*.* 2024-03-30 06:53:37 |
通報 |
悠之丞さんが謝らなきゃいけないことなんて 、何にもないよ 。本当に 、心からそう思ってる 。大丈夫って言葉を聞けてよかった 。もう怖い地震は嫌 。忙しかったらどうかお返事は無理しないでね 、約束よ 。
──…では、このビーチへ行ってみましょう。
( 自分も携帯の画面へ視線を落としていたが、ふと顔を上げれば彼女の素敵な笑顔が。 胸を高鳴らせるも、つられるようにニコリと笑んで )
────
( 携帯をしまってからナビに行き先を入力。ギアを入れ、ハンドルを握って車を発進させ。 何時もと違って、初めての道であるため、安全運転をより心掛け。 少し車を走らせると陽射しの向きが変わり視界が眩しく感じられて。 信号待ちの機会に、念の為サンバイザーに差しておいたサングラスを手に取り、掛けてから軽く位置を調整し、信号が青になればまた走り出し )
(/ また仕事を言い訳に、こんなにも返事をしていなかったのに、地震があれば気に掛けてくれて、本当にありがとうございます。 胡桃さんは、能登の地震が及ばない所にお住まいなのでしょうか。不躾な質問ですので、答えなくても結構ですが、胡桃さんが毎日を楽しく過ごせているといいです。)
… ね 、悠之丞さん 、サングラスをかけてるお写真 、撮ってもいい ?( サングラスを手に取ってから掛け終えるまでの仕草も、横顔も、何もかもが格好良すぎて / みるみるほわりと眉は下がり / 微かに俯けば、両手でゆっくりと蕩けた顔を覆い、そのまま尋ねて )
( / … でも声をかけてしまってお仕事の邪魔をしちゃったよね 、きっと 。いつもごめんね 。うん 、能登とは遠いところ 。そこで悠之丞さんを想って 、これまでに貰ったあたたかい言葉に支えてもらって 、毎日ゆるゆると過ごしているよ 、ありがとう )
写真ですか? ──…構いませんが、少し、照れてしまいますね。
( 彼女の言葉にチラリとそちらへ視線を向けると、その可愛らしい仕草と表情に胸が高鳴り。 視線は前方へと戻し、運転しつつ相手の言葉を了承するも、改まって写真と言われると、何だか気恥ずかしく、はにかんで )
──────
( それからしばらく車を走らせると目的の海岸に到着。駐車場に車を停めて )
───……疲れていませんか?
( シートベルトを外してから、彼女の様子を見ようと覗き込むようにして )
(/ 胡桃さんが謝ることなんて、何もありません。悪いのは全てこちらです。 いつもいつも、胡桃さんの言葉に救われています。 )
ありがとう 。沖縄での記念すべき1枚目のお写真は 、ちょっと照れてるとってもかっこいい悠之丞さん( そっと両手を顔から離し、声にも目元にも嬉しさをたっぷり滲ませながらお礼を言って / 膝の上に乗せていた小さめのショルダーバッグからスマホを取り出せば、運転の邪魔にならないように気をつけつつシャッターボタンに触れ / 画面に収められた彼の姿をじっと見つめては、ほわほわと幸せそうに表情緩め / それから目的地に着くまで彼との会話や輝くように美しい外の景色を楽しんで )
うん 、疲れてないよ 、運転ありがとう 。悠之丞さんは疲れてない ?( シートベルトを外しながら彼と視線を合わせ / こくんと頷いてからにっこり / サングラスの奥の瞳に労わりの眼差しを向け、小さく首を傾けて )
( / ありがとう 。3連休 、どうかゆっくり休んでね )
僕も、疲れていません。────、
( こちらを気に掛けてくれる彼女に、にこりと微笑を向け。サングラスを外して自分の襟元に掛けると、もう少し助手席の方へ身を乗り出し、彼女の頬に口付けを )
…すみません。 助手席の胡桃さんがあまりにも可愛らしかったので。
( 元の位置に体を戻すと、眉を八の字にして微笑し。運転している時からずっと、彼女の可愛らしさに胸が高鳴っていたものの、運転中とあっては触れることも出来ず。やっと目的地に着くと、ある程度理性で抑え、頬にキスをするくらいに留めて )
──では、行きましょうか。
( 車から降りる支度をして先に外に出ると、すぐに助手席側へ回ってそのドアを開けて )
(/ また遅くなってしまい、申し訳ありません。 胡桃さんが夏バテや熱中症になっていないことを祈ってます。 )
