【 I’m all yours! 】〆

【 I’m all yours! 】〆

通りすがりさん  2023-12-27 11:12:37 
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御相手様決定済み




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  • No.7 by セイチャットファンさん  2023-12-27 15:32:43 


とても素敵な組み合わせかと思います。
どの子供たちでも動かすことは可能ですので、お好きな組み合わせを選んで頂ければと。

お選びになった子の詳細なプロフィールを記載致します。

  • No.8 by 通りすがりさん  2023-12-27 16:02:22 



【 外面と見た目は完璧だが腹の中は真っ黒な天使 】

「 やだぁ、うふふ。騙してなんかいないわ、本当に愛していたのよ?でもそうね、─── 騙される方も悪いんじゃない? 」

【name】マリア

一人称は〝私〟、二人称は〝あなた〟

語尾に常にハートが付くような甘ったるい喋り方 / 人が堕落していく姿を見るのが大好きな愉悦犯 / ソトヅラや見目だけは天使らしく朗らかで可愛らしい / 舌打ちの音が大きい / 甘やかして甘やかしてダメになったところをポイってするタイプ。縋りついてくる瞳が好き。 / 自分の可愛い角度やポイントを熟知している / 自分が世界で一番おひめさまなので相手に優位に立たれるのが苦手 / わがまま 。 / 自分の欲望に忠実で男癖が悪いが見た目は良いので騙される男が後を絶たない。 /

ふわふわとウェーブした絹糸のようなブロンドヘアで長さは腰あたりまで / 長いまつ毛に囲われた大きくぱっちりとした二重の瞳は優しく垂れたエメラルドグリーン / 陶器のような肌と女性らしい柔らかな曲線の体 / ふわふわと広がる白レースのフィッシュテールワンピース / 顔立ちだけでいえば本当に天使のように愛らしい /

〝人間界に赴き、信託や助言を託す天使〟として人間界や天界を自由に行き来することの許されている上級天使。ソトヅラだけは良いので色んな天使に慕われているとか。
悪魔のことは良くも悪くも無関心だが、誘えば簡単にノッてくれるので暇潰しには丁度いいなと思っている。


【 猫のように気まぐれで自由人だが主には絶対忠誠なチャイナ娘 】

「 〝 因果応報 〟 ……。やった事は結果に繋がる、そゆ意味ネ。悪いことする子猫にハ悪い結果返ってくるヨ。理解了?? 」
「 ボスに拾われてなかったら、紅鈴死んでたヨ。この名前も無い。貰った恩は還す、それとても大事なことネ。 」

名前: 紅鈴(フォンリィ)
性別: 女
年齢:不明 (見た目10代後半~20代前半)
性格: いつもニコニコヘラヘラとしており人畜無害。もっと言ってしまえば怪しいツボを裏路地で勧めてくるタイプの胡散臭さ。主人やその周りの者たちのことを〝家庭(中国語で家族)〟と呼んでおり、まるで本当に自分の家族のように想っている。故にその家族に手を出すものたちには一切の容赦がなく、まるでハエを殺すかのように。なんてことのないように。いつもの笑顔を浮かべながら処す。裏切り者も同様で、家族以外の者(家族でなくなった者)に対しては基本的に一切の興味を失う。

容姿: 艶のある黒髪で普段はサイドにそれぞれお団子を作りそこから細い三つ編みを垂らしており、下ろすと腰よりも少し長いくらいの長さ。大きな猫目は名前の通りぱっきりとした赤色で、睫毛は彼女の意志を表すようにクンッと上を向いている。身長は162cm(+8cmのピンヒール)、体型は色んな意味で細身。普段は太ももあたりまで大胆にスリットの入った赤のチャイナドレスをきており、太ももにあるホルダーにはそれぞれ一丁ずつの拳銃と痺れ毒の仕込んである針が数本準備されている。背中には月夜に吠える赤狼の刺青が入っており、あたりには花々が散らされた美しいデザインとなっている。

備考:一人称は『紅鈴』、『私』出身は中国。6歳あたりの時分に奴隷商人に捕まりこの港町に連れてこられたが何とか逃げ出して、裏世界で日々その日暮らしをしていた。それまでにロクな教育を受けていないため喋りには若干中国語が混じったり妙な訛りが掛かった話し方をするのだが、実際の所は訛りなく喋ることもできるし相手の話も正しい意味で理解できる。彼女曰く『ナメられたら勝ちよ。こちらを見下すその顎に目掛けて掌底するだけだもの。』だそう。
普段身につけている拳銃も勿論彼女の得物ではあるが、彼女の本命は赤い飾りが持ち手の先に着いた青龍偃月刀。鉈のようで持ち運びには向かないため普段は自室に保管してあるが、裏切り者を始末する際や何かしら事前に〝仕事〟があるとわかっている時は此方を利用する。好きな物はファミリー、甘いもの、キラキラしているもの。嫌いなものはファミリーに害なすモノ全て、あと苦いもの。戦闘以外での特技は柔軟。たまに中国雑技団みたいな体制で暇を持て余している。苦手なものは早口言葉。


【 ふわふわうさぎさん系に見える打算系女子 】

名前/ 春風 こはる
性別/ 女
外見/ 柔らかくふわふわとした色素の薄いヘーゼルの髪はウェーブががったセミロングに優しいエメラルドグリーンの大きなタレ目と女の子らしい、所謂男ウケに全振りした見た目。 長く上向きなぱっちりまつ毛は月イチでしっかりとまつ毛サロンに行き、シミやニキビのない陶器肌は毎日10時間以上の睡眠とお金のかかる基礎化粧品の賜物。身長は157センチと小さめだが女性らしい柔らかな曲線のある体、服装は女子アナ的な綺麗めファッションが多めで余程のことがない限り家でもジェラ○ケなど女の子らしいふわふわしたルームウェアが多め。常に気を抜かない。

性格/いつでもにこにこと笑顔を絶やさずにふわふわとしたうさぎさんのような穏やか女子。かと思いきやそれら全てが計算の上で成されている打算的な性格。人間関係の全てを損得の上で構築するようなところがあり、基本的にどんなグループにでも馴染める(もとい浅く広い友人関係を作る)ような人懐っこい演技が得意。それ故に心の底からの善人だったり好意が苦手で、顔には出さないものの腰や腕あたりにぞわぞわと泡肌が立つこともしばしば。総評してしまえば性格の悪い打算女子。

その他/ 一人称は「私」、二人称は基本的に「くん、ちゃん」等敬称をつけている。
好きな物は甘いものと可愛いもの、嫌いなものは苦いものと自分の害になるもの。好き嫌いがものすごくはっきりしており、スズランの花言葉である「純粋」を〝ある意味〟体現しているような女の子。だが毒性のあるスズランと同じで、彼女自身も酷い毒(打算的なところ)を持っているところまで体現されている。
家事はさほど好きでは無いが、割り振られたら責任をもって最後まで全うするタイプ。料理は嫌いじゃないし好きでもない、「ネットでレシピ見ながら作って不味くなる方が難しいし…。」とのこと。趣味はメイクとショッピング(コスメから服まで)で、休日にふらりと出かけては両手いっぱいに買い物袋をぶら下げて帰ってくることもしばしば。部屋は可愛らしいピンクと白に纏められたレースの多いインテリアで、大きな女優ミラーの着いたドレッサーにはデパコスからプチプラまで様々なコスメが並んでいる。


【 我儘で女王様気質なツンデレお姫様。実は小心者。 】


名前 /椿 (ツバキ)
年齢/ 18歳
性別 / 女
容姿 / 艶のある黒髪は癖がなく美しい天然ストレート。普段は夜会巻きにキッチリ巻かれており、赤い椿があしらわれた簪が刺さっている。蘇芳色の瞳はぱっちりとした平行二重と彼女の性格のようにハッキリ上向きのまつ毛が特徴的。肌は白く、服装は黒緋色のシンプルな江戸小紋に着物と同じ色の鼻緒の下駄。身長は162cm。
性格/ 自分の意思は何があっても曲げない、凛としていてしっかり者。頼まれたり頼られたりすると断れない性格の為頼れる姉御肌だと思われがちだが、その実は苦手なものも多いし怖いものも多く涙脆い小心者だったり見えない所で努力をしているようなタイプ。だが自分に求められているのはそれではないと理解しているので虚勢をはっているような、良くも悪くも生真面目な性格。実家が華道のお家元ということもあり他人に弱みを見せることが苦手でついつい可愛くないことを口に出してしまうのが玉に瑕だが、その度に1人になった際に落ち込んでいる。

備考 /一人称は「私」。実家は華道の家元で普段から花や和服に触れる機会が多く、お家柄的に寄り道や夜遊びは厳禁なので流行りには疎い。だがそれを嫌になったことは無いし両親との仲も良好。「高貴なるものの義務」というものを大切にしており、子供や御年寄、持たざる者にはとても優しいがそれ以外にはいつもツンとしているので友達がとても少ない。


【? 慈愛に満ちたちょっぴり天然なおっとりお嬢様 】


名前: 妃 硝華(きさき しょうか)
年齢:17歳
性格:いつも穏やかなほほ笑みを浮かべており大和撫子のように凛とした女性。高校生という年齢にしてはとてもしっかりしており、彼女の慌てふためく姿を見た事のある人は滅多に居ないほど。才色兼備、文武両道と基本的に何でもそつなくこなせるタイプだが、その実大きな音や異性が苦手だったりと自分の魅せ方やかわし方が上手いだけの意外と年相応な女の子。人に自分の弱みを見せることが苦手だが、気を許したただ一人にはそれを見せられる。表情には出さなかったり本人に言うこともないが意外と嫉妬心が高く、想い人が自分以外の女の子と戯れているのは面白くない。それ故にどの女の子にも負けないような完璧な淑女を目指し始めたのだとか。

容姿:流れる天の川のように美しくウェーブした髪は淡いミルクティベージュで、普段は清楚にハーフアップにまとめている。瞳は優しいブルーがかったエメラルドグリーンで、コシのあるぱっちりとした上向き睫毛が特徴的。肌は陶器のように白く毛穴のないつるりとした肌、体型は女性らしい曲線のある出るところは出て引き締まるべきところはキュッと引き締まった体型。身長は162cmほどで制服は気崩さずに来ているがウエスト位置が高いため他の生徒たちのように少しスカートが短く感じられる。私服は雰囲気にあったフェミニンなものが多い。

備考:一人称は「私」
家族構成は両親とペットの犬(シベリアンハスキー♂/名前は〝こたろう〟)、両親共に医者であり家が裕福な所謂お嬢様。幼い頃からピアノを習っておりその腕前は全国コンクールで入賞されるほど。高校卒業後は音楽大学を薦められているが本人としてはピアノは好きだけれど仕事にするほどではない、と言った感じならしく悩んでいる。ピアノを習っている為部活動や委員会には無所属だが、稀にふらりと音楽室にて放課後ピアノを弾いているところを目撃されているとかいないとか。雷が嫌いなので雷鳴が轟始めれば人前では平気な顔をしているがほんとはちょっぴり不安。






長くなってしまい申し訳ありません…!
当方の詳細なpfを投下させていただきます!

