中華娘 2024-03-28 09:57:33 |
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(/ 掲示板にてお声がけさせていただきました、1945の主人です。トピ作成ありがとうございました。人懐っこくチャーミングな中華娘様とお話しできるのがとても楽しみです……!どうぞ末長くよろしくお願いいたします!)
( /こちらこそお声掛け本当に嬉しいです、ありがとうございます…!!!
ぜひ、末長くよろしくお願い致します!
当方のキャラクターは既に骨組みが出来上がっているのであとは軽い肉付けをしていこうと思うのですが、どうしてもこの設定はいれたい!等の設定はございますか…?または恋愛感情の有無などなど…! )
( / 提示していただいた中華娘様の簡易pfが本当に好みどストライクでして、是非ともそのまま肉付けしていただければと思います。逆に主人のpfを膨らませるにあたり、この要素を追加してほしい、修正してほしい等のご希望があれば教えていただきたいです!
また、中華娘様は身体能力が高く戦闘向きとのことですので、逆に主人の方は(悲壮感がなく、日常的に支障もない程度に)あまり身体が丈夫ではなく、日常的に医者に通っていたり服薬していたりしている設定でも美味しいかなぁなどと妄想しております。人を選ぶ要素かと思いますので、もしお気に召さないようでしたら遠慮なくお申し付けくださいませ。
恋愛要素に関して、個人的にはあると嬉しいです。ただ恋愛ばかりでなく、穏やかな日常、時にはシリアスなシチュエーションなど、様々なお話を紡いでいければと思います。中華娘様の背後様のご意見も伺いたいです!)
( / 申し訳ございません、読み違えておりました、恋愛“感情”の有無でしたね……! どちらかと言えば、最初は恋愛感情がなく、中華娘様から主人へlikeの感情が向いているところからスタートするのが良いなと思います。背後様のイメージもお聞かせくださいませ)
( / 畏まりました!お褒め頂きありがとうございます…!では提示した簡易pfのものに諸々肉付けしpfを作成していきたいと思います……!
ご主人様がお身体があまり丈夫でない設定、大歓迎でございます!当方もお声かけ頂いた時にご提示いただいたpfのご主人様が完璧でニコニコしておりましたので、ぜひそのまま作っていただければ幸いでございます……!!!
恋愛要素、また恋愛感情の矢印についても確認致しました!
私も恋愛もありシリアスもあり日常もあり、な様々なシチュエーションのお話が出来たら良いなぁと考えておりましたのでそこら辺の感度が合いそうで安心致しました…!!
また、私もきっと矢印は娘の方が初めなんだろうなぁとなんとなく想定しておりましたのでこのままご主人様へのlikeをだんだん慣れないLoveに変わっていく様子を描ければと思います……! )
「 〝 因果応報 〟 ……。やった事は結果に繋がる、そゆ意味ネ。悪いことする子猫にハ悪い結果返ってくるヨ。理解了? 」
「 マスターに手を出す、出すしない、それ自由ヨ。ただ首と体サヨナラすることになっても無問題ネ? 」
「 !マスター、大変ヨ!紅鈴だいじたいじに育ててきた苺が、苺が枯れてるヨ……!!!はわわ…昨日お水あげるの忘れたから枯れたネ…??あう……紅鈴悲しネ……。 」
『 私がどうして主人に使えるか? ─── それって、これから死ぬ虫けらに教える必要ある? 』
名前: 紅鈴(フォンリィ)
性別: 女
年齢:不明 (見た目10代後半~20代前半)
性格: いつもニコニコふわふわとしており人畜無害。人懐っこく誰にでもフランクに気さくに話しかけられる面やころころと喜怒哀楽が変わる姿から少々幼く見られることもあるが本人曰く「りっぱなレディー」である。主人のことを信頼し、またまるで本当に自分の家族のように想っている。だがしかしその愛情の中にも仄かな桃色の感情が入り交じっているのは本人も無自覚で、例えば主人が見知らぬ女性と話している時は両の頬を餅のように膨らませて拗ねている。元々出身がスラムの為か元の気性は穏やかでなく、母国語ではマァ口の悪いスラングがすらすらと出るし主人に手を出すものたちには一切の容赦がなく、まるで蟻を踏み潰す子供のように簡単に消してしまう。
