ナナシ 2023-11-19 03:23:02 |
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(作らせ持って来させた2種のお酒、先ず食後にピッタリなアイスブレーカーはテキーラにオレンジの香りのリキュールとグレープフルーツジュースがたっぷり入った、フルーティで爽やかな味わい。度数が高くも飲みやすいカクテル。”Ice Breaker”は英語で「場や雰囲気を和らげるもの」の意味。「砕氷船」の事とも。転じて「打ち解ける」と云う意味もあり。カクテル言葉に"冷静になって下さい"、"高ぶる心を静めて"。其れからアフィニティはイギリスを代表するスコッチ、フランスのドライ・ベルモット、イタリアのスイート・ベルモットを使い、密接な関係から名付けられたと言われているカクテルで、3ヶ国の親密さを表現しているとされるんだとか。スコッチ・ウィスキーの芳醇な香りと、サッパリとした辛みのドライベルモット、少しの甘みとコクがあるスイート・ベルモットが混ざり合うと味がぶつかり合ってしまいそうだが、意外と見事に調和し、優しくまろやかな味わいでアンゴスチュラ・ビターズが其々のつなぎ役のアクセントとして使われている。やや辛口の複雑で深みのある味わいが特徴の、カクテルを飲み慣れた人向けの複雑な味わいのカクテル。レモンピールもしぼり入れられている。英語の「affinity」から来ており、ラテン語の「affinitas」が語源であり。此れは「関連性」や「親和性」を意味する言葉であり、現代日本語でも同様の意味で用いられている。親近感、好ましい関係などの意味でも。カクテル言葉は親しい間柄、密接な関係、触れ合いたい。全部の意味を込めているが統制してお互い冷静になろう、けど触れ合いたい、だ。2杯とも飲み終われば「ありがとう、変わらず何れも美味しかったよ。」と感想を述べ。因みに彼に視線を注いでいたお客の事は横目に目を眇め眺めていた。そろそろ、と立ち上がれば声を掛けて。)
そろそろ、お会計としようか。
(特にカクテル言葉に対して触れられることなく、静かに嗜む姿をそばに控えながら大人しく眺める。考え過ぎだったんだろうかと内心苦笑いするものの、声に出さないだけで同じ思いなら嬉しいと無意識に目を細め微笑んでいて。「ありがとうございます。そう言って頂けて嬉しいです」飲み終わった彼から感想を述べられればお礼を伝え軽く頭を下げ。立ち上がる彼からお会計の話が出れば一瞬寂しい気持ちが過ぎるものの、「畏まりました」と頷いてはレジまで案内し、手早く伝票を打ち込んで会計を済ませ。さて、見送りをせねばと扉の前まで案内して行き)
本日は同僚様とのご来店、誠にありがとう御座いました。先日お世話になったというのに、今後もお世話になるなんて…申し訳ない気持ちと同時に、今後安心して過ごせることに感謝致します。よろしければ今度、片手で気軽に食べられるクッキーを差し入れさせてください。ベルさんには…そうですね、気に入って頂けたようですしフラップジャックをお待ちしますよ。
では、またのご来店をお待ちしております。
(二人に対して軽く頭を下げお礼を述べ、頭を上げたと思えば同僚の方を見つつ言葉は丁寧だが素に近い雰囲気で話しかけ、お世話になるからにはと差し入れの申し出をして。それから次に彼を見れば、次に遊ぶ際には好評を貰えた中でも食べ易いであろう物を持っていくと柔らかな笑みを見せつつ提案し。
あまり長く引き止めるのも良くないだろうと、名残惜しいが訪れる別れには逆らわず見送りの挨拶をし、目線を彷徨わせ周りにお客が居ないことを確認しては営業スマイルではなく素の笑顔を向けてから深く頭を下げ見送りをして)
有難う、とても有意義な時間を過ごせたよ。