( 「 疲れていないのなら、よかった 」と安堵の言葉を伝えることは、柔らかな儚く甘いキスによって叶わずに / とても幸福で、だからもっと欲しくなってしまうのを、彼の言葉を聞きながら、困り眉でじっと我慢して / 車内にひとりになってから、指の背でそっと頬に触れては、ほんの数秒、密かにきゅうと眼を閉じて )
ありがとう 。わあ … 、もうすぐそこに海の気配がする( ドアを開けてもらい、柔らかに笑顔を向けては心からお礼を言って / 車から降りつつ、冷房の効いた機内からずっと羽織っていたサマーカーディガンを脱ぎ / ウエストバックが横長の菱形に控えめにカットアウトされたデザインの白いワンピース姿に / 潮風が鼓膜や肌を撫でる感触、波の音と香り、何もかもに胸の内を擽られ、虹彩いっぱいをきらきらと輝かせながら声を華やがせ )
( / ううん 、謝らないで 。こうして会えて 、ただただ心の底から嬉しいんだもの 。暑すぎるからなのか 、なんだか今年はすぐ頭が痛くなっちゃう 。でもそこまで酷いものではないから大丈夫 。気にかけてくれてありがとう 。悠之丞さんも具合が悪くなったりしませんように。 )
──、…近くまで行きましょう。
( 車から降りた彼女の姿に改めて見惚れ、周りの様子は二の次で。それからやっと潮の香りや波の音、海の碧さを感じ、表情は綻んで。彼女の手を取って繋ぐと、微笑を向けつつ海の方を指差し )
(/ 頭痛ですか…。心配ですが何も出来ずに悩ましいです。 頭痛が出ないことを祈るばかりです。)
悠之丞さん 、海 、好き ?( 繋がれた手に柔らかく力を込めながら、幸せそうに緩めた眼差しで彼と視線を重ね、こくんと頷いて / 歩き進めるにつれて波の音が大きくなっていくのを感じつつ、ふと隣の彼を見上げてはそっと尋ねてみて )
( / 悠之丞さんがいてくれるだけで、思ってくれるだけで大丈夫になるよ 。本当にありがとう )
──、はい、好きです。
( 彼女が砂に足を取られていないか気にしつつ歩いていると、問い掛けられた言葉に笑顔で答え )
────胡桃さんは、好きですか?
( 波打ち際まで来ると、透き通った綺麗な青のグラデーションになっている海に目を奪われてから、彼女の方へ向き直り、微笑とともに問いを返し )
(/ すみません。胡桃さんが愛おしいです。)
( 彼の言葉を聞いて、表情を見て、安堵したように双眸を細めては、小さくそっと頷いて )
とっても好き 。きっと何時間でも眺めていられる( 彼を見上げ、にこやかに答えると、視線を目の前に広がる澄んだ海に向け / 真っ青な空と、きらきらと輝くコバルトブルーの海水に思わず息を呑んで )
ふふ 、── ─ 悠之丞さん 、冷たくって気持ちがいい( ふと、悪戯っぽい小さな笑い声を零すと、繋いでいた手を離し、履いているリボンサンダルを脱ぎ / ゆっくりと足首まで波に入っていけば、背後の彼を振り返り、満面の笑顔で呼びかけて )
( / ありがとう( ほわ / 嬉しそうにはにかんで )わたしも同じ 。心の底から )
、…────
( 繋がれていた手が解かれると一瞬彼女へ視線を向けて。それからサンダルを脱ぎ出す姿に合点がいき、微笑ましく見詰めていて )
──天使のようだ、………
( 足首まで海に浸かり、笑顔を見せる彼女に目を奪われ。舞い降りた天使のように可愛らしく愛おしくて、つい、口から小さな呟きが洩れ。すかさず携帯を取り出すと、彼女の写真を何枚か撮り、また仕舞って )
………本当、気持ちいいですね。
( 自分も履いていたカジュアルなスニーカーを脱ぎ、水の中へ。波に足を拐われる感覚も心地好く、太陽を背に、彼女へ笑顔を向け )
(/ ありがとうございます。 )
( 自分の足が浅い波の中でゆらゆらと揺らめいているのを楽しげに眺めていたけれど、彼の声とカメラのシャッター音に顔を上げて / 波の音にかき消され、なんて言っていたのかは聞き取れなかったものの、写真を撮られていたと分かって恥ずかしそうに眉を下げてはにかみ )
2人でもお写真撮ろう( 彼の手に指を絡め、ぴったりと寄り添って / 笑顔の眩しい彼にきゅんとしながら見上げて尋ね )
そうですね。撮りましょう。
( 笑顔のまま応え、寄り添う彼女の肩を抱き、携帯を取り出して )
──…撮りますよ?
