継 2024-04-18 08:43:30 |
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( / 納得しちまうな…、これが恐らく丸め込まれるつう感覚なンかね。俺に真剣なあんたが好きだ、…ああ歯痒いなァ。今すぐにでも駆け寄りてぇのに上手くいかねぇ。俺次第なンだろうが、あんたからのヒントを待つよ。そンなツグさんに惚れてる訳だから、変に改善しようとか考えンなよ。
其れ一応は長所だかンね。極稀に短所にもなり得るから困ってンだけどよ。ふ、じゃあ今度作らねぇ?でっかいパズル買ってさァ。俺も実現させてぇし。
そりゃあ好きな相手にはこうなる、…誰だってそうだろ。其の儘死なないでくれよ。未亡人ポジは御免だ。…んや、そンな事しなくたって時期に慣れてくるだろ。適当にあしらわれたらちょい寂しいけど。
芝刈り機で健康得たくねぇよォ…。対策練って充実させてるツグさんは、其れは其れで面白ぇンだけどさ。へえ、眠りが深いのか。いい事じゃね?んは、シープヘッド?夢魔はなァ、何かと良いイメージはねぇけど…あんたがもし悪夢を視るなら食ってやるよ。…俺、結構苗字に引っ張られ気味だな? )
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部外者の書き込み失礼致しました
【 ??? 】
…こんばんは、…言うて誰が見てるん。此処には作家先生と連れの方しかおらへんやろって。
…否まあ出るんもめんどいんやけどこれも仕事やさかい…堪忍な。
──…これから話すんは怪談話。どう言うもんがあるかは俺も正直見てへんし音声データやら読者から送られてきた話やら色々垂れ流すよって、…万が一俺ら以外見てる人がおるんやったらそれは自己責任や。そこだけはよおく刻んでおいて欲しい事項やから先に記しとかんと。
…あの二人?…ああ作家は煩いからちょっと措置しといてるし連れの方は買収したわ。詳しいことは後から分かるんやない…知らんけど。
ほな、ぼちぼちやっていこか。まだるっこしいのは嫌いやねん。
【とある夏の日】
初夏のことだったと思います。
曽祖母のお世話をしていた方が亡くなり、当家とも縁のある人でお葬式もつつがなく終わった頃、私はいつものように家事をしていました。
洗濯も外に家族分粗方干したのだけれど、まだタオル類が残ったカゴが洗面所の方に残っていたことを思い出しました。夏休み中の小学校低学年の次女が通りすがるのがふと目に入り、私は、
「メイちゃん、お洗濯済んだものまだあるから取ってきて」
と素早くお願いしました。
次女は嫌そうな顔をしましたが渋々、といった感じで取りに行ってくれました。
夏の暑さがじわじわと肌を焼くのを感じながら少し待っていると廊下をドタドタと走る音が迫ってきます。
そんなに急がなくてもいいのに、と思いながら私は振り返りました。
そうすると、次女は何だか興奮した面持ちで、
「ねえいた!いたよ!」
と言いました。何のことだろうと私は首を傾げました。
「おばあちゃんとこの!たえさんが!いたの!青かったけど!」
──吃驚しました。
それは先日死んだお世話役の方の名前でした。…次女とは仲が良かったから会いにきたんでしょうか。
次女曰く、よく出てくる三角の布を頭につけた白装束姿のお世話役の方がいらっしゃったそうで。
とても穏やかに笑っていたそうでした。
何故だか私はその場で泣き崩れてしまいました。何故かは今は思い出せませんが。
次女がこうした霊体験を語ったのは後にも先にもそれ一度きりで、その日のことを夏が近くなるとふと思い返してしまうのです。
