さすらいの旅人さん 2024-05-06 23:09:02 |
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お部屋の作成ありがとうございます。四畳半好きな方をお見掛けするとは思わず、とてもわくわくしております。ぜひ薔薇色で有意義な生活を共に過ごさせて頂けますと幸いです。提供は誰でも可能ですので、お好きなキャラクターを選んで頂ければと思います。
此方こそ同作をご存知の方がおられて嬉しい限りです!改めましてよろしくお願いします。此方からは「私」あるいは明石さんを提供しようと考えています。
上に挙げた面々より匿名様からご指名いただけますでしょうか。
それでは主様には「私」をお願いしてもよろしいでしょうか。此方からは小津を提供したいと考えております。元が小説なのもあり、ちゃんと綴りたいのでロル数は中~長だとありがたいです。
それでは「私」を提供させていただきます。
匿名様は小津を提供していただけるとの事で承知しました。
可能な限り原作の雰囲気を感じられる文体・描写になるよう、背後も最善を尽くす限りです…!楽しんでいきましょう。
ロルの長さにつきましても了解です。話の展開等で何かご希望の点はありますか?
先ロルにつきましては、此方からは四畳半部屋の場面より開始しようかと考えておりますが、匿名様から先に投稿いただくのでも良いです。
森見作品のような描写は難しいですが、良い訓練になりそうで楽しみです。最善を尽くしますので、よろしくお願いいたします。
恋愛は入れないこと、本気の喧嘩はしないことくらいでしょうか。二人でのお出掛けだったり、大学卒業後の交流だったりはやってみたいかなと考えております。
それでは先レスをお任せしたく思います。相談ごとや疑問点がありましたら、その都度お話しつつ進めていければと考えております。
(三回生にもなった時分萎んだ風船のごとき実りのない二年間になるとは思わなかった。俗に言う純真無垢の権化に相応しかった私が、俗世間の荒波に飲まれ実害をこうむるとはなんとも酷い仕打ちだ。こうした状況を打開する責任者が不在の中、私はただ、布団に包まってしくしくと泣寝入りするほかならない。もちろん事態が好転することも無いので、なんだか馬鹿馬鹿しくなって辞めた。えいと半身を起こして年季の入った目覚まし時計を見遣ればおおよそ九時五分を指しており、二限の予鈴時刻まで余裕がある。研鑽と題して大学図書館で自習をし、悠々自適な模範的学生の体を装うのは甚だ虚しく己の信条にも反する。こうして私は見事な五月病に罹患した三回生として素直に成り下がり、蛍光灯の紐先にぶら下がる「もちぐま」を無心で眺めていた。突如通知音が鳴り、意識は目の前の震えている携帯へと引き戻される。無論麗しい女学生からのメールではなく、精神的衰弱に追い打ちをかける無機質な「休講」の二文字。辛うじて保たれていたキャンプファイヤーの火はすっかり鎮火して、へなへなと敷布団の上に座り込んだ。私は人恋しさで魔が刺したのか、独りごちった。)
もういい。俺は諦めた。何故五月の初旬だと言うのにこうも暑苦しいのか。そういえば腹が減った。
(/先レス失礼します。ブランクがあり読み辛いかとは思いますが、ロルの長さはいかがでしょうか。文字数を増減することも可能ですので、お気軽にお申し付けください。
こちらこそ良き悪友を目指して紡いでいこうと思います。そして素敵なご提案をありがとうございます。二人のお出掛けや卒業後の日常風景を描くのも楽しそうですね。引き続きよろしくお願いします。)