( 携帯を片手に持ちつつ、彼女の方へ顔を向け覗き込むようにして声を掛け。 それから携帯を持っている腕を伸ばし、画面の中に2人がおさまっていることを確認してからシャッターを切り )
…どうですか?
( 更に彼女との距離を詰め、撮れた写真を見せながら尋ねて )
わああ 、とってもいいお写真 。ありがとう( 画面の中の、美しい風景と幸せそうな2人に、表情を柔らかく綻ばせ / お礼の言葉を言ってから微かに体を伸ばし、彼の頬に口付けを / さっきしてもらったみたいに、甘やかに )
、──…お返しです。
( 頬への柔らかな感触に刹那驚くが、彼女へ視線を向けて。堪らず愛おしさが押し寄せては、彼女の額に口付けを。 抱き締めてしまいたい衝動に駆られるも、公衆の面前であるため抑えて )
…これも、 良く撮れていると思いませんか?
( 携帯の画面をスワイプして、先程、了承も得ずに撮った彼女の天使のような写真を見せて微笑み )
( きゅうと両目を瞑ってキスを受け / ふふ 、と嬉しそうに眉を下げては、ゆるむ頬を両手で包み )
もっと海をメインに撮っているのかと思った 。でも 、こんなに素敵に写真におさめてくれてありがとう( 画面を覗き、驚いたように彼と視線を重ねるも、すぐに目元を柔らかく / 手が離れた頬は、じんわりと淡く色付いていて )
被写体が素晴らしいので。
( 携帯を仕舞いつつ、彼女と視線を合わせて微笑み )
──胡桃さんと旅行に来ることができて、本当に幸せです。
( 海の果てへと視線を向け、幸せそうな安心したような表情を浮かべ )
(/ 短くてすみません! )
それならさっき車の中で撮った悠之丞さんも 、本当に 、とっても 、かっこよかった( 頭に思い浮かべるだけでほわほわとしてしまうくらい / 溶けるような目元でにこやかに笑み返し )
わたしも幸せ 。旅行に誘ってくれて本当にありがとう( 見上げた先の、そのどこまでも柔らかな表情に、胸が甘く痛み / 彼の腕に自分の両腕を絡め寄り添えば、同じように海を眺めながら、幸福そうに言葉を繋いで )
( / 全然大丈夫 。上と同じことになっちゃうけど 、悠之丞さんと一緒にいられてとても幸せ 。ありがとう )
──…では、美男美女、ということで。
( 自分はそんなに格好良くないと思っているが、口には出さず、諦めたような微笑を洩らし )
───、胡桃さん、キスしてもいいでしょうか?