いつだっけなあ、地元の花火大会の帰りなんだけどさ。
マジ山道で人も通らねえ超過疎のトンネル通らないと帰れなかった訳。
怖いじゃん普通に。だから友達寝かすまいと俺運転と会話めっちゃ頑張ったんだよ。
んでさ。こっからまたほんのりちょっと普通に怖いんだけど。
トンネル通過してる時に運転してる途中にボーダーの襟付いたシャツにジーンズ履いた男っぽいやつがヨタヨタした感じで歩いてたのをさ、サイドミラーで見て。なんか心配になる歩き方してんなあと思いながらそいつを当然車だから追い越すじゃん。で、友達に、
「なんであんなとこ歩いてるんだろうあいつ、顔見た?」
って何気なく隣の友人に聞いたんだよ。そしたら。
「えっ、……誰も。居なかったけど…」
って。
…絶対に居たんだけどな、くっきり見たし。顔は見てないけどさ。
姿形見たまんま俺友人に捲し立てたけど友人は首を振って、
「居なかった!絶対に!居なかったから!」
って断言するもんだから、怖くなって。このトンネル矢鱈長いのにほんといち早く出たくて。後ろ絶対振り返らないようにしながら友達と喚いて帰ってきたよね…
あれ何だったんだろ…、思い出してもめっちゃ寒気すんだよな…
【同じ写真】
まだ私が5歳の頃の話。
次女の出産を機に、わざわざ県を跨いでやって来た父方の祖父と観光をしていたんです。そこは鮭が有名で、民家や観光施設にも鮭が吊るされていて。
祖父にはそんな光景が物珍しかったのでしょう。
「A子、せっかくだから一緒に写真を撮ろう」
そう私に提案したんです。
母方の祖父にカメラを頼み、シャッターが二度押されました。同じ写真を2枚。
時が過ぎ両親が離婚し、私が小学校高学年の頃でしょうか。此処ではまた別の話に逸れてしまうので省きますが──訳があり、私と母と妹は父方の祖父と共に住んでいました。
父親代わりに世話を焼いてくれた祖父の趣味は、ホラー番組やレンタルビデオ屋で借りたホラー映画の鑑賞。私も一緒になって楽しんでいたのが、今ではとても懐かしく感じます。
「そうだ、A子に見せたいもんがある」
夏休みも終わりに近い夕方頃、突然祖父が言い出しました。
私の応えを聞く前に、祖父はプラスチックケースを漁り始めました。不思議に思い、近づいて傍らにしゃがみ込みます。
祖父の手には写真がありました。まだ幼い私と祖父が鮭の吊るされた土産屋を前に笑顔で撮った写真。
それが2枚。同じ写真。の筈でした。
片方はなんの変化もない、ただ私と祖父が笑顔で映る写真。
もう片方は、私達の周りに沢山の骸骨のようにやせ細った人間らしき顔が幾つも写っています。それも私達を囲むように。
顔は同一人物ではありませんでした。
その骸骨のような顔の表情こそバラバラでしたが、何かを訴えるかの如くハッキリと写っているのです。
思わず叫び声を上げました。
私が泣いてしまった事で、祖父はすぐに写真を再びプラスチックケースの中にしまい込みました。お菓子を食べよう、と提案する祖父に頷きつつ、普段通りの優しい祖父に安堵しました。
中学に上がると同時に祖父との同居を解消し、私と母と妹で、祖父宅の近くに部屋を借り住んでいました。当時はよく祖父宅を訪ねており、毎回快く歓迎してくれていました。ただ、極稀に、プラスチックケースを収納した押し入れの方へ気を取られる事もあったのです。
そんな祖父は一昨年肺癌が原因で亡くなりました。
疎遠になっていた叔父が、一人暮らしの祖父の私物を片付けたようで、あの部屋には今はもう違う住人が住んでいます。
あの同じようで異なる写真はどうしたのでしょうか?