(会計を済ませると、扉前迄案内され今回もてなされた場以外にも、同僚には配慮されたクッキーの差し入れを、私へは気に召したフラップジャックの持参をしてくれるとの事で、まだ此れ程以上の事をするのかと驚いて。正直そうして貰いたいし、無下には出来ないから素直に首肯き。自然な笑顔を向けられながらに退店して行く──。〆)
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(此の日は稼働年数がタイムリミットを切ってしまった我が子なる同居人の命日。bar店員な灸さんに会わせる前に惜しくもアンドロイドである彼を、暴走し兼ねないから自らの手で廃棄処分を済まし。
ラストオーダー間近な時刻。barの扉開くは、ロケットペンダント首元にいつもと変わらぬような雰囲気だが等閑で力なくカウンター席の一角へ座り。其の顔は何処か陰りを持たせ、今宵は完全に酔える酒を、とスピリタスを注文する姿。此れは流石に飲ませ方を考えるでもするか、止めないと危ないだろう。何せ、世界最高の度数なのだから。)
(有意義な時間を過ごせた。その言葉がどれ程に嬉しいことかと笑みを深めつつ背中を見送って。仕事に戻ろうとボックス席のグラスを片付けカウンターに向かう。よく来てくれる常連さんから、いつもと違う髪型について話題として触れて貰えば「仕事中に髪が解けてしまったので親しいご友人にお願いしたんです。今日だけの限定ですよ」なんて、普段の営業スマイルよりもどこか機嫌良さげな微笑みを向けており。その日はその後一日中、色々な意味で普段とはほんの少し違う柳木さんが拝めたと話題になったそうなーーー〆)
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(ラストオーダー間近。今日はお客様の入りが少ないからと従業員を早めに上がらせているし、そろそろ外の看板をcloseにしておこうかと考えていた所で扉が開いた為にそちらに顔を向け営業スマイルでカウンターから歓迎の挨拶をしたのだが、相手はベルさんだったかと肩の力を抜いて…しかしいつもと雰囲気が違う。カウンターの一角に力なく腰掛け更には何処か陰りのある顔。何かあったのかと問いかける前に、スピリタスを注文される。らしくないどころか下手をすれば危険な行動に目を見開いては、店内に他のお客様が居ないことを確認して「少々お待ちください」と声を掛けカウンターから退出し出入り口へと向かう。少し早いが偶にならいいだろうと、外の看板を片付けcloseのプレートを表にし、更にはブラインドも下ろしてしまう。これで完全に誰も入って来られない。まだ仕事の時間ではあるが、この場には彼と自分しか居ない。仕事モードの合図である白いリボンを外し、軽く髪を掻き乱してオフの状態に切り替えてしまい。カウンターで待つ彼の隣の席へと、そっと腰掛ける)
ベルさん……悪いけど、今のアンタにスピリタスは出せねぇ。
(腰掛けた後彼の背中へと手の平を乗せ、優しく上下に摩りながら、眉を下げつつほんの少し悲しげな声で名前を呼んだのだが。その後、注文されたお酒は提供出来ないと、普段はしない"アンタ"という呼び方をしながらキッパリと断り。お酒に完全に酔ってしまいたい気持ちはよく理解できる。数年前に大切な人を喪った時、ここに来て似たようなことをしたから。あの時はオーナーが自分を助けてくれた。だから今度は自分がベルさんを助けたいなんて、烏滸がましいかもしれないけれど。…入店した時に見えたロケットペンダント。前に会った時はしていなかった。以前話に聞いたことがある、彼が手掛けた作品でアンドロイドである大切な子。もしや、と思いつつ触れていいものか暫し思案した後問いかける。「…息子さんに、何かあったのか…?」その声は、少し震えていた。どうか外れていて欲しいと願う心を反映するかのように)
灸さん……今夜は……酔いたい気分なんだ。駄目かい?