容姿: 艶のある黒髪で普段はサイドにそれぞれお団子を作りそこから細い三つ編みを垂らしており、下ろすと腰よりも少し長いくらいの長さのストレート。大きな猫目は名前の通りぱっきりとした赤色で、睫毛は彼女の意志を表すようにクンッと上を向いている。身長は160cm(+15cmのピンヒール)、体型は色んな意味で細身。普段は太ももあたりまで大胆にスリットの入った赤地に金の刺繍の入ったロングチャイナドレスをきており、太ももにあるホルダーにはそれぞれ一丁ずつの拳銃と痺れ毒の仕込んである針が数本準備されている。胸元には奴隷商人に入れられた「24」の焼印が入っている。 耳元には彼女の声色のように涼やかな音色の鈴が着いたピアスをしており、彼女が動く度にチリチリと鳴っている。
備考:一人称は『紅鈴』、『わたし』。出身はスラムで父親はおろか母親の顔すら知らない。6歳あたりの時分に奴隷商人に捕まりとある悪趣味な富豪に買われる。恐らく体術やらはそこで仕込まれたようだが、その富豪を殺害し何とか逃げ出して、裏世界で日々その日暮らしをしていた。それまでにロクな教育を受けていないため喋りには若干母国語が混じったり妙な訛りが掛かった話し方をするのが特徴的。こんな育ちのせいか愛情に疎く、主人からの家族愛は理解出来るが自分の腕を買った上で与えられているもの(愛情)だと思っているため多少無茶な命令でも二つ返事で受け入れることだろう。
普段身につけている拳銃も勿論彼女の得物ではあるが、彼女の本命は赤い飾りが持ち手の先に着いた青龍偃月刀。鉈のようで持ち運びには向かないため普段は自室に保管してあるが、裏切り者を始末する際や何かしら事前に〝仕事〟があるとわかっている時は此方を利用する。好きな物は主人、甘いもの、キラキラしているもの。嫌いなものは主人に害なすモノ全て、あと苦いもの。戦闘以外での特技は柔軟。たまに中国雑技団みたいな体制で暇を持て余している。苦手なものは早口言葉。
( /娘のpfが完成いたしましたので投下します…!
不備、また不明点等ございましたら何なりとお申し付け下さい…!! )
( / とっても素敵なpf、ありがとうございます!本当に可愛らしく、何度も読み返してはニコニコしております……!不備などございませんので、ぜひそのままの紅鈴ちゃんでお相手していただきたいです!
こちらも主人のpfが完成しましたので、ご確認ください。不備・修正点などございましたら、遠慮なく仰ってくださいませ……!)
「まだ早いけれど、今日の営業はおしまい。さあ、荷物をまとめておくれ。今から海を見に行こう」
「躾がなっていないお客様はお帰りいただこう。紅鈴、頼むよ。君の好きなようにやりなさい」
「ボンクラのボンボンが1人と油断したかい?残念だったね。君は敵に回す人間を間違えたようだ」
「……僕には、お兄様のような生き方は向いていなかった。それだけだよ」
「その娘は僕の従者でね。彼女への侮辱は、主人である僕への侮辱と同義だ。お分かりかな?では、もう一度発言のチャンスをあげよう」
名前:クリストファー・レイモンド・シーグローヴ
性別:男
年齢:28歳
性格:誰に対しても物腰柔らかで、人当たりが良い。老若男女も貧富も問わず顔は広いものの、実のところ警戒心が強く打算的で、本当に信用している人間はごく僅か。深い人間関係を築くことを躊躇しがち。一方、高いハードルを乗り越えて一度懐に入れた相手にはとことん甘く、金でもコネでも家でも、使えるものは全て使って守ろうとする。
束縛を嫌い身軽でいることを好む、気まぐれな自由人。幼い頃から叩き込まれてきたため、言動は基本的に優雅かつ穏やか。親しい相手にはふとした拍子に子供のような感性を覗かせることも。
従者には身の回りの世話・店の手伝い・ボディーガードといったことを任せており、期待以上の働きを高く評価している。今まで接したことのないタイプである彼女に戸惑いながらも、真っ直ぐに向けられる好意と信頼はこそばゆく、なんだかんだで情が湧いている。
