匿名さん 2024-01-18 21:20:33 |
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鮫島旭
「……さむ…」
(奇妙な浮遊感と、肌を刺すような夜風にぶるり、と小さく身震いして─ぼやけた声で呟く。呻き声と共に微かに開いた視界には、ふわふわとした白い髪に黒い目隠し─五条先輩の姿があった。先程まで七海や家入先輩と飲んでいた筈なのに、何故今、自分は五条先輩と一緒に居るのだろうか─何処か靄がかったような頭で考えるが、納得の行くような答えは出ない。取り敢えず降ろして貰いたい一心で、五条先輩に手を伸ばして声を掛けた。─一方、取り残された七海は乱れた襟を整えて舌打ちを一つ、レモンサワーを一気に呷る。日本酒のグラスを呷る家入はけたけたと笑いながら「…いやー、お前にしては思い切ったな。」と声を掛けた。七海は返事を返す代わりに家入を横目で見つめては「…あれくらいしないと、進展しないでしょう。」ぼそり、と呟いて。)
「………おろせよ、じぶんであるける…から。」
五条悟
「ん、いただきまーす。」
(アルバムを閉じ、ソファの上に置いた後─彼女の後を追うようにしてダイニングテーブルに腰を下ろし、手を合わせてから箸を取る。料理を口に運び、感想を述べる代わりにぱあ、と表情を明るくして。)
五条悟
「…そんなベロベロで歩けるわけないでしょう?大人しくしてて。」
(居酒屋から出てもあの光景が頭から離れず、嫉妬と怒りでどうにかなってしまいそうだ。ムカムカとした気持ちのまま歩いていれば呻き声が聞こえてきた。旭が起きたようで、降ろせと言っている。しかし、降ろしても歩けないのは目に見えている。それに今の僕は冷静じゃない。旭をめちゃくちゃにしてやりたいと思っている程だ。このまま降ろせば旭に何をするか分からない。何時もより低い声で有無を言わさぬ声色で告げる。そして旭を抱えたまま瞬間移動して自身の高層マンションの前に到着するとエントランスに入りエレベーターで最上階に向かい自宅にカードキーを使い入る。そして寝室に向かうとベッドに旭を乱暴に降ろす。)
胡桃沢彩莉菜
「口に合ったみたいで良かった。」
(席に座ると食べようかと声を掛ける。味はどうだろうかと心配です食べる様子を見ていては言葉にはしないが表情が明るくなった。その様子に気に入って貰えたんだと分かれば嬉しそうに笑みを浮かべ安堵して。そして私も箸を手に取り料理を口に運ぶ。_そうして食べ進めていてはあっという間に食べ終わって。そして、今度は彼のリクエストのガトーショコラを作ろうと思えば食器を手に立ち上がり「ガトーショコラ作るから待っててね。」と声を掛けキッチンに向かい。)
鮫島旭
「……う゛、」
(─普段と雰囲気が違う。酔いで上手く回らない頭でも何となくそれが感じ取れて、伸ばした手を反射的に途中で引っ込めた。ぼすん、と音を立てて身体がベッドの上に放り投げられる。柔らかな毛布とマットレスがほとんどの衝撃は吸収してくれたが、酔っていて受け身が取れず─背中に走る小さな衝撃に、思わず低く呻き声を上げた。背中を擦りながら眉を顰め、五条先輩の顔をじっと見上げる。「……あんた…どうしたん、だよ…きゅうに…」相変わらずぼやけた発音ではあったが、眼の前の五条先輩を威嚇するように─ジロリ、と睨んで声を上げ。)
五条悟
「ありがとー、待ってるねー。」
(キッチンへ向かう彼女の背中を見送り、またアルバムを手に取って捲る。先程のページから、自分が映っている─それも、どれもカメラ目線では無いもの。誰が撮ったのか、と少々不思議に思いながらも、口にはせずにぼんやりと眺めていて。)
五条悟
「こんな時でもそんな顔するんだ。…そんなに僕が嫌い?七海の方が良い?」
