契約者は双子の弟(〆)

うん、これからはずっと一緒だよ(嬉しそうに笑いながら、うんと頷いて、一緒だと言い、職員室に着くと、「怜夏、ちょっと待っててね。すぐ終わらせてくるから」と伝えて、職員室に入り)

いってらっしゃい（相手が職員室に入ると、記憶を改善するのかなと思いながら相手が帰ってくるまで職員室の前に座って待って）

はじめまして、オレは怜夏の兄です(職員室に入り、教師にそう伝えて、用件を聞かれると、その場にいた教師全員に、『明日双子の兄が転校してくる』という嘘の記憶を与え)

あ、怜央にぃおかえり（相手が職員室で記憶を与えてから職員室から出てくると駆け寄り、先生たちも特に違和感を持った雰囲気がないため成功したのだと思い嬉しそうに笑って）

もちろん、怜夏と同じクラスでお願いします(笑顔を浮かべながら、教師に言えば、はいという返事が返ってきて、満足そうに、相手の手を握り、「帰ろう、怜夏」と言い)

うん！そういえば悪魔ってお腹空くの？（手を握られると嬉しそうに笑いながら握り返し、相手はご飯を食べる必要はあるのだろうかと思い尋ねて）

人間と違って腹減ったりはねぇかな(少し考えてみては、そう言って、「あ、でも、普通に飯食ったり、味覚はちゃんとあるぜ！」と伝えて)

じゃあ僕のご飯分けてあげるね（一瞬少し残念だなと思ったが味覚はあるとわかると、相手に自分の料理や自分と一緒に美味しいものを食べて欲しいと思ったため嬉しそうにして）

一緒に食べような(幼い頃に死に別れた為に、相手と共に食事をした記憶はあまりなく、嬉しそうに言い)

えへへ、美味しいの作るね（喜びながら、ふと悪魔である相手はこれまでどんなことをしたのだろうと気になり「悪魔になってからどんなことしてたの？」と尋ねて）

魔界にある学校で悪魔に必要なこと勉強して、卒業してからは、気に入った奴だけと契約して、その主を守るために殺したりしたかな(相手にしたことを聞かれ、過去を思い返しつつ、したことを言い、悪魔として育ったため、当たり前のものと思っているため、平然としていて)

こ、ころす…（急に出てきた物騒な言葉に少し驚きながらも、悪魔である相手は平然としているためそれが普通なのだと思い黙り、気に入った相手はどんな人だったのか尋ねてみて）

復讐したがってる奴とか、 怜夏に似た雰囲気の奴とかだな(相手が黙ってしまうと、不思議そうにしていたが、気に入った人について聞かれると、そう答えて)

そっかぁ、そんなに僕が好きなの？（気に入った人として自分に似ている人と言われると、それほど自分が好きなのかと揶揄うように尋ねて）

…そりゃあ、ただ1人の可愛い弟だからな(兄弟以上の愛情を持っているも、それを口に出来ず、兄弟だからと言い、「怜夏は、友達いんの？」と尋ねて)

んー友達は一応いるよ（可愛い弟だと言われると笑顔を見せて。友達に関してはいるもののあまり深い関係ではないので微妙な顔をして）

それならいいけど(相手の様子から、深い関係の友達がいないのは察するも、それでもいるならと安堵して。歩いていれば、幼馴染の女の子の悪魔がおり、軽く話をしていて)

…怜央にぃ早く帰ろ？（相手と親しく話している女の子の悪魔は、悪魔だからかとても可愛らしく、楽しげな様子にむっとしてしまい相手の腕にしがみついてからそう言って引っ張って）

悪い、弟がこう言ってるし、またな(軽く話していれば、相手に腕にしがみつかれ、驚きつつ、幼馴染に伝えては、別れて、「どーしたんだよ、ちゃんと紹介したかったのに」と言い)

…だって綺麗な人だった（相手に顔を見せずに下を向いたまましょげた素振りを見せ、綺麗な人にとられるのが嫌だったためむすっとしたまま歩いて）