せんせい、あのね。(〆)

せんせい、あのね。(〆)

女子生徒  2024-04-30 23:32:52 
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  • No.850 by 御影 みき  2024-09-11 10:59:48 



……ん、…。


( 彼に体を寄せている間は幸せそうにふわふわにこにこ表情も綻んでいたものの、ベッドに下ろされ彼の体が離れていけばその眉はむむ、と顰められ離れていかないでと言わんばかりに無意識に彼の服の裾を掴み。ガタガタと窓を揺らすほどの風とどこかの地域では道路が冠水したらしいほどの大雨のなか、不思議とこの部屋だけが(みきにとっては)穏やかで安心感のあるもので。顰められた眉は少しすればふっと穏やかな寝顔にころりと変わり、「 …せん、せ……だいすき……。 」と無防備な唇から小さく零れ落ちた言葉はどうやら夢の中でも彼に求愛をしているらしいみきらしい言葉。ただこれが別の異性の家だったとしたならばこんなにも警戒心なしにころっと寝落ちしてしまうようなことは決してなく、しっかりとした大人、教師である彼を信頼 ─── もとい残念ながら自分の事をなんとも思っていないのだろうという日々の彼からの対応によるもので。 )





  • No.851 by 鳴海 司  2024-09-11 11:31:36 




ふう………、!っと、
あー…こいつはもう……!

( やっと寝かしつけた子供を起こさないように頑張る母親とはこんな気持ちなのだろうか。そろそろとその場を離れようとした所で寝ているはずの彼女の眉間には不満げに皺が寄せられ、服を掴まれればくん、と突っ張ってしまい危うく体勢を崩しかけて。何とか保てたもののそれ以上に離れることは出来ずに立ち尽くしていれば、こちらで起こっている静かな戦いなど知らない彼女はへらへらといつもの台詞を。夢でも現実でもやっている事が変わらない彼女が可笑しくてつい笑みが零れては、その穏やかな寝顔に掛かった髪を指先でさらりと除けながら「…警戒心無さすぎ。俺も一応男なんだけど。」と、ぽつり呟いて。もちろん彼女の(ひいてはご両親の)信頼を失うようなことは絶対にしないと言い切れるが、好きだ何だと日頃言う癖にここまで無防備だと少し複雑な気もするようで。とはいえ、彼女のそこ無警戒さを磨き上げてしまったのは紛れも無く自分なのだがそんな事にはこれっぽっちも気付かずに。 )


  • No.852 by 御影 みき  2024-09-11 12:32:20 





─── せんせ、…それは食べちゃダメ……それは、……ふぐ太郎の……ごはん……ふふ、……スゥ…。


( 親の心子知らず、とは言うけれどこの場合は教師の心生徒知らずといったところだろうか。一体どんな夢を見ているのか、彼の心中やら葛藤やらはなんにも気付くことなく寝言をむにゃむにゃと零せば楽しそうに頬を弛めて、だがしかし彼の服を掴む手はなかなか緩むことはなくしっかりと握ったまま。数分ほどその状況が続いたうち、だんだんとみきの眉がむむむ、と寄っていけば「 だめ、…食べちゃ、 …お腹壊しちゃッ─── ゆ、…夢か……。 」と恐らく夢の中の彼がとんでもない行動に出たのだろうか、ハッキリと拒否の言葉を零しながら飛び起きて。ぜぇはぁと深呼吸を繰り返した後にそうして隣の彼を見つけるなり彼の頬に両手を添えて「 せ、せんせー!大丈夫?お腹壊してない?痛くない? 」と夢か……。と先程自分で呟いたばかりなのだけれど若干寝ぼけているのか念の為なのか、不安そうな色の滲む夕陽色の瞳で真剣に彼の無事を問いかけて。 )



  • No.853 by 鳴海 司  2024-09-11 16:15:51 




────おい。
どんな夢見てんだこいつは…。

( こちらの心中を他所にさぞ楽しい夢を見ているのだろう、頬を弛ませる彼女を微笑ましそうに眺めていれば何とも聞き捨てならない寝言が飛び出て。つい反射的にツッコミを入れてしまえば、夢とはいえ彼女の中の自分像に一抹の不安を覚えてしまう。そのまま楽しそうにしていること数分、台詞と表情が段々と渋いものになっていったかと思えば慌てた様子で飛び起きた彼女に頬を両手で挟まれたままじとりとした視線を向けて。「おかげさまでな。さっき食った晩飯はちゃんと人間の食べ物で美味かったし。」と、夢と現実の狭間を未だうろうろとしている彼女に、先ほど食べた現実のご飯をわざわざピックアップしては口元だけにっこりと。 )


  • No.854 by 御影 みき  2024-09-11 17:06:51 



よ、良かったあ……やっぱ夢だった…。
びっくりしたよぉ、せんせーが突然ふぐ太郎の餌食べちゃうんだもん。

( 彼の無事を確認しては、はぁあ…と大袈裟にため息を吐いてはじとりとした彼の視線にも負けずに漸くじんわりと覚醒してきたのかその頬をふにふにと触りつつ夢の中の彼の行動をぽつりぽつりと話し始めて。あくまで夢の話なので現実の彼はお腹を壊すどころかどうやら自分の作った夕食に満足してくれているようでみきの表情は嬉しそうに緩められ。だがしかし、そういえばさっき寝たはずのソファよりも随分今自分が座っている場所が柔らかい気がする…と改めて下を見てみればそこは紛れも無いベッドで、みきは思わずピシャリとそのまんまの状態で固まって。今、私、好きな人のベッドに座ってる。と自覚してしまえばじわじわと顔に熱が集まってきて、外の大荒れの天気と同じくみきの心もワッと荒れ始め。「 み、みき、せんせーのベッドで、ね…寝ちゃった…! 」と、ちょっと考えてみればソファで寝ていた自分を彼がベッドに運んでくれたのだと分かるけれど混乱した頭ではそれどころではないのか、はわわ…!と赤くなったり大丈夫!?と焦ったりくるくる表情を変えながら自分の今の状況になぜだか目の前の彼に見れば分かることを報告して。 )




  • No.855 by 鳴海 司  2024-09-11 17:58:12 




お前は俺を何だと思ってんだ…。
例え飢えても魚の餌は食わねーよ、腹膨れないだろあれじゃ。

( 両手に挟まれた頬はされるがままに、漸く現実へとしっかり着地した様子の彼女へじとりとした視線を投げかけたまま。同じように大きめの溜息を吐くも返す言葉は何だかズレていて、聞きようによってはきちんと腹に溜まるようなものは食べるのではと思わざるを得ないだろう。しかし彼女自身が今いる場所を確認した途端に固まったかと思えば、次いで忙しなく変わる表情に可笑しくなって小さく笑みを浮かべて。「ソファよりは寝心地いいだろたぶん。ていうか今日はお前ここで寝ていいから気にしなくていーよ。……嫌じゃなければだけど。」元々今日は彼女にベッドを使ってもらうつもりだったので心配する言葉には大丈夫だと頷いて。とはいえ勝手に運んだのもそうだが、他人の布団で寝る事に抵抗があるならば話は別。そうなれば残りはソファしかない為、彼女が少しでも快適に寝られるように工夫しないといけないわけで。 )


