歪んだ愛し方 （ 〆 ）

違うよ、優里のこと捨てるわけないじゃん。ごめんね、不安にさせたよね。
（ 電気も付けず真っ暗な部屋の中で一人で不安を感じていたことがわかると自分より少し身長が大きいため、見上げる形になりながら服にしがみついてきた相手の頭を撫でる。自分の服を握る相手の爪先から血が出ていることがわかると、ゆっくりと自身の服から相手の手を離し、優しく手を繋ぎ安心させようとしていて。）

嘘だ。だったらなんで連絡してくれなかったの？俺に言えない事してたからでしょ？俺は、こんなに蓮の事好きなのに、なんで分かってくれないの？俺には蓮しかいないのに！
(落ち着くどころか、更に逆上して蓮に繋がれた手を離して、自分の頭を髪の毛が、ぐしゃぐしゃになるまで描き続け、しばらくすると手を止めて、何も言わずに風呂場へ向かうと、服のまま入りシャワーの水を出して体全体にかけ)

あっ、ちょっと優里！何してるの！？風邪引くよ
（先程まで逆上していたのにも関わらず、急に何も言わずに風呂場に向かいシャワーを服を脱がずに浴びる相手に驚き、風邪をひいては大変だと思いシャーワーの水を止める。その際に自身にも水がかかったが、今はそんなことはどうでもよく。）

汚いから、洗い流そうと思って、、(ボソっとつぶやくと、その後は大人しく蓮の言う事を聞き)
それに、俺が風邪引いたら蓮が付きっきりで看病してくれるんじゃないかと思って、、ねぇ、蓮はホントに俺の事が好きなの？蓮の気持ちが分からない(声のトーンを落とし、顔も俯きながら淡々と感情のこもっていないような話し方をして)

汚くないよ、身体拭こっか
（ぼそっと呟いた相手の言葉を否定し、タオルで相手の身体や髪を拭き。）
そりゃあ、優里が風邪を引いたら看病するよ。でも、優里が辛い思いしちゃうよ？…うん、好きだよ。帰りが遅れちゃってごめん
（相手が風邪を引けば、勿論看病をするが、わざと風邪を引いて相手が辛い思いをするのは嫌だと言い。そして相手の質問に頷き、好きだと告げ、拭き終わると相手の身体を優しく抱き締め再び帰りが遅くなったことについて謝り。）

ホントに？(汚くないと言われ、蓮の顔を見る。髪を拭いてくれるのが嬉しくて、心配してくれてると思うと少しだけ落ち着きを取り戻したようで、抱き締められると何か暖かいものを感じるが、自分が濡れている事を思い出して)
蓮も濡れちゃう。俺から離れて、、
後、これからは連絡して、約束破ったら蓮の事監禁するから、、

うん、本当。でも、すぐに床引っ掻いちゃったりするのは良くないよ、優里の爪がボロボロになっちゃう
（先程相手が床を引っ掻いていたのを思い出し、血が滲んでいる爪先を優しく撫でて言う。）

いいの？離れちゃっても。
うん、わかったよ
（本当に離れてもいいのかと聞き、相手から少し離れて。そして相手の注意には頷き、次からは相手を傷つけないために連絡を入れようと思い。）

(爪がボロボロになると言われて、改めて自分の爪を見てみる。これくらいなら大丈夫なんだけどな、と思いつつも返事を返す)
分かった。気をつける。

やっぱ、嫌だ。離れないで(離れられると不安になって、蓮を抱き締め。本当は不満に思っている事を全部話してしまおうかとも思ったが、嫌われるのが怖くて言えず)
ねぇ、蓮、、もし、俺の他に好きな人が出来たら教えて、、

ふふっ、わかったよ。俺も離れたくないし。…優里以外に好きな人なんて出来るわけないでしょ？こんな可愛い恋人がいるんだから
（相手が自分に抱きついてくると、自分より体は大きいのに不安を抱えているのが可愛くて背中を撫でる。そして相手以外に好きな人が出来たら教えてと言われると、そんな人できるわけが無いと否定し）

それなのに、こんな遅くまで連絡もなしって、どう言うことなの？
(また、スイッチが入ったように話しを戻すと蓮の顔をじっと見つめて、蓮は優しくて人付き合いもいいので、どうしても素直に信じる事ができず)
そうだよね。俺みたいな面倒な奴より、もっとまとな人のほうがいいよね。
きっと、振られるのも時間の問題だ。だったら、生きててもしょうがないや、、(蓮から離れると、立ち上がって玄関まで行き靴を履き)
蓮、さよなら

それは…本当にごめん。お酒飲んでて、連絡するの忘れてた
（再びその話に戻ると申し訳なさそうに眉を下げ、連絡できなかった理由を話す。だが、今の相手には言い訳にしか聞こえないだろう。）

面倒なんかじゃ…、ちょっと優里！どこ行くの！？
（相手の言葉を聞くと焦ったように玄関まで追いかけ、今ここで追い掛けたり引き止めたりしないと、本当に相手がなくなってしまいそうな気がして腕を掴もうとして。）

そんな、言い訳いくらでもできるよね。(至って落ち着いた口調で話すと蓮の方を見て)

じゃあ、証明してよ。俺が好きなら、言葉じゃなくて態度で示してよ。(もっと、自分が必要とされている証がほしくて、期待を込めた眼差しで見つめ、もし、これで自分が納得出来なかったら本当に出て行こうと覚悟を決め)

…うん、わかった
（言葉では相手も自分のことをまだ信用出来ないだろうと思い、相手の両手首をまとめて掴み、頭上にまで持ち上げると抵抗出来ないようにしながら唇にキスをする。そして数秒見つめたあと鎖骨や首元にもキスをして）

んっ、、(口付けされると、反射的に目を閉じ、唇が離れると目を開けて、甘い吐息を漏らし)
蓮、好き。大好き。ねぇ、抱きしめたいから腕離して
(このままじゃ、相手を抱き締められないと、離すよう懇願して)

これで少しは…伝わった？俺が優里の事好きって
（腕を離して欲しいと言われると大人しく手を離してあげて、そのまま少し上目遣いになりながら上記のことを聞いて。正直言葉より態度ですぐ示さなければいけないというのは難しくて。）

うん、今回は許してあげる。(腕を離されると、ぎゅっと抱き締めれば、酒の匂いやタバコの匂いがして不快だったが、その事にはふれずに、下記だけ述べ)
蓮、お風呂入ってきなよ。

うん、ありがとう。わかった、優里はもうごはんとか全部済んでるの？
（相手が許すと言ってくれてよかったと安堵しながら、貴方は寝る前の準備等は終わっているのかと問い。）
俺がお風呂入ってる間、詰め手当しておいてね？痛いのは嫌でしょ？

食べてない。けど、お腹空いてないからいらない(首を横に振って、言えば自分の爪を見て)
めんどくさいから別にいいよ。これくらい、痛いうちにはいらない(死ぬわけじゃないしなと思って手当てはしない方向で話をして)

そうなの…？でもなんか食べないと具合悪くなっちゃうよ？
（何も食べないと言われると心配そうに眉を下げ、何かスープでも作ろうか？と優しく提案してみて）

…そっか、痛かったら言ってね
（そういうと相手の手を取って手を繋ぎ）

一色抜いたくらいで、具合悪くなんないよ。蓮が居ないと食事とる気力もなかったし、、(水分はとっていたから問題ないと、付け足して言えば、手を触られるとつかさず払いのけ)
蓮の手に血がついちゃう。俺は大丈夫だから、もう落ち着いたし、安定剤でも飲むよ。