せんせい、あのね。(〆)

せんせい、あのね。(〆)

女子生徒  2024-04-30 23:32:52 
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  • No.782 by 御影 みき  2024-09-03 17:55:17 




【 せんせー! 】
【 おうちの鍵学校に忘れちゃって帰れなくなっちゃった… 】
【 今家の近くの公園にいるの、 】
【 たすけ 】


( 夏休み終盤の、もうそろそろ夕陽も沈む時間。確か今夜から台風が来るとかなんとかで、今にも雷雨がやってきそうなどんよりした空の下。昨日から両親は結婚記念日の旅行で弟は部活の合宿でおうちには自分一人なのだけれど、学校の補習からお友達とちょっぴり寄り道なんかしちゃったりしてルンルンで帰宅をしようとすれば何回探してもスクールバッグの中から家の鍵が出てこない。そういえば学校でポーチの中身全部零したんだった!と恐らくその時に鍵を紛失したのだろうと気がついて慌てて時間を確認すれば学校はもうとっくに施錠された時間。更には充電が残り3%という泣きっ面に蜂な状況に咄嗟にメッセージを送ったのは先程学校で会っていた彼。現代っ子の力を駆使してメッセージを送るも最後の文字は充電切れで打てず、これで彼に助けて貰えなかったらどうしよう……と自分に呆れてしまいながら今の心を表すようなどんよりとした空をベンチから見上げて。 )





【 /こちらこそ、まさか8月が終わると同時にこちらの夏祭りも終わるとは思わずなんてタイミングの良い2人なんだ…!!!と妙に関心してしまいました。素晴らしすぎる…!!!
アッ私も最寄りにあるりんご飴屋さんを通り掛かる度にウヒヒ……みたいな感じでにまにま笑っていたのでお互い様ですね!(?)


わッ!もちろんです!夏休み継続させましょう!
丁度台風シーズンですし(?)、夏休みの間にやってしまいましょうか…!その方が学校の施錠も早いでしょうし友人とかも旅行とか行って頼れる人いない!ってなりそうですし……!!一先ずこんな感じで開始文を書いてみましたが、やり辛かったらいつでも仰ってください……!!! 】



  • No.783 by 鳴海 司  2024-09-03 19:40:05 




( 長かった夏休みも終わりに近付けば、生徒でなくともやはり少し憂鬱な気持ちが湧いてくる。補習で学校に出勤することはあったものの毎日という頻度では無いし、後はたまに準備室にいる生き物たちの世話に通うくらいで。それ以外には特に予定も無ければ自分的にはゆっくりと休みを満喫できたと思う。あと唯一用事があるとすれば夏休みの最終週、約束通り彼女がバイトしているところに友人達を伴って行くのみ。──本日も数名の補習を終えて無事終了。ちょうど家に着いてとりあえず風呂でもと思っていたところにぴこんぴこんとメッセージの連続受信という、比較的自分の携帯には珍しい現象が起こればさすがに気にならないはずが無くアプリを開いて。そこに示されたメッセージ、ましてや最後の一文は少し不穏ものさえ感じて「……………は?」と一瞬思考が止まるも、すぐさま慌てて家を飛び出して件の公園へと走り。馴染みのコンビニを挟んで反対方向にある公園に息を切らせて辿り着けば、汗を流し肩を上下させて呼吸をする自分とは対照的にベンチで大人しく座っている彼女の姿を見つけ。 )

──…っは、…みかげ、はぁ………お前…、!



( / もはや季節すらこの2人がまわしているのではと錯覚してしまいますね!(?)
アッ、さすが主様お仲間思考で非常に助かります(満面の笑み)

開始文ありがとうございますー!やり辛いどころかむしろ導入として理想的で大変動きやすく…感謝の極みでございます…!
現実では決して言えないのですが、ここに関しては台風万歳ですね!!!主様の計画性に脱帽です…!

あとすみません……、夏休み続けます?とか聞いた手前で言うのもなんですが、みきちゃんのバイトというものすごく美味しいイベントを私めの鳥頭が忘れてすっぽかそうとしてまして……。少し無理矢理感が否めないですがそちらも参加したいナ……と勝手に予定に追加してしまいましたが、もしも主様的にあれでしたら脳内補完で楽しみますので仰ってください…(血涙) )


  • No.784 by 御影 みき  2024-09-03 21:41:45 





あ!せんせ、……そ、そんなに急いで来てくれたの!?大丈夫…!?


