アスティ 2024-06-05 12:58:40 |
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あ~朝からよう食ったなぁ。
ん、おぉ、さすが…いや、今回はそれはいい。大丈夫だ。
(あれこれ必要な備品を買い足しながら、アルコールの類もいるかしらと目線で尋ねる相棒を制して。昨夜やらかしたばかりであり、幸い追手に遭遇することなく事なきを得たが、一歩間違えば非常に危険な状態だったと反省して、しばらく禁酒を告げて)
まぁ少しばかり用心しすぎかもしれんが、少なくとも向こうの大陸に行くまでは慎ましくしとこうかと思ってさ。
ところで、体調はばっちりかい?天気は穏やかだが、海は潮の流れもあるし、なんだかんだ結構船は揺れるぜ。
(買い込んだ食料や備品を手分けして鞄に詰め、海の様子を眺めながら言って)
そう?ロゼがそれでいいならいいんだけど
(昨日お酒での失敗に対して、相方が思っているほどこちらは問題視していないため、何をそんなに遠慮しているのだろうと思ったものの、必要ないと本人が言うならそれならそれでいいかと、洋酒のボトルを元の場所に戻して)
うん、さっきまで少し頭が痛かったけどもう平気だよ。船酔いとかよく聞くけど辛いんだってね、船旅は初めてだからこればっかりは実際乗ってみないと絶対に大丈夫とは言い切れないけど
(体調については今はとりあえず万全と言ってもいい状態だと小さく胸を張って言いいつつ、船酔いという概念自体に理解はあっても自分が実際船に乗ったことでどう転ぶかはなんとも言えないと正直に話して)
まぁ揺れるっつっても限度があるし、大丈夫だろうけど。
さて、そうこうしてるうちにそろそろ船着場に行った方が良さそうかな。
(そんなに脅かすほど激しいものでもなかろうと、のんびり構えて。周囲をそれとなく警戒しつつ、時間に余裕を持って連絡船の船着場に向かおうと提案する。この港町は滞在期間は短くも、楽しい思い出ばかりであり少し名残惜しさを感じながらも、鳴き声と共に飛び立つ鴎を眺め、次なる冒険への期待が胸に湧き上がるのを感じて、足取りが軽くなって)
大きな船だけど乗客は私たちだけなのかな?貸し切りだねー
(船着場に到着し、連絡船へと乗り込めば多くの乗客と荷物を運ぶことを前提に作られているためかなりの大きさがあり、凄いねとはしゃぎながら甲板を歩き回って。偶然この時間の利用客はいないようで他の乗客らしき人物が誰も見当たらないのを少し不思議に思いつつも、それほど深く考えず気楽に笑って手すりから少し身を乗り出すようにしながら海を見下ろして)
(あれだけの人々が賑わい行き来するであろう港町からの連絡船がこれだけ空いていることに、確かに少し違和感を得るが、今のところ不自然なところは見当たらない)
落っこちるなよ~。
お、見てみろ、トビウオがいるぜ。
(のんびり海面を眺めては、時折跳ねる魚や海豚などを見つけては指差して。海面に反射する陽光で眩しそうに目を細めながらも、楽しげに船旅を楽しみ)
わあ…すごい、海にはこんなに色んな種類の生き物が居るんだね
(相方の声にそちらへと駆け寄れば指さす先を見て、海にもこれだけ色々な種類の生き物が生息しているんだと、物珍しさにワクワクしているようで目をキラキラ輝かせていて)
…うーん…なんだかちょっと気分悪くなってきたかも…ごめん、少し部屋で休んでくるよ
(しばらく相方とのお喋りを楽しみながら海の生き物や景色を楽しんでいたが、段々と口数が減っていき、片手で頭を押さえながら手すりに寄りかかると相手に断りを入れて自分たちにあてがわれた客室へとふらふらになりながら歩き出して)
おぉ、無理すんなよ。
水飲んで楽な格好で寝てな。本とか細かいもの見るのは止めといたほうがいいぜ~。
(ついつい動く小さいものを目で追わせるような振る舞いを薦めてしまい、結果的に船酔いに繋がってしまったかもしれないと少し後悔して。無理せず客室で休んでもらいつつ、海面を眺め物思いにふけって。こうやって海を渡ってきたのが数年前、まだ二十歳になるかならないかといった頃。潮風の香りと船の揺れが、たちの悪い魔族を追い詰める実戦の中で打ち解けた気の置けない仲間の面影を思い出させ、小さく呟いて)
…さ~て、懐かしい顔に会いに行くとするかね。
アスティ、入るぜ?だいじょぶか?