  • No.9 by 通りすがりさん  2023-12-27 16:04:02 



1度pfを拝見させていただいて、その中から2組程度選ばせていただけたらな!と思います…!!
もし上記pfをご覧になってイメージと違う等ございましたらその子は除外致しますのでお気軽にお申し付けくださいませ……!


  • No.10 by セイチャットファンさん  2023-12-27 17:48:42 

了解致しました。少し簡易ではありますが、一応子供たちの全員分プロフィールを記載しておきます。

・通称「王子様」、スパダリ系イケメン(♀)
「やあ。髪、切ったのかい?良く似合っているよ、美しいキミにぴったりだ。」
薫・クリフォード/17歳/167cm/高校生
容姿】金糸のように繊細なブロンドヘアのベリーショート、長く濃密な睫毛で覆われた瞳は少し色素の薄い茶色。何方かと言えば男性寄りの中性的な美貌を持ち、肌は色白で体格は華奢だがすらりと引き締まっている。普段の服装は白いシャツの上から若草色のカーディガンを羽織り、その上に制服のブレザーを着込んでいる。下は女子制服(スラックス)に制定のローファー。私服はジェンダーフリーのものを好んで着こなし、基本的には脚の長さが際立つスタイルに身を包んでいることが多い。
性格】誰に対しても紳士的で穏やか、笑顔を絶やすことなく物腰柔らかな口調で話す。人当たりも良い為か、男女共に彼女─否、「彼」に悪い印象を抱く人は少ない。女性の僅かな変化にも目敏く気付き、気遣いも出来る所謂スパダリ。
備考】所属する部活はフェンシング部。父親がイギリス人、母親が日本人のハーフ。一人称は「僕」、二人称は「キミ」。幼い頃は父方の実家で育てられた為か、紳士的な振る舞いと騎士道を徹底的に叩き込まれている。

ゆるゆるふわふわ、ダメ人間製造機(♀)
「う~ん?…ふふ、大丈夫だよ~。ぜ~んぶ私がやってあげるから、何もしないでいいんだよ?」
狩崎綾乃/23歳/154cm/カフェ店員
容姿】緩やかに波打った栗色の髪を胸元辺りまで垂らし、目尻が垂れた優しそうな印象を受ける瞳は柔らかな光を宿した黒。砂糖菓子か蜂蜜のような印象を受ける甘く優しい顔立ちを持ち、肌は白く体格は女性らしい柔らかな曲線で縁取られている。普段の服装はクリーム色や薄いピンクといった柔らかな色合いを基調としたスカートスタイル、家の中ではもこもこふわふわの部屋着を着込んでいる。
性格】物静かで穏やか、他者に対してとてつもなく甘い。本人に決して悪気はないのだが─時折持ち前の世話焼き気質が影響してか、ついつい他人を甘やかし過ぎる節がある。その所為で甘やかされ過ぎて社会復帰出来なくなってしまう人間もちらほら。
備考】常に笑顔を浮かべており、滅多に怒ることは無い。最近、男性と付き合うと大抵の人がいつの間にか幼児退行してしまうのが悩み。趣味はガーデニングで、お花に優しく語りかける彼女の姿にオチてしまう男も多い。

大らかで悪戯好き、異型の人外様(♂)
「…はっはっは、すまないすまない。君があまりにも可愛らしいものでね、つい遊んでしまうのだよ。」
葵依/外見上20代後半/188cm
容姿】手入れの行き届いた艷やかな黒髪を踝辺りまで長く伸ばし、赤く縁取りがされた瞳は夜闇に良く冴える金色。額に刻まれた呪術的な文様と赤黒い包帯が何重にも巻き付けられた右腕が目を引くが、顔立ち自体は美丈夫で肌は雪のように白い。体格は男性の割に華奢だが、右腕だけは異常な筋肉量がある。普段の服装は黒に金糸の蝶が刺繍された着物の上に赤い羽織を纏い、足元は草履。普段は顔を薄い黒布で隠しており、窺い知ることは出来ない。
性格】何事にも大らかで寛大、「ひと」全般を愛しているお喋り好きの人外。浮世離れした人外でありながら幼子のように好奇心旺盛な一面もあり、悪戯好き。
備考】山奥の神社に祀られている─というより、封印されていた人外様。封印していた一族が死に絶えたことで封印が解かれ、こよなく愛していた「ひと」の世へ降りてきた。

見た目は小柄ポメ系、喧嘩っ早い裏番長(♂)
「え、お菓子くれるの~?ありがと~!……チッ、好みも把握してねぇクセに寄越すんじゃねえよ」
犬井和真/16歳/158cm/高校生
容姿】手触りの柔らかなライトブラウンの髪はゆるふわパーマ、小動物のような印象を受ける大きな黒い瞳。どこか女の子にも見える可愛らしい顔立ちをしており、肌もぷるぷるもちもちで体格はかなり小柄。─しかし脱いでみると華奢ながら筋肉がしっかり付いており、ポメラニアンというよりはドーベルマン。普段の服装は制服の上にブレザーではなくオーバーサイズのピンクのセーター、下は制定のスラックスにローファー。私服は打って変わって革ジャンなどのストリート系を着こなし、休日に会っても正直誰か分からないレベル。
性格】活発で明るく、常に笑顔を絶やさない。お菓子が好きなのか、女友達から貰うと大袈裟にはしゃぐ。─それは表の顔。裏の顔はとんでもなく短気で喧嘩っ早く、彼の何倍も大柄な不良たちから【狂犬】などと呼ばれて恐れられている。
備考】三人兄弟の長男。可愛らしい顔立ちは母親譲りで、弟たちにも「母さんが可愛いんだから、兄ちゃんも可愛いに決まってんだろ」とよく言う。好きな食べ物は焼きそばと豚の生姜焼き。

実はめちゃ怖、黒髪が似合うはんなりお姉さん(♀)
「ん…?どないしはったん、そんな怖い顔して。…うちが不気味?酷いわあ、傷付いてもうた。…あんさん、責任取ってくれはる?」
桔梗/25歳…?/174cm/???
容姿】濡羽色の黒髪を腰辺りまで伸ばし、狐のような切れ長の瞳は漆黒。切れ長の瞳と微笑を浮かべる口元が印象的な、不思議な美女。肌は雪のように白く、陶器のように滑らかで体格は細身。名の通り桔梗色の着物に身を包み、雨が降っていようといなかろうと、いつも赤い蛇目傘を差している奇妙な風貌。
性格】一見すると優雅で物静か、物腰柔らかな口調で喋る深窓の令嬢─といった雰囲気を受ける。決して怒ることもなく温厚なのだが、どこか不気味な印象を与える笑顔を浮かべていることが多い。
備考】昔から続く名家のご令嬢らしいが、何処と無く不気味な印象を与える風貌の所為か他人はめったに近寄らない─上に血族きっての才女。少し世間知らずな面がある。

悪意マシマシ、皮肉屋なダウナーさん(♀)
「……何?…今面倒だからさ、後にしてよ。…鬱陶しいな。その口、縫い付けた方が良いの?」
フィークス(偽名)/24歳/163cm/裏稼業
容姿】癖のある黒髪を雑に伸ばし、後ろで束ねているだけのシンプルなヘアスタイル。気怠そうな印象を与える碧の瞳は眦が吊り上がり、目元にはピアスが開いている。顔立ちそのものは整っているのだが、眉間に寄った皺と皮肉な笑みを浮かべる口元が台無しにしている。肌は白いと言うより最早青白く、体格は細身を通り越して痩身。服装は黒いタートルネックのセーターにミリタリー風ジャケット、下は黒いスキニージーンズに裸足。
性格】何事においても面倒臭がりで怠惰、気を抜くと直ぐに寝たりサボったりする。感情の起伏が分かりづらく、普段と何ら変わらない表情のまま怒っていることもある。
備考】大っぴらに人には言えない職業で日銭を稼いでいる。それなりの地位には就いているようで、人をあっさり切り捨てたり引き入れたり出来る立場ではあるらしい。重度のヘビースモーカー。

行動全て計算尽くめ、活発系男の娘(♂)
「わ~い、じゃあボクは~…イチゴクレープ!クリームマシマシで!」
青木誠/15歳/178cm/高校生
容姿】ゆるふわミディアムの茶髪(ウィッグ)に睫毛の長い(自前)大きな茶色の瞳。顔立ちは地雷系メイクの良く似合う色素薄い系の美人。肌は実際のところ若干焼けているがファンデで隠している。体格は細身だが、比較的大柄なのが女装する上でのコンプレックス。普段の服装は所謂量産系ファッションを好んで着こなしているが、完全な私服(ウィッグ、メイク無し)は至って普通のカジュアルなメンズスタイル。
性格】明るく活発、子犬のような印象を与える可愛らしい雰囲気の持ち主。無計画に走り回ったりしているように見えて、実は全て計算尽く。自分がこの場でどういった振る舞いを求められているのか─など全部分かっている。
備考】好きなものはクレープとマカロン、趣味はコスメ集めとカフェ巡り─は表向きで、実際に好きなものは漬け物と緑茶、趣味は庭の手入れとペット(土佐犬、名前はゴン太)の散歩。部活はサッカー部。

天然活発系、アクティブすぎるドジっ子後輩(♀)
「あっ、せんぱーい!!見てくださいコレ!!私が作ったんですよ、凄くないですか!?…わー!!壊れた!!」
宮下さくら/15歳/150cm/高校生
容姿】常にどこかしらに寝癖の目立つセミロングの茶髪(染髪)をポニーテールに束ね、目元は吊り上がって気の強そうな印象を受ける黒い瞳。顔立ちだけ見ればクールそうな印象を受けるが、実際のところはハムスターかリスに近い。肌は何方かと言えば色白、体格は小柄で華奢。普段の服装は制服の上からカーディガンを羽織り、下は制定のスカートとローファー。私服はどこで買っているのか謎のクソダサTシャツとショートパンツ、軽量スニーカーといったスタイル。
性格】見た目に似合わずド天然で活発、アクティブが過ぎてよく物を壊す。先輩のことが大好きで、常にアピールしているのだが色々とズレてる上にいつも失敗している。
備考】部活は弓道部、部活中と普段とのギャップが凄い。実家のペット(ロップイヤー、名前はウサダ)を溺愛中。モノづくりが趣味だが、持ち前のアクティブ気質ですぐ壊す。

超絶クールな高嶺の花、実は皆と仲良くなりたい不器用さん(♀)
「……ご要件は何でしょう。……そうですか、それは大変ですね。」
弓島奏/18歳/170cm/高校生
容姿】美しいストレートの黒髪を腰辺りまでのロングヘアに伸ばし、怜悧な印象を受ける切れ長の瞳は冷たい雰囲気のある黒。顔立ちは氷のように端正で近寄りがたい印象のある美人。肌は雪白で体格はすらりと痩せている。普段の服装は制定の制服を着崩さずにきちんと着込み、私服も落ち着いた雰囲気のあるイメージ通りのもの。
性格】誰に対しても塩対応でクール、男子生徒からは高嶺の花扱いされているが─実際のところ、真面目すぎる故か皆と共通の話題がなく話下手なだけ。こっそり共通の話題を見つけようと頑張る一面もある。
備考】通う高校一の"高嶺の花"。告白して玉砕する男子が後を絶たないことから"氷の女王"の異名を持つが、実際には告白にテンパり過ぎて拒否してしまっているだけらしい。趣味はネットサーフィン(共通の話題探し)と読書。

  • No.11 by 通りすがりさん  2023-12-27 18:15:18 



わ!どの子もはちゃめちゃに素敵です……!!
素敵すぎて選べない……!!!!