  • No.856 by 御影 みき  2024-09-11 18:55:43 



お、お腹膨れなくても食べちゃダメだよ……。


( 頬に添えた手は特に外されることもなく、どうやら今日は人の目が確実にないせいかちょっぴり彼の警戒心が薄いような気がしてこれ幸いと柔らかな彼の頬をちいちゃな手でしっかりと堪能して。だがしかし想い人の言葉はちゃんと耳ざとく聞いているのか困ったように眉を下げて笑いながら例え腹が脹れたとしても食べないでほしいとやんわりと諭して。家主からの気遣いや優しさにキュ…とときめいてしまうけれど、それはそれとして突然押しかけた身でありながら堂々とベッドを独り占めできるほどの図太さはさすがに持ち合わせておらず「 だ、だめだよ。ソファで寝たら体痛くなっちゃうよ! ……それに、おっきいベッドで1人は寂しいもん。 」と彼の両頬からするりと手を下ろせば高校生にもなってこんなわがままを言うのも恥ずかしいのか小さな声で本心を付け足して。ついでにさらに追記するのならばいつ来るか分からない雷鳴に1人で怯えるのも怖いので彼にそばにいて欲しいのだ。それに好きな人のベッドで眠れるなんてイベントが嫌なわけがなく、ベッドで眠りたいのは山々なので。 )




  • No.857 by 鳴海 司  2024-09-12 07:19:22 




じゃあ俺が飢える前に御影にまた作ってもらわなきゃだな?

( 実家以外で食べる誰かの手料理というものは存外心に染みたようで、晩ご飯はしっかりと食べ終えたにも関わらず自分の舌はまた彼女の手料理を求めているらしい。こてりと小首を傾げてはにぃ、と口角上げて。まったく普段はどれだけ諫めようがぐいぐいとくるくせに、こういった所は変に律儀な彼女が余計に可愛らしく感じて。「別に1日くらい平気だよ。──…寂しいって言われても……うーん…、じゃあお前が寝るまでここにいるからそれでいいだろ?」窓の外では今か今かと雷が待ち構えている事など知らず、やれやれと溜息を吐いてはベッドの横に腰を下ろして。御影母の"一線を超えなければ"という台詞が妙に耳に残っていて、もちろんそれが無くとも同じ布団で寝るなんてそもそも考えてはいないのだが。 )


  • No.858 by 御影 みき  2024-09-12 09:07:42 




……えへへ。しょーがないなぁ。

( ぱち。と彼の言葉に大きな瞳を丸くしてはまるで雪が解けていくようにじんわりと頬を緩め、仕方ないだなんて言いつつもその声色は心の底から嬉しそうで愛おしそうで。もしかすると、でもなくどうやら自分は作戦通り好きな人の胃袋を掴むことが出来たようで作戦は大成功。普段からの家のお手伝いやバイト先で店長から料理を教わった甲斐があるというもので、彼が望むのであればいつだって手料理を作ってあげようと幸せにぽかぽか暖かい心でひっそりと決意をして。こんなに我儘を言っても何やかんや彼は甘やかしてくれ、ちょっと子供っぽすぎたかな…なんて小さく自分の狭量さに後悔しつつも決して同じ布団に入ろうとしない彼の気遣いはみきにとってはちょっぴり不満なのか小さく唇を尖らせながらも「 …… ん。 」と誰から見ても納得していなさそうな様子でこくりと頷き。それから渋々と言ったように布団に横になっては、少しでも彼と触れていたい乙女心で先程離したばかりの彼の手を取ってそのまま自分の頬にぴとりと添えさせて。 )




  • No.859 by 鳴海 司  2024-09-12 11:30:19 




そういやバイト先でも料理してんの?
てっきりホールだけだと思ってたんだけど。

( すでに結婚して家庭を持っている友人の奥さんは料理が上手だと、彼本人か嬉しそうに話しているのを飲みの席でよく聞かされることが多く。そんな友人から『お前なんか普段料理しないんだから、絶対に料理の上手い嫁さん見つけろよ!』なんて言われれば余計なお世話だと笑い飛ばす所までがお決まりの流れ。そんなことを思い出しながら、ふと先ほど作ってくれた料理にしっかりと酒のつまみに最適なものが入っていたことに改めて気付けばそのレシピの出所が気になったようで。こちらの心中など彼女には関係ないようで、一応は頷きながらもむすりと不満げな様子に眉を下げて小さく笑いを零し。そばに居るだけのつもりだったのだが、まさか手を取られたうえに頬に添えさせられる形になるとは。彼女の行動にぱち、と目を丸くしては「…寝にくくないか?」とくすくす笑いながら、手を退けることなくその様子を見守り。 )


  • No.860 by 御影 みき  2024-09-12 12:40:47 



んーん、ホールだよ~。
ちょっと早めに行って仕込みとかお手伝いしてる時に教えてもらうの。

( 彼の言葉にふるりと首を横に振っては業務時間外に習っているのだと答えて。お陰様でメニューにはない料理だったりお通しとして出しているようなちょっとしたアテの作り方まで教えて貰えるので個人的にはとても助かっているらしくその表情はどこか自慢げで。普通の料理ならばお母さんから教えて貰えるけれど、さすがにお酒のおつまみならばその道のプロに聞いた方が確実に胃袋を掴めるだろうという悪知恵が働いた結果らしく。彼の為、だなんて言うだけ野暮なのでそこは黙っておくけれどその瞳は真っ直ぐに彼を見つめているためそんな考えはきっと彼にはバレバレなのだろうけど。未だ不満げな表情のまま簡単に自分の顔を覆えてしまう彼の手に頬をすり、と擦り寄らせては「 だってぎゅってできないから…。 」と仕方なく手だけで我慢しているのだと言いたげな瞳で優しげな瞳でこちらを見下ろす彼を見上げ。だって少女漫画なら一緒のお布団で寝れるもん。なんて彼に恋してからというもの何故だかよく選ぶようになってしまった教師と生徒の恋物語たちを思い出してぷく。と頬を膨らませ。 )



  • No.861 by 鳴海 司  2024-09-12 17:12:24 




へえ、そういうとこ真面目だよな。
…じゃあ御影が作るおつまみは店長さん直伝ってことか、美味いわけだ。

( 動機はどうあれ、時間外に学ぼうとする姿勢は素直に尊敬できるので感心して。ましてや教えてくれる相手が本業なので信頼度は抜群、彼女の料理の腕も更に高まるのだろう。友人の言う"料理の上手い嫁さん"という立ち位置に彼女が収まるのかは神のみぞ知るところではあるが、もしもその腕を奮う相手が自分じゃなければ正直羨ましいという気持ちは持ってしまうかもしれないなと、顔を出した気持ちに対し彼女にバレないよう苦笑を零し。膨らんだ頬で何故だか譲歩していますとでも言わんばかりの彼女に、「だってって言われてもなぁ……つーかそもそも何で当たり前に一緒の布団で寝る前提なんだお前は。」と溜息を吐いては、誘導された手はそのまま彼女の柔らかい頬をむに、と痛くない程度に摘んで。 )