(店内に入ってカウンター席へ腰掛け「スピリタスをお願いするよ、」なんて注文すれば待っててと云う旨の声を掛けられ、そそくさと動く彼に視線を移すも、直ぐに戻し俯く。隣へと腰掛けた彼から背に掌を乗せられ、そろりと目線を持ち上げ。オフモードに切り替えていた事から名前を呼び。らしくもない往生際悪く余裕綽々と微笑みが浮かぶ姿ではない弱った顔で、縋り強請ってしまう。尤も、こんな状態では酔いの回りが早いだろう。彼の判断は適切だ。今迄はしていなかった、ロケットペンダント。形見として我が子の面影である幻影を仕込み、開けば仕組みが分かる。悩みながらも問い掛けられた事で、カウンターに両手を置き「…何かあったと云うか、私が此の手で自ら殺めてしまったんだ。」とは言うが、事情もないのに手に掛ける事がある筈もない。此の先で使える細やかなパーツやデータは取っておいたが、其の儘遺しておくとも不慮の事故や暴発するかもしれないので出来ず、ボディーやらはバラバラに解体し、形ある存在を無くす熔解へと跡形もなく廃棄処分にせざるを得なかった。)
ダメだ。……言っとくけど、他の酒も出せねぇ。そんな状態じゃ、どんな酒飲んでも味は分からねぇだろ。
(背中に掌を乗せれば、俯いていた顔がほんの少し上がり目線が合う。普段とは全く違う弱った顔で縋り強請られれば一瞬頷いてしまいそうになるものの、先程と同じく強い口調でもう一度キッパリと断り。尤もらしい理由を並べてはみるが、こんな状態のベルさんにお酒を飲んで欲しくない、というのが本音である。
大切な息子さんに何かあったのか。その問いかけに返ってきたのは、自らの手で殺めたという想像以上に最悪の結果。稼働年数が残り少なく、近いうちに会おうと以前話はしていたのだが…会う前に、息子である彼の時は止まってしまった。知識欲や探究心が強く、見識高い子で、人と変わらない愛情を注いで共に過ごしている大切な子だと語っていた。そんな風に心から大切な存在が居なくなる辛さを、自分はよく知っている。…いや、今の彼はきっと、あの頃の自分よりもっと辛いだろう。何と言葉を掛けていいのかわからない。暫く黙り込むことで訪れた重い空気。それを変えたのは、彼の背中から手を退け椅子から立ち上がる音。その直ぐ後彼の背後へと立ち、身体を前に倒して被さる形になればカウンターに置かれた両手の甲に優しく掌を重ねる。こうして触れ合うことで少しでも楽になっては貰えないだろうかと願いながら、柔らかな力で微かに手の甲を握って…その時の表情は、彼の辛さを思い今にも泣き出してしまいそうに歪んでいた)
そっか…私がこんなにもなって頼んでいるのに、君は頷いてはくれないんだね。!──すまない、忘れてくれ。
(もう一度キッパリと断られてしまえば、疲弊して悄気た顔でカウンターに両肘を着いた腕を組み其の上から顎を置き、突っ伏した形となる。私を想っての言葉だろうに。パッと失言だったと片掌で口を覆い。暫し重たい沈黙が流れ背中に触れる温もりがなくなるも、直ぐに動く彼を目で追う事はせず、否、出来ずに。背後から前屈みに前傾姿勢となり被さられては、カウンターに置いていた両手の甲へ掌を重ね僅かに握られる。無闇に言葉を掛けられる事はなかったのは有り難かった。けれど「穢れた手なんだぞ。触れてくれるな。」此方都合であれだけ大切にしていた我が子を殺めた手だ。もう少し何とかなる余地がなかった。双肩を震わせていて。)
……いいや、忘れねぇよ。
(片掌で口を覆いつつ言われたことを飲み込むことはせず、緩く頭を横に振っては忘れないとハッキリ伝える。こんな酷い状態の彼を忘れたくないし、二度と同じ顔はさせたくない。だから忘れないと心の中で強く誓いを立て。
