する蒸留酒(ジン)をグイグイと飲みながら、冒険者を志した由来である「首狩り」への憧れを熱く語り出し)
>349
…この体、元からこうだったわけではなさそうですね…。貴方から魔物の気配…みたいな物は感じられませんし…。
(自分の前に寄せられたイェンフゥイの腕を軽く顎に手を当てながら真剣な表情で見つめており。確かに、普通の人間よりも身体能力が高い分討伐の仕事で多く稼げるだろうと納得して。アメリアのように人間に近い見た目の魔物も存在するが、イェンフゥイの場合は特殊なケースだと思われる。魔物の気配が感じられないと言うが、熟練の冒険者でない限りわからない…アメリアの場合は、同族かどうかで気配を感じている。このことからイェンフゥイは体の一部が魔物の体に変わった人間だということがわかり、再びイェンフゥイの方を向いて「一体、どうやって…?」というような表情を浮かべており。今度はアメリアの顔がハッキリ見えて)
>350
…前向きな答えを期待してるよ……それにしても、どこか物悲しい雰囲気だね…。
(ユリウスの小さな呟きをしっかり聞き取っており、前向き…要は聖教国から出て外の世界に行くという答えを期待していると告げて。聖教国から外に出るということから聖女…ティアのことを連想して。あの時は奇襲で言いそびれたが、ティアならあの誘いにどう答えたんだろうか…外へ出ることを選ぶのか、それとも聖女としての務めを重んじるか…そんなことを考えていると、聖歌隊の合唱を始まり。流石は聖歌隊、歌声から何から何まで調和が取れている…だが、その歌から感じられる雰囲気を呟き)
>352
へぇ…おねーさん、こういうのに詳しいんだ?ふぅん、魔物由来でもないのかぁ…ちょっとがっかりかも。もっと浪漫のある腕だとよかったのに。
(まじまじと硬質な鱗に覆われた腕を見つめられ、何とも言えない擽ったさを覚える。こちらから見てみろと出しておいて滑稽な話だが、真剣に向き合われるのは初めてで。こそばゆさを誤魔化すようにエールを煽れば、的確な分析が返ってくる。この類に詳しい人物と出会ったことも、彼女がその手に明るい人物かもわからないが、その言葉には妙な説得力を感じ得る。年頃の少年よろしく浪漫溢れる事情が隠れているのではと期待していた故に、至極現実的な分析は中々に堪えた。つい肩が下がってしまうのも許してほしい。)
喉乾いてたからさ、そこら辺に落ちてた小瓶の中身飲んじゃったんだよね。そしたら、こーなったわけ……それより、おねーさん綺麗な顔してるね。隠してるのもったいないんじゃない?
(不意に耳へ届く衣擦れの音に、何やら身じろぎしたらしいことを察し、音の方へ顔を向ける。先程までフード一色だった視界に、やけに整った面立ちの女性がいて。その異質な美しさに、彼女こそ人から離れた場所に位置する存在ではなかろうかと考える。はっきりと視認した顔に言及しようかと口を開きかけたが、初めて捉えた彼女の表情があまりにも不思議そうに思えて。大方、腕への反応だろうとあたりをつけ、先にそちらへ触れることとする。ともあれ、特殊な腕について語れることも少ないため、結局は彼女の顔へ言及してみせ。)
>353
…この曲は聖教国の成り立ちを歌ったものなんだぁ…前半はこの地の暗黒期を歌っているからとくにそう感じるのかもねぇ…
(前向きな答えを期待しているというミミの言葉にユリウスは小さく頷いた。これから先、深く考えユリウス自身で答えを出すことであろう。そして、聖歌が物悲しい雰囲気だという感想を聞いて、その感想を肯定しつつ、曲の邪魔にならないように声量を抑えて解説を加えた。ユリウス曰く、その昔、聖教国の地は巨大な獣人の帝国の一部であり、その帝国では人間が奴隷として扱われていたようだ。前半はかつての言語で当時の生活を歌ったものである為、ミミの抱いた感想はもっともであろう。聖教国が獣人を忌み嫌い、人間以外の種族を嫌悪する理由はその内容から明らかであり、この国の根幹となっているのは聖なる教えによる「救済」ではなく正しく「復讐」であった。国の根幹が復讐心という歪なものである以上、ユリウスや司祭達のような歪んだ精神を持つものが生まれることは必然と言えるだろう。)
>354
…えぇ、まぁ……旅をしていたら、自然と身につきまして…。浪漫…があるかはわかりませんが、原因が不明ですし…ひょっとしたら、何かあるかもしれませんよ…?
(イェンフゥイの腕について真剣に考えて気づかなかったが、自分が魔族だと悟られる可能性がある発言をしたことに今更気づき、少し視線を逸らして旅をしている最中に見分け方やそういったことの知識が身についたとと嘘を吐いて。アメリアの分析が夢や浪漫等が一切ない現実的なものだったことに肩を下げているイェンフゥイに、少々苦笑いしながら隠された何かがあるかもしれないと告げて。実際こうなった原因がわからないため、その可能性も無くはないだろう…。)
…あの…あまり、その辺に落ちてた物を口に入れない方がいいですよ…?…そういう環境下に居たのであれば、仕方のないことですが……恐らく貴方が口にしたのは、魔法薬…それも、あまり良くない物が込められた代物かもしれません…。
…え…あ、ありがとうございます……そう言って頂けると嬉しいですが、その…あまり、自分に自信がなくて……。
(アメリアの表情から汲み取ってもらいイェンフゥイの体が今の状態になってしまった理由を話してもらうと、考察する前に落ちてる物を食べない方が良いと苦笑いしながら話して。ただ、イェンフゥイが食べることに困る環境に居たという可能性もあったため付け加えて。改めてイェンフゥイが口にした液体について考察し、それが呪い等の良くないものが込められた魔法薬のようなものではないかという答えを出して。アメリアの顔について言及されると、わかりやすく照れた様子でお礼を言いフードを外さない理由を自分に自信がないからと話す…あまり見られたくないのは顔ではなく頭だが…。)
>355
…なるほどねぇ…なんというか、聖教国なのに救済って感じがしないね…正しく復讐って感じ…。
(ユリウスの解説を聞き、昔は今と逆で獣人が人間を奴隷のように扱っていたことを知り。ミミは獣人の帝国とは別の場所で生まれ育ったため、初めて知ったというような表情を浮かべており。今まで聞いた情報やこの歌から、聖教国でありながら救済ではなく獣人への復讐が根幹になっていることがわかる…大体こういったことは長い年月を経て和解するものだが、それは難しそうだと思い聖歌隊が歌う歌に静かに聴いており)
>357
…そういう見方もあるねぇ…けどさぁ、嫌なことされたらやり返したいって思うのは当然でしょ。ミミちゃんも辛い経験がある筈だけど誰かに復讐したいとは思わないの…?
(救済ではなく復讐のようだと言うミミの意見に同意しつつも、復讐心を抱くのは人として当然だと考えるユリウスは、道中で少し触れたミミの過去を引き合いに出して、ミミには復讐をしたい相手はいないのか尋ねた。デートとは名ばかりで、おなじ任務で背中を預けるに当たり、邪魔の入らない会場でミミの過去や人となりを詮索することが元からのユリウスの目的のようだ。)
>358
…ん~……居ない…って言ったら嘘になるかな。私のことを捨てた、顔も知らない親…とかね。けど、この国みたいに消そうなんて思ってないよ…何不自由なく、少し退屈だけど幸せな生活を送る……これって、ある意味復讐だと思わない?
(ユリウスの言うように、復讐心を持つことは普通のことだ…先程話したであろう過去のことを引き合いに出し、その過去の中で復讐したい相手はいないかという問いかけに、真っ先に自分の生みの親が思い浮かび。顔を知らないということは、物心付く前に捨てられたということが分かる。その親に復讐したいと思ったことはあるが、聖教国のように命を奪おうとは思っていないということを明かして。ミミの復讐を聞いた辺り、そこまで強く思ってなさそうだ)
>359
酷い親もいるものだね…う~ん…でも、それって復讐なのかなぁ…やっぱり私には外の人が考えてる事は分からないよぉ…
(ミミの復讐の手段を聞いてユリウスは頭を抱えた。小さく唸り声をあげて考えてみても、実力行使しか知らないユリウスにとって、幸せに生きることが間接的に復讐に繋がるということが理解出来ないようである。聖教国の中と外の人間の大きな考え方の差にユリウスは堪らず弱音を吐く。)
>360
復讐だよ、見返せるなら手段はなんだっていいんだよ…私はこれで見返せたと思うから、これも立派な復讐。
(実力行使以外の復讐を知らないユリウスに、この方法も立派な復讐だと告げて。復讐したい相手を見返せるなら、命を奪うこと以外でもたくさんの方法があることや、逆に相手が社会的に不利になるように動くのも復讐だと説明して。やはり、普通に生きていく上での知識がないユリウスは外に出るべきだと再度心の中で思い。)
>356
(気落ちしているように見えたのだろうか。全くの浪漫がないわけではないと告げてくれる彼女に、専門的に思える人がそう言うことには間違いないのだろうと落ちた肩を戻して。視線が逸らされたように見えたのは、きっとこの腕の理由を優しく繕ってくれたことからくるのだろう。そう判じて、彼女が危惧しているものには全く気付かず。)
あは、おねーさんもそう思う?俺もアレからは拾い食いしてないし、しよーとも思わないよ。魔法薬かぁ、良くないものってのがわからないけど…呪ってやるとかそう言うやつ?
(特殊な腕を得た事の顛末に微苦笑を浮かべられ、やはり拾い食いはよしとされないのだと認識を改める。いつぞやに育ててくれた人物にも、よくよく言い聞かされていたと懐古する。街の外では常識とされる故に、彼女からも拾い食いを控えるように諭され、つい笑いが溢れる。有識者と思わしき彼女が言う事には、口にしたものは魔法薬の類で嬉しくない効果が宿っていた可能性があると。"よくないもの"の想像がつかないため、呪いの一種なのだろうかと小首を傾げて。街にいた頃は罵倒や呪詛に溢れていたが、それらは実体を持たないもので。姿を得るとあのようになるのかもしれない。)
あ、照れてる…かぁわいい。俺以外にも綺麗って言ってくれる人、いっぱいいると思うけどなぁ…うん、やっぱり勿体ないよ。ね、それ取ったら怒る?
(平明に照れている姿は愛らしさが滲んでいて。己がその顔を有していたのならば、自信が溢れるどころか持て余しそうなものだが、彼女はそれがないと言う。今一度じっくりと捉えた貌は、やはり綺麗な造形で隠すに値する要素はないように思える。顔を隠すだけであれば布作面でも良いわけで。頭部全体を覆うには、それなりの理由があるのだろうが、一人考えたところで何が変わるわけでもなく。隠されているものには俄然興味が湧き出てくるもので、もっとよく見せてほしいと請うて。)
>351
(ついさっきまでテーブルに突っ伏して寝てた人とは思えないくらい、活き活きと「首狩り」への憧れと彼の半生を語り出したレドの様子に、やれやれと表情を緩めて)
なるほどねぇ。でもさぁ、それじゃどうしてレドはギルドでお昼寝する子になっちゃったのさ?やっぱり趣味?
(彼の口から矢継ぎ早に飛び出す話はどれも活力に満ちたもの。それでも、それらを打ち砕くような何かがあったんだろうな。まだ若い彼に自分を「元」冒険者、なんて言わしめる何かが。自分に嘘をついて何かを諦めるときってどんなだろうと尋ねて。──淡く胸に浮かぶのは、かつて自身が選択した旅の終わり。何度も食べたはずの林檎のタルトがなぜか凄く懐かしい味に感じられて)
>362
その方がいいですよ、落ちてる物は衛生的にもよくありませんし…お腹も壊しちゃいます…。端的に言えばそうですね…呪いの類です。呪いが込められた魔法薬は、通常の魔法薬よりも強い効果がありますが…その分、体に大きな負荷・代償を負うことが多いんですよ…。
(魔法薬と思われる液体を飲んで以降、拾い食いをしていないこととするつもりもないことを聞くと安心した表情に変わり、衛生面に問題があり体調を崩すということかなり柔らかく表現して。イェンフゥイの発言に頷き、その薬品にも呪いが込められていた可能性があることを話して。本来その薬品が普通の魔法薬であれば、一時的に身体能力が上がるか別の何かに姿を変えるという効果だったかもしれない…だが、そこに呪いが込められるだけで現在のイェンフゥイのような姿になり、自然に解除されることもないということも説明して…解除するには、先に呪いを浄化してそれ専用に作られた薬品を飲む必要があるだろう…。)
か…かわいいだなんて、そんな……。いろんな人と出会って、関わってきましたが…そういったことは一度も……えっと、怒りはしませんけど……その……。
(鏡を見なくても自分の顔が紅潮してることがわかり、少し俯いて照れ隠しをして。旅をしている最中様々な人間と会ったが、可愛いや綺麗と言われたことは一度もないことを明かして…恐らく、フードで顔が見えてないのが原因だろう。フードを取ることに関して怒りはしないが、少し視線を泳がせながらどんどん声が小さくなっていき。イェンフゥイが予想した通り、顔以外に隠したい何かがあるようだ。)
>361
ミミちゃんがそれで良いなら文句はないけどぉ…
(ミミの返答を聞いて、納得いかないといった様子で小首を傾げるが、ミミ自身が平和的な復讐で満足しているのならこれ以上言うことはないと引き下がった。そして、長らく話し込んでいると曲の方は終盤に差し掛かり、先程までの物悲しい雰囲気から、希望を見出したような明るい曲調へと変化していた。曲調が変わるタイミングで言語も古代語から現代語へと切り替わり「慈愛に満ちた教皇様が私達をお救いになった。」と指導者を称える歌詞の一節は正しく独裁国家のそれである。会場の他の信徒と同様に特段教皇への忠誠心が高くないであろうユリウスさえも死んだ魚のような目でその歌詞に合わせて拍手をしていることから幼少期からの洗脳教育の賜物であろう。)
>365
それはそうと…もうすぐ歌が終わりそうだね…。…なんというか、正しく独裁国家って感じ…。
(聖歌隊の歌も終盤に差し掛かり、明るい曲調に対して歌詞の内容とユリウス含め周りの信徒が死んだ魚のような目で拍手しているのを見ては、一種の洗脳のようなものを感じとり正しく独裁国家だと呟き。流石に自分だけ拍手していないと怪しまれると思ったのか、形だけでもというように表情を変えず皆に続いて拍手をして)
>363
……ギルドに入ってすぐ、俺と同年代のカップルとウマが合って、パーティーを結成することになりました。女の方は剣弓盾に優れる女傑・ペトラ。男の方は魔術師のアーダン。ルーさんと同じ、ちっこくて人懐っこい男だった。
ペトラとアーダンの連携に翻弄されている隙に、俺が気合を溜めに溜めた「竜狩り」をブチ当てれば、どんな魔物も物の数じゃない……Bランクまではあっという間でしたね。
(その答えと言わんばかりに、かつての仲間の話を始めて。一見武勇伝のようだが、それを語る口に先ほどまでの勢いは無い。グラスに注いだ透明な酒を見つめたまま、淡々と語る姿はむしろ悲しげであり)
ふふ、ルーさんもなかなかの甘党だなぁ。アーダンも甘い物が好きだった。アイツは名家の三男坊……地位にも家族の愛にも恵まれない苦労人だったが、魔術の才は凄まじかった。クレアさんはともかく、いずれはレイラさんやハゲ野郎とも渡り合える冒険者になれただろう……
(果実酒とタルトを一緒に嗜むルーシエルに視線をやると、彼女に友の姿を重ねてふと笑い、天井を見上げながら想いを馳せて)
──それを俺は殺した。相方もろとも……
(しばしの沈黙の後、ふと信じ難い事を口走り)
>364
はぁ…お腹を壊す…呪い……あんな不味いもの、俺みたいに喉が渇いてなきゃ飲まないような気がするけれど。魔法薬って全部ああいう味なの?美味しくないって吐き出されたら、呪いを込めた意味あるのかなぁ…
(噛んで含めるように話される内容をゆっくりと反芻する。腹を下すことは街に住んでいた頃に嫌というほど経験していたため、呪い云々よりもすっと頭に入ってくる。如何物食いをした当日もしくは翌日には、腹の中にあるものをすっかり吐き出しても足りぬ程の嘔気に苛まれ、腹が千切れて無くなってしまったのではないかと思える激痛に苦しめられるのだ。腹部を弄り、腑が漏れ出ていないか何度確認したことか。斯様に不愉快な思いをしなくて済むのであれば、今後も好き好んで拾い食いはすまいと決意する。それはそうと、かつて口にしたものが呪いの込められた魔法薬らしいと言う。お世辞にも美味いとは言えないどころか、五味のよろしくない部分を綯交ぜにしたような何とも言えない不味さは魔法薬にあってよいものなのか。仮に誰かを呪うために作ったところで、肝心の味がアレでは口に含めはしても吐き出されてしまうのではなかろうかと疑問が浮かぶ。とは言え、それを彼女に投げかけたところで魔法薬の専門家でもない限り、有用な情報が聞けるとも限らないが…。彼女の博識ぶりに、つい甘えてみたくなってしまって。)
へぇ…じゃあ、俺が初めてなんだぁ。何か、ちょっと嬉しいかも。うーん…?あ、わかった。俺の眼と一緒で、あんまり他人が見ちゃいけない系のやつだ
(カラントのように頬を赤らめる彼女は、何とも愛らしく。見ているだけでこちらの頬が緩むのを感じる。自分が初めて彼女の容姿に触れたとなれば、優越感とまではいかないものの、稀有な宝石を見つけたような昂揚を覚えて。幼子の如き感性ではあるが、素直に嬉しいと思う。フードを取っても良いかとの問いへ尻窄みになっていく様子を見るに、やはり取るに取れない事情があるようだ。あまりじっくりと他人と接する機会のない己には考えが及ばない領域ではあるが、見られると不味いとなれば、この魔眼に類似する何かなのだろう。似た境遇の者であれば是非とも話を聞いてみたいと、弾む心を抑え切れずに己の瞳を指で示してみせ。)
>368
確かに魔法薬はあまり美味しい物ではありませんが…かと言って、吐き出す程では…込められた物が強すぎたか、若しくは経年劣化か……お気を悪くされたらすみません、貴方の出身は…?
(イェンフゥイが口にした魔法薬の味について、基本的に魔法薬は薬という字がついていることもあり、美味しくはないと説明する…が、吐き出したくなる程不味くもない。その魔法薬が不味かった理由を考え…そもそも、その魔法薬はそこらに落ちていた物。破棄されてあったのではないかという可能性がある…だが、魔法薬の破棄には細心の注意を払わなければならない。話を聞いた限り、正規の手順で破棄されていないことがわかる…なら、わざと誰かに飲ませるために置いてあったのではないかという可能性が浮上し…イェンフゥイの過去に食うことに困っていたあたり貧困街で生まれ育ったことがあり、確認のために出身地を聞いて)
恐らく…そうだと思います……。瞳…ですか……意味が少し違うかもしれませんが、あまり見られたくない物であることには変わりません…。
(顔のことを褒めたことや今の自分を見たのはイェンフゥイが初めてだということに頷き、アメリアが隠している物がイェンフゥイの瞳と同じという推測を聞いて彼に瞳を見て。イェンフゥイの瞳を見ちゃいけない理由として、恐らく何らかの術にかかってしまうからと推測し…自分の隠している物…角は見ても何も起こらないが、見られることによって魔族であることがバレてしまうため見たらいけないということに変わらないと告げて)
>369
えぇ、それって俺の飲んだ魔法薬が特別に不味かったってことぉ?人生で初めての魔法薬だったのに、結構ショック……うん?貧困街で育ったけど…何か関係ある感じ?