  • No.862 by 御影 みき  2024-09-12 18:27:24 






えへ。
店長直伝なのもあるけど、せんせーへの大好きの気持ちもいっぱい入れてますから。


( ふふん、と自慢げに口角を上げては隠し味の愛情も彼が美味しいと思ってくれる理由のひとつなのだとこっそり答えて。ただのプラシーボ効果かもしれないけれど、それでもやはり何も考えずに作った料理と誰かを想って作った料理では圧倒的に後者の方が美味しく上手に作れる気がするのもまた事実。そもそも料理の上達を求めた理由が彼のお嫁さんにいつなっても平気なように、なので当たり前かもしれないけれど彼に作る料理には等しく彼への愛情がこもっているようで。むに、と頬を柔く挟まれれば勿論それに抗う訳もなく自動的に唇を突き出しながら「 んむ。だって雷の日はいつもはつばさをぎゅってして寝てるし、少女漫画ではよくあるもん……。 」 と不満気な瞳でもそもそと答えて。これが冬だったらこう…寒いとか何とか理由を付けてぎゅってできるのだけれど、残念ながらまだまだ夏真っ盛りなので寒いどころかくっつくと弟には暑いと文句を言われてしまうようなレベルなのでなかなか思うようにはいかないらしく言い訳を重ねていき。 )



  • No.863 by 鳴海 司  2024-09-12 22:01:35 




はは!食べ過ぎたら胸焼けしそうだなそれ。

( 恥ずかしげも無く胸を張って堂々と隠し味を答える彼女が可笑しくも愛しくて、抑えきれず破顔してはくすくすと笑い。彼女がそこまで上達を目指す理由がまさか自分だとは思っておらず、きっと普段から料理が好きだからこそなのだろうと的外れの納得を。自分の舌に慣れ親しんだ実家の味とはまた違い、紛れも無く自分の為だけに作ってくれた料理は彼女からの愛情の味がする。そう考えれば何だかほわほわと心が暖かくなるようで、笑みを浮かべたまま優しい眼差しで彼女を見つめて。突き出された唇のまま器用に言い訳を述べる彼女に「漫画は漫画だし、お前が普段抱きついてんのは弟だろ?……ったく、こっちの気も知らないで…。」と、ひとつひとつ丁寧にその言い訳を潰していけば最後は小さく小さく呟いて。教師という枷のおかげで御影母の言う"一線"を超えることは無いだろうが、それでも一応はひとりの男。色々と我慢せざるを得ない状況を無邪気に押し付けようとしてくる彼女はやはりタチの悪い小悪魔だと眉を下げて。 )


  • No.864 by 御影 みき  2024-09-12 23:01:10 



む、胸焼けなんてしないもん!
いっぱい食べたらそれだけみきのこと好きになっちゃうの!

( 彼の笑顔にきゅん。とみきの心の柔らかい部分に改めて恋の矢が突き刺さってしまえば、薄らと染まった頬を膨らませながら照れ隠しに隠し味の効能を嘯いて。残念ながらみきは魔法使いでは無いので手料理にどれだけ愛情を込めてもそんな効能は無いのだけれど、あくまで彼が自分のことを好きになっちゃったらいいなの気持ちである。信じれば夢は叶うって夢の国も言ってるし、それが叶うにしろ叶わないにしろ願うだけならタダなので。丁寧に1つずつ此方の言い訳を潰していく彼にみきの不満気な眉間のシワは更に深まっていくものの全てが正論なのでなんにも言い返すことは出来ず、だがしかし最後の彼のつぶやきだけは上手く聞き取れなかったのか「 ?なあに、? 」その状態のままきょとん、と瞳を丸くすれば全くもって彼が今何と戦っているかもなんにも知らないような真っ直ぐな瞳で不思議そうに彼を見つめるだけで。 )



  • No.865 by 鳴海 司  2024-09-13 11:41:33 




何だそれこえーよ。
…ま、他に被害者を増やす訳にもいかないから俺は食べるけど。何ならもう食べちゃってるし。

( どうやら彼女の手料理には何とも恐ろしい魔法がかかっているらしく、その効能とあからさまな照れ隠しにけらけらと笑えば薄らと目元に滲んだ涙を拭って。少しして笑いは落ち着けど口元には笑みを携えたまま、そんな恐ろしい手料理を食すのは自分だけで充分だと肩を竦めて。とはいえ実際に彼女の手料理は美味しいため、食べたならば彼女に対して好意を抱く男子が増えることは容易に想像できて。それで言えば案外魔法も嘘じゃないかもな、なんて思えば尚更被害は自分だけで食い止めねばと微笑んで。不満げなまま、聞こえなくていい所をわざわざ聞き返してくる彼女に「何もなーい。ほら寝ろ。」と、こちらを見つめてくる夕陽色を隠すように掛け布団をその顔までぽふ、と掛けて。 )


  • No.866 by 御影 みき  2024-09-13 20:49:49 



!……独り占め?

( ぱぁあ!と彼の言葉に嬉しそうに瞳を輝かせては自然と緩んでしまう頬はそのままに、決して彼的にはそのつもりで発言したのではないと理解はしていながらもからかい混じりに問いかけて。万が一、億が一彼にその気持ちが少しでも存在したのならばこうして愛情を込めるのはせんせーだけにだよなんて言えるけれど、きっとその時はまた呆れられてしまうんだろうなと楽しげに微笑み。ぽふ、と掛け布団が顔まで覆ってしまえばもぞもぞと身じろぎをして瞳だけ覗かせては「 んふふ。せんせーの匂い。ドキドキして寝れないかも。 」とこうして今自分を包んでいる全てから大好きな人の香りがしてふにゃふにゃと笑ってしまい。……こうして頭からお布団を被ってたら彼の香りに包まれて雷も遠くなる気がするから、今日はこうやって眠ろうかなぁなんて苦手な雷の克服方法をこっそりと作戦立てながら。 )



  • No.867 by 鳴海 司  2024-09-13 23:50:43 




あー……、そうだな。
他の奴らには食わしてやんない。

( 分かりやすく輝いた瞳に少し考える素振りを見せては、ぱちりと視線を合わせては頷いて。揶揄うような彼女の発言にはお返しとばかりに独占欲をそのまま言葉にすれば悪戯っぽく口角を上げて。──いつかこの独占欲が本物になる日がくるのだろうか、なんて頭の片隅で薄らと考えてみて──。自分の布団からひょこっと顔を出す彼女、もとい生徒を見るのは何だか複雑な気がするのが本音だが。柔らかく笑う彼女に「嗅ぐなヘンタイ。」と笑いながら軽口を返していれば、漸く本日の雷を克服できそうなこのタイミングを見計らったかのようにカーテン越しに光る窓。あ、と声を出す暇もなくゴロゴロと雷鳴が唸れば、ドン、と一際大きい音が部屋全体を震わせて。「──っお、今のでかかったな…!近くに落ちたか…?」とさすがに驚いたのか目を丸くしながら未だ唸りの名残を小さく鳴らす窓の外へと視線を向けて。)


  • No.868 by 御影 みき  2024-09-14 05:12:06 





!!!!
ぅ、……く、食いしん坊だ……。

( たまには自分も彼のことを困らせてみたくて仕掛けた罠は何倍にもなって返ってくるもので、ぱち!と大きく開かれた瞳は彼のいたずらっぽい笑顔を見るなり恥ずかしそうに視線を彷徨わせては最終的に逸らされて。いくら冗談だとわかっていても好きな人から独占的な言葉が出てくるとときめいてしまうのは恋する乙女のしようがないところで、勿論当たり前のようにみきもそれは例外では無いのでしっかりと薄暗い室内でもわかるほどに頬は桃色に染まり。くすくすと楽しげに笑いあっていたのも束の間、ピカッと窓が昼間のように明るくなったかと思えばその瞬間にビリビリと鼓膜を揺さぶるような雷鳴?──もしかしたら近くに落ちたのかもしれない?──が轟き、「 っ、~! 」と声にならない悲鳴を上げながらみきがくるまっている布団は分かりやすく大きく跳ねて。これは無理、お布団だけでは耐えられない。そう確信するか否やご丁寧に布団からもそもそと抜け出しては小さく震える体でそのまま彼にぎゅっと抱きつき「 や、やっぱやだ。こわい。 」と涙をいっぱいに貯めた瞳で彼に助けを求めて。 )



