匿名さん 2023-12-19 21:56:50 |
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……失礼します。
(鶴原は礼儀正しく頭を下げながら、促されるまま夏油の部屋に再び足を踏み入れる。相変わらず遠慮しているのか椅子ではなく床にぺたりと腰を下ろし、大人しく膝の上に手を乗せていた。)
──
じゃあ俺抹茶…
(虎杖は椅子から身を乗り出してテーブルの上にあるメニューを覗き込み、如月の言葉に少し考え込んだ後注文をしようとするが─その際上げた手の平に唐突に宿儺の目と口が浮かび、"チョコレートだ"と勝手に注文をしてしまった。「は!?何勝手に注文してんだよ!?」虎杖は焦った様子でもう一度店員を呼び止めようとするが、既に注文はチョコレートで取られてしまったらしい。)
すぐ作るよ。少し待っててくれ。
(鶴原が中に入ったのを見れば続いて中に入り。飲み物は先に出しておこうと思えばお茶を用意してテーブルにお茶を置きながらすぐ作ることを伝え台所に戻っていき。程なくすれば味噌汁の香りが香ってきて、完成したようで。鶴原のリクエスト通り焼き魚、味噌汁、煮物、だし巻き玉子などの和食がテーブルに並べられて。)
私は…抹茶で。
(虎杖も考え込んでいたが決めたようで、店員を呼んでくれた。虎杖は抹茶が良かったらしいが宿儺がチョコレートを頼んでしまった。その様子を見ては如月は考え込むような素振りを見せ店員に抹茶を注文して。店員は注文を受けると去って行き。)
……すみません、頂きます。
(鶴原が目の前に置かれた茶に礼を言いつつ控え目に啜っていると、耳に夏油の声が聞こえてくる。ふと顔を上げた時には、既にもう目の前に食事が置かれていた。─もう暫く帰っていない実家を思い出したような気がして、鶴原の口元がふわりと緩む。頭を下げながら礼儀正しく手を合わせ、箸を手に取った。)
──
クソッ、勝手に注文しやがって…
(虎杖は去った店員の背中を見送り、先程まで目と口が浮かび上がっていた手の平を見つめながら宿儺にぶつぶつと恨み言を垂れる。その後は気付いたように如月の方へ目を遣り、「あ…ごめんな」と取り繕うように笑った。)
和食と言っていたがこんなもので大丈夫だったかな?
(完成した料理を並べ終え、座りながら鶴原に目を向けると鶴原の口元が緩んでいた。昨日も料理を振る舞った時雰囲気が柔らかくなっていた。何か思い出しているのだろうか。そんな事を考えながらも、礼儀正しく挨拶をして箸を手に取る鶴原にリクエストの通り和食にしたがイメージと合っていただろうかと気になり訊ねて。)
ううん、びっくりしたけど大丈夫。
(宿儺にぶつぶつと文句を言っていた虎杖だが此方に気付き謝ってくれた。あんなことがあれば文句を言うのもよく分かるし気にしておらず首を横に振り大丈夫だと伝えて。しかし、宿儺が頼んだのだとしたら宿儺が飲むのだろうか。また昨日のように虎杖と宿儺が入れ替わるのだろうかと疑問に思えば呟いて。)
宿儺が頼んだから宿儺が飲むのかな…?