( 最悪は野宿…とまで考えていたところに息を切らした彼が現れれば、彼に助けを求めたのは確かに自分なのだけれどまさかこんなに急いで来てくれるとは思わず大きな瞳を丸くしてぱたぱたと駆け寄り。だがしかし自分が助けを求めた時にこんなにも駆け付けてきてくれる彼にみきの心臓はきゅう、と痛いほどにときめいては「 ごめんね、お仕事終わった後だったよね。…頼れるの、せんせーしか思い浮かばなくて。来てくれてありがとう。 」とカバンからハンカチを取り出してはそのまま彼の汗をそっと拭って。お仕事が終わったあと、つまりは業務時間外にも関わらずこうして自分のせいで振り回させてしまったことにそっと眉を下げてはさっきまで胸を支配していた不安は彼が来た途端に綺麗さっぱり無くなったのか、安心したように頬を弛めて。 )



( / 世界が……この2人中心に回ってる……!?!?(?)
ヘヘッ、2人なら通報されても寂しくないですからね!!お仲間がいて嬉しい限りです!!!!

台風でね、色んな人の色んな予定が狂ったと思うのでそちらの鬱憤をここで晴らしまくりたいと思います…!!!そうすれば台風のこともちょっと許せるので、ここでくらいは働いてもらおうかと…!(ニチャ)
あ゛ー!!!!背後が鳥頭故にすっかり綺麗に忘れていたアルバイトの件まで拾って下さりありがとうございます絶対にやりましょう……!!!やっぱね、学校とアルバイト先では顔も違うでしょうしほろ酔いもまた見れる(重要)でしょうから……!ありがとうございます…!!!!! )



  • No.785 by 鳴海 司  2024-09-03 23:13:20 




、はっ……お、お前が…変なとこで、メッセージ切ってるから……、っはぁ……。

( 辿り着いた時にはすでに陽は沈んでいるうえ、すぐ近くまで接近しているであろう台風の影響もあって空はどんよりと時間以上に暗く。風もそれなりに強まってきている現在、もういつ雨が降り始めてもおかしくはない空模様をちらりと見上げ。こんな中で1人外に放り出されているなんて心細いことこの上ないだろうし、生徒が危険に晒されてしまうとなれば急ぐのは当然のことで。彼女が汗を拭ってくれている間に少しずつ息を整えて。「…はぁ……、それは別に気にしなくていいけど……、鍵は学校にあるんだよな?…っと、もうこの時間じゃ入れないか……。ネカフェ…も何かあれだしそもそも財布家に置いてきたな………うーん……。」握りしめたままの携帯の画面で時間を確認すれば既に学校には戻れない時間だし、とりあえず泊まれる所に彼女を送ろうにも正直不安だしお金を出そうにも携帯と家の鍵しか持ってきていない状況に今更気付き。そうして解決策を模索しているうちに空は更に暗さを増し、少し遠くに見える山は白んでいるためすでに雨も降り始めているのだろう。「──…仕方ない。とりあえずうち行くか…。」と、ここでうだうだ考えていてもどうにもならないので財布を取りに一旦彼女を連れて自らの家に行く選択を示して。 )



( / それならば我々背後組も共に回りましょう…!!(?)
一連托生ですからね!主様と一緒なら捕まるのも怖くないです!!!

あーーー皆々様の鬱憤まで消化して差し上げようという主様の寛大なお心に日本中が感激の涙で沈みますねこれは……!()
いやもうそのイベントは何をおいてでも必ず拾わなければいけないレベルですから…!!もしもスルーしてしまっていたらこれから一生後悔するところでしたよ背後が!!!!ふふふ……こちらとしてもまた酒要素が組み込めて嬉しい限りです…むしろアルバイトをしてくれるみきちゃんに大感謝ですよ……こちらこそありがとうございます…!