(ベッドに乱暴に旭を降ろすと僕を睨むように威嚇してくる。時間が経っても尚、頭から七海が旭にキスをしている光景が離れない。何で七海や硝子にはそんな顔しないのに僕にはするの?嫉妬と怒りでどうにかなってしまいそうなくらい旭の事が好きなのに。そう思えば目隠しを降ろし素顔を見せればベッドに乗り押し倒すように旭に覆い被さる。そして耳の前に手を付き旭を見詰めながら切なさと嫉妬が入り交じったような声色で思っていることをぽろぽろと吐露して。)
胡桃沢彩莉菜
「今焼いてるからもう少し待っててね。」
(彼に見送られキッチンに向かうと材料を用意して作り始める。彼は甘いほうが良いと思いチョコレートはミルクのチョコレートにした。材料を混ぜ合わせオーブンに入れ焼き始める。彼の元に戻るとアルバムを見ていた。声を掛けながら隣に座る。彼ばかりが目立つページを見ている。こんなに隠し撮りしているなんてあの頃から彼の事が好きだったと彼に伝えているようなものだなと内心恥ずかしく思い。しかし何も言わない彼に気付いていないのかなと考え何も言わず一緒にアルバムを眺める。)
鮫島旭
「……」
(酔って力の入らない手足ではろくに抵抗も出来ないまま、ベッドの上へ押し倒される。普段ならば、全部見透かすように透き通った光を放つ─五条先輩の六眼が、今にも溢れそうな程に潤んで─じっと自分を見つめていた。次いで、何処か切実な響きを持った声が耳に飛び込んでくる。その表情を見ていると、何故か─眼の前のこの存在が、酷く"可哀想なもの"に思えてきた。途端、「…あ、」あんたなんか嫌いだ、と真正面から言ってやるつもりだった言葉は喉の奥につっかえてしまう。ガシガシと乱暴に頭を掻き毟り、眼の前にある─真っ白な髪を半ば掴むようにしてわしわしと撫でた。─自分でも、何故そんなことをしたのか─未だに分からない。気付いたときには五条先輩の身体を抱き寄せ、子供でも宥めるように頭をポンポンと叩いていて。)
「………わるかった、よ。……ないても、いいけど…ふく、よごしたら…なぐるからな。」
五条悟
「うん。…そういえば僕さあ、こんなに写真撮られてたっけ?覚えてないんだけど。」
(再び戻ってきてくれた彼女に機嫌を良くしたものの、やはり写真のことは気になる。─ぼんやり覚えているものもあるが、中には全く身に覚えの無い─組手中に撮られたようなものもあった。彼女にそう問い掛けながら首を傾げて。)
五条悟
「…っ…別に…泣かないし…そもそも僕は怒ってんの…。無防備に…七海に…頭預けて…キスしてくれって…言ってるようなものじゃん…。」
(何で僕のことそんなに嫌うの?気付けば思いがぽろぽろと溢れていた。旭は僕の事が嫌いだと言うと思った。だけど、髪を撫でられた。そして身体を抱き寄せ頭をポンポンと叩かれ悪かったと言う旭。その優しさに何故だか涙が溢れてきた。しかし、先程のことに物申したくて止まらない涙を流し、途切れ途切れに思っていることを吐露し、怒っているのだと言いたげに旭の胸を軽く拳で叩く。)
胡桃沢彩莉菜
「え…あ、えっと…それは…私がこっそり撮ってたの。」
(隣に座りアルバムを覗き込んでいると、彼から写真のことを指摘された。ここまで多いと流石に気付かれるか。本当のことを言うべきか誤魔化すべきか悩んで狼狽えてしまうが、流石に本当のことを言うしかないかと思いおずおずとこっそり彼の写真を撮っていた事を打ち明ける。そして続けて「勝手にごめんね。」と謝る。引かれたりしないだろうかと不安げに彼の反応を窺う。)
鮫島旭
「……いてえ、っての。…はいはい、わかったわかった。…ごめんって。」
(ポカポカと音を立てそうな程の力で胸を殴られる。なんだか、急に─五条先輩が、思い通りに行かなくて駄々を捏ねる小さな子供に見えてきた。口では泣いていないと言う癖に、自分のデニムジャケットの肩口が─五条先輩の目から零れる水分を吸い込んで重くなっている。拗ねている理由は良く理解できないが、何やらキスがどうの─と言っていた。酔いと眠気で回らぬ頭を回転させて考えた末に、してやればいいのか、と結論を出し、あまり力の入らない頭を何とか持ち上げて─目前の、桜色をした柔らかな唇が動くのを自分のもので軽く塞ぎ。)