……ええ、ありがとうございます。
(鶴原は優雅な所作で箸を動かし、掛けられた声に小さく頷きながら煮物をゆっくりと口に運ぶ。頷いた拍子に黒髪がパサリと微かに揺れ、億劫そうにもう片方の指先で髪を払った後─髪を一旦解いて揺れた髪を耳に掛け、紐で束ね直した。)
──
─当たり前だろう、小娘。
(如月の呟きに反応したかのように、宿儺の声が響く。虎杖の顔に文様が浮かび上がり、普段の虎杖には似合わない凶悪な笑みを浮かべてみせた。宿儺はテーブルの下で足を組み、頬杖をつきながら笑う。)
玲司の髪を解いた姿、初めて見たよ。
(料理のメニューはイメージと合っていただろうかと訊ねると頷きお礼を言われた。口に運ぶ様子に何も言わないという事は味も問題ないのだろうと判断をして。此方も食べ進めていれば、鶴原が髪を解く姿が目に入った。髪を解いた姿は新鮮でありやはり絵になる。そんな事を考えては髪を束ね直した鶴原に声を掛けて。)
あ…やっぱりそうなんですね。
(思案し呟いていれば宿儺の声が聞こえた。目を向ければ文様が浮かんでおり宿儺に入れ替わっていた。やはり宿儺は威圧感がありプレッシャーを感じる。先程と雰囲気が変わり緊張感を感じつつも、おずおずと返事を返して。そうしていれば頼んでいたフラペチーノが届きテーブルに置かれて。)
……ああ、夏油くんの前では初めてでしたか。
(鶴原は髪紐を口に咥え、髪を手でざっくりと纏めている最中─掛けられた夏油の声に反応して顔を上げた。少々意外そうな表情を浮かべ、独り言のようにぼんやりとそう呟く。ポニーテールに髪を束ね直した後、普段のことを思い出すように一度だけ瞬きをした。)
…家入さんには良く、"セットしてやるから"と解かれていますよ。
──
…ほう。これがフラペチーノ、とやらか。
(如月の反応など見てもいないのか、宿儺は眼の前に置かれたフラペチーノの容器を手に取って眺めている。暫く興味深そうにそれを眺めた後、ストローを咥えてずっ、と一口啜った。)
そうなのか…知らなかったな。
(鶴原の髪を解いた姿は初めて見たと告げると意外そうな表情をされた。どうやら家入にはよくセットしてもらっているらしい。五条と悪巧みしてサボることもしばしばあるため己がいない所でしていたのだろうか。しかし、家入がセットしているのなら己もセットしても良いのだろうか。以前から綺麗な髪の為触ってみたいと思っていた。その為提案してみて。)
それなら今度は私がセットしてあげようか?私も自分の髪をセットするからね、慣れているよ。
…お口に合いますか?
(周りの事などは気にしていないようで、興味深くフラペチーノを眺めている。暫く眺めていたがストローを咥えて1口啜った。気に入らなかったら機嫌を悪くして周りに危害を加えたりしないだろうか。それが心配であり、気に入って貰えれば良いのだがと考えつつ、己もフラペチーノを啜りながら宿儺の様子を窺って。)
……まあ、お好きにどうぞ。
(─家入も夏油も二人して、何故自身の髪だの何だのを弄り回そうとするのか─とでも言わんばかりの怪訝そうな眼差しを目前の夏油に向けはしたものの─鶴原は半ば諦めたように溜息を吐き出した後、首を縦に振った。そうこうしている内に食事を食べ終わったのか、静かに箸を置く。)
──
……随分と甘ったるいな。だが、中々美味い。
(宿儺は喉に流れ込んでくるチョコレートの甘味が不快だったのか一瞬眉を顰めるものの─直ぐにその表情は楽しげなものへと戻る。上機嫌な声色でそう言ってはもう一口啜り、周囲の人間の視線など気にしていないようにけたけたと笑った。)
あぁ、それなら好きにさせて貰うよ。
(鶴原は此方の提案に怪訝な表情を浮かべていたが、諦めたように溜息を吐き了承してくれた。了承してくれた事に満足そうな笑みを浮かべ好きにすることを伝えて。話をしているうちに食べ終わり、皿の料理は残すこと無く綺麗に全て食べられていた。口に合ったみたいだなと安堵しつつ洗うため食器を纏め流しに持って行き。)
それなら良かった…。
(様子を伺っていれば啜った瞬間は眉を顰めていたが直ぐに表情は楽しげなものに戻った。どうやら口に合ったらしい。機嫌も良さげな様子に周りに被害が出るようなことにならなくて良かったと安堵して上記のように呟いて。安心したからか喉を潤したくて1口フラペチーノを啜って。)
……ご馳走様でした。
(鶴原は食器を持っていく背中に向けて礼儀正しく手を合わせ、声を掛ける。今日は任務帰りであるからか本も持ち歩いておらず、手持ち無沙汰なのか部屋を見回しながら─自身の毛先を指でくるくると弄り回していた。メッシュ入りの癖のない黒髪は指先に巻き付けたところでするりと滑り、元の直毛へと戻ってしまう。)
──
……今度、小僧に別の味も頼ませてみるか。
(宿儺は上機嫌にフラペチーノを啜りつつ、広げられたままだったメニューを目を細めて眺める。苺だのなんだのの甘ったるそうなメニューを見つめ、そう呟くと─領域内の虎杖が「俺の金なんだけど!?」と声を上げた。)
今日は本を持っていなかったのか、退屈させてしまったかな?
