ヌシ 2023-10-31 10:51:57 |
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え~じゃねえの(不満そうな声を漏らされると少々呆れたような表情を見せ、と言いつつなんだかんだでちゃんと動く姿を見れば口癖のように偉いと零し、持っていた相手の荷物を取られると持つのになと思いながらも口にはせず。一階に降り玄関先でしっかりと相手の母親に挨拶を済ませてから外に出て。徒歩で駅に向かっている途中相手は疲れていないだろうかと心配になり横を歩く相手に顔を向けると「疲れてねえか?おぶるか?」と普段青い監獄で鍛えている人間にこのようなことを聞くのかどうかと思ったが、何せ相手に対しては異常なほど過保護なため真剣な表情で問いかけて)
んーん、大丈夫。ってか、あの中でサッカーしてずっと走り回ってるんだから駅までの距離くらい歩けるよ
(あの中、というのはどうやら青い監獄のことで、底で自分たちはトレーニングをしているため普通の高校生よりかは体力はあるだろう。もちろん歩くのは面倒くさいが、相手も荷物を持っているし、何より自分が昨日いじめた相手におぶられるというのは何となくだが気分が乗るものではなく、駅につけば駅弁を食べるため休めんだろうと思っていて。)
お、おう、悪ぃだよな(前までは少し疲れただけでもすぐにおんぶを要求してきた相手とは思えず、なんかちょっと変わったか?と思いながらも取り敢えず失礼だったかもしれないので謝罪の言葉を述べて。ほぼ予定通りの時間に駅に着くと駅弁を選ぶ時間は十分にあるので何処の店が一番種類豊富かなと辺りを見渡し、決めたと言わんばかりに荷物を持っていない方の手で相手の手を掴み「あの店にしようぜ!何個でも買っていいからなー、腹一杯食え」と結局無意識に甘やかしてしまっていることに気づかず笑顔で声をかけて)
いや一個でいいし…そんな食べられないよ
(駅に着くと、相手が一通り辺りを見渡して駅弁屋を見ているのを横目に、早く旅館に行って寝たい、なんて今日まで予定を立ててきた相手に失礼なことを思いながらも、勿論外に出ている間くらいは相手の言うことを聞いて思う存分相手のしたいようにさせてあげたいという気持ちもあり。荷物を持っていない方の手を掴み、どの駅弁屋で買うかを決めたのかあの店、と言って笑顔を浮かべるのを見てしまえば、心の中は一気に暖かいもので満たされていき。相手の発言にツッコムかのように何個でもという言葉にそんなに食べられないと答えて。)
んな体してんのに一個?遠慮すんなよなー(相手の体格で一個は少ないだろうともしかしたら遠慮しているのかもしれないと勝手な勘違いをしていて。目当ての駅弁屋に入ったものの種類が豊富すぎて逆に悩んでしまうレベルで、取り敢えず値段が高くて人気な物を選んだら間違いないかなと一人納得していて。横にいる相手に顔を向けると「凪は何にすんの?なんでも良くて決めんの面倒だったら俺が決めるけど」と声をかけながら駅弁にしては価格設定がバグっている高額の駅弁を手に取って)
いや、俺そんな大食いじゃないし…。うん、選ぶのめんどくさいから玲王が選ん……、ねぇ、やっぱこっちがいいかも。
(やはり190cmも身長があるのに駅弁1つでは足りないと思われているのだろうか、それとも遠慮をしていると思われているのか、分からないが自分は1つで十分だと伝えて。これだけの種類がある中で選ぶのは自分にとって「面倒くさいこと」に分類されるため、相手に選んでもらおうおうと思い、言葉をかけるが相手の持っている駅弁を見れば、これはまずいと脳が察知したのか口から出しかけた言葉を途中で辞め、後ろから抱きしめるようにすると駅弁を持っている相手の手を掴んで。視界に入った適当な駅弁を指さし、それがいいと伝えて。)
!?……こ、これな?なら俺も一緒のにすっかな…(相手の言葉に確かに体格の割に普段めっちゃ食べてるわけじゃないかと一人納得して。自分に任せると言うのなら店一番の高級駅弁を食べさせたいので手に取っている物にしようと決めていて、そんな時背後から抱き締めるように手が伸びてきては驚いたように目を見開き。相手の指差す駅弁は如何にも普通の駅弁だったのでもっとちゃんと選べよと言いたいところだが、恋人関係となった相手とのこの距離感はすぐに慣れるものではなく、高級駅弁から相手の選んだ駅弁二つに替えると赤く染まった