では改めて、今回のお家訪問(お泊まりかな?かな??)の後はみきちゃんアルバイト編ということで…!
色々提案してくださるのがありがたく、おかげさまでまだまだ楽しみが尽きなくてもう背後は主様にメロメロです本当にありがとうございます……!!!/蹴り可です! )


  • No.786 by 御影 みき  2024-09-04 00:27:04 



送ってる途中でスマホの電池切れちゃって…。

( 彼の言葉に困ったように笑えば、真っ暗な画面のままうんともすんとも言わない自身のスマホを取り出して彼に見せて。スマホの充電スポットはそもそも電子決済、学校に補習に行くだけの女子高生の財布にはそもそも1000円くらいしか入っていない(なおかつ買い食いで800円くらい使ってしまった)のでそもそも充電器を買うことも出来ず。鍵は学校にある、との彼からの確認にこくんと頷いたあとに彼の口から零れた言葉は予想だにしていないもので、「 い、いいの…? 」と彼に迷惑をかけてしまう申し訳なさと遠くからごろごろという不穏な音が聞こえてきた不安、両方いっぱいの顔で彼を見上げては、だがしかし今の自分では本当にどうしようもないのでいいの?とは言いつつも実際彼に甘える他にもう間もなく降るであろう雷雨を凌げる方法は思い浮かばずに。もしかしたら彼の家に向かってる途中で降ってきてしまうかもしれないようなどんどんと近づく雨雲は留まることを知らず、先程まで遠くに見えた暗雲はどんどんとこちらの方に勢力を増しているようで。 )





  • No.787 by 鳴海 司  2024-09-04 04:36:46 




…ま、紛らわしい……!
充電くらいちゃんとしとけよ…ったく……。

( しーんと黙りこくったスマホにがくっと肩を落とし、改めて安堵と諸々が混ざった大きい溜息をゆっくりと吐いて。代わりに彼女の友達に連絡しようにも、そんなに何人も生徒の連絡先など知るはずもなく(というより彼女しか知らない)。財布を持ってきていない自分と、動けない状況からきっと彼女もお金を持っていないものと予想しては、何をするにもとりあえずここから動かないことには始まらないわけで。「とりあえず俺の財布取りに行って、それから考えよう。」と今できる最大限の形としてむしろそれしかない選択肢を選ぶしかなく、もちろん彼女をここで待たせる訳にもいかないので連れて行くのも大前提。少し不安げに真っ黒い雲を見上げてはまだ降ってくれるなよと願うも、思い虚しく家に辿り着く頃には言葉通り滝のような雨になってしまうのだが。 )


  • No.788 by 御影 みき  2024-09-04 09:17:54 



ぅ……ありがとうせんせー…ごめんね…。


( 顔をしわしわと顰めながらもしっかり彼にお礼は伝え、何かしらでこの恩は必ず返さねば…とみきの妙なところで几帳面な部分が心の中で見え隠れしながらもその奥底では彼のお家に行けるちょっぴり浮ついた気持ちもあったりなかったり。だが今回は望まれ招かれた訳では無いので一旦それは自重するとして、よろしくお願いしますと頭を下げた途端に頭のてっぺんにぽつりと降り注いだのは1粒の雨。「 ぁ。 」と思わず空を見上げればまた頬にぽつりと雨粒が。予定ならば夜から降るはずだったのに、天気予報がずれ込んだのだろうかいつの間にか遠くにあったはずの曇天は頭上に届いており、いくつもの雨粒を降らせてきて。 )




  • No.789 by 鳴海 司  2024-09-04 10:34:11 




…、夜からの予報だったのに早いなくそ…!

( あっさりと願いを足蹴にするように降ってきた雨に苦々しく呟けば、雨粒を避けたい心理で頭上に手を翳し、走るぞ!と今しがた急いで来た道を再び急いで帰る事に。すれ違う人達も予測を超えてやってきた台風に公共交通機関がストップしては困ると慌てて帰路に着いている様子で、その点は自分の足で充分な距離に家があるのは強みかもしれない。────……自身のアパートに辿り着いたと同時にいよいよ雨風は本気を出してきたようで、本降りからはギリ避けられたとはいえ雨の中を走ってきたお互いの服はとっくにびしょ濡れで。「…はぁ……はぁ…っ、ちょ、タンマ………しぬ…全力疾走往復はしぬ……!」と膝に両手をついて肩どころか体全部で息をして。出来るだけ早く息を整えて、軒先とはいえいつまでも外にいるわけにもいかないので鍵を開けて中に入るよう彼女に促して。「悪いな、すぐ片付けるからとりあえず上がって。」と、散らかっている物(と言っても物は少ない方なので脱ぎっぱなしにしてた服を数着拾うだけ)を手早く片しては洗面所からタオルを2枚持ってきて片方彼女に手渡し。 )


  • No.790 by 御影 みき  2024-09-04 11:36:43 



っびっくりしたぁ…。せんせー大丈夫…??


