アスティ 2024-06-05 12:58:40 |
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へぇ…一回もやっつけたことないのかよ。アスティ、それなりに手強いかもしれねえ、気を抜かずにいこうぜ。…しっかし、偉そうなヤツだなっ…
(説明を聴きながら、男への失礼な感想は最後に小声で耳打ちするように相方に伝えて。自分たちの戦闘スタイルから役割は前線部隊への配属が濃厚だろうと考えながら、傭兵として旅をした数年前の出来事を少しだけ懐かしく思い出し集まった腕自慢達をそれとなく眺めて)
…こういう国を挙げての大規模作戦なんかでは分かりやすい旗印があった方が色々都合がいいんだよ
(男に対しあまりにも真っ直ぐ豪速球な感想を漏らす相方に苦笑しつつもその意見について否定はしないが、フォローらしいフォローを入れようとしない辺り、実質的に肯定しているも同義で。話しを聞いていればどうやら彼はこの国の騎士団長らしい、人間性はどうあれ人同士を団結させ率いるにはわかりやすくネームバリューのしっかりした人物の方がいいと、王宮にいた頃の自身の経験則から話し、例えそれが軽い神輿だとしても…とは思っても口にはせず肩を竦めて)
ねえ、ロゼはどこの部隊がいい?足止めは魔法が使えないといけないから、必然的に私たちは援護か前線にはなりそうだけど…
(やはり巨大甲殻類の強大さを聞き、怖気付いた者もいるようで足止め、もしくは援護部隊がいいかなぁ…といった声がちらほら。前線に関しては最も危険なため志願した勇気ある者のみが送り込まれるとのこと、なんとなく相方ならどちらを選ぶかはわかってはいるが一応意思確認して)
ん、そりゃ前線部隊だろー。どんなのが出てくるのか近くで見てみたいしな。アスティ、ヤバそうだったら逃げようぜ。
(あっけらかんとして前線部隊を希望しながら、きっとさっきの偉そうなヤツも前線部隊でその良く通る声を張り上げるのだろうなぁと想像して。しかしながら、自分はともかく今のアスティは一見か弱い天使の姿であり前線を志願するとしたら堕天使の姿を見せる必要があるのだろうか。周りの目など気にしないが、ふとその辺りがなんとなく気になって、ちらっとアスティの表情を読み取ろうとその顔を覗き)
そうだよね、そうでなくちゃこのお祭りに参加する意味がないもん。生存は第一に、でも存分に楽しもうね
(こちらの期待を裏切らない頼もしい相方の言葉に、自身も同様にこの祭りに参加すると決めた時点で後方に控えて援護なんて役目に甘んじて、メインのターゲットの迫力や雄大さを体感出来ないなんて白ける展開だけはごめんだと、共に最前線へ赴く覚悟もやる気もあることを一切の迷いもなく示すも、それはある程度の安全マージンを積んだ上での話し、最悪の場合は共に退却も選択肢の一つとして頭の片隅に置きながらそのことを忘れないようにしようとサムズアップをしてみせて)
ん、どうしたの?何か気になることでもある?
(相方の何か物言いたげな目線に気づくと、流石に視線のみで意図を読み取ることは困難で、不思議そうにキョトンとしたような表情でその顔を見上げ小首傾げては何か他に心配事や思うところがあるのか尋ねて)
あ、悪い悪い、少しぼーっとしてたよ。前線組はなかなか激しそうだからな、初っ端から飛ばして行くんだろう。きっとお前さんの戦いっぷりに皆んなビビるぜ。
(一人物思いにふけっていると相方の不思議そうな視線と声に現実に戻り。どうやらアスティも前線部隊としての参画に異論はない様子。そうと決まればさっそく辺りを見回し周囲の連中の様子を眺めつつ、志願すべくダグラスを見遣り不躾に声を上げて)
隊長さんよ、その前線舞台ってのに志願したいんだが。俺たち二人だ、何か必要な手続きとかあるのかい?
『なにぃ?非力な天使の娘を連れて前線だと?やれやれ、ピクニック気分では困るのだがな…まあ、良かろう。せいぜい私の威光に傷をつけんよう励むが良い。前線部隊志願者はあの船に乗り込み、待て』
(相方からの不躾な物言いに、ダグラスは目に見えて怪訝そうな顔でこちらを見やり。佇まいからして戦い慣れしており腕の立ちそうな相方はともかくとして、やはりパッと見では前線に立って戦えるようには見えない天使であるこちらを見ながら明らかに侮るような口調で言いつつ尊大な態度で、ゲートの外、砂上にある左右に水車のような外輪つきの船を指差し、乗り込み待つよう指示して)
…ロゼ、船乗ろっか。これだけの船が並ぶと壮観だね!
