常連さん 2024-01-05 18:32:59 |
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……そうだね。でも君は…
(いつもより数段低いトーンで呟かれた言葉に、暫し沈黙した後肯定し。実際自分も表面上はあれだけ相手に対して冷たく接しているがそれは、奥底にある気持ちを隠す為で。けれど相手は毎日、だれだけ冷たくしようが懲りずに真っ直ぐ気持ちを伝えてくる。君は違うだろうと伝えようと口を開くもののいつもの調子に戻り伸びをする彼を見れば短く息を吐き出し、「何でもない」と緩く頭を横に振り。
扉を叩く音にそちらを見れば、本日訪問予定の依頼人の名前と共に呼びかけられ、待たせるのは良くないと短く返事をしては直ぐに扉に向かい)
すみません、お待たせしました。吉田さんですね、どうぞお入り下さい。
(そっと扉を開いて先ずは謝罪の言葉と共に軽く頭を下げ。顔を上げ他所行きの微笑みを見せて、扉を押さえつつ反対側の手で事務所に招き入れる動きをし)
( 促されるがまま事務所の中へと歩みを進め、既に座って待機をしていた廉の向かい側の席へと腰をかけ、2人に向かって軽く会釈をする。茶髪のボブヘアは1か月前と同様だが、何となくその表情は疲れているようで、洋服には動物の抜け毛らしきものが沢山付いている。)
『 すみません、お2人にはこの間お世話になったばかりなのに、また依頼を頼んでしまって…』
(若干申し訳なさそうにする依頼主に、此方はそんなことないと言わんばかりに首を横に振りつつ、いつものように軽い調子で返答を。)
寧ろ仕事が増えて嬉しいよ、なぁ、りっちゃん?
(招き入れて直ぐに扉を閉め、自分はお茶を用意してこようと一度離れ台所に向かい、お盆の上に三つコップを置きお茶を注いで戻ってきてはそっと机の上へ置いて。自分は廉の隣に腰掛け顔を上げ彼女を見れは何だか疲れているような。コーヒーの方が良かったかと思いつつ座ったからもういいかとそこは適当に流し)
…そうですね。何も依頼がない日よりは全然いいので。
(軽い調子で返答する声に軽く頷き。こちらに勤め始めた頃は仕事が無いのが当たり前の日が多かった為にそれよりはいいと、気にしなくて大丈夫なことを伝えた後、「お茶をどうぞ」とお盆から一つ持ち上げ彼女の前に音を立てないように置き)
(相棒からの言葉にも『それなら良かったです』と笑い相槌を打つと、思い出したようにカバンの中を探り、3枚の写真をテーブルの上に差し出した。
1枚目は首輪を付けた黒猫、2枚目にはグレーと白模様の猫、3枚目には茶トラの猫。背景を見るに、3枚ともどこかの庭か外で撮った写真のようで、草木が一緒に映っていた。)
『小鳥遊さんには先にメールで伝えてしまったのですが…、今度は3匹、脱走してしまいまして。その捜索をお願いしたいんです。1人ではなかなか難しくて…。』
(写真を1枚手に取りながら「その3匹はいつから飼ってるの?」と問いかけると『半年ほど前からです』との返答が…?
へぇ、とさも表情には出さずに返すが、もう一度顧客データの書類にちらりと視線をやって。)
……そうですか、それは大変ですね。分かりました。誠心誠意、お探ししましょう。
(彼女からの話を聞きながら内心首を傾げる。3匹も飼っていただろうか。以前依頼に来た時は1匹だった筈。それに結婚予定の相手が猫アレルギーだから実家に譲らねばならないのに脱走したという話しだったような。今回捜索を依頼したい3匹は半年ほど前から飼っているとのことだが…以前依頼に来た時、その話は出ていなかった。そうゆうことかと何となく理解すれば、ここは彼女の話に乗るべきだと頷き、誠心誠意捜すと約束して)
ところで、吉田さんは保護猫活動にも力を入れられてますよね?お気持ちは分かります…僕も猫が大好きなんです。
(頃合いだろうか。彼から頼まれていたことをやるなら今かと話題を振り。野良猫が可哀想だの、飼い主から酷い扱いを受けている猫のニュースを見てしまってはとても辛い気持ちになるだの、とにかく猫が可哀想で仕方ないという話をして。最後には打ち合わせで話していた通り、静かに涙を流しつつ、「そんな不幸な猫ちゃんを減らしたいと思っています」と俯きながら震える声で伝えて)
【すみません、あまり催促するのは良くないとは思うのですが…トピが次のページまで下がってしまったので一旦上げさせてくださいませ…!】
(( 上げていただきありがとうございます!
