匿名さん 2023-12-19 21:56:50 |
通報 |
……ええ…お願いします。
(─正直なところ、箱を渡されたとて中身を取り出すのにも一苦労しそうであったので─思わぬ申し出に、鶴原は首を縦に振った。額に被さる邪魔な前髪を手で払い、彼が冷却シートを貼りやすいよう額を露出する。)
──
(伏黒はメニューをじっ、と見つめた後─"…塩で"と控えめな声で注文を飛ばした。─暫くした後、虎杖の言葉通りかなり大きめの器に入ったラーメンが運ばれてくる。)
じゃあ付けるよ。
(箱ごと渡しても付けるのに大変だろうと思い提案をすると素直にお願いされた。その言葉に頷き、箱から冷却シートを取り出しフィルムを剥がすと上記のように伝え露出している額にゆっくりと貼り付けて。)
ほんと大きいね。
(運ばれてきたラーメンに釘崎は確かにこれは1人では食べきれないわねと告げて。それに如月も頷き上記のように告げて。そして取り皿を店員から貰うと2人で分けて頂きますと挨拶すると食べ始める。2人とも美味しいようで口々に美味しいと述べて。)
……ありがとうございます。
(鶴原は緩やかに微笑み、額に貼られたシートに指先で触れてから─ゆっくりと瞳を伏せた。夏油の方へ顔を向け、軽く頭を下げては「……何から何まで、本当にすみません」と申し訳無さそうに声を掛ける。)
──
どーよ、伏黒?
(虎杖は勢い良く手を合わせてからラーメンに手を付け、目をキラキラと輝かせる。隣に座る伏黒に問い掛けると、ちびちびとラーメンを啜る伏黒は"……悪くない"と呟いた。)
いや、気にする事はないよ。今はゆっくり休むと良い。
(頭を下げる鶴原に己がしたいと思ってしている事のため、気にしないように伝える。鶴原の頭に手を伸ばし優しく撫でて眠るように促す。早く治すには眠る事が1番だ。そう思い、優しく撫で続けて。)
ありがとう。…ん、美味しい。
(釘崎は如月の口元にラーメンを持って行けば“はい、颯鈴奈。あーん。”と述べ食べさせようとしている。如月も同性だからか特に違和感なく食べて。そして釘崎にも「野薔薇も…はい、あーん。」と釘崎の口元にラーメンを持っていき食べさせる。釘崎は“あーん…うん、美味しい♪”と笑みを浮かべ述べて、羨ましいだろうという表情で虎杖を見て。)
……そうさせて貰います。
(頭を撫でられると心地良いのか、鶴原は静かに瞳を閉じた。─普段ならば、瞳を閉じたところで眠るのには少し時間が掛かるはずなのだが─今日は随分すんなりと眠りに落ちたらしい。瞳を閉じた少し後にはもう寝息を立てて寝入り、普段より何倍もあどけない表情のまま─枕の辺りに手を揃え、礼儀正しい寝相を見せている。)
──
……
(釘崎からの視線を感じたらしい虎杖は、む、と頬を膨らませつつその光景を見ていたが─何ともモヤモヤする感情を押さえながら目の前のラーメンを啜る。中々の速度で食べ進め、伏黒がようやく三分の一程を食べ終わった時─虎杖はもう一杯を空にしていた。)
おやすみ…。
(頭を撫でていれば目を閉じた鶴原は寝息を立て始める。礼儀正しい寝相に思わずクスッと笑みを浮かべる。あどけない寝顔に目を向ければ唇に目が行くがグッと堪えて。頭を撫でてやりながら理性を保って。)
虎杖くんもう食べたんだ?
(如月と釘崎は仲良く食べ進めており、虎杖が食べ終わったのを見ては如月は上記のように訊ねて。見せ付けていた為だろうと思いながらも釘崎も“早過ぎない?”と述べており。)
……硝子さん、
(静かに眠っている鶴原は、ふと─家入の名を口に出した。─昼間、危険に晒してしまったことを申し訳なく思っているのか─眉が寄り、声の調子はなんとも暗い。すみません、と続けた後、再び静かな眠りに落ちた。)
──
え?ふつーこれくらいじゃね?