( 彼女の言葉と己の腕に寄り添う姿に、愛しさが溢れ、タガが外れてしまい。彼女の顎を掬ってこちらを向かせては、すぐにでも口付けてしまいたい衝動を何とか抑えつつ、公の場で口付けてもいいか許しを得ようと )
(/ 胡桃さん…。本当にありがとうございます。)
ふふふ 、そういうこと( くすくすと楽しげに、冗談っぽく言ったのは、彼の言葉に自分も含まれていたからで )
うん 、もちろん( 不意に視界が上を向き、驚いて瞳をまるくしていたけれど / 柔らかく双眸を細めて気持ちを伝え / 幸福そうに睫毛を伏せながら、顔をそっと近付けて )
───、………
( 先に瞳を閉じた彼女の表情に見惚れてしまうも、徐々に彼女へ顔を近付けつつ自分も瞼を閉じていき。 互いの唇が重なる頃には、波の音も耳には入らず。 このまま時が止まっても惜しくない幸福感に包まれつつ、長めの口付けを )
悠之丞さん 、大好き( 体中を甘い甘い幸せで満たされながら、両手で彼の首筋を優しく包み、キスを受け / そっと顔を離し、愛おしそうに彼を見つめ、ゆっくりと囁いて )
…僕も、大好きです。───、
( 貴女と視線を絡ませながら、笑顔だが真摯な声色で伝え。 もう一度、貴女の唇に口付けてから顔を離し )
──そろそろ、上がりますか。
( ビーチに居る他の人達の視線を感じ、自分の天使の可愛らしさを晒すのが惜しくなり。 表情には出さないようにいつもの微笑とともに提案して )
( 再び触れた唇に、ほわほわと嬉しそうにはにかんで / 彼の言葉をしっかりと胸に染み込ませ )
ン 、時間があったら 、日が落ちる頃にも来てみたいな 。夕焼けの海もきっと綺麗だよね( 彼の提案に同意を示し、手と手を柔らかく繋ぎ直せば、白い砂浜へと歩き出し / 控えめながらもこちらを見ている人が何人かいたことに、もちろん気が付いていたけれど / 彼の内心には気が付かないまま、何を気にすることもなく、慈しむように海を振り返り )
そうですね。夕焼けも見たいですね。
( 彼女に同意して微笑み。 繋いだ手に少しだけ力を込めて歩き、砂浜へ )
───少し足を乾かしましょうか。
( 脱いだ靴の傍まで来ると、砂の上に座り、彼女にも隣に座るようジェスチャーで促して )
あたたかくて柔らかくて 、気持ちいい( 澄んだ笑顔でこくんと頷き、促された場所に腰を下ろし / 膝の裏で両脚を抱えた三角座り、足の先でそっと砂に触れてみて / 彼の隣で何もかもから守られながら、ふわふわと機嫌良く、独り言のように言って )
──そうですね。
( 彼女の愛らしい仕草や言動全てに癒されながら、微笑んで応え )
そういえば、お腹、空きませんか?
( 自分も両膝を立てて座り、その膝の上に腕を置き、彼女の方へ顔を向けて尋ね )
うん 、空いてきたかも 。悠之丞さんも ?( つま先の砂をはらっていた手をとめて、こくこくと首を縦に振り / 穏やかな潮風になびく髪をそのままに、にっこりと笑顔を向けて尋ね )
そうですね。──食べたいもの、ありますか?
( 自分も空腹を感じていたため、同意し、足に付いた砂を払って靴を履き。 彼女の方を向き、尋ねて )
沖縄そばを食べてみたいなって思ってるんだけど 、でもおしゃれなカフェもたくさんあって 、そういうお店のご飯も気になるの( 旅行に来る前にたくさん調べた画像や写真が次々に頭に浮かび / サンダルを履きながら、困ったように眉を下げて答え )
僕も、沖縄そばは食べておかないとと思っていました。
( にこりと笑んでは立ち上がり、彼女が立ち上がる支えになればと片手を差し出して )
カフェは、また明日、行ってみませんか?
( 微笑を浮かべたまま提案して )
うん 、ありがとう 。明日の楽しみがひとつ増えたのも 、食べたいものが悠之丞さんと同じだったのも 、どっちも嬉しい 。─ じゃあおそば 、食べに行こ( 差し出された手を握って立ち上がりながら、溶けるように目元を綻ばせ / 手はしっかりと繋いだまま、来た道を車のもとへと歩き出して )
───沖縄そばのお店なんですが、あっさり系とこってり系があるみたいなんです。胡桃さんは、どちらが好みですか?