お待たせしてすみません!!今日の夜には更新できると思いますので、もう少々お待ちいただけると幸いです;))
【いえいえそんな…!!こちらこそすみません…!炉留の内容が良くなかったかなぁとか色々考えて勝手に沈んでたのでつい…苦笑
了解です!のんびりお待ちしてますね(*´-`)
ps.主様の更新頻度、目安として教えて頂けますと幸いです…!二、三日に一度とか一週間に一回とか…ある程度分かってしまえば待てますので…(*´-`)この間リアタイ出来たのが嬉しくて騒いでしまいました、すみません…苦笑
こちら月木が定休でその日は基本いつでも、他の日は仕事時間でなければ覗いておりますので…!
あ、無理に教えて頂かなくても大丈夫ですよ、こちらが勝手に喋ってるだけですのでね…!】
(( 度々すみません…。更新…しようとしたのですが…
もう既に寝落ちしそうなので、明日起きたら返します…!!←
休みの日は必ず返せるのですが、決まった休みが日、祝しかなくて、他は時間帯も休みも不規則なので…基本は空いている時間にって感じです!
多くて1日1回、なかなか更新出来ない時は週一…って感じですかね。。
基本夜には来れることが多いんですが、仕事が遅くなった日はなかなか難しくて…。
暫く来れない!ってわかってる時には予め連絡しますね(´ω` )))
【あっ、なるほど!大丈夫ですよ、眠気には逆らわない方が身の為ですから!逆らうとマジで寝れなくなるのでねぇww
では、明日会えるのお待ちしてますね(*´∀`*)
ほうほう日祝ですか、それでこの間の月曜はめっちゃリアタイ出来たんですね、運が良かったんだぁ!嬉しいなぁ(*´∇`*)うわぁ、時間帯も休みも不規則なんですか、それは大変ですなぁ…(・ω・`)遠くからエールをお送りします…!!← 空いてる時間にこっそり会えるとか密会みたいで何か良いですね笑←
分かりました…!お伺い出来ましたのでこれからは待てるかと、お騒がせしましてすみませんでしたぁああ…!
あらまぁ…。不規則なお時間ですと遅くなる日もありますよね…MAX何時までとかあったりするんです…??(すみません好奇心が…知らねぇよバーカ!可です←)
あっ、そうして頂けますと喜びます…!!我儘言っちゃってすみません…!!ありがとうございます…!!】
『…わ、分かります!とっても同感です!!佐久間さんがそんなに猫好きなんて!なんだか嬉しいです~!』
(理人から話題を振られ、彼の言葉に感化されたのか身を乗り出して同情の意を大きく表す。
一方、理人が演技をしていると分かりきっている相棒は、お茶を飲むふりをして何とか笑いを誤魔化していたが、その目はしっかりと依頼者の反応を確認していて。)
『地域猫なんて言いますけど、私は外にいる猫ちゃん達をただ去勢して餌をあげるだけなんて、間違ってると思うんです。外なんて危険がいっぱいだし、全ての猫ちゃんが家の中で安全に過ごせたらいいのにって!
…佐久間さん、そんなに保護活動に興味があるんでしたら、後で私の家に遊びに来てください!保護活動についてお話しましょう!実は、何匹か保護した子たちがいるので、会ってあげてください』
(猫への想いが溢れてくるのか、段々と早口になり捲し立てるように上記を告げると、更には理人の手を取って自分の家にいる猫達にも会ってほしいなんて凄む。)
((お待たせいたしました!!
そうなんです!この間の祝日は私もリアタイできて嬉しかったです!今後も無理はしない範囲でたくさんお相手できたらなと思ってます!!エール大歓迎です(*´ω`*)←
ありがとうございます!
1番遅い勤務でも18時半には終わるはずなのですが…、何せ子どもを相手にしている職業故に、時間ぴったりに終わることが無いんですよね()19時~20時まで残ってることが多いです←
持ち帰りの仕事等が無ければ夜も全然返せるのですが、大抵力尽きているので←←←
でも、早い時間の出勤の際はちゃんと返せると思います!))