容姿:身長182cmで、やや細身。柔らかな髪質で、ブロンドのマッシュ。癖毛気味で、湿度が高いと敏感にうねる。彫りの深い顔立ち。瞳は深い海のような青。優しげな垂れ目で、まつ毛が長い。穏やかな微笑みを浮かべているのがデフォルト。身嗜みには気を遣っている。服装は白いシャツに赤いネクタイ、キャラメル色のスリーピーススーツに革靴。甘い香りの香水をつけている。出かける際には革の鞄を持ち歩く。いずれも上質な素材で作られたもので、本人の好みによりクラシカルなデザインをしている。
備考:一人称は『僕』、改まった場では『私』。名の知れた資産家であるシーグローヴ家の次男坊。先代当主である父親は存命だが既に隠居しており、現在は6つ年上の兄が家を継いでいる。決して愛のない家庭ではなかったが、何かにつけて長男であり優秀な兄の方に期待が向けられていることを子供の頃から察していた。またシーグローヴの肩書きが目当てで彼に近づく人間も多く、表面上はにこやかに振る舞いつつも、人間不信を募らせながら育ち、やがて生き馬の目を抜くような社交界に嫌気がさして数年前に実家を離れた。その際に何のしがらみもない従者が欲しくなり、裏社会から腕の立つ少女を拾い上げる。名家の出身でありながらその家を出て、しかも素性のよく分からない従者を連れているため、一部からは「変わり者」「ボンクラ」と囁かれることも。家族とは険悪とまではいかないものの疎遠で、時折手紙のやりとりをするものの、しばらく会っていない。特に文武両道で非の打ち所がない当主である兄に対しては、密かにコンプレックスを抱いている。
現在は市街地の一軒家を店舗兼住宅として、美術品や骨董品を取り扱う店を営んでいる。次男とはいえかなりの額の資産を有しており、生活には困らないため、店は暇つぶしの道楽。しかし目利きの腕とセンスには秀でており、関係者からの評判は良く、本人もこの仕事をそこそこ楽しんでいる。扱う商品の性質上、顧客はほとんどが富裕層。好むと好まざるとに関わらず、セレブリティである顧客の人間関係や懐事情など様々な情報が彼の店に集まること、また彼自身も金持ちであることから、何かとトラブルに見舞われやすい。
幼少期から身体があまり丈夫ではなく、定期的に医者に通っている。処方された薬を服用していれば日常生活に支障はないものの、激しい運動や暴飲暴食は医者に止められている。物心ついた頃からのことなので、体質自体は仕方ないことと諦めているが、薬の不味さだけはどうにかならないものかと考えている。紅茶が好き。飲むことはもちろん、世界各地の茶葉や美しいティーセットを収集するのも趣味。
( / 想像していたよりもずっとずっとずっっっと素敵で紳士的なご主人様をありがとうございます…!何度もpfを読み返しては『素敵だ…!』とほっこりしております。不備や修正点なんて言葉が裸足で逃げ出してしまうほど完璧なご主人様です!
双方pfが完成いたしましたし、早速始められればなぁと思うのですがご希望の始まり方等はありますか?
もしなければいつもの日常、といったような滑り出しから始めようと思っております! )
( / 勿体無いほどのお褒めの言葉、ありがとうございます……!これといって希望の始まり方はありませんので、まずは肩慣らしがてら、「いつもの日常」のシーンから始めることができればと思います。いずれ色々とやってみたいシチュエーションはあるのですが、そちらは追々ご相談できれば……!
また、進めながらでも構いませんので一点確認させていただきたいのですが、お話の舞台となる場所や時代などはどのような感じでしょうか?厳密に「いつのどこ」と決めずとも、ざっくりしたイメージだけでも共有できれば描写がしやすいかなと思いまして、お尋ねいたしました。主人の方はなんとなく英国人っぽい感じを想定してキャラ作成しましたが、何せ金持ちのボンボンなので、実家を出た勢いで国境を跨いでいてもおかしくありません。背後様の想定などございましたら、お聞かせくださいませ……!)
( / かしこまりました!
私も後々「これやりたい!」という自我がたくさん出てくると思いますので、その都度その都度お互いに意見交換を重ねていければなと思います…!!
そうですね…!折角ご主人様から英国人っぽさを出していただけたので舞台としては英国、時代は現代よりも少し前…歴史に明るくないため何年とは言いきれませんが、まだ車もありつつ、馬車が移動手段として流通していた程度の時代を想定をしておりました!主な連絡手段は手紙や上流階級ならダイヤル式の家庭用電話あたりかな、と…!