重い沈黙の後立ち上がって、彼の背後に被さり両手の甲を微かに握りながら、内心その辛さを分けて欲しいと願い顔を歪めていたのだが。穢れた手に触れてくれるなと、思ってもいないことを言われ目を見開き硬直する。反論すべきか否か悩む間に彼の双肩が震えているのが分かり、どうすべきか更に分からなくなってきて。…それでもやはり思ったことは伝えねばと唇を開く。「ベルさんに、穢れてるところなんてねぇよ…」大切な子を自分の手で殺めた手。だからどうした。そうしなければならない深刻な理由があったんだろう。俺は穢れてるなんて思わない。その気持ちが届くかは分からないけれど…触れて欲しくないと言われたその手が、大好きだから。今だけは少し強引に行かせて欲しい。手の甲に重ねていた掌を離すと同時に身体も離し、左隣に腰掛け直して、彼の肩に腕を回し頭を右腕で抱き寄せ自分の右肩に乗せさせる。抱き寄せた腕をそのままに優しく手を動かし頭を撫でながら、反対側の手を寄せては彼の左手の指先を柔らかな力で握って、離すつもりは無いと意思を伝えようとして)
(忘れて欲しいのに、忘れて貰えない、まるで聞けないお願いだと言われたようだった。むくりと小さな溜息を吐きつつ諦めたように肩を竦ませ。伝えられた言葉にパッと顔を其方へ向け。そうしている合間に束の間あわよあわよと自身からする迄もなく、彼の方から抱き寄せ頭も相手の肩に乗せ預けさせられ、されるがままになっている。更に暫く撫でられた機会のなかったが頭を撫で、反対側の手も寄せ離されない行動に何としても手放すつもりはないらしい、と解った。「君って人は、狡い御人だ…。」伏し目がちで視線を合わせ、言葉を零す其の口元は微かに降参だとばかりに緩ませていて。堪能するよう暫く動かず。)
(誰であろうと、自分の大好きな手を穢れているなんて言わせない。例えそれが本人だろうとも、絶対に。強い意思を込めつつ、抱き寄せたまま優しく頭を撫でたり指先を握って離さないようにして。そうしていると、伏目がちに視線を合わせ狡い人だと話しながら微かに口元を緩める姿が見え。「何だよ、今更知ったのか?」少しは気持ちが安らいだだろうか。それなら良かったと思いつつ、普段は見せない口角を吊り上げた意地悪な笑みを浮かべ、揶揄うように今更かと話し。自分で良ければいつだってこうして甘やかしたいなんて考えながら、視線だけ一瞬ロケットペンダントに向けるものの直ぐに戻して。彼から話してくれるのを待った方がいいだろう。それまではこうしていようと優しく頭を撫で続け)
!…知ってたよ。あぁ、其れはもう知ってたさ。そんな感じはしてた。
(頭を預け撫で受けていれば、今更かとの言葉が降ってきて意地悪っぽく口角を上げた彼に揶揄うようにされ、ぽかんと腑抜けた顔をしてしまう。平常の顔に戻し、今更なんてそんな事はない、と応対し。首から下がるペンダントには、彼に掴まれていた片手を柔らかく離し、手を置き。触れている箇所から開ければ、中の窓には写真などの中身が入っていないが下の見えない部分からホログラフィーによってレーザー光でプラスチック板に映し出し投影する、ホログラムが仕込んであり。取り入れ見せる気だったのか浮かび出している立体的写真の其れは、オールバックな髪型で知的な顔付きの我が子で。)
…此れ、形見に遺したんだよ。
何だよ、知ってたのか。
(腑抜けた顔を見れば思わず微かに笑ってしまって。けれど直ぐに元の顔に戻ってしまった為にそこには触れず、知っていたのかとつまらなさそうに呟くもののふっと笑みを浮かべ。柔らかな力で握っていた手が離れて行く。その先を目で追いかけてみればロケットペンダントへと置かれ蓋が開かれる。浮かび上がる立体的な写真には、自分は知らない、けれど彼にとってはとても大切な息子さんの姿が映っており、目に焼き付けておこうとじっと見つめる。形見に遺したと語られれば彼へと視線を移して)
そっか……髪型良く似合ってるし、知的な感じがする。正にベルさんの家族だな。
(直接会うことは叶わなかったがこうして写真としてでも会えた。だったら下手に慰めるよりは、息子さんを見た素直な感想を伝えるべきかと思い真っ直ぐに見つめながら素直に思ったことを伝える。その間も頭を撫でる手は止めることはしなかった)
表情や感情が動かされる事は少なかった子だけれどね、きっと一目見て貰えて彼も喜んでいる筈さ。あの…灸さん?頭撫でるの長くないかい。私はもう大丈夫だよ。