(少し遅れて客室に戻り、相方の様子を伺って)
あ、ロゼ。うん…だいぶ楽になったよ
(ベッドに寝そべり、眠気はないが体調的に何かをする気力もなく特に何をするでもなくただ一人退屈そうに天井を見つめていると部屋の中に入ってきた相方の声に、嬉しげな表情浮かべて上体を起こしておかげさまで先程までよりは幾分か調子も戻ってきたと言い)
それにしても、これが船酔いかぁ…聞いていた通り結構キツイね、これ。でもまあ、これも一つの思い出かなー。ロゼはなんともないの?
(ベッドから足を投げ出すようにベッド端に座り直し、額のあたりを指先で軽く揉んでから、最終的にはポジティブな口調でそう言って、ニッと笑えば相手は船酔いは全く問題ないのか問いかけ)
(ベッドに腰掛けるアスティを見守るように、同室の椅子にのんびり腰掛けて)
はは、普段の姿からすると、なかなか珍しい光景だな。でも良くなってきたようで安心したぜ。
ん、俺か?
そうだなぁ、あまり船酔いした記憶がないな。子供の頃は魚釣りが好きだったから、小さな舟が沈みそうになるほど魚を釣りまくってだな…
(釣り上げた魚の重みで沈没しかけたり、流れの早い潮に乗って遭難しかけたり、やっぱりそのときも毒魚にアタったりした昔話を面白おかしく話して。窓から差し込む西日が夕暮れの訪れを告げて)
ロゼも昔は結構ヤンチャな子供だったんだ
(会話の内容からその情景を頭に浮かべながら、方向性の違いはあれど自身もどちらかと言えばお転婆な方であったという自覚はあり、どことなくシンパシーを感じながらクスッと笑って会話に興じて)
……ねえロゼ、なんだか焦げ臭くない?
(過去の思い出話に花を咲かせていると、不意に鼻腔を刺激する何かが焼き焦げるような臭いに気づき、眉を顰めると警戒のために枕元の剣を手に取って)
まぁこんな暮らしをしてるくらいだからな。
今も昔もマインドはあんまり変わってないってこった。
ん?
…どうやらコックが魚を焦がしちまったって感じでもなさそうだな。
(同じく愛用の剣をすぐに抜けるように準備しながら、客室のドア付近で周囲の気配や物音を探って。つい先ほどまで船酔いでダウンしていた相棒に、いけるかい?と言葉には出さずに視線で反応を伺う。不自然に少ない乗客といい、なにやら不穏な違和感を感じて)
最悪の事態かも…こっちはもうダメ、火の手が強すぎるよ
(無言での投げかけに、任せて!とこちらも声には出さず力強く頷き意思表示をすれば、その場の警戒は相方に任せ、こちらは煙の流れを辿って火の出所を確認しようと通路を歩き出すが既に火元の特定が出来ないほど激しく燃え上がる炎は船室付近まで迫ってきていて、急いで引き返してきてこの船はもうダメそうだと状況を伝えて)
……完全に嵌められたって訳だね、ここで火攻めなんてこの前の仕返しってところかな
(少しして甲板の方から角笛の音が鳴り響くのが聞こえれば、既にこの船は自分たちを付け狙う賊の息がかかっていたということだろうと察して、アジトを爆破してみせた自分たちの行為に対する意趣返し的な意味合いも込められているのだろうと考えつつ、ひとまず火から逃れるために、敵の待ち伏せがあるのは覚悟の上で甲板へ向けて移動しようと相手に目で合図して)
(既に火の手はかなりの強さに達しており、下手をする煙を吸い込み危険な状態で。ひったくるように荷物を掴んで鞄を背負うと、駆け出して)
やれやれだな、どのみちここにいても塩焼きになるだけだ。
甲板まで一気に行くぜ。連中とご対面したら、さっさと叩きのめしてから非常用の小船ででも逃げるとしよう。
(山賊連中の執念深さに舌を撒きながらも、ここの航路を切り抜けさえすれば、さすがに大陸を跨いでまでは追ってこないだろうと気合いを入れて)
つまり正面突破ってことだね!逃げの作戦を考えるよりは性に合ってるかも
(こうなれば、これ以上の追撃から逃れるためにも追手はしっかり叩き潰すしかない、その上でこの船からは脱出するというシンプルな相方の作戦に全面的に賛同すれば甲板へと飛び出して)
『よぉ……また会ったな……地獄の底から帰ってきたぜ……。テメェらがあの宝を持ち逃げしたせいでこちとら全ての計画が狂っちまったんだ……返してもらうぜ』
(甲板に出ると賊のものであろう連絡船より一回り小さな船が見え、甲板の上に居たのは無数の賊の残党と、瀕死の重傷を負っていたはずの頭で、顔半分目立つ火傷跡はそのままに恨み言を吐き出し。どうやら単に報復のため追いかけてきたというだけでなく例の魔本は彼らにとって特別な意味を持つものであるようで強い執着を見せていて)
返すも何も、元々はどこかから盗み出したものでしょ?それをキミたちが返してって言うのは筋が通らないよね?だから絶対に返しませんよーだ
(あまりにも執拗な賊の襲撃に流石に少し辟易しているようで、若干毒気を含ませ、敢えて挑発的にそう返して抜刀し)
(まるで腐れ縁のような望まない再会を果たしたのは、自身が仕留め損ねた山賊の頭。顎下から額にかけて顔半分に痛々しい火傷痕を残しながらも、血走った眼が復讐を渇望し憎悪の光で輝く)
やれやれ、本当にしつこい奴らだな。
魔物の餌よりは鮫の餌になる方がお好みだったってオチかい?
