平凡少女 2024-02-10 20:27:40 |
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そうなのか、じゃあ、、俺感想伝えたいからさ、連絡先交換しね?
( 笑顔で此方を見上げる彼女を見て心臓が早くなっていることが自分でも分かる。自分が行った時は彼女はいなかったため、非番の日だったのかと思い出す。するとこのまま分かれるのはなんとなく嫌だったので感想を伝えたいと言い、スマホを彼女のほうに差出し連絡先を交換しないかと思いきって言う。流石に言いすぎかと思い「あっ、ごめん嫌だったらいいんだけど、、」とぼそりと言い)
!ふふ。
……いーわよ、ただし絶対また買いに来てね。
( 自ら提案してくれ、そして自ら冷静になっていく彼の様子を見ればひなの長いまつ毛に囲まれた瞳は楽しそうに細められ。ちょっと怖そうなのに話すと面白い人、なんて彼の印象をまた塗り替えられれば可愛らしいジャスミンの花のケースに守られた自分のスマートフォンを取りだして連絡先を表示し悪戯っぽく上記を付け足して。普段こうして知り合ったばかりの人に連絡先など教えないし、こうして長く会話…もっと言ってしまえばもっと深く知りたいなんて思うことはなく自分でもこの胸の高鳴りと珍しい行動に驚いてしまう。「 私、ひなよ。茉莉 ひな。××大に通ってるの。 」と最初の時よりもずっとずっと緊張感の解けた柔らかな声で今更ながら自己紹介をすれば、貴方は?とでも言うようにふわりとウェーブした黒髪を揺らしながら首を傾げて。 )
分かった。
(連絡先を交換することに乗ってくれ、また会えると思うと嬉しくなる。ただしまた店に来ると約束し、はいはい、というような顔で分かったと言う。こんなにも異性と話したのは初めてで自分でも驚いている。彼女の自己紹介を聞きかわいい名前だなと思い、思わず笑みがこぼれる。そして自分も「俺は、天王寺蒼空。大学通ってねえけど、仕事?家業?みたいなのしてる」と自己紹介をし )
蒼空。
家業……?自営業ってこと、?すごいのね。
( 彼の名前を聞いて、ぽつりとその名前を確認するように読んでは続いた彼の言葉にこてりと首をかしげて。家業、仕事、ともなればなにかお家が経営しているのだろうか。若いのにすごいなぁ、なんて考えながらそれに特に深く言及する訳でもなく納得して。「 ……ふふ。変なの。私たち、今日初めて会ったのに。 」とふとこうして自分たちが先ほど会ったばかりだというのにこんなにも打ち解けていることに今更ながらくすくすと柔らかな笑顔をこぼしてしまい。 )
まあ、そんなとこ。別にすごいやつじゃねえよ
(自営業かと聞く相手にそんな感じと返す。すごいのね、なんていう彼女に少し暗い顔をして下を向きながら自分はすごい奴じゃないという。今日初めて会ったのに変なのと柔らかい笑みを浮かべる彼女につられて自分もふっと笑ってしまう。普段は誰にも笑みなど見せないような性格だが、彼女の前では柔らかく、安心できる。自分も初めて会った相手とこんなにも打ち解け、この人のことを知りたいなんてことは生まれてから一度もなかった。そのことにまだ驚いている。すると彼女が仕事のことに触れたことで明日は早朝から仕事だということを思い出す。そのことを思い出し、彼女に「そういえば俺明日も仕事だからさ、もう帰らなきゃいけないんだよ」と少し彼女ともう別れることにさみしい表情を見せながら )