  • No.869 by 鳴海 司  2024-09-14 08:38:04 




お前の飯限定だけどな。

( 逸らされた視線に勝ちを確信してはしてやったり顔でにやり。たまに不意を突いてくるのにはやられてしまう事もあるが、こうして反撃が上手く決まればやはり少しだけ気分も良くなって。そもそもそこまで大食漢では無い…どころかどちらかと言えば少食寄りなので、食いしん坊だなんて人生で初めて言われた事に可笑しそうに笑みを零しながら。薄暗くなってきている事に今更気付いては、机の上に置いている室内灯のリモコンを取ってスイッチオン。部屋の中が明るくなれば色のついた彼女の頬は更に分かりやすく、改めてそれを目にすれば心の中に愛しさがほんのりと湧き上がり。雷が存在感を示す窓の外に注意を引かれていると、ごそごそと衣擦れの音が聞こえた後に突如抱きつかれて瞬間体は固まり。普段であれば溜息のひとつでも吐きながらゆっくりと引き剥がすところだが、今の彼女からはいつもの明るさは消えて純粋に怯えている様子。そんな相手を引き剥がすなんて酷なことはさすがに出来ず、「…大丈夫大丈夫、停電にもなってないし近いだけで大した事無いと思うぞたぶん。」と、その背中を優しくぽんぽんと叩いて。 )


  • No.870 by 御影 みき  2024-09-14 09:49:49 



っ、…も、もうおわり!

( ただでさえときめきで大変なことになっているのに更に続けられた彼の言葉に両手で顔を隠してしまえばあっさりと白旗を上げてしまい。明るくなってしまった室内ではきっと赤くなってしまっているのであろう自分の表情が彼にバレバレなので(そもそも暗くてもバレていたであろうことはさておき)、ちらりと悔しそうな瞳だけを覗かせてはまたピャッ!と顔を隠して完全ガードを。まだ耳に低く残る雷鳴の音は安心させるような優しい声色の彼の声に上書きされていき、飛び出してしまうのではないかと思うほどにドキドキと煩く鳴っている心臓はぽんぽんと叩かれる背中に合わせてだんだんと落ち着いていくようで。だがしかし停電になっていないとはいえやはり外から聞こえるゴロゴロという雷の唸り声に一度張りつめた緊張や恐怖の糸はなかなか元には戻らないようで、「 せんせ、……今日だけ。今日だけ一緒に寝て、? 」とぎゅっと彼に抱きついたまま未だ怯えたような声色で小さく問いかけて。だって布団はこうして背中を叩いてくれることもなければ大丈夫だと囁いてくれることもない。音や光からは多少守ってくれるかもしれないけれどその後のアフターフォローはなんにもないのだから。 )




  • No.871 by 鳴海 司  2024-09-14 14:19:09 




…っ、……んー…、

( 彼女の様子を面白おかしく楽しんでいたもののその時間も長くは続かず、雷によって一気に恐怖に怯える彼女を今はどうやって宥めるかが最優先事項。不可抗力とはいえ生徒を家に入れたうえに泊める事になっただけでも自分の中では相当悩んだ結果なのだが、同じ布団で寝るというのはそれ以上のこと。どうしてもすぐに頷くことが出来ずにいたが、ここまで怯え切っている教え子を突き放せるほど冷たい人間にはなれないのは自分でも分かっていて。覚悟を決めたように小さい溜息をひとつ吐けば「──…ほんっとーに仕方なくだからな。」と、彼女の訴えに漸く腹を決めた様子で頷いて。…と言ってもとりあえず隣で横になって、彼女が眠りに落ちればそっと抜け出てソファに戻ろうという算段ではあるのだが。 )


  • No.872 by 御影 みき  2024-09-14 15:37:37 




……うん。ありがとう、だいすき。


( 彼が頷くだけでみきの瞳は誰が見ても安心したようにほっとした色を宿し、更にはふにゃふにゃと嬉しそうに花が綻ぶような笑顔を浮かべて。改めてぎゅう、と彼の胸に顔を埋めるようにして抱きしめては安心しきったふわふわした口調で今思っていることを隠すことなく伝えてそのままこてりと大人しくベッドに横になり。怖くなくなった!と胸を張って言えはしないけれど、彼の一言だけで先程まであんなに怖かったはずの雷はどこか遠くに行ってしまったかのような心地すらしてさっき自分の心を占めていた嫌なドキドキは心地の良いドキドキに早変わりして。「 ……ね、せんせ。他の人には仕方なくってしないでね。 」 ぽそり、と彼の腕の中で小さく小さく呟いた言葉は何とも自分勝手で自分と彼の関係では全くなんの拘束力もないただのお願いに過ぎないのだけれど、それでもどうしても自分以外の誰かに彼がこうしているのは嫌で。 )




  • No.873 by 鳴海 司  2024-09-14 20:14:51 




はいはい、どーいたしまして。

( 自分の言葉ひとつ、行動ひとつで先程まで怯え切っていた彼女の表情がここまで柔らかくなるのであれば正直悪い気はしない。真っ直ぐ伝えられる感謝と安堵は何だか照れ臭く、誤魔化すように彼女を直視しないまま同じようにベッドに横になり。せめて背中を向けようという試みは彼女のハグによって阻まれてしまい、抵抗するのも早々に諦めては抱き着くその背中を再び優しくぽんぽんと叩いて。寄り添っているおかげで腕の中から聞こえた小さな呟きに一瞬きょとんと目を丸くすれば、「…こういう面倒はお前だけで手一杯だからな。」と溜息をひとつ。しかしその声色は優しさを含み、少し遠回しではあるがはっきりと彼女のお願いを受け入れるように答えて。 )


  • No.874 by 御影 みき  2024-09-14 21:54:01 




……えへへ。
それならいーや。みきだけにしてね。

( 彼のお家で、彼のお布団で、彼に包まれて眠っている。間違いなく現実なのだけれど夢のようなこの状況だけでもみきにとっては充分に幸せだったのだけれど、ため息を零しながらもその言葉の音色には間違いなく優しさの籠った彼の返事に満足そうに笑えばまた甘えるようにすり、と彼に体を寄せて。大きな雷も先程の1回だけであとはゴロゴロと唸るだけなのが幸いし、更には彼の体温や香りにまたうとうとと心地よい微睡みが襲ってきてとろんと瞳が蕩けるようにまぶたが重くなり。けれどこんなに幸せな状況なのだからもう少しだけ堪能していたいのか「 ん、……。 」とゴシゴシと目を擦って何とかその眠気になんとか抗おうと。 )