(流しに食器を持って行っていれば背中に声を掛けられるか律儀だなと考えつつ、軽く手を挙げ流しに食器を置き洗い始める。程なくして終われば食後にお茶でも用意するかと暖かいお茶を用意しては鶴原の元に戻りテーブルにお茶を置く。何やら髪を弄っていた様子に退屈させてしまっただろうかと思い訊ねて。)
気に入ったみたいで良かったです。
(宿儺は上機嫌な様子でフラペチーノを啜りながらメニューを眺め今度別の味も頼もうとしている。それほどまでに気に入ったのか。宿儺は甘い物が好きなのだなと考えつつ、宿儺の様子に小さく笑みを浮かべつつ上記のように述べて。)
…ああ、いえ…そういう訳では無いのですが。
(鶴原は少しの間髪を弄り回していたが、夏油から声を掛けられてその手を止めた。退屈だったか、と自身を慮るような声に首を横に振り、眼の前に置かれた茶を一礼と共に手に取る。─暫くはその茶を啜っていたが、ふと気になったのか髪紐を解き─メッシュ入りの黒髪をぱさりと肩に落とした。)
……夏油くん、一つ聞きたいのですが。僕の髪は、そんなに魅力的なんですか?家入さんが僕の髪をセットしながら"男のくせに髪サラツヤなの腹立つ"と仰っていたので、気になって。
──
……煩いな、小僧。返してやるから少し黙れ。
(領域内で駄々を捏ねる虎杖に痺れを切らしたのか、宿儺は不機嫌な表情のまま頭を掻いた。その言葉の少し後にすう、と顔から文様が引き、普段の虎杖が「あー…やっと戻れた。って、宿儺!ちょいちょい乗っ取んなよ!」と宿儺に対して恨み言を口にする。)
…あぁ、私も玲司の髪は綺麗だと思うよ。さっきの髪をセットすると言ったのも玲司の髪を触ってみたいと思っていたからだよ。
(お茶を置きつつ退屈させてしまったのかと思い訊ねればそうでは無いらしい。それなら良かったと安堵しながら鶴原と共にお茶を飲む。暫くお互い何も言わずお茶を啜っていたが、鶴原に声を掛けられた。顔を上げれば鶴原が髪紐を解いており、己の髪は魅力的なのかと訊ねてきた。そのようなことを訊かれると思わず、一瞬目を瞬かせるがすぐにいつもの表情に戻り前から綺麗だと思っていたためそのことを伝えて。)
あ…おかえり、虎杖くん。
(どうやら虎杖が中で文句を言っていたらしい。不機嫌そうな様子の宿儺であったが入れ替わったようで文様が消え周りに掛かるプレッシャーも無くなった。何も無く無事に虎杖に戻ったことに安堵しつつ、宿儺に文句を行っている虎杖に笑みを浮かべ声を掛けて。)
……はあ。自分では分かりませんが…そうですか。
(鶴原は夏油の言葉に気の抜けた返答を返し、肩に掛かる自身の髪に目線を落とした。─昔は煩わしかった、紅白のメッシュが入った黒髪。何気なくさらりと髪を梳き、指先で少し弄んだ後─夏油の方へ無警戒に髪の隙間から見える項を向け、委ねるように背を丸めた。)
……別に減るものでもありませんし…触りたいのでしたら、ご自由にどうぞ。
──
おう、ただいま!
