霊感少女 2024-02-16 20:16:15 |
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…ん……?
(名前を呼ばれれば、イズミさんのほうへと顔を向け。ホコリがついている、と言われ髪に触れられれば少し頬を赤らめつつ「…うん」と頷いて)
はい、取れたよ
(ホコリを取る代わりに、自分が付けていたピン留めを寧々の髪に付けて。自分から離れたそれは淡く光っていて、今にも消えてしまいそうで。ゆらゆらと揺れるそれを眺めながら、感嘆を吐いて)
やっぱり、似合うと思っていたんだ
あ、ありがとう…
(ホコリが取れたと聞けば、イズミさんの方を見て控えめにお礼を。すると、イズミさんから自分にピンをつけられ、似合うと思っていた、なんて言われれば、さらに頬に色がつき。だが、彼には夕陽の光でバレていないかも。)
それ、暫く経つと無くなっちゃうから、そのまま付けといてよ。…寧々ちゃんに、付けておいて欲しかったんだ
(礼を言われると少し悲しそうに笑って。少し相手の顔が赤くなったのが解り、自分も少し照れくさくなって)
亡くなってからね、僕の手元から離れたものは暫く経つと消えてしまうんだ。…靴、元々履いてたんだけどね。それを知らないで脱ぎっぱなしにしてたら、いつの間にか消えてたんだ。実体験からは情報吸収しないと損だからね!
(静かにまた自分の事情を話すと、俯き。「実体験は、活かさないとね!」と明るく言ってはいるが、どこか切ない顔で。だが、寧々に付けておいてもらえるなら本望だと、もう一度寧々の顔を見て)
無くなっちゃう…?
(イズミさんのその言葉に首を傾げて。彼へ向かってそれって、どういう意味?と言いたげに)
え、……そうなの…私が付けていればこれはなくならないのかしら。
(それは死んでしまった罪か何かなのだろうか。自分の手元にあったものこそ自分の形見ともいえるのに。自分が付けていればこのピンはなくならないか、とそのピンに優しく触れ、言い)
うん、手放したら、すーっとね…あの靴、気に入ってたんだけどなぁ…
(寧々の言葉を肯定すると、少し寂しそうな顔をして。何でもっとちゃんと用心しておかなかったんだろう、と呟き)
残念ながら例外なく、僕の手元から離れたら消えちゃうんだ。…だから、それまで付けててよ。…思ってた通り、よく似合ってるから
(もう一度さらっと寧々の髪を撫でると、上記を言って。するとその言葉通り、寧々の髪に付けたヘアピンは少し揺らめくと消えていき)
……
(気に入っていたものが自分の手から離れ、一生この目で見れなくなると言うのは悲しいほかないものだ。まあこんなことを考えたところで、その靴が返って来るでも無し、イズミさんの気持ちを自分が理解することもないのだが)
…ふふ、やっぱり、褒められるって言うのは嬉しいものね
(にっ、と笑みを浮かべ、そう言えば、ヘアピンが付けられていた感触がなくなって。そこへ触れてみれば、ヘアピンは跡形もなく消えており)
え……?
…まぁこれも、1つの死んだ事への償い、かな…でも自分で好きで死んだ訳じゃ無いのに、償えっていうのも、よく考えるとおかしな話だけどね
(また空気が重くなってしまった、と少しギャグっぽいのをかましたつもりで寧々を見て。ヘアピンが無くなった事に対して驚いている寧々を見て、クスリと笑い)
ほら、ね。言った通りだったでしょう?あのピンも、寧々ちゃんに最後に付けてもらって、嬉しかったと思うよ
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