  • No.875 by 鳴海 司  2024-09-15 10:42:16 




ばか。
生徒と一緒に寝るのなんか最初で最後だよ。

( 片肘を立てて手を枕にしながら甘えながら可愛らしい我儘を零す彼女に溜息を吐いて。そうして甘えてくる様子はやはり子供らしいとも思うのだが、抱き着いてくる彼女は確かに自分の服を着ているし布団だって自分のなのに、微かに鼻腔を擽る香りにくらくらと反応してしまいそうになるのは正直いただけない。背中に手を回してはいるが抱きしめている訳ではないのも少しばかりの抵抗の証で。あからさまに眠気と戦い始めた彼女に気付けば「…ほら、眠いんなら寝な。心配しなくても雷が鳴ってる間はここにいるから。」気を許してくれているとはいえ、やはり他人の家ということもあって緊張もあるしそもそも今日1日の疲れだってあるのだろう。くす、と笑みを零せば小さな子供をあやすように声を掛けて。 )


  • No.876 by 御影 みき  2024-09-15 14:33:05 




じゃあ、早く卒業しなくちゃ。


( 面倒ひとつは自分だけで十分、そして生徒とこうして共に寝るのは最初で最後だというのならば自分がさっさと卒業をしてしまえば次が来るということ。なんて上手に言葉の節々を自分の良いように解釈をしては少しだけ体を離して彼のダークブラウンと目線を合わせてにこにこと微笑んで。それから眠気と戦っていることが簡単に彼にバレてしまえば、またもそもそと彼の胸に顔を埋めるように抱きついて「 ずっとがいい、…。 」といやいやと首を振り。雷が鳴っている間だけじゃなくて、自分が眠ったあとも、それから起きるまでずっとこうしていたい。自分が眠ったらきっと彼は布団から出ていってしまうのだろうと乙女の勘は敏感に働き、それならば少しでも起きてこの時間を堪能したいのだと眠気に抗おうと頑張っているのだけれど子供あやすような彼の優しい声は水泳の授業の後の数学の授業みたいに蠱惑的に睡眠へと誘う魔法のようで。 )




  • No.877 by 鳴海 司  2024-09-15 19:54:34 




──…そうだなぁ、
卒業したらまたこうするのも考えてやらなくもないかもな。

( 上手いこと揚げ足を取られれば目を丸くすること一拍、こちらを見つめてくる夕陽色から目を逸らさずに可笑しそうに口角を上げて。確かに自分が懸念しているのは相手が"生徒"だからであって、その枠を外れてしまえば何ら問題は無いことも事実。…とはいえ卒業した後に"元生徒"である彼女のことを1人の女性としてすぐに見られるかどうかはまた別の問題なのだが。顔を埋められたことで少しもごもごと籠ったように聞こえる声で小さく我儘を呟く彼女に溜息混じりの笑いが零れ。「はいはい。じゃあいるから安心して寝ろって。」普段はどちらかといえばお姉さん気質な一面を見せがちな彼女がここまで甘えるようになるとは、それほどまでに雷が嫌いなのかと少しだけ驚きもあって。出た言葉はとりあえずこの場を安心させる為のものだったのだが、彼女が寝た後にこちらもそのまま寝落ちしてしまって結局同じ布団で一夜を明かしてしまうことになるのはほんの少しだけ先の話。 )


  • No.878 by 御影 みき  2024-09-15 21:18:14 



…ふふ。んふふ。
うん。卒業したら。


( 真っ直ぐ絡み合った視線は逸らされずに優しくじんわりと心を溶かし、でもやっぱりそうして真っ直ぐからかわれてしまうと照れてしまうのでえへえへと照れ隠しに淡く染められた頬で微笑んで。誰かの目もない2人っきりだけの空間だとやっぱりちょっと彼は甘々な気がして、いつも彼に振り向いて欲しくて色んな手を使ってアピールしているのだけれどいざ甘やかされてしまうとすぐにいっぱいいっぱいになってしまうのはどうにかしなければならないなぁとちょっぴり悔しい気持ちはあるのだけれど。彼の言葉に安心したように笑顔を零せば改めてぎゅう。と抱きつけば「 ん。……おやすみ、せんせー。だいすき。 」とぽそぽそと囁くような甘ったるい声でおやすみの挨拶と、それからいつもの台詞を零して。それから数十秒もしないうちに無防備な寝顔を晒して静かな寝息が聞こえてきたものの、彼の胸元の服をきゅうと掴んだ手は眠りに落ちたあとも決して離されることはなく甘えたままで。 )




  • No.879 by 鳴海 司  2024-09-16 14:53:02 




ん、おやすみ。

( 彼女の言葉に頷いただけなのにほんのりと染まる頬に、柔らかく笑うその仕草が照れ隠しだと分かれば釣られるように笑みを零し。自分でも今日はだいぶ彼女に甘いのは自覚しているのだが、少しだけ入った酒と自分の家という絶対に他者の介入の無い場所、さらに言えば外は台風で大荒れという状況では警戒心が緩んでしまうのも致し方無い事だろう(と、自分に言い聞かせているだけかもしれないが)。眠る前の挨拶を返してから少しして、規則的な寝息が聞こえてくればつい反射的にそちらに視線を向けて。普段から可愛らしいその顔は寝ていれば更にあどけなく、騒がしく準備室に走ってくるいつもの彼女とはまた違った顔を見ている気がして。その様子を微笑ましく見守っていれば、添い寝特有の温もりに加えて布団に寝転んでしまった社会人の弱さは遺憾無く発揮されることになり。段々と睡魔に襲われてしまえば微睡みに抵抗するも束の間、あっという間に意識を手放してしまい彼女がしっかり寝入ったのを確認してから布団から抜け出そうという自分の計画はあっさり破綻して。 )


  • No.880 by 御影 みき  2024-09-16 16:22:00 





─── ん、…。
!!!!


( とても幸せな夢を見た。ただただ自分と彼が2人で誰かのおうちで笑いあっている夢なのだけれど、自分を見る彼の瞳が愛おしい人を見つめるような其れでとても嬉しくて擽ったくて幸せだった。どんな話をしていたかなんては全く覚えてないけれど、ただ楽しくて幸せだったということはぼんやりと記憶の中に在って。─── 翌日。時刻で言えば6時。普段からの規則正しい生活や寝起きの良さが幸いしてパチリと瞳を開いては寝起き早々目の前に好きな人の寝顔があって思わずびく!と肩を跳ねさせて。だがしかし直ぐにそういえば昨晩彼の家に緊急避難させてもらったんだった…と思い出せば普段よりもどこか幼く見える可愛らしい寝顔をじっと見つめて。普段こんな風に見つめていたら文句を言われてしまうけれど、寝ている間なら見放題。そう、寝ている間なら。「 …せんせ、だいすき。 」規則正しい寝息を立てている彼を起こさないように小さな声でぽつりと呟けば、そのまま無防備に瞳を閉じている彼の唇─── ではなく頬に自身の柔らかな唇をちゅ、と押し付けて。唇はさすがにちょっと、自分も初めてだし寝込みを襲うようで申し訳なかったので。だがしかし、じわじわと自分の大胆な行動に羞恥心が沸いてくれば誤魔化すようにまた彼の胸元に顔を埋めて今の流れを噛み締めるようにぎゅっと瞳を閉じて。 )



  • No.881 by 鳴海 司  2024-09-16 20:41:05 




───…、んぁ、……?