五条悟
「…あ、そうだったんだ。」
(彼女の言葉で、何となく合点が行った。─学生時代、妙に視線を感じることがあったが─あれは彼女だったのか。それならば、あの頃から両想いだったという事になる。ごめんね、と謝る彼女に首を横に振り、ニコニコと微笑んで思い切り彼女を抱きしめて。)
「別にいいよ。むしろ嬉しいから大丈夫!」
五条悟
「!…ん……旭…僕、旭の事が好き…。」
(ポカポカと叩いて涙を溢しながら思いを吐露していると唇を重ねられた。突然のことに涙が止まり目を見開く。ゆっくりと唇が離れるとされたことを理解してじわじわと身体が熱くなり頬が赤くなる。何これ。本気で好きな人にキスされたらこんなになるの?戸惑いを隠し切れないが、今なら旭が僕の想いに応えてくれるのではないかと思った。酔っている時に言うなんて卑怯な気もするが、こんな時じゃないと旭は信じてくれない。じっと熱を帯びた六眼で旭を見詰め想いを告げる。)
胡桃沢彩莉菜
「わ、…それなら良かった。引かれるんじゃないかってドキドキしてたから安心した。」
(彼に謝り反応を窺うと何処か納得した様子の彼は首を横に振り嬉しいからと抱き締められた。突然の抱擁にドキッとしながらもそっと彼の背中に手を回し抱き締め返す。そして、心配していたことを吐露し、目の前にある彼の胸に顔を埋めて。こっそり撮っている写真も良いが、彼と一緒に写っている写真の方が良いなと思った。余り枚数は少ないがどれも楽しそうに笑っている。そう思い胸に埋めていた顔を上げると笑みを浮かべ告げる。)
「でもやっぱり2人で写ってるのが良いね。どれも楽しそうに笑ってる。」
鮫島旭
「……そーかよ。…そりゃどうも。」
(自分のメッシュと良く似た、透き通る水色の中に─同じ色の炎が静かに燃えているような様子で揺らめく六眼をまじまじと見ていると、ふと─綺麗だな、などと場違いな感想が浮かぶ。─男同士など論外だと思っていたが、ここまで想われて悪い気はしなかった。ふ、と鼻から息を吐き出して、脱力した手を何とか伸ばし─泣いた所為で赤くなっている目尻に、親指で軽く触れて微笑む。今思えば、あれは─五条先輩に向けるものとしては、最上級に穏やかで優しい笑顔だった。そんなことをしているうちにいよいよ眠気が限界を迎え、「……ねむ…」と小さく呟いた後、瞳を閉じて。)
五条悟
「だね。」
(彼女の言葉に頷き、改めて写真に目を落とす。─彼女の言う通り、写真に映る自分はとても楽しそうに笑っていた。笑う彼女の顔が酷く愛おしく思えて、思わず─ぎゅ、と抱き締める力を強くして。)
五条悟
「…起きて覚えてないとか言わないでよ。」
(僕が想いを告げると、旭は僕の目尻に軽く触れると微笑んだ。こんな穏やかで優しい笑顔初めてだった。以前、酔っ払って七海と間違えていた時も優しい表情ではあったが、今回はちゃんと僕に向けて笑ってくれた。これは僕の想いを受け入れてくれたということなのだろうか。訊ねようと思うも、眠気が限界を迎えたのか旭は瞳を閉じた。酔っ払っている時に告げたため覚えてないと言われればそれまでだ。覚えていなかったらきっとまた前と変わらない冷たい目を向けられる。それは流石の僕も辛いものがある。ぽつりと願うように呟けば旭の髪を撫でて、旭を抱き締めるようにして瞳を閉じた。)
胡桃沢彩莉菜
「五条くん……悟…大好き…。」