、やだ。ごめんなさい。引き留めちゃったわね。
( 彼の言葉には、と我に返ればそう言えば自分が彼を引き留めだったのだったと気付けば明日も仕事だと言うのにわざわざ立ち話に付き合わせてしまったことを謝罪し。…ふと彼の方を見たら、何となく、何となくなのだが彼の表情が寂しそうに感じて思わずくすりと笑ってしまう。否、もしかしたらそうであったら良いなという自分の希望かもしれないし寂しいと思っているのは自分の方だとは思うのだが。ひなは先程交換したばかりのスマホで思わず緩んでしまう口元を隠しながら 「 また連絡してもいい、? 」なんてまるで恋人同士の別れ際のようにそう問いかけてふわりと笑い。 )
いいや、お前と話してて楽しかったよ
(自分を引き留めたことに謝る彼女を見て話してて楽しかった、と少し微笑みながら言う。人と話していて楽しい、なんて思ったことは今まで一度もなかった。また連絡してもいい?と彼女はふわりと笑いながら言う彼女に「ああ、」と少し嬉しそうに言う。じゃあまたな、と手を小さく振りその場を去って行く。こんなに笑顔になったのはいつぶりだろうかなんて考えながら家へ帰ろうとする。 )
─── 天王寺、蒼空。
( 家に帰ってから。本日出会った彼の名前を小さくぽつりと呟けば自然と頬が緩み、交換した連絡先を見てまた胸がどきどきとするようなふわふわと宙に浮かぶような不思議な感覚がする。まだこの感情にどんな名前がつくのかはわからないけれど、ひなは〝 お仕事がんばってね 〟 〝おやすみ〟と続けてポン、ポン、とメッセージを送信すればまたうふふ、と楽しげに笑って眠りについて。 )
。。。。。
いらっしゃいませ。
はい、お持ち帰りでございますね。
( そして次の日。何だか今日はとっても店がゆったりしており、このままでは早上がりになってしまいそうだなぁなんて思いつつも接客をこなしてはひなは〝そういえばあの人、来てくれるのかしら。お店。〟とふと先日であった彼のことを思い出して。マァでも、もしもの時は連絡先を知っているし連絡をすればいいだけの事なのだけれど。…だが所詮、1度会っただけの関係だしこんなに彼のことが頭から離れないのは自分だけかもしれない。ひなは店内にいた最後のお客さんが店を出たのを見計らっては小さな小さなため息を吐いて。 )
( /遅れてしまってすみません…!
場面転換させていただきました。 )
――――――茉莉 ひな、ね
(家につき、ベットに寝ころびながらスマホを見る。今日会った彼女と交換した連絡先を開くと、茉莉 ひな、という名前を見てなんだか胸が高鳴ってくる。すると彼女からメッセージが送られてきてそれに〝ありがとう〟 〝ああ、おやすみ〟と送り、明日に備えて眠りにつき)
ー―――――――
何ため息ついてんだよ
(彼女と会った次の日。仕事が終わった蒼空は彼女がバイトをしていると言っていたケーキ屋に行っていた。店の最後と思われる客と入れ違いになり店内に入る。店に入ると彼女を見つけるも此方には気づいていないようで。組員たちに焼き菓子をいくつかとケーキを買って行こうと思い、カゴに焼き菓子を入れ、彼女のいるレジのほうへ向かう。すると彼女が小さなため息をついていることに気づき何ため息ついてんのと彼女の顔をのぞき)
(/全然大丈夫ですよ!)