叔父が供養してくれた事を祈り、このお話を投稿させていただきます。
【音の行方】
短い話でも良いと聞いて投稿させて頂きます。
流行りの感染症にかかってしまい、私は1週間ほど学校を休んでいました。
久しぶりに登校して、授業を受けて、そして放課後。
私は吹奏楽部でクラリネットを担当していたので楽器ケースを持って小走りに音楽室へ向かいました。
日直もあり、職員室で仲の良い先生と少しお話が弾んでしまったのでいつもの時間に行けなかったからでした。
扉越しからでも聞こえる、楽器達の音色がどんどん近付いて、皆と合わせ出来るの嬉しいなあ、なんて。
ちょっと自分でも笑っちゃうくらい足が速くなって、勢い良く扉を開きました。
『失礼します、遅れました』
明るい声音で挨拶をして、先ず気付いたのは──風通りの良さ。
視界には誰一人、…演奏をしてる人影一つ見付からなくて。
通り過ぎそうになった保健の先生があら、という声と共に足を止めて言いました。
吹奏楽部は今日は他校との交流練習にお邪魔してるから誰もいないのよ、って。
なら私が聞いたあの音は何だったのでしょうか。
打楽器の重低音も、金管楽器の不安定な音も、伸びやかなで繊細なバイオリンの音も、全部全部聞いて中に入ったのに。
霊とか関係あるんでしょうか。私は自分が霊感がある方では無いと思ったから、今でも信じられません。
最近な、車乗っててん。
んでなあ…真夜中で。何故か俺は踏切手前におって、自分の車やっちゅーねんにブレーキも踏まずに車から降りたんよ。
下り坂やさかい、当然車は進んで行ってしまうよな?
で、俺も何やってんねやろ…って車徒歩で追いかけてん。
…なんか、俺の車ノロノロ何故か右折したんよ。自分の意思があるような感じで、誰も乗ってへんのに。
…何でやねん、て思って俺もあとを追って、右に曲がったやん。
そしたら車がどこぶつかるでも無く忽然と消えて。
はぁ?って。頭にめっちゃ疑問符浮かんだとこで思うたん。
ああ、これ夢やったわって。
そこで起きたんよ。
…ん、怪談ちゃうかこれ。
いやこういう外しの話もあらへんとしんどいかなあ思うて。
あ、ツグがブチ切れそうな顔してる。ハハハ。宥めといたってな、羊頭さん。
…ほな、書類整理しながらもうちょい見ていこかぁ。
突然ですが、座敷童子ってご存知ですか?
妖怪ではあるのですが住む神とも言われ、見た者には幸福が訪れる上に家に富を齎すとも伝承があります。
まあ、少し悪戯っ子な面もあるようですが。
これは僕が体験した、座敷童子との話です。
春風が温い5月上旬の頃、一人旅が趣味である僕はI県に旅行に行きました。街に留まらず遠くの山を見れど桜が満開であり、都会と違い澄んだ空気が心地好く絶好の旅日和。
今回の旅の目的は、オカルト好きな友人に頼まれた「座敷童子と会うこと」でありました。
何を馬鹿なこと、と鼻で笑う方もいるでしょう。僕もその一人だったのです。
その一方で友人は大のオカルトマニア。本来ならば友人がこの場に来ていた筈だったのですが、前日に高熱を出し急遽押し付けられるままに電車に押し込まれたのです。
傍迷惑、とでも、帰ったら言ってやるつもりでしたが、美しい景色と観光地への満足加減でそんな気持ちも薄れて。結局I県での一日を堪能しました。
程よい疲労感のまま、残すは今回の旅のメイン
座敷童子に会うこと
だけとなりました。友人に指定された旅館は年季を感じれど、何処か懐かしい雰囲気を纏う場でした。女将さんに案内されるがまま、部屋に通された僕は座敷の平凡さに安堵しました。