( ポツポツと降り始めた雨は段々と勢いを増していき、彼の家らしいアパートに着いた時にはもうすっかり本降り。走ってここまで来たとはいえワイシャツがピッタリと肌にまとわりついてなんとも言い難い気持ち悪さである。アパートまで一緒に全力疾走したとはいえ、自分に比べて彼は往復どちらも走ってくれてる訳なので、先程とは比べ物にならないほどぜえはぁと呼吸を繰り返す彼を少し呼吸が乱れている程度のケロッとした顔で心配そうに覗き込んで。漸く呼吸がある程度整った彼に促されるがままお邪魔します、と部屋に上がり込んでは人生で初めて入る大人の男の人のおうちに思わずきょろきょろと視線が泳いでしまい。彼からタオルを手渡されれば「 ぁっ、…ありがとう…ございます…? 」と緊張ゆえに妙にキョドキョドとしながらそれを受け取り、先ずはいつまでもぽたぽたと水滴を垂らす髪を拭かねばと頭からタオルを被ればふわりと彼の香りが鼻腔を掠めてただでさえどきどきと緊張が高まってしまい。 )



  • No.791 by 鳴海 司  2024-09-04 14:27:36 




何とかな……、
家がもうちょっと遠かったらだいじょばなかったけど。

( 乱れた息も落ち着けば自らもタオルで頭をガシガシと拭き、体力面を彼女から心配されればいつぞやに聞いたことのある言い回しを使っては肩を竦めて。珍しく…といっても状況的に当たり前かもしれないが、緊張した様子の彼女に視線を向ければその体に張り付いたシャツは何となく目のやり場に困ってしまう。ましてやタオルである程度の水分は取れても、濡れた服のままでは風邪をひいてしまうだろう。財布だけ取ってホテルなりに彼女を送り届けようと思っていたのだが、外の雨足はこの短時間で更に勢いを増し風も相まって完全に横殴りの大雨。これでは外に出ること自体が危険だとしばらく考え込んでは、「………御影、服脱いで。」と全力失踪後のせいか頭がまだ回っておらず、重要な部分を説明することなく場合によっては通報待った無しの一言を零して。 )


  • No.792 by 御影 みき  2024-09-04 16:04:03 



へッ!?


( 彼の匂いがいっぱいのおうちは居るだけで何だかドキドキして、今日このままお泊まり出来たらいいのに、なんてまさか彼が許可するわけが無いであろうことを夢みては恋する乙女の胸はドキドキとときめいて。─── 外が今どんなに横殴りの雨か、なんて好きな人のお部屋が目の前にある今はそれどころではないので気が付かず。そんなことを考えながらぽけ、としていればふと耳に届いた彼の言葉にぶわ、と顔を赤らめては思わず手で胸元を隠して驚愕の声をポロリ。「 ま、まだちゅうもしてないのに…!?……で、でも、せんせーがそう言うなら、あの、みき頑張る?から…。 」とさすがのみきでも男女二人きりの部屋で服を脱げなんて言われてしまえばその後に待ち構えている展開はひとつしか思い浮かばずにいつかのりんご飴とおんなじ色に頬を染めながら恋する乙女はフルスロットルで勘違いをもじもじ加速させていき。 )



  • No.793 by 鳴海 司  2024-09-04 16:53:37 




は?……………あ゛、いや違う違うッ!
ほら、そのままだと風邪ひくから、とりあえず今着てる服は乾燥機に入れて乾くまで俺の服しか無くて悪いけど…って……!

( 真っ赤に顔を染めた彼女の反応に怪訝な顔をしては、その意味を理解すると共に思い返せば自分の言葉足らず過ぎた台詞に慌ててブンブンと手を振って。サーッと血の気が引く感覚はあるのに、勘違いを起こさせてしまった内容にぶわりと顔に熱を感じながら急いで先程の台詞の補完を。世の独身男性が皆そうだとは言わないが、律儀に洗濯物を干すなんて…と、自分は少しでも楽がしたいため乾燥機能付きの洗濯機を使用していて。「…あー…つまり、そういう事だから!……──つーかお前も素直に従おうとしてんじゃねーよ……はー…焦った……。」と、少し落ち着きを取り戻せば元凶が自分なのは棚上げに、意外にも彼女の発言が前向きだったことに苦言を呈しつつも少し気まずく顔を逸らして。 )