( 仕事のある平日は何とか起きられるが、休みという認識があれば別。どちらかと言えば少し低血圧気味で朝には弱く、起きてもインドア派の自分にはもはや布団は恋人のような存在で。…悲しいことに、昼過ぎまで寝るというロングスリーパーではいられなくなってきている所に少し歳を感じてしまうのが否めないのだが。しかし寝ていても顔に何かが触れた感触には意外と敏感なもので、重々しくぱち…と薄ら目を開けてはぼんやりとした眼で自分の胸元に顔を埋めたままの彼女を見て。動きを止めたまま回らない頭でしばらくぼーっと何かを考えていれば(実際は寝惚けていて何も考えられていないが)、徐に手を回し抱き枕のように彼女を抱き締めては再び目を瞑って。もしも自分が彼女のように寝起きが良いタイプであれば、顔を埋められていてもその当人はすでに起きている事が分かったのだろうが。 )


  • No.882 by 御影 みき  2024-09-16 21:57:56 



!?!?


( どうしよう、勝手にちゅうしちゃった。せんせー起きてないかな、バレてないかな。未だドキドキの収まらない心臓はそのままに自分でもびっくりするほど大胆に行動してしまった数十秒前のことを反芻しては照れるを繰り返していれば突然自身の体がぎゅ、と抱き締められてびくりと大きく瞳を見開いて。起きたのかと耳を澄ませてみるものの聞こえてくるのは彼の穏やかな寝息だけで、寝惚けてるのかな…と先程のドキドキとはまた種類の違うときめきとドキドキを胸に抱えながらそろそろと自分も彼の背に手を回して抱き締め返しては「 …朝ですよー。 」と本当はこのまま抱きしめ合って眠っていたいのだけれどワンチャン寝起きのぽやぽやが見られるのでは…!?という堂々とした下心から小さく彼に声をかけながらうりうりとおでこを胸元に押し付けて。 )




  • No.883 by 鳴海 司  2024-09-16 23:08:41 




……んん…、あさ………?

( 抱き締める手には柔く力を込めたまま夢の世界へ──…旅立つ事は出来なかったようで。小さいとはいえ近くで聞こえる声に胸元のぐりぐりとされる感触、眠りを遮ってくるそれらに少し不満な様子で眉を顰めながら再びゆるゆると目を開けて。「んー……なんじ……、」先程よりは僅かに頭が回り始めたのか辿々しくはあるがぽつぽつと言葉を発しながら、時間を確認するために携帯を探そうとする動作は習慣なのでほぼ無意識に。片手で自分の頭ら辺やら彼女の背中側やらをごそごそと探し回りながらも、もう片手はしっかりと彼女を抱き締めたままで。 )


  • No.884 by 御影 みき  2024-09-16 23:52:39 



……かわいい。


( 下心満載の作戦はどうやら功を奏したようで、望み通りに辿たどしく言葉を零しながらもスマホを手探りする彼(しかも片方の手は未だに抱き締めてくれたまま)にみきの頬は思わずゆるゆると綻んでしまい思わず言葉をこぼして。でも恐らく昨日あのまま寝落ちてしまっただろうから彼の探し求めているものはこの周辺にはないのだろうけれど、眠たそうな顔でスマホを探す彼がかわゆくて愛おしくて彼が気が付くまでもうちょっと見ちゃおうと敢えてそこにはツッコまずに。現在の時刻を問いかける彼の言葉に自分が目を覚ましたということは大体朝6時前後なのだろう、と当たりをつけては彼の髪を整えるようににそっとよしよしと頭を撫でてたあとにまだ眠たそうな可愛いお顔に両手を添えては「 6時だよ、起きる時間じゃないの? 」とどこかお姉さんぶりながらもはちみつのように甘ったるい声色で現在の時刻を伝えて。まぁ今日はただの休日だし外もまだ雨や風も強いからもう一度寝てしまっても良いんだけど、と愛おしそうに優しい瞳で彼を見つめながら返事を待って。 )



  • No.885 by 鳴海 司  2024-09-17 09:28:26 




…ろくじ………。
はえーよ……まだねる………やすみだし…───っ!?

( 机の上に置いたままのスマホがもちろんベッドの上で見つかる事は無いのだが、ひたすら手に当たる感触を頼りに探し続けていれば答えが返ってきた事でぴたりと動きを止めて。教えてもらった時間が思った以上に早朝だった事と、頭を撫でられればその気持ち良さにまたもやうとうとし始め。ぽつりぽつりと返事をしながら抱き枕(と思っている)を再び抱き締め直しては瞼を閉じ────たものの、今話している相手は誰だっけ…とふと頭に浮かべば途端に覚醒してぱちりと目を開き。「…えっ、なん……っ!?…あれ、御影………え、?」目の前、どころか超近距離でほぼ密着といっても過言ではない状態の彼女に寝起きの思考ではまったく処理が追いつかず、抱き締める手を離すどころかただこちらを見つめる夕陽色から目を逸らす事すらも忘れて固まってしまい。 )


  • No.886 by 御影 みき  2024-09-17 16:49:10 




……なんでびっくりしてるの?
せんせーの方からぎゅってしたのに。


( また寝ちゃうのかぁ、とぽやぽや寝ぼけている彼の様子をにこにこと柔らかな笑顔で眺めていたものの、どうやら可愛い寝ぼけタイムは長くは続かないようでだんだん意識が覚醒していくのと同時に今現在の状況が上手く受け入れられない様子に思わずくすくすと笑ってしまい。びっくりしてるお顔も可愛い、お目目も綺麗。と明らかに教師と生徒の距離感では無い今の自分たちの体制を受け入れられない様子の彼をどこか蠱惑的とも言える瞳でじっと見つめては今この体制にしたのは紛れもない彼だと囁くように答えて。正確に言えば抱き締めたのは彼なのだけれどそれに抵抗もせず甘んじて抱き枕になることを受け入れた自分にもおそらく問題後あるのだけれど、でも好きな人に抱き枕にされるのを嫌がる子なんていないので(みき調べ)それは仕方のないことで。 )




  • No.887 by 鳴海 司  2024-09-17 19:30:41 




……、──は?

( とりあえずは現状把握を。昨日は確か御影が家に帰れなくなったから苦肉の策で自分の家に上げて、親御さんにも連絡と確認をとって…と寝起きの頭を必死に回していれば、こっちの気を知ってか知らずか可笑しそうに笑いを零す彼女。ベッドは彼女に譲って、雷が鳴らなくなるまでのつもりで隣に寝転んで……まさかそのまま寝落ちした?、そこまで考えが辿り着くも、悪戯に甘く囁かれた言葉に漸く今の体勢を把握すれば「───っ!?え、な、…わ、悪い…!」と、抵抗もせず大人しく抱き締められている彼女から慌てて手を離せば布団を跳ね飛ばす勢いで飛び起きて。やっと正常な思考を回転させ始めた頭に真っ先に浮かんだのは昨晩の電話で御影母に言われた"一線を超えなければ"の言葉。同じ布団には入ってしまったがお互い衣服の乱れ等は無いことを瞬間的に確認すれば記憶のある限りを思い出そうと頭を抱えて。 )


  • No.888 by 御影 みき  2024-09-17 21:19:51 



…ふふっ、……あはは!だめ、限界!
せんせーったら焦りすぎ……!