何せ相手は妖怪や神の類、おどろおどろしい部屋に通される…。否、友人のことですから敢えてそんな部屋を予約したのではと勘繰っていたからです。
友人を信用、ですか。してますよ、恐らく。
座敷に通された僕は、夕飯までの時間を持て余し温泉に赴くことにしました。程よい疲労感に、少し熱い湯が染み入ります。我ながらおじさんのような溜め息が零れた途端、
ばしゃん
と背後で音がしたんです。
他のお客さんの邪魔になったかと、軽く会釈をしそそくさと湯に浸かりつつ端へ移動します。たしかに今のは僕が悪い。温泉からの景色は、絶景…という訳ではありませんが、遠くの山に桜が群れをなしたように広がっています。
ばしゃん
今度は斜め後ろから聴こえました。
ばしゃん
水面を強く叩くような音です。子供の所為だろうか、それにしては静かだし、咎める親の声だってしません。なんだか気味が悪くなり、外が仄暗くなって来たこともあり、そそくさと温泉を後にしました。
部屋に戻って一呼吸吐いた頃合い、仲居さんが夕飯を運んでくれました。年季の入った旅館にしては気合いの入った料理に舌鼓を打ち、あれよあれよと寝支度を整える頃には温泉での出来事なんて既に忘れ去っていました。
白く清潔な布団に横になり、目を瞑ります。意識が薄ぼんやりとしてきて微睡んでいた僕は、パタパタと周囲を走り回る音で頭が覚醒しました。一瞬、夢と判別がつきませんでしたが、身体が鉛のように重く指一本たりとも動かせません。せめて悪い夢であれと、目を瞑ったまま願います。
足音は数分続き、金縛りが解放された頃には座敷に静けさしか残っていません。
良かった。胸を撫で下ろし、周囲に異変がないか確認する為に目を開け──
僕は絶叫しました。
視界いっぱいに映る男児の顔。病的なまでに白い肌と古めかしい着物を纏った男児が、僕の顔を覗き込んでいたのです。
座敷童子。そうだ。そうだった。僕は座敷童子に会いに来たんだ。否が応でも実感せざるを得ない状況下、目を開いた僕に、その子はにっこり笑います。
「おにいちゃんの汚れ落としたよ」
「だから代わりに、おにいちゃんの何かを頂戴よ」
汚れ?代わり?
頭が追いつきませんが、その子が姿勢を正したことによってすぐさま布団から飛び起きます。小学校低学年程の男児は、変わらず笑顔で頬をふくふくとさせながら期待の眼差しを向けてくるのです。
余談ですが、当時の僕にはその子と同じくらいの年代の弟がいたことから、恐怖心が引いていくのを感じます。
「お菓子は食べられる?」
それでも依然、上擦った声音で僕は問います。男児はこくりと深く頷きました。それを合図とし、リュックに手を突っ込み探ります。確か、確か。
弟に土産のつもりで買った、鮮やかな色合いを小瓶に詰めた金平糖。布団の方へ戻った僕は、正座姿で男児に差し出します。受け取るなりパッと明るくなる表情は、弟を彷彿とさせました。可愛いな、とさえ思ったのです。
「ありがとう!」
「また来てね」
それだけ言い残し、男児──座敷童子は金平糖の小瓶を片手に走り去りました。
残った静けさと胸の動悸だけが、現実だと突きつけてくるのです。結局その晩は寝つけず、朝早くにチェックアウトを済ませ新幹線に乗り込んで。漸くそこで緊張感が解れ、眠りにつけたのです。
東京駅で降り、そのまま近くの喫茶店で友人落ち合わせました。一連の話を聞いた友人は大興奮。自分が行けなかったことを心底後悔している様子でした。
そんな彼に、胸のつかえを吐きました。
「汚れ、ってなんだと思う?」
「単純にお前が汚いだけじゃないのか。とでも言いたいけど、お前観光で水場に寄ったか?」
「寄った。崖が近くてあまり水場とは言えなかったけど」