(魔法薬は元々美味しいことを前提に作られていないとの情報だけでも目が開かれる思いだが、口にしたものと同様の不味さは存在しないというではないか。であれば、何故あの味に行き着いたのか。食うに困っているもしくは余程の如何物食いでなければ、口にしたところで吐き出されるのが落ちだろうに。しかし、食うや食わずの者や悪食を選んでいたとなれば…。学のない己には、それらが何を意味しているのかまでは理解できないが、得体の知れない厭悪が胸を占め。)
ふぅん?見られたくないなら、俺のとはちょっと違うかも…コレ、綺麗だからさ、みーんなに見てほしいんだよね。まぁ、あんまり見せるのはよくないって言われたけれど。
("見せてはいけない"ではなく"見られたくない"とする言葉に、他人に干渉する力は有していないのだろうと考察する。どうやら言葉通り、見られたくない何かが付随していると思われる。それらを暴くのも一興だが、快く言葉を交わしてくれる彼女に実行するのは憚られて。この眼について話せる貴重な機会なのだからと、眼を強調するためにパチリとウインクを一つ。)
>370
えっと、そうなりますね……でも、通常の魔法薬も薬と同じくらい美味しくないですよ?効果が強い物はもっと美味しくありませんし……やっぱり、そうでしたか…。その魔法薬…破棄が目的で置いてあったのではなくて、誰かに飲ませる為に貧困街に置いていた可能性が高いと思いまして……。魔法薬の破棄は、ちゃんとした手順で破棄しなければいけないのですが…そうしてる様子はなさそうなので……。
(人生初の魔法薬が、特に不味い魔法薬だったことにショックを受けているイェンフゥイに、苦笑いしながら魔法薬自体美味しくない、効果が強い物はもっと不味いとフォローを入れて。効果が強い物もかなり不味いとは言うが、やはり吐き出したくなる程ではない。自分の予想通りイェンフゥイの出身地が貧困街だった…顔を逸らし、少しの間沈黙した後話しづらそうに魔法薬が置いてあった目的を話して。ご丁寧に呪いまでかけた薬品を破棄せずに置いていたんだ、飲ませることを目的に置いていた可能性が高いだろう…。)
確かに、綺麗な瞳ですね…赤色…いえ、カーマインでしょうか?見せるのはよくないということは、何らかの術をかけてしまうからでしょうか?例えば、石にするとか…幻覚の類を見せるとか…。
(強調でウインクしたこともあり、アメリアは自然とイェンフゥイの瞳に視線を向けて。本来であれば結膜が黒いこと等について触れるはずなのだが、アメリアは魔族なため無意識に触れず瞳だけを見ており。見せてはいけないという発言から、イェンフゥイの瞳には相手に干渉する能力があるのかと軽く首を傾げて。そうしているとアメリアが注文していた品が届き、お礼を言って受け取り)
>366
そうかもねぇ…ただ、私の前以外でそんな事言っちゃダメだよー。案外心から教皇様を崇拝している人多いんだからぁ。
(独裁国家のようだと言うミミの言葉に理解を示すも、ユリウスは苦笑いしつつ自分の前以外では言葉に気を付けるように忠告した。ユリウスは軽度であるが、この国では幼少期からの洗脳教育に染まりきっている者は多い。その為、貧しい生活を強いられながらも教皇を心の救いとして崇拝している人間はそれなりにいるようだ。そして円滑に聖歌隊の曲が終わりを迎えると会場に再び大きな拍手が響いた。ユリウスは周りに合わせて拍手をしつつ「さ、行こうか」とミミにウィンクをした。共に恵まれない幼少期を過ごした者として、ユリウスはそれなりにミミに親近感を感じているようだ。)
>374
おっと、そうだった…ちょっと感覚が麻痺しちゃってたなぁ…気をつけないと。
(此処に来てからティアとユリウスと関わり、二人共あまり崇拝しておらず寧ろ可能であればこの国から出たいという願望を持っており、そういったことから崇拝している人が少ないのではないかと無意識に思ったからこそ注意力が低下していたのだろう。フード越しに軽く頭を掻き、気をつけないとと静かに呟いて。ユリウスの発言に頷き、立ち上がってついていき)
>367
レド、あんた相当なクレアのファンだね。一緒にお酒飲む人探してたし、今度見かけたら声掛けてみたら?
(懐かしそうに大切な思い出を口にしながら、それでもクレアへの敬意を忘れない辺りに彼の人柄がまた一つ垣間見えた気がして楽しくなって。レドは年上のお姉さんに弱いのね…と頭にメモしていると、しばしの沈黙の後に彼が口走った言葉に息を飲み、思わず落っことしそうになったフォークを慌てて掴み)
こ、殺したって、どういう意味さ。…何か理由があったんでしょ?
(信じがたい彼の言葉に目を瞬かせ)
>372
薬かぁ…それくらいなら、まぁ…何とか…うーん、でもやっぱり飲みたくないなぁ…甘いのとか作れば、みんなももっと飲めるのにね。あれ、でも効果が強いのもあるってことは、飲み過ぎはよくないわけで…じゃあ、美味しくない方がいいっぽい…?
(具体的な味について過去口にしたもの以外を知らないため、只々漠然とした不味さを想像していたが、宛ら薬のようだとの言葉に把捉して。拾われて暫くは如何物食いの悪癖が治らず、よく腹を下しては苦い粉を飲ませられていたと記憶している。肉桂や薄荷などに似た爽やかさの中に堂々と鎮座している青臭さ。その独特な香りを嗅いだだけでも意欲が減退するというのに、粒の粗さからくる飲みづらさといったら。思い出しただけでも、無意にキュッと渋面になり。では、甘い等の好感的な味であれば良いのかと言えば、そこまでして飲むべきものかと疑問が湧く。ウンウンと一考してみるも答えが出るわけもなく、すっかり空になった水呑をくるくると回して。)
へぇ…ってことは、別な誰かが飲む筈だったのを俺が飲んじゃったってこと?それとも、俺が飲むってこと知ってる誰かが…あーもー、難しい!捨てる時のルールがあるなら、ちゃんと守れよなぁ
(誰かに飲ませるためとは言え、わざわざ貧困街に投棄する理由は何か。食うに困っている者が多く、腐敗し始めた残飯ですら奪い合う過酷な貧困街の状況を知っている者の仕業であった場合、何を思って貧困街を狙ったのか。柄にもなく難しいことを考え過ぎたのか、キリキリと痛む頭に思わず深い溜息が溢れる。思惑のない純粋な投棄だったのであれば、破棄の手順とやらに従ってほしいものだと呟いて。)
そ、コレがあれば夢を見せてあげられるんだよ。まぁ、人生お疲れ気味の人とか、かわいそーな人限定だけれど。俺の意思でコントロールできないし、知らないところで夢見せちゃってたら気づけないから、ダメなんだってぇ。おねーさんは強いからだいじょーぶそう
(聢と瞳を見つめる彼女に何とも言えないこそばゆさを感じ、へらりと微笑み。此方の瞳を見ても変わらない様子から彼女の強さを確信して。届いた品々を見て、エール以外を口にしていなかったことを思い出し、届けてくれた給仕に追加の注文をして。)
>377
一応、子供用に甘味が加えられた薬もありますが…それでも飲みたくなるような味ではありませんね…。大丈夫ですよ、効果が強い物には服用量が決められているので…飲み過ぎることはありません…。
(薬の不味さを想像し、過去に飲んだことがあるのか渋面になるイェンフゥイを少し苦笑いしながら見ており。何にしても、薬を進んで飲みたいという人はまず居ないだろう…甘い味付けがされた薬は既にあることを明かし、具体的に果物の味がするという説明も加えるが…言うほど果物の味はせず、やはり進んで飲みたくなるものではない物だと告げて。効果が強い薬品については、それぞれ服用量が定められているため飲み過ぎる心配はないことも説明して。)
それはわかりません…もしかすると、飲む対象は誰でもよかったのかも……そう、まるであの魔法薬の実験をするように……けど、貴方の言うように…ちゃんと廃棄していなかっただけかもしれません…。
(イェンフゥイの言うように、誰かの家の近くにあった魔法薬を偶然イェンフゥイが飲んでしまったかもしれないし、イェンフゥイに飲ませることを目的として置いていたかもしれない…だが、仮に飲む対象が誰でもよかったなら…。恐らく、誰かが自分の作った魔法薬の効果を見るために置いた可能性がある…その可能性に気づき、嫌な予感がしたのか…それを誤魔化すようにちゃんと廃棄してなかっただけかもしれないと告げて)
夢、ですか…なんだか、平和そうな能力ですね。危ない能力じゃなくてよかったです…確かに、コントロールができるようになるまでは…気をつけた方がいいかもしれませんね…。…私、そんなに強くはありませんよ…?
(疲弊している人がかかりやすく、夢を見せる能力と聞いて明るいものを想像し…イェンフゥイにつられて微笑みながら平和そうな能力だと告げて。能力を操るには相当な鍛錬が必要…と、聞いたことがあり、何かアドバイスを与えたいと思ったがアメリアは能力を持っていないため、あまり役に立つことは言えず。疲弊等の話から強いというのは心の強さだろうと仮定し、あまり自信がなさそうに強くないと告げて。追加で酒を注文したのを見て「よかったら、一緒に食べますか…?」と、先程自分が頼んだナッツとチーズを指して)
>376
ん?ああ、そりゃもう。だって強くて美しくて優しいですもん。それで「えへへ」って子供みたいに可愛く笑うんですよ!?ほんとずるい……だけどそれも……あの姿を避けたりしないで、せめて一度くらいお誘いすれば……クッ、何もかもに後悔してばかりだ……。
(クレアへの憧れを指摘され、ヘラヘラしまくり。だがそれも束の間のこと。故人を偲ぶ寂しい顔で、クレアがよく座る席を見つめ出し)
……巨大炎蜥蜴「サラマンドラ」討伐を受けるか否か。1年前、俺たちは珍しく掲示板(あそこ)で口論になりました。時期尚早だと渋る2人を「今の俺たちは無敵だ、むしろ名を上げるチャンスだ」と俺は説き伏せた……それがいけなかった。
(「殺した」発言にルーシエルが動揺すると、冒険者で賑わう依頼掲示板へ身体ごと視線を向け、1年前の惨劇を語り出して。曰く、サラマンドラは強すぎた。ペトラは早々に脱落。俺も焦りからか「竜狩り」を外してしまい、反撃をモロに食らい昏倒。気が付けばサラマンドラは倒れていた。アーダンが2人を守りながら単騎で仕留めたのだ……己の命と引き換えに)
俺が生きてたのに気が付くと、アーダンは満足そうに笑って事切れた。後でペトラも傷が元で、いや相方が死んだと知って生きる気力を無くして……ふふ、軽率さと未熟さで、2人を殺した俺だけが生き残っている。
(1年溜めた悔恨を吐き切ると、また最初のようにテーブルに突っ伏して。それからはもう冒険を止め、死に場所を求めて街外れを彷徨う日々を送っている……そう付け加えると、顔を伏せたまま更にルーシエルへ呟き)
だから、前衛を探してるなら俺じゃだめだ。あなたの命を預かる資格、俺には無い。いやルーさんも早く引退した方がいい。こんな後悔を何百年も背負う稼業、するもんじゃない……
>375
帰ったら聖女様の用事終わってたらいいねぇ。あのエロ爺になにかされてなければいいけどぉ…
(フード越しに頭を掻くミミの仕草を見てユリウスはにこやかな笑みを浮かべた。ミミを人間だと信じ、並外れた実年齢など知る由もないユリウスからすれば愛らしいその仕草がまるで妹のように写ったようだ。
教会を出て第一声にユリウスは何気なくティアを慮る言葉を発した。書類の記入のみならおそらく既に終えているが、問題は異端審問省のトップの説得であろう。ユリウス曰くエロ爺なるその人物がティアにどんな対価を強いているか定かではない。通貨の出回っていないこの国で、対価に身体を求められる最悪の可能性は捨てきれないが、ユリウスの軽い口ぶりから彼女は無知故にそこまでの想像には至っていないようで、セクハラの類いを想像しているのだろう。)
>380
え…それって、不味いんじゃ……マジで最悪の事態になってなければいいけど…。
(教会を出てユリウスについていく最中、ティアの身に危険が迫る…何ならその危険が既にティアの元まで到達している可能性がある話に一瞬だけ進んでいる歩が止まり。洗脳教育や村を住民ごと焼き払う等のやり過ぎな行動をとる聖教国だ、最悪なことにティアの大切な物が奪われている可能性がある…。ユリウスの様子からセクハラくらいで済むかとも考えたが、そもそもそういった知識が無ければ話は別だ…。表情を曇らせながらティアの身の安全を心から願っており)
>378
…何か、魔法薬って一般的な薬とあんまり変わらないんだねぇ。もうちょっとファンタジーってやつ?だと思ってた。意外と現実的なんだぁ。
(過去に飲んだ薬と変わらず、用法も用量も定められていることに加え、大して飲みやすい味がないとなれば、いよいよ一般的な薬と殆どの違いがない。特殊な片腕と両眼を得た影響で少しの魔法が使用できるようになった自分には、魔法とはまさに夢物語の世界の力で。勿論、魔法薬なんて存在も強大な力を得られる浪漫溢れる一品だとばかり思っていたのだが…。どうやら身体に関するものが魔法に置き換わっただけで、現実とは物語より奇ならないらしい。此方の反応を見てか苦笑を浮かべる彼女に、分かりやすく更にがっかりしてみせ。)
実験~?明日、命を落とすかもしれない貧困街で…って、そっか……どうせ、直ぐ消える命なら失敗しても…ははぁ、捨てた奴とは気ぃ合いそぉ
(劣悪な環境から日々、何人もの住民…特に幼い子どもたちが命を落としている貧困街で、わざわざ実験と称して決して安くはない魔法薬を置いておくのだろうか。否、亡くなると分かっている命だからこそ、気軽に実験対象として選べるのでは…成功すれば連れ帰り、失敗すれば捨て置ける。誰かにとってコストもかからず、失敗した後の処理もいらない最高の実験動物があの貧困街の住民たちであったら。己の性質が性質だけに、どうにも犯罪思考に引っ張られてしまい。流石に虫唾が走る思いだが、折角の酒の場であることを思い出し、努めて明るく冗談を交えてみせ。)
そーそー、ハッピーなことを望めば幸せな夢を見られるよぉ。いやいやぁ、おねーさんは強いよ?だって、さっきから俺の眼見てるけど、何ともないでしょ?
(優しく微笑む彼女につられるように微笑んでみせ、望めば幸せな夢を見られると告げ。魔眼を強調した時も、話しながらアイコンタクトをした時も、彼女が術にかかっている様子はなかった。彼女は心が強くないと打ち明けるが、これこそが強さの証明になり得ており、再度強いことを念押しする。それはそうと、追加で注文していたことを気にかけてくれたのか、彼女の皿を勧めてくれるので、ナッツを1つ口に放り込み「ありがとう」と感謝を一つ。細やかな優しさに胸の辺りが暖かいような気がするが、酒の影響か、彼女の優しさにあてられたのか。こういうのも悪くはないと、へへとだらしのない顔で微笑み。)
>379
…そっか。
(噛み締めるようにレドが語った過去、それが今も彼の心を抉り続けているのだと思い知り。安っぽい慰めの言葉なんて気休めにもならないだろうと、小さく相槌だけを打って)
私だったら、悔しいって思うかな。後ろを振り返ったり、前に進むのを躊躇うときは誰だってあるよ。でも、仲間がずっとそれに囚われてたら…アンタをそんな風にしたくて一緒に戦った訳じゃないんだよって、怒るかも。
(ひょいっと立ち上がり壁を眺めると、数多の依頼書が所狭しと掲示スペースに張り出された壁際に歩み寄って意図したそれに手を伸ばし。頑張って背伸びをしても届かないそれを、えいっとジャンプして引っ掴むと、その依頼書片手に再びテーブルに着いて)
>383
……!
(ルーシエルの言葉にはっとして、姿勢を正して席に座り直し。ああそうだな、みんなも俺がこんな落ちぶれ荒れ果てた姿を見たくて、命を散らしたわけじゃないよな……それにしてもなんて腹の据わった人だろう、あの小さな背中が俺より大きく……って何やってんだあの人は。いつの間にか掲示板にいるルーシエルを怪訝な顔で見つめて。彼女が依頼書をひったくって戻ってくると、片手で口元を隠しながら、顔をこわばらせ)
なんですかそれ……一体俺に何をしろと?
(依頼書を持ってきた意味、なんとなく察しはつく。その上でルーシエルに真意を問うて)
>382
確かに服用方法や味は似ていますが…効果は別ですよ?例えば…そう、魔力の回復はもちろんのこと、一時的に魔法が使えたり特殊な体質になれたりします…例えば、炎で燃えない身体や、雷を纏っても平気な身体になるとか……その、闇の剣とか出せますよ…!
(用法用量が薬と変わらず、浪漫がないとわかりがっかりするイェンフゥイに何とか魔法薬にも浪漫があるということを伝えようとして。魔法の勉強をしていることもあり、様々な魔法薬の知識があってその中から浪漫がありそうな効果を挙げていくが…なかなかピンと来るものがない。何かないかと更に考えた…その時、自身の魔力属性を一時的に闇に変え、その魔力を消費して闇の剣を出せるようになる魔法薬の存在を思い出し。これだと言うような表情を浮かべ、その魔法薬について話して。)
……もし、それが本当なら…きっと今も、何処かで実験を……その人を許すことはできませんね…。
(自分の推測が、ただの推測で終わってほしいと願うばかりだが…考えれば考える程、その推測が真実に近い気がしてしまう……イェンフゥイの発言で更に真実に近づき……もしこの推測が当たっていたなら、その魔法薬を置いた者を許すことができないと、少し俯きながら話して)
ということは、自分が望んだ夢が見れるということですね?いいじゃないですか……確かに、何も起こりませんね……引っ込み思案なのは、あまり関係ないのでしょうか……?
(その人が望む幸せな夢が見れることに素晴らしいという表情を浮かべており。確かにイェンフゥイは能力のコントロールがあまりできてないこともあり、目を見ただけで能力にかかってしまう…が、しっかり見ているアメリアは能力にかかっていない。引っ込み思案なのは、心の強さと関係ないのだろうかと軽く首を傾げて。ナッツを一つ口に放り込み、微笑むイェンフゥイに釣られるように微笑み自分もチーズを一つ食べて)
>381
えと…急ごうか…
(ミミの曇った表情を見て加虐趣味者故に思わず頬が緩むが、首をブンブンと横に振り神妙な面持ちを取り繕う。ユリウスにはミミが何を想像したのか見当が付いていないが、只事ではないことはその表情から明らかであり言葉に詰まりながらも急ごうと提案すると、優しくミミの手を握りそのまま小走りを始めた。)
>386
うん…!無事でいてよ、聖女サマ…!
