アスティ 2024-06-05 12:58:40 |
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(底の見えない相手とのやりとりに、冷静に自分を外から見ているような感覚で応対し。どうやら相方は興味を惹かれたらしい。ギルドの依頼とは毛色の違う用心は必要だが、その分リターンも期待できるだろうと思案して)
…話を聞こうか。
(ペースは相変わらずガリオスが握りながらも、アスティの振る舞いが連鎖するかのように、気付けば自身も彼の言葉に耳を傾けて)
『よかろう、しかし今宵はそなたらも酒が入っておろう?明朝改めてこの地を尋ねて来るがよい。今日ここでの代金は全て儂が持とう、今宵は好きなだけ飲み食いするがよい。では明日待っておるぞ』
(こちらが乗り気な態度を示したことでガリオスは満足げに口元緩めて笑い、また日を改めると口にして杖をついて立ち上がると簡易的な地図を書き記した紙をテーブルへと置き、気前よくそれだけ言い残して去っていき)
ロゼ、勝手にごめんね?大丈夫だったかな?
(ガリオスが去り、いつの間にか情報屋も姿を消しており、二人になったところで改めて、相方に向き直るといつになく殊勝な態度で自身の独断専行を謝罪し、今更ではあるが念の為改めて相方の意思を確認して)
(少し溶けた氷がグラスにぶつかる小さな音を立てると、薄まったその残りを飲み干して)
…ん?
おんなじところに居て、一緒に会話してただろ?あん時、お前さんの考えてることくらい、わかってるってば。だから、別になんにも勝手じゃねぇよ。
(何を気にすることがあるかと笑いながら話し、ちゃっかり2杯目の酒を頼んで。今度はしっかり味わいながら飲み終えると、そろそろ今夜の寝床を確保しようかと提案して)
ふふ、そっかぁ…そうだよね。うーん…ロゼの相棒を名乗っておきながらそんなこともわからないんじゃ、私はまだまだだ修行が足りないなぁ…
(こちらの不安を笑い飛ばす相方に、そうだった相方はそういう人だったなと改めて噛み締めるように口にするその顔は紅潮しており、熱っぽい吐息吐いて。というのも量はさほどではないが、交渉の場での緊張からかなり早いペースでお酒を飲んでしまっていて、酔いがかなり回ってしまっており、普段と少し違った態度には酔いも少なからず影響していたようで)
…よーし、宿屋を探そー
(ひとまず酒場を出れば少しばかり覚束ない足取りで、今夜の宿を探すべく相方の斜め前を進んで)
(若干不安定な足取りで前を歩くアスティに気づくと、彼女なりに緊張などあったのだなと先程のやりとりを思い返して)
お、珍しく酔ってるな?ほら、転ばないように気をつけな。
お、あそこの宿なんて小綺麗そうで良いんじゃねぇか?
(時折ふらつく相方の足取りを見遣り、自然にその手を取り危なっかしいときに支えながら、見つけた宿を指差して。この状態で長いこと歩き回るのは難しそうだと思い、さっさと手続きしてしまおうと促して)
うん、そうだね…そうしよう~…
(話しをどこまで聞いていて、どこまでが頭に入っているのかやや微妙な様子ではあるが異論無しと相槌を打っては、今度は眠気がやってきたようで大きな欠伸をしていて)
(その後も宿屋での手続きは相方に全部やってもらい、時折手を貸してもらいながらなんとか部屋へと到着するとうつ伏せでベッドに倒れ込んで。そのまま、まるで眠ってしまったかのようにしばらく身動き一つせずにいたが、不意に顔を上げ相方の方を見て「ありがとう、おやすみなさい」そう口にして微笑んでから背中を向けたかと思うとすぐに寝息を立て始めて)
(いつになく大変な状態の相方の様子に少し心配になるが、いつもの笑顔と就寝の挨拶に少し安心して。思えば自由行動のときから情報を仕入れたり、きっとフル回転で駆け回っていたんだろうと思い出して)
ああ、おやすみ。良い夢見ろよ。
(酒が残っている自分も、冷水で軽く顔を洗って簡単に身支度わや整えると、窓から見える白い月を眺めながらぼんやりと明日のガリオスとの件を考えて、その後同じようにベッドに横になり、眠りに落ちて)
ーー翌朝
アスティ、朝だぜ。起きてるかい?
(窓から差す朝日で目を覚まし、軽く伸びをして)
ん~…お、おはようロゼ…!……あのさ、実は昨日酒場を出てちょっとしてからの記憶がすごーく曖昧なんだけど、私、何か変な事したり言ったりとかしなかった?