「考えられるのは〇〇岬だな。あそこは自殺者が多い。大方変なものでも憑いたんだろう」
納得がいきました。温泉で聴いた謎の水音はそれの所為で、座敷童子は親切にそれを祓ってくれたのだと。
僕自身はもう一度赴く気はないのですが、これから座敷童子に会いに行く予定のある方がいれば、どうぞ参考にしてください。金平糖を買うのを忘れずに。
長々と失礼しました。
これが僕の人生に於ける、少し怖いような変わった話です。
…怖い話ィ?ああ、…あー無い訳でもねえか。
ありゃあ秋の夜、空っ風吹き荒ぶ背筋も凍る冬に近い日のことさ。
冷蔵庫に何も無ェ、冷凍庫にも何も無ェ、腹を満たすにゃ近場のコンビニに行くしかねえか、ってなもんで。
ただまあちょっとばかり問題があってなあ。アパートから踏切通る道が最短なんだけどよ。
人通りも余り無ェ夜半の踏切ってなると分かるだろう、…自殺の話なんかがちょいちょいあるとこでよ。
街灯もあんまり整備されてなくて薄暗ェ、…いやまあスマホにもライト機能あるしそれで手元照らしゃ行ける、って俺もあんまり考えねえで飯を調達しに行ったわけよ。
行きは良かった、ランニングしてるおっさんとか、仲良いカップルとかいいなあ~なんて横目にしながらのんびりしたもんだった。
だからか、…なんか腹も減ってたし気が緩んでたんだよなあ。
帰りのタイミングと、踏切の遮断機が降りるタイミングが丁度かち合っちまって。
カンカンカン、
って音が鳴る中、俺は自動警報機よりは数歩後ろで待ってたわけ。
カンカンカン、カンカンカン、
ずーっとずーっと鳴ってる音の中まだ電車来ねえのか、と目を一瞬逸らしたらよ。
踏切の向こう側にいつの間にか…女が立っていたんだ。
白い傘を差して、もう寒いのに肩を出した白いワンピースを着た青白く痩せた黒い長髪の女だった。
…寒くねえのか、まるで夏の服装だ、って俺は呑気に思っていた。…顔は傘で覆われて分からなかった。
その女はゆっくり、…ゆっくり傘を持ち上げてよ。
…こっちを見ようとしてた。…気がする。…や、実際目は合わなくて。
その動作の最中には電車が通過したんだ。四両編成のやつな。…まあそこはどうでもいいか。とにかく。
電車が過ぎたら女の姿は影も形も無かった。
…嫌なもんだったのかな、なんか、俺すげえ助かった、って感じがして。
心臓バクバクしながら走って帰ってったよな。
こんなんでいい?
ああ、全然いいよ。暇だったし。今日はこれから肩も重いから整骨院行くくらいだったし。
じゃあこの辺で。
会社からの帰り道、歩いて5分くらいのところでふと思い出したんです。
ああ、水筒忘れた、って。
デスクにあるだろうしまだ引き返せると早足で職場に戻りました。
今日は皆定時で帰ってご飯に行こうとか、飲みに行こうとか楽しそうで。
なるべく早く帰るために一致団結したから締めの作業もとっても早くて。
案の定職場はもぬけのからでしたが、おかしなことに──部屋の奥の窓は一箇所だけ空いていました。
おかしな話です。課長の席が最寄りなのですがきちんと施錠したところまで先刻私は見ていました。
目に優しい若葉色のカーテンが風にゆらゆら揺れて窓から風が吹き込んでいます。
何となく、…何となく気になって其方を見ると、違和感に気づきました。
窓の縁をぎゅ、っと握る小さな手。
しかも部屋の中からではなく、…方向としては外側から掴んでいる、小さな手。
…このビルの、私の職場は4階にあたります。人がそんな場所にぶら下がっているわけはないんです。
違和感に捉われ目が離せずにいた次の瞬間、…何処かから物音が聞こえました。
何か技能を振りますか?