はい、僕もそう思います…。
…いいんですか?是非、お邪魔させてください。
(早口に捲し立てる言葉を黙って聞きつつ、俯いたままゆっくりと頷いて。その保護した猫というのはきっと…と考えながらも表情や声色には全く出さず。家に遊びに来て欲しい、その言葉を待っていた。不意に取られた手に一瞬ビクッとするものの直ぐ落ち着いて、スンッと鼻を啜る音を鳴らした後顔を上げ彼女の方を見つつ、静かに涙を流しながらお邪魔させて欲しいと、力無く微笑みながらに伝え)
【はーい!お待ちしておりました!笑 休憩時間にポチポチです、いつもは17時なんですが今日は18時までなので、次のお返しはそれ以降になります故…!畜生その1時間でいっぱいお話し出来るのにぃ(拗←)
マジですか!!それは良かったですぅう嬉しいなぁああ(≧∀≦)ありがとうございます…!はいっ、お互い無理ない範囲でたくさんお話ししていきましょうっ…! お、マジですか、じゃあいっぱい送っちゃおー!ファイトぉおおお!!←
いえいえ~(*´-`)
あらぁ、そうなんですね!保◯士さんでしょうか?兄ちゃんのお嫁さんが同じお仕事されてたので何となく分かります!ってうわぁああ、遅くとも18時半の筈が19時~20時までですか…それは大変ですなぁあ…。゚(゚´Д`゚)゚。お疲れ様ですぅう…!ですがそんな方達のお陰で子供達が健やかに過ごせるんですありがとうございますぅう。゚(゚´Д`゚)゚。(自分は未だに彼氏すら居ませんが兄ちゃん姉ちゃんの子供がお世話になってるんです、感謝の気持ちだけはお伝えさせてください←)
それは仕方ないです!そりゃ力尽きますよ、子供達相手のお仕事なんて気を使うこと多いでしょうし…!そうゆう時は遠慮なくゆっくり休んでおきましょう!でなきゃ身体が持ちませんっ笑←
わぁ!それは期待しちゃいますね…!!あ、でも、どうか無理なさらず…!疲れたから今日はいいやー、とか、あと、眠気には逆らわず寝ちゃってくださいませ笑 でもきっと日曜日にレス無かったら騒ぎます←】
そりゃいい。猫探しの前に俺もお邪魔させてよ。前に見つけた猫ちゃんも元気か見てみたいしね。
(2人のやり取りを暫く大人しく見ていたが、狙い通りのこじつけも出来たし、とソファへ凭れていた身体を起こす。相棒の手を握る彼女の手に、更に自身の手も重ね、それとなく2人を引き剥がすと笑顔で上記を述べる。さらっと牽制され彼女は瞬きを数回する。そして、前回の猫の事を持ち出すと少しばかり視線が俯くも、すぐさま『はい。勿論です!』と人の良さそうな笑顔で返答した。
それから事務所を後にして依頼者と共に再度あの町へと繰り出す。暫く歩いていくと、『ここです』と彼女の家までやってくるが、玄関先までたどり着くと直ぐに異臭が鼻につく。獣と排泄臭が混ざったような臭いに、中からは微かに猫の鳴き声がする。それも、1匹や2匹のものでは無い。)
(( そうなんですね!お仕事お疲れ様です!!!私もこっそりエールを送っておきますね←←←←
あ、正解です。笑
そう言ってもらえるとやる気がでますよ~~!感謝のお言葉、しかと胸に刻んでお仕事頑張ります!!!←
ありがとうございます!
疲れた時は存分に休ませて頂きます!!あらあら!騒がれたらたいへんだ!笑 お休みの時は最低でも1回は返すようにしていますので、待っててくださいねねね!!))
よろしくお願いしますね。
(握られた手をそれとなく引き剥がして貰い内心ホッとして。演技で流した涙を腕で拭った後彼女の方を見れば、前回の猫の話でほんの少し視線が俯いており。何かあったのだろうかと思いつつ問いかけることはせず、人の良さそうな笑顔で返答された為にこちらもお願いすると微笑みながら伝えて。
連れられて歩いた先の家、玄関先から漂ってくる異臭に思わず眉を寄せ。元々1匹しか居なかった筈の家から微かに聞こえてくる、沢山の猫達の鳴き声。これは完全に黒だ。短く息を吐き出しては彼女が扉を開くのを待たず扉に手を掛け、目の前に猫が居ては大変と思いゆっくりと開いていく。…広がった光景の酷さに思わず眉を寄せた後、それから、ここに居る猫達の心の状態を考えてしまう。野良だった子はまだしも、迷い猫としてポスターが貼られていた、飼い猫で外を歩いていた子も居るであろう。早く助けてやらねばと思う心と同時に痛みや苦しみも考えてしまい足が止まり。右手で胸を押さえつつ、先程は演技だったのだが今度は本当の涙を静かに流す。流しながら、キッと鋭く彼女を睨み、微かに震えながら酷く冷めた声色で話し)
っ……吉田さん。アンタがやってることは保護でも何でもない、この子達をただ苦しめてるだけだ。
【ありがとうございます。゚(゚´Д`゚)゚。お陰で頑張れましたぁー!←←←
わぁい当たったー!笑
はい!偽りない本心です!刻んで貰えちゃいましたか、では今度とも子供達のことよろしくお願いします!!←
いえいえ(*´-`)
はい、そうしてくださいませっ。 てへ☆w ありがとうございますー!はぁい、のんびりお待ちしちゃいますので、よろしくお願いしまぁす(*´∇`*)←】
『な、なんでですか?私は、猫たちにとって良いことをしているんですよ…?危険な外で過ごすより、私といた方が猫たちの為になるに決まってる!この子達は幸せよ!』
(相棒に続いて家の中を覗くと、その惨状に眉を顰める。大方予想はしていたが、その想像以上に中は酷いものだった。猫たちが喧嘩でもしたのか辺りは毛が散乱しており、餌や排泄物は至る所に…。すっかり人に怯えている様子の猫達は、カーテンの後ろや戸の裏、戸棚の中や上に逃げ惑っている。まさに多頭飼育崩壊、という言葉がぴったりだろうか。
相棒が涙ながらに言葉を突きつけると、彼女は動揺しながらも段々と語気を強め、次第に取り乱し始める。『佐久間さんは、私の味方なんじゃないの!?』と詰め寄る様子を見かね、相棒の肩を抱いて此方へ引き寄せると、彼女と距離を取る。)
悪いけど、りっちゃんが正しいよ。アンタ、猫探しなんてこじつけて、俺らに地域の猫捕まえさせようとしてたろ?
((おかえりなさいー!
はい!私も子供たちよろしくされちゃいます(勝手に)!!!笑
ちなみに、私ものんびりと更新は待っておりますので、其方も無理なさらずお時間ある時に返信しちゃってくださいね!))
…味方じゃない。…今のこの子達を見て、本気で、幸せだと思ってるの…?
(自分の味方ではないのかと詰め寄られビクリと肩が動くものの、不意に肩を抱かれ引き寄せられれば一度彼の方を向き。一瞬目が合い内心ホッとしたのか身体から力を抜き、もう一度彼女の方を見つつハッキリと味方でないと告げ。本当に酷い状態の猫達が沢山居るのに、自分と居るのが幸せだと思い込んでどれだけ傷付けているのか。1匹の猫を本当に大切にしていたのに、それが分からない人ではないだろうと。溢れる涙を拭うことはせず、じっと見つめながら問いかけ)
首輪を付けてる子だっていた筈なのに…この間捜索を依頼してきた子が同じ目にあったら、吉田さんだって辛いよね…?他の飼い主さんが必死になって探してる。早く帰してあげなよ…。
(その子に何かあってこうなったんだろうか。だとしても許される行動ではない。だから早く帰してあげて。涙を流しながらそう訴える彼の足元に、首輪をした猫がそーっと寄ってきてはすりすりと甘えるように頭を擦って)
【たっだいっまでーす!!笑
マジですか!わぁい!!ではでは子供達の健やかな成長と、主様の元気をお祈りしますわぁあっ!(キラっ☆←)
ありがとうございますぅ。゚(゚´Д`゚)゚。そうさせて頂きます…!】
『あ、ぁ あの子は…彼が──。ッ、今度こそ、私が、幸せにしなきゃって思ったんです…!だって、だって……。』
(自分の目論見を暴かれ、涙ながらに正論を訴えられると、一歩 また一歩と後退り、改めて自身の家の惨状に目を向ける。そして、理人の涙とその足元に優しげに寄り添う猫の姿を見て、自分自身も涙が溢れて言葉が詰まる。
やっと自分のした事の重大さを理解したのか、その場で崩れ落ち泣きじゃくる彼女を静かに見守りながら、スマホを取り出し何処かへ連絡を取る。
──数分後には警察が到着し、他家のペットを連れ去った窃盗罪の容疑で彼女は連れていかれ、他の猫たちも保護団体が保護してくれることとなり、各方面との情報共有や手伝いに終われ、事務所に帰ってきたのはすっかり日が落ちた後だった。
疲れきったようにソファに腰を落として項垂れながら、署から来た連絡を見直しながらその内容を静かに呟く。)
…結婚が決まると彼氏が豹変、まぁ、日常からモラハラっぽかったみたいだけど。俺らに依頼をお願いして猫を見つけて暫く後、彼氏と喧嘩して、猫を亡くしたんだってさ。
日頃のストレスに加えて結婚の話も白紙、愛猫を亡くしたショックとか寂しさもあって、歪んじまったんだろうな。
………そう。一気に色々と起こったせいなんだね。
だとしても許されることじゃない。同情はするけど……あの子達が負った心の傷は大きいし、飼い主さんだってどれ程辛かったか…。
…お得意の捜査網でモラハラ野郎の居場所分かったりしないの?吉田さんの代わりにぶん殴ってやりたい。
(色々と済ませて事務所に帰り、何か飲み物でも出そうかと思うもその気力すら湧かなかったのか彼の隣へと腰掛け、俯きながら長くため息を吐き出して。
話された内容を聞けば軽く頷き苦い顔をして。彼女は本当に大切に、捜索依頼を出された猫を愛していた。それはよく分かっている。だからこそやるせ無い気持ちになりもう一度長くため息を吐き出して。モラハラ野郎の猫アレルギーだって本当は嘘で彼女を独り占め、もとい支配したいが為に無理矢理引き離そうとしていたのではないか。喧嘩した後亡くなったということはそいつが彼女の猫を死に至らしめたのではないか。そう思うと怒りが湧き上がってきたのか、右手にぎゅっと力強く拳を握っては、普段より随分と低い声で殴ってやりたいと話し)
…気持ちは痛いほど分かるけど、ほっときゃいいんだよ。そんな奴は自分で自分を地獄に落とすからな。
それに、吉田さんが事情聴取されてる以上、そいつの素性もいずれバレるだろ。
(隣に座った相棒が低く唸るのを聞いては、ちらりと視線をやりつつ小さく笑う。実際胸糞悪い話に違いないし、自分だってぶん殴ってやりたい気分ではあるが、そこはぐっと堪えて警察の仕事ぶりに任せることにしたらしい。
静かに怒り心頭している様子を察すると、ソファの背もたれからゆっくり身体を起こし、その頭に優しく手を置いてくしゃ、と撫で回す。今回は彼の演技に頼りきったことをしたし、彼にとってもショックが大きかったことだろう。労う意味を込めて何度も頭を撫でた。)
お疲れ様。りっちゃんのおかげで直ぐに家に入ることが出来たし、助かった。俺だと警戒されることもあるし、そういうのには向いてないからさ。
……そう、だよね。
誰にも見向きもされない、認知もされない、存在しない扱いでもされればいいよ。
(痛いほど分かるといいつつも捜査はしないと告げられれば短く息を吐き出すものの、後に続いた言葉に納得したのか詰まりながらも頷いて。普段以上にグッと低い、微かに殺意すら込めるような酷く冷めた声色で言葉を連ねてフンっと鼻で笑ってやり)
ん……もう、撫で過ぎだよ…。
確かにそうだね。懐に入るのは上手いけど、相手の深くにまでは入り込めない。…でも、その方がいいことだってあるよ
(頭に手が置かれたと思えば優しく撫で回され、右手に作っていた力拳を緩め。今は悪い気はしないらしく目を細め受け入れていたのだが、何度も撫でられては何だかくすぐったくなったらしく、珍しく微笑みながら言葉だけの止めなさいを伝え。
警戒されるし向いてないと言われれば軽く頷いて淡々とした調子で厳しい目線で答えてやり。ただそれを悪いこととは言わないと、自分は上手く入り込み過ぎて、ここより以前にいくつか勤めた職場の上司から、気に入られた結果碌なことにならないことが多かったと苦い顔をし)
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