蒼空。
( ふ、と自身にかけられた声に顔上げれば先ほどまで頭の中を占めていた彼が目の前に居りぱち!と大きく目を丸くして。来てくれたんだ、うれしい。とふわりと心に浮かんだ気持ちは声には出さずともその嬉しそうな瞳に全て書いており、だがしかし言葉は「 いらっしゃいませ。ほんとに来てくれたのね。 」とただただいつも通りで。彼の持っているカゴを見ればマァ当たり前なのだが焼き菓子が数個入っており、さすがに一人で食べるには多いであろうその量に誰かと分けるのかしらなんて思わず心の中で詮索してしまい。 )
あ、うん
(自分の名前を呼んでくれたことに少し驚きと嬉しさが交じり合い素っ気ない答え方になってしまった。自分が声をかけると目を丸くして此方を見る彼女を見て、驚かせてしまったのか?と少し反省。本当に生きてくれたのね、と言う彼女に「お前が来いって言ったんだろ」と呆れた顔で。自分が持っている焼き菓子が入ったカゴを見つめている彼女にえ、俺なんかやばいの取っちゃった?と自分の持っているカゴをふと見る。特に何も取ってやばいようなものはないよな、と思いつつもいや、俺の常識は他人にとってはやばいのか?なんて思ったりして)
ふふ、そうだけど。
たかが口約束未満だったから、守ってくれたことが嬉しくて。
( 彼の言葉にくすくすと笑ってしまえば、ほぼ巻き込むような形で来店を促したにも関わらずしっかりと其れの通りにこうして会いに来てくれる(と言ってしまったら傲慢かもしれないが)からの気持ちは純粋に嬉しいもので。と、彼がカゴを見下ろしたことに気がつけばひなは思わず自分が彼のカゴの中を見てしまっていたことをようやく自覚し、逆にこうして自分の中のみで詮索するほうが失礼なのかなと「 随分買ってくれるのね。誰かと食べるの? 」白魚のような人差し指でトン、とカゴを1度軽く叩いて左記を問いかけて。 )
俺は、一度約束したことは何でも守るタイプなんでね
(守ってくれたことがうれしいと言う彼女に自分は約束はなんでも守るとはっと笑って言う。そのあと上記に「たとえ冗談半分だったとしてもな。」と付け足して。誰かと食べるのかと聞かれると「あ、あぁ、ちょっと友達と」と、少し苦しそうな顔で答える。本当は組員たちにだが彼女に怖がられないために友達とだと嘘をつく。彼女に嘘をつくのはなんだか辛くて苦しくなる。すると、「あと、残っているもので構わないからケーキをいくつかもらえるか?」と暗かった表情をかき消し、少し優しく、何かを隠すように微笑みながら)
お友達と?
仲良しなのね。
( 友達と食べる、と答えた彼の様子は何故か少し苦しそうで、ひなはきよとん、と目を丸くした後にその違和感には見なかった振りをして上記を応えて。お友達とお菓子やケーキを食べるなんて、不思議でもなんでもないことなのに。男の人の世界では違うのかしらなんて素っ頓狂なことを考えつつもケーキまで追加注文してくれる彼にぱっと華やかな笑顔を見せて。「 もちろん。お友達の好きな味の系統とかあったらおすすめを入れるわよ。もちろん蒼空の好きなケーキも。 」もショーウィンドウを飾るきらきらとした宝石のようなケーキたちを見下ろした後ににこ、と微笑んで。 )
まぁ、仲良しっちゃ仲良しか、、
(仲良しなのねと言う彼女にまぁ仲良しと言われればと答える。実際に仲のいい組員もいるが、仲良くしたくない、という組員も少なくはない。蒼空的には全員と仲良く出来れば一番いいが、この裏社会にとっては仲良くなりすぎないほうが身のためなのかもしれない。そんなことを考えていると彼女がおすすめを入れてくれると言いにこと微笑まれ、はっと気が付く「じゃあ、昨日のショートケーキが美味かったから、それ三つと、、あっ、お前が好きって言ってたチーズケーキ、あるか?」ショートケーキを三つと頼もうとしていた時に思い出したチーズケーキを頼み)
ちょうど最後のひとつよ、チーズケーキ。
( 初対面の時にさらりと零した言葉のひとつさえ覚えてくれていることにじわりと心が暖かくなればふわりと微笑みながらショーケースからショートケーキ3つ、それからチーズケーキを1つ銀のトレーに載せてそれを確認するように彼に見せて。「 ショートケーキ3つと、チーズケーキ1つ、あと焼き菓子たちね。 」と白魚のような指先でそれを指しながらひとつひとつ確認をしてはあってる?と言いたげに彼の瞳を見上げてにこりと微笑んで。 )
良かった…
(チーズケーキが最後の一つだと聞き余程チーズケーキを食べたかったのかボソッと上記を呟いて。彼女が銀のトレーに乗せたケーキを確認するのを見ながら少し思う。普通のようにバイトをしたり、学校へ通う人たちを見るとたまに思うことがあり、もし、自分が人を殺すような裏社会じゃなく、【普通】の家庭に生まれていたらどうなっていたか、どんな職業についていたかと少し考え。銀のトレーの中を見ると「あぁ、それでいい。」と彼女に言い。)
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