(最悪の事態になってなければいいと願い、ユリウスに手を握ってついていくように走り出して。本当ならティアと別れた教会へ全力疾走で向かいたいところだが、明らかに人間離れした走力に疑問を持たれるだろう。冒険者だからという言い訳や能力と嘘を吐いてもバレるだろう……早くティアの元へ向かいたい、無事でいてと強く願いながら走って)
>385
燃えない身体…雷を纏っても平気…魔法薬やっぱり格好いいかも。闇の剣はよく分からないけれど、何かの耐性がつくなら依頼をこなすのも楽だし、格好いいし、浪漫いっぱいだねぇ
(幾歳になっても魔法耐性や特殊部位などを聞くとワクワクするもので。彼女の話に、つい居直って真剣に聴き入ってしまう。己が身体に関しては望まずして得た部分があり、浪漫云々を考えたことはなかったが、魔法薬で特殊な体質になれると言われれば、途端に興味が湧くのは何故だろうか。もしかすると、この身体にも己が気づいていないだけで特別な力が宿っているのではないか、と硬い鱗で覆われた左腕を一撫でし。しかし、ステゴロと魔眼でどうにかしてきた…否、どうにかなってしまっていたことから剣などの武器とは縁遠く、闇の剣に関してはピンと来ずに小首を傾げ。)
んー…許せないというか……"お話聴かせてもらいたい"よねぇ。あ、俺ってお話聞くの得意なんだよ?この瞳がなくても割といーっぱい話してもらえるんだぁ
(虫唾は走ったが、義憤に駆られるわけでもなく、許せるか許せないかなどの選択肢も浮かばず。彼女の口から聞いて初めて、あぁ許せないとはこのような時に使うのかなどとぼんやり思う。何故そのような行動を取るのか分からないのだから、相手に聞くしかない…寧ろ、聞いてみたいという好奇心の方が勝っていて。文字通り腹を割って拳で語り合えば、すんなり話してくれる相手が多かったと記憶している。心理戦だの何だのは学のない己には不向きで、それこそ死に近づくまで身体を張れる己には拳をぶつけ合う方が性に合っていて。意外と聞き上手なんだよ、なんてニコリと笑ってみせ。)
…初めていいねって言ってもらえた。おねーさん、自分の事ちゃんと分かってあげられてるでしょ?自分を認められない人はかかりやすいんだってぇ。
(魔眼を気味悪がるどころか、いいとしてくれる言葉に驚きを隠せず、ややあってはにかんでみせ。瞳に惑わされないことを不思議に思っている様子だったので、彼女がネガティブな面だろうとポジティブな面だろうと彼女自身をしっかり捉えられていることを伝える。自身を認められることこそが強さであると加え。)
>387
二人ともおかえりなさい。ふふっ…デートは楽しめましたか?
(異端審問省に辿り着くと入口辺りで待っていたティアが二人を出迎えた。相変わらず瞳に光は宿っていないが、上品に口元に手を添えて微笑みながらデートを楽しめたか尋ねるその姿から推察するに最悪の事態は杞憂に終わったようだ。)
ただいまぁ…それは勿論ですけど聖女様がエロ爺に悪戯されていないか心配で急いで帰ってきたんですよー。ねぇ?ミミちゃん。
(デートを楽しめたかという問いに満足そうな笑みを浮かべて勿論と返答し、ティアが心配で急いで帰ってきた経緯を説明した。その間もユリウスはミミの手を握ったままであり、仲睦まじい様子にティアはあらあらと何処か嬉しそうに頬を緩めた。)
>384
ん、まぁ私にもフトコロ事情ってヤツがあってさ。そろそろ何か依頼をこなして報酬ゲットしたいなって思ってるんだよ。
(テーブルに置かれた一枚の依頼書。突っ伏していた青年がいつの間にか怪訝な表情でそれに注意を向けていて。彼が捨てきれていない冒険者としての何かがそうさせているのかな、と微笑み)
私は護衛とかするには力不足だし、方向音痴だから人探しなんかも難しい。…やっぱり手っ取り早いのは討伐の依頼だよね。ヤバくなったら走って逃げればいいしね、へへへ。…アンデッドの討伐、かな、これは。
(市街から少し離れた森を抜けた先にある湖にひっそりと浮かぶ古城。水面に反射する月光に照らされた美しい城、かつて「月追いの城」と呼ばれたそこも城主の没落と共に今は朽ち果て、気味の悪い魔物が跋扈する今の有様を記した依頼書をナナメ読みして)
月追いの城、なんてロマンチックだけど…夜はお化けの運動会なのかな。…ねぇ、これ面白そうじゃない?
(一人でやるにはちょっと荷が重そうだけれど、何故だか目の前の青年と一緒なら、なんとかなりそうな気がして。少し悪戯っぽい笑みを浮かべて呟きながらレドを眺めて)
>388
そ…そうでしょう?魔法と同じくらい、魅力的な効果がたくさんあるんですよ…?…もしかすると、貴方の体にも特別な力が宿っているかもしれません…。
(なんとか捻り出した魔法薬の効果が刺さらず、前述の2つに興味を示し…これだと思った自分が恥ずかしかったのか、少し顔を紅潮させて目を泳がせて。耐久性を上げる以外にも攻撃力を上げたりする物もあると簡単に説明し、硬い鱗で覆われた腕を一無でするのを見ては微笑みながらイェンフゥイの体にも特別な力が宿っている可能性があると告げて)
お話を聴かせてもらいたい……?…多分ですけど、普通の方法じゃないですよね…?その、武力行使的な……。
(その魔法薬を作り置いた本人に話を聴かせてもらいたいという発言にキョトンとした表情を浮かべて、聞き上手と言ってニコリと笑っている顔に、なんとなく普通の方法…要は会話ではないことを察して。恐らくだが拳で語り合う…武力行使で聞き出すのではないかと少し苦笑いしながら問いかけて。)
そうなんですか…?本当に素晴らしい能力なのに…私、能力を持ってないから余計にそう思うのかもしれませんが…。自分のことを客観的に見れてる…ということですね……ふふ、ありがとうございます。なんだか、貴方にそう言ってもらえると…そんな気がしてきました。
(心からイェンフゥイの魔眼を素晴らしいと思っているアメリアは、初めていいと言ってもらえたことを不思議に思い。よく思われてない理由の中に、彼の瞳が普通ではなくまるで魔物のような反転目であることも原因だと思われるが、魔族であるアメリアは見慣れているためか特に何とも思わないのだろう。自分自身をちゃんと客観的に捉えて認めていることこそが強さだと聞いて、なんだかそう思えてきたのか笑顔でそのことを教えてくれたことにお礼を言って)
>389
聖女様…よかったぁ…最悪な事態が起きてなくて……。
(教会から此処までそんなに距離があったわけではなかったのだが、長く感じていたミミは建物が見えてくると早る気持ちを抑えながらも進み…よく見ると異端審問省の前でティアが待っており。変わらず瞳に光が宿ってはいないものの、自分が想像していた最悪な事態にはなっていなかったことに心底安心した表情を浮かべて本当に良かったと告げて)
まぁ…その…そんな感じです…酷いことされてたらどうしようって、心配で…。
(ユリウスの発言に頷き、自分達が居ない間に酷いことされていないかどうか心配だったと明かして。首都に来るまでにティアがどんな人物か、今までどんな生活をしてきたか知っていたからこそ心から心配していたのが、表情から読み取れるだろう…。それにしても、ティアが何処か嬉しそうに頬を緩めていることに疑問を持ち、なんでだろうとユリウスの方を向くと…自分とユリウスが手を繋いでいるのが視界に映って。あの時はティアのことで頭がいっぱいだったため、あまり気にしてなかったのだろう…自分とユリウスが手を繋いでいることを再認識し、恐らく嬉しそうにしているのはこれだろうと察して)
>392
まあ…私の為にそこまで心配してくださったのですね…ありがとうございます。
(ミミの表情を見てどれだけ自分のことを想ってくれていたのかを察するとティアは「まあ」と少し驚き一瞬だけ目を見開いた。僅かな期間の雇われの身でありながらこれ程までに自分を心配してくれた事に驚き、そして感動したのだろう。優しい声色で礼を言いつつミミをギュッと抱きしめた。その包容力や溢れ出る母性は正に聖女である。)
ずるい…!私のミミちゃんですよぉ…!
(ミミを抱擁するティアへ露骨な対抗心を見せるユリウスはムスッと頬を膨らませると、握っていた手を離してティアとは反対側からミミに抱きついた。ティアのような母性とは正反対であり、こちらは正に加虐趣味者としての支配欲からの行動であった。ユリウスは気付いていないとはいえ、獣人の身でありながら聖教国の人間とここまで親しくなれるのはミミの人柄故だろう。)
>393
わ…と、当然です!私は聖b…聖女様の護衛なんですから!
(自分の表情から察したのがわかるとニッと笑って見せて、優しい声色で礼を言いながら抱きしめられ、その包容力の高さに驚き一瞬だけ間が空いて。その後すぐに自分はティアの護衛だから当然だと言ってみせるが、もうただの護衛よりもティアに寄り添った理由で心配していた上に包容力の高さからティアのことを一瞬だけ聖母と言い間違えて)
わ、ちょ、ちょっと!私サンドイッチの具になっちゃってるから!
(恐らくは支配欲からくるであろう対抗心から自分の後ろからも抱きついたことに驚き。前からも後ろからも抱きつかれ、ずいぶんと柔らかいパンに挟まれた具になった状態だ。そんな状況に苦笑いを浮かべつつもまんざらでもなさそうに見えて。本来なら尻尾や耳が反応するのだが、この状況で動かすと半獣人だとバレてしまうため、動かさないようにしており)
>394
聖母…?よしよし、いい子ですねぇ。
(聖母という言い間違えにティアはキョトンとした表情で首を傾げるが、母親からの愛情に飢えているのだろうかと深読みしてめいっぱい甘やかすことにしたようだ。見る限りサンドイッチ状態に満更でもない様子のため、抱擁したまま「よしよし」と子供をあやす様に優しい手つきでミミの頭を撫で回す。一方ユリウスはと言うと、ティアの高いスルースキルを前に頬を膨らませたまま不貞腐れた表情でミミに抱きついていた。電気系の魔道士だけあり負の感情から無意識に微弱な電流が身体を纏い、ミミに対してそれぞれ前方からは愛情を後方からは電流が注がれている状態であった。)
>391
おねーさんってば、かなりの魔法マニア?興奮しすぎて顔赤くなってるよ。特別な力かぁ…今のところ、ちょっと力が強いだけだからなぁ
(頬を紅色に染める様子と魔法への造詣が深いことから、己を拾ってくれた人物のように"マニア"と呼ばれるタイプなのではと判じて。突然に顔を赤らめるので、やや心配になり己の頬を人差し指で示しながら伝え。特別な力かは分からないが、鱗に覆われた腕は怪力までとはいかないも握力やら腕力は強く。特別な力に分類されるのであれば、コントロールできるようになった暁にはどれ程までに磨かれるのかと思いを馳せ。)
えぇ、至って普通だよぉ。手が出ちゃうか、出ないかの違いだもの。お話はちゃんとするよ?
(普通の会話ではなかろうと問いかける彼女に、失敬なと頬を膨らませた後、すぐにヘラッと笑ってみせ。普段の会話のように話すことは話すが、その過程で手が出るか否かのほんの些細な違いであると説明する。何も、最初から殴りかかるわけでなく、話を聴く準備はできているのだと言い訳し。)
おねーさんなら、夢を見ることになっても、きっといい夢が見れると思うよ。へへ、どういたしまして。そう言えば、おねーさんは何でこんなところに来たの?
(相手の良きところを見つけ出して素直に褒められる彼女であれば、例え魔眼に魅了されても清い夢が見られるのであろうと微笑み。感謝を述べられれば、むず痒さから無意に頬を掻く。会話に夢中ですっかり抜け落ちていたが、淑やかな彼女と喧騒やまぬ酒場が不似合いに思えて。新しいエールとカリーヴルストが届いたところで、小首を傾げて問うてみて。)
>390
ちっ、脅したり、すかしたり。見かけによらず喰えないお人だな、あんた……
(ルーシエルが依頼話を持ちかけてくると、ああやっぱりと観念した顔で依頼書を手に取り。悪態を吐きつつも、無下に断るでもなくその視線は依頼書から離れずにおり。一体何がそうさせるのか。捨てたはずの冒険者としての本能か、はたまた自分の「仲間殺し」の話を聞いてもなお信頼の眼差しを向けるルーシエルの人柄か……そんな事を頭によぎらせながら目に通した内容は、廃城とはいえ城攻めだ。敵が容易に奇襲できるシチュエーションな上、どんな得体の知れない魔物が出るかも分からない。実力以前に2人以上でなければ到底こなせない危険な依頼に見えた)
調子いいことばっかり言ってないで教えてくれよ。なんで俺なんかと手を組む?というか何故そこまでして、冒険者という危険な道を歩む?……あんた、単なる旅人には見えない。
(ひとしきり読んだ依頼書をテーブルに置くと片手で顔を覆い、指の間からルーシエルを睨みつつ問いかけて。もしかしたら、目の前のお人はもう一度冒険者として立ち上がってでも力を貸すべき方なのだろうか……そんな疑念が、指の間から覗く瞳に見え隠れしており)
>395
せ、聖女様…!?そういう意味で言ったんじゃ……そ、それより!許可の方はどうなりましたか…?
(恐らくミミが聖母と言い間違えた理由とは違う理由で言い間違ったと深読みし、まるで子供をめいっぱい甘やかす母親のような行動に驚いており。そういう理由で言い間違ったんじゃないと言いかけるが、今度は背後から微弱な電流が注がれていることに気づき。恐らくユリウスだろう…見てはいないが、今自分の尻尾の毛が逆立っているのがわかる。このままではよくないと思ったのか、クレアの応援の件はどうなったかと問いかけて)
>396
えっと…まぁ、そんなところです……今は、魔法や魔法薬等について学んでいるんですよ…。今後色々と試してみたらいいじゃないですか、新しい発見があると思いますよ?
(恥ずかしさから来る赤面だったのだが、それを隠すのにちょうどよかったのかイェンフゥイの話に頷いて。正直自分がマニアかどうかは不明だが、魔法やその他魔法に関する多くの知識を取り入れているのは、ある意味マニアなのかもしれない。ただ、魔法について勉強中という割にはアメリアの持ち物の中にある魔導書らしき書物がやけに禍々しく見える…。まだイェンフゥイの身体には謎なところが多い、特別な力もあるかどうかも不明だが…いろいろ試すことによってきっとコントロールや業等が精錬されることだろう…。)
それでも結構違うような気がしますが…でも、最初から手を出すというわけではないんですよね…ちょっと安心しました。やっぱり、会話だけで終わるのが一番ですからね…。
(手を出すのと出さないことだけでも違うが、それはあくまで過程の話。最初から武力行使するわけじゃないということを知ると、笑みを浮かべながら少し安心したと告げて。血の気の多い者の方が多い魔族だが、我ながら本当に平和的な思考をしていると思い。)
良い夢…ですか……もし見れるなら、いろんな人間の方々と仲良くなる夢が見たいですね…。…私、旅をしていて色んな場所を回ってるんです…それでこの都市に辿り着き、情報収集も兼ねて飲みにきた…という感じです。
(自分なら良い夢が見れると聞き、何かを考えるように復唱して。静かに口元に笑みを浮かばせながら、自分にとっての良い夢の内容を話す…一見普通な願いだが、言い方にどこか違和感がある。頬を掻く姿を見てはクスッと笑い、果実酒を一口飲み。此処に来た理由について尋ねられると、フードから覗く横髪を指でいじりながら此処に来た経緯を話す…だが、今の話に一つの矛盾がある…。)
>398
もちろん大丈夫ですよ。もうじき馬車が…丁度来たようですね。では行きましょうか。
(唐突に話題を切り替えたミミの質問にティアは不思議そうに首を傾げるも、余程クレアのことが心配で気が気でないのだろうと結論付けた。滞りなく許可を得たことや、もうじき馬車が到着する旨を伝えようとしたところで丁度迎えの馬車が到着した。馬車に乗り込むために抱擁をやめたティアは、自身のスカートの太もも辺りに皺が出来ていることに気が付き、一度上から撫でるようにして皺を伸ばした後に馬車に乗車した。抱擁でスカートに皺が出来るはずもなく、おそらくは省のトップを説得する際に太ももを撫で回されるセクハラを受けたのだろう。ミミに心配をかけまいとティアからはその事について話す素振りはまるでない。)
これでミミちゃんは私のものだねぇ。
(変わらずミミにベッタリ抱きついているユリウスは先にティアがミミから離れたことで、ミミを独占できると舞い上がりパアっと明るい笑みを浮かべた。身体に纏った電気は消失したもののミミから離れる素振りも馬車に乗り込む様子もなく、おそらくミミが力ずくで馬車に押し込む他にないことであろう。)
>400
そうだったんですか、ありがとうございます…。そうですね、行きま……ん?
(既に許可を得ていたことに加えて、タイミングよく馬車も来たことに安心しお礼を言って。今度はクレアの身の安全を願い、ティアの言葉に頷きかけた…その時、ティアがスカートの太もも辺りの皺を伸ばしているのが見えて。ミミを抱きしめた時にできた皺だと思えず、そのことについて尋ねようとしてティアについていこうとしたところ、前に進めず。)
ちょっと、動けないから…!あと私は誰の物でもないし、私の知り合いの前でそんなこと言ったら戦争が起きるよ…!
(前に進めない原因であるユリウスに離れるように言いながら、なんとか馬車の方へと進み。自分は誰のものでもないと言うついでに、知り合いの前でミミは自分のものと言うと戦争が起きると告げて。その知り合い、一体どんな人物なのだろうか…そして馬車に辿り着き、ユリウスを馬車に押し込んでなんとか馬車に乗り込み)
>397
ん?私は別に普通のエルフだよ。ランクだってBだしね。
でもねレド、残念ながら今ギルドに居る連中はね…。美女二人組み(そのうちの一人は私)が前衛を探していても、だあれも声すら掛けないような草食系の集いなのだよ…。
(わざとらしく目を瞑り小さなため息。続けておもむろに髪をかきあげて色っぽく…見えてるといいな、と妄想しながら、前に吟遊詩人のお姉さんと二人で依頼をこなしたときのことを回想し、呟いて)
と、言うのは半分冗談として。…勿体無いなって思ったのさ。
アンタは今もその長い刀を持ってる。…自信だって、意地だって、まだ捨てたわけじゃないだなって、そう見えたんだよ。
(テーブルに立て掛けられた刀にちらりと目をやり)
だからね、前衛としてどうかなって声掛けてみたんだ。それでも嫌だったら無理にとは言わないよ。…お姉さんは優しいからね、へへへ。
(/参加希望です! 元S級でかなり昔に引退した女性キャラを作りたいのですが大丈夫でしょうか? 隻腕、隻眼で元々の役職は格闘家、現在はギルドでのランク査定の昇格試験官とかそういう試験が無ければ戦闘教官的な役割をしてる感じにしたいです!)
