一見さん 2023-12-23 17:33:22 |
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夏油傑
「ん…いつの間にか気を失っていたのか。」
(気だるげな身体をゆっくりと起き上がらせ上記のように呟く。降参宣言をした後、五条と共に喰われた。のは覚えているが快楽に溺れていたからか記憶は朧気であり。身体には赤い痕や歯型などの傷が見受けられ、喰われたというのは明白であり。しかし、やはり倉木に喰われるのは快楽の波に溺れとても気持ちが良かった。倉木になら屈服しても悪くは無いのかもしれない。そんな事を考えつつ、倉木と五条の様子に目を向けて。)
白雪咲桜
「やっぱりそうするしかないよね。…分かった。」
(考え込んでいた夏油は“悟には悪いがカップルの振りをして呪霊をおびき寄せるしかないだろう。”と作戦を提案して。確かにそうするしか方法がないと思えば上記のように述べ賛成をして。そして廃ホテルに足を踏み入れれば夏油に腰を引き寄せられた。驚き夏油に目を向ければ小声で“カップルならこのくらいの距離感だろう?”と言われて。確かにそうかと思えばこくこくと頷き先に進んでいき。)
〈倉木真澄〉
「……ん、君も起きたのかい?」
(煙の揺れる煙草を片手に、甘えながら頭を擦り寄せる五条の相手をしていたが─少しした後、自身に注がれる夏油傑の視線に気付いたらしい。普段よりも何処か柔らかな雰囲気を纏った声を掛け、五条の頭を自身の胸元へ抱き寄せると、空いた手で灰皿を掴んで─煙草の火を揉み消した。そのまま─おいで、と酷く優しい口調で夏油傑を呼び付けておいて、返答を待たず─自身の方へとその頭をぐい、と引き寄せる。その顔からは普段の皮肉っぽい雰囲気は消え失せ、ただ─穏やかで、羽毛のようにふわふわとした雰囲気と表情が、代わりに居座っていた。)
──
〈五条悟〉
「…ここかよ。」
(暫く無言で歩いていると、任務場所の廃ホテルに到着する。五条はその外観を見上げ、舌を出しながらそう呟いた。気怠そうに大欠伸を一つ─空に吐き出した後、ホテルの中へ足を踏み入れる。)
夏油傑
「あぁ、ついさっきね。」
(視線を向けていれば気付かれたようで声を掛けられた。何時もの雰囲気とは違い柔らかい。そしておいでと優しく言われ、返事をして近寄ろうとする間もなく引き寄せられた。何時もの雰囲気とは違う様子に笑みを浮かべつつ、見上げ倉木を見詰めては「頭でも撫でてくれるのかい?」と訊ねて。)
白雪咲桜
「傑、こわい…。」
(夏油にばかり振りをさせてばかりもいけないと思い、怖がっている振りをして身を寄せて。夏油もそれに乗ってくれれば“大丈夫、私が守るよ。”と告げ引き寄せられる。夏油も五条に負けず劣らずモテるだけあり慣れているなと考えながらも呪霊がいつ現れるかと警戒していて。)
〈倉木真澄〉
「……君が望むなら。」
(普段より数段優しく微笑んだ後─ちゅ、と軽いリップ音を立てて夏油傑の額に唇を落とし、慣れた手付きで彼の頭をわしわしと撫でる。胸元に顔を埋め、今は上機嫌な様子の五条が羨望の声を上げる前に、五条の頭も─もう片方の手で優しく撫でてやった。─普段見せる、獲物を喰らう"猟犬"の顔ではなく─ただの一人の"人間"、『倉木真澄』としての倉木の姿が、そこに在る。五条は大人しく胸に顔を埋めて頭を撫でられつつ、視線だけを微かに上げて夏油傑に声を掛けた。「…ね、僕…言ったでしょ?傑も絶対堕ちる、って。─真澄はさあ、一回堕ちると戻れなくなっちゃう…底無し沼みたいな男なんだよね。」─まあ、這い上がる必要なんてないくらい…沢山甘やかしてくれるんだけど、と付け加え、倉木の匂いを堪能するように息を吸い込む。)
──
〈五条悟〉
「…んだよ、全然出ねーじゃん。」
(五条一人で入ったからか、当然呪霊の気配は微塵も感じられない。五条はあからさまに不機嫌そうに吐き捨て、尚も大股でホテルの中を突き進んでいった。)
夏油傑
「…心地好いよ。」