  • No.794 by 御影 みき  2024-09-04 17:29:06 



な、なんだぁ…。
びっくりした……。


( ドッドッドッド、と煩いほどに早くなった鼓動を抑えるように胸元に手を当てながら彼の先程の言葉の真の意味を説明されればまだ顔を赤らめた状態でほっと安堵の息を吐いて。2人っきりの部屋でお互い顔を赤らめているこの今の状況も見る人が見れば誤解されるような状態だが、今はそんなことにまで気を配っている心の余裕は残念ながらない。視線を逸らしながら先程の彼の言葉を驚きつつも受け入れてしまった此方に苦言を呈す彼にぷく、と頬をふくらませては「 だって好きなんだもん…。そもそも!せんせーが突然脱げだなんて言ったから……。 」と唇を尖らせながらそもそもの発端はそちらだと言いたげにじと…とした夕陽色の瞳で彼を見つめて。だがしかしそんな拗ねた様子も長くは続かず、外からごろごろと雷神のうめき声が聞こえればびく!と肩を跳ねさせてそのまま彼の傍に先程の緊張感はどこへやらぴったりとくっついて。 )



  • No.795 by 鳴海 司  2024-09-04 18:10:51 




俺だってびっくりした……。

( 同じように安堵の息を吐いてはいるが、こちらに関しては完全に自業自得だといえるだろう。何とも言えない空気が流れている中、形のいい唇をつんと尖らせいつもの拗ね顔を披露する彼女は自分の文句じみた言葉にしっかりと反論を。こちらからは反論しようの無い正論にぐぬ…と言葉に詰まっては「う……いやだから…まあ……それは俺が悪かったけどさあ……、──!…あー…、そういやお前雷苦手だっけか…。」と、突然光った窓の外と大きな雷鼓に驚いた彼女がくっついてきた事に今度はこちらが少しだけ肩を跳ねさせて。今年の夏祭りでそんな話をしたばかりだなとつい最近の思い出を掘り起こせば、お互い濡れた服のままで寄り添っていることに罪悪感にも似たざわざわとした気持ちが湧いてきて。「…~~~っ、御影……とりあえず服貸すから…早いとこ着替えてくんないかな……。」何だか隣の彼女を直視できず、視線どころか顔ごと逸らしながらぽつりと呟いて。 )


  • No.796 by 御影 みき  2024-09-04 18:58:18 





雷、きらい……。


( どうやら此方が雷が苦手なことを思い出してくれたらしい彼にこく、と深く頷けば、次にいつ鳴るか分からない雷に眉を顰めて警戒を顕にしながらも神妙な顔付きで外の方を見つめて。だがしかし頭の上から聞こえた彼の声色にはっ、と我に返れば「 ぁ。お洋服びちゃびちゃで気持ち悪いもんね。 」と少しばかり本来の意味とは違った意味で彼の言葉を受け止めて。何故だか顔ごと逸らしている彼を不思議そうに見上げながらゆっくりと体を離しては洗面所借りるね、とぱたぱた洗面所の方へと駆けていき。洗面所でなんの躊躇もなくびっしょりと濡れたシャツやらスカートやらを脱いでいけば、下着姿になったところで漸く〝好きな人の家で2人きりで服を脱いでいる〟という今の状況に漸く気が付いて先程まで引いていたはずの顔の熱が一気に頬に戻ってきてはぴたりと動きが止まり。 )




  • No.797 by 鳴海 司  2024-09-04 19:30:56 




気持ち悪いというか何と言うか……。
とりあえず風邪ひかれたら困るからな…。

( 言葉の受け取り方に多少のズレはあるもののむしろそれが救いとなり、洗面所の扉が閉まる音で漸く顔を正面に戻せば小さく溜息を吐いて。外はすでに暗くなっていて様子は見えないが、紺色のカーテンがひかれた窓にバシバシと強く打ちつける雨音で荒れ模様はハッキリと分かる。不可抗力とはいえ教え子を招き入れることになった自宅で籠城しなければならない事を改めて認識しては、部屋のほぼ真ん中に位置するソファに腰掛けながらさてどうしたものかと思考を巡らせて。免許はあれど車は実家、徒歩で職場に通える距離に暮らしていることをまさか後悔する日がくるとは。そんな事を考えていれば、彼女がいるはずの洗面所が何だか静かな気がして。着替えを渡す事を忘れていたとソファから立ち上がれば、クローゼットから最近洗濯したばかり+2、3回くらいしかまだ袖を通していない比較的新しめのTシャツとジャージのズボンを取り出して。「…御影ー。ドアの前に着替え置いとくけど……乾燥機の使い方分かるよな?」と、聞こえやすいように少し声を大きめに扉に向かって話しかけ。 )


  • No.798 by 御影 みき  2024-09-04 20:39:35 





あ、ありがと!だいじょぶ、わかる!