>399
ふぅん…?おねーさんも俺と同じで勉強とか自由にできないところにいたんだ?此処って魔法より武器とか戦闘寄りの人たちが多いもんね。あー…美味しいのが出たら試してみようかなぁ
(魔法薬に関する造詣の深さからマニアだと思っていたが、研究ではなく学ぶという言葉が出るあたり、現在進行形で勉強中なのだろうかと小首を傾げ。もし、学んでいるのであれば魔法とは縁遠い出自なのか、はたまた今まで魔法を学ぶ機会に恵まれなかったのか。何れにせよ、彼女ほどに大きく成長しても勉強せんとする心意気に感心して。今まで出会った冒険者は魔法に特化している者よりも、武力を極めている者が多く、実体験等を聞くには骨が折れるだろうなとも思う。また、魔法薬を試してみたらどうかと提案されるも、語るには楽しいが実際に己の身体で試すとなれば躊躇うもので。この身体を得た経緯もあり、何とも歯切れの悪い返答をし。)
おねーさんは、喧嘩とかしなさそうだよね。普通のお話し合いで何とかできそう。
(穏和な考えを告げる彼女に、己とは対称的と言えるほどの平和主義であることを認識する。彼女と酒を飲み交わして数刻も経ってはいないが、薄ぼんやりとその人となりを理解し始めてきたように思える。こうして話している限り、如何しようもない事柄も彼女であれば言葉一つで収められるのだろうと感じて。)
あれ…おねーさんってば、人間じゃないんだぁ。あ、だから"それ"外せないってこと?旅かぁ…おねーさんのいたところには、人間いなかったんだねぇ
(様々な人とではなく、人間と仲良くなりたいという言葉に引っ掛かりを覚えて反芻すれば、至極単純ではあるが『嗚呼、この人は人間ではないのか』と思い至って。亜人や獣人、魔人までもが存在する世界で特段珍しいことではないが、フードを頑なに外さないところを見るに、耳やら角やらが付いていることを知られたくないのだろうか。また、人間と出会うために旅をしているのであれば、彼女の居たであろう場所には人間が存在していなかったことが窺えて。)
>401
強引なミミちゃんも悪くないねぇ。そういう事ならミミちゃんの知り合いも私のものにすれば解決でしょー。
(ミミによって馬車に押し込まれたユリウスは「強引なミミちゃんも悪くないねぇ」と頬を赤らめ恍惚とした表情で語った。もはやミミに何をされてもプラスに捉える無敵の人と化したユリウスはミミの知り合いを引き合いに出されると、その知り合いも私のものにすれば解決するなどというトンデモ発言をした。)
ミミさんはモテモテですね。その素敵な人柄に惹かれる人はさぞ多いことでしょう。
(ミミに執着するユリウスの様子や、おそらくミミを好いているであろう知り合いの存在を聞いたことで、人に好かれるミミの人柄に感心して賛辞を送った。ベタベタとユリウスに引っ付かれるミミを一歩引いた態度でにこやかに眺めているその様子はもはや本当の聖母である。)
>403
概要は把握致しました!最終的な判断は設定の詳細を見てからになりますが、一先ず大丈夫ですよ(^^)
完成しましたら打ち合わせ用トピにプロフィールの投下をお願い致します!
>402
……なんか、断れそうにないなぁ。躾けられたのは俺の方だったのかもしれない……。
(突然色っぽい?仕草を始めたときは「急に何してんだ」と困惑したものの、冒険者として心折れ、荒れ果てた自分を頼り、そして寄り添ってくれるルーシエルの姿を見ると、その顔もだんだん穏やかになり。ついには一筋の涙を零しながら眼を閉じ、考え事を始め出し。あぁ、やはりこの人は普通のエルフじゃない。もしかしたら自分を立ち直らせるために2人が天国から遣わした存在なのだろうか……今が決断の時ではないかと)
それもこれも、「お前はまだ生きろ」という、2人の思し召しかなッ!
(やがてカッと眼を見開くと、側にあったペンを引っ掴んで素早く依頼書にサインした後、わずかに引き抜いた刀から晒した刃で自らの左親指を切り、血で滲んだ指をサインの隣に押し付けて。そして親指を赤く染めた左手で、自らの血判が刻まれた依頼書をルーシエルに突き出し、ギラついた目つきで彼女を見据え)
……じゃあ、始めましょうか。取り分は任せますよ。4:6でも、3:7でも……
>404
いえ…なんというか、魔法が使えて当然というような環境でした…。私、魔力はたくさんありますが…才がなくて……当時は我流で武術や剣術を習得してました…。その…魔法薬以外でも試せることはたくさんありますよ?
(アメリアが育った場所は魔法が学べないような環境というより、魔法が使える魔族が多い場所で学ぼうと思えば学べた…が、魔力が多いにも関わらず才能に恵まれなかったため大した魔法が使えなかった。一見体術ができそうに見えない彼女だが、その証拠に右手でマントを掴んで軽く広げて見せて…大量の複数のナイフが隠されているのが見えて。自分の話で少し誤解があったようで、微笑みながら他に試す方法はあると告げて)
はい…今までしたことがないんです……そういったことが苦手で…。なるべく会話だけで解決できるようにしてますよ…それが一番でしょうし…。
(イェンフゥイの言う通り、かなり長く生きているが喧嘩は一度もしたことないことを明かして。根っからの平和主義者であり自然とそういったことを避けてきたのだろう。全部が普通の会話だけで解決できたわけではないが、やはり争わないことが一番だと考えて会話だけでなんとか解決できるようにしていると笑みを浮かべながら話して)
…!……バレちゃいましたか…そう、私は魔族なんです…。頭に角が生えていますが、それさえ隠してしまえば…人間にみえふでしょう…?はい…私のいた里は…私のように、人間に見た目が近く、高い知性を持った魔族のみが暮らしています……旅をしている理由は、己を鍛えるためでもありますが…私達のような魔族でも、受け入れてくれる場所を探すためでもあります…。
(自分が人間じゃないことがバレて、ハッとした表情をイェンフゥイに向けて。先程の自分の発言でバレてしまったことにすぐに気づき、少し俯きながら自分は魔族であることを明かして。短い時間だが、彼と語り合ってイェンフゥイという人間を理解し、心を開いたからこそそう言った発言が出てきたのだろう……。イェンフゥイにだけ見えるようにフードを少しだけ取って、後ろに沿うように生えた二本の黒い角を見せて。フードを元に戻し、自分の育った環境や旅の目的を話す…こんな見た目だから、今まで人間側にも魔族側にも受け入れられなかったことがわかる。)
>405
なんでこんなことで頬を赤らめてるの…!あ~……多分無理だと思う。ユリウスと打ち解けられる子もいない…こともない…ない…かなぁ……?
(馬車に押し込めたくらいで頬を赤らめ、よくわからない発言に軽く驚いており。ユリウスと出会ってそんなに経ってないのだが、その短い間でここまで気に入られていることがわかり「…サイコパスじゃなければ、普通に嬉しいんだけどなぁ…」と、軽く頭を掻いて心の中でそう思い…だが、自分が半獣人だとバレれば今の関係も変わってしまうかもしれない。ユリウスのトンデモ発言を聞いて、実際にユリウスが自分の知り合い達に接しに行ってるところを思い浮かべ……友好的な関係とは真逆の方へと進んでいき、微妙な反応になり。)
あ、ありがとうございます…人柄…かどうかはよかわかりませんけど、その子達がまだ子供の頃からの付き合いだったって言うのもあるかもしれません。
(ティアの言葉に嬉しそうな笑みを浮かべてお礼を言い、自分の人柄がいいかどうかはわからない様子だが、その知り合い達がまだ子供だった頃から接してきたこともあって好かれているのかもと明かして。一歩引いた態度でにこやかに眺めているティアを見ては「本当に聖母だねぇ…私、年上のはずなんだけど…いいのかなぁ…」と、心の中で思い。本来の年齢は500歳なのだが、全然年上らしくないのかもしれない…何なら、ユリウスに年下と思われている。)
>410
そんなこと言わないで会わせてよぉ…良い子にするからぁ…
(知り合いと引き合せることに消極的な反応を見て、ユリウスはミミの腕に抱きついて駄々をこねる。ユリウスが閉鎖的な聖教国に属している以上実際に会うとなるとかなりハードルは高いが、それでも会いたいという願望は相当なもののようだ。しかし、良い子にするとは言うものの素でサイコパスなユリウスが問題を起こさない筈はなく、消極的なミミの対応は賢明なものであった。)
なるほど…幼馴染みといった所でしょうか。私も機会があれば是非お会いしたいものです。
(知り合いが子供の頃から付き合いがあると聞いて、少し考えた後に幼馴染みではないかと推測を述べた。ミミが半獣人であることを知っているティアは勿論ミミが見た目通りの年齢ではないことを察している。その為、知り合いの成長を傍らで見てきたかのようなミミの物言いをそのままの意味で受け取ったが、仮にユリウスが疑問を抱けばトラブルが起こることは必至である。その為、幼馴染みという勝手な捕捉を加えることでユリウスが疑問を抱かないように話の流れを誘導したのだろう。)
>407
へへ、そーこなくっちゃ。よろしくねっ、レド!
(血判で己の覚悟を示すような青年の潔い振る舞いに思わず明るい声で答えるも、カッコイイけどちょっと痛そうだなぁ、男の人ってやっぱり皆こうなのかしらと複雑な思いを抱きながら、自身は微量の魔力を篭めて署名し、その筆跡を自身のものであると証明し)
ん?なに言ってるのさ、二人で協力するんだから、取り分も半分こだよ。
(なんなら金は要らないなんて言い出しそうなレドを制しつつ、受付にさっそく依頼書を提出して依頼の段取りを軽く確認し。どうやら件の湖に隣接した森までは馬車を使うことができるけれど、その先は徒歩で進むしかないようで)
馬車の準備もあるだろうから、出発は明日の午後ってところだね。それじゃ、明日のお昼過ぎにギルドの前で合流して、馬車の乗場まで一緒に行こっか。
(そうと決まればすぐ行動したいタチで、ウキウキしながら明日の段取りを告げて。寝坊して遅刻したら怒るから!と告げると、パタパタと軽快な足音を立ててギルドを後にして)
>411
えーっと…知り合いの中に半獣人の子もいるけど…?
(ミミの知り合い達と会いたいと駄々をこねるユリウスを見て、ユリウスは聖教国に属していて外に出ることは難しい上に、今回のように聖女の護衛依頼が何度も来るとは思えないから難しい。そう答えようとしたが…それよりも思い留まりそうなことを思いついて。自分の知り合いの中に、東の国からデュランダルに来た半獣人の子が居て…恐らく今まで獣人を何らかの方法で処分してきたユリウスにそう尋ねて。普通であれば、別の意味で会いづらいだろう)
そうそう、そんな感じです。まぁ…帰ったら、みんなに伝えますね。
(ティアが加えた補足を聞いて、先程の自分の発言で半獣人と疑われる可能性があったことに気づき、「ありがとう」という意味を込めて口元に笑みを浮かばせながらウィンクして。ティアなら半獣人が居ても問題ないが、この場にユリウスも居て聖教国に属しているためあまりいい返事はできない…が、会わせてあげたいとも思っており少し歯切れが悪いがいい返事をして)
>413
ふふっ、よろしくお願い致します。
(ミミのウィンクを受けて、ティアは口元に手を添えて上品に微笑むと知り合いによろしくと告げた。聖教国唯一の良心だけあり知り合いが半獣人と聞いても取り乱す様子はなく常識的に見て正解の対応であるが、この聖教国の地で、それもユリウスの前では対応を誤ったと言わざる得ない。)
獣人が知り合い…?アッハハ!ミミちゃんは面白い冗談を言うねぇ。本当はペットかなにかでしょ~。
(知り合いが半獣人であると聞いて、ユリウスはミミの腕を離すと自身の腹を抱えて笑い転げた。どうやらミミの渾身の冗談だと解釈してツボにハマったようである。しかし、口元は吊り上がっているが目は笑っておらず、その瞳は対応を誤った裏切り者であるティアを捉えていた。獣人というワードに反応しなかったが為に、ティアには今まさしく異端の疑いが掛けられており、これ以上対応を誤れば良くて投獄、最悪は極刑であろう。平静を装い笑顔は崩さないもののティアの内心はユリウスからの印象を挽回しなければと焦っていた。このままでは一件が終わり次第裁判にかけられることは必至であり、即ち人生の終わりと同義である為だ。)
>414
…いやぁ~、ありがとうございます聖女様。私のことを傷つけないために、敢えて何も言わなかったんですよね?ここまで気遣いができるなんて、本当にいい人だなぁ~…
(この場にミミとティアしか居なければ今の対応でもよかったのだが、この場にはユリウスが居る。半獣人に反応しなかったことにより異端の疑いがかけられていることをすぐに察して、笑顔を向けながら半獣人が大切な人であるミミを傷つけないために、気を遣って何も言わなかったと言って。自身を護衛をする人を傷つけないという、心優しいティアならやりそうなこと、不自然に思わないことを瞬時に考えてそういう流れに誘導したのだろう。しかし…ミミの笑顔が明らかに作った笑顔だと言うことがわかり、ユリウスとは目を合わせず自分の大切な人をバカにされたことに相当怒っているのを察することができるだろう)
>412
ふふ、前会った先輩方には2:8などと吹っ掛けられたが、ルーさんはそんな先輩風吹かすタイプじゃなくてよかった。じゃあ朝の昼過ぎ、ここで。
(自分の路銀もあるだろうに、取り分は山分けでいいと言うルーシエルに微笑ましくなる一方で、切った親指に包帯を巻く手には力が入り。ああ、この人は死なせちゃいけない。今度こそ共に帰る、と)
……気の回しすぎか。まあいい。誰であろうと、これ以上やらせるものか。
(風のように去りゆくルーシエルを見送ると、先程から人目をはばかるように密談を交わす連中(>404)(>408)に気配を向けて。片方は全然フードを脱がないし、もう一方も、ここからではよく見えないが真っ当な雰囲気ではない……エルフ(ルーシエル)を狙う人さらいの類か?と警戒したが、そんな素振りは無さそうだ。警戒を解いて最後の一杯を飲み干すと支払いを済ませ、今度こそ仲間を死なせはしないと意気込みながら立ち上がり、刀を帯び直してギルドを去ってゆく。ただ少々、ルーシエルが残した言葉に気がかりなことがあって、首をかしげながら)
午後……寝坊……?
>408
へぇ、魔法が使えて当たり前…何だか楽に生活できそうなところだねぇ。火を熾すのも、水を汲むのも魔法でパパッとできちゃいそう。魔法のことは全くわからないけれど、魔力ってやつも才能の内だと思うけどなぁ…魔法も詳しくて武術にも長けているってことは、おねーさんとっても強い人なんだ。いいなぁ…俺は魔法も剣も苦手だし、おねーさんみたいに何でもできるのって憧れる。魔法薬以外で…例えばどんなの?
(尋常一様に魔法を扱って生活するとなれば、己のような魔法を使えない者は大変に苦労するだろうと思う一方で、寝物語で聞いたような心踊る暮らしを送っていたのだろうかと好奇心が刺激される。日常に魔法が組み込まれているとなれば、火を熾すための薪を割ることも、水を汲むために川や泉へ行くこともなく、魔法のみで全てが完結するのだろうかと想像して。手ずからそれらを行うことに嫌気がさしている訳ではないが、魔法で補えたとすれば…と夢想すること自体にトキメキを感じるわけで。魔法の何たるかを知らない己にとっては、魔法に造詣深く現在に至るまで研鑽を怠らない彼女に才がないとは思えず小首を傾げ。些細な疑問も、数多のナイフが仕込まれたマントを見ればあっという間に吹き飛び、つい少年のように目を輝かせて食いついてしまう。魔術も武術も扱えるのであれば、よもや誰にも負けることはないだろうと彼女の強さに感心して。そんな彼女から特殊な身体について試しようがあると持ち掛けられれば、食い付かないわけもなく、少し身体を乗り出して問うて)
ははぁ…おねーさん強いし、話し合う方が大変っぽさそうだけど……何て言うか、珍しい…?よね
(先程までの話を統括するに、己よりも数段格上の相手であることは確かな筈なのだが、拳で話をつけることが苦手だとするあたり、血の気の多い冒険者が集うこの街では稀有な存在で。こうして突然話しかけた己にも微笑みながら応対してくれるところを見るに、お人好しという言葉がしっくりきて。微笑む彼女につられるように、へらりと笑い)
…魔族って本当にいるんだぁ…角もかっこいいし、おねーさん美人さんだし、魔族って綺麗なんだねぇ。折角なら、俺もこの腕じゃなくて角の方がよかったなぁ。うーん…おねーさん強いし綺麗だから、別に隠さなくてもいいと思うよ?
(馴染みのない単語に魔族とは何ぞやと反応が遅れるも、チラリとフードから特殊な角が覗く様を見て、嗚呼"魔族"なのだと理解が追いつく。これまた寝物語でしか聞いたことのない種族に興味が湧かない訳もなく、稍あって既に隠れてしまった角をじっと見つめ。艶やかな2本の角を思い返しては、己の特殊な腕と比較し、角の方が格好良くて憧れると小さく唸り。魔族に対する悪感情を抱くどころか、どのような存在なのかすらも知らない己には、受け入れてもらう云々のためにフードで隠すことが結びつかず。端麗で魔法にも武術にも精通している彼女であれば、顔を隠さずとも引く手数多だろうにと疑問符を浮かべ)
>417
基本的には魔法で出してましたけど、水は近くの井戸から汲んできてました…多分、全部魔法に頼るのは良くないからでしょうか…?あ、でも洗濯する時は魔法を使ってましたね。魔力は誰でも流れているらしいですよ、魔力量は個人差がありますが…魔法はまだまだ勉強中ですが、武術や剣術には自信がありますよ。…よろしければ、私が教えましょうか?基礎的なものにはなりますが……。ふふ、案外簡単なことですよ?例えば…前提として魔法の基礎を身に着けた状態ですが…誰かが使用した魔法を再現する、若しくは思い描いた魔法を具現化するとか……魔法に必要なものはいくつかありますが、一番は”イメージすること”…貴方ならきっと、幻想的で素敵な魔法が使えるようになれると思います。
(イェンフゥイが思い描く程、全て魔法で完結していたわけではないがほとんどが魔法を使うことが多かったと告げて。今現在魔法が使えるようになったアメリアはというと、日常に魔法を組み込むことはほとんどなく全て自分でどうにかしており…魔力は誰しも流れていることを簡単に説明し、人によって魔力量が多かったり少なかったりすることも明かして。仕込みナイフに目を輝かせているイェンフゥイを見てはクスッと笑い、憧れるという言葉にわかりやすく嬉しそうな笑みを浮かべており、魔法や体術の類を避難しようかと提案して。イェンフゥイの身体に何か特殊な力があるかもしれないと思っているアメリアは、一例として魔法のことについて説明して。魔法を習得すれば、もしかするととんでもない魔法が撃てるようになるかもしれない…それに、魔法に強い憧れやイメージを持つイェンフゥイなら…きっと素敵な魔法が使えるようになると信じており、笑顔でそう告げて)
珍しい…でしょうか…?…確かに、武力行使の方が簡単かもしれませんけど…それって、自分の意見を無理矢理通しただけで、解決したとは言えないと思うんです…。やっぱり、両者が納得できるように話し合わないと…。
(力があるのに話し合いで解決しようとする自分が珍しいという話に小首を傾げて。イェンフゥイの言うように、武力行使した方が楽かもしれない…が、それは解決したとは言えないと思っており。自分と相手が納得できる答えが見つかるまで話し合ってこそ解決と言えると告げて…ここまで平和的な思考を持つのはアメリアの性格ということもあるかもしれないが、彼女が育った環境が争い等ない平和な環境だったこともあるだろう。)
…その…恐くないんですか……?嫌だったり、しませんか……魔族って、人に襲いかかるのがほとんどですし……。…私の角を、そんな風に言ってもらえたのは…初めてです。…そう、でしょうか……けど、容姿はともかく…強いかどうかは、見ただけではわかりませんよ…?