(写真に写る彼と私は楽しそうで、この頃から両想いだったんだと気付いた。だからきっと私を遠ざけたのも夏油くんのように私を失わないようにそうしたのかもしれない。彼はそう話してくれてはいないがそうなのだろうなと思った。そう思うと愛しさが増してきて、私は居なくならないからという思いを込めて彼が抱き締める力を強めたのに応えるようにぎゅっと抱き締め返し下の名前で呼んで想いを告げた。そして恥ずかしくなってつい彼の胸に顔を埋める。)
鮫島旭
「……ん゛…」
(─何か、とても穏やかな夢を見ていた気がするが─痛む頭では何も思い出せない。眉間に皺を寄せたまま頭を振り、ゆっくりと瞳を開けるとそこには─自分に抱き着いて寝ている五条先輩の姿があった。普段ならば問答無用で殴り飛ばすか蹴っているところだが─何故か今日はそうする気になれなくて、背中をバシバシと叩いて声を掛ける。「…起きてください、五条先輩…重いです。」掛ける声は少し─ほんの少しだけ普段よりも柔らかくて、自分の表情が緩んでいるのが何となく分かった。昨日、自分が何を言ったかくらいは覚えていたので─早く起きろ、という意味も込め、呑気に寝ている五条先輩の頭を引っ叩いて。)
「…10秒以内に起きないと、昨日の返事しませんよ。はい、1、2…」
五条悟
「…ん、僕も。」
(抱き締め返してくれた彼女の髪に顔を埋め、心底─一緒に居てほしい、と乞うように返事を返した。口に出して大好きだ、とは言わなかったが、恐らく伝わっているだろう。オーブンの加熱が終わった音が、何処か遠くで聞こえたような気がして。)
五条悟
「ん…もう少し…」
(昨日は旭に想いを伝えられ拒否されることも無く一緒に眠れたからか途中で目が覚めることなくぐっすりと眠れた。バシバシと背中を叩かれ声を掛け起こされる。まだ眠っていたくてぎゅっと旭に抱きつき擦り寄ってぼそぼそと引き伸ばす言葉を告げる。なんか旭の声も今までより心做しか優しくて甘えてしまう。この気持ち良い心地の中もう一眠り出来そうだとまたうとうととしていては頭を引っ叩かれた。それに加え昨日の返事という言葉に反応しては「!…はいはい、おきまーす!」とぱっと目を開き慌てて起き上がる。覚えてくれていたことを嬉しく思い六眼はきらきらと輝きながらじっと旭を見詰め「起きたから返事してくれるよね?」と訊ねて。)
胡桃沢彩莉菜
「!…出来たみたいだから見てくるね。」
(想いを込めて抱き締め返し告げ彼の胸に顔を埋める。すると彼も私の髪に顔を埋め僕もだと返事をしてくれた。短い一言だったが何処か一緒にいて欲しいと乞うような様子で私の気持ちに同じ気持ちだと答えてくれなみたいだとうれしく思った。どのくらいの時間か分からないが長いかもしれないし短いかもしれないが、そのまま彼の胸に顔を埋めていてはオーブンの音が聞こえた。はっと顔を上げると上記のように告げて彼から手を離すとキッチンに向かって。オーブンを開けると上手く焼けており取り出す。型から外しグラニュー糖をまぶせば切り分けて皿に乗せる。「出来たよ。」と声を掛けながらダイニングテーブルに並べて。)
鮫島旭
「……ま、好きにすれば良いんじゃないですか?」
(─8、まで数えたところで五条先輩が起きた。無駄に純真な光を放つ瞳で─自分のことをじっ、と見つめてくる。その眼差しに気圧され、一瞬だけ目を逸らしたが─直ぐに普段通りの冷えた声でそう返答した。そう嘯く自分の口元にはふ、と少し嫌味っぽい笑みが浮かんでいて─「…反応してやるかどうかは俺の機嫌次第ですけどね。」と続けた後、鼻を鳴らしながら踵を返し、我が物顔でキッチンへと歩いていく。別に朝はパン、だとかの拘りは無いが─今日は食パンが見当たらなかったもので、パックご飯をレンジに叩き込んでいる間─適当に和食を作って。)
五条悟
「ありがと。…凄いね。」
(出来た、と声を掛けてくる彼女に釣られてソファを立ち上がり、ダイニングテーブルに向かう。皿に乗っているガトーショコラを見た途端、思わず感嘆の声が漏れた。食べても良いのか、と伺うように彼女の顔をじっと見つめて。)