(ダグラスの態度に多少思うところはあったが、表には出さずに相方に乗船を促して。自分たちの乗る船の他にも大筒や弩砲が積まれた船が複数停泊しており、さしずめ砂上の大船団ともいうべき様相に声を弾ませて)
あぁん? …そうかい。それじゃ行くか。
(ダグラスの態度に思わず食ってかかろうとした矢先、大人な反応で何事もなかったようにスルーしたアスティの振る舞いに言葉を引っ込めて。開始早々に揉め事を起こすのはよろしくない、自身の浅はかさを反省し)
これだけ勇ましい連中が集まると、なんだか海賊か何かみてぇだなぁ。
(アスティが思わず声をあげるくらい壮大な眺め、改めてかなり大掛かりな作戦の一部として動いていることを認識させて)
ふふ、そうだね!こういう時はこう言うんだよね?野郎ども出航の準備だ帆を上げ、錨を上げろー!ヨーソロー!って
(確かに砂上か海上かの違いこそあれど、この光景はまさに物語などに描かれる海賊の大船団そのものだと瞳を輝かせ。こういった場面での船長と船員のお約束の掛け合いを再現して、楽しげにおどけてみせて)
『まさかお前たちも前線部隊志願とは…このような形でまた会うとは奇妙な縁だな』
「もう、マスターはいつも態度が重々し過ぎます!こんなんだから初対面の人に暗くて怖そうな人だって、警戒されちゃうんですからね」
(そんなやり取りをしていれば、続けて船に乗り込んで来たのは昨日のパーティ会場で顔を合わせた男女の冒険者コンビで、その二人を見た途端昨日の記憶が蘇り身構えそうになったその時、昨日は静かに側に控えて口数少なく大人しくしていた女性が、一転して騒がしくそう捲し立てるように男性の態度を咎めて)
(ヨーホー!と相方と海賊ごっこに興じていると、なにやら聞き覚えのある声に呼びかけられてそちらに目を向けて。昨夜、アスティを意味ありげに眺めていた長身の男とその従者と思われる女性。やや場の空気がピリついたかと思うと、良いタイミングで女性が発した言葉が緩衝材のようになり)
…おたくらも前線組かい。あぁ、少しの間よろしく頼むぜ。…。
(寡黙な男と対照的な従者の女性、長い銀髪とやや人工的な滑らかな肌。見れば関節の形状やその瞳から人を精巧に模造した人形の類だとこのとき初めて気がついて)
『ああ…よろしく頼む。俺はアルバス、この騒がしいのはソリスだ』
「騒がしいは余計ですよマスター。せっかくフォローしてあげたのに、失礼しちゃいますね。ぷんすか」
(アルバスと名乗った男は、自身の紹介のされ方が気に入らなかったようでまるで本当に感情のある人間のように憤慨するソリスに聞こえないふりをして適当にあしらいつつ握手を求めるよう手を差し出してきて)
私はアスティ、こっちは相棒のロゼだよ。よろしくね
(ソリスとのやり取りを見てすっかり毒気が抜かれてしまい、確かに今こうして対峙してみると、確かに彼女の言う通り最初のイメージに強く引っ張られ過ぎていただけなのかも、と思い直し。ともあれ今回は共闘関係にあるのだからと握手に応じてこちらも名乗り、相方をただの仲間ではなく相棒であると強調して紹介し)
(なんだか二人の夫婦漫才のようなやりとりを面白おかしく見ていると、昨日感じた不気味さは鳴りを潜めていて自身思い過ごしだったのかもしれないと感じ。そして旅の相棒として紹介されることにも違和感はなくアスティに続けて握手に応じて)
随分と手強い相手って話じゃねぇか。お互い上手いこと協力して蟹だか海老だかをとっちめてやろうぜ。…おたくも前線部隊ってわけだ。所謂、前衛的な戦いができる、という理解で間違いないかい?
(そういえばアスティと組んでから大掛かりなパーティ戦は未経験。アルバスとソリスがどのような戦闘スタイルなのか今のところ不明だが、同じ前線部隊として共闘する手前、自然と彼らのスタンスに興味を持って)
『まあな…得物はこいつだが近接戦闘の心得もある』
「マスターの武器は私の作った特別製なんです、こんな小さな弾ですが色々な効果のものが……」
『…あんまりベラベラ喋るな。戦いが始まれば嫌でもわかることだ』
(ロゼからの投げかけにロングコートの内の二丁の拳銃を見せるアルバス、武器の性質から中~遠距離特化かと思えば近接戦闘もこなせる旨を口にして、実際自ら進んで前線に出張ってくる以上はその言葉に一切の偽りがないのであろうことを示しており。どうやらただの拳銃ではなさそうなソレ、自分が作り上げたと豪語し、見た目には普通の銃弾のように見えるそれを手に能力の一端を得意げに語ろうとするソリスだがそれはアルバスにより制されてしまって)
なるほど、秘密って訳だね。あっ、そろそろ出発するみたい!