( 漸く今の体勢を認識したらしく布団が派手に捲れる勢いで飛び起きた彼の様子を見ては、最初のうちは笑いを堪えようとしていたもののとうとう頭を抱えてしまった彼を見てみきは思わず吹き出してしまい。本当に無自覚だったんだなぁ、とどこか他人事のように先程の抱き枕状態を思い出しつつも自分がこういう状態になったということは恐らく彼の元恋人たちもそうだったのだろうなと考えてしまえば少しだけもやもやと心に黒いモヤがかかり。けれど直ぐにそれを振り払うようにふる、と1度だけ首を横に振ればむくりと自分も起き上がれば布団の上にお姉さん座りをして「 朝ごはんなにがいい?パンはね、買ってあるの。ご飯も炊けばあるよ。……あ。それとも〝6時はまだ早いから寝る〟? 」と未だ混乱しているのであろう彼に実にマイペースに問いかけてはふと思い出したかのように先程の寝ぼけた彼がもそもそと零していた台詞をそっくりそのまま引用して首をかしげ。 )



  • No.889 by 鳴海 司  2024-09-17 22:36:46 




お、お前は…なに呑気に笑って……!
………っ、……こんな事聞くのもあれだけど…、その…
変なこと、してないよな……?

( 顔色が青くなったり赤くなったりと焦り倒している自分とは正反対にけらけらと面白そうに笑う彼女に眉を顰めるも、正直彼女のその態度には心のどこかで安心しているものがあって。もしも万が一、御影母の忠告を無視してしまうようなことがあったと仮定して、今の彼女の反応はどうだろうか?考えれば考えるほど自分の記憶に自信が無くなってきたのもあって、やはり気になる事は解決しておかなければと恐る恐る問い掛けて。──むしろ"変なこと"に近い事をされた側ではあるのだがもちろん知らないので──。何とも落ち着いた素振りの彼女に押され気味な気がするが、「なッ…!……っお、起きるしパンにする…。」と実際手を出した(抱き締めていただけ)のは自分なので何だか強気にはなれず。提案された選択肢は、朝から米を炊いておかずを作って…と、彼女ならやりかねないがさすがに悪い気がしたため少しでも手軽な方をと思ってパンを選択。頭をガシガシと掻きながら、何よりもまずしっかり頭と目を覚ますことだなとベッドから下りて。 )


  • No.890 by 御影 みき  2024-09-18 06:15:54 



、……さぁ。どうでしょう?


( 恐る恐る、と言ったようにこちらに問い掛けられた質問に今度はこちらがぱちりと瞳をまん丸にしてはぽってり赤い自身の唇を指先でふに、と触れながら楽しげに笑って見せて。 ずるい大人がいつも使ってみせる、するりとその手から逃げるような、丁寧に舗装された逃げ道をゆっくりと歩むような、そんな手。別に唇を奪った訳では無いけれど、でもなにだか正直にそれを言ってしまうのは癪な気がしてみきは敢えて濁してみたりして。だがしかし朝ごはんのリクエストを聞けばにこ!といつもの屈託のない笑顔を浮かべて「 ふふ。うそうそ!なーんにもしてないよ。ご飯用意してくるからまだちょっとゆっくりしてていーよ。 」とくい、と彼の服をベッドに引き戻すように軽く引っ張った後に自身もベッドから降りて。それから洗面所借りまーす、と言いながらぺたぺたと軽い足取りで顔を洗いに行けば、洗面所の鏡に映った自分があまりにも満ち足りた顔をしていて思わず笑ってしまったりなんかしてしまって。 )





  • No.891 by 鳴海 司  2024-09-18 08:30:17 




!……なっ…、

( あからさまに意味ありげな様子で唇に触れる彼女の所作に思うのは、寝惚けて自分がやってしまったのかということ。よもやされた側だとは思わず、生徒と教師という言葉と御影母とが交互に頭の中に浮かんでは消え。どう足掻いてもやってしまったという自責の念に囚われそうになっていたところ、突如として向けられた笑顔と共に"何もしていない"と告げられれば「──はっ…?…お、お前なぁ……!大人を揶揄うなって……!」と、不意に引き戻されたことでぽす、とベッドに腰掛ける形で逆戻りしては呆気に取られたような顔で苦言を呈して。洗面所へと向かう後ろ姿を目で追いかけながら、生徒に手を出していなかった事への安堵の溜息を大きめにひとつ零して。…それにしても誰かと一緒に寝るのはいつぶりだろうか。久しぶりに誰かの温もりを感じながら寝たおかげか熟睡していたようで(ドッキリのような目覚ましのせいでもあるかもしれないが)、寝起きの割りにはすっきりとした状態が少しだけ心地よかったりして。 )


  • No.892 by 御影 みき  2024-09-18 16:56:33 



─── でーきた。
せんせ、朝ごはんだよー。


( 顔を洗ってスッキリすれば早速朝ごはんの準備。2回目ともなればこのキッチンとはすっかり仲良くなったもので、パンを焼いている間に目玉焼きとスクランブルエッグ、それから昨日のカレーで余った野菜たちを使った野菜スープを用意すれば彼が飲むだろう珈琲の準備までまとめてこなしてしまい。これは居酒屋の店長から教わったものではなく完全に御影家の日曜朝の食卓メニューなのだけれど、もしこれを彼が気に入ってくれたら嬉しいなと完成した朝ごはんを見下ろして満足気に頷き。ローテーブルにご飯を運びながら彼へと声をかければ、一人暮らしのお部屋というのは大して声をはらずともお目当ての人を呼べるので便利だなぁなんて実家暮らしらしい感心をひとつ。昨日に比べたらただ炒めたりまとめて入れたりというだいぶ簡単な料理になってしまったけれど、「 御影家はね、目玉焼きは片面焼きなの。せんせーのおうちは? 」と恐らく黄身は半熟にできているだろう目玉焼きと彼を交互に見つめてにこりと笑って。 )




  • No.893 by 鳴海 司  2024-09-18 20:19:24 




んー…、さんきゅ。

( こちらもちょうど顔を洗い終わり、漸く頭も目も本当に醒めたという感じがすれば少し落ち着いたようで先程まで彼女に弄ばれてた様子はもはや無く。良い香りが漂ってくる部屋の方から声が掛かれば、タオルで顔を拭きながら故にもごもごと返事を。リビングへ戻ればすでに料理はテーブルの上に並べ終えられており、手伝いが出来なかったことに謝罪を述べながら席(といっても床)に座り。昨日とは打って変わってまさに朝食といったラインナップに、彼女の家庭的な能力の高さに改めて感心を。「あー、姉貴と妹は片面だったな。俺は両面焼いてたけど黄身は半熟が好きだから片面でも全然有り。」と、御影家と鳴海家の違いを楽しむように話しながら手を合わせればいただきます、と呟いて。暴風域は夜のうちに過ぎているとはいえ外はまだ大雨。天候的には爽やかな朝とはお世辞にも言えないが、早朝に目を覚まして彼女お手製の朝食を食べようとしているこの時間はどこか非現実的に思えて。 )


  • No.894 by 御影 みき  2024-09-18 22:46:41 



ほんと?良かったぁ。
みきもね、半熟が好きなの。おそろい。


( 漸くスッキリと目が覚めたらしい彼が隣に座れば好きでやっている事だからと彼の優しい謝罪にゆっくり首を振り。やはり各家庭によって食の好みや調理法法が変わってくるのだろうなと実感しつつも例えどんなに些細なことでも好きな人との共通点があることが嬉しいのかふにゃふにゃと嬉しそうに表情を綻ばせれば彼に続いていただきます、と手を合わせ。外は生憎の天気だけれど、間違いなく二人きりのこの室内には穏やかで優しい空気が流れており、ちらりと隣の彼を盗み見ては「 なんか同棲してるみたいだね! 」とにこにこ嬉しそうに無邪気な言葉を零して。ただの一生徒では決して見れない彼の姿を、きっと恋人や仲の良い友人でしか見られないであろう彼の顔を、昨日と今日で随分見られている。それが何だかとても嬉しくて、勝手に緩んでしまう頬をそのままにみきは機嫌良さそうに彼の方へ真っ直ぐ瞳を向けて。 )