【創作シナリオから修正を加え抜粋 / これも怖い話にカウントされます?】
ーーーーーーーーー
担当M「おいこら誰かクトゥルフシナリオ混ぜよったな!…いやまあこれも怖い話なんか…?判断難しいわ…」
【 手 】
短いお話でごめんなさい、でも怖かったんです。
ダブルワークで夜職を終えた私は泥の様に眠っていました。けれど極偶に眠りが浅く2時間くらいで起きてしまうことがあるんです。
その日も何故かぱっちりと深夜の2時も過ぎた頃に目が覚めたんですけど、頭が重くて。
飲み過ぎなのかと思いました。お客さんの奢りでテキーラかち込んだから当然かなって。
でも重い頭の上を何か暖かなものが撫でていて。
感触的にしっかりと、男の人の骨ばった手に撫でられてるあの感触で。
でも私一人暮らしだし、彼氏と会う約束もしてない。…彼氏も泊まりに来てる日じゃない。
不審者かと思ったけど息遣いも聞こえない。
温い掌の感触だけ…ずっと頭上にあって。
怖くて、ぎゅっと目を閉じてじっとやり過ごしました。
…いつの間にか意識を手放していたのか気付いたら朝で。
手の感触は無くなっていたし、当然のように部屋には私一人でした。
霊って暖かいんですかね?職場の先輩は生き霊なんじゃね、とか言ってたけど。…そっちの方が怖いです、本当に!
「怖い話かあ、都市伝説…っていうかあたし達の地元で噂されてた話結構怖いの!」
「あのねあのね、しおりちゃんって言う子がいるの」
「しおりちゃんはね、素敵な子をいつも探しているの」
「貴方の爪が綺麗なら爪を貰うし」
「あの子の髪が綺麗なら髪をもらっていくの!」
「でね、ここからが要注意」
「しおりちゃんが本に挟む栞を持ってたら答えちゃいけないの!」
「絶対にこう聞かれるの」
「貴方は優しい人なのね」
「普通の言葉みたいでしょ?」
「でもその人は死んじゃうの!」
「「 しおりちゃんは呪いの栞でその人を殺しちゃうからね 」」
「なーんちゃって!ただの噂だし!」
「そうそう!ただの噂だし!」
「ところであたしの名前は潮(うしお)!」
「あたしの名前は薫(かおり)」
「なんで名前を名乗ったか不思議そう!ねえお姉さん、…察しの良いお姉さん!」
「それじゃあ貴方に質問するね!」
「「 貴方ってとっても優しい人なのね? 」」
ーーーーーーーーー
担当M『実際の事件を元にリメイクした創作演劇の脚本やて、…ボイスサンプルよお出来、…うわ何や二人とも顔青なって。…分かった分かった、次っちゅーか最後はそこまで怖ない話やから。…多分な』
これは僕の先祖にあったと言われる不思議な妖怪の話。
数箇所の県で伝承されるバンドリという妖怪の話です。多分有名でもないし、スマホゲーの略称みたいだなって僕は思いました。そこは一先ずさておきますけど、ええと。
バンドリというのは蓑の妖で、その辺に投げ捨てると付喪神になるというものなんだそうです。
僕のひいひいひい…何代前かはちょっと分かりませんが、ご先祖様は蓑を売って暮らしていた時期があるそうです。そのうちの一人に定吉(さだきち)さんという方がいました。
定吉さんは息子も娘も居ましたが何方も向こうの家の嫁に行ったり、仕事の関係で別の家を設けたりなどしたのでお婆さんと二人きりで暮らしていたそうですがお婆さんも先に亡くなってしまいました。