(一時的な協力関係にあるとは言え、同業者は今回のように味方になることもあれば商売敵となることもある、手の内を敢えて全部晒すメリットがないのは重々承知であるため、後はアルバスの言う通り実際に目で見て判断するのが良いだろうと納得して。やがて、他にも数十名の前線部隊志願者が乗り込んでくれば、全体に集まった人数からすれば明らかに少ないがこれで全員のようで出発の号令がかかり)
(なんだかこちらの思いつきのような質問により主人に窘められることとなったソリスを少し気の毒に思い、こちらの意図が通じるかどうかわからないが、悪戯を指摘された子供のような表情を浮かべて苦笑いしてソリスに小さく目配せして。剣を使う自分やアスティとはまた異なる戦闘スタイル、それもどうやらギミックがあるよう)
あぁ、確かにそうだな。実戦を楽しみにしているよ。ん、いよいよ出発かい。
(アスティに促され会話を打ち切ると、これから前線部隊として過酷な戦いを共にする顔ぶれを見遣り)
ロゼ、甲板へいこう!
(程なくして動き出した砂上船、周りの冒険者たちが戦前の独特の緊張感に包まれ重苦しい雰囲気漂う中、相方へと甲板からの景色が見てみたいなんて、緊張感のかけらもなくこの場の雰囲気にそぐわない発言しては袖をくいくいと引いて)
──一方その頃、大船団旗艦内部にて
『何ぃ!?ガイアシザーの動きがおかしいだと!?…いつもより侵攻ルートが違い凶暴化までしているとは…ええぃ…!やむを得ん、出撃は取り消し……って、前線部隊の船は既に出航した後ではないか!…これはマズいことになった…』
(観測隊より大船団旗艦の艦長であるダグラスに風雲急を告げる報告が入る。その内容は本作戦のターゲットである巨大な甲殻類ガイアシザーの挙動がおかしいというもので。このイレギュラーだらけの緊急事態の中で正式な戦闘訓練を受けている者の方が少ない冒険者たちがガイアシザーに接敵するのはあまりにも高リスクであり、出撃は取りやめにするべきとの声が周囲から上がりダグラスはその声に従い断腸の思いで祭りの中止を宣言するも、元々先遣隊として目標地点へと先に向かい後続部隊と合流することになっていた前線部隊を乗せた船は既に出航した後で。連絡手段すらないこの状況にダグラスは冷や汗を流し)
(相方に促され甲板に出ると陽光と風に一瞬目を細めるも、広大な砂漠を進む光景に圧倒され。アスティのキャスケットが飛ばされないように気をつけなと身振りで合図しながら、眼下の砂の海を眺め)
へへ、流石に砂漠だから魚はいねぇなぁ。…中央大陸に渡る前にこうして甲板から海を眺めたのがずいぶん昔のことに思えるよ。でかい魚がいたの、覚えてるか?…さぁて、今回の敵の巨大蟹をさがそうかね~
(相方に聞きたかったのは本当は魚ではなくそのやりとり。二人の過去を互いに知る前の関係を、何故だか懐かしく感じて尋ねるも今は前線部隊として作戦に参画中。あんまり感傷に浸ってるときではないと思い直し、本部の緊迫した状況など露知らず、手を額に当ててのんびりターゲットを探して)
覚えてるよ、それ見て出てきた感想が美味しそうなんて、食い意地張ってるみたいでなんだか今になって少し恥ずかしくなってきちゃうけど…思えば遠くまで…っ…!な、何…!?
(砂を掻き分けて進む船の速度は思っていた以上に速く、風に煽られ飛んでいきそうになるキャスケットを両手で慌てて押さえ相方に感謝の意を伝えるようにニッと悪戯っ子のような笑みを向けて、海で見た大きな魚、それを見た時に感じた感想まで明確に思い出すことが出来れば、食にそれなりに貪欲なのは誤魔化しようのない事実ではあるが、とはいえもう少し気の利いた感想は言えなかったものかとあの時の自分を省みて少し恥ずかしくなり、苦笑浮かべ目線遠くに向けて。不意に思い起こされた懐かしい記憶に少しばかり感傷的になりかけた思考は、辺り一帯に響く地響きにより中断させられれば少し離れた地点の砂の地面が大きく隆起していく様子を視認して)
…!あれがターゲットの……!…っ…すごい砂煙りで視界が…!