(虎杖本人には自覚がないのか、空になったラーメンの器を前に首を傾げる。更にもう一杯ラーメンを注文する虎杖の様子を見た伏黒は─"……普通はそんなに早くないんだよ"と苦言を零した。)
…硝子、か…。
(どうやら昼間のことを気にしているのか鶴原は家入に謝っている。申し訳ないと思っているだけなら良いのだが、鶴原にとって家入の存在の方が大きいのでは無いかと思ってしまう。悔しさと残念な気持ちが入り交じりながらも寝顔を眺めていて。)
まだ食べれるんだ…すごい。
(伏黒の言葉に如月と釘崎は頷いて同意して。そして如月はもう一杯食べることに驚きつつ上記のように告げて。釘崎も“アンタの腹ブラックホールなの?”と呆れながら述べていて。)
……
(その後は特に言葉を発することもなく寝入り、少し時間が過ぎた後─鶴原は目を覚ます。少しの間は寝惚け眼で夏油を見ていたが、すぐに普段の眼差しへと戻った。先程より、多少ではあるが楽になった身体を持ち上げて首を傾げる。)
……どうかしましたか、夏油くん。
──
腹減ってんの!
(虎杖は釘崎の言葉にぷく、と頬を膨らませ、運ばれてきたラーメンに八つ当たりするように─麺を啜った。伏黒はその様子をちらり、と横目で見ながら"……掃除機かよ"と呟く。)
あぁ…起きたのか。いや、何でもないよ。
(複雑な気持ちのまま暫く見守っていては目を覚ます鶴原。その様子に気付けば問い掛けられた言葉に首を横に振り笑みを見せて。鶴原は先程よりも幾分か良くなったように見え身体を持ち上げる事も出来ている。その様子に安堵したように笑みを浮かべ「…体調良くなってきたみたいで安心したよ。」と告げて。)
…ふふ
(伏黒の言葉に麺を啜る虎杖を見た釘崎はぷぷっと笑いながら“言えてる!”と述べて。如月も虎杖の様子を見ては釘崎につられて思わず笑みを零して。)
……いえ…夏油くんのお陰ですよ。
(鶴原は多少納得の行かない様子だったが、夏油から掛けられた声に対しては─首をゆっくりと横に振る。額に貼られた冷却シートは既に温くなり始めており、先程よりは軽くなった指先でそれを剥がしてゴミ箱へぽい、と捨てた。鶴原は額に残るシートの粘着成分を気にしているようで、手の甲で何度か額を拭う。)
──
……
(虎杖はまた不満げな表情を浮かべ、ずるずると音を立てて麺を啜る。そうして半分程まで食べ終わったところで─ようやく伏黒が一杯を食べ終え、箸を置いて手を合わせた。)
私は別に何もしていないよ。
(そばに居てあげただけであるため何もしていないと答える。そして鶴原が粘着成分を気にしている様子を見ては台所で水分を含ませたタオルを持ってきて「これで拭いたら良いよ。」と渡して。そしてふと思い出しては「そうだ…さっき寝ながら硝子に謝っていたよ。…気にしているのかい?」と訊ねてみて。)
ご馳走様でした。
(伏黒が食べ終わる頃に釘崎と如月も食べ終わり箸を置いて手を合わせ挨拶をして。そして虎杖に目を向けると如月は「虎杖くんの言ってた通り半分でお腹いっぱいになったよ。」と告げて。釘崎もそれに続き“ええ、2人で1つが丁度良かったわ。”と告げて。)
……ええ、まあ。硝子さんは元来実戦向きの方では無いので…危険に晒してしまって申し訳無い、とは思っています。
(鶴原は軽く頭を下げ、渡されたタオルで改めて額と手の甲を拭う。タオルを握る手に知らず力が入り、手の形に皺が刻み込まれた。─あの時の家入の顔が脳裏に浮かぶ。動じては居なかったが、あの時の彼女の目には微かな恐怖の色があった─緩やかに瞳を伏せ、自身の唇に軽く歯を立てた。)
──
だろ!?
(伏黒が食べ終わった後から少し遅れ、虎杖も箸を置いて手を合わせた。「あー、美味かった!」と元気な声を上げて腹を擦る。)
そうか…だがああなれば無理も無いよ。
(タオルを握る手に力を入れ鶴原は家入を危険に晒してしまったことを申し訳なく思っているようで。鶴原は真剣に述べていると言うのに嫉妬してしまう己が嫌になる。そう思いながらもフォローの言葉を告げる。)
虎杖くんの奢りなの?
(皆が食べ終わったのを見た釘崎は“食べた事だし出る?虎杖のおすすめの店だし虎杖の奢りよね?ご馳走様~”と勝手に虎杖の奢りだと告げて。その言葉に如月はそんな話をしただろうかと思いつつ訊ねて。)
……いえ、僕の注意不足です。きちんと周囲を警戒できていれば…
(─慰めの言葉は身に沁みるが、それでも自分自身を許せない。2級程度の呪霊とはいえ、侮るべきでは無かったのだ─鶴原の手に更に力が籠もり、唇に突き立てられていた歯がギリ、ときつく食い込んだ。唇の表面が切れたらしく血が滲み、鶴原は咄嗟に手の甲でそれを覆って誤魔化す。)
…すみません。そこのティッシュ、取っていただけますか。
──
は!?俺聞いてないんだけど!?