(優しく微笑んだ倉木は額に唇を落とし頭を撫でる。慣れた手付きであり、心地好い加減を熟知しているのかとても心地が好く、目を細め上記のように告げて。本来の倉木の菅田なのだろうか、そんな事を考えていては五条から声を掛けられる。確かに五条の言う通りであった。そう思えば「あぁ、悟の言う通りだったよ。…これは確かに1回堕ちたら戻れなくなるな。」とふっと笑みを浮かべ同意して。)
白雪咲桜
「!…傑?」
(段々と進んでいくと呪力を感じてきたが、呪霊の姿が無い。この辺りに潜んでいるらしい。しかし姿を見せない様子に夏油は少し考え込む様子を見せ、“すまない、少しじっとしていてくれ。”と告げると腰を引き寄せられ距離を縮められる。そして顔が触れそうな位置で止まる。しかし傍から見ればそれはキスをしているような光景であり。これで呪霊が出て来るのではと踏んだらしい。呪霊に集中しており五条が背後から来ていることには気付かず。)
〈倉木真澄〉
「……なら良かった。」
(酷く愛おしそうに囁き、壊れ物でも触るような手付きで夏油傑の髪を掻き乱し─もう一度、おいで、と口にした後、男性にしては華奢な─自身の胸元へとその顔をやんわりと引き寄せる。ふと、自身の胸へ顔を埋めて息を深く吸い込む五条に気付いたのか─「…こら。」と、まるで子供の悪戯でも叱るような口振りで咎めてはその髪をくしゃり、と乱し、頭頂部へ優しく唇を落とした。─ふわふわとした手触りの五条の髪が顔を擽るのか、倉木の唇からは小さな笑みが漏れ出している。五条は擽ったそうな笑い声を上げ、「でしょ?…今の真澄、甘やかしモードだから─大体のこと、許してくれるよ?」と小声でぽそりと呟いては、悪戯を企む子供のように笑ってみせた。)
──
〈五条悟〉
「………は?」
(ふと目に飛び込んできた光景に、五条の口からは─ドスの利いた低い声が漏れた。声だけでなく表情も恐ろしく、額には青筋が浮き上がっている。どすどすと乱暴な足音を立てながら近寄り、親友の腕を掴み上げた。ギリ、と指が骨に食い込む音を立て、「……傑~?」と全く目の奥が笑っていない笑みを浮かべつつ、首を傾げる。)
夏油傑
「…真澄。」
(倉木から胸元に引き寄せられ、とても心地が好くされるがままになってしまう。五条によると甘やかしモードのようで大体の事は許してくれるらしい。その言葉に「…へー、成程。」と良い事でも聞いたという様子で小声で呟く。そして、五条の髪に擽られ笑っている倉木に上記のように名前を呼べば、返事を聞く前に倉木の首に手を回せば顔を寄せ優しく唇を重ねて。)
白雪咲桜
「さ、悟…。」
(背後から音がして其方を向けば五条が恐い顔をして歩いてきており。夏油の腕が五条により掴まれ身体が解放される。夏油は痛みに顔を顰めながらも“悟、これには事情があるんだ。”と述べて。あわあわと2人の様子を見ていれば、カップルの振りを頑張った甲斐あってか探していた呪霊が現れて。)
〈倉木真澄〉
「……ん…」
(呼び声に反応を返そうとした唇を塞がれ、小さな吐息が漏れた。瞳だけを細めてふわり、と柔らかく微笑み、自身と唇を重ねている彼の頭を─あくまでも優しく撫でる。相変わらず胸元に顔を埋める五条は羨ましそうな目線を投げるが─倉木は、後でさせてやるから、とでも言うようにその髪を掻き乱した。何処か不満げな眼差しのままではあったが引き下がった五条の頬を撫でてやり─自ら唇を開き、舌を受け入れるように─夏油傑の頭をぐい、と引き寄せる。)
──
〈五条悟〉
「へ~…事情、ねえ。」
(五条は相変わらず底冷えした声で夏油の弁明を聞いていたが─ふと、目前に現れた呪霊の方へサングラス越しの視線だけが向いた。「……邪魔。」と低く吐き捨て、術式で呪霊を祓う。)
夏油傑
「ん…」
(唇を重ねると、嫌がることなく受け入れ優しく頭を撫でる。五条の言う通り本当に甘やかしモードらしい。何度か角度を変え唇を重ねていると唇を開き頭を引き寄せられた。その様子にふっと笑みを浮かべては、倉木の頬を撫でながら開いた唇から舌を差し入れ舌を絡める。そして歯列を謎ったり、喉元近くまで深く舌を絡めたりと口内を堪能して。)
白雪咲桜
「…あっという間に祓っちゃった。」