(魔族に対して悪感情を抱く者がほとんどなのに、イェンフゥイからはそんな感情が感じられない…そんな人と初めて会ったのか、まるで信じられないものを見るかのような表情で問いかけて。どれだけ容姿が良くても、角が生えているだけで人間から忌み嫌われていた…だがイェンフゥイはそんなことはなく、自分の角に憧れると言ってもらえたのは初めてだと少し俯いて話して。容姿については置いておくとして、強さは見ただけではわからないと告げて…何か力を自然と見せられる方法はないかと考えて…自分が無害だとわかってもらい、それが広まればアメリアと同じ魔族も無害だと思われるようになるのだが……)
>415
あれ…?もしかしてミミちゃん…怒ってる…?
(矛盾点のない自然な誘導によりユリウスによるティアへの疑いの目は弱まった。そして、貼り付けたような笑みを浮かべて自身と目を合わせないミミの様子に、ユリウスは困惑した様子で尋ねる。獣人と対等な関係など有り得ないこの国の常識に染まっているが故に、なぜミミが怒っているのか全く理解が及ばないようだ。)
いえいえ…それよりも、もう時期クレアさんと別れた場所に到達しますね。上手く言い表せませんが嫌な気配がします…お二人とも気を付けてくださいね。
(誘導の一環でミミに礼を言われるとティアは首を横に振って謙遜した様子を見せた。自身への疑いが弱まったことに安堵しつつも、察するにミミは相当怒っているようだ。馬車の中の重たい空気に辟易し窓から外の景色を眺めると木々の特徴からクレアと別れた場所に到達しつつあることに気が付いた。激しい戦闘の後だろうか、幾つもの周囲の木々が半分程の高さで切断されているが、切断されてからそう時間は経っていないにも関わらず殆どの木々はまるで何年もそこにあったかのように不自然に朽ち果てていた。その様子を嫌な気配と形容したティアは目の前の二人に注意を促した。)
>412
(/すみません!>416に以下を追加します!)
(翌日の午後、ギルド前。レドの姿は見えず。あれほど念押ししたのに寝坊したのだろうか?ただその代わり、ギルドの路地裏から異様な殺気が膨れ上がってきており……その殺気はレドがルーシエルに刀を抜いてきた時のものと似て、いや同じように感じられる)
>419
…確かに、嫌な気配がしますね…随分派手に暴れてる……。
(相当怒っているのか、ユリウスの言葉に反応せずティアに続いて外の景色に視線を移して。確かに、此処をティアと共に移動した覚えがある…行きと違う点があり、いくつもの木々が真っ二つに切断されている…相当激しい戦闘をしたのだろう……ある違和感に気づき、顎に軽く手を当てて考える仕草をして)
………切り倒された木が朽ち果ててる…あの男の能力…?恐らく、退化や劣化の類いの能力……いや、だとしたらあの時クレアの剣を朽ち果てさせるだろうし、手の内を知ってるクレアも間合いに入ろうとしないはず……だとしたら…
(切り倒された木々が不自然に朽ち果てている光景を見逃さず、この先に待っているであろう人物の能力と仮定し、今から分析を始めて。自分達と対峙した…元不死鳥の翼のメンバーであるダンテの能力かと思ったが、そうしたらクレアも迂闊に距離を縮めたりしないはず。ダンテの能力である可能性が低くなり、ある可能性が浮上する…)
…相手の増援が来たか、どちらの勢力にも属してない第三者…それも、相当な手練れが現れたか……。
>420
~♪
さて、レドはもう来てるかな…って、いないじゃんっ!あ、アイツめ~ッ …ん?
(翌日の正午過ぎ…をさらに少し過ぎた頃。相変わらずの調子っぱずれなメロディを口ずさみながら上機嫌でギルドを訪れ、その入り口でパーティを組む剣士レドの姿を探してきょろきょろと周囲を見渡し。昨夜は気合を入れて準備をし夜更かししてしまったため、案の定少しお寝坊してしまったけれど、レドが居ないのでセーフ!でもそれはそれで困るので、遅刻した自分を棚に上げて悪態をついているとなにやら路地裏からなんとも言えない雰囲気を感じ……建物の影からそろり、小さな顔を半分だけ覗かせてそちらを見遣り)
>421
どちらにしても状況は芳しくないですね…どうであれクレアさんが無事であれば……っ!…あれは…
(ミミの憶測を聞いたティアは暗い表情で俯いた。どちらの可能性も状況を著しく悪化させるものである為、慎重なティアにはミミと同様に現状を楽観視することなど到底出来なかったようだ。せめてクレアの無事を祈ろうと言葉を紡いでいる最中、ティアは息を飲み目を見開いた。馬車からおおよそ十数メートル先に、木を背もたれにしてぐったりとした様子で気を失っているクレアの姿を見つけた為だ。ティアはすぐにミミに視線を移すると緊張した面持ちでこくりと頷いた。一時的に護衛はユリウスに任せて仲間としてクレアの介助に向かいなさいと暗にそう告げていた。シュントした様子で縮こまっているユリウスがまともに護衛を出来るのか少々の不安要素ではあるが、万が一護衛対象であるティアを誘き出す罠である可能性なども考慮すると戦闘力や諸々の経験値に秀でたミミが単身でクレアに駆け付けるというのは理にかなったものであろう。)
>423
…っ!!
…ありがとう、聖女サマ…!
(ティアが息を飲み目を見開いていることに疑問を持ち、ティアの視線をたどって視線の先へと向けて…クレアが気を失っている光景が見えたのか、同じように目を見開き。ティアがこちらに視線を向けたことに気づき、ティアがクレアの元へと向かいなさいと暗に伝えていることを読み取り、ティアにお礼を言って馬車から飛び降りて、急いでクレアの元へと走り。クレアの元に辿り着くと、状態を確認して呼びかけて)
クレア!大丈夫なの、ねぇ…!
>422
(薄暗い路地裏、そこでは2人の男が悶絶しながらうずくまっており。そしてその側では、2メートル近い大男が顔を青くしながら呻き声を上げており……レドが片手一本で、大男の首を絞めながら宙吊りにしているせいだ)
フン、こんな腕で「首狩り」に勝つ気でいたとは、おめでたいヤツらめ。お前らが束になったところで「首狩り」、いやうちの姐(あね)さん一人に、勝てるか!勝てるか!勝てるかッッッ!!
(そして大男をポイと放り捨てるとおもむろに大刀を抜き、足元に転がっていた連中の武器や防具めがけて思い切り叩きつければ、どれもこれもバラバラに砕け散ってしまい。あまりのことに恐れをなして、男たちは腰を抜かして逃げていき)
ったくバカどもが……あっ、ルーさん!?遅くなってすみません!いやぁ、あいつらが「首狩り」と勝負させろだなんてギルド(ここ)で騒ぐもんだからつい……
(おぞましい殺気、鬼のような顔を晒しながら表通りへ戻ろうとすると、ルーシエルの姿を認め、慌てて刀を納めながら彼女に駆け寄り。片膝ついて自身の遅刻を謝る姿はさっきまでの荒れ狂った様とはまるで別人、いたって真面目な青年のそれになっており。それだけ荒んだ男がルーシエルに懐いたという事なのだろうが、それにしても大分二面性のある人物であることが伺える)
それにしてもいつからここに?いや、俺は朝からここにいたんですが、中々ルーさんを見つけられなくて……
(どうやらレドは結構前からギルドに居たようだ。すっかり殺気の抜け落ちた顔で、小首を傾げながらルーシエルに訪ねて)
>426
…ん……おはようございます…
(近くで見るとどうやらクレアは傷付き倒れていた訳ではなく、ミミの心配を他所にすやすやと寝息を立てて穏やかに眠っていたようだ。ミミの声を聞くなり重たい瞼を開き、眠たそうに目を擦りながら「おはようございます」と弱々しい声で目覚めの挨拶をした。浅い切り傷が幾つか見られるものの大事には至っておらず、相変わらず人騒がせな剣士である。いつもと違うことと言えば、クレアが腰に携えた二振りの剣がどちらも鞘のみを残していることであろう。辺りを見渡せば、普段愛用している西洋剣は刀身が真っ二つに割れた状態で地面に転がっており、もう一方の日本刀は傷一つなく地面に突き立てられた状態でドス黒く禍々しいオーラを纏っていた。日本刀の周囲に生い茂った草は刀の突き立てられた位置を中心に円上に朽ち果てており、察するに道中に見た切断され朽ちた木々の犯人は新たな刺客などではなくクレア本人のようだ。)
>428
…よかった…大丈夫そうだね…。とりあえず、治療するね…。
(傷ついて気を失っていたわけではなく、ただ単に穏やかに眠っていたことに心底安心したような表情を浮かべて。首都へ逃げる前に押され気味だったことと、激しい戦闘跡に不自然に朽ち果てた木々を見て、相当心配していたことがわかる。自分の鞄から簡易医療パックを取り出して、ちょっと沁みるけど我慢してねと告げて応急処置をして。腰に携えた二振りの剣がどちらもないことに気づき、周りに視線を移して…片方は見事に折れており、もう片方は地面に突き刺さっている…が、その剣は禍々しいオーラを纏っており、刺さっている箇所を中心に朽ち果てているのを見ると「…原因はあれか……」と、木々が朽ち果ててる原因がわかり…自分の予想は外れてしまったが、ある意味外れて良かったと思っており)
>429
ご心配おかけしました…見ての通り元気で…ぅ…
(ミミの表情を見て余程心配を掛けたであろうことを察し、シュンとした表情で俯くと謝罪の言葉を述べる。見ての通り元気だと言おうとするも、言い終える前に治療により傷口が沁みたことで足をジタバタとして悶絶した。それだけのリアクションを取れるということは言葉通り元気なのであろう。)
>430
あはは、本当に元気そうだね?にしても、すごいじゃんクレア!あの大男を退けさせるなんてさ~…剣は折れちゃったけど…
(応急処置中に傷に沁みたのか、悶絶しているのを苦笑いしつつも何処か安心したような表情で見ており。ミミとティアが首都に逃げる前は明らかに劣勢だったのに、大した傷を負わずに退けさせたことに対して称賛の声をかけて。二振りの内片方は折れてしまったと言い、地面に転がる剣に目を向けて。もう片方の東刀は折れてはないが、切り倒された木々や地面を見てどれ程の力があるかわかると同時に、それ相応の代償を支払わなければならないことが簡単に予想できる。再襲撃を考えて、早めに剣をどうにかするべきかと考えており)
>427
ヒエッ…
(目に飛び込んできた危険な光景に思わず首を竦めるも、ゴロツキのような連中をやっつけているのがレドだと気付き。しかもまた姐さんとか言ってるし!あれ、今回はイメチェンしてドスを忍ばせたりした方がいいってこと?あぁ、でもエルフはそないなもん持ってまへん…。目をキョロキョロさせながら高速で考えを巡らせていると・・・気付かれてるッ!!)
あ、レド、おはよ。えぇとね、ちょっとアップしようかなって思ってお散歩…とかね、その辺をね。。
(って、朝から居たんかいっ!遅刻バレてるじゃん…と放心)
とりあえず、馬車乗場に向かうよ!馬車で森の入り口まで連れてってもらう約束なんだ、馬車が行っちゃったら困るし、急ぐよっ
(少し強引に話題を変えると、冷んやりとした午後の風に長い髪をなびかせスタタっと馬車乗場を目指して駆け出して)
>432
はぁ……「よくわかりました」。ま、落ち着いて行きましょう。俺が先行して馬車を確保してもいいし、こんな時のために「鼻薬」も用意してますから。何より……まだあわてるような時間じゃない。
(答えをはぐらかしたルーシエルを見て「こいつ遅刻したな!」と確信すると、眉間にしわ寄せながら頭をひと掻きして、ノソノソと立ち上がり。本当はもっと問い詰めたいが、俺も出発前にトラブル起こした身だし、時間もないし、何より自分を立ち直らせてくれた借りがあるし……無粋なことだ。そう考えながらルーシエルの後を追う姿は至って沈着、急ぐ彼女を制する余裕さえあり。なに、まだ時間はあるし、多少揉めても先方に賄賂を握らせればいいだけの事)
あぁ馬車と言えば、クレアさんは馬車で聖教国まで遠征なさったとか!ルーさんも人が悪いな!早く言ってくださいよ!てっきり長年の酒毒がたたって、亡くなったものと……!
(やがてルーシエルと並走し出すと、今朝方ギルドで仕入れてきたクレアの遠征話を持ち出し、もっと早く言えとむくれた顔で彼女を見下ろして。どうやら毎日酒浸りのクレアが急にギルドから消えたので、とうとう死んだものと誤解していたらしい……昨日テーブルに突っ伏して消沈していた一因もそれだ)
何はともあれ無敵の「首狩り」様のこと。今頃たんまりと土産話を用意してくださってるはずだ……!俺たちもがんばりましょ、っと失礼、ごめんなさい、通して!
(いつの間にかルーシエルの先に立ち、活気溢れる昼下がりの街並みを行き来する人々を制しながら、彼女の露払いを始め出し。仲間の死を克服して吹っ切れたか、落ちぶれたクレアが再起した事の喜びか、その背中はやる気でみなぎっており)
>431
えへへ…そんなに褒められると照れてしまいます。
(ミミにかけられた賞賛の言葉にクレアは照れくさそうに頬を赤くして微笑んだ。自己肯定感が低い為にこうして人に褒められることにあまり耐性がないのだろう。)
うっ……確かに剣をどうにかしないとですね…盗賊のような真似はしたくはないのですが、やむを得ないので刺客が落としていった剣で代用します…
(眠気でまだ覚束ない足で立ち上がると、フラフラとした足取りで禍々しいオーラを纏う愛刀に歩み寄り、柄をギュッと握った瞬間に苦痛の表情を浮かべるも何とか刀を鞘に収めた。刀の代償を考慮するとクレア自身もあまり使いたくない様子で、周囲を見渡せばエルフの刺客が落としていった一振りの剣があり、顎に手を置いて考える仕草をした後に渋々といった様子でクレアはその剣を拾った。元聖騎士故に敵とはいえ他人のものを奪うことに抵抗があるのだろう。)
>436
本当にすごいよ、ブランクがあったのに…ひょっとして、全盛期はめちゃくちゃ強かったんじゃない?
(頬を赤くしながら微笑むクレアに、つられるように微笑みながら更に賞賛の言葉をかけて。ダンテとの戦いを見ていたわけではないためなんとも言えないが、全盛期のクレアは自分が想像できない程の強さだったのだろうと思いそのことについて問いかけて)
ま、まぁ…この依頼をやってる間だけだしさ?この剣は、デュランダルに帰って打ち直してもらおうよ。いい鍛冶屋を紹介するよ~
(クレアが地に突き刺さった東刀の柄を握った瞬間、苦痛の表情を浮かべたのを見て何かしらの代償があるという予想が確信に変わり。気が進まなさそうに刺客が落とした剣を拾っているのを見ては、依頼をしてる間だけだからと苦笑いを浮かべながら話して。クレアの折れた剣を回収し、デュランダルに帰ったらミミの知ってる腕のいい鍛冶屋を紹介すると告げて)
>435
(背丈も違えば歩幅も違ってあっという間に追い抜かれてしまえば、レドの大きな背中を見失わないように追いかけて。ようやく馬車乗場に辿りつくと、膝に手を当てて肩で息をしながら)
…ハァ、ちょっとレドっ!アンタ走るの速すぎだよ!いきなり迷子になるとこだったよ、もう。
ん?クレア?なんか勘違いしてるみたいだったし教えてあげようと思ったんだけどね。ゴメン、忘れてた。…今頃、大活躍してるよ、きっと。
(アハハと悪びれもせずクレアの現状に軽く触れて。なんだかんだレドも元気になったし、アンタも頑張りなね、と付け足して。ふとギルド経由で話が通じていると思しき御者と馬車を見つけると、おぉいと手を振って合図し)
おじさん、湖に行きたいの、私とこの人の二人だよ、よろしくねっ!
(ズカズカと馬車に乗り込み腰を下ろして一息つき…と思うとなにやら肩掛け鞄の中身をゴソゴソして)
はぁ、昨日は気合入れて準備したからねぇ。忘れ物してないかしら。
ところでレド、アンタ朝から居て疲れてない?今回は頼りにしてるんだから、よろしくね、前衛さんよぅ。
>438
っと失敬。何はともあれ間に合ってよかった。
(すっかり呼吸が乱れたルーシエルを見て、急ぎすぎたと頬をかいて反省し。戦闘の時は置き去りにしないよう気をつけねば。それにしても、またこれに乗って冒険に出る日が来るとは……感慨深げに馬車を見つめた後、御者に「お願いします」と挨拶しながらいくらかのチップを握らせ。それからルーシエルに続いて馬車に乗り込むと、彼女の向かいに座り。だが馬車の中ではどうも落ち着かない様子……身体も刀もでかい故、馬車の中がしっくり来ないらしい)
俺?ふふ、別にこの1年、怠けてたわけじゃないですし。というかこの1年で今日が一番気分がいい……とりあえず「動くものは全て殺(と)れ」でいいんでしょう?
(中身はともかく、見た目と仕草はちょこまかしているルーシエルが可愛らしく感じられて頬を緩ませながら、心身ともに充実していると胸を張り。そして斜めに抱えた大刀をトントン叩いて「動くものは全て殺(と)る」……相手は魔物だ容赦はいらない、手当たり次第叩き切るとアピールして。)
>437
か、買いかぶりすぎですよ…!たしかに今よりは多少動けましたけど、ほんの誤差です…そんな事よりも打ち直し楽しみにしていますね!
(全盛期の自分を持ち上げるミミの言葉に、クレアは慌てた様子で首をブンブンと横に振って否定した。ミミの予想通りブランクがある分、全盛期と今とでは実力に雲泥の差があるが、謙虚な性格故に本人曰く「誤差」の範疇のようだ。クレアにとっては過去の栄光よりも腕の良い鍛冶屋の方に興味を引かれたようで、目を輝かせてミミの提案を快諾した。)
>440
またまた~、誤差って言うけど天と地程の差があったんじゃないの?このこの~
あぁ、めちゃくちゃ楽しみにしててよ~。その鍛冶屋をやってる子と昔からの馴染みでさぁ…最初はみんな驚くと思うけど、いい子だし腕はかなりいいよ。デュランダル1って言ってもいいくらいにね
(慌てて否定する姿を見てはニヤニヤと笑い、本当は誤差ではなく天地の差があったのではないかと告げて。クレアの様子からついからかいたくなったのもあり、天地程ではなくともかなり差があったことは察しており。目を輝かせているクレアに鍛冶屋のことについて簡単に説明し、昔からの馴染みと言った時点で店主は人間ではない…その店主を初めて見た時みんな驚くと言ったことから、獣人であるかどうかも怪しい。だが、商売の関係で色んな鍛冶屋を見てきたミミがデュランダル1と言う程だから、かなりの腕があるのだろう…。ふと馬車の方を見て、ティア達を待たせていることを思い出しクレアの方を向いて)
さ、そろそろ馬車に戻ろうか。肩を貸すよ
>439
おー、頼もしいね!その腕前を期待してるよっ。
そそ、私魔法を放つまで少し間があるからさ、そこをカバーしてくれると助かるんだよね。まぁ魔法自体もそんなに強力なのは使えないけど。
だから、準備もちゃんとしてきたよ。
…あ、気になる?見たい?見せよっか?
(レドの返事を待たず鞄の中から小さな瓶に入った謎の液体や、拠糸のブレスレットなどなど忙しなく取り出して)
こっちはまぁ聖水みたいなもんだね。これを霧状にして服に沁み込ませておけば、虫が寄ってこないの!で、こっちのブレスレットは虫が嫌いな炎系の魔力を纏わせてるから、皮膚にくっついた瞬間びっくりして逃げるハズだよ!