もしセイチャットファン様さえよければ、このまま>>6の組み合わせでお話出来たらなあと思うのですがいかがでしょうか?
ただやはり5組というのはだいぶ大変かと思いますので、遠慮なさらずにコレ!という組み合わせがございましたらお申し付けくださいませ……!


  • No.12 by セイチャットファンさん  2023-12-27 18:38:22 


気に入って頂けたようで何よりです。

此方としてはその形式で構いません。どれも素敵な組み合わせですが…強いて言うならば妃様と薫の組み合わせ、椿様と葵依の組み合わせでしょうか。

  • No.13 by 通りすがりさん  2023-12-27 19:14:12 



もちろんでございます…!
ぜひその2組でお話出来ればと思います!!!

改めて、分かりやすいように下記に硝華と椿のpfのみを投下させていただきますね!


  • No.14 by 通りすがりさん  2023-12-27 19:25:24 



「 別に優しい訳では無いわ。ノブレス・オブリージュ、っていうでしょう。私はその義務を果たしているだけ。…でも、あなたの助けになったなら良かった。 」
「 っ~!!!もう!あんまりからかわないで!怒るわよ!………ばか、 」

名前 /椿 (ツバキ)
年齢/ 18歳
性別 / 女
容姿 / 艶のある黒髪は癖がなく美しい天然ストレート。普段は夜会巻きにキッチリ巻かれており、赤い椿があしらわれた簪が刺さっている。蘇芳色の瞳はぱっちりとした平行二重と彼女の性格のようにハッキリ上向きのまつ毛が特徴的。肌は白く、服装は黒緋色のシンプルな江戸小紋に着物と同じ色の鼻緒の下駄。身長は162cmとすらりとした細身でモデル体型というよりはただの痩せ型で手首などがぽきりと折れてしまいそうなほど華奢。高校の制服はセーラー服、スカートを短くしたりなどはせずキッチリと着ているが如何せん腰の位置が高いので膝上丈になってしまっているので黒いタイツを履いている。学校の時は髪はポニーテール。

性格/ 自分の意思は何があっても曲げない、凛としていてしっかり者。頼まれたり頼られたりすると断れない性格の為頼れる姉御肌だと思われがちだが、その実は苦手なものも多いし怖いものも多く涙脆い小心者だったり見えない所で努力をしているようなタイプ。だが自分に求められているのはそれではないと理解しているので虚勢をはっているような、良くも悪くも生真面目な性格。実家が華道のお家元ということもあり他人に弱みを見せることが苦手でついつい可愛くないことを口に出してしまうのが玉に瑕だが、その度に1人になった際に落ち込んでいる。

備考 /一人称は「私」。実家は華道の家元で普段から花や和服に触れる機会が多く、お家柄的に寄り道や夜遊びは厳禁なので流行りには疎い。だがそれを嫌になったことは無いし両親との仲も良好。「高貴なるものの義務」というものを大切にしており、子供や御年寄、持たざる者にはとても優しいがそれ以外にはいつもツンとしているので友達がとても少ない。




「 うふふ、おはよう。昨日ね、お母様とクッキーを焼いたの。良かったら如何? 」
「 お気持ちはとっても嬉しいのだけれど……ごめんなさい、今は誰かとお付き合いする予定は無いの。でも勇気を出してくれて嬉しいわ、これからも仲良しのお友達でいてくれる? 」

名前: 妃 硝華(きさき しょうか)
年齢:17歳
性格:いつも穏やかなほほ笑みを浮かべており大和撫子のように凛とした女性。高校生という年齢にしてはとてもしっかりしており、彼女の慌てふためく姿を見た事のある人は滅多に居ないほど。才色兼備、文武両道と基本的に何でもそつなくこなせるタイプだが、その実大きな音や異性が苦手だったりと自分の魅せ方やかわし方が上手いだけの意外と年相応な女の子。人に自分の弱みを見せることが苦手だが、気を許したただ一人にはそれを見せられる。表情には出さなかったり本人に言うこともないが意外と嫉妬心が高く、想い人が自分以外の女の子と戯れているのは面白くない。それ故にどの女の子にも負けないような完璧な淑女を目指し始めたのだとか。

容姿:流れる天の川のように美しくウェーブした髪は淡いミルクティベージュで、普段は清楚にハーフアップにまとめている。瞳は優しいブルーがかったエメラルドグリーンで、コシのあるぱっちりとした上向き睫毛が特徴的。肌は陶器のように白く毛穴のないつるりとした肌、体型は女性らしい曲線のある出るところは出て引き締まるべきところはキュッと引き締まった体型。身長は162cmほどで制服は気崩さずに来ているがウエスト位置が高いため他の生徒たちのように少しスカートが短く感じられる。私服は雰囲気にあったフェミニンなものが多い。

備考:一人称は「私」
家族構成は両親とペットの犬(シベリアンハスキー♂/名前は〝こたろう〟)、両親共に医者であり家が裕福な所謂お嬢様。幼い頃からピアノを習っておりその腕前は全国コンクールで入賞されるほど。高校卒業後は音楽大学を薦められているが本人としてはピアノは好きだけれど仕事にするほどではない、と言った感じならしく悩んでいる。ピアノを習っている為部活動や委員会には無所属だが、稀にふらりと音楽室にて放課後ピアノを弾いているところを目撃されているとかいないとか。雷が嫌いなので雷鳴が轟始めれば人前では平気な顔をしているがほんとはちょっぴり不安。


  • No.15 by セイチャットファンさん  2023-12-27 19:56:23 


了解致しました。此方も薫と葵依のプロフィールのみを記載させて頂きます。

・通称「王子様」、スパダリ系イケメン(♀)
「やあ。髪、切ったのかい?良く似合っているよ、美しいキミにぴったりだ。」
薫・クリフォード/17歳/167cm/高校生
容姿】金糸のように繊細なブロンドヘアのベリーショート、長く濃密な睫毛で覆われた瞳は少し色素の薄い茶色。何方かと言えば男性寄りの中性的な美貌を持ち、肌は色白で体格は華奢だがすらりと引き締まっている。普段の服装は白いシャツの上から若草色のカーディガンを羽織り、その上に制服のブレザーを着込んでいる。下は女子制服(スラックス)に制定のローファー。私服はジェンダーフリーのものを好んで着こなし、基本的には脚の長さが際立つスタイルに身を包んでいることが多い。
性格】誰に対しても紳士的で穏やか、笑顔を絶やすことなく物腰柔らかな口調で話す。人当たりも良い為か、男女共に彼女─否、「彼」に悪い印象を抱く人は少ない。女性の僅かな変化にも目敏く気付き、気遣いも出来る所謂スパダリ。
備考】所属する部活はフェンシング部。父親がイギリス人、母親が日本人のハーフ。一人称は「僕」、二人称は「キミ」。幼い頃は父方の実家で育てられた為か、紳士的な振る舞いと騎士道を徹底的に叩き込まれている。

・大らかで悪戯好き、異型の人外様(♂)
「…はっはっは、すまないすまない。君があまりにも可愛らしいものでね、つい遊んでしまうのだよ。」
葵依/外見上20代後半/188cm
容姿】手入れの行き届いた艷やかな黒髪を踝辺りまで長く伸ばし、赤く縁取りがされた瞳は夜闇に良く冴える金色。額に刻まれた呪術的な文様と赤黒い包帯が何重にも巻き付けられた右腕が目を引くが、顔立ち自体は美丈夫で肌は雪のように白い。体格は男性の割に華奢だが、右腕だけは異常な筋肉量がある。普段の服装は黒に金糸の蝶が刺繍された着物の上に赤い羽織を纏い、足元は草履。普段は顔を薄い黒布で隠しており、窺い知ることは出来ない。
性格】何事にも大らかで寛大、「ひと」全般を愛しているお喋り好きの人外。浮世離れした人外でありながら幼子のように好奇心旺盛な一面もあり、悪戯好き。
備考】山奥の神社に祀られている─というより、封印されていた人外様。封印していた一族が死に絶えたことで封印が解かれ、こよなく愛していた「ひと」の世へ降りてきた。

  • No.16 by 通りすがりさん  2023-12-27 20:16:50 



pf再投下ありがとうございます!
早速始めたいのですが、セイチャットファン様のご希望の設定等はございますか?
( 硝華と薫様が幼馴染、椿が葵依様の神社に幼い頃出入りしていた等 )

  • No.17 by セイチャットファンさん  2023-12-27 20:29:56 


そうですね…でしたら通りすがり様のご提案そのままとなるのですが、妃様と薫は幼馴染、椿様は葵依の神社に出入りしていたという設定でお願いしても宜しいでしょうか。

  • No.18 by 通りすがりさん  2023-12-27 20:46:08 



かしこまりました!
それでは適当に此方から初めてしまってもよろしいでしょうか……!?

改めてとなりますが、どうぞよろしくお願いいたします!

  • No.19 by セイチャットファンさん  2023-12-27 21:25:45 


では、お願いしても宜しいでしょうか。
此方こそ宜しくお願い致します。

  • No.20 by 妃 硝華・ 椿  2023-12-27 21:42:50 



【 妃 硝華 】

─── よし、と。いってきます。

( 朝。部活動に所属している訳では無いけれど、何となく早く目が覚めてしまったので教室の花の水でも変えようかと少し早い時間に家を出る。いつも通りしゃんとまとめた髪は細やかな装飾が耀くバレッタで止めて、しっかりとアイロンの掛けられたシャツ、それからふんわりと香る程度のキンモクセイのコロン。朝から完璧にまとめられたその姿で家から出ると、燦々と輝く太陽の光にエメラルドグリーンを細めて。 )



【 椿 】

……はぁ。

( 夕闇迫る黄昏時。金色の夕陽の光を背に受けながら登るのは山中にある長い長い階段。その先にあるのは古い神社で、山奥にあるせいか自分以外がそこに参拝しているのを見た事がないほど静かな場所、そこが椿の誰にも言ったことの無い秘密の場所だった。落ち込んだ時や何かあった時は必ずここに来て、神様にも誰にも言うわけでもなく1人反省会をするのがお決まりだった。普段ならば寄り道なんて以ての外だけれど、今日はクラスメイトにいつものように可愛げのない発言をしてしまったので少々落ち込んでいるのだ。漸く少し朱の剥げた鳥居を潜れば、誰も人のいない静かな境内に安心したように息を吐いて。 )


  • No.21 by 薫・クリフォード/葵依  2023-12-27 22:28:51 


【薫・クリフォード】

…ふう…お疲れ様。ありがとう、良い勝負だったよ。
(早朝。フェンシング部の朝練習を終えて防具を外し、対戦相手を務めた1年生の女生徒に爽やかな笑みを向けた。途端にはにかむ女生徒へ礼儀正しく頭を下げ、そのまま部室を後にする。─と、ふと部室の外から見える花壇の花に元気がないことに気が付いた。古い園芸倉庫から緑の如雨露を持ち出し、水を汲んできて─「おはよう、お嬢さん方」と声を掛けながら花壇に水を遣る。朝日に照らされた金糸のブロンドヘアが輝き、朝の冷えた空気も相俟ってか、どこか現実感のない─絵画のような光景が広がっていて)

【葵依】

……ようやっと出られた。
(朱の剥げて傾いた鳥居の奥の奥─扉部分に数え切れない程の札が貼られた、一際酷く朽ち果てた本殿が、その中からガタガタと微かな音を立てる。少しの間その音が鳴り響き、やがてぴたりと収まった後─然程大きくは無いが、良く通るその声が境内中に響いた。破壊された本殿の中からぬう、と姿を見せたのは─顔に薄布を張った、半ば引き摺る程長い黒髪で、赤黒く変色した包帯が幾重にも巻かれた右腕を持つ─異型の大柄な男。彼は着物に付いた埃を払うような所作を見せた後、ゆっくりと足を踏み出し、鳥居の方へと向かって歩き出し)

  • No.22 by 妃 硝華 / 椿  2023-12-27 23:13:36 



【 妃 硝華 】

─── 薫 ?