(呪霊の等級は高かったためそれなりに骨が折れる呪霊の筈だったが五条は一瞬にして祓った。呪霊が消えて行くのを眺め呟いて。それを目にした夏油は話の続きに戻り“今の呪霊をおびき寄せるためにカップルのフリをしていただけだよ。咲桜に手は出していない。”と告げて。)
〈倉木真澄〉
「……甘えたいのかな。─いいよ、おいで。」
(細めた青灰色の瞳には生理的な涙の膜が薄く張り、少しばかり潤んだ瞳で見つめながら─はあ、と微かな甘さを帯びた吐息を漏らしては一旦唇を離し─唇の端から唾液の混ざり合った銀色の糸をつう、と一筋垂らしながらも、目前の相手を包み込むような柔らかい笑みを浮かべ─小さく首を傾げて両手を広げた。ぎゅ、と夏油傑を抱き締め─先に胸元に居た五条も、必然的に抱き締める形とはなったが─再びその頭を優しく撫で始める。「……いつも頑張ってるね、お疲れ様。今だけは─全部忘れて、甘えていいんだよ。」倉木は何方に宛てたものとも取れない労りの言葉を掛け、一際甘く柔らかな笑みを浮かべてみせた。)
──
〈五条悟〉
「……あっそ。…おい、帰んぞ。」
(五条は尚も疑わしそうな眼差しを向けていたが─唐突にぱ、と夏油の腕から手を離し、代わりに彼女の手を掴んだ。彼女に向ける言葉と声からは先程放っていた威圧感はかなり減っている─ように感じられる。)
夏油傑
「…それじゃあ遠慮なく甘えようかな。」
(口内を堪能し唇が離れると甘い吐息を漏らし潤んだ瞳で銀色の糸を垂らしている。その様子は色っぽく唆られる。柔らかい笑みを浮かべると手を広げ抱き締められた。そして優しく頭を撫で労いの言葉を掛けられた。五条と夏油何方に向けたものかは分からないが夏油は嬉しく思い上記のように告げ手に擦り寄った。暫くそのままで甘えていたが倉木の頬に手を伸ばし優しく頬を撫でれば見上げ倉木を見詰め微笑み、「…真澄もいつも頑張っているだろう?甘えていいんだよ。」と述べて。)
白雪咲桜
「あ…う、うん…!」
(手を掴まれ帰るぞと言われては先程の威圧感は減っていて安堵しつつこくりと頷き返事をして。夏油はまだ疑わしそうな五条の様子にまた詰め寄られては堪ったものじゃない、2人きりにした方が良さそうだと思い“私は報告して帰るよ。”と告げて。白雪は夏油の言葉に「うん、お願い。」と告げ夏油と分かれて。)
〈倉木真澄〉
「……うん?…ふふ、僕は良いんだよ。人に甘えるのは得意じゃないからね。」
(いつにも増して甘える五条を相手取り、夏油傑からの思わぬ言葉に─少しばかり自虐的な笑みを浮かべた時だった。「…真澄、この傷…何?」ふわふわと頭を擦り寄せていた五条がふと顔を上げ、倉木の脇腹に深く残る直線状の傷痕を指でなぞりながら─昏い眼差しで問い掛ける。─そこは、"あの女"に刺された痕だった。それまで柔らかだった倉木の表情が─俄に暗い空気を帯びる。暫くの間は沈黙していたが、やがて五条の眼差しに根負けしたように─倉木は口を開いた。「……昔ね、女に刺されたことがあるんだ。─今思えば、初めて会った時から関わっちゃいけない人間だ、って分かるんだけどね。当時の僕は、分からなくてさ。」ぽつり、ぽつりと語る倉木の言葉を聞く五条の表情は─昏い表情の中、その瞳だけが─青い炎の如く爛々と怒りに燃えている。)
──
〈五条悟〉
「……お前さあ。」
(夏油の言葉を背中に五条はホテルを出、暫く歩いたところで─くるりと振り返り、彼女に声を掛けた。その表情は先程よりは穏やかだったが、まだ嫉妬の色を纏っている。「…いくら何でも、距離近すぎんだろ。」と呟くように零し、手を握る力を強めた。)
夏油傑
「…詳しく聞いても良いかい?…言いたくないなら無理には聞かないよ。」
(倉木も甘えるように伝えるも甘えるのは得意じゃないと言う。自虐的な笑みを浮かべる様子を見ていては五条が脇腹に残る傷痕を謎りこの傷はと訊ねた。沈黙していた倉木だが五条の眼差しに負けたようで語り出す。どうやら女に刺されたらしい。倉木は心酔されやすいようだしそれでだろうか、詳細を聞きたいが思い出したくない過去かもしれない。そう思い上記のように述べる。)