あくまで私の中の勝手な時代背景ですので、背後様の想像とかけ離れておりましたら現代設定でも全く構いませんがいかがでしょうか…? )
─── …アイヤ。
危なかたネ、勝手に落ちたらめ!ヨ。
( いつものように暖かな日差しが窓から差し込む優雅で穏やかな昼下がり。客足が途絶えこんなにもポカポカしているとウッカリ瞼が帳を下ろしそうだということで耳元の鈴をチリチリと鳴らしながら高い場所にある棚でも拭こうと掃除をしていたところ、思わず掃除をしていた細腕が棚に鎮座していた豪奢な壺に当たってしまいそのまま地面に落ち ─── るなんてことはなく、ほぼ野生の勘に近い反射神経でそれをちいさな手でキャッチしては恰も壺が独りでに落ちてきたかのように罪をそっと壺になすり付けつつ其れを所定の位置へと戻し。そうしてまた1つ大きな欠伸をしてはいつお客人が訪れても良いように店内の磨きに没頭し。 )
…………ふぁぁあ。
( / わわっ、実は私の方も「現代でもやりやすいけど、少し前の英国なんてロマンがあって良いなぁ」とふんわり考えていたところでして、まさに背後様が挙げてくださったイメージ通りの雰囲気を想像しておりました……ぜひその時代背景でお願いします!あまり厳密な時代考証にはこだわらず、その時代っぽさを楽しむことができましたら幸いです!)
お客さんは来ないかい?……ああ、掃除をしてくれていたんだね。ありがとう。
(客が来たら声を掛けてくれと従者に頼み、奥の部屋に引っ込んで帳簿をつけたり手紙の返事を書いたりすることしばらく。窓から差し込む暖かい日差しを受けてぼんやりしているうちに書き損じた便箋をくしゃりと丸めると、こんなポカポカした陽気では作業が進まないのも無理はないと諦めて。ひとまず書き終わった分だけをまとめてから、眠い目をこすりつつ表の方に顔を出すと、やはり眠そうな従者が閑古鳥の鳴いている店内の掃除をしており。あの細身なのに働き者だなあ、など感心しつつ彼女を眺めているうちに、年代物の豪奢な壺がふと目に留まり、思い出したように壺を指して)
……そうそう、言い忘れていたけれど、その壺は特に貴重なものだから、取り扱いには気をつけておくれ。
( / わ!まさかおんなじ時代背景を想像していたなんて…!!嬉しいです、では先程申し上げたような時代背景で楽しんでいけたら嬉しいです…!!
改めてとなりますが、どうぞ末長くよろしくお願い致します…! )
!
ふぉ、紅鈴何にもしてないヨ。
( 奥の部屋にて書類作業をしていた主人にふと声をかけられれば褒められたことが純粋に嬉しいのかにこ!と満面の笑顔を返したと思いきや続けられた彼の言葉にぴしゃりと凍りついて。ぎぎぎぎ、とまるで錆びたブリキ人形のように彼の男性なのにしなやかで美しい指が指した先を振り返れば先程落としたばかりの豪奢な壺が堂々と鎮座しており。人の脳天を撃ち抜いたあとでさえ脈拍の乱れない紅鈴の心臓がばくばくと煩く存在をアピールしだしたと思えばぶんぶんリンリンと忙しなく首を横に振りながら己はただただ真面目に掃除をしていたとアピールをひとつ。だがしかし泳いでいるふたつの紅玉と下手くそな嘘によりおそらく彼女が何かしでかしたのは事実。マァ壊したわけではないので後ろめたいことはあんまりないのだが、取り扱いに気を付けろと言われた傍から落としましただなんて彼に失望されてしまうとあまり賢くない頭で考えついたのだろう。ぴかぴかに磨かれた棚をびし!と指さしては「 お掃除、頑張たネ。好孩子(良い子)! 」と真剣な顔でこくりと頷いて。 )
( / 背後様とイメージが合っていたようで安心いたしました……!それでは一旦背後は引っ込ませていただきますが、何かあればお声がけくださいませ。こちらこそ、末長くよろしくお願いします! / 蹴可)
……。ああ、偉い偉い。いつも助かっているよ。
(こちらが感謝の言葉を述べればすぐに満面の笑みを見せたものの、壺の話を持ち出すと途端に様子のおかしくなった彼女に、少しだけ黙り込んで。自分が壺を棚に飾った時と向きが少し変わっていたから棚を磨く際に動かしたのだろうかと思っていたが、彼女のあからさまな慌て方を見るに、どうやら割と危ないところだったらしいと察し。叱るべきだろうかとも思ったけれど、まあ実際に壊してはいないのだから今回は大目に見ようと決めて、彼女の頭をぽんと優しく撫でつつ、ついでに「一点ものの高価な作品を半端な人間には任せられないからね」と釘を刺し。こちらとしては都合の良いことに、自分をよく慕ってくれる忠犬のような従者のこと、こうしておけば次からは気をつけてくれるだろう。相手の純粋な気持ちを利用しているようで少し胸が痛むあたり、随分彼女に絆されていることには目を背けつつ、しれっと壺を正しい向きに直しながら)
今日は良い天気だし、もう店を閉めて散歩でもしようか。紅鈴、行きたいところはあるかい?