( さて学校について園芸倉庫に入れば、1つ如雨露が見つからない。誰かが使っているのだろうか、なんて首を捻りながら1つ如雨露を手に取り水を組めば何の気なしに花壇へと歩を進め。─── ふと視線をあげれば、そこには朝の光にキラキラと光る美しい金の絹糸の髪と彫刻のような横顔の美男…否、幼なじみの彼女が花壇に水をやっており。ぱち、と長いまつ毛に囲われたエメラルドを丸くしてはぽろりと彼女の名前を零し。「 お早う、水をあげてくれてたのね。有難う。 」ふわり、と花がほころぶように微笑めば如雨露を両手で丁寧に持ちつつ彼女の元へ歩み寄り。 )


【 椿 】

……どうして私はこう、思っていることと全く違うことを言ってしまうのかしら。

( 椿は鳥居の下にすとん、と腰を下ろしては体育座りをし、いつもの凛と咲く花のような様子とは一転、小さくか細い声で言葉を零してはまた1つ花のため息を吐いて。?──── と、その瞬間。社…本殿の方から何かもの音が聞こえたような気がしてふと顔を上げるもやはりこの神社には自分以外の人間がいるわけでもなく、椿は何だったのかしらと首を捻りながらまた膝に顎をとん、と乗せながら悩ましげに眉をひそめて。「 ……もっと素直になれたらいいのに、 」小さく小さく呟いた言葉は誰に届くわけでもなく、美しく磨かれたローファーの上にぽとりと落ちて。 )


  • No.23 by 薫・クリフォード/葵依  2023-12-28 08:08:50 


【薫・クリフォード】

やあ、硝華。今日も相変わらず美しいね。キミが来ると、彼女たちの美しさが霞んでしまうよ。
(花壇に水を遣っていると、背中から鈴を鳴らしたような柔らかい声が聞こえた。声の方を振り向けば、そこには─エメラルドの瞳に柔らかな髪をハーフアップにまとめた幼馴染が立っている。空になった如雨露を持ち上げ、後ろで水を滴らせて輝く花々に勝るとも劣らない爽やかな笑みを浮かべ、彼女の方へ歩み寄った。その白魚のような手を取り、歯の浮くような台詞を吐いてから─手の甲へと軽く口付けを落として)

【葵依】

……おや、ひとの子…珍しいな。
(彼が歩く度に長く伸ばされた黒髪が地面に擦れ、まばらに敷き詰められた玉砂利をざり、と鳴らす。─永久を生きる彼にとっては刹那の間であるが─数百年の封印を経て、漸く彼を封印していた一族は子々孫々に至るまで死に絶えた。久方振りに見る鳥居の下には見慣れない服装の少女─彼を封印していた一族ではない、正真正銘の「ひとの子」が何やら座り込んでいる。小さく呟いた後、薄布の下で楽しげに微笑んだ彼は音も無く彼女の背後へ歩み寄り、その肩にぽん、と手を置いて─「…こんにちは、お嬢さん。こんな寂れた神社に、何かご用かな?」と柔らかく声を掛け)

  • No.24 by 妃 硝華 / 椿  2023-12-28 10:06:24 



【 妃 硝華 】

まあ。うふふ、有難う。

( するり、と彼女のしなやかな手にそっと手を取られてはそのまま手の甲に薄く美しい形の唇が落とされる。此方を見つめる彼女のヘーゼル色の瞳は爽やかな朝の陽にきらりと光っており、背後の花壇の花々たちよりも華々しい笑顔はそれだけで女子生徒たちが卒倒してしまうほどだろう。だが幼馴染である硝華は慣れたように、まるでドレスを着た淑女のように軽く膝を曲げてそのキスを受け入れて。彼女の影響で自分も自己流ながらイギリス流の淑女のマナーを頭に叩き込んでいた幼少期が懐かしい。硝華はふわ、と柔らかく微笑めば「 貴方もとっても素敵。朝露に光る薔薇みたいだわ。 」と自分よりも幾分か背の高い彼女を見つめながら甘ったるい砂糖がたっぷり入ったはちみつの紅茶のような声でそっと囁くように言葉を交わして。 )



【 椿 】


っひゃあ、!

( そろそろ家に帰った方が良いかもしれない、否でも、なんて自分の中で毒にも薬にもならない自問自答を繰り返していればふと肩に乗せられた手の感覚と鼓膜を震わす不思議な音の柔らかいテノールに思わず可愛らしい悲鳴をひとつ漏らして。パッ、と名前と同じ椿色の唇をちいちゃな両手で隠しながら立ち上がりつつ後ろを振り向けば、そこには人ならざる神秘な雰囲気を持つ、顔を黒の薄布で隠した男性の姿。ばくばくと五月蝿い心臓の音をBGMに「 あ、あなたは誰。突然女性に触れるなんて失礼だわ。 」と不安ではち切れそうな心を隠すためか無意識に何時ものように強がって突っぱねるような言葉を。だがしかしその瞬間〝若しかしたらこの神社の人かも〟とふと考えれば「 ぁ、……いいえ、ごめんなさい、ええと…参拝、に来たの。 」と先程の強気な蘇芳はしゅ、と身を潜め不安げに眉を寄せながら小さな声で答えて。 )


  • No.25 by 薫・クリフォード/葵依  2023-12-28 11:13:41 


【薫・クリフォード】

ははっ、やっぱりキミには敵わないね。…でも、そんなところも素敵だよ。
(自身を讃える甘い囁きにも爽やかに微笑み返し、尚も歯の浮くような台詞を─形が良く、肉の薄いその唇から吐き出す。ふと鳴り響く涼やかな─始業間近を知らせるベルの音に顔を上げ、如雨露を置いた片手を自身の胸に当て─まるで紳士のように軽く一礼した後、「それじゃあ…行こうか、僕のお姫様。」と取ったままだった手を優しく引き、エスコートするように歩き出した。登校してきた生徒たちは二人の姿を見て黄色い声を上げ、燥ぐような声で挨拶をし)

【葵依】

…おや、参拝…。─主も居ない、此処にかい?
(肩に手を置くと仔猫のように可愛らしい悲鳴を上げて驚き、慣れぬ威嚇のように突っぱねる言葉を吐く様子が─酷く愛おしくて、堪らない。矢張り、幾年経っても「ひと」と云うのは愛おしいものだ─何故か不安げに縮こまってしまった彼女の言葉に彼は首を傾げ、薄布に包まれた顔を近付けながら─柔らかな声でそう問うた。事実、この神社には主たる神など居ない。此処は彼を封じる為、神封じの一族が作り上げた"牢獄"だ。彼の力を封じる為本殿には札が貼られ、鳥居にも封印の文言が刻まれた注連縄が張り巡らされている。ふと、彼は布の下で少し自虐めいた笑みを浮かべて)

  • No.26 by 妃 硝華 / 椿  2023-12-28 15:31:32 


【 妃 硝華 】

─── えぇ、私の王子様。

( 恭しく此方に一礼をする姿はまるで物語に出てくる王子様そのもの。ブラウンダイヤモンドのように輝くその両の瞳に自分だけが写っている事がなにだかとても嬉しくて胸がそわそわとざわめく感覚がするが、そんな女々しい感情に蓋をして綺麗にラッピングをすれば王子様の横に立つに相応しいお姫様の姿になる。彼女のエスコートに身を委ねながら歩けば周りの生徒たちからは黄色い声や草花がざわめくような羨望の眼差しが向けられる。…男女関係なく、だ。最も女子生徒たちの視線は自身をエスコートしている麗人に向けられているものがほとんどなのだが。硝華は其方へにこ、と微笑んで軽く手を振れば隣の王子様にそっと唇を寄せて「 …妬いちゃうわ。 」なんて小さな声で囁いてはむ、とさくらんぼ色の唇を軽く尖らせて。 )



【 椿 】

っ、…いいの。ここが好きなの、私。

( ふ、と薄布に包まれた顔を近づけられればそれとおんなじ距離だけ彼から距離を取りながら椿は上記を答え。薄布の向こうから紡がれる言葉は何処までも柔らかく、そうして人ではないような不思議で神秘的な音でするりと椿の胸の中に入ってくる感覚にふい、とそっぽを向けば高い位置で結ばれたポニーテールがサラリと揺れて、音もなく肩に落ちる。「 どんな神様がいてもいいの、……静かで、私以外誰も居ないから。 」幾ら古き良き伝統のある家の者だからと言っても椿は古い文字が読めないが、それでも此処があまり〝良いモノが祀られている〟とは言えないのは何となくわかっていた。だがそれでも誰も居ない空間というのはつまり誰にも悪態をつかなくて良いということである為、1人になりたい時は必ずここを訪れていたのだ。だが。「 そもそも!貴方だって参拝じゃなければどうしてここにいるの?神主さん…は今まで見た事ないし、主がいないだなんてわからないじゃない。 」 む、と椿色の唇をツンととがらせながら蘇芳の瞳を薄布の向こうの瞳に向けてはまるで自分の家かのように此方へ問いかけた彼の素性が知れずに警戒を隠すことなく眉をひそめて。 )


  • No.27 by 薫・クリフォード/葵依  2023-12-28 16:32:59 


【薫・クリフォード】

拗ねないでくれ、僕のお姫様。…今の僕には、キミしか見えていないから。…ね?
(他の生徒たちからの波がさざめくような挨拶に爽やかな微笑みを向ければ、途端に顔を赤らめた女生徒達が黄色い悲鳴を上げる。何やら唇を尖らせ、少し拗ねてしまった様子の"お姫様"の腰を抱いて自身の方へぐいと引き寄せ、耳元で優しくそう囁いた。言葉通り「彼」の瞳は真っ直ぐに彼女だけを見据え、優しい光を宿していて)

【葵依】

…俺かい?…俺はね、長い間─ずうっと此処に閉じ込められていたのさ。だから、主が居ない事は知っているんだ。
(彼は薄布越しに金色の瞳をきゅうと細め、少女の蘇芳色をした瞳をじっと見つめ返す。─赤黒い包帯が幾重にも巻き付けられた異型の腕が、ズキリと鈍く疼いた。吹き抜ける生温い風に彼の黒髪がさらりと揺れ、明らかに「ひと」のモノでは無い─尖った耳と、その輪郭を這い回るように浮かび上がる、赤い呪術的な文様が微かに見える。彼は自身より小柄な少女と目線を合わせる為に少し膝を屈め、じい、とその顔を更に覗き込んで)
…時に、お嬢さん。名前は何と言うのかな?