(虎杖は如月の言葉には─にかっ、と屈託の無い笑みを浮かべて返事をし、親指を立ててみせた。そうして半分ほどに減ってしまったフラペチーノを恨めしそうに啜りながら、「…アイツ、まあまあ飲みやがって…」と文句を垂れつつもそれを最後まで飲み切る。)
いいのかい?…それじゃあ触らせて貰うよ。
(鶴原の髪は綺麗であると伝えると気の抜けた返事が返ってきた。鶴原は目線を髪に向け指先で弄んでいたが、不意に此方に背を向け指の隙間から見える項を見せながら触っても良いと言った。鶴原からそのように言ってくれるとは、気を許してきてくれているという事だろうか。そんなことを考えつつも上記のように返事をして倉木の背中に近付くと髪に触れて。やはりサラサラで指通りもよく綺麗な髪である。優しく髪を梳かしながらポツリと述べる。)
玲司の髪は見ているだけでも綺麗だったが、触れても綺麗だな。
あ…そうだ、良かったら飲む?虎杖くん抹茶頼もうとしてたでしょ?
(声を掛ければ虎杖は屈託のない笑みを浮かべ返事をして親指を立てた。その様子に笑みを返す。そしてフラペチーノを文句を垂れつつ飲み干した。その様子を見つつ己もフラペチーノを啜っていたが、注文時のことを思い出しては抹茶のフラペチーノを虎杖の方に差し出し訊ねて。)
……はあ。
(髪に触れられるとやはり慣れないのか、一瞬だけぴくりと眉が不快そうに顰められるものの─日頃家入に触られることで身体も慣れ始めているらしく、鶴原は自身の髪を"綺麗だ"などと宣う夏油の言葉に─あまり気の無い生返事を返す。後ろから溢れた紅白メッシュの長い部分が眼の前にぱさりと落ち、鶴原は髪を触られる間の暇を潰すかのように、それで細かな三つ編みを編んでいた。)
──
え、マジ?いいの?
(やはり抹茶フラペチーノが飲みたかったらしい虎杖は「注文し直すしかないか~…」と嘆いていた時、ふと掛けられた如月の言葉にぱっと顔を上げる。もう色々と吹っ切れたのかあんがと、と軽く礼を述べながら差し出されたストローに口を付けた。)
玲司、結ぼうか?
(鶴原の髪は綺麗でサラサラであり、綺麗だと告げるも気の無い返事が返ってきた。まぁ、男にそのようなことを言われても困るかと考えつつ、指通りの良い髪に触る手は止まることなく。暫く触れていれば満足したようで、触らせてくれたお礼なのか髪を結うと申し出て。)
うん、どうぞ。
(虎杖に飲みかけの抹茶フラペチーノを渡すとやはり虎杖は飲みたかったようでお礼を言いストローに口を付けた。虎杖に喜んでもらえればという一心で渡したため特に間接キスを気にしていないようで虎杖が飲む様子を見ていれば“美味しい?”と訊ねて。)
……ご自由にどうぞ。
(三つ編みを編むのにも飽きてきたらしい鶴原は、夏油から掛けられた声に愛想の無い声で返答を返す。今しがた髪から抜き取った髪紐を彼に渡そうとするが─それは、鶴原の手の中で半分に千切れていた。小さく溜息を吐いた後、鶴原は予備の髪紐─金糸で細かな紅葉が縫い取られた、柔らかな手触りの高級品らしいものを取り出し、漸く彼に手渡した。)
……多少雑に扱っても大丈夫ですよ、替えはあるので。
──
すっげー美味い!
(虎杖はずず、と中身を一口啜った後─一際屈託の無い、明るい笑顔を浮かべた。飲んでばかりでは悪いと思ったのか、虎杖は自分の容器も手渡そうとするが─飲み干していたことに今更気付いたのか、しゅんとした表情を浮かべる。)
これ高級そうだが良いのかい?
(髪に触れることに満足したようで髪を結うと申し出た。愛想のない声で返答した鶴原は髪紐を渡そうとするが、どうやら千切れたらしい。予備を持っていたようで綺麗な高級そうな髪紐を渡された。雑に扱っても良いと言われるが高級そうな様子に髪紐を受け取り眺めながら訊ねて。)
それなら良かった。
(明るい笑顔で美味いと言う虎杖の様子に渡して良かったなと考えつつ笑みを浮かべ上記のように返事をして。虎杖が自分の飲み物を渡そうとしてしゅんとした様子になっているのに気付けば笑みを浮かべ“私は大丈夫だから気にしないで”と伝えて。)
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