白雪咲桜
「…ごめん。…カップルならこのくらいするって言われたら断れなくて。」
(手を引かれ暫く歩いていれば振り替えった五条は先程より穏やかな様子であるが嫉妬を纏っている雰囲気で手を握る力を強めた。任務の為、断り切れなかったことを申し訳なく思い、彼の言葉に俯きおずおずと謝る。)
〈倉木真澄〉
「……当時の僕はまだ、"ああいうの"に慣れてなかったから…扱いを間違えたんだろうね。ある日、急に家に上がり込んできて─キッチンの包丁で僕の脇腹を一突き。…包丁が抜けたところから、血が止まらなくてさ。あの時は─流石に死ぬかと思ったよ。」
(静かな怒りを燃え上がらせる五条を宥めるように─その頭を優しく撫でつつ、倉木は"あの日"の記憶の糸を手繰る。─あれは晴れた、夏の日だった。窓の外では、引っ切り無しに蝉が鳴いていたことを良く覚えている。傷口を押さえた右手にべったりと付着した自分の血液の色も、部屋の床に染み込んだ血溜まりも。そして─狂気に満ちた女の笑顔と香水の香り、自身を助け起こしてくれた玲の手の感触も。語り終えた後は再び自虐的に微笑んで─その傷痕に指先でつう、と触れた。─本当ならば、話す気など無かった筈なのに。もう痛みは無いが、この傷痕に触れる度─"あの日"の記憶が鮮明に蘇る。)
「……こんな話、面白くもないだろう?」
──
〈五条悟〉
「……そーかよ。これからはちゃんと断れよな。」
(申し訳無さそうに謝る彼女の姿に罪悪感でも覚えたのか、五条はばつの悪そうな表情で頭を掻いた。口では素っ気なく吐き捨てるものの、手を握る力は先程より緩くなる。)
夏油傑
「まぁ…面白くは無いね。だが、話してくれてありがとう。…因みにその女はどうなったんだい?」
(倉木は当時の詳細を語ってくれた。聞くのも辛い話だが体験した方は何倍もしんどかっただろう。話し終えた倉木は面白くないだろうと自虐的に微笑む。確かに辛いだけで面白くは無い話であり。しかし倉木が自分から過去を語ってくれたのは歩み寄ってくれたようで嬉しくは思いお礼を伝える。倉木に辛い顔を植え付けた女にふつふつと怒りが沸くのを感じながらも表情は何時もの表情で女の顛末を訊ねる。女の顛末次第では始末してやろうかと考えて。)
白雪咲桜
「うん、ごめんね。これからはそうする。」
(手を握る力が緩くなりこれからは断るように言われ許してくれたのだと思いほっと安堵してこくりと頷き上記のように伝える。落ち着いて考えればこれはもしかしてヤキモチを妬いてくれたのだろうかと思えば「…ヤキモチ妬いてくれたの…?」と訊ねてみて。)
〈倉木真澄〉
「…確か、ちょうどそこに入ってきた玲が…術式で首を絞め上げたんじゃないかな。─その女の、呻き声が聞こえたから。」
(─『"こういう"手合いはな、痛い目に遭わせたところで…また同じことしやがるんだよ。だから、殺した方が確実ってわけだ』耳の奥に、あの時の玲の声がやけにはっきりと響いた。─術式を発動させた玲が、左手で自身の首を絞めると─女の手も操られたように動いて、自分の首をぎりぎりと絞め上げる。大量出血の所為でぼやけていく視界では、その顛末までを見届けることは叶わなかったが─血液が付着するのも構わず、自身を助け起こしてくれた玲の手の感触と体温だけは─はっきりと覚えていた。『おい、真澄。生きてるか?』と何とも悪趣味な声を掛けてはいたが、その表情は真剣そのものだったことも─倉木はふ、と口元だけを緩めて笑い、五条と夏油傑の頭を優しく撫でる。)
「……まあ、でも…あの女の生死までは知らないよ。……わざわざ探して、思い出したくもないからね。」
──
〈五条悟〉
「…当たり前だろ。好きなやつが他の男といて、嫉妬しねえわけねーっつの。」
(五条は彼女の問い掛けに呆れたような様子で答えつつ、膝を屈めて彼女の額へ指を近付け─ぱちん、と軽い音を立てて指先を弾いた。髪の隙間から僅かに見える耳は赤く染まっている。)
夏油傑
「そうか…まぁ、それが1番だろうな。」