( 手を繋ぎながら歩き、事前に調べていた情報を伝えて。 自分はどちらも捨てがたく悩ましかったため、彼女の意見も参考にしたく。 車まで着くと助手席のドアを開けて )
わたしは 、あっさりしている方が好きかな 。── ありがとう( ゆっくりと波の音が遠ざかっていくなか、2つの種類を思い浮かべては、あまり迷うことなく好みを伝え / 真っ直ぐに彼を見上げドアのお礼を言ってから、この海の思い出と、幸せな気持ちと、美味しいおそばへのときめきとに、心をいっぱいに満たされながらシートに腰を下ろして )
──では、あっさり系のお店へ向かいましょう。
( 自分も運転席に乗り込むとナビに目的地を入れて。 名残惜しくもあったが、車を発進させ、幸せな気持ちになれた海岸を後にして )
悠之丞さん 、今から行くのって 、このお店 ?( 目的地に設定された店名に見覚えが / 車が赤字号で止まったタイミングで、彼にスマホの画面を見せてみて / 澄んだスープと麺の上の具材がとっても美味しそうな沖縄そばの写真が載ったウェブサイト / 行ってみたいと思っていたお店のため、内心どきどきわくわく )
──えぇ。きっとそのお店です。
( 停車中に示された画面を見て微笑みながら答え )
とても美味しそうですよね。
( 微笑んだまま話し、信号が変わるとまた走り出し )
…写真を見たら、もっとお腹が空いてきました。
( 運転中のため、視線は前方へ向けたまま苦笑気味にはにかんで )
わわ 、ごめんね 、グミなら今持ってるよ 。食べる ?( 嬉しくって、胸が弾むほどに喜んでいたのも束の間、彼の言葉と表情にあわてて眉を下げ / 腿に乗せた鞄の中を探り、黄色いパッケージの小さな袋を取り出して )
胡桃さんが謝ることではないですが。──グミ、頂いてもいいんですか?
( 謝る彼女に困ったように笑みを漏らしてから、ハンドルを握ったまま、横目で見るようにして尋ね )
うん 、もちろん 。レモン味でよかったら 、どうぞ( 「 だってわたしが写真を見せちゃったから 」と、視線を落とし袋の口を開けながら、ぽつんと小さく呟いて / ハートの形をしたグミを1つ指先でつまめば、にっこりと表情に笑みを戻し / 運転の邪魔にならないように気をつけながら、彼の口元に甘くて少しすっぱいそれを差し出して )
ありがとうございます。 、──美味しいですね。
( 彼女が差し出してくれたグミへ一瞬視線を向けてから、パクッと食べて、また視線は前方へ。 甘酸っぱさが口内に広がると、微笑んで )
お口に合ってよかった( なんだか自分自身が褒められたみたいで、嬉しそうに肩をすくめて、はにかんで / グミの袋をしまい終えると、シートに預けていた背を離し、助手席の窓から沖縄の街並みを、いつまでも新鮮な思いで眺め続けて )
あ。…あのお店みたいですね。
( 目当ての店が見えてきて、彼女に話し掛けつつお店の駐車場へ。 少し狭いスペースに丁寧に駐車して )
───到着です。
( シートベルトを外しながら彼女へ笑顔を向け )
ありがとう 。こんなに狭い所に駐められるなんて 、悠之丞さんって 、本当に本当に運転が上手( 駐車に集中している端正な横顔も、ハンドルを握る形の良い手も、他にも挙げたらきりがないくらいに彼の全てが胸を甘くくすぐって / ゆるゆると眉が下がり、こっそりと頬を赤くさせ / ひと呼吸彼に遅れてシートベルトを外し、運転へのお礼を言ってから、心の底から尊敬するように言葉を続け )
そんなことないですよ。 この車のアシスト機能が優秀なんです。
( 彼女から多分なる褒め言葉を貰い、眉尻を下げて困ったような笑みを溢してから、車を降りて )
───入ってみましょうか。
( 助手席側に回り、そのドアを開けて。 店に行列は出来ておらず、タイミングが良かったことに安堵して )
うん 、ちょうど空いてるみたい( 「 そうなの ?」と、腑に落ちたとは言えない声音で答えながら、車から降りる彼を見送って / ドアのお礼を言いつつも、まだどうしても納得がいかなくて、どこか上の空 / けれど今日まで何度もスマホの画面や雑誌の紙面で眺めていたお店が現実の視界に入ってくると、途端に表情を明るくし、彼の言葉にこくこくと頷いて )
( お店に入るとおかみさんに出迎えられ、二人であることを告げて席に案内されて。 店内は広くはなく、窓際の二人用のテーブル席を示され、そこに座り )
───どれにしますか?
( メニュー表を彼女に見えるようにしつつ、自分も視線はメニュー表へ落として尋ね )
わたしはこれにする 。悠之丞さんは ?( あたたかなお出迎えと、店内の落ち着いた雰囲気に心が柔らかくなって / いくつか種類がある中の、一番シンプルな沖縄そばを指差して / メニューから顔を上げ、そっと彼に視線を注ぎながら尋ね )
トピック検索 |