(世間は連休明け、講義のない黄金こ日を過ぎて日常に戻り、忙しなく過ぎていく。起きてもやることなどない。提出義務のあるレポートはすべて印刷所に任せてある。ふと携帯を見ると教授からのお叱りの言葉が届いていたが、未読のまま消した。食料品の備蓄が切れていたので、朝食は摂っていない。そうして部屋を出て、何か面白いことを求めて師匠の部屋を訪れたが、忙しいから後にしてくれたまえと追い返された。しかしながら、手土産のつもりで持ち込んだカステラだけは奪われた。当然一緒に食べるなんてこともなく、小腹も好奇心も満たされない。仕方ないから友人の部屋にでも赴いてやろうではないか。階段を降りると、彼の部屋の扉の前に立ち、コンコンコンと乱暴にノックをする。この時間で彼が外出しているはずがない。真面目に講義を受けているはずもない。五月病仲間としてサボりに付き合わせてやる算段で。やがて入室を許されるより前に勝手に扉を開けたかと思えば、あっという間に予定を取り付けてしまった。話も聞かないままに腕を組んで早くしろと急かす。)
おはようございます。あなたどうせ暇してるんでしょ、猫ラーメンでも食べに行きましょうよ。何も食べていなくてお腹が空いているんです。まったく、鍵も閉めていないなんて無用心な人だなあ。
(/先レスありがとうございます。読みやすいですし、文字数についても問題ございません。小津らしくできるかはやや不安ですが、楽しんで紡いでいけたらと思います。引き続きよろしくお願いいたします。)
来ると思ったよ、来るな。
おまえの腹事情なぞ知るか。
それに、どうせ暇とは何だ。おまえと師匠以外誰も来やしないのだ。別に良いだろう。
(薔薇色のキャンパスライフを渇望していた頃、乱雑に戸を叩かれたのも束の間、四畳半の北側に位置する扉が開かれる。そこにはまるで月の裏側からやって来た異星人、表現を変えればぬらりひょんのような風貌の男、我が宿敵であり盟友でもある小津がいた。私はのっけから矛盾する一言を放ち、相手の物言いにぶつぶつと文句を溢しながら出迎える。しかし、宇宙ゴミのような数多の生活品が散らかっている部屋に小津がいるという事実、私にとって妙な心地よさを感じられるのは否めない。小津を見遣れば、不摂生から手足がすっかり痩せ細っていて、普段よりも数段顔色が悪いように見える。朝飯を抜いたのだろうとおおかた予想がついた。懐具合に余裕が無く、もやしや魚肉ハンバーグで命を繋ぐ私とは違って、小津は此処よりも広く小綺麗なマンションに住んでいて、なおかつ潤沢な物資があるはずだ。さては仕送りの打ち切りにでも遭ったのか。それはともかく、小津から朝飯のお誘いとは、愉快にも程がある。きっと天変地異の前触れで、明日の京都五山には雪が降り積もるに相違ないと思われた。一方、日夜の寒暖差と連休明けによる倦怠感で体が鉛のようになって、暗澹たる人生を送っているようにも思える今こそ、舌があの味を欲していた。飯に誘われるのも悪い気はしない。私はもれなく二つ返事で了承した。組まれた腕を払い除けて立ち上がり、机上で重なる参考書群に埋もれていた財布を掴む。相手に目線を送ってからつかつかと歩き出して、下鴨幽水荘が面する道路へと出た。)
こら、くっ付くな。……小津にしては、妙案を思いつくではないか。寂しいのか。
(/こちらこそです。背後は一旦失礼しますが、展開の相談等がある際には、気軽にお声掛けくださいね。)
またまた~、そんなこと言って。本当は僕が来てくれて嬉しいんじゃないですか。残念ですが来るなと言われたら余計に来たくなってしまう。
他に誰も来ないだなんて、寂しい人ですねあなたは。
(文句を言われようとどこ吹く風、へらへらと笑いながらわざと小馬鹿にしたような口調で煽る。彼が本気で嫌がっていないことなど明白であり、今更顔色を窺うまでもない。ちゃんと理解しているからこそ、こうして誘いに来ているのだ。四畳半の部屋は散らかり放題、これでは女性を部屋に上げることなど不可能ではないか。かおりさんを連れてくるのが精一杯だ。そんな余計な思考は一旦置いておく。口に出さなかっただけマシである。外に出ると、天気が良く晴れ晴れとして心地良い風が吹いていた。憎たらしい程のお出掛け日和である。こんな日にできた予定が同性の友人との食事とは、やや物悲しいが仕方ない。あの味を欲しているからか、自然と頬が緩んでいた。裏声を用いて身体をくねらせつつ、彼へと寄り添う。ふざけているうちに目的地へと辿り着いた。空腹を刺激する香りに腹の虫がぐうと音を立てる。早く食べたくてウズウズする。誤魔化すように話題を投げ掛けてみた。予定などまったく決まっていないが、なんとなく楽しくなりそうな気がした。恐らく良好な天気が好奇心を刺激しているのであろう。あの部屋に戻るだけでは何も起こり得ない。好奇心の赴くまま彼と過ごす心算で。)