(女は玲が術式で首を絞め上げたらしい。生死は分からないようだがそれからは何も危害は加えられていない様子だ。それならば玲が何かしら対処をしたのだろうと推測する。倉木は辛い思いをしたのだしその女の顛末は知らない方が1番だろうと思い上記のように告げる。そしてひとつ気に掛かったのは玲だ。その当時も玲と知り合いのようだ。まだ関係性がよく分からない。しかし助けに来たという事は特別な間柄には違いないのだろう。今の倉木なら答えてくれるだろうか、そう思い以前訊ねたことを再度訊ねてみる。)
「…ひとつ質問なんだが…玲という女性とはどういう関係なんだい?」
白雪咲桜
「そっか…そうだよね。」
(呆れた様子で答えた五条に上記のように返答していれば指先で額を弾かれた。軽い痛みに額を擦り五条に目を向ければ耳が赤くなっているのに気付いて。照れ隠しかと思うと共に嫉妬してくれた事を嬉しくも思い愛しく感じてはクスッと笑みを浮かべ「…嬉しい。」と呟いて。)
〈倉木真澄〉
「……どういう関係、か…そうだね。玲は僕の、大事な─姉さんで、番みたいなものかな。」
(ふわり、と緩むような笑みを見せて、ふと玲の顔を思い浮かべた。─祖母に良く似た鋭い眼差し、凛とした眉。何処か猛禽類のような雰囲気を纏う、脳内に浮かんだその顔が馬鹿野郎、と笑った気がして─その愛おしさに任せて、目前の二人の額へそれぞれ唇を落とす。今しがたまで昏い表情をしていた五条は─擽ったそうに笑い、腕を倉木の背中へ回してぎゅう、と抱き着いた。「真澄~、もう暗い話やめようよ。─ほら、もっと僕に構って?」こてん、と首を傾げ、自分を構え、と我儘な猫のように強請る五条へ顔を向けた倉木は「…そうだね、…─ありがとう、悟。傑も、ほら。」瞳を伏せ─二人を更に強く、自身の方へ抱き寄せて微笑んでみせた。)
──
〈五条悟〉
「……うるせぇ。ほら、行くぞ。」
(五条は赤い耳を隠すように顔を背け、彼女の手を引きながら宿泊場所のホテルへと帰っていく。ホテルに入ると─丁度ロビーの辺りに居た家入が"おー、お帰り。早かったな"と声を掛けてきた。)
夏油傑
「あぁ、真澄に存分に甘えるよ。」
(玲という女性は倉木の姉のようだ。玲のことを語る倉木は緩むような笑みを見せて額へ唇を落とされた。特別な存在というのも頷ける。大義のために家族を切り捨てた夏油は同じ志を持つ同志しか家族は居ない。玲を思うように己も同じような存在になれたら、そう考えていては、五条が倉木に構えと強請っている。倉木はそれに応えるように返事をし抱き寄せた。その様子に夏油も今は甘やかしてもらおうと上記のように告げて。)
白雪咲桜
「あ…硝子、ただいま…!」
(行くぞと五条に手を引かれホテルに向かい歩き出す。ホテルに到着じ入ると家入が居り、声を掛けてきた。笑みを浮かべ挨拶をしては続けて「駆け付けた悟があっという間に祓っちゃった。」と早く帰って来れた事情を伝えて。)
〈倉木真澄〉
「……いいよ、おいで。」
(先ずは抱き着いてきた五条の相手、アイスブルーの眼差しで真っ直ぐに自身を見つめてくる彼と─優しく唇を重ねた。左手の甲で手触りの良い頬を撫でながら啄むような軽い口付けを何度か繰り返してやり、右手ではもう一人─夏油傑の頭を控え目に撫で、時折指先で髪を掬い上げる。先程玲に向けていたものとはまた違った、心底愛おしそうな笑みを唇の端に浮かべ─「…君達は、本当に…可愛いね。─手放したくないな。」と呟いた。は、と荒い吐息を吐き出した五条は抱き着く力を強め、「…むしろ、手放さないでよ。僕、真澄に捨てられたら─死んじゃうかも。」言葉こそ笑み混じりで冗談めかしてはいるが、その瞳の奥は笑っていない。)
──
〈五条悟〉
("へー、すごいじゃん"と家入は乾いた声で適当に称賛し、興味を無くしたように携帯を触り始める。五条は「当たり前だろーが。」と答えつつ、彼女の手を引いてソファへ座った。だらしなく脚を投げ出し、崩れ落ちるような姿勢のまま─「…肩貸せよ。」と声を掛け、彼女の肩に頭をぽすんと置く。)
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