??? 2024-01-30 20:32:30 |
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【〔人間界〕《フィクシオン》〈貴族街の住宅街〉[夏菜子]】
>エドワード・エルリック、現人蛭子、フィクシオン(貴族街住宅街ALL)
「…はぁ…はぁ…っ」
おぼつかない足取りで昼間でありながら嫌になるような輝きを見せる街並みを、一人の少女が歩いていく。髪色が目立つと感じたのか、一度路地裏に立ち寄って呪文を唱えて髪を黒く染め、そのまま人目を気にしながら路地裏から抜け出し、黙々と歩き続ける。
そういえばあの宿屋のおじさん__グルッペンさんに手紙を出すのを忘れていたが、あそこに立ち寄ることはこれからあまりないことだろうと思ったのかまあ大丈夫だろうと自己完結し、フラフラと不安定に足を進める。
そういえば今日は何も食べていない。昨日もあまり食べれていない…が、きっとそれは悪夢のせいだろう。
あの日からだ。目の前で大切な「誰か」が燃やされている夢を見続けている。
その誰かがわからないが、自分はそれに酷い悲しみと、混乱と、後悔と、苦しみが湧き起こり、そうしていつしか目が覚める。
今日鏡を見た自分の顔には、うっすらと、だが着々と自身が蝕まれていることを示す黒い隈があり、なんと酷い顔をしているんだろうと思ったことはあるが、それでもあの夢が脳裏に焼き付いて離れないのだ。
色々考えているせいか疲れが取れていないのか、辛そうな表情を表しつつも肩で息をしながら黙々と歩き続ける。たった一つの、定められた使命の為に__
そう決意しながら辛抱強く歩き続けており。
(/絡み失礼致します!背後の皆様、これから暫くよろしくお願いします。)
【〔人間界〕《サナティオ村》〈宿屋周辺〉[ゼルドナー(グルッペン・フューラー)]】
『※変装中』
>王泥喜法介、ヴァン・ゴッホ、フサキン、デイジー、リリィ、サナティオ村ALL
「__何処だ、一体何処へ行ってしまったんだ、あの子は__!」
ギリ、と歯を噛み締めて焦った様子で目にも止まらぬ速さで走っていく深緑のフードを被った傭兵の格好をした男、グルッペン…いや、今はゼルドナーと偽名を取っている彼は、一人の少女を探していた。周りの目など気にすることなく。
朝起きて容体を確認しようと部屋のドアを確認した時には、彼女は既に姿を消していた。窓から逃げたのだろうか、暖かい日差しに床が照らされ、白いカーテンがふわりふわりと風に揺れていた。
それで大慌てした自分はレクに店番をお願いした後変装して外へと飛び出して行ったわけである。レクが明らかに嫌そうな顔をしていたがそんな事は別に問題ではない。心配なのは、あの子が何故ボロボロだったのか、使命とは、勇者とは何者なのか…書籍を調べてもわからない事だらけに彼は首を傾げる他なかった。
逃げ出せる暇があるとするならば夜か早朝のどちらかだが、自分は早朝に起きるタイプである為逃げ出すとするならば深夜であろう。その時はいつもレクと会議をしていた為か物音などに気付くことは全く無かったので、恐らくそこを突かれたのかもしれない。
中々鋭い子だ、と心の中で褒めつつも見つけたら即説教しないとな…とひっそりと考えているセルドナーことグルッペンであった。
一眼見た時から様子がおかしいとわかっていたが、やはり強く引き留め過ぎてしまったか、あの時ああしておけば、なんて後悔しつつも終わったことを思考していても仕方がないし時間の無駄だな、と首を振りつつも思考を止めずに足早に動かしていた_が、その時、風と共にゼルドナーを止める優しい香りが彼を包んだ。
「…ん、すんすん…」