(目に焼き付けておこうとしているのかじっと彼が見詰める先を、自身も見詰め。直接対面する事は叶わず、物体的には小さくなってしまったが、確かに大きな存在、掛けて貰えた言葉に存在している実感を与えられ、我が子も喜んでいるだろうと。すると話す間も止める事はしない頭を撫で続けられる事に気恥ずかしくなってきたのか、ぎこちなく頭を預ける体勢故上目遣いになる形で声を掛けて。)
そっか……なら良かった。…あー…悪い、普段は逆だからつい長いことやっちまった
(一目見てもらえて喜んでいる筈。そう聞いて心の底から喜びが溢れ、噛み締めながらゆっくり頷いては良かったと笑みを浮かべ。何となく撫で続けていたのだが長すぎると言われてしまえば軽い調子で謝り名残惜しそうに手を離す。普段なら見れない上目遣いに鼓動が早まりほんの少し頬を赤らめるものの本人は気付かずにいて。この後彼はどうするつもりだろうか。ある程度落ち着いたであろう今ならお酒の味も分かりそうだし、強すぎない物なら提供してもいいが、それよりも店仕舞いして家に招いた方がいいんだろうか。都合の良いことに明日は定休日で時間は沢山あるし…と色々考えつつもあえて彼が何と言うのか待つことにして)
フフ、言われてみれば確かにそうだね。…程良いお酒を一杯だけ貰えるかい?
(彼はぎこちない様子で軽い調子に謝りつつも名残惜しそうに手を離した。其の際に、頭を預けている所為か鼓動が聞こえてきてるような気がし、ほんのり仄かに頬が赤らんでいる様へ、含み笑いをし。開けていた蓋を閉じ、揺られつつロケットペンダントは胸元へ戻る。落ち着いてきた今なら程良く酔いが回るだろう、と一杯を要求してみて。)
ん、分かった。少し待っててくれ…
(胸元へと戻るロケットペンダントに視線を移し、直ぐに彼へ戻しては程よいお酒を飲みたいと提案されれば軽く頷いて。名残惜しいが一度離れなければと短く息を吐き出した後、肩に回していた腕を元に戻し彼の体勢が戻ったのを確認してから立ち上がりカウンターへと入る。さて、何を飲んで貰おうか。暫し思考した後甘い物はあえて出さないようにしようと決め、手際よく作り始め。普段はカウンター越しに渡すのだが、今は2人きりだ。構わないだろうとお酒片手にカウンターから出て来て隣に腰掛けてから音を立てないよう彼の前に置き)
お待たせ。スプモーニだ。カンパリ多めにしたから少し苦いかもしれねぇ。…甘いのは俺だけで十分、だろ?
(お酒は甘さ控えめで、その分自分が甘やかす。なんて伝えては軽く首を傾げ上目遣いに見つつ、ニッと口角を上げ笑ってみせて)
ありがとう。…フフ、確かに今は此のくらいが丁度良いかもしれないね。
(体勢が戻り机上に両腕を重ねるようにさせて置き、カウンター越しから視線を注ぐ。お酒を作られる様を見守っていれば、渡すのがカウンター越しからではなく、店閉めで2人切りだからかカウンターを出て隣から置かれた。お酒の説明と共に自信有り気な其の言葉にキュン、と胸をときめかせ高鳴る。頼んだお酒に出されたのはカンパリカクテルの代表格なスプモーニ、リキュールの一種であるカンパリベースの赤ピンク色が華やかでイタリア生まれ。其の名はイタリア語で「泡立てる」を意味する「Spumare」に由来する。其れを口に含み、カンパリ独特の苦味と仄かな甘みに、グレープフルーツの爽やかな酸味。そしてトニックウォーターで割られてる事によって、さっぱりした味わいに。然もアルコール度数は約5~7%で、弱めのカクテルだから要望にも適確に応えてくれている。確かにカンパリ多めで少し苦いかもと言われたように、苦味がよく効いて。)
(/追加は結果的に同じ系統のを2種で一緒(共有)に飲んでもらうのと変わり種(デザート系)一杯で一つのものを文字通りシェアしてもらおうと3種類に考えております。)
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