異常本丸調査室の日常(〆)

……飲んだくれの後始末だったのか。俺はてっきり斬っているものかと…。今度本科たちに飲みに誘われたら断らないでおこう…。
【あんな相手、俺はできないとテレビを眺めながら本科たちの無事を祈ることにしたらしい。因みに山姥切国広は知らないが警邏科の本科さんは酔うと絡み酒になるらしい(南泉情報)】

うん、所謂マジの百鬼夜行は怪異討伐班のお仕事だしね。酔っ払いの相手も大変だ。
明日は以て幕上げと幕引きと成す、か。まぁあそこは、ねぇ・・・・・・。【目が泳いでいる紅葉傘】

どうした、何か問題でもあるのか？

そうね、あの場所は、まぁ言っていいか。あの場所は本霊の本丸なのよ、だからあの場所に人間というか本霊以外が立ち入ることが無いから凄く遊ばれる。

本霊か…なるほど。俺は分霊の中でもバグ個体だがやはり遊ばれるだろうか？いや、だが俺の本霊ならそんなことするはずはないか。

【一番あれこれと絡んでくるのは所謂初期刀組なんだけどな、と思っている紅葉傘さん】

とにかくなんだか大変そうだし、今日はここまでにしよう。
俺も着慣れないこの服で疲れたしな。

あ、明日もそれ着るから。ちゃんと掛けておくんだよ。また明日～

【翌日調査室にて】

まさかまたこれを着ることになるとはな。
今日は本霊のいる本丸だったか、その本丸でやる事は調査票にも書かれていないしその都度変わるものなのか？

ううん、要するにご機嫌伺いなんだよ。普通のところに回すと厄介事になる可能性が高いからここの部署が行くの、もしこっちが忙しいようなら監査か怪異討伐のどっちかが行くことになってる

時の政府からすると力を貸してもらっている本霊の機嫌を損なわないようにと定期的に見に行く必要があるということだな。分かった、行こう。

これを、お守り代わりに持って居ると良い。私も先輩、というか室長から渡されたよ。【スッと手の中にそのお守りを握らせる紅葉傘、お守りの名は防犯ブザーという】

なんだこれは？よく分からんが、もらっておこう。

有事の際はその紐を思いっきり引くんだよ、いいね

なるほど、わかった。その時はそうしよう。

じゃあ行こうか、今回も中央ゲートじゃないから迷子にならないように着いてきてね

ああ、わかった。

今回使うのは博戯本丸とは違う意味で特殊なゲートだ、研修の時に政府内の地図は見た？神祇庁の場所は覚えている？

ああ、確かここから少し離れていた気がする。
政府内に置かれた神社に近かったような…。

そ、その神社が本霊の本丸へのゲートなの。あ、これ政府でも十人に満たない人しか知らないから。凄ーい機密情報、もし外部にばれたら死んだほうがマシっていう罰を受けるから。知ってる人数が少ないから簡単に誰が漏らしたか分かるんだって。