スピードを段々落としながら香ばしく美味しそうな匂いに誘われ、何処だ何処だと見回してみれば、台車を引いてパンを売る一人の男性と、その客であろう取り巻きに気付き近付く。
「おお、やっぱり!ナルホドベーカリーだ!」
甘味大好きなこの男、変装しない時に立ち寄ることが多い為自身が変装していることをすっかり忘れているのかテンションが上がり始める。
やはり、と顔を綻ばせた後ポケットから金の入った袋を取り出し颯爽と駆け出していく。
先程の焦った表情は一体どこへ行ってしまったのか、そんな事はとんと忘れたかのように近付いて注文をする。
「青年!メロンパンとチョココロネをくれ!」
と、愉快そうにバリトンボイスを張り上げ注文を促している様子で。
(/皆様絡み失礼致します!拙い文章ではありますがよろしくお願いします。
また、勝手に常連設定?のようになってしまいました…申し訳ありません…)
【〔魔界〕《魔界の住処》〈食堂〉[マリキン]】
>魔界の住処ALL
「っしゃ石きた!!!いらっしゃいませぇーーーーー!!!!!御注文どうぞ!!!」
大声を張り上げ注文を取るのは『沼』と呼ばれる種族の一人、マリキン。
今日も今日とて課金代を稼ぐ為に早朝に起き、食堂で準備をし、バイトとして働いている。
『マリキン!俺トンカツ定食!』
『アタシは蛙の姿焼き定食ね!』
「トンカツ定食!!蛙の姿焼き定食!!はい!!おい!!他に注文したい奴早く言えよな!!!」
ペンと紙で注文内容を走り書きして捌いていく。不思議とこの作業はこのバイトをする前から手慣れていた。そりゃあもうプロになれるんじゃないかと自信満々にマリキンが断言できるんじゃないかと。
「俺バイトの才能あるんじゃね…?いやなんだよバイトの才能って。」
注文を書き取りながら何となくボソリと呟く。
バイトの才能があるのはまあ万能でいいとは思うが、もうちょっと稼げる所で生かしたいものだ。
そんなことを考えながら一通り書き取りが終了したのちにペタリと注文壁に貼り、調理担当がバタバタと移動と調理を始める。
今日も異変が起きなければ注文と配膳をすれば1日を乗り切れるはずだ。
そんなことを思いながら必死に働いている様子で。
【〔魔界〕《魔王城》〈魔族の訓練所〉[ヴァイル・オブスタクル]】
>イデア、レイヴン、チリ、魔族の訓練所ALL
「あーあ…人間界で最近美味しいパン屋さんがあるって聞いたからパン屋さん行こうと思ったのに特訓とか、マジ怠いんですけど~~……」
そう授業をサボりたがるJKギャルのような文句をブツクサ垂れ流しながら目的地へ移動するのは四天王の一人、ヴァイル。今日はこっそり魔王城から抜け出して噂に名高いパン屋のパンを買いに行こうとウキウキだった彼だが、彼直属の部下に強制的に止められてしまい今この状況である。
「どうせなら誰かと一緒がいいよね…ん?」
歩みを進めるうちにせめて誰かと一緒に特訓するなら目的も出来るし気分も紛れるし何よりサボりやすいと悪どいことを考えつつどうしたものかと悩んでいると、見慣れた人物が3人。
「…ふへっ」
変な笑みが溢れる。こんな偶然あるかよ、と心の中で吐き捨てるように呟いた後に咳払いをし、「おーい」と大声を上げながら翼を広げ、壁に激突しないように速度を微調整しながら一気に突進する。
「やっほーーーー!!!何の話!?オレちゃんも混ぜてーーーーっ!!!」
と、キラキラと嬉しそうな瞳と表情を浮かべて3人の方へ向かっている様子で。
(/絡み失礼致します!四天王の背後様方、今回はお世話になります!気分屋でクソめんどい子ですがよろしくお願いします!!)
(/送り先ミスりました。バカヤローーーーーーー!!!!!
マジで申し訳ございません…)
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