是!
対主子尽忠(ご主人様の仰せのままに)。
( 彼の優しく大きな手に頭を撫でられつつしっかりと釘を刺されればぱぁあ、と分かりやすく表情を綻ばせながら少しだけ膝をおり拱手をひとつ。スラムの捨て犬だった少女も今では立派な忠犬の真似事をできるようになった。紅鈴は彼に信頼されているようでなぜだか胸がぽかぽかと柔らかくふわふわした気持ちを覚えつつ壺の向きを直す様子に〝あれはあの向きが正解なんだ〟と1つ店番として新たに知識を蓄えて。彼に拾われてからというもの、先程の拱手を含めて様々な知識が増えた。自分が仕えている主の顔に泥を塗らないように、と。幼い頃の時分には考えられなかった成長に自分でも〝らしくないな〟と笑ってしまうほどだが、 それでもこれが良い成長なのは間違いないのだろう。紅鈴は彼からの問いににこ!と満面の笑顔を浮かべてはこういう時に必ずおねだりする場所をリクエストして。 )
海!
海行きたいヨ、今日ぽかぽかだからきっと涼しくて丁度良いネ!
……ふふ、君は本当に海が好きだね。良いよ、行こう。
(恭しく拱手をした従者に、満足げな表情を浮かべ。スラム生まれだという彼女は戦闘以外にまともな教育を受けてこなかったらしく、拾ったばかりの頃は果たしてどうしたものかと頭を抱えたものの、物覚えが良いのか、礼儀作法も美術品の知識も教えればそれだけスクスク成長していく様子は頼もしく。未だに少々お転婆なところはあるが、それもご愛嬌だろう。行儀が良いだけの人形にするつもりなど毛頭ないし、戦士としての腕を見込んで彼女を引き取ったのは自分なのだから。行き先の希望を尋ねれば、彼女が目を輝かせてリクエストしたのはいつも2人で散歩に行くお馴染みの場所。こうしていつでも海を見に行けるなど、意識的にも無意識的にも上流階級の慣習に縛られていた頃からは考えられない生活で。出会った頃から変わったのは、彼女だけではないのだろう。ふわりと微笑み従者のおねだりを了承すると、手際よく指示を出して)
紅鈴、荷物を準備しておくれ。僕は表の看板を「Closed」にしてくるから。
知道了(わかった)!
( 見事お強請りが功を奏し、お散歩先は自分のお気に入りの場所になる。彼に荷物の準備を頼まれれば元気に返事を返し、そのままぱたぱたリンリン遠くの部屋へと駆けていき。彼の処方されている薬と、もしもの時の薬、それからお水と日傘…と色々諸々をお散歩用の籠に詰め、それから次は自分の支度。初めてここに来た頃は薬の種類や区別はおろか、存在自体すらも知らなかったが今ではすっかり彼が服用しているものに限り覚えられるようになった。成長だ、とご機嫌に太もものホルダーにある二丁拳銃の弾数確認と毒針を目視でチェックし、何時どこで誰に襲われても対処をできるようにと彼の盾であり矛でもある為の支度も完璧。鏡の前で乙女らしく前髪をちょい、と整えたあとに店の方へとひょっこりと顔を出せば「 マスター、準備できたらヨ!出発! 」と籠を持ってない方の拳を突き上げてにこにこと人懐っこく微笑み。今日はぽかぽかと天気も良いし風もないからきっと波も穏やかだ、海の存在を知らないスラムキッズだった紅鈴にとって全てを見る度に色んな姿を見せる海という尊大な存在は彼の次にお気に入りのようで。 )
(元気よく鈴を鳴らしながら荷物の準備に飛んでいく従者を見送れば、自分も店先へ。現在の時刻は看板に書かれた営業時間の真っ只中だが、元よりこうして店主の気まぐれによって臨時休業することも珍しくない店だから大して問題はないだろう。看板をひっくり返してから店内に戻ると、間もなく仕事の早い従者が荷物の用意を終えたようで。まだ昼過ぎだから、今出発すれば海辺でのんびりする余裕もあるはず。途中で甘党の彼女が好きなおやつを買って海岸で一緒に食べようか、砂糖の多い菓子は医者が良い顔をしないけれど、まあたまには良いだろう、などと計画を練りつつ、「ああ、出発しよう。日が沈んで冷えるまでには帰ろうね」と微笑み。店舗と自宅を兼ねた一軒家を出ると、がちゃんと鍵をかけ、人でごった返している大通りに出て。ここからはまだ建物の隙間から小さくしか見えない水平線を遠くに眺めつつ、ぽつりと呟き)
……僕も好きだよ、海。どこまでも行けそうな気がする。
─── …。
マスターは、海も海じゃない場所も、どこまでも行けるヨ。
紅鈴、とても力持ち!マスター疲れて歩くできないしても、紅鈴抱っこして、たくさん連れてったげる!
