天才と凡人　〆

アイツが人外すぎなだけで別に潔のせいじゃないでしょ。ここに居たのが蜂楽だとしても同じ様なこと言うと思うけど。(試合で上がった息を整え、流れてくる汗を手の甲で拭いながら今の彼には気休め程度にしかならないかもしれないが、そんな言葉を投げかけて)

そう、かもしれないけど、せっかく凪が入ってくれたのに、俺、全然ちゃんとできなかった。完全に俺のミスだ。(自己嫌悪になると頭を抱えて、こちらも呼吸を整え)
でも、まだ終わりじゃない。着いて来てくれるか？凪(相手の方を見る目は、まだ闘志に満ち溢れていて)

うん、いいよストライカー。俺もまだワクワクしてる。(自己嫌悪をしつつもどうやらまだ相手のエゴは燃え尽きてないようで。こちらを見る目に宿る闘志に触発され、自身も闘争心を見せ)

ありがとう。とりあえず、汗かいたし風呂でも入るか(気分を変えようと、話題を変えて凪に近付くと手を差し出し)
凪も行くだろ？

んー、めんどくさいけど行くー(相手の試合モードが切れ、穏やかさを取り戻したことを感じ取るとこちらもいつもの面倒くさがりモードになり。大浴場まで引っ張ってってほしいのか、差し出された手を握り)…潔ってなんか色々小さいよね。

仕方ないな(凪って、めんどくさがりなんだなと思いつつ、そう言えば初めて会った時も玲王におんぶされてた事を思い出して)
え？いろいろって何？身長、とか？(そりゃあ、凪と比べたら小さいかもしれないけど、と思い)

そー、身長とか手とか(相手の手を勝手に拡げて手を合わせると自分の方が一回り大きいところを見せて)
玲王ならいつもおぶってくれるけどチビな潔には無理だよね。…あーでもこれはこれで楽チンかも(合わせていた手を離し、相手の肩に両腕を凭れさせ、顎を頭の上に乗せて)

そりゃあ、凪と比べたら小さいかもしれないけど、凪が身長デカいだけだと思うけど、、(チビ呼ばわりに、少し顔を引き攣るが、喧嘩になるのも嫌なので敢えて何も言わず)
俺だって、おんぶくらいできると思うけどなぁ(歩きづらいなぁと思いながら、してみないと分からない発言をして)

えー、潔のこと潰したい訳じゃないからいいや。…てか実際潔って何センチなの？(小さいクセにフィールド上ではなんであんな存在感あるんだろと疑問に思いつつ、歩きづらそうにしている相手に配慮することなくダラーっと凭れながらのろのろ歩き)

175センチだよ。てか、おんぶしたくらいじゃ潰れないと思うけどな
(自分的には、平均身長だろうと思っているので、凪に何センチか聞かれると、これを答えたら身長の話しは終わってくれるのかなと期待を込めながら、もたれかかってくる相手を支えながら歩き)

ふーん…俺と15センチ差だ。(15cmという数字に入寮前、ゲームに飽きてネットサーフィンをしてた時に見掛けた理想のカップル身長差のネット記事を思い出して)
おんぶは玲王担当だから潔にはコレが適任でしょ(自分には無関係な記事だとその時は気にも留めなかったが、気まぐれに相手の頭を撫でれば確かにこういうのがしやすいかも、なんて考えて)

ヘェ～、凪って、190センチもあるのか、、(通りででかいわけだと納得して)
おんぶ担当なんて居るのか。え？何してんの？(ふいに頭を撫でられると、何事かと思いつつ、とりあえず部屋につき)
ほら、着いたぞ。

撫でやすい位置にあったから、何となく…？(自分でもよく分かっていない様子で答えになっていない返事をして)
うぇ～、部屋っていうか刑務所だ(着いたと言われ顔を上げると2人部屋が目に入り、その名の通りの監獄感に不満を漏らして)

なんだよ、撫でやすい位置って、、(よく分からないやっぱりだなぁと思いつつ、凪をベッドにおろして)
刑務所か、まぁ似たようなもんかもな。あ、それとな凪。負けるとおかずもしょぼくなるぞ(自分は既に経験済みだが、負けなしの凪は、多分まだだろうと思い、一応教えておき)

え～、消化も咀嚼もめんどくさいけどここにいるとお腹空くのになー(ベッドに降ろされ一息つくと、腹の虫が鳴きそうになっている所におかずがしょぼくなる話をされて少ししょもっとして)
でもどんなおかずでもとりあえず何か食べたいし、早くお風呂行こ(綺麗に折り畳まれ準備されていた浴室で使うタオル類を無造作に掴んで相手に声を掛け)

どんだけ、めんどくさがりなんだよ。(なんか、手のかかる大型犬みたいだ、なんて思うと同時に、よく今まで生きてこれたなぁ～なんて思い)
風呂がいいのか、食べるのがいいのかどっちなんだ？とりあえず風呂がいいんだな。行くぞ(お風呂に行きたいと言う相手に、自分も風呂に入った後に必要な着替えを待ち、声をかけて)

うん、汗でべちょべちょだし(確かにお腹も空いているがまずはこの汗だくな身体を清めたいと思い、相手に着いていき)
…あ～、でも多分ご飯食べるのめんどくさくなる。潔が食べさせてよ(疲れからか眠気もあるようで、廊下をフラフラと歩きながら重い瞼にどうにか抵抗している様子で。お風呂に入ってしまったらご飯よりも睡眠を優先してしまう気がして、食べさせてもらえるようおねだりしてみて)

食べるのもめんどくさいのかよ。仕方ないなぁ～　凪にお腹空かせてまま寝かせるわけにいかないし、風呂上がったら何か食べさせるか。(溜め息混じりに言うが、そもそも風呂で寝そうだなぁと思いつつ、とりあえずフラフラする相手を支えて風呂に到着して)
ほら、凪着いたぞ。服ぐらい脱げるだろ？

…ん～、ありがと潔。さすがにそのくらいは大丈夫(眠気眼を擦り、モゾモゾとビブスやボディスーツを脱ぎ始め、脱いだものはその辺に放置して)
潔って優しいんだね。試合中からは想像もつかなかったかも(自分を甘やかしてくれるのなんて玲王くらいだと思っていただけでなく、試合中の生粋のエゴイストな姿と今の姿のギャップに少し驚きつつ)

なら、良かった。(脱ぎ始めた凪を見れば、自分も支給された服を脱ぎ、腰にタオルを巻き)
そりゃあ、試合中に敵に優しくできないだろ。
ほら、行くぞ
(放っておくと心配なので、凪の準備が終わるまで、その格好のまま待ち)