…森にはね…虫が…居るんだよ……!私、ほんっとーに虫全般が苦手なんだよね…。
(得意げに小道具の説明をするも、次第にその表情を曇らせていき。あのヌラりとした光沢、六本の足、何を考えているのかわからない眼、挙句の果てには飛ぶし…考えただけでゾゾゾと鳥肌が。レドにもこれあげるねと、所々太さが違う不恰好なお手製ブレスレットを渡して)
…がんばろーね、レド。あ、そろそろ着くのかな。
(しょぼんとしながらも、馬車は湖の周囲に広がる森の入り口に近づいたのか少しずつゆっくりになって、馬の嘶きと共に止まり)
>441
もー…からかわないでくださいよぉ…
(追い打ちを掛けるようにからかわれると、クレアは気恥ずかしさから顔を真っ赤に染めてミミから視線を逸らした。そして、まだからかわれた気恥ずかしさが残るままミミの言葉に甘えて肩に腕を回し、熱を帯びた身体を預けると、耳元で「色々とありがとうございます…」と小さく呟く。肩を貸してくれたことは勿論のこと、腕の良い鍛冶屋まで紹介してもらったことに対する礼なのだろう。)
>443
あはは、ゴメンゴメン!つい、ねぇ
ん?あぁ、気にしなくていいよ?私だって、クレアに助けてもらったんだしさ。
(気恥ずかしさから顔を赤くするところをしっかり見ており、視線を逸らしてしまったクレアに笑みを浮かべながら謝罪して。同じく肩に腕を回してクレアの身体を支えながら馬車へ向けて歩きだし、何に対しての礼かをすぐに察してニッと笑いながら気にしなくていいと告げて。こちらもダンテから守ってくれたこともあり、お相子だと告げて)
>444
お互いに助け合う、これぞパーティーのあるべき姿ですね。なんだか感動しました…
(お相子だと言うミミの言葉にクレアはしみじみとした様子で頷いた。互いに助け合うというパーティーとして当然の行いに感動を覚える辺り、不死鳥の翼として活動していた頃にはそういった助け合いが当たり前ではなかったということがクレアの反応や相対したダンテ、伝え聞いたレイラの振る舞いなどから容易に想像がつくことであろう。そして、誘導されるままに馬車に乗り入れると中ではティアがユリウスの隣に席を移し、傷心状態で落ち込んだ様子のユリウスの頭を撫でて慰めていた。ミミとクレアの帰還に気が付くなりティアは暖かい笑みを浮かべて「おかえりなさい」と二人を迎え入れる。)
>445
そうだよ、お互い足りないところを補い合って一緒に依頼を達成する、それが冒険者パーティーってものだよ。不死鳥の翼は…協力みたいなのはなかったの?
(冒険者パーティーの本来の在り方を語る際、基本各々がソロで活動しているがいつも自分が組んでるメンバーのことを思いながら、笑みを浮かべて頷き。基本どのパーティーも当たり前にやることに感動していることに対して、クレアが以前所属していたパーティー…不死鳥の翼には協力や助け合いはなかったのかと問いかけて。)
ただいま戻りました、聖女様!どうやらクレアは疲労で少し休んでいたみたいで、大した傷はありませんでした!
(馬車に乗り込みクレアを座らせて自分もその隣に座り、おかえりと言ってくれたティアに笑顔でただいまと返し、クレアは気を失っていたわけではなくダンテを退けて激戦の疲労で少し休んでいたということ、大した怪我もしていなかったことを簡単に報告して)
参加者様の不死鳥の翼のイメージを補完する為にまだパーティーとして活動していた頃の一幕を投下いたします。
(今から遡ること五年前、なんでもない日の昼下がり、人で賑わうギルドの中でも一際目立つ一行が掲示板の前で依頼を物色していた。)
「これなんかいいんじゃねぇか!魔物の討伐だってよォ!楽な仕事の割に高額だぜぇ。」
「うむ、悪くない。偶にはその目も役に立つのだな。」
「偶にってなんだァ!偶にってェ!!!」
「事実を言ったまでだろう。ハゲが進みすぎて遂に中身にまで異常を来たしたのか?」
「テメェッ!クソガキがァ!」
「ダンテ!それにレイラちゃんも落ち着いて!如何なる理由があろうともギルドの中で暴れてはいけません!」
「クレアの言う通りだよ!兎に角落ち着こう?な?」
(重厚な鎧を着込み特徴的なスキンヘッドが輝く大男と、煌びやかな黄金の剣を腰に携えた小柄な少女が口論の末に取っ組み合いになると、流石に不味いと思ったのか仲間と思われる華奢な体型の男女が額に汗を滲ませながらも必死に二人を引き剥がす。そう、彼らこそ全員が前衛職ながら数々の超難度クエストを達成したことでS級冒険者パーティーに昇格し話題を呼んだ「不死鳥の翼」である。)
「ハァ…そんなに暴れたいなら二人だけでこの依頼を遂行してもらいます。共に背中を預けて少しは互いを信頼してください。」
「姉さま。流石にそんなのはあんまりだ。私は一貫してこのハゲに事実を突きつけたに過ぎない。勝手に逆上してきたのはハゲの方だぞ。」
「チッ、ガキが…言わせておけばッ!」
「うるさぁい!決定事項です…!つべこべ言わずに行ってきなさいッ!」
「あはは…」
(二人の揉み合いが落ち着くと、今度はクレアによるお説教が始まった。どうやら罰としてダンテとレイラの二人で依頼に向かわせることにしたようである。ギルドの隅に正座させられたバカ二人は相変わらず言い合いが絶えないが、クレアの怒号に一蹴されると渋々といった様子でギルドを出て依頼に向かう。リーダーであるカルロスはもはや日常と化したそんな光景に乾いた笑みを浮かべるほかになかった。)
>446
それは何よりです。まだ疲れは取れていないことでしょうし、目的地に着くまでの間は襲撃がない限りおくつろぎ下さい。
(ミミから報告を受けるとティアは安心したように胸を撫で下ろした。自分の為に深手を負ったとなれば繊細なティアの精神は耐えられないことであろう。視線をクレアに移すと、目的地である国境沿いの教会に辿り着くまでは警戒はミミとユリウスに任せてリラックスするように促した。クレアは申し訳なさから少し考えるように天を仰ぎ見るが、またダンテと対峙した際に万全の状態を期していた方が良いと判断し「ありがとうございます」とティアの提案を快諾した。)
協力が全くない訳ではないんですが、基本的には各々が好き勝手に動いていました…パーティーと言うよりは目的を同じくした四人のソロ冒険者と言った方がしっくりくるかもしれません…
(ミミの問いかけにクレアは何処か遠い目をして当時のパーティーの事情を語った。勿論強敵相手には連携して戦うこともあったが、全員が前衛と言うこともあり連携を前提とした一般的なパーティーとは勝手が異なる。パーティーに魔法職が居ないため魔力による強化や回復といったサポートは勿論なく結局は各々の技量に依存した戦闘スタイルな為、その実情を同じ目的を持った四人のソロ冒険者と言い表した。)
>448
襲撃がないのが一番だけど…もし来たら、今度は私が頑張る番だね。
(自分と同じくクレアのことを心配していたティアが安心してる様子を微笑みながら見ており、ティアの提案に快諾したのを聞いた馬車の窓から外へ視線を移して。途中に襲撃が来ないのが一番だが、来た場合クレアを何度も戦わせるわけにはいかないと思い、今度は自分が頑張る番だと静かに呟き。)
なんだか、噂より団結力とかは無さそうな感じだね……いや、でも…あの二人のことを考えれば、なんか納得いくかも。
(噂では不死鳥の翼はもっと団結力があり、強敵相手でも協力し合って倒す…みたいな感じだったが、実際はただ単に目的が一緒なだけの四人の冒険者。苦笑いしながら噂と大分違うと思ったが…途中襲撃したダンテと身勝手な振る舞いが目立つレイラのことを考えれば納得がいくと、軽く腕組みをしながらそう告げて)
>447
(/なるほど、クレアとカルロスは結構苦労してる感じだったんですね)
>442
お、おお、すごい。アーダンもこういうのよく作ってたっけ。魔法って便利だなぁ……え、俺にも?やった!
(一方的に始まったルーシエルの小道具自慢。しかしそれは魔法の素養が無いレドの興味を惹くものであり、前のめりになって魅入っており。かつての仲間にも同じ習慣があったようで、懐かしさまで感じているようだ。彼女から渡された自作のブレスレットも嬉々として受け取り)
へへ、こりゃいい。こんな物もらったからには俺も**ないな。贈り物までした仲間の死を何百年と背負わせたくないですからね……ありがとうルーさん、一緒に頑張りましょう。
(穏やかで、そして照れの混じった顔でブレスレットを見つめると、一旦左の手袋を外して左手首に着け、ブレスレットを守るように手袋をはめ直し。その不格好さも、むしろ新しい仲間であるルーシエルとの絆を感じられて気に入ったらしく、左の拳を握りしめながら彼女にお礼を言って。このブレスレット、レドにとっては虫除け以上の効果があったようだ。目的地に到着した馬車から降りて大地に立つ背中からは、乗る前以上に覇気が溢れ……たと思いきや、目の前に広がる森を前にして急に立ち止まり、ルーシエルへ振り返り)
そういえば俺ら何するんでしたっけ?森の虫退治だったか?森ごと焼き払いますか?
~~~
>447
(/なんかチームとはとても呼べない有様ですね……それでもクレアさんかっこいい……こんな粗暴な二人に言う事を聞かせる度量があったんですね。)
(/それに引き換えリーダーのカルロスは見た目も性格も頼りなさそう……これからクレアが惚れるだけの理由が明らかになるのでしょうか……)
>449
あはは…でも、レイラちゃんは態度は大きいですけど意外と寂しがり屋だったり可愛いところもあるんですよ。ダンテもああ見えて年長者の勘と経験で機転が利きますし、交渉に長けているんです。お金とレイラちゃんが絡むと碌なことをしませんが……トラブルは絶えませんでしたが何だかんだ楽しい日々でした。
(ダンテやレイラの振る舞いからパーティーの事情を理解してくれた様子のミミに併せてクレアも苦笑いを浮かべた。ただ、不死鳥の翼として活動していた頃は辛いことばかりではなかったようで、過去を懐かしむようにレイラやダンテについて語るクレアの頬は少しばかり緩んでいた。お金が絡むと碌なことをしないという証言から、大方ダンテはエルフの国に大金で雇われたのであろうことは察しがつく。)
>449
(/二人はパーティーのブレーキ役なので苦労人なんです…)
>450
(/当時のクレアは酒に溺れておらず心身共に全盛期なのでハゲとレイラを抑えることが出来ていました!これから度々過去編エピソードを投下する予定なので、クレアが典型的な優男のカルロスに惚れた経緯は今後明らかになる予定です!)
>451
そうなの?噂で聞いたけど、今はソロで活動することが多いらしいけど…今でもそうなのかな?へぇ…ちょっと意外かも。一見そういうことには無縁で、他の人にやらせてるって思ったけど……勇者サマとはあんまり仲がよくなかったみたいだね。お金に関しても~……まぁ、よくないことにはなってるかなぁ…。
(レイラは寂しがり屋という話に、よく「勇者が単独で邪竜を倒した」という話を耳にしておりこのことからソロで活動していることが多いと考えられ、今でも寂しがり屋なのだろうかと首を傾げて。先程自分達が襲撃してきたダンテに関しても、交渉に長けているということを意外だと思っており。金に関しても、エルフの国から大金で雇われていることをすぐに察して苦笑いしており。クレアの話で当時の状況や人間関係がわかり、頬が少し緩んでいることから本当に楽しかったのだろうと思い笑みを向けて)
>453
寂しさを紛らわす為に忙しく冒険に出ているのかもしれませんね…ちょっとだけ性格に難があるので友人を作ることも難しいでしょうし……でも、本当は凄く可愛い子なんですよ!週に一回は「姉さま…今日は隣で寝てもいいか…?」ってもじもじしてお願いしてくる天使なんです…!巷で言われてるような悪い子じゃないんです!
(レイラについて尋ねられたクレアは身を乗り出してミミに顔を近づけると、ダンテの話題はそっちのけでスイッチが入ったようにレイラについて熱弁した。明らかに問題行動が過ぎるレイラを「ちょっとだけ性格に難がある」と言い表す辺りクレアは相当レイラに甘い。レイラの石像を見た際にピョンピョン跳ねていたり、天使に例えたり、終いには「巷で言われるような悪い子じゃない」と擁護する始末だ。まさしく妹を溺愛する姉の構図である。おそらくレイラへの溺愛ぶりは教皇にも引けを取らないであろう。)
>454
なるほど、確かにそうかもしれないねぇ……お、おぉ……それは本当に可愛い…。なんというか、2人は仲間というより…姉妹みたいな関係だったんだね?
(寂しさを紛らわせるために冒険に出ているという話に少し考える仕草をしながら納得したようにそう告げて…ちょっとだけ性格に難がのちょっとの部分に小首を傾げるも身を乗り出してレイラのことを熱弁するクレアに驚いた表情で少し体を後ろに引き。とにかくクレアがレイラのことを溺愛していることがわかり、二人の関係を姉妹みたいだと告げて。)
>455
えへへ、レイラちゃんは今でも私の可愛い可愛い妹ですよ。だからいつかちゃんと謝りたいんです…あの子を遠ざけてしまったことを…
(レイラとの関係性を姉妹のようだと告げられると、クレアは満面の笑みで肯定した。血の繋がりはなくともレイラを本当の妹のように想っているのだろう。そして、そんな妹を酒に溺れたことで遠ざけてしまったことに後悔し、クレアは一転して暗い表情で俯く…が、それも束の間にミミとの距離を詰めたことに気付き姿勢を正すと、正面でガタガタと身体を震わせているティアの姿が目に付いた。)
か、可愛い妹さんですね…私もそのような妹が欲しかったです…
(心配を掛けまいとティアは平静を装いぎこちない作り笑いを浮かべて話を合わせるが、身体の震えが治まる様子はなく心身に異常を来たしていることは明らかであった。おそらくレイラの話題が出たことによりティアのトラウマがフラッシュバックしたのだろう。ここに来るまでにユリウスがミミに話していた「勇者様が聖女様を土下座させた。」というエピソード。詳細まではユリウスは話さなかったが一国の要人に土下座をさせるという只ならなぬ事態からして経緯にはトラウマに至るまでの相当の理不尽があったに違いない。その話をしたユリウス本人はティアの肩を枕にして寝ており、肩の震えに合わせてその頭もゆさゆさと揺れていた。)
>456
…お酒に溺れたこと…だね。勇者サマに、クレアの気持ちが伝わるといいね、応援してるよ。
(先程の話でもわかったことだが、レイラとは本物の姉妹と思っていると話している時のクレアの表情を見ては本当に仲が良かったことがわかる。遠ざけてしまったこと…恐らくはお酒のことだろう、暗い表情で姿勢を正すクレアの肩に手を置いて、クレアの気持ちをレイラに伝えること、仲直りすることを応援していると微笑みながら話して)
…ん?聖女様、どうし…………あ。
(何故かティアがガタガタと体を震わせていることに小首を傾げて疑問を持ち。どうしたのかと問いかけようとした時……ユリウスが話していた「勇者は聖女に土下座させた」という話を思い出して。そういえばレイラは聖教国で好き勝手に振る舞っていたのだった…ティアの様子から本当に恐ろしい目に遭ったということがわかる。レイラと会ったことはないが、クレアがレイラをめちゃめちゃ甘やかしてるのか、それともソロで活動し始めてから余計性格が酷くなったかはわからない……。)
>450
(なんだか予想以上に喜んでくれているようで、ちょっぴり嬉しくなってフフンと誇らしげな表情を浮かべぴょんっと馬車から降りて)
虫対峙!?
ちょっとレド、ちゃんと依頼書読んでないでしょっ!お城のお化け退治だよまったくもう…それに森ごと焼き払ったら、私たちギルド出禁だからね、デ・キ・ン!
(やれやれ、ちょっと虫にフォーカスし過ぎちゃったかなぁとため息をつきながら、眼前に広がる薄暗い森を眺めて。日も傾き始めて少しずつお日様の光が弱まってくるなか、ザワザワと不穏な枝葉の音を立てて二人にヒソヒソ話をしているような不気味な雰囲気に、ちょっぴり腰が引けて)
…怖いわけじゃないけど、なかなか不気味だね。レド、前衛だしレドが先頭でもいいよ?私は魔力探知で怪しい何かがあったら知らせるからさ。別に怖いわけじゃないけど。
(準備した小瓶の蓋を空けて液体に魔力を纏わせると、球状に変化してふわり浮かび上がったそれが二人の頭上で揺れて。それにほんのちょっぴり魔力を篭めると、霧状に弾け飛んだ液体がミストシャワーみたいに二人の周りを包み。これで虫対策はバッチリ!)
それじゃおじさん、明日の同じくらいの時間に迎えに来てね!よろしくね~。
(御者のおじさんにお迎えの段取りを伝えると、腹を括って森へと踏み入る覚悟をして。具現化させた杖の先端をクイクイっと小さく振り振り、お先にどうぞとレドに無言で合図をして)
>458
あっはははは、出禁は勘弁だなぁ。ルーさんやクレアさんに合わせる顔がなくなる。ま、森と言っても、ここは城主の手が加わってるんだ。アレを辿れば城まで迷わず着けますよ、ホラ。
(森を焼いたらギルド出禁だと怒られてもケタケタ笑って余裕の顔で、城主が整備したであろう林道を指し示して。昔はこの道を使って城主が政庁や市街まで登ったり、あるいは逆に行商や客人が城へ参じたりしたのだろう。多少荒れてはいるが視界は開けており、道幅も馬車が通れるほど広い。腰に帯びていた地図の巻物を広げながらそう説明する様子からして、さっきのはジョークだったのだろう)
……頼みますよルーさん。あなたは女エルフという身で一人旅ができて、俺の大刀にも立ち向かえる度胸の持ち主なんだ。本当は死んだ俺の仲間2人を合わせたくらい強いんじゃないかって……俺は信じてる。
(ルーシエルの魔法によって小瓶の液体が球となって宙を舞い、弾け飛んで霧となる不思議な光景をしみじみと見上げつつも、得体の知れない森の雰囲気に呑まれている彼女の肩をポンと叩いて励まし。そして大刀を頭上で掲げると、ルーシエルが起こした霧で刀の目釘を湿らせて。これは刀身と柄を繋ぐ目釘が抜けにくくするための所作……刀を抜いて戦闘に入る所作だ)
じゃ、行きますか。暗くなる前に突破しないと。
(ルーシエルの無言の仕草に応えるように、彼女の背丈ほどもある大刀を頭上で抜き払って長い刀身を晒すと、そのまま林道へと踏み込んでいき。潜む魔物の不意を突かれないように、急ぎすぎてルーシエルを置き去りにしないように……全身の神経を研ぎ澄ませながら)
>457
少し気分が優れないようです…外の風に当たって来ますね……
(自分の意思に反して身体の震えは治まる様子を見せず、このままでは誤魔化しが効かないと考えたティアは馬車を止めさせると足早に外に出た。外に出るなり、近くの木に手をついて前屈みの体勢で「ハァ…ハァ…」と苦しそうに呼吸を整える。)
ミミちゃん…ありがとうございます。私はもう十分に元気付けられたので聖女様の元へ行ってあげてください。
(自身の肩に添えられたミミの手を愛おしそうに両手で包み込み自身の胸の辺りに抱き寄せると、口元を緩めた安心したような表情で礼を言った。そして、ティアの異変を察するなり手を離すと、自分よりもティアと居る時間の長いミミが適任だと判断して傍に寄り添うように促した。)
>462
クレア…わなった、行ってくる!