五条悟
「それじゃあ好きにさせて貰うよ♪旭本人に許可貰えたんだから僕遠慮しないよ?」
(じっと見詰め返答を待っていては目を逸らされる。そしてすぐに普段通りに戻り好きにすれば良いと言われた。続けて反応するかどうかは機嫌次第だと言う。そんなの今までの扱いに比べたら全然良い。反応をくれる可能性があるだけ良い。本人から許可を貰えたんだからどんどん攻めていくしかない。そんな事を考えながらニコニコとして返事をする。キッチンに向かった旭の様子にそのまま旭について行く。和食を作り始めた様子に背後から抱きついて「僕のも作って~」と強請って。)
胡桃沢彩莉菜
「そんな…簡単に出来るものだから大した事ないよ。…それじゃあ食べようか。」
(ダイニングテーブルにガトーショコラを並べ声を掛ける。ダイニングテーブルに来た彼は感嘆の声を上げた。その様子に首を横に振り大したものでは無いと告げて。レシピはそんなに難しくないため凄いと言われるほどではないと思い。彼からじっと見詰められては食べても良いかと言うことかと察しては笑みを浮かべ食べるように促して。味は大丈夫だろうかと心配で彼が食べる様子を見ていて。)
鮫島旭
「……お好きにどうぞ。」
(好きにしろ、と言った途端に抱き着いてくる五条先輩に─思わず溜息が漏れる。─だがまあ、自分が言ったことをやっぱり無し、と引っ込めるのも癪だ。仕方無しにそう言い放ち、作れと言われることを見越して─2つ突っ込んでいたパックご飯をレンジから取り出す。味噌汁と焼き魚、後は─卵焼きか。甘い卵焼きはあまり好きではないのだが、文句を垂れられるのも嫌なので─甘い卵焼きを作ってやった。リビングのテーブルに和食を並べ、箸を手に取って料理を口に運び。)
五条悟
「ん、いただきます。」
(彼女の顔を見つめていると、食べよう、と許可が出たので─一切れ切り分けて口に運ぶ。美味しさに頬が緩み、上機嫌に食べ進めていたが─感想を述べるのを忘れていたことを思い出し、「美味しいよ、ありがと。」と微笑んで。)
五条悟
「いただきまーす!…美味しい♪卵焼き甘いのにしてくれたんだ。」
(どうやら作れと言われると思っていたようで2人分のパックご飯を取り出していた。流石旭!僕が言いそうな事をよく分かっているようだ。そのままご機嫌でずっと旭に抱きついたままでいてはいつの間にやら朝食が出来上がっていた。旭の向かいに座り礼儀正しく手を合わせ挨拶をすると綺麗な所作で朝食に手を付ける。卵焼きを1口食べると甘さが口の中で広がった。僕に合わせて甘くしてくれたのかと嬉しく思いご機嫌に告げて。)
胡桃沢彩莉菜
「気に入って貰えて良かった。」
(彼が食べる様子を眺め味は大丈夫だろうかと反応を窺う。頬を緩ませ上機嫌な様子で食べている。口に合っている様子に安堵していると、言葉でも美味しいと言ってくれた。嬉しくて笑みを浮かべ答える。それから他愛無い話をしながら食べ進めていれば完食した。まだ何切れか余っているが1つは硝子に、あとは取り敢えず高専に持って行って食べたい人に食べてもらおうかなと思案して。)
鮫島旭
「……文句言われても嫌なんで。」
(案の定─卵焼きに反応した五条先輩の嬉しそうな声に眉を顰め、自分の分の飯に手を付ける。味噌汁に映る自分の顔は心做しか普段より穏やかで─それを見ていると、小さな笑みが漏れた。今日は確か、自分も五条先輩も非番だったはずで、自分の機嫌も然程悪くない─ならば"あれ"に連れて行ってやっても良いか、と思い、五条先輩を見据えて口を開き。)
「…五条先輩。今日、暇ですよね?俺はツーリングに行くんですが…大人しくするって約束できるなら、俺のバイクの後ろに乗って良いですよ。」
五条悟
「ご馳走様ー!」