そんな定吉さんはお婆さんが丁度死んで一年が経つある日、街の方へお酒と米を買いに行きました。…帰りはとてつもない猛吹雪で、前が見えなかったそうです。
蓑を被ってよろよろとした足取りで家に帰る中で、林の道を過ぎ去ろうとした時に定吉さんはあるものが目に掛かりました。
バラバラの方向に倒れた6体のお地蔵様の石像群でした。お婆さんが信心深い方だったので定吉さんもよく見知ったそのお地蔵様達が風に煽られて地に伏せる形になってしまったのでしょう。
定吉さんは悴む掌で六体全て直してあげて、更には風の吹き荒ぶ方向に太い枝を数本立ててそこに蓑を引っ掛けました。こうすれば少しは倒れにくくなると思ったのでしょうか。…自分の身体が冷えることも厭わず、そのままその場を後にしました。
荷物の麻袋を両腕にしっかりと握りしめながらカタカタと震えながら暫く歩いているその時です。
何処かから跳ねるような音が迫ってきました。
軽やかに、弾むように近づいてきたのは定吉さんの蓑が丸くなった何かでした。但し、何故か一つ目が生えて飛び跳ねてきゃらきゃら笑いながら定吉さんに忍び寄って、
ばさり、と音を立てて定吉さんの顔から覆い被さりました。
何が何やら分からず定吉さんがもがいているにも関わらずその蓑は恐ろしい力で何処かへ引っ張っていきます。行き先が明確なように、どんどん、どんどん進んでいきます。…その間は不思議と寒くはなかったそうです。
目も見えていないため時間の感覚も分からないまま妖怪に連れ添われた定吉さんは死を予感していました。
それはそれでも良いと思ったそうで、…お婆さんもいない家に帰るのは矢張り何処か寂しく、気持ちが弱っていたそうです。
どれくらいの時間が経ったことか、事態は急に変化しました。唐突に蓑が作る闇は祓われ吹雪の白さに定吉さんは眩しささえ覚えて目を擦ります。その中で、遠くから響く蓑の笑い声と、雪風に乗って一言、
「…まだ早いですよ、定吉さん」
と、お婆さんの声が聞こえたそうです。
呆けた様子で辺りを見渡しましたが、当然お婆さんの姿は亡くなっているので見当たりません。
代わりと言うやら呼ばれたやら、程なくして吹雪の中を息子が松明を持って駆けて近寄ってきました。
「親父!ああ、…ごめん、ごめんなっ…!嫁が子供がもう少し大きくなるまでとずっと聞き入れてくれなくて、…、…もう、もう大丈夫だから…!ごめんな、…ごめんな…!!」
どうやら定吉さんを迎えに家まで来ていたらしいのですがずっと家に戻らず付近を捜索していたそうです。
本当に良かった、死んでしまったかと思ったとわんわんと泣く息子に何度も頷きながら定吉さんは思いました。
婆さんは蓑に憑いて息子と引き合わせたかったのかな、と。
虫の良い話なのかもしれません。もしかしたら妖怪の気まぐれで、定吉さんに聞こえた言葉も幻めいたものだったのかもしれません。それでも目の前の息子が自分が生きていてくれて心底良かったと思っていてくれているのは分かったそうで、…うんうん、と静かに頷きながら二人は家に帰ったそうです。
これが僕の古い倉庫から出てきた定吉さんの息子さんの手記に書いてあったものです。…妖怪ものってよく聞きますけど珍しいのではと思って投稿させて頂きました。怪談の足しになれば幸いです。
──…まあこれで目ぼしいとこは揃うたか。
いやあ長く掛かってもうた、…羊頭さんには後ほど報酬はお渡ししますよって。
…ええ、結局何やったかって?