(声をかけられると小さく身じろぎして目を覚まして、ベッド脇の相方の顔を見た瞬間、状況的にここが宿屋であり、きっと昨日は相方に支えられながらなんとかここまでたどり着いたということはなんとなく察することが出来て、若干二日酔いが残り痛む頭を片手で押さえつつ、かなり曖昧な自身の記憶について恐る恐る尋ねて)
(酒が抜けきっていなそうなアスティの様子に、やはり昨日は随分と飛ばしていたんだなと改めて思い出して。少しばかり悪戯心が生まれ、揶揄うような視線と共に言葉を投げて)
なんだ~、覚えてないのかよ。
昨日は大変だったぜ?ほんと、寝かせないつもりなのかと思ったね。思いの外、大胆というかなんというか…
はは、冗談だ、冗談。
さて、朝飯を食ったらガリオスんとこの依頼とやらを聞きにいくとするかね。
(顔を洗ってさっと出かける準備をして、宿の朝食を食べに行こうと相方を促して)
なっ……!?え、嘘……!?……って、もう!一瞬本気にしちゃったでしょ!
(まさかお酒に呑まれ、自分はとんでもない過ちを犯し相方と一線を、と真っ赤に赤面しつつ狼狽えるが、すぐにそれが相方のジョークであるとわかり。相方はそんな状況になった時こちらの意識がハッキリしていない状況でそのような行為に及ぶことは良しとしないはずだというのは少し考えればわかることで、そんな簡単なことにも気づかず言葉に踊らされた自分自身と、冗談にしても中々に悪質な冗談を口にした相手、双方への怒りで少しムキになって枕をブンと投げつけて)
…目的の場所はこっち、ちゃんとついてきてね
(朝食を食べ終え、宿を出てからも自分でも正直何がそんなに面白くないのかよくわからないままに、まだほんの少しだけ不機嫌そうにムスッとした表情浮かべつつ、まず手始めに昨日ガリオスより渡された地図を確認して方角を確認してから相方を先導するように歩き出して)
ん、ちゃんと着いていってるよ。
…なぁ、機嫌直してくれってば。
(未だかつてなく不機嫌な相方の様子に、地雷を踏んだことに気付き。紆余曲折あり今の微妙なバランスを保っているこの関係性、それを茶化すような真似は軽率だったかなと後悔しつつも、こういうときはあまり無駄口は叩かず、辺に取り繕ったりはせずに粛々と行動して)
……ふぅ、あー…ダメだぁ、ロゼと喧嘩したい訳じゃないのに…
(粛々と謝罪を口にして後をついて歩く相方に、我ながら今、自分はとてつもなく面倒くさいムーブをしているという自覚がふつふつ沸き上がり、本当はあんなちょっとしたジョーク一つで関係に亀裂が入る事など望んでいないのにと一旦気持ち落ち着けるため深くため息を吐いてから、思っていることをそのまま口に出して頭を抱え)
えっとね、私はもう本当全然怒ってなくて…でもなんか許してあげるっていうのも恩着せがまし……って、またまどろっこしい感じになってる…!ロゼ、あのねここまで散々振り回しといてって思うかもしれないけど、もう仲直りしたいんだ…本当は
(自分でも既に怒っている理由を見失い、そもそも本当に怒っているのかすら良くわからなくなっていたと心情吐露し、要は振り上げた拳を下ろすに下ろせなくなってこんなまどろっこしい態度をとってしまっていると伝えれば、最終的にストレートに要求を苦笑まじりに伝えて)
(自身の複雑な心境を語りながらも、それでも最後は彼女らしい笑みを交えて和解を持ちかけてきた相方に、自分なんぞよりよっぽど大人だなと申し訳ない気分になり。それでも、そもそものきっかけは一方的にこちらにあるため、そこはきっちり謝って)
いや、本来ならお前さんがあれこれ思い悩まなきゃならないことは全くないんだ。すまん、こっちが悪かったよ。
…朝から無駄に気を揉ませちまってこんなこと言うのもなんだが…、今日の依頼とやらも気を抜かずにいこうぜ。
(実際、アスティはめんどくさい女感は全くなく、すっかり打ち解けた相棒という感じで、ついつい冗談がエスカレートしてしまっていた。親しき仲にも…だなと念押ししながら、気恥ずかしそうに彼女の目を見て)
ふふ、そうだね!…えっと、地図だとこの辺になってるけど…建物らしきものは見当たらないね?
(相方との仲、そこまでの心配はしていなかったとはいえ遺恨が残らなくてよかったと、喜び示すようにいつもより割り増しで明るい笑顔浮かべ、警戒をうながす相方の言葉に応じて。しばらく地図通りに進んでいくと街の外れまでやってきて、この辺りは街道として整備はされているようだが人の住んでいる建物らしきものは全くなく、足を止めて辺りを見回していて)
うーん…地図が間違ってるのかなー?……ロゼ、あれ!