(口元を緩めて安心した表情を見て、クレアの言う通りもう大丈夫そうだと判断して。ティアと共に行動する時間が長い自分に寄り添うように促されると、口元に笑みを浮かべて頷き馬車から出て。出る際にティアの様子を見て、心配そうな表情を浮かべて)
聖女様…大丈夫ですか?すみません、聖女様がされたことを聞いていたのに気が回らなくて…
(馬車の中では前屈みになっていることしか分からなかったが、馬車を出た時点で苦しそうに呼吸をしていることに気づいて。ティアに近づいて背中を優しく擦りながら、ユリウスからレイラがティアにしたことを聞いていたのに気が回らなかったことを謝罪して)
>463
ミミさんは何も悪くありません…私の方こそ取り乱してしまい申し訳ありませんでした…
(背中を擦られると次第に呼吸は穏やかになり、幾分か楽な表情となったティアはミミへと向き直った。自身に向けられた謝罪に対して首を横に振ってミミには非はないと否定すると、些細なことに取り乱した自分が悪いと逆に頭を下げた。レイラに対して強いトラウマを持っている様子のティアだが、元はレイラに護衛を依頼する予定だったということから聖教国側はティアの精神状態など二の次で生きてさえいれば良いという考えであることが見て取れる。)
>464
…頭をあげてください、聖女様。聖女様の方こそ、何も悪くないじゃないですか…トラウマになる程の被害を受けたのでしょう?謝る必要なんてありませんよ…聖女様、何か困ったことがあれば私に遠慮なく相談してください。私は、聖女様の護衛ですから
(取り乱したことに対して頭を下げるティアに、頭を上げるように告げて。クレアからすれば可愛い妹かもしれないが、ティアからすればトラウマの象徴…トラウマになる程のことをされて、ティアは被害者なのだから謝る必要なんてないと告げて。本来レイラが護衛につく筈だったが、もし本当にレイラが護衛についていたらティアは生きた心地がしなかっただろう…ある意味自分達が護衛で良かったと思い。ティアに寄り添いながら、遠慮せず何でも相談してと優しく微笑みながら話して)
>461
あ、ほんとだっ、道が残ってるね!暗くなると森の中は怖いし、急いで抜けちゃおう!
(自分よりだいぶしっかり者なレドに促され見つけた古い林道を見ると、思いの外さくっと森を抜けられそうな気がして心が軽くなり、明るい声を発して。私の背よりおっきいかも…と思わせる大刀のインパクトもあり、頼りになりそうな相手とパーティ組めてラッキー、くふふ…と含んだ笑みを飲み込み。それでも油断は禁物、ふわふわと揺れる柔らかい炎を杖の先端に浮かべ魔力による即席のセンサーを拵えて。フフン、と得意げに横を向きレドを見遣るも…あれ、居ない。すでに林道へと踏み込んでいる彼の背中を、風船を持った子供のようにフワフワと魔力探知の炎を従え、小走りで追って)
…ねぇ、レド。お城はお化けだらけってことらしいけどさ。レドはそういうモンスターを退治したことってある?ウィスプとか、スケルトンみたいなヤツかなぁ。
(林道を進みながら、そういえば今回の依頼で出くわしそうな魔物のイメージを呟いて。神経を集中させて進む彼にしてみれば雑音もいいとこだろうけれど、お喋りな気質と薄気味悪い森の雰囲気から、ついつい言葉を掛けて)
>465
ミミさんは本当にお優しいですね…実を言うと貴方々に実際にお会いするまで気が気ではなかったのです。なにか失礼をしては罵声を浴びせられるのではないか…叩かれるのではないか…と。けれど、その心配は杞憂に終わりました。依頼を受けてくださったのがミミさん達で本当に良かったです。
(言われた通り頭を上げると、ティアはミミの気遣いに感心した様子で瞳を潤ませた。ティアの面識のある冒険者と言えばユリウスと同様にレイラくらいのものであり、冒険者という職業に野蛮な偏見を持つのは当然である。会ったこともない冒険者に命を預けるに当たり、どんな仕打ちが待ち受けているのかと心配していたティアはその胸中を打ち明けると、心配が杞憂に終わったことを確信して憑き物が取れたような笑みを浮かべた。)
不死鳥の翼 過去編「決別」
(神竜との戦いから数日後、雨雲に覆われたデュランダルの街並みと同様に、いつもは人で賑わうギルドは陰鬱な空気が立ち込めていた。その原因は言わずもがな、苛烈な戦いにより初めて仲間を失ったことで心身共に深く傷付いた不死鳥の翼の面々によるものである。とくに著しく憔悴していたのは、兼ねてよりカルロスとの恋仲が噂されていたクレアであった。品行方正で知られる彼女はこの数日間、人が変わったように食堂の一角を占拠しては浴びるように酒を飲んでいた。)
姉さま…これ以上は体に障る。あの戦いで姉さまは相応の代償を払っただろう?もはや長くない余生をこれ以上無為に削るようなことをするな…そんな状態では亡くなったカルロスが浮かばれないぞ。
(酒の空瓶が机上と床を問わず散乱した状態を見て、レイラは小さく舌打ちをした。見るに堪えない姉の醜態に対する怒りは勿論、姉をこのような状態に追いやった自分の力不足に対する苛立ちによるものである。包帯に巻かれて首から吊り下げられた自身の右腕を揺らし、酒瓶を蹴散らしながらクレアに迫ったレイラは新たに口に運ばれようとしていたグラスをクレアのその手ごと鷲掴みにして制止し、クレアの虚ろな瞳を真剣な眼差しで覗き込むと、溢れ出しそうな感情を抑え努めて冷静に説得を試みる。)
…煩い
(レイラの懸命な訴えは、冷たく放たれた一言に一蹴された。今のクレアは恋人を喪って憔悴した上、過剰に摂取した酒によって正常な判断を下せる状態にない。今の彼女にとってレイラの訴えは雑音に他ならなかったのだ。レイラの手を雑に振り払うと、反動で大きく水面の揺れた酒を口につけ、瞬く間に飲み干した。そして、慣れた手つきで新しい酒瓶を開けてグラスに注ごうとした刹那、再びその手が抑えられた。クレアは掴まれた自身の手にポツリポツリと伝う温かい感触の正体が分からず、虚ろな表情のまま思わず首を傾げた。)
姉さま…!なぜ分かってくれないんだ…!姉さまがいなくなっては誰よりも私が悲しむのだぞ…!お願いだから…酒をやめてくれ…
(誰よりも慕っていた姉に冷たく突き放されたことで、抑え込んでいたレイラの感情は決壊した。瞳から大粒の涙を流しながら感情的に声を張り上げるその様は、いつものお高くとまった勇者様からは想像もつかない程に弱々しいものであった。いくら強がっていてもやはり人間誰しも心の拠り所がある。その拠り所から拒絶されたのだからレイラの反応は当然のものであろう。しかし、その悲痛の叫びはクレアに届くことはなく「パリンッ!!!」という瓶の割れる騒音により掻き消された。)
……姉さま…?………
……もう知らぬ…勝手にしろ…
(騒音と共に大きく視界が歪んだ。次第に目の前の世界が赤く染まり何事かと纏まらない思考を整理する。自分が酒瓶で殴られたことを理解するのにそう時間は掛からなかったが、心が現実を受け入れられずレイラはしばらく放心状態で立ち尽くした。ようやく心までも現実を受け入れると、服の袖で血と涙を拭い、拳を握り締めて沸々と湧いてきた怒りを押し殺した。理不尽な拒絶により、もはやクレアへの愛情は憎悪へと変わっており、ゴミを見るような冷めた目でクレアを一瞥すると「勝手にしろ」と言い残してギルドを後にした。)
レイラと決別した原因であるクレアの酒カスエピソードです。
これを機にレイラの我儘に拍車が掛かることになりました。
多分現段階だと多くの参加者様にとってレイラはただの傲慢勇者というイメージなのかと思ったのでエピソードを投稿した次第です!
普段はツンとしてますが本当は仲間想いの良い子なんです(>_<)
>467
…本当に酷い人だったんですね…えぇ、私とクレアは絶対にそんなことはしないですよ。最初にも申し上げましたが、聖女様のことは命に変えても守りますよ!
……聖女様、最初の方にした話…覚えてますか?抜け出したいかって話…。この依頼が終わったら、聖教国から抜け出して自由になりませんか…?
(クレアとティアの話を聞いていると別人の話をしているようにも聞こえてくるが、残念ながら同一人物…どちらの話も信じていることもあり、少々複雑な気分でそう告げて。憑き物が取れた笑みにつられて笑みを浮かべて、再度命に変えても守ると告げて。最初の頃の会話で思い出した「この国から抜け出したいか」という話を再び持ち出して、一緒に抜け出せないかと誘って。今現在ミミとティアのみだったため、チャンスだと思ったのだろう)
>468
>469
(/当時のクレアは本当に荒れてたみたいですね…レイラの今の行動も決して許される行動ではないかもしれませんが、何かのキッカケで少しずつクレアや周りの人達に寄り添えるようになるといいですね…。)
>466
うーん、無くはない。んですけど、俺も「首狩り」に憧れて冒険者になった身、アンデッドだ幽霊だの相手は好きでも得意でもない……スケルトンはともかく、ウィスプみたいな実体の無い奴はアーダンに任せっきりだったし。一応武器にエンチャントする聖水は持ってたけど、正直ルーさんが頼りだなぁ。
(ルーシエルの杖から浮かぶ魔力探知の炎を見ると、「こんな魔法も使えるのか」と内心感心し、彼女の話に付き合うことにして。炎(アレ)があれば多少の奇襲はどうにかなる、彼女の気を紛らわす事を優先しよう、と。しかし時折ルーシエルにちらりと顔を向けながら魔物の話をする姿は年相応の頼りないもの。「首狩り」が目当てで冒険者になったレドはアンデッドの類には興味がなく、対処は仲間の魔術師に任せきりだったのだ。「これからはこういう事も自分で対処しなきゃならないのか。ぐぬぬ……」とレドが呟いたその直後、ルーシエルが灯した魔力探知の炎が揺らぎ出し)
この通り!俺は力押ししか能が無くて、ね!
(その途端、ルーシエルの眼前で、茂みから飛び出した3メートル近い高さを持つ熊の胸に大刀を突き入れて。そのまま熊を蹴り倒して引き抜いた刀を、地に伏した熊のノドに突き刺して絶命させると、ルーシエルに振り返り)
~~~
>468
>469
(/こりゃ酷い……こればかりはレイラに同情、この有様ではレイラ一人じゃどうにもならなかったことでしょう。それにしても、こういう時こそチーム最年長として生き残りをまとめるべきタコ坊主、ダンテは何やってたんですかね……)
>470
…!大変嬉しいお誘いなのですが…返答には少しお時間を頂けないでしょうか…?もし今ここでミミさんの手を取ったとして、この国に残す家族の身が心配なのです…
(再度宣言された命に変えても守るというミミの意気込みに、ティアは少し頬を赤くして照れた様子で感謝の意味を込めたお辞儀で返した。そして、続けられたミミの大胆な提案に思わずピクリと身体を震わせて反応すると、顎に手を当てて深刻な表情で考え込んだ。自由への強い憧れを抱くティアにとって魅力的な提案である一方で、国を捨てた際に残された家族は異端として極刑は免れないことであろう。ティアの選択ひとつで失われる命のことを思うとすぐには決断を下せないようだ。)
>470
(/そうですね…様々なイベントを通してレイラにはこれから更生してもらいたいと思っています!)
>471
(/普段はどちらかと言えば加害者側のレイラですが、この件に関しては本当に可哀想ですよね…ダンテはこの時には自慢のハゲ頭に包帯をグルグル巻いて入院しています。)
>472
んー…確かに、それは心配ですね…。抜け出す手段は考えていましたが……ちなみに、家族の居場所は?
(既に聖教国から抜け出す方法まで考えていたことを明かしたが、ティアの家族のことまでは気が回ってなかったようだ。確かに、ティアが姿を消したことを「抜け出した」と思われれば、家族の命は危ないだろう…新しい策を考えようとしており、家族の具体的な位置を尋ねて)
>474
…たしか……あれ…?思い出せない…?すみません…幼い頃に親元を離れたので記憶が曖昧なようです…とても大切な想い出だった筈なのですが…
(家族がいるであろう自分の生まれ故郷の名を出そうとするが、どれだけ記憶を辿っても大好きだった筈の故郷の名前が浮かばない。ティアは酷く困惑した様子で頭を抱えるが、すぐに顔を上げて視線をミミへと戻すと自分自身の不甲斐なさを謝罪した。幼い頃の記憶故に曖昧なものになったのだろうと安易な推測を述べるが、故郷の名はそう簡単に忘れるものではない。ティアの動揺を見るに、親元から離された際に脱走を防止する為に教会によって記憶の一部を改竄されたと見るべきであろう。)
>471
(ふわふわ浮かぶ炎の不可解な動きに小首かしげ眉を顰めた矢先、襲い掛かる巨大な熊とその素早い襲撃を物ともせず返り討ちにしたレドに驚愕し、大きく目を見開いて)
ヒエッ……あ、ありがと。これだけできれば十分だよレド…!やっぱり前衛と一緒でよかったよ…。
(森全体が揺れるような大きな音を立てて倒れた巨熊にゾっとして、先ほどよりレドとの距離を詰めてちょこちょこ早足でその背中を追って。更に歩いていくと、ようやく森を抜け湖のほとりに辿り着いて。黄金色の光が湖の水面に柔らかく反射し幻想的な風景が広がり)
わぁ…、綺麗。あ、お城にはあの橋で渡れそうだねっ。
(キラキラ光る湖をうっとり眺めながらも、中央に浮かぶ城へと続く橋を見つけ額に手を当ててそれを眺めて。お城と同じくだいぶ古そうだけど、造りはしっかりしていそうで歩いて渡れそう)
>475
…なるほど…思い出せないなら仕方ありませんね…。情報がないと打つ手がありませんし…思い出せたら、言ってくださいね。
(故郷の名前を忘れたことに違和感を持ち、それだけ大切な記憶を簡単に忘れられるわけがない…恐らく聖教国に記憶の改竄、消去をされた可能性があることに気づき。そのことを明かすと恐らく動揺するだろうと思ったのか、敢えて何も言わず思い出したら言ってくださいと笑みを浮かべて話して。ティアの家族を探す方法をいくつか思いついたが、今すぐに実行できるものばかりではない。一番早い方法は、この依頼をこなす最中どうにかして家族の居場所を特定すること…。)
>477
…はい…私の為にそこまでしてくださってありがとうございます。
(故郷の記憶がないことを認識すると、その喪失感からティアの瞳は一層影を落とした。自由も記憶も奪われ、もはや想い出に縋ることすら許されないティアの現状は悲惨そのものであり、籠の中の鳥の方がまだマシなものであろう。それでもミミの言葉に一筋の希望を見出して、真っ直ぐに視線を向けて礼を言った。)
(/返信遅くなり申し訳ありません!)
>476
これは……すごい。解放した暁には、修復してからクレアさんに差し上げるようギルドに進言するか。レイラさんも聖教国では国賓の扱い、長年の功績を考えればクレアさんにも城の一つや二つ差し上げないと釣り合いが……おほん。ちょっと待ってください。
(森を抜けた先に広がる城と湖の美しさにときめいて、刀を納めて感心して。順調に森を突破できたからか、ルーシエルの信用に足る腕前を見せられたからか、すっかり気が抜けてムダ話まで始め……たくなる気持ちを抑え、咳払いしつつ胸ポケットから双眼鏡を取り出すと、城や橋の観察を始め出し)
ルーさん、美しさに惑わされちゃダメだよ……この城は湖と橋で四方をガッチリ固めた、れっきとした「要塞」なんですから。既に無法者が制圧していて、橋に入った途端攻撃される可能性だってある。冒険者たるもの、見た目で、はんだん……
(取り出した双眼鏡の筒は血で濡れている……仲間の遺品だ。筒越しにじっくりと敵地を見据えるその姿からは、自らの軽率さで仲間を失った過ちを繰り返さないという慎重な姿勢が伺えて。だが双眼鏡から視線を外し、「冒険者たるもの見た目で判断するな」と締めようとルーシエルに向き直った途端、急に固まって)
……て、敵の気配はなさそうだ。念のため先行して出方を伺ってきますよ……へへ……
(先日ギルドでルーシエルを子供と見間違えて喧嘩を売ったのは誰だっけ……それを誤魔化すように引きつった笑いを浮かべつつ、そそくさと自分だけ橋へ向かおうとして)
>478
いえいえ、お気になさらず。なんというか……昔から、困ってる人を見ると手を差し伸べたくなるので…。
さぁ、そろそろ馬車に戻りましょう?
(こちらに真っ直ぐな視線を向けてお礼を言うティアに、優しく微笑みながら気にしなくていいと当然のことをしてるかのように伝えて。恐らく、自分の言葉に一筋の希望を見出していることを察し…早く聖教国という牢獄から出してあげないとと再び固く決意して。冒険者になる前から、人のことを気にする余裕がなかったにも関わらず人のことばかりを気にして手を差し伸べていたことを思い出し、笑みを浮かべながら明かして。馬車で話していた人達も、ミミのそういったとこほに惹かれてついてきたのだろう。ティアも平静を取り戻したため、場所に戻ろうと手を差し伸べて)
(/いえいえ、大丈夫ですよ。あと、話に少し出てきた鍛冶屋のキャラを追加したいのですが…ミミのように半獣人のような姿になれる神獣とかって大丈夫でしょうか?)
>480
そうですね…日が沈むまでに目的地に到着できれば良いのですが…
(教えにより無償の愛を説いている筈の聖教国でさえミミような性格の人間は滅多におらず、ミミの人柄にティアは内心で感動を覚えた。そして、馬車への乗車を促されるとこくりと頷き、日が沈むことで周囲の警戒が難しくなることを危惧しつつ、車内のソファに腰掛けた。車内の配置はティアが外へ出る前と比べて少しばかり変わっており、クレアの膝を枕にユリウスが眠っていた。ティアとミミが帰ってきたことを確認するとクレアはユリウスの頭を撫でつつ「おかえりなさい。」と笑みを向けた。)
>480
(/設定の詳細次第となります!基本的に却下することはありませんが、世界観に反するものや過度に強すぎる力を持っていなければ大丈夫ですよ(^^))
>479
(クレアにお城をプレゼント!?…ふむふむ、そうすると私はそのお城を守る門番のドラゴンあたりをオマケで貰ってもいいかも。竜に乗って世界を旅するエルフなんてかっこいいしモテちゃうね。竜って餌とかあげれば懐くのかしら…。物思いに耽っていると、なにやらアレコレ話しかけられていることに気付き)
へ?見た目ではんだん…?