(砂の海から浮上してきたそれは、長い6本の足と一対の巨大な鎌のような形状をした長く鋭い鋏を持ち、全身を真っ赤な鉱石のようなものに覆われた全長は40m近くありそうな大きな蟹のような姿をした魔物で。鋏をドスドスと砂地に叩きつけてみせれば砂で周囲がまるで砂嵐のように巻き上がり、その激しさに思わず顔を背けて)
『いよいよお出ましか…だが、聞いていた話とは様子が違うようだが…?』
「そうですよね、明確な敵意を向けられない限りあまり攻撃性は高くないと聞いています」
(騒ぎを聞きつけた前線部隊の冒険者たちがゾロゾロと甲板に集まってきて、本作戦に向けて下調べは十分にしてきたらしいアルバスとソリスはガイアシザーの様子に違和感を覚えたようでそう漏らして)
…ッ! …あれかい。想像以上にでけぇな・・。
(砂の海から姿を現した巨体、想像を超えるその大きさにまず圧倒され。質量から想像される圧倒的な破壊力だけでもかなりのものだろうと、アレとの対峙を脳内でシミュレートしながら舌を巻き。その様子を冷静に観察し懸念点を話すアルバスとソリスのペア、その会話の内容がなんとなく聞こえて)
昼寝から起こされて怒り狂ってる…ってわけでもなさそうかい?
(アスティを含め3人に向かって軽口を叩きつつも、自慢の鋭い鋏でぶち抜く対象を求めるように砂の大地を突き刺す巨体を観察して)
『さてな…直接問いただしてみるか?生憎と魔物語はサッパリだがな…始めろ、ソリス』
「かしこまりました、マスター。物質の構成を完了…ファイア!」
(ロゼからの疑問、それに対する答えは持ち合わせてはいないようでアルバスは皮肉めいた物言いで小さく肩を竦めると、傍のソリスへと攻撃の指示を出して。それを受けてソリスは両手を広げ手のひらを真下へ向けて魔力を集中させると、自身を中心とした両翼にそれぞれ3門ずつ、魔力によって生成されたものとわかる淡い光を纏った固定式の大筒が生成され一斉射撃。それらは寸分狂わずガイアシザーへと着弾し怯ませて)
今のは魔道具…!でも、これでこっちの攻撃が全く通用しない訳じゃないのはわかったね、行こうロゼ!最初からとばしてていくよ!
(原理は不明だがソリスは瞬時に大筒型の魔道具を生成し、攻撃を試みたのだと理解して、魔力によって生成された大筒による攻撃は確かに効果が確認出来た、強大な敵だがキチンとダメージは通ることをこの目で確認し、大砲の直撃を受けた部位の赤い鉱石がボロボロ崩れているのがわかり。こちらも出し惜しみは無しだと堕天使の力を解放して、周囲の冒険者たちが堕天使という異質な存在にざわつくのを尻目に大鎌構えて船の甲板を飛び降りて)
(処理が自動化されたシステムのように無駄なく攻撃態勢を整え先制の攻撃魔法を放ったソリスに小さく口笛を吹いて、その流れるような動きを賞賛し)
あぁ、お互い油断すんなよッ
(ソリスの先制攻撃に触発されたように甲板から躍り出て攻撃対象へと突き進むアスティの後を追いながら、抜刀した刃に青白い炎を纏わせ。砂に足を取られる厄介な地形、それを鑑みて間合いを取ることを意識しながら、見上げるように巨体を眺め対象への距離を詰め)
ロゼ、あの巨体を支える脚にはかなりの重量がかかってるはずだから、攻め続ければチャンスを作れるかもしれない、連携して一本狙うよ!
(すぐに追いかけてきてくれた相方と足並みを揃えると、巨体ゆえに小回りが効かないであろうこと、そして甲殻類特有の細く長い足、あの中の一本でも傷を負わせることが出来れば転倒ないし、移動をかなり制限出来るのではないかと推測して横目で視線送りながらそう語りかけて)
『……援護してやる』
「お任せください」
(堕天使化したこちらの姿を見たアルバスは一瞬の沈黙の後、意図を汲んだように二丁の拳銃を構えるとガイアシザーの右側前方の脚へ向けて引き金を引き、光るワイヤーのようなものが放たれれば脚に突き刺さりそのまま身体ごと真っ直ぐ飛んでいき、張り付いてもう片方の拳銃で接射、小爆発を起こしその爆風で離脱して。そこに追い討ちをかけるようにソリスは大量のマスケット銃を生成、それらを一発撃っては放棄、撃っては放棄を繰り返し間髪入れず攻撃を繰り出すとガイアシザーは右前脚に集中するダメージに軽くよろめくような動作を見せて)
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