(側にある大きな木に寄りかかり再び地図を眺めて、思案に耽っていると、ふと自分の正面側にある地面の草が不自然に刈られているのに気づき、そちらを指差し相方へと伝えて、どうやらパッと見わかりにくいながらも石階段が地面の下に続いているようで)
(石階段で地下へと続いているその入り口を見やり思案して。習性として土穴に住むホビットのそれとは明らかに異なり、何かしらの意思で日の当たらない地下に拠点を構えたのだろうか)
…地下のアジトとはいかにもだねぇ。ま、行ってみるかね。
(刀の柄に手を置きその感触を確かめると、罠の可能性も捨てきれないが、兎にも角にも進むべしと相方に告げ、用心しながらそこへ足を踏み入れて)
ここは、地下牢だったのかな…?……!?
(罠の可能性も考え用心に用心を重ねながら道なりに進んでいくと、頑丈な鉄格子のようなものに守られた個室がいくつも並んでいるのがわかり、その特徴からかつてはここで罪人などを閉じ込めていたりしたのだろうかと思考を巡らせていると不意に何かに右の足を掴まれる感触がして、慌てて足元を見遣れば真っ白な白骨化した腕が足首を掴んでいるのがわかり)
スケルトン…!?っ……く!
(すぐさまそれが白骨化した人型の化け物のそれだと気づき、左足でその腕を思いっきり足蹴にして脱出を図ると同時にボコボコと地面よりスケルトンが複数這い出してきて、気がつけば通路の前後で完全に挟み撃ちにされてしまっていて)
(やはりというべきか、不意打ちに近い形で姿を現した亡者の群。挟み撃ちの形で迫ってくるアンデッドの群を、相方と背中合わせの状態で睨んで)
やれやれ、足を踏み入れて早々にこれかい。
あのおっさん、昨日は部下の非礼を詫びるとかなんとか言ってたが、これじゃ礼儀もへったくれもあったもんじゃねぇな。
…アスティ、そっちは任せたぜ!
(相方へ言葉を投げ終えると同時に、腰の刀を抜いて眼前の邪悪な白骨達との間合いを詰めて)
浄化の力が得意だった頃なら、これぐらいなんてことなかったんだけど…なんて、嘆いても仕方ないよね…相手になるよ!
(わらわらと湧いて出る、自身の持つ闇の性質とは相性が良くない不死性の魔物に辟易としつつも、相方に背中を任せられた以上弱音を吐いてはいられないと大鎌を両手で構え突撃して)
っ…数が多い…!
(今いる場所が地下であることを考慮すれば、重力等を用いた無差別に破壊する類の魔法は生き埋めになる危険性から使えず、闇属性を用いた攻撃も効果は薄いため、必然的に大鎌を用いた白兵戦が主体となるが、物理的な攻撃では身体を形成する骨自体を破壊しない限りはバラバラになっても何度でも再生する性質を持ったスケルトンによって次第にジリ貧に追い込まれていき)
流石にここでスケルトンの仲間入りは勘弁だよ!
(ギンッと緋色の瞳を光らせ、身体強化の強度と集中力を高めれば素早く正確に大鎌を操ってスケルトンの頭蓋を真っ二つに叩き斬っていって)
くそっ、害虫みたいにうじゃうじゃ湧きやがって。
ホネはホネらしく…土に埋まってろっつーのっ!
(有象無象の太刀を受け、反撃しつつ悪態をつく。消耗戦にもつれ込む前に『穿ち焔』の刀身に青白い炎を纏わせ、その感覚を確かめながら流れるように刀を払い、複数のスケルトンを打ち倒して。この程度なら心身への負荷も微々たるものと理解し、その有用性に舌を巻き)
そっちも粗方片付いたか?
やれやれ、なかなかなお出迎えだったが、こりゃ依頼を受けるための足切りってところかね?
うん、なんとか生きてるよー…正直言って結構、危なかった…
(相方よりもほんの一拍遅れて最後のスケルトンを倒し終えるとガクっと片膝ついて息を弾ませながらも相方からの呼びかけへと答え、ひとまず此方も無事であることをアピールだけすれば額の大粒の汗を拭い立ち上がって)
まあ、ロゼの言う通りそうだとすれば、これだけやれば文句ないよね
(仮に相方の言うことが正しければ、十分にお眼鏡に適う力を示せたことだろうと呼吸を整え小さく伸びをしてから再び地下通路の奥へと進むべく歩き出して)
ロゼの方は結構余裕そう……あ、そっか、ロゼにはそれがあったんだったね。どうだった?身体は平気?
(歩きながらふと、同じく近接武器を用いた戦闘が主体の筈の相方の方は自分ほど消耗してはいなさそうでそのことを不思議に思ったが、腰の『穿ち焔』を見て浄化の炎の力を使ったのかと合点がいき、見たところ何事もなさそうではあるが力の反動などはないか念の為尋ね)
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