  • No.28 by 妃 硝華 / 椿  2023-12-28 19:21:54 


【 妃 硝華 】

、……ふふ。許すわ。

( 決して強い力ではないのに、不思議と体は〝彼〟 の手に寄って引き寄せられふと先程よりもずっと距離が近くなる。ぱち、と硝華はエメラルドを1度だけ大きく丸くした後に彼女にしか見せないようなふにゃりとした花が綻ぶ微笑みを浮かべれば、目の前の琥珀の瞳がよく見えるようにするりと白く美しい頬に両手を添えながら愛おしく大切なものを見るとろりと蕩けた瞳で目線を絡めて上記をそっと囁いて。そうすれば周りの女子生徒からきゃあ、とさらに黄色い声が上がり男子生徒からは羨望の視線が強くなるが硝華はそれを気にすることなく自分だけを映している美しいふたつの宝石を見て満足気に目を細めればそっと頬に触れていた手を離しつつ「 愛しの王子様の瞳には確かに私しか映ってなかったもの。 」と口元に手を添えて笑い。 )


【 椿 】

─── 閉じ込め、られていた……?それって、

( どういう意味、そう口を開こうとした椿の瞳に入ってきたのは二人の間を駆け抜けた生ぬるい風に吹かれた際にふと顕になった彼の人ならざる耳と、それからその輪郭を蛇のように這ったナニかの呪言の書かれた紋様。ぞわり、と粟肌の経つ感覚がして、先程までは全く感じなかった空気すらもどこかひんやりと冷えたような気すらする。だがしかしふしぎと目の前の彼から厭な気配がすることはなく、嗚呼人では無いのかもしれない、だなんてどこか冷静に自分の中で考えがすとんと落ち着いたのか此方を恐らく見つめているのであろう薄布にぱちぱちと瞬きを繰り返せば「 ……つ、つばき、椿よ。 」と驚きゆえに舌っ足らずの子どものようにたどたどしく答えて。 )


  • No.29 by 薫・クリフォード/葵依  2023-12-28 21:37:24 


【薫・クリフォード】

…だろう?
(「彼」は美しい微笑みと共に"お姫様"から頬に手を添えられても柔らかく微笑み返すだけで、宝石のような双眸を愛おしそうにきゅう、と細めた。─そうこうしている内にエスコートは終わり、"お姫様"と「彼」の教室へと到着する。お互いの座る席へお互いを案内し、腰へ回していた手がふと離れた。「さて…キミと離れるのは名残惜しいけれど、少しお別れだ。…授業の時間さ。」手を離した後に軽く一礼し、「彼」は自身の座る席へと腰を下ろして)

【葵依】

…椿か…とても美しい名だね。お嬢さんに良く似合っているよ。
(彼は風に揺れた黒髪に気付けば優雅な所作で元の位置へ戻し、眼の前の少女─"椿"と言うらしい─名を聞くとゆっくりと顔を上げ、薄布越しに微笑んだ。それから少し後、少女に名を聞いておいて自身は名乗っていないことに気付いたらしく、少し考え込むような素振りを見せる。はて、自身の名は一体何だったか─浅緋…と言っただろうか。違う、それは友人の名だ。長らく封印されていた所為か、記憶が曖昧だ─首を捻って考え込んだ後漸く自身の名を思い出したらしく、少女を真っ直ぐに見据えて口を開き)
─俺は、葵依と云う。ただ随分長い間、そう呼ぶ「ひと」の子は居なかったものでね─危うく忘れるところだった。

  • No.30 by 妃 硝華 / 椿  2023-12-28 22:56:26 



【 妃 硝華 】

ふふ。えぇ、エスコート有難う。また後でね。

( エスコートの最後まで紳士然とした丁寧さで王子様の優しい手から離れて自分の席へと落ち着けては、息をするように自然な動作で頭を下げる〝彼〟へとふわりと微笑んで手を振って。相も変わらず、1秒たりとて王子では無い瞬間が存在しない我が幼馴染にいつものことながら本当に尊敬してしまう。…否、存在しないと言うよりは、〝彼〟自身の本質が其れなのだろう。顔には出ないようになったけれど内心はいつもどきどきときめいて止まないのだ、硝華は嬉しさ半分困った半分の笑みをこっそりと零せば授業の準備をしつつ早く放課後にならないかしら、なんて我儘なお姫様のようにこっそり思案して。─── 無事に全ての授業が終わり、授業の途中に返された小テストは無論満点だったし体力測定の結果も上々、いつものように完璧な淑女で居られたはずだと安堵の息を吐いてはサテ帰ろうとふと外を見れば雲行きが怪しく、暗雲が広がり始めている空を見ては不安げに眉を下げて。 )



【 椿 】

なっ、……からかわないで!

( ふわりと風で拡がった鴉の濡れ羽色の髪は、絹糸のように繊細で、美しい。思わず其れに目線を奪われた後にするりと耳に届いた彼の言葉にぱっと頬に朱を散らしては照れ隠しなのだろう言葉を一言。きゃんきゃんと鳴く姿は警戒心の強い小動物のようだが、椿はつん!とそっぽを向いた後に心の奥底では〝また…!〟と自身の行いに頭を抱えて。すると、暫く沈黙していた彼から告げられた名前に大きな蘇芳を丸くしては「 ─── 葵依。…勿体ないわ、素敵な名前なのに忘れるだなんて。 」とその鈴のような声でころころと笑って彼の名前を繰り返し。名前を忘れるだなんて、彼はどれほどの長い年月ここに一人ぼっちだったのだろうか。反対を返せば、彼の名前を呼ぶヒトの子は〝以前はいた〟ということだ。だがしかしヒトとそうでないモノの寿命の差を考えれば─── …椿はそこまで考えて、屹度此方を見つめているであろう黒布の向こうの彼と目線を絡めては「 じゃあその分、私が葵依を呼んであげるわ。忘れないように。 」と椿の花のようにぱっと美しく微笑んでみせて。 )


  • No.31 by 薫・クリフォード/葵依  2023-12-29 08:30:23 


【薫・クリフォード】

キミの気持ちは嬉しいよ、でも…ごめんね?でも、安心して。キミはこんなに美しいんだ、きっと僕より良いお相手が見つかるさ。
(授業終わりの放課後、さて"お姫様"を迎えに行こう─としたところで、顔を赤らめた女生徒に階段の踊り場へ呼び出されてしまう。嫌な顔一つせずその女生徒に着いていけば、どうやら彼女は「彼」のことが好きなようで─私じゃ妃先輩には敵いませんが、と前置きをしてからお願いします、と頭を下げた。「彼」はその辿々しい告白を静かに聞いた後、困ったような笑顔で首を横に振る。ですよね、分かってましたと強がって立ち去ろうとする女生徒を呼び止め─長い黒髪にキスをした。再び顔を赤くしたその女生徒を門の前まで送り、自身は"お姫様"を迎えに戻って)
すまない、待たせたかな?

【葵依】

それはそれは…嬉しいことだ。─有り難う。
(彼は椿、と名乗った少女の言葉に目を丸くし、何度かぱちぱちと目を瞬く。彼の名を呼んでいた「ひと」の子など、神封じの一族程度─それも、儀式の上での形式上のもの。眼の前の少女のように柔らかな声で呼ぶ者など居なかった。少しの間を置いて酷く愛おしげな笑みを口元に湛え、深々と頭を下げた。ふと彼が顔を上げると、空は半ば夕闇に染まり始めている。彼の髪と同じ色をした烏が鳴きながらぐるぐると神社の上空を回り、木々とは異なる「ひと」ならざるモノ達のざわめき声が彼の耳に届いた。彼は長い間の幽閉で痩せ細った生白い手を伸ばし、少女を呼んで首を傾げ)
…もう夕暮れだ、お嬢さん。一人で帰るのは心細いだろう─俺が麓まで送っていくよ。

  • No.32 by 妃 硝華 / 椿  2023-12-29 14:25:28 



【 妃 硝華 】

─── 、いいえ。少し考え事をしていたから、待ってないわ。

( そういえば、高校に上がってから視線や思いを伝える手紙こそ下駄箱に入っていたりすることはあれど告白される機会がめっきりと減った。男性が怖い硝華にとっては願ってもいないことだが、中学生の時にあんなに毎日のように呼び出されていたのに一体どういう変化なのだろう。そんなことをぼんやり考えていれば、ふと自身にかけられた優しい王子の声で思考の海から意識を上げて。にこ、と穏やかな笑顔を返しながらふるりと首を横に振れば「 もう用事は良かったの? 」と、先程まで暗雲の広がる空に不安だった気持ちもすっかり忘れて立ち上がれば、まぁ恐らく用事というのは告白だろうということは前提として〝彼〟に問い掛けて。 )


【 椿 】

、…………あ、有難う……?

( 彼の視線 ─── その瞳は黒布に覆われて見られないけれど ─── を追ってふと空を見上げると、空はもうすっかり夕闇のカーテンを閉めようとしている頃。烏たちはもう帰れと言わんばかりに鳴きつつ頭上を舞い、風がざあざあと木々たちを謳わせる。もうこんな時間、なんて目を丸くしていれば、こちらに伸ばされた彼の今にも折れてしまいそうな白い手に戸惑いながらもちいちゃな手を重ねては、キュ、と困惑したように眉を寄せて。手首などは女の人みたいに細いのに、やはり触ると自分の手なんてすっぽりと覆われてしまうような大きな男の人の掌はヒトじゃないということを差し引いても椿があまり触れたことの無い感触で。「 ……でも私、もう18歳よ。一人で帰るのに寂しいなんて歳じゃないわ。 」なんてつん、と椿色の唇を尖らせてはまるで幼子のように自分を扱う彼に不満げに言葉を零して。 )


  • No.33 by 薫・クリフォード/葵依  2023-12-29 16:25:08 


【薫・クリフォード】

そうかい?なら良かった。…レディを待たせてしまうなんて、紳士失格だね。
(穏やかな笑顔で待っていないと首を振る"お姫様"に眉を下げ、少しばかり申し訳無さそうな表情を浮かべる。彼女の手を引いて歩き出す直前─用事は終わったのか、と尋ねられれば爽やかな笑顔に戻って頷き、再び腰に手を回して優雅に"お姫様"のエスコートを始めた。あらゆる生徒の羨望の眼差しを一身に浴びながら校門を出─とうとう降り出した、ポツポツと髪を濡らす雨にも動揺すること無く折り畳み傘を取り出し、"お姫様"が濡れないよう彼女の方へと傘を傾けて)