  • No.895 by 鳴海 司  2024-09-19 07:28:50 




こういう食の好みは案外合うのかもな、俺ら。

( 育ってきた環境は違えどこういった些細な一致点、たったそれだけの事で何とも嬉しそうに柔らかい表情を見せる彼女が愛おしくて。くす、と笑みを浮かべればさっそく一口。絶妙な半熟加減の目玉焼きは完璧に自分の好みだし、野菜スープは優しい味わいでホッと落ち着く感じがする。美味しい朝食に舌鼓を打っていれば、隣から聞こえてきた言葉に寝起きの一連を思い出しては咽せてしまい。「っ、!──……げほっ、…ばか。変なこと言ってないでさっさと食べろって。出れるようになったらすぐ行くからな学校。」外から聞こえる雨音は別に食事を急ぐ必要も無いのが容易に分かるほどまだ強く、やはり天候が落ち着くのは午後になるだろう。まるで同棲しているみたいだと、実は同じタイミングで同じ事を考えていた…というよりふと頭に浮かんだ時に彼女からその台詞が出たことで、つい変な誤魔化し方をしてしまったのがバレないようにパクパクと箸を進めて。 )


  • No.896 by 御影 みき  2024-09-19 15:07:01 



じゃあいつでも結婚できちゃうね!


( ぱぁあ、と彼の言葉に瞳を輝かせては結婚…もとい同棲をする上でお互いの食の好み等々の相性は特に大切なものなのだと友人に聞いたことがあるみきは嬉しそうにまだ見ぬ未来を思い描いてはにこにこきらきらと微笑んで。作り手にとっても、彼のように美味しそうに食べてくれる人が相手だと作った甲斐も次回作る気力も湧くというもの、そんなところまで理想的なんだから。と心の柔らかな部分がじんわりと暖かくなれば自分も暖かな野菜スープを飲んでほっと一息。だがしかし此方の言葉に噎せてしまった彼の続けられた言葉にくすくすと楽しげな笑顔を零せば不思議なタイミングで不思議な威力を持つ彼限定のエスパーは「 せんせーもおんなじこと考えてくれたの? 」と先程よりもずっと食の進みの早くなった彼にいたずらっぽくわざと問い掛けて。可愛い、わかりやすい、照れてる。とこれ以上は口には出さずに心の中でまたきゅんきゅんと彼の大好きな一面を見れたことに心を躍らせては自分も同じように朝食を食べ進めていき。 )




  • No.897 by 鳴海 司  2024-09-19 16:03:54 




あー、いつでもは無理だな。
まずお前は無事卒業するところからだし。

( 無垢で無邪気な笑顔と台詞に対しにやりと口角を上げては、昨夜揚げ足を取られた分をわざわざ取り返すかのように。生徒とどうこうなるつもりはもちろん無いので、彼女の描く未来を叶えるには卒業してもらわないとそもそもスタートラインにすら立つ事を許されない。不純といえば不純だが、その未来予想図が彼女にとってやる気の燃料になるのであればそれを使わない手は無いと優しいスープを飲んでいるとは思えない意地悪な笑みを見せて。こういう時に限って彼女のエスパーは本当によく働くようで、ピタリと言い当てられれば「考えてない。今のはスープが変なとこ入っただけ。」と食い気味に淡々と返事を。…とはいえ今の動揺は分かりやすかったのだろうなと自分でも思うので、そこからは彼女に視線を向けられず温かくて美味しい手料理に集中して。───色とりどりに並んでいた朝食は綺麗さっぱり完食。手を合わせてご馳走様、と呟けば、昨日と同じく洗い物をする為に皿を重ねて立ち上がり。 )


  • No.898 by 御影 みき  2024-09-19 17:42:46 



あ゙ぅ、……。
最近は赤点はギリギリ回避してるもん…。

( ぎく、と彼の言葉に今度はこちらが体を強ばらせては静かに視線を逸らしながらも最近は何とか赤点“は”回避出来ているともそもそ答えて。卒業したら、という言葉が彼から出されるようになってから無事に卒業をすべく段々と色んな教科のテストから赤点を無くしていったのだ。あくまで無くした、と言うだけなので赤点ギリギリ回避といった点数なのもまた事実なのだけれど。きっとエスパーの勘は当たっていたのだろう彼の言葉にまたくすくすと笑ってしまえば「 ふふ、そうだね。変なところ入っちゃったんだもんね。 」と彼の言葉を否定することなく(けれど表情からはバレバレなのだが)受け入れて。彼に続いて自分も無事に全て食べ終われば、昨日と同じように台所の方へときれいさっぱり完食したお皿を持っていき。 )



  • No.899 by 鳴海 司  2024-09-19 22:02:41 




まあ確かに最近は調子いいよな御影。
…ただギリギリ回避じゃまだまだ危なっかしいけどな?

( 彼女の頑張りが著しいのは一応教師なので情報としては早めに飛び込んでくるため、その動機は知らずともうんうんと頷いて。正直なところ赤点常連だった彼女がギリギリとはいえ赤点を取らなくなっていることは素直に褒めるべきだし、やはりやれば出来る子だと少しばかり誇りに思うところもあり。しかし甘やかすだけでは調子に乗ってしまうのは目に見えているし、せめてもう少しだけでも土台が安定してくれればと、にやにやと意地悪い笑みを携えたまま首をこてんと傾げて。明らかにこちらを揶揄っているような言い方に視線は逸らしたまま、照れ隠しだと分かりやすい小さな舌打ちをひとつ。「ありがとな。俺洗い物してるからお前先に着替えてくれば?」と、彼女が持ってきてくれた皿を受け取れば洗面所の方へと目線で促して。いつ雨が止んでもいいように出れる準備は済ませておいた方がいいだろうし、いつまでも自分の服を着せている訳にもいかないだろうと。 )


  • No.900 by 御影 みき  2024-09-20 00:03:08 



だ、大丈夫だもん!
授業態度は良いし、ほぼ皆勤賞だから!

( 確かにテストの点数に関してはまだまだ不安はあるものの、素行については花丸満点を貰えるほどにしっかり真面目に生活をしているため多少単位が足りなくともどうにか恩情を貰えるレベルだろうと未だ意地悪な笑顔を携えた彼に対してこちらはぷくりと頬を膨らませて。だって卒業しなければ彼の恋人候補にすらそもそも立候補できないのだし、更には卒業したらと彼に先延ばしにされたり内緒にされてることが複数あるので絶対に留年する訳にはいかないのだ。最も、よほど素行が悪かっだりテストの点数が一桁の生徒では無い限り滅多に留年なんて有り得ないのだけれど。ありがとう、と彼にお皿を渡しつつも洗面所の方へと目線で促されれば折角の彼ジャージを脱がなければならないことに不満げに唇を尖らせ「 せっかく彼ジャージなのに……。 」と、彼からツッコミやあきれの言葉が飛んでくることは分かっていても呟かずにはいられずに。 )



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