607号室 〆

ぁー…おん。もうちょいで終わるからさ。(苦笑しつつ頭を撫で)
ぅおっ!?ぇ、紘くん…？(体勢を崩し、ベッドに手を付き。)

ん、お仕事、頑張って…
(近付けた顔をすり、と手で触ると静かに耳元で上記を言い、どさっ、とベッドに寝て)

おやすみ…
(静かに続けると、少し寂しいので離れていく相手を見ない様にゆっくりと目を閉じて)

ぇ、あ…お、おやすみ…びっくりした…顔あっつ…(驚きとドキドキで顔が赤く。手で扇ぎながら冷まそうとし)

…いい夢見て欲しいわ…(そっとおでこにキスして離れ、リビングで仕事を始め)

ん…
(相手がいなくなると暫く反応にむず痒くなるも嬉しさを感じていて。その後眠りにつき静かに寝息を立てて寝ていると上司に怒られた記憶がごちゃごちゃになって夢に出て来て、人知れず涙が枕に零れ。すんすん、と鼻をすすりながら眠っていて)

イヤだ…ごめんなさい…っ
(怒鳴り声が耳にフラッシュバックし、謝罪の言葉を寝言で言って)

…あぁ、もうこんな時間なんや…一旦寝ようかな…ふぁぁ…(一区切り付け、手早く片付け)
…？紘くん？…どしたん？嫌な夢でも見たんかー？(アラームをセットしつつ寝室へ入室した際、泣いてるのに気付き。すぐ横に座って、優しく頭を撫でつつ、声をかけ)
大丈夫やで…俺が居るで？大丈夫やからな？優しい夢を見れますように…

ん…っかける、くん…
(ぐちゃぐちゃとした暗い中に優しい声が聞こえ、徐々に呼吸が落ち着いていき。無意識に相手の名前を呼べば、心なしか表情は少し柔らかくなり)

んん…離れないでて…
(頭を撫でられているリズムに呼吸を合わせ、ゆっくりと寝言を言い。そばにいてくれる事に感謝しつつ、もう一度深く眠りにつき)

…お？落ち着いた、かな…？よかったわァ…(涙を拭ってやり、優しく頭を撫で)
離れないで、かぁ…これは、徹夜やなぁ…(ベッドの下に座り、相手の頭を撫で。何度か欠伸を零しつつも傍で様子を見続け)

ん…すぅ、すぅ…
(相手が頭を撫で続けてくれているので、安心し切ってそのまま朝までぐっすりと眠り。外が明るくなり始めている事に気付くとうっすらと目を開け)

…ん、あれ…なんで翔くんが…って、ここ、どこ…？
(昨日の出来事の記憶が曖昧なのか、目の前の相手に不思議そうに訊ね)

…ん、やば…意識飛んでた…(声に気付き目が覚め)
ふぁぁ…おはよう、紘くん。ここは俺んちやけど…どうしたん？昨日から俺んち来てたやん…？(目を擦り、相手を見て伝え)

…やっべ!!仕事っ！…っぅえ…(スマホの時間を見て慌てて立ち上がろうとするが目眩がして壁に手を付き)

あァ、そうか…そうだったね。おはよう、翔くん…
(相手の言葉にやっと記憶がはっきりして、嬉しそうに挨拶し。目を擦りながらゆっくりと身体を起こしていると慌てて立ちあがろうとした相手がふらついて壁に手を付いた為、こちらも慌ててベッドから出て駆け寄り)

っだ、大丈夫？いきなり立ったら危ない…
(優しくゆっくりと背中をさすりながら上記述べ。「水いる？吐きそうとか無い？」と続けて静かに問いかけ)

…だ、いじょうぶ…っﾌｰ…ごめんなぁ、すぐ落ち着くから…(目の前がクラクラして居るため、目を閉じて落ち着かせ)
…よし、少しマシになったわ。紘くん驚かせてごめん。もう大丈夫やで。(若干青白い笑みを作りながら言い)

俺、もうすぐ仕事行くけど、紘くん朝飯どうする？なんか頼む？(ふらつきつつもクローゼットからスーツを取り出しながら)

そ、そう…？無理しないでよ…？
(大丈夫、と相手は言うがまだ顔色は悪く足元もふらふらしている為離れ難く)

謝らなくていいよ、…本当に心配だから
(驚かせてごめん、という言葉にそっと首元に触れると上記言い。自分の準備をしつつ朝ご飯のことを気にかけてくれる相手の負担を少しでも除けないかと考えて)

…ん、いや、大丈夫。まだそんなに食えそうにないし、お腹空いたら適当に買い物に出るよ。それぐらいの体力はあるから…それより何かしておく事ある？家事、とか…なんでも言って