( 悶々と様々な感情と戦っていれば、ふと扉の向こうから聞こえた彼の声にびく!と肩を跳ねさせて慌てて返事を。彼が部屋の方へ戻った足音を聞いてからそろそろと洗面所の扉を開けて着替えを拝借しては、選択したばかりなのだろうかいつもの彼と同じ香りが鼻腔を掠めてまたみきの心はときめいてしまい。これこそ彼ジャーなのでは、とふわふわはしゃいでしまう心をそのままに扉を閉めようとしたところで折角乾燥機を回すのならば彼の服も一緒に乾燥してしまった方が一石二鳥では?ということに気が付き、下着姿なので体は見せないように首元までを覗かせて「 せんせー、せんせーのお洋服も一緒に乾燥機に入れちゃう? 」とみきなりの気遣いを発揮して。普段家族の洋服も洗濯しているからこそたかが自分のワイシャツとスカート如きで乾燥機を動かすのは勿体ない、と所帯染みた理由ながら格好はさておきその瞳はただただ純粋に疑問を投げかける瞳で。 )


  • No.799 by 鳴海 司  2024-09-04 23:06:49 




え、あー……そうだな。ちょっと待ってて。

( 部屋に戻った所で背後から声を掛けられてふと考え。自分の服ならば洗濯してもいいがどうせ乾燥させている間は洗濯できないし…濡れたままで放置するのであれば乾燥させておいた方がいいだろう。彼女がたまに見せるこういった家庭的な一面に素直に感心しながらぺたぺたと肌にひっつく服を何とか脱いで、さすがに裸で行くわけにはいかないので適当なシャツに下も履き替えて。濡れた服を片手に洗面所へと再び足を向ければ、扉から器用に顔だけ覗かせている彼女が視界に入ってはぎょっとして。「、!?…おま……開けてるなら言えよ!……ったく、ここ置いとくから適当に放り込んどいて。」首から下は一切見えていないが、その状態からまだ服を着ていないであろうことは想像がつく。そちらを見ないように扉の側に服を置けば、そのまま振り返る事なく足早に部屋の方へ戻り。 )


  • No.800 by 御影 みき  2024-09-05 05:45:57 



えへへ。
はぁい、一緒にまわしときまーす。


( 濡れた服片手に戻ってきた彼に悪戯っぽくへらりと笑っては、此方を見ないようにしながら足早に去っていった彼に「(見えてないのになぁ…)」とその気遣いにちょっとくすぐったい様な照れくさいような気持ちになにかんで。そのまま彼の服を回収し、自分の服と一緒に乾燥機に放り込んではスイッチを押して乾燥開始。なんだか夫婦みたい…!と妙ににやけてしまう頬をそのままにいそいそと彼が用意してくれた彼の服を着てはまるで全身彼に包まれたような感覚がして声には出さずともきゃー!と内心はおおはしゃぎで。だがしかしやはり上下どちらもぶかぶかでズボンに至っては松の廊下のように引き摺ってしまうので何回か織り込んでようやく完成。「 せんせー、洗面所お借りしました!どう、似合う? 」とにこにこ笑顔を浮かべながら洗面所から出てくれば、完璧に彼氏のおうちでくつろぎスタイルになった全身を見せるようにくるりとその場で回って見せて。 )




  • No.801 by 鳴海 司  2024-09-05 10:38:24 




ん、
こっちこそありがとな。

( いくら隠しているとはいえ想像くらいなら容易にさせてしまいそうな彼女の無防備さに頭を抱えながらソファに座り込んで。しばらくして着替えを済ませて戻ってきた彼女がファッションショーのようにくるくると回り始めれば、「はは、やっぱりぶかぶかだな。似合う似合う。」とサイズの合っていない服の不恰好ささえ可愛らしく見えて可笑しそうに笑い。しかし改めて、今彼女が着ている服が上下共に自分の物だと考えてしまうと何だか背徳感のようなものが湧いてくる気がする。前に白衣やジャージやらを預けているうちに着られていたことはあるが、その時とは違って完全なプライベートで自分の普段着を纏う彼女の破壊力というものは想像以上だったようで、どこか見惚れるようにじーっと彼女を見つめて。 )


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