そのうち言うたやんな…?別にすぐ分かるっちゅー話ちゃうし。
ほな俺は一旦帰りますさかい、例の件に関しては追々資料送ります。…お疲れさん。
【 ??? 終 】
【 見やすさ重視の人物紹介・改 】
安藤継翅(アンドウケイシ)
179cm/72kg/age30
姿形は瓜二つの継彦の兄だが髪は背中を覆うほど伸ばしていて所々に金のメッシュが入っている。
身体はかなりしっかりめに鍛えており日に焼けた浅黒い肌をしている。
ヤニカスで服にアメスピの香りが常に染み付いている。
諸事情あり通年掌を見せないようにしてるため常に肌の見えない黒地の革手袋をしている。尚この状態でもスマホは使える。吸水性の高いピッタリめの白ノースリーブシャツとダメージ加工の薄青ジーンズ、ミヤマカラスアゲハをイメージしたオーダーメイドのカーディガンは肩を通さず袖に通すだけして羽織っている。左耳朶にシルバーのフープピアスひとつ開けている。足元は臙脂色の鼻緒の草履を着用。
別名アーティスト『C.K』
素性不明の油彩画専門画家、時折出品される絵画の能力の高さには欧州の画商が目をつけ始め現在高騰している。絵画の端と共に手の甲にある片翅ずつの蝶の刺青を毎度手を触れ合わせる「完成」の合図の投稿は常に万バズを海外のファン達によって達成されている。徹底した素性隠しによるブランディングを施しているので外では手袋を外せない。
捉え所もなくしっかりもしていない、絵を描く為に寝てもいないため常に目の下に隈を拵えている。病み細マッチョという奇跡のアンバランス。感情の起伏は乏しく動物かというくらい思ったことの儘に喋るのをよく怒られているため最近は気をつけているらしい。
一箇所にいるのが苦手でよく迷子になる為常に警護のものがつけられてるがそれすら撒くほどフラフラしてる。
海外に男性の恋人を持ち、その彼はメイクアップアーティストをしている。何でもかなり腕は良いらしいが彼と付き合い始めてから帰国した際に愉快犯の様にたまに謎のサプライズを受けていて専ら継彦の頭を悩ませている。
Alex Hubert(アレックス ユベール)
184cm/72kg/age32
左に偏る斜めアップバングショートは全体的に緩やかなパーマスタイルで無造作風、髪色は黒 /鼻筋がスッと高く肌色は健康的に白め、引き締まった体躯 /くっきりとした二重でアーモンド型のやや吊り目、双眸の色は薄青/眉は並行に目端のラインに整うように /形の良い小顔ゆえに年齢よりは幼めに見える顔立ち/シンプルめなファッションを好み、動きやすい服装傾向でトータルコーデでウン十万することもあればUNI○LOでいる日もある。
快活な自由人、継翅とは恋仲。フランスを拠点にヘアメイクアップアーティストをしているらしいが継彦も詳細は知らない。親日家というより日本のアニメ好きが過ぎたために日本語が流暢、仕事柄英語も話せるらしく継翅とは英語と日本語で会話しているが日本に遊びにきている時は日本語と決めている。愛の国の人からすれば何一つ恋愛をしてこなかった継彦がとてもではないが珍しくついたあだ名が『ベイビーちゃん』、当然継翅は面白さ優先で放置してる。
宮永 一葉(ミヤナガ イチハ)
176cm/65kg/age28
センターパートで分けた黒髪ショートでニュアンスパーマを軽く当てている/黒縁オーバル型眼鏡/常に眠たげな雰囲気のある垂れ目二重/筋肉とかは溝に捨てた普通体型でやや猫背/ストライプや細かい水玉の入ったシャツ等を好んで着ている他は黒スラックスとカーディガン羽織っているのが通常、脚元は茶革靴。
継彦の担当編集。マイペースで基本だるそうだが出身が関西人らしく会話は好む。継彦とは大学時学部とサークルが被っていた為仲はそれなりに良く、就職して偶然再会した経緯有。後輩という事で継彦に散々振り回されるがただでは転ばない。『やられた分はきっちりやらなあかんよな…』と毎度トムジェリさせられている。因みに先輩とはあまり思っていなくしばしば敬語を忘れている。
( / 細かいところを修正したり合わせてみたり、そういや数値書いてなかったとこあったななど足してみたり。…衝動で書いてるから後々見ると変なところ多いったら…! 良い機会だしまとめ用に。)
【etc 設定情報一覧】
・アトリエの詳細
>1
・崇臣くんちの間取り
>3
・多分しゃしゃり出てきそうな界隈の何か
>97
( / 小説とかイベント情報なんかは省きつつ簡潔に。…自己紹介も引っ張ってきても良かったけど夏服も考えたいし一先ず…保留。君の分も待っておきたいところだね…、…作業は一旦終了、…ちょっと休憩に入ろう…)
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