(当の虎杖も目を白黒させ、慌てたような声を上げる。店内の客の目線が注がれると、一旦大人しくなるものの─「…持ってねえ訳じゃねえけどさ…想定してなかったっつーか…」と文句を垂れながら財布を取り出した。伏黒はその様子を見つめ、"……半分出してやる"と声を掛ける。途端、虎杖の表情がぱあ、と明るくなった。「マジ!?あんがと伏黒~!」と屈託のない笑顔で礼を述べながら、如月に手を振る。)
俺と伏黒で払っとくから、先出といていーよ!
玲司、そんなになってまで自分を責めるべきじゃない。油断していたのは私や悟もだ。だから1人で抱え込まないでくれ。
(鶴原は余程悔しかったのか手に力が籠ったのが分かった。そして唇に血が滲んでいるのも見えた。鶴原は咄嗟に隠したが、ティッシュを1枚取り出すと鶴原の手を取り顔が此方に見えるようにしては近距離で唇に滲んだ血をティッシュで拭き取りながら優しく諭して。)
ごめんね、ありがとう。
(虎杖から先に出ておくように言われるが、如月は申し訳なく思い財布を取り出そうとして。すると釘崎がその手を制すと“こういう時レディは素直に奢られておくものよ。出ましょう?”と述べては如月の背中を押し出て行き。その間際如月はお礼を伝えて。)
……はぁ…駄目ですね。僕、昔からこうなんです。何かと考え過ぎてしまう節があって…
(態々唇の血まで拭き取ってくれる夏油に─すみません、と頭を下げつつ、鶴原はぼそりと呟いた。─ここは家入が助かったことを素直に喜ぶべきなのだろうが、反省すべきだった点が次々に浮かんでくる。そんな自分自身を恨めしく思いながら、ふと─血が止まったか確認するように自身の唇を舐めた。鉄の味はしないので、恐らく止まったのだろうと見当を付けつつ、握り込んでいたタオルからも手を離す。)
──
気にすんなって!
(虎杖は如月の言葉に笑顔で答えつつ、伏黒と共に四人分の代金を払って店を出た。財布の中身をそれとなく確認した後、「腹一杯になったし…他にどっか行きたいとことかある?」と他の三人に問い掛ける。伏黒は"……俺は、別に…"と気乗りしない返事を返した。)
私も似た様なものだ。だからよく分かるよ。
(鶴原はどうやら考え過ぎてしまう質らしい。己も似た様な節はあり、鶴原の気持ちはよく分かる。ふっと笑み浮かべ上記のように伝えつつ、血が止まった様子を見ては離れてティッシュをゴミ箱に捨てて。)
何処が良いかな…
(虎杖の返事を聞き安堵して釘崎と共に外で待っていると2人が出てきた。何処か行きたい所を虎杖から訊ねられては如月は上記のように思案して。釘崎は“パルコ行きましょ!2つあるパルコ何があんのか見てやらないと気が済まないわ。”とパルコが2つあった事が悔しいのか根に持っており。)
……でしょうね。夏油くんを見ていると、何となくそんな気がします。
(改めて指先で唇に触れ、血が止まっていることを確認した後─鶴原はそう言ってくすりと笑った。笑うことに慣れないからだろうか、常人と比べると比較的下手な笑顔ではあったが─普段顰めている眉が下がり、眼光鋭い黒の眼差しも少々歪な三日月形を描いている。今しがた唇に付いた小さな傷は─既に薄い瘡蓋の膜がそれを覆っていた。)
──
まだパルコのこと根に持ってんのかよ…
(虎杖は釘崎の言葉を聞くと呆れたようにじとり、とした眼差しでそちらを見つめる。その後伏黒へ目線を遣ると、"……別にそれでいい"とこれまた愛想のない答えが返ってきた。虎杖は溜息と共に如月の方へ顔を向け、「如月もそれで大丈夫そ?」と首を傾げる。)
悟にも考え過ぎだと言われるが、悟は考え無さ過ぎるんだ。そう思わないかい?
(同じであることを伝えると笑ってくれた。まだ少しぎこちなさもあるが笑っている姿を見せてくれただけでも嬉しい。それに少しでも元気になってくれたのなら良かった。そう思いながらも、元気になって貰えるように話を続けて。)
うん、大丈夫だよ。
(虎杖に問い掛けられれば笑み浮かべ頷き了承をする。釘崎は皆の了承を聞けば“それじゃあ行きましょ!颯鈴奈に服選んであげる。”と言いながら如月の手を引き歩き出す。如月は「あ…うん、楽しみ。」と笑み浮かべ述べつつ手を引かれ歩き出して。)
トピック検索 |