スレ主 2023-12-10 17:44:55 ID:896f7f474 |
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【廃屋敷/リビング】
>ことも、ALL
狩人は、気付けば灰が舞い霧が立ち込める街の中にいた。先程までは獣を狩っていたが、その最後の一体を斃した時、ふと顔を上げればそこは見知らぬ街だったのだ。しかし狩人に動揺は無かった。“気付けば見知らぬ場所にいた”という経験自体、既に何度かしている。それに例えどのような場所であっても自分のやる事は変わらない。獣を狩る、ただそれだけだ。右手にノコギリ鉈、左手に獣狩りの短銃を握りしめて、この霧と灰の街へ駆け出した。
そうして狩人が最初に辿り着いたのは、荒廃した屋敷だった。かつては人が住んでいたのかも知れないが、この荒れ果て具合では既に誰もいないか。しかしそう思った矢先、屋敷から歌声のようなものが聞こえた。喉に不調を抱えたような、濁った酷い歌声だった。その正体を確かめるべく、狩人は屋敷の中へ侵入した。そして屋敷のリビングで相対した者は──赤い液体を垂れ流し、目の焦点が合っておらず、生気のない表情をした女だった。この女が歌を歌っていたようだが、どう見てもマトモな者では無い。ヤーナム市街で襲ってきた群衆と同じく、既に獣に成ってしまったのだろう。ならば狩るまでとノコギリ鉈を握り直し、女に向けて勢いよく振り下ろした。
(/許可していただきありがとうございます。よろしくお願いします!)
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