おん。倒れへんし、大丈夫やで？(へらりと笑い)
ん、心配してくれてありがと。(首元を触られるとビクッとし。熱が有り、熱く)

そ？遠慮せんでええんやで？家事かー…うーん…特に無いねんなぁ…っ、ふっ…今はとりあえず、ゆっくり休んで、身体治すのが紘くんの仕事やからな？(着替えてる途中でぐらりとするが耐え、何事も無かったかのように話し続け。)
あー、そや。家の鍵、靴箱の上に置いていくから、出る時は持ってってな？

…無理に止めない方が良い、のかこれは…
(首元に触れた時に明らかに平熱より高いのを感じ取ったが、相手が必死にいつも通りを取り繕っているのでどうすれば良いのか解らなくなり)

…そ、それは解ってる、けど…翔くんも頑張ってるだろ？オレは、助けられるばっかりで、ここに来たんじゃ無いから…！
(今の自分は身体を治すのが仕事、と言われ少し言い返したい気持ちになり。自分もしんどい思いをして来たが、それは相手も変わらない。何事も無かった様に過ごす相手を見たくなく、ギリギリまで何か出来ないかと考えて)

…！じゃあ、今更だけど連絡先教えて。何かあったら迎えに行く。…それぐらいは、させてくれるよね？
(片手で壁を頼りに玄関までついて行くと、出て行こうとする相手に少し大きな声言って。最後は力無く笑い、こて、と首を傾げ)

…よし、そろそろ行くわ。良い子でまってなよー？(にへらとチカラなく微笑み、普段通りを演じ続け)

…俺は、紘くんにそーやって言って貰えるだけで元気になれんねん。ありがとう。とりあえず、紘くんは安静にしといて欲しいな？…んぇ?あ、そっか、まだ交換してへんかったな。ええよー。これが俺の連絡先な？何かあったら連絡してくれ。俺もあったら連絡するわり(相手の気持ちは嬉しくて、小さく微笑み。仕舞っていたスマホを取りだし、連絡先を交換して)

やばっ、遅れる！ほな、行ってくるな？ええ子で居ってなー？いってきまーす(少し高い体温で無理やり笑みを浮かべ、そっと頬に触れて言い)

っ、伝わらなかった…
(自分の引き止めも虚しく相手の出て行ってしまったドアを暫くは見つめていて。ふとスマホをチラ、と見ると相手の連絡先がしっかりと表示されていて、少し複雑なタイミングではあったが交換出来た事を素直に嬉しく思い。取り敢えず何か飲もうと冷蔵庫を開けさせて貰うと話の通り何も入っておらず。仕方ないのでついでに相手が帰って来た時に使えそうなものを揃えようと買い出しに行く決心をして着替え、財布と携帯を持つと家を出て鍵を閉めて)

…何事も無いと良いけどなァ…

…これ、今日帰れるやろか…ｹﾞﾎｯ…
(職場に着き、いつもと同じ様に大量の仕事を始め。どんどん体調は悪くなるが気合いで仕事をし。)
定時無理やなぁ…紘くんに連絡しとかな…(押し付けられた仕事を見て、溜息を吐いたあと電話し)

…翔くん喜んでくれるかなァ…
(必要物品を買い揃えた後、ふら、と覗いた雑貨屋で相手にそっくりな猫の柄のブランケットを見つけ。思わず買ってしまったが果たして受け取ってくれるだろうか…と考えていた所にスマホが鳴り。早速の相手からの着信で嬉しいのと、やっぱり何かあったのではとドキドキする気持ちで通話ボタンをタップし)

…もしもし、翔くん？どした？

ｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯ…あ、紘くん？今大丈夫？
あんな？今日やねんけど…零時回るかもしれへんのよ…残業で。
やからさ、飯食って、先寝てて欲しいねんな？…ｹﾞﾎｯ…なるべく早う帰れる様にするけ、ど…ぁ、やば…っ
(咳き込みつつ、要件を伝え。話してる途中で、目眩がして座り込み)
と、りあえず、ちゃんと飯食って、寝なよ？(深呼吸して落ち着き)

…え、あ、うん…大丈夫だけど…うん、解った。…大変だね…ちゃんと帰って来てよ…？
(電話越しに明らかに普通ではない状況を察したが、もし迎えに行って自分も倒れたら元も子もないので自分は帰って相手の帰宅を待つ事にし)

っだ、大丈夫…？しっかり休憩取って、仕事頑張ってね！
(ぼそりと「やばい」と聞こえれば慌てて心配の声を発し。せめて鼓舞しようと努めて明るく伝え)

…さて、帰るか…