そうよ、アタシ寂しいの。だからあなたと一緒に出掛けたいの。構ってくれなきゃ嫌。
それにしても、猫ラーメンは格別ですね。匂いを嗅いでいるだけでお腹が減ってきます。食べ終えたらどうしましょうか。そのまま帰るだなんてつまらないですからね。
こんの、天邪鬼。そうさ。俺は寂しい男だ。
寂しい者同士ぬくぬくして何がたのしい。
むさ苦しくなるだけだ。
(小津の猫撫で声とは、一体全体誰得なんだと有識者に問い糺したくなる。しかし連日ぐずついた天気が続いていたから、うららか日和で心弾むのは捻くれ者でも理解できる。嗚呼、こんな時にこそ黒髪の乙女が私の隣で微笑んでくれたら!現実は奇なり。妖怪が私の側をくねくねと寄り添い歩く始末だ。こちらの気も知らずに……いや、解っていてのうのうと歩くのが小津という男だ。今でもサークルに顔を出して、まるで吟遊詩人のように噂を吹聴して回っては、あちこちで敵を作っているという。まったく末恐ろしい世の中だ。御免蒙る。出町柳の学びの園に張り巡らされた赤い糸を斬りまくった元:「恋ノ邪魔者」としては、心休まらぬ思いではあるが、私はかく世とは断絶したのだ。悪友とそうこう駄弁っている間に糺の森へと辿り着いて、お目当ての屋台が見える。小津の隣に座り、軽やかな風鈴の音に耳を澄ませば心安らかになって、じきに注文したラーメンが目前に置かれた。巷では猫で出汁を取ったと言われているそれ。濁って底の見えぬスープを割り箸でかき混ぜてから勢いよく麺を啜れば、芳醇な味が口いっぱいに広がる。美味と共感の意を示したところで、小津にこの後どうすると問われる。この時の私は、忘れたくもなる4月中の出来事を走馬灯の如く思い出してしまい、折角の充足感が自己嫌悪に変わりつつあった。これから大学に戻り愚行に走る気にもならない。ここは紳士的かつ無難な案を、と思って相手に次の行き先を提案した。)
特にないなら賀茂大橋をぶらり散歩するのはどうだ。
この時間なら人も少なかろう、ちょっとは気分転換になるはずだ。
またまた~。そんなこと言っちゃって、あなた本当はそんなに嫌じゃないんでしょう?
寂しい者だから寂しくならないように群れるんです。乙女じゃないから絵面は悲しいですけどね。
(こんな天気の良い日和に女の子と共に過ごすことができたなら勝ち組だろうか。女の子同士のお出掛けであればきゃっきゃと楽しげだったかもしれないが、致し方ない。本人がどう思っているのかは定かではないが、自身としては彼といるのも楽しいものである。自由気儘に様々なサークルに赴いたり、講義をサボって出掛けたり、真面目に取り組んでいる学生とはできない経験だ。いくら不真面目といえど、勉学に励む学生を付き合わせて引き摺り下ろすようなことはしない。その点彼となら自由に行動できるから有り難いのだ。割り箸を持ち丁寧にも「頂きます」と手を合わせてから猫ラーメンを啜る。まさに求めていた旨味が口に広がり、からからに渇いていた心と身体が満たされるような気さえする。本当に美味しい。またすぐにでも食べたくなるような味である。出汁に中毒性がある。食事に気を取られていたために課題やら講義やらといったもののことは一切考えていない。普通の教員ならば平日のこんな時間に出会うこともあるまい。あてもなくのんびりと彷徨うのは時間の無駄であり、最高の贅沢でもある。ラーメンを咀嚼し、汁も最後の一滴まで飲み干すと、師匠への不平垂れつつ徐に立ち上がる。急かすことはしないまでも、そろそろ向かいたいものだと目を向けて)
そうですね。せっかくですし少し散歩しましょう。目的もなくふらふらするのもたまには良いもんです。
あとで甘味でも食べましょう。師匠にカステラを持っていってそれきりなんです。あの人忙しいからって追い返されましたよ。少しくらい分けてくれたって良いのに。
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