…レド…アンタ昨日、私のこと散々子供だなんだって言ってたよね…っ。覚えてるよ・・。ま、私もアンタのこと死んでるって思ったし、おあいこってことにしよっか。
(先陣切って橋へと向かいかけたレドにくっついて、トコトコ歩きながら橋を渡っていき。西の山々に溶けるように沈んでいく太陽。眩い光の幻想的な光景を少しずつ飲み込んでいくように、不穏な闇の気配がゆっくりと忍び寄ってきて)
>481
確かに…奇襲された場合対処できない可能性がありますね…急ぎましょうか…。
(ティアと共に馬車に乗車し、空いてるソファに腰掛けながらティアの話を聞いて。ティアの言う通り、周りが暗くなると視界が悪くなるため警戒が難しくなる…ミミは猫の半獣人なため周りが暗くなっても問題はないが、クレア達はそうはいかないだろう。急ぎましょうと告げて、クレアの方を向いて「ただいま~…あれ、さっきも同じような光景を見たような…」と、こちらも同じように笑みを向けて返し…つい先程もユリウスの頭を撫でながらおかえりと言ってもらったようなと口元に軽く手を当てながら呟き)
>482
(/ありがとうございます、あともう一つ…その神獣(若しくは幻獣)は過去に不死鳥の翼と交戦し、激戦の末お互い重症を負い、戦闘を続けるのが難しくなったという設定でも大丈夫でしょうか?ちなみに、神獣(幻獣)はその時の影響で力が落ち、現在はS級冒険者くらいの強さにしようかと考えてます。)
>483
う、うぐぐ、すみません、もう二度と子供扱いしま……敵だ!でやぁっ!!
(あぁバレてる……ルーシエルのプレッシャーを浴びながら橋を渡り切ったところで、城から何か飛んできたのを確認。ルーシエルを制しつつ抜いた刀を飛来した物体めがけて振り下ろすと、地面に叩きつけられたそれはバラバラに砕け散り。石で出来た悪魔の顔や翼のようなものが確認できるその断片からして、どうやらレドが破壊したのは動く石像・ガーゴイルのようだ!)
擬態とはな……クッ、またか!ごめんルーさん、援護してくれ!
(城の屋根を飾る石像に擬態していたせいで気づかなかったか……と息つく間もなく、またガーゴイルが城から飛来してレドを襲い。しかも今度は2体である。背丈こそルーシエルの半分程度しかないが、石の身体で空を飛ぶという性質は、剣士たるレドにとっては厄介だ。頭上にまとわりつく2体の攻撃をいなしつつも、このままでは分が悪いとルーシエルに援護を要請して)
>484
えへへ…聖女様が居なくなってからこの子が凄い姿勢で眠っていたので、膝の上に寝かせてあげたらつい頭を撫でてしまいました。大人しくて良い子ですねぇ。
(ミミの呟きに照れたように微笑むと、ティアが馬車を出たことでその肩を枕にしていたユリウスは首を痛めそうな姿勢で眠っており、その状況を見ていられずに自分の膝を枕にした経緯を説明した。子供のようにスヤスヤと眠るユリウスの寝顔を見ては、その本性を知らないクレアは大人しくて良い子と評価したようだ。)
(/概要は了解致しました!あとは詳細な設定を確認次第判断させていただきます。)
>486
…あー……うん……まぁ…そう、なの……かなぁ……あはは…。
(どうして膝枕をして頭を撫でているかの経緯を聞き、子供のように眠る寝顔のユリウスとそのユリウスを微笑みながら見るクレア…何も知らずに見ればミミも微笑みながら見ていたのだが、ユリウスの性格をよく知っているミミは目を逸らしながらなんとも歯切れの悪い返しをして。半獣人であるミミは、先程のこともあってわかり合えない人だろうと思っており。)
(/了解です、設定が固まったらもう一つのトピにプロフを載せますね)
>485
へへ、任せといて!
(迫り来るガーゴイルが2体、1人きりだったら逃げ回りながら魔力を練り攻撃魔法で応戦する、というような忙しない戦い方になってただろうけれど。今日は頼もしい前衛が足止めしてくれている間に落ち着いて魔力を練ることができる。杖を水平に構えると、ふわりと長い褐色の髪を靡かせ流れる魔力を杖先に集中させ…。撃ち放った弾丸みたいに圧縮したエネルギーの小さな塊が、正確にガーゴイル2体の眉間を叩き)
どうだっ、思い知ったか!…あ、あれ?レ、レド、とどめをお願い!
(人間と同じように脳が筋肉の動きを司る魔物だったら、鋭い衝撃に昏倒するくらいのダメージを与えられていたかもしれない。けれど相手は動く石の塊。ランク相応の魔力では粉砕するには至らず、援護の援護をお願いして)
>488
上手い!これで勝てる……!
(自身の目の前で魔法の直撃を食らい、地面に叩き落されたガーゴイルたち。その隙に力を溜めた刀を猛然と振り降ろせば、2匹とも粉々に砕け散り)
はぁ助かった。ありがとうルーさん。飛び回る連中の眉間によく当ててくれた……いい仲間に出会えて嬉しいよ。
(ガーゴイルを砕いて浴びた粉塵を払いつつ、ルーシエルに向き直り。その顔は彼女の魔法の正確さを実感できて安心しきっており。どうやらこの一帯の敵は全滅したようだ。城の入口に向けて、改めて歩み始めることにして)
>487
…あ…そ、そんなことよりも見てくださいよー!首都を出た途端に自然豊かな光景が広がっていますねぇ。デュランダルとはまた違った良さがあります!
(ミミの歯切れの悪い返答からユリウスとの間に何かあったであろうことを察したクレアは強引に話題を変えることにしたようだ。窓の外を指さしては見渡す限りの森を絶賛し始める。デュランダルと違い単に整備の届いていない田舎というだけなのだが、自然を褒めるほかにこれといって何がある訳でもない為に仕方のないことであった。)
>490
確かに、デュランダルにはない景色だね。そういえば、私が住んでた場所もこういう景色がある田舎だったっけ…。
(恐らくミミとユリウスとの間に何か…よくないことが起きたことを察したのだろうと、クレアが強引に話題を変えた際に察して。馬車の窓から森を見ながら、確かに交易都市であるデュランダルにはこういった自然はないと頷き、自分が過去に住んでた場所について話して。冒険者になる前にだろう、ミミが盗みを働いていたことからあまり裕福な場所ではなかったことがわかる。)
>489
へへへ、ありがと!でも褒めるのは城のお化け退治が終わってからだよ!さ、日も沈んじゃったし急ぐよっ
(自分が討ち損ねたガーゴイルをしっかり仕留めたレドの活躍、そして魔法を褒めてくれたことににっこり笑ってお礼を言って。周囲の気配もどうやら今のところは大丈夫そう。トテテッと魔力探知の炎を引き連れて小走りで橋を進み、一気に城の入り口へと駆けていき)
>492
(太陽の光を失ったことで威圧感や不気味さを増した、何が出るかも知れない未知の古城。ようやく辿り着いたその入口の大扉を、冷や汗垂らしながら見つめて。森ではルーシエルを励ましていたレドであったが、今度は自分が城の雰囲気に呑まれつつあり)
クッ、いよいよカチコミか。今のところ敵の気配は無いが、どうするか……馬鹿正直に正面から入るのも危ない。窓から侵入するか?窓から入っても安全の保証は無いが……
(ルーシエルの言う通りここまでは座興に過ぎない。ここからが本番、1年間逃げ回っていた冒険の始まりなのだ。そういったプレッシャーに晒されればどのように突入するかも決められず、顔もこわばり、更にはしきりにブレスレットをはめた左手を気にし出して。今はこのブレスレットをくれたルーシエルの命を預かっている身の上。そんな重責を感じて手袋の中にも冷や汗が滲んでいるようだ)
判断を誤ればまた仲間を失ってしまう……クソッ、どうしたらいいんだ。
(アレコレ思うところがあるのか、いざお城に踏み入ることに二の足を踏んでいるレドに気付いてサササっとUターンして)
レド、どーしたの?
足に根っこが生えちゃってるよっ。ほら、もう考えても仕方が無いし、正面から行くよ!…もしヤバくなったら、私を担いで逃げるくらい簡単でしょ?レド足速いし。それに私、羽根のように軽いんだから。
(レドのお尻をスパン!と叩き、長い手を掴んでぐいぐい引っ張って入り口の大扉の前に仁王立ちすると、手にした杖でガコッ!っと押しやり)
こんばんはー、おじゃましまーす。あ、開いた。レド、今よ!
(開いた隙間に小さな身体をスルリと忍び込ませ、レドを促して)
>491
そういえばミミちゃんの生い立ちを聞いたことがありませんでしたね…もし良ければ目的地に着くまで思い出話を聞かせてください。
(故郷を懐かしむようなミミの発言に興味を引かれたクレアは、共に依頼を受けている間柄にも関わらずミミの過去を知らないことを気にしているようで、目的地に着くまでの間にミミの生い立ちを聞こうと思い立った。興味津々と言った様子でミミの顔を覗き込み思い出話をせがむと、ティアも同様に興味があるのか便乗してウンウンと頷いた。)
>496
(/了解です、あまり無理をなさらずに…)
>497
私の生い立ち?あまり面白い話じゃないけど……2人共興味津々って感じだし、話そうかな。
(ミミが少し故郷の話をして気になったのだろう、ミミの過去についての話を聞きたいと言うクレアとそれに便乗するティアを交互に見て。少しだが自分の過去を話したのはユリウスのみ、外を見て目的地までもう少しかかると判断し、自分の過去について話し始めて。)
私さ、物心つく前に親に捨てられて…いわゆる、孤児だったんだよね。近くの村で拾われて、育ててもらって……その村が、本当に貧乏でね。自分達も食えるか食えないくらい貧しかったのに、見ず知らずの私が飢えないようにしてくれてね…本当、いい人達ばかりだよ。…そこで暮らし始めて、5年くらい経ったある日…村が盗賊達に襲われてね…食べ物や村長さんの家にあった家宝の短剣が奪われちゃったんだ。
(今でも鮮明に覚えている当時の記憶を思い浮かべながら話し始めて。貧しくても自分のことよりも人のことを優先するいい人達に囲まれて育ったことを明かし…ミミの性格は、恐らくその人達の影響だろう。当時のことを思い出していたミミは笑顔で話していたが、そんな村に盗賊が襲いかかってきたことを話す際は少し俯いており。)
>494
!?や、ちょ、そういう問題じゃ、あっ開けるなッ襲われ…………無い。気にしすぎだったか……
(ケツを叩かれて正気に返ると、大きな身体・縛った長い黒髪をフラフラと揺らしながら、自分より小さなルーシエルに引きずられ。気が付けば既に彼女が扉を開けて城へ突入している。慌てて自分も中へ飛び込むと、とりあえず敵の気配が無いことに安心して息を吐き)
……長い事手つかずだな。無法者の相手はしなくて良さそうだ。
(ついに足を踏み入れた城内、まずは扉の前で周辺を見回して。2人が入り込んだ広大なエントランスの正面には、赤絨毯で彩られた大階段が2人を出迎えるかの如くそそり立っている。しかしその赤絨毯も塵にまみれ空気も淀んでおり、人が住んでいる形跡は欠片も無い。どうやら先に城を占拠した人間との戦闘は無さそうだと、少し顔を緩ませて)
しかしほんとに暗いな。暗闇から襲われたらひとたまりもない。各所に明かりを灯しながら、まずは1階から制圧したい……姐さん、どうです。
(だが日の落ちた城内は見通しが効かず、ここからではこれ以上の状況は確認できない。何より視界と安全な場所を確保しなければ探索は困難だ……そう判断して、先ほど引っぱたかれた尻をさすりながら、ルーシエルに提案して)
>498
孤児に…盗賊……とても辛い幼少期を過ごしたんですね…その…ごめんなさい…
(ミミから語られた衝撃の過去にクレアは言葉を詰まらせた。幸いにも優しい村人たちに囲まれていたとは言え傍から聞けばそれを差し引いても悲惨な過去に他ならない。また触れてはいけない余計なことを口走ったのではないかと、クレアは自分の配慮のなさを後悔して俯いた。一方でティアはミミの話に不思議そうに首を傾げる。ティアの持ち得る外の情報が少ないあまり、頭の中をステーキと孤児と盗賊という相容れない存在がグルグルと巡っていた。)
>499
(城内に侵入してすぐ、慌てるレドの様子に気付いて少しばかり…だいぶ?軽率だったかなぁと反省するも、どうやら入った瞬間袋叩きにされることはなさそう。前方の大きな階段を眺めながら、レドの言葉を聞いて)
うん、そうだね。真っ暗闇を進んでも壁に頭ぶつけちゃうし危ないね。あ、そうだっ。よいしょっと…うわわっ!い、イヤー!!!
(明るくしようと杖の先端に柔らかい魔力の光を灯し、ふふんっと得意げな笑みを浮かべようとした矢先…その光は格好の標的にされたようで、蝙蝠の群が甲高い鳴き声を発しながら迫り。杖をめちゃくちゃに振り回しながらやかましく叫んで)
(/ お返事遅くなっちゃってゴメン!)
>500
いいよ、気にしてないからさ。それに、私は辛いなんて思ってなかったし……あ~…外で住んでるからと言って、必ず幸せってわけじゃないんですよ?飢えで困ってる人もたくさん居ますし、そんな人達からいろんな物を奪う族も居ます…。
(謝罪するクレアに笑みを浮かべながら気にしてないと告げて、確かに悲惨な過去だったかもしれないがその表情からは本当に辛いと思ってはいないということがわかり。ティアが不思議そうに首を傾げるのを見ては、知ってる外の情報が少なく理解が追いついてないのだろうと判断して簡単に説明して)
それでね、その盗賊をどうしても許せなくってさ…追いかけて奪われた物を取り返そうとしたんだよね。私、昔から運動神経だけは自信があったから…けど、体格のいい男ばかりだったから無傷じゃ済まなかった。おまけに全部取り返せそうになくて…なんとか村長の短剣だけは取り返せた。ボロボロになって村に帰ったら…みんなに怒られたっけ…けど、その倍くらい心配をかけちゃったし、私が生きて帰ってきたことを喜んでくれた。
(当時のミミがかなり危険な判断をして、村人に止められながらも盗賊を追いかけたことを明かして。運動神経がいいのは半獣人だったからだが、ユリウスが聞いてる可能性もありぼやかして伝えて。だが、戦闘経験がある複数の男と、そういった経験がなく大人達の仕事を手伝って多少身体能力がいい半獣人とでは大きな差があるだろう。ボロボロになりながらも短剣だけは取り返し、戻って命に関わるほど危険なことをしたことについて怒られたが…生きて戻ったことに涙を流しながら喜んでくれたことを思い出して静かに微笑み)
>501
イヤーッ!!!っと……!クソッ、気付かれたか!
(ルーシエルに迫る蝙蝠めがけて、柳の枝のように大刀をヒュンヒュン振り回せば蝙蝠どもを両断して。だが安心している暇はない。今の騒ぎに反応したか、間髪入れずに2つの白い影が階段を駆け下りてくるのを確認して。サーベルを持ったスケルトン達だ)
ルー、下がれっ!狙われてるぞ!
(ルーシエルを入口の大扉の前まで押しやって、階段から襲い来るスケルトン達の前に立ちはだかり。侵入者を排除せんと、ルーシエルの放つ光めがけて迫るスケルトン達。暗がりという不利の中、連中からルーシエルを守ろうと必死なのだろう、いつの間にか呼び捨てになっており)
(/ 大丈夫ですよ、ゆっくり行きましょう!)
あ、ありが…うわわっ!!……こんにゃろめ~、やられっぱなしで黙ってられるかってんだっ、えぇい!!……あ、レド、危ないかもっ
(蝙蝠をやっつけてもらってホッと一息…する間もなく今度はホネホネお化けが2体!?距離と時間を前衛が稼いでくれている間に再び魔力を練ると、杖を両手でぶん投げるみたいに振り降ろし、魔力で圧縮した風を怒りに任せて打ち放って。真空の刃がレドの身体を掠めてスケルトンをぶち抜くと、カラカラと木琴みたいな音を立ててそれらが崩れ落ち。急いでふわふわ揺れる光源を引っ込め、レドを促しながら大階段の脇へパタパタと走ると、闇に紛れて息を殺して)
…まいったね、思ったよりいっぱい居るじゃん、お化け。全部やっつけてたらキリないよ…。でもさ、コイツらを動かしてるボスみたいのがさ、どっかに居るんじゃない?
(狙うは敵の親玉。小声で作戦…というにはだいぶ大雑把な考えを得意げに述べて)
>504
なるほど。ザコは無視して一気に大将首を殺(と)りに行く、ってわけですね?いいね、カチコミらしくていいや……やろうルーさん。しかしそんな親玉、どこに潜んでいるものか……この階段の裏の大広間か、それとも上か……?
(自分が斬るまでもなく単なる骨の欠片に成り果てたスケルトン達を尻目に大階段の脇に潜り込むと、片膝ついてルーシエルに顔の高さを合わせつつ、彼女の提案に同意して。入口で感じたプレッシャーも親玉の物かもしれない。そんな大物はこの広大な城のどこに潜んでいるのだろうか。少しでも気配を感じ取ろうと、上下左右を見回し)
いずれにせよここからが本番だ、気を引き締めてかかりましょう。できればアレを見た連中が、ルーさんの力を思い知って逃げてくれればいいんですけどね、ふふ。
(一直線に親玉を狙うとしても、道中でザコとの戦闘はいくらか起こるだろう。ルーシエルの実力を恐れてザコが退いてくれる事を願いたい、そう苦笑いしながら、彼女が倒したスケルトンの成れの果てを親指で差して)
>506
うん、そうそう。どこに?そりゃ親分だもん、きっと王様がエッヘンって座ってる部屋みたいのに居るんじゃない?エルフの勘がそう言ってるよ、間違いないねっ
(カチコミってなんだろ…とぼんやり疑問に思いながらノリで頷いて。目指すは王座の間、根拠のない自信に後押しされた得意げな顔で持論を述べて。ちらりと階段裏の大広間を覗き見すると、割れた硝子の隙間から月明かりが所々差し込んでいて、全くの真っ暗闇というわけではなさそう。月追いの城、その異名がなんとなく頭に浮かんで)
あの大広間を抜けた先かな?広間はチョット距離があるから、またいっぱいお化け出てきたらヤバいかもしれないけど…。
一気に駆け抜ければさ、攻撃される前に抜けられそうじゃない?まぁ、レドの言うとおり私に恐れをなして大人しくしててくれてたら苦労しないんだけどね、へへへ。
(スポーツ選手のモノマネみたいな動きでアキレス腱を伸ばし準備運動を終えると、下からレドの顔を見上げて"準備はオッケー?"とその瞳に問いかけ)
>507
いやあのルーさん、魔物が俺達と同じように玉座で威張ってるタマとは限らないでしょ。そんな都合良く……行きそうだな……!
(なんとも都合のいいルーシエルの主張に片手で頭を抱えて呆れつつも、彼女に続いて大広間を覗き見て。真っ暗で陰鬱な玄関に比べ、月明りでほのかに青白く照らされた大広間は神秘的で、安らぎさえも感じる。だがその奥からは禍々しい強者の気配が漂っている……おそらく親玉はこの大広間を抜けた先にある、王座の間に鎮座していることだろう。前言撤回、ルーさんの見立ては正しい。そう思い直すと、ギュッと顔を引き締めて真顔になり、大広間の先を睨み)
よし、乗った。じゃあ行きま、しょうか、ね。あの、コケたりしないでくださいよ……いざとなったら俺、背負いますけど……
(もう迷いは無い、突撃あるのみだ。そう決意したようだが、その割には前髪をいじりながらソワソワしており。人懐っこくキラキラと上目遣いでこちらを見つめるルーシエルの眼差しが可愛かったから、だなんてこの土壇場で言えそうに無い)
トピック検索 |