【葵依】

…すまないね、お嬢さんが可愛らしいもので…つい子供扱いをしてしまったよ。
(笑い声を上げながら少女の華奢な手を軽く握り、彼は古びた石段を一段一段確かめるようにして降りていく。絶えずざわめく「ひと」ならざるモノは少女を先導する彼の気配に怯え、そのざわめきは次第に遠ざかっていった。麓まで降りる時には耳が痛いほどの静寂が辺りを包み、烏の鳴き声もぴたりと聞こえなくなる。彼は麓で少女の手を離し、柔らかな声で別れを告げ)
…久方振りに「ひと」と話せて楽しかったよ、お嬢さん。嫌で無かったなら─またおいで。

  • No.34 by 妃 硝華 / 椿  2023-12-29 18:01:56 



【 妃 硝華 】

─── まぁ。だめよ、薫。風邪を引いちゃうわ。

( 今にも雷鳴が轟きそうな曇り空。硝華の苦手なものの一つである其れがいつ鳴るのかと不安げに一瞬眉を下げたものの、此処は外だと思い出せばその表情はすぐに淑女の面に変わる。だが、とうとう涙を流し始めた空に慌てることなく颯爽と傘を取りだしてくれた〝彼〟に有難う、とお礼を言いながら其方へ顔を向けては雨に濡れないように傘をこちらに傾けていることに気付く。いくら紳士然とした王子様だからといっても雨に濡れたら屹度風邪をひいてしまう、と硝華はぱちり、と大きな瞳をまんまるにしたあとにそっと傘の柄を持つ手に自身の手を添えて傘を真っ直ぐに直して。「 雷よりも、貴方に風邪をひかせてしまう方が怖いの。 」と〝彼〟の手を包み込むように両の手でそっと握っては、鳴り出しそうな雷に不安な気持ちを滲ませたエメラルドでじっと見つめて。 )



【 椿 】


─── ね、葵依。貴方、花は好き?

( 今日は金曜日。明日は奇遇にも華道の用事はないから、またこの社に来ることが出来るだろう。まだまだ彼のことは分からないことばかり、今までこんなふうに誰かを深く知りたいと思った事がない為か少々不思議な気持ちになりつつもするりと離された手はなぜだか繋いでいた時よりもひんやりと冷たく寂しく感じ、椿はその手持ち無沙汰を誤魔化すようにぎゅ、と拳を握る。椿は数歩だけ彼から離れれば彼と同じくさらりとした黒髪を揺らしながら振り向いてはふとそんな質問を。「 …深い意味は無いけれど!なんとなくよ! 」とまた可愛くない一言を付け足せば、どうなの、と言いたげな強請るような瞳で彼の黒布をじっと見つめて。 )


  • No.35 by 薫・クリフォード/葵依  2023-12-29 19:45:13 


【薫・クリフォード】

…おや、そうかい?ならば…お言葉に甘えるとしようか。
(不安げに自身を見上げるエメラルドを安心させるように微笑み、戻された傘を持ち直す。空いた片手で─鉛色の空からいつ降りてくるとも知れない雷鳴に怯える"お姫様"の頭を自身の胸辺りへ抱き寄せ、「僕に凭れていると良い。少しはマシだろう?」と優しく囁き)

【葵依】

─花、かい?そうだな…好きだよ。美しいものは特にね。
(そのまま帰るか─と思っていれば、唐突に振り返った少女から投げられた問い。それに少しばかり面食らいつつも、彼は顎に手を当てて考え込み─微笑んだ後、眼の前の少女への愛おしさを含んだ柔らかい声で答えた。答えた後は踵を返し、彼の封印されていた場所─山奥の社へと帰っていく。─数百年の間封印されていた彼には、忌まわしい場所とは言え─此処しか、帰る場所は無い。怪異のざわめきを退けるようにして、朽ち果てた本殿の中へと姿を消し)

  • No.36 by 妃 硝華 / 椿  2023-12-29 21:38:14 


【 妃 硝華 】

!……。

( 何時から分かっていたのだろう。〝彼〟の優しい手にふと引き寄せられれば、そのままぽすりとその胸元に収まって。ぱちぱち、と瞬きを繰り返した後にそれに甘えるようにそっと彼の服を軽く指先で掴めば「 ……バレちゃってたの、? 」と普段のふわふわとしたお姫様然とした喋り方ではない、不安にまみれた幼い女の子のようなころりとした小さな声でそっと問いかけて。〝彼〟の香りいっぱいに包まれた途端、遠くに聞こえたゴロゴロという小さな雷鳴は気にならなくなったのは、きっと彼しか使えない魔法なのだろう。王子だけでなく魔法まで使えるとは、一体どれだけ自分の─── お姫様の心を掴めば気が済むのだろう。 )



【 椿 】

─── お邪魔します。

( 翌日。いつも通りのお気に入りの和服に身を包み、髪もまとめて、それから両手いっぱいの花を抱えて。鈴の転がるような声でそう零しながら鳥居をくぐれば朽ちかけている本殿の方へちらりと目線をやり、今日はいるかしらなんて首を傾げる。ダリアを基調とした赤色の多い花束。これらは満開すぎて華道では使えなかったものたちなので、花束としては今が見頃なものだ。これならば寂しいこの本殿も少しは明るくなるだろう、と花に目線を落としては「 …葵依? 」と奥の方へと声をかけて。 )


  • No.37 by 薫・クリフォード/葵依  2023-12-30 10:05:32 


【薫・クリフォード】

キミのことなら何でも分かるさ、僕の…"お姫様"だからね。
(幼く小さな声に優しく微笑み、彼女の耳元に掛かった後れ毛をしなやかな指先で払う。"お姫様"の不安を掻き消すように彼女の前髪を掻き上げ、その陶器のような額に軽くキスを落とした。ゴロゴロと響く雷鳴の中、「彼」は"お姫様"を抱き寄せたまま─彼女を自宅までエスコートして)

【葵依】

─やあ。どうかしたのかな、お嬢さん。
(彼を彼たらしめる、紅く染まった異型の腕を眺めていると─入口から昨日の少女の声が聞こえてくる。彼は赤黒い包帯を幾重にも巻き直し、本殿へと足を踏み出した。薄布の下には柔らかな笑みを浮かべ、ゆったりとした足取りで少女に近付く。と、少女の手に花束が握られていることに気が付いたらしく─不思議そうに首を傾げて)
…綺麗な花だね。くれるのかい?

  • No.38 by 妃 硝華 / 椿  2023-12-30 14:47:50 



【 妃 硝華 】

─── …貴方が私の王子様でしあわせだわ。

( 額に柔らかな唇の感触が落ちて、それから何時もならば不安で仕方のない不機嫌な雷様の声をBGMに自宅へとエスコートされる。先程までの不安でいっぱいな心はいつのまにか柔らかく暖かな気持ちに変わり、いつこちらに大きな雷鳴を轟かすか分からない状況なのに不思議と恐怖心はない。あっという間に家に着いてしまったものの、残念なことに両親は不在。わふ!と自身の〝彼〟の帰宅を喜ぶ愛犬の頭をわしゃりと撫でては、大好きな愛犬と大好きな幼馴染がいる家に帰ってきたことにほっと息をつき「 送ってくれてありがとう、薫。……寒くない?濡れてない? 」と不安げにエメラルドグリーンの瞳を揺らしては〝彼〟が濡れていないか確かめるようにそっと頬に手を当てて。 )


【 椿 】

ええ、そうよ。
だって此処に独りだなんてあまりにも……寂しい。

( 昨日と同じように自分の前に姿を現してくれた彼にぱ、と一瞬表情を明るくさせたあとにいつもの凛とした表情に戻り。それから自身の手に持った花束に視線を落とせばゆっくりと彼に近付いてヒトならざるその手にそっと其れを握らせればぽつりぽつりと言葉を落として。「 これはね、ダリア。花言葉は華麗、栄華。それからこれは─── …。 」と花たちの花言葉や名前を説明していけば、ふと花束から視線を上げてはぱっと花に負けない笑顔を浮かべて「 素敵でしょう? 」と黒布の向こうの彼の瞳に微笑みかけ。 )


  • No.39 by 薫・クリフォード/葵依  2023-12-30 21:43:41 


【薫・クリフォード】

ああ、大丈夫さ。それじゃ、風邪を引かないように─暖かくして過ごすんだよ。
(心配する瞳に微笑んで答え、ひらりと手を振って踵を返す。そのまま帰路に着き、両親の待つ自宅へと到着した。「只今帰りました」と爽やかに微笑めば、リビングで寛ぐ両親も優しい笑顔で「彼」を出迎える。荷物を自室へ置き、両親の間へと腰を下ろして)

【葵依】

…ああ、とても素敵だ。有り難う。
(されるがままに花束を握らされ、ふんふん、と少女の語る花言葉を興味深そうに頷きながら聞いていたが、微笑む少女に釣られたかのように─彼の表情も薄布越しに緩んだ。一陣の風が二人の隙間を吹き抜け、彼の顔を覆う薄布を少しばかり捲り上げる。形の良い唇がしなやかな弧を描いているのが見て取れ、その横にも耳と同じ赤い文様が浮かび上がっていた。風が止まった後は─再び布は彼の顔を覆い隠しており)

  • No.40 by 妃 硝華 / 椿  2023-12-31 00:12:42 


【 妃 硝華 】

─── っ、きゃ、

( 〝彼〟に家まで送って貰って暫く。段々と近く大きくなる雷鳴に小さく悲鳴をあげれば愛犬であるこたろうをぎゅっと抱きしめてそれらに耐える。先程はやはり〝彼〟が近くにいたから不安の花が咲かなかっただけで、近くに彼がいないだけで魔法が切れてしまったかのように花たちは硝華の心に咲き溢れてしまう。ここにほかの第三者がいるのであれば硝華もいつものようににこにこと穏やかなお姫様の仮面を被っていられたのに、誰も見ていないこの部屋では去勢を貼ることすらままならない。「 …薫、 」と小さく呟いた王子様の名前はひとりと1匹だけの部屋に混じっては消えて。 )


【 椿 】

─── 、。

( 吹き抜けた一陣の風に、今まで自分と彼の目の前にあった黒布が揺れる。ひらりとめくれ上がった黒布の先には優しげに口角の上がった薄い唇と自分と何ら変わりのない色の肌。てっきりお顔が無いんだとか、真っ黒なんだとか、怖い話でよく見るそれらを想像していた椿はきょとん、と思わず瞳を丸くして風がやんだ今いつものように彼の顔を覆う黒布をじっと見つめて。「 …ねぇ、どうしていつも顔を隠しているの?…なにか怖いことでもあるの?目を見たら何かある、とか。 」とこてりと首を傾げればそれと一緒に自身の黒髪を彩る簪がしゃらりと音を立てて揺れて。 )


  • No.41 by 薫・クリフォード/葵依  2023-12-31 14:16:18 


【薫・クリフォード】

─硝華、大丈夫だろうか。
(暫くリビングで寛いだ後両親に断って自室に戻り、小さな文庫本を読んでいると─ざあざあと降る雨の音に混じってゴロゴロ、と窓の外で雷鳴が響いた。柔らかな色をしたブラウンダイヤの両目が鮮やかな金色の稲光を映して、ふと気になったのか─"お姫様"の名をぼそりと呟く。)