(相棒に次いで剣を抜いて冷静に周囲を観察しながら、アスティの挑発に小さく口元を緩め。複数人の賊が手にしているのは普段と同じ長剣。人数に対して狭い甲板では同士討ちへの懸念から一瞬の隙が生じる可能性が高い。アスティに小さくそれを伝え、得意のスピードで周りを一網打尽にするよう任せて。そして、自身は三度目の対峙に備え気を引き締めて)
ロゼ、大物は任せた!ほら、キミたちが欲しいお宝はここにあるよ
(周りの有象無象の賊の相手は自分が請け負ったと、サムズアップすれば自身の荷物の中からわざと賊に見えるよう件の魔本を取り出して見せると、思惑通り賊たちは一斉にこちらへと向かってきて)
よっと…!はっ!ふふん、甘いよ?
(一斉に向かってくる賊だが相方の見立て通り狭い船上に同士討ちを恐れて数的有利をあまり活かせずにいて、船のマストを遮蔽物がわりにして立ち回ることで更に有利に戦いを進めて、業を煮やした敵が味方諸共剣を突き刺して来ようとしたのを落ちていた木材を盾がわりにして弾き返したり、敵側から奪い取った剣で二刀流を披露したりと敵の数を順調に減らしていって)
(障害物や様々なものを利用しながら機転を利かせて着実に相手の数を減らすアスティ、この調子で行けば残党の有象無象は問題ないだろうと判断し、こちらも一気に片を付けるべく山賊の頭に挑みかかり左右から素早い剣撃を放って。カットラスを小刻みに操り甲板を駆ける長身はまるで歴戦の海賊のようだが、こちらの見立ての通り、火傷による傷の影響下にある右側低めからの攻撃に対する反応が若干、遅い。探りを入れている真意を悟られぬよう、様々な角度からダミーの攻撃を入れ)
アスティ、こっちはそろそろ勝負をかけるぜ。
他の連中は頼んだ!
(一旦間合いを取り相棒に告げると、再び距離を詰めて左側からの浅い攻撃を仕掛け意図的に相手の剣に弾かせて。その剣を膂力に物を言わせて右下段から最速で叩き込み、相手の脇腹を切り裂き。そして同じ轍は踏まぬと、ダメ押しの一撃で相手の上半身を切り捨て)
ロゼ、こっちも片付いたよ
(相方の戦いの決着がつき、因縁の敵が絶命したのを横目にこちらもちょうど終わったところだと伝え剣を鞘へと納めて)
『ぐぐ…くそっ…やっぱりあんな奴の口車に乗ったのは間違いですぜ、お頭…』
(生き残った数名の賊の下っ端は逃げ腰になって、後ろに控える何かを匂わせるような発言を残して海へと飛び込み、そのまま逃げていき)
…?とにかく今は逃げよう!ロゼ、あそこにちょうどいい船があるよ、借りちゃおっか?
(下っ端の発言に考え込むような仕草をするも、今はそれより燃える船から逃げることを考えなければと辺り見回したところで、あれを使おうと賊が乗ってきた中型の船を指差して提案して)
(脱出用の小舟よりはしっかりしていそうな賊の船をいただくことに同意して。操縦なんてしたことがないが、背に腹は変えられないと急ぎ)
りょーかいだぜ。
借りると言うより強奪するって感じだけどなっ
(油の類に引火したのか、周りの煙がドス黒く変化していき、刻一刻と残された時間が無くなっていることを暗示し。波の揺れに身体を持っていかれないように注意しながら、助走をつけて跳躍し目的の船に飛び移ると、急げと相棒を促して)
あはは、そうだね!でも旅が終わるまで借りるだけとか言っておいた方が外聞はいいでしょっ……!っとと……
(物はいいようというもので、相手が賊か善良な市民かの差はあれど、やっていることは割と同じようなことだという相手の皮肉めいた言葉に悪びれず笑えば、言葉選びは大事と冗談めかしながら跳躍するが若干距離が足りずギリギリ船縁を掴んで這い上がり)
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