( 大通りはまだ太陽が真上にある時間帯ということもあり、がやがやと街の人々で賑わっている。きちんと周囲への警戒を怠る事無く軽快を研ぎ澄ましつつ彼の隣を歩いていれば、ふと建物の隙間から垣間見える水平線を見つめる海色の瞳にぱち、と正反対の紅玉を丸めて。〝シーグローヴ家の次男〟という囲いに囚われていた彼はそれらのしがらみを捨てた今、自由にどこまでだって行ける。その筈なのに何故だかその横顔が苦しそうに見えた紅鈴は、彼の手をぱっと握ってその手を引っ張るように数歩前に歩み出ては相も変わらずたどたどしい口調ではあるものの彼も海と同じくどこへだって行ける存在なのだと笑って。 )
だからマスター、海、一緒ネ。
紅鈴はどっちも似てると思う、とても好(ハオ)!
うわっ……。
……ありがとう、紅鈴。どこへ行くにしても、君が一緒なら心強いよ。
(その昔、シーグローヴ(Seagrove)家の先祖は船乗りだったから苗字に「海(Sea)」を冠しているのだ……など嘘か本当か怪しいことを教わったものだが、当時から海は憧れの対象、自由の象徴であり、海沿いの街を新天地に選んだのもそういった理由で。せっかく晴れた日の散歩だというのに、いつの間にかセンチメンタルな気分になっていたらしい。急に手を引かれて現実に引き戻され、少しよろめくもどうにか体勢を立て直し、続く彼女の言葉に目を丸くして。当然のようについてきてくれる彼女の心遣いは嬉しいが、直球でぶつけられる好意には未だに慣れず、海色の瞳が波のように揺らいで、従者と自分自身を安心させるように穏やかな声色で返し。並んで歩いているうちに、いつの間にかずいぶん濃くなってきた潮の香りに混ざって甘い砂糖の香りがして。照れ臭さを隠すように、「TAKE AWAY(持ち帰り可)」の看板が掛けられた露店に並ぶドーナツを指差し)
何か買って行こうか。僕を抱えて歩くなら、空腹ではいけないだろう?
!!
ドーナツ!甘いもの食べるしたら紅鈴〝百人力〟ヨ!
( ふわり、と備考をくすぐる甘い砂糖の幸せの匂いと彼の言葉にぱぁ!と分かりやすく瞳を輝かせては紅鈴の口はもうすっかりドーナツに支配されてしまい。いざ店前まで歩きずらりと並ぶカラフルできらきら光って見えるドーナツたちを同じくらいにきらきらした瞳で見つめてはどの味にしようか吟味しているらしくその瞳は実に真剣で。純粋にドーナツ本来の素朴な味を楽しめるプレーンと、甘酸っぱい酸味がドーナツの甘味をひきたてるストロベリー。2択まで絞り込んだは良いもののその先までなかなか選ぶことが出来ずぐぬぬ…と分かりやすくその2つへ視線を行ったり来たりさせていたものの結局決めあぐねたのか隣の彼を見上げてはこてりと首を傾げて。 )
マスター、ドーナツどれ食べる決定した?
たくさん種類ある、迷うネ……。
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