【葵依】

…いいや。─それ程気になるなら、全て見せてあげよう。俺が、全てを隠す理由を─。
(首を傾げる少女を愛おしそうに見つめて首を横に振り、浮世と彼を隔てる壁─薄布に手を掛けた。彼の手によってひらり、と捲られた薄布の下には─柔らかな光を纏った金色の瞳が目立つ端正な顔をした美丈夫と、その抜けるように白い肌を覆うような形で紅の文様が浮かんでいる。彼は意を決したように右腕を覆う為の羽織も脱いでしまい、露出した異型の右腕には─それを押さえ付けるかのように赤黒い包帯が幾重にも固く巻き付けられていた。)

  • No.42 by 妃 硝華 / 椿  2023-12-31 22:36:18 


【 妃 硝華 】

( どんどんと大きくなる雷鳴に、愛犬とひとつになるのではないかという程にお互い身を寄せる。だがそんな時でも頭の中に浮かぶのは自分の王子様の顔で、硝華は震える手でスマートフォンを取り出せば通話履歴の1番上にある〝彼〟の名前をタップし─── だが、通話開始の画面をタップすることがなかなかできなかった。「 こたろう、…薫に、かけても迷惑じゃないかしら。きっとご両親と一緒にいるのに、邪魔しちゃ申し訳ないわ。 」と大きな瞳に涙の膜を張りながら不安げな声で問いかけて。だが無論犬が人の言葉を理解できるはずもなく……はずも無いのだが、愛犬はわふ!と一言鳴いた後に通話開始画面を鼻先でタップして。 )


【 椿 】

、─── …………いた、く、ないの。

( 黒布の向こうから現れたのは、自分が想像していたよりもずっとずっと美しい、彫刻のような男。蘇芳の瞳でそれに見蕩れていたのも束の間、羽織で隠されていた右腕は明らかにヒトとは違う見目で更には赤黒い包帯でぐるぐると其れに巻き付けられているのを見てはびく、と1度体を強ばらせた後に彼の右腕と比べれば握るだけで折れてしまいそうな小さなヒトの手でそっと其れに触れては上記をぽつりと問いかける。その瞳は怯えよりも心配が勝っているような色で、いつもの刺々しい雰囲気はすっかりと抜け落ちていて。 )


  • No.43 by 薫・クリフォード/葵依  2024-01-01 09:15:51 


【薫・クリフォード】

─もしもし?
(瞳に映る稲光が消え、途中まで読んだ文庫本に再び目線を戻した所で─机に放り出していた携帯電話が着信を告げる。"硝華"と表示された名前を見るなり「彼」は文庫本を閉じ、スピーカーモードにしてから通話開始ボタンをタップした。"お姫様"が喋り出す前に、柔らかく声を掛けて)

【葵依】

─痛くは無いよ。心配してくれているのかい?
(久方振りに空気に触れた彼の右腕が、ズキリと疼いた。─"神殺し"、"化け物"と─昔に「ひと」の子が発した恐れの声が未だ耳にこびりついている。だがそれも、眼の前の少女の柔らかな掌に全て吸収されるような気がした。彼はすう、と右腕を持ち上げ─薄布の取れた美しい顔に柔らかな笑みを浮かべながら、ぽす、と眼の前の少女の頭に手を置く。決して壊さないよう、慎重な手付きで彼女の頭をふわふわと撫で回した。)
君は…優しいね。

  • No.44 by 妃 硝華 / 椿  2024-01-01 22:39:29 



【 妃 硝華 】


、ごめんなさい、私……。今忙しかった、?

( まさかかかってしまうとは思わず慌てて切ろうとしたのも束の間、スマホから聞こえてきた王子様の声にきゅう、と胸が苦しくなる。スピーカーに切り替えて、雷に脅えた震えた声では無い…できるだけいつものように柔らかい声で上記を問いかけて。さっきまではあんなに大きく聞こえていた雷鳴が今ではすっかり〝王子様〟の声の方が硝華の頭を占める。「 …声が、聞きたくて。 」と普段人前で見せるしっかりとした大人の女性のような穏やかさではない、親しい彼女にしか見せないような甘えるような声でそうこぼして。 )



【 椿 】


、………別に!心配してるんじゃなくて気になっただけよ!

( ぽん、と自身の頭に置かれた手は紛れもなくヒトと同じような、誰かを慈しむような。やさしい手であることには変わりない。こうして優しく誰かに頭を撫でられたことがない─── ましてはこんな美丈夫になんて尚更 ───椿にとって初めての感覚にぶわ、と頬を真っ赤に染めてはいつものように可愛くない口を。だがしかし表情も口振りもわかり易く〝心配していたけれど恥ずかしいから誤魔化した〟といった様子で、椿はつん!とそっぽを向いた後に暫くしてちら、、と彼の瞳を見上げては「 …優しくなんて、ないんだから。 」と懐かない猫がみゃあと鳴くように小さく付け足して。 )


  • No.45 by 薫・クリフォード/葵依  2024-01-02 08:50:56 


【薫・クリフォード】

─いいや、構わないよ。
(「彼」は電話越しに聞こえてくる、甘えるような"お姫様"の声に口元を柔らかく緩める。未だにゴロゴロと窓の外で低く唸る雷鳴を、少しでも誤魔化すようにカーテンをさっと閉め、手元にあった文庫本を本棚へと戻した。そうして─とびきりの甘い声で囁いて)
…丁度、僕もキミの声が聞きたかったところだ。

【葵依】

…ふふ…本当に可愛いねえ、お嬢さんは。
(顔を赤くしたままそっぽを向いてしまう彼女に向けて、彼は心底愛おしそうな声色でくすくすと笑った。右腕を彼女の頭から降ろし、緩んでいた包帯を引いてきつく締め直す。─腕を抑え付ける少しばかりの痛みに形の良い眉が顰まるものの、それも一瞬。ふと─ざわざわ、と木立が揺れ、狐の面を付けた小紋姿の小柄な少女─彼の"侍女"が姿を見せた。小紋姿の少女はぺこり、と眼の前の彼女に頭を下げ、彼が脱ぎ落とした羽織を拾い、小さな手で再び羽織らせて)
─嗚呼…有り難う、小町。

  • No.46 by 妃 硝華 / 椿  2024-01-03 00:22:35 



【 妃 硝華 】

……不思議。
さっきまでとっても怖かったのに、薫の声を聞いてるとすごく安心するの。

( 耳にするりと入る〝王子様〟の声は、甘いハチミツのように蕩けてそれから空に浮かぶ雲のように柔らかくて先程まで冷たく凍っていたお姫様の心をゆっくりと溶かしていく。硝華は安心したようにゆっくりとソファに腰を下ろしては、そのまま音もなく横になりそっと長いまつ毛に囲われた瞳を閉じて。「 ……ありがとう、だいすき。 」といつも通り艶やかなさくらんぼ色の唇から零れたのは、他の誰にも聞かせたことのないようなずうっと甘ったるくて世の中の男ならば大抵落としてしまうようなお姫様の囁きで。 )



【 椿 】

!可愛くなんて、ッ─── …あ。

( 此方の様子を見てくすくすと笑う美丈夫に更にぶわ、と頬に朱を散らしてはぱっと彼の方を振り返った途端、ざわりとした木々のざわめきの後に目の前に立っていた狐面の小柄な少女の姿にその言葉は最後まで紡がれることがなく。狐面の少女─── 小町 ───に頭を下げられれば、椿も若干困惑しつつではあるが華道家元の家に生まれた少女に相応しい美しい所作で頭を下げる。恐らくこの少女も人間では無いのだろう、とアタリをつけつつ彼の羽織をあらためて羽織らせている姿を眺めては「 …他にも、侍女さんがいるの? 」とふと疑問に思ったことを問いかけて。 )


  • No.47 by 薫・クリフォード/葵依  2024-01-03 09:27:41 


【薫・クリフォード】

…僕もだよ、硝華。
(甘ったるい"お姫様"の囁きに、"王子様"は雪を溶かす柔らかな光のような笑みを浮かべ─ぱらり、と再び文庫本を開いた。そこだけ見れば細く華奢な"女の子"の指先で印刷された文字をつう、となぞり、カーテンの隙間から外を眺める。今しがたまで窓を破らんばかりの様子で降っていた雨は窓ガラスを叩く程度まで静まり、雷鳴も聞こえなくなっており)

【葵依】

……いいや、俺の世話を焼いてくれるのは小町だけだよ。
(羽織で腕を隠した彼が小町、と呼んだ侍女の頭を左腕で優しく撫でると─狐の面越しに表情は伺えないが、彼女は何処となく嬉しそうに跳ねるような足取りで、再び神社を覆い隠すように伸びた木立の中へと消えていった。消えてゆく彼女の背を見送り、彼はぼそりとそう呟く。「…お嬢さん。暇なら、話でもしようか。」微笑んだ後、彼は朽ち果てた本殿の濡れ縁を指して)

  • No.48 by 妃 硝華 / 椿  2024-01-03 19:24:06 



【 妃 硝華 】

─── ……あら、雷。

( 〝彼〟と共に過ごす時間は、直接目の前にいても声だけでもすぐに過ぎてしまうもの。ガラスの靴を履いたお姫様の魔法はあっという間に溶けてしまうのだ。ふ、と訪れた静寂に顔をあげればいつの間にか雷鳴は止まっており、雨音もぱらぱらと窓をノックする程度に収まっている。「 ふふ、すごいわ。薫とお話しているとあっという間。魔法使いみたい。 」とふわふわした口調でお姫様がころころ笑えば、先程までそばに居てくれた愛犬は満足そうにわふ!とひと鳴きして自分の定位置……お気に入りのクッションの上に戻っていき。 )



【 椿 】

小町ちゃん、……。

( 可愛い名前、とどこか嬉しそうに軽い足取りで去っていく少女の背中をぼうっと眺めてはそれが木々の中に消えていったことにまた蘇芳色の瞳は彼の方へと戻り。この神社には幾度となく訪れているが、彼と出会ってから今で見た事の無い体験したことの無いことがたくさんある。「 !お話するわ。私、ヒトじゃない友達は初めてなの。 」と段々と彼に心を許してきたのかほわりと表情を和らげては彼の指した本殿の方に体を向けて。 )

  • No.49 by 薫・クリフォード/葵依  2024-01-04 08:46:16 


【薫・クリフォード】

…ふふ、キミの力になれたなら良かったよ。
(電話越しに聞こえてくる笑い声に釣られるように「彼」も笑い、文字をなぞる指がふと止まる。窓ガラスを叩く微かな雨の音は心地良く、"お姫様"の柔らかな声と相俟って、「彼」はどこか美しい音楽を聞いているような気分で電話越しの声に答えて)

【葵依】

……有り難う。─小町、お客人に茶を頼めるかい。
(出会った時より楽しそうな表情を浮かべる「ひと」の子─椿に、彼は瞳を伏せながらしみじみと礼を述べた。彼は本殿へ向かって歩き出す折、木立の中に向かってそう呼び掛ける。木立の中からは声の代わりに鈴を鳴らしたような音が響き、トタトタと慌ただしい足音が何処かへ向かって消えた。黒髪が玉砂利に擦れる度に髪が玉砂利を巻き込み、ざりざりと音が鳴る。其処だけごく最近作られたような濡れ縁に彼はゆったりと腰を下ろし、少女を手招き)