(あまりの美味しさに黙々と食べ進めていたが、彼女から振られる話にはニコニコと笑顔を向けて答える。─そうこうしている内に─先程まで皿の上にあった筈のガトーショコラは全て自分の胃の中に消えており、手を合わせて声を上げた。ふとテーブルに目を遣ると、まだ何切れか残っているのが分かる。「まだ残ってるけど…それ、どうするの?」と彼女に問い掛けて。)
五条悟
「行く行く!大人しくします!」
(文句を言われたら嫌だからと卵焼きを甘くしてくれたらしい。旭の手作りなら文句なんて言わないのに。そんな事を考えながらご機嫌に食べ進めていると、ツーリングに誘われた。旭から誘ってくれるなんて、嬉し過ぎる。こんなのデートじゃん!しかも旭のバイクの後ろに乗れる。くっ付けるじゃん!浮き足立つのを感じながらも、今日は目隠しもサングラスも掛けていないため嬉しげに輝く六眼を惜しみなく見せながら綺麗に真っ直ぐ手を挙げ了承する。)
胡桃沢彩莉菜
「あ、これね。1つは硝子に。残りは高専に持って行って食べたい人に食べてもらおうかなって。」
(残ったガトーショコラをどうするか思案し決めた所で彼が丁度食べ終わったようで手を合わせて声を上げた。その様子に笑みを浮かべ「お粗末さまでした。」と告げる。そうしていると彼から残りのガトーショコラをどうするのかと訊ねられた。先程丁度決めていたため、考えたことをそのまま告げる。生徒達に渡すのも良いし、伊地知や学長や七海に渡すのも良いかもしれないなと考えていて。)
鮫島旭
「……」
(目に見えてはしゃぐ様子に子供か、と思いつつ─バイク取ってきます、と言い残して一旦五条先輩の家を出る。面倒ながら電車を乗り継ぎ、漸く自宅に辿り着いて─駐車場に停めてある自分のバイクを見つけた。中学時代に改造した黒い車体には─自分の名前と同じ、サメと朝日の絵が描いてある。高専に勤務するようになってから分かったことだが─この、自身の愛車は─呪術師の心臓をエンジンに内蔵する1級呪物だったらしい。道理で中学時代、このバイクで呪霊を撥ねて祓えた訳だ─と思いつつ、黒のレザージャケットに袖を通し、フルフェイスのヘルメットを被る。グリップを握り込めば、確かに─心臓の鼓動にも似ているような、エンジンの駆動音が響いた。そのまま五条先輩の家へ再び戻り、降りてくるようメッセージを送って。)
五条悟
「へー、そうなんだ…」
(彼女の言葉を聞き、あまり気の無い生返事を返した。─自分以外が彼女の手作りを食べるのは少々不満だが、仕方無い。彼女には気付かれないよう、少しばかりの恨みを込めた眼差しでガトーショコラをじっと見つめて。)
五条悟
「行ってらっしゃーい♪」
(旭から誘ってくれるなんてとうきうき上機嫌になっていてはバイクを取ってくると出て行く旭。手をヒラヒラと振り見送る。旭が戻って来る前に服など着替えて身支度しておくかと考え、洗面所に向かう。歯を磨き、顔を洗う。その後、寝室に向かい広い大きなクローゼットを開く。バイクに乗るならレザージャケットにしようかな。確かあったはず。沢山掛けてある服の中から高級なレザージャケットを取り出す。羽織りサングラスを掛けた所で携帯に通知が来た。すぐ降りるとメッセージを送れば部屋を出てエレベーターを降りエントランスを抜ける。旭が居るのを見つければにこにこと上機嫌に「お待たせ~」と近寄り。)
胡桃沢彩莉菜
「良かったら何切れか持って帰る?」
(恨みを込めた眼差しだったのは分からなかったが、彼がじっとガトーショコラを見詰めているのに気付いた。まだ食べたいと思ってくれているのかな?そんなに気に入ってくれたのだろうか。特にあげたい人は硝子くらいしか決まっていないし彼がもし食べたいと言うのならあげようかなと思い。今はお腹いっぱいで食べられないだろうし持って帰れるように包もうかなと考え提案してみる。)
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