  • No.50 by 妃 硝華 / 椿  2024-01-04 20:45:26 



【 妃 硝華 】

まあ。いつだって薫は私の力になってくれているわ。

( まるで自然のパーカッションのような雨粒の音のBGMは夜の雰囲気も相まって実に幻想的。スピーカーにーしたスマートフォンから聞こえる声はまるで〝彼〟が隣にいるような感覚すらもして、硝華はころころと鈴が転がるような笑い声を漏らして。「 …あ。そうだわ。薫、次の土曜日と日曜日は部活かしら?お父様の取引先の社長さんがね、リゾートに招待してくださったんだけれど一緒に如何? 」と学校で〝彼〟に聞こうと思っていたがすっかり忘れていた用事を思い出し。 )


【 椿 】

……綺麗、

( 玉砂利に擦れる艶やかな黒髪にふと視線を向ければ、歩く度にそのキューティクルが木々の間から差し込む太陽の光に照らされてきらきらと光りまるでシャンプーのCMのようだと小さな声でぽそりと素直な感想を零して。少女たちが喉から手が出るほど欲しているであろうその美しく長い髪は幼い頃に絵本で見た長い髪を持ち塔の上から王子様を待つプリンセスを思い出す。彼に手招かれるがまま、馬鹿正直に隣にすとんと腰を下ろしては座ってもやはり自分よりも視線が上にある彼を蘇芳の瞳で見上げて。 )


  • No.51 by 薫・クリフォード/葵依  2024-01-05 07:32:34 


【薫・クリフォード】

…予定は空いているけど…良いのかい?
(「彼」は"お姫様"からの問い掛けに眉を下げ、宝石のような両目を睫毛で覆い─困ったように微笑んだ。一方、手では読み終わった文庫本を閉じ、本棚へと静かに戻す。背中を預けた拍子に、マホガニー材の椅子がキィ、と軋む音が微かに響いた。)

【葵依】

─助かるよ、小町。…小町も座りなさい。
(彼と少女が濡れ縁に腰を下ろした少し後、木立の中から狐面の少女─小町がひょっこりと姿を見せる。その白い手には茶の入った湯呑みと煎餅やらが盛られた器が乗せられた紅葉柄の盆を持っており、それを彼と少女の間に置くとぺこり、と頭を下げて立ち去ろうとする─のを、彼が引き止めた。小町は一瞬躊躇うようにその場で足踏みをしたものの、やがてこくりと小さく頷いては彼の隣へと駆け寄り、すとんと腰を下ろす。)

  • No.52 by 妃 硝華 / 椿  2024-01-06 19:22:57 


【 妃 硝華 】

ふふ、実はお父様もお母様も学会が入ってしまって行けなくて。
断るのは申し訳ないし、折角なら薫も羽を伸ばせたらなあって思ったの。

( くすくすと柔らかく微笑みながら上記の理由を答えては、普段部活に精を出している〝彼〟を見ているせいか少しでもリラックスして休んで欲しいという我儘をひとつ。招待されたリゾートは温泉施設もあり今回は更にスイートルームでの宿泊なのでリラクゼーションにはもってこいだ。「 だからむしろ一緒に行けたら嬉しいわ。 」とほろほろと笑えばふわふわのお気に入りのテディベアを抱きしめて。 )


【 椿 】

ふふ。……ありがとう、小町ちゃん。

( 恐らくこの子もヒトではないのだろうが ─── 見た目は狐面を被った幼い少女だ。椿もそんな彼女には警戒心もなにも抱かないのか、ぱっと花が咲くように笑えば彼の隣にちょこんと腰掛けた狐面の少女へと笑いかけて。自分の母が開いている華道教室にはこの少女の見目年齢と同じくらいの少女たちも多数いるため、お姉さんとして彼女らの面倒を見るのは慣れっこだ。ふわり、と漂うお茶の香りは香り高く格式高い茶葉なのだろうなとふと思いつつ椿はふと外に視線をやれば、そういえば畳の上でお茶を飲むことはあってもこうして外の景色を見られる濡れ縁でお茶を飲むのは初めてだと椿のさくらんぼ色の唇は緩く口角を上げて。 )



  • No.53 by 薫・クリフォード/葵依  2024-01-07 10:40:18 


【薫・クリフォード】

…じゃあ、お言葉に甘えることにしよう。─ありがとう、硝華。
("お姫様"の言葉を聞いた「彼」の、両目の宝石を覆う睫毛が緩やかに持ち上がり─ふわりと、普段の彼とはまた雰囲気の違う柔らかい笑みが漏れた。─丁度その時、階下から「薫、ちょっと降りてきて」と母親の声が聞こえる。「彼」は"お姫様"に断りを入れ、通話保留ボタンをタップして)
ごめんね、硝華。少し母さんに呼ばれたから─待っていてくれるかい?

【葵依】

…人と茶を飲むのなど、何時振りだったかな。
(彼は小町の持ってきた盆から湯呑みを手に取り、虚空に向かってぼんやりと呟いた後─湯気の立つそれを一口啜る。少女に茶を持って来た礼と共に微笑み掛けられた小町は、礼儀正しくぺこりと頭を下げつつ彼の着物の裾を小さく掴んで隠れてしまった。「─小町、このお嬢さんは大丈夫だよ。出ておいで」見兼ねた彼が小町の頭を撫で、そう声を掛けると─小町はおずおずと着物の影から顔を覗かせて、狐の面で覆い隠された口からは声の代わりに鈴を鳴らしたような音を漏らし)

  • No.54 by 妃 硝華 / 椿  2024-01-08 23:59:57 



【 妃 硝華 】

ええ、もちろん。
お母様によろしく伝えて頂戴な。

( スピーカーにしていたせいか、ふと遠くから聞こえた〝彼〟の御母堂の声に気付けばしっかりと此方に断りを入れてくれる相手の優しさや気遣いにふと笑顔になれば快く送り出し。そういえばお母様にもしばらくお会いしていないなぁ、なんてのんびり考えながら硝華は手持ち無沙汰にクッションのタッセルをくるりと白魚のような細い指に巻き付けてはもうすっかり恐怖心もなくなり雨粒が窓を叩く音をBGMに小さく鼻歌を歌い始めて。 )



【 椿 】

……暇な時なら、来てあげてもいいわ。暇な時だけど!

( 虚空に向かって彼の優しいテノールが零したのは、今まで長く孤独でいたヒトでない者の悲しげな呟き。椿は其れにきゅ、と心を締め付けられるような心地を覚えては思わずと言ったように上記をぽろりと。だがやはり気恥しさが勝ってしまったのかそれを誤魔化すようにお茶を美しい仕草で一口啜り。だがしかし椿の幼い意地っ張りも可愛らしい鈴の音の返事にまたぱちりと瞳を丸くした後に「 かわいい、 」とふにゃふにゃ花がほころぶように笑って。 )


  • No.55 by 薫・クリフォード/葵依  2024-01-09 15:51:35 


【薫・クリフォード】

……何だい、母さん。
(母に呼ばれて階下に降りた「彼」は、父と母に手招かれるままリビングのソファに腰を下ろして問い掛ける。どうやら用事は何てことのない、"お姫様"は元気か、とのことだったらしい。胸を撫で下ろすようにして─普段の「彼」なら見せない、年相応の柔らかな笑みを浮かべて答え)
……ああ、硝華なら…元気だよ。今も昔も変わらない、僕の大事な"お姫様"さ。

【葵依】

……ふふ、有り難いよ。小町と二人きりの時間は─退屈ではないが、俺にとっても…小町にとっても、随分長過ぎたからね。
(彼女の優しく、心底彼を心配しているような声に─彼は目を見開いた後、一際柔らかく微笑んだ。一方、親愛の籠もった笑顔付きで「可愛い」と評された小町はと言うと─何処か恐縮するように首を左右にふるふると振った後、小紋の袂から小ぶりな懐紙を取り出して─小さな手に良く似合う、小さな筆を手に取ってさらさらと文字を書きつける。小町は彼女に「そんなことはありません」と容貌に似合わず流麗な筆致で文字の書かれたその懐紙を控え目に見せて)

  • No.56 by 妃 硝華 / 椿  2024-01-11 17:52:05 


【 妃 硝華 】

お洋服考えなくちゃ。

( 〝彼〟か離席をしている最中。暫く花歌を歌っていたがふと次の土日は共に過ごせるのだと思い出せばぽつりと自分が今やるべきことを思い出して。スマホを持ちながら愛犬と共に自分の部屋に戻り、ホテルのスイートルームのように広く整頓された自室に鎮座するウォークインクローゼットを開き。まるで芸能人の衣装部屋のように様々な洋服がずらりと並ぶウォークインクローゼットに足を踏み入れてはやはり機嫌よく花歌を歌いながら洋服を選びはじめて。愛犬も硝華のお手伝いをしているのかとある服の裾をちょいちょいと足先で引っ掛けているの見ては「 うふふ、それがいいと思う? 」とくすくす笑い。 )



【?椿 】


─── !すごい、とっても上手だわ。
ね、見て、葵依!

( 小町の書いた文字を見ては椿はまるで書道の達人が書いたかのようなその達筆で流麗な文字に目をまん丸にしては思わず隣に座る彼の裾をくい、と引っ張ってはきらきらとした瞳で懐紙を指さして。と、そこでふと自分よりもずっとずっと長い時間小町と過ごしてきた彼が其れを知らないはずがないと気付いてしまえば、かあっと顔に一気に熱が集まり「 、…なんでもない! 」と恥ずかしそうに彼の裾を掴んだ小さな手をおずおずと離して。 )



  • No.57 by 薫・クリフォード/葵依  2024-01-11 20:01:59 


【薫・クリフォード】

……ああ…確かに、僕も服を選んでおいた方が良いかもね。ありがとう、母さん。
(「彼」が思い出したように"お姫様"と取り付けた約束を口にすると─母親はまあそうなの、と酷く楽しそうに笑いながら、「彼」に対して普段着で良いのか、と問い掛けた。顎に手を当てて考え込んだ後─母親に断りを口にしてリビングを後にし、隣の衣装部屋へと足を踏み入れる。父方の実家から大量に持ち込まれた上質な素材の服を手に取り、少しの間悩んでいたが─漸く服を決めたらしい。高級なブランド物ではあるが、シンプルなジャケットスタイルを小脇に抱えて部屋へと戻り)

【葵依】

……そうだろう?俺が文字を教えたんだ。
(裾を引っ張られた彼は小町の方に目線を向け、無邪気にはしゃぐ少女の姿を慈悲の籠もった眼差しで見つめていたが─ややあって、少女が顔を赤くしながら裾から手を離してしまった。堪えきれない笑みを零しつつ、少女の頭をぽんぽんと優しく叩く。当の小町は状況が良く分かっていないのか─何処かきょとん、とした様子で首を傾げるばかりで「わたし、なにかしてしまいましたか」と新たに書き付けた懐紙を見せながら少女の顔を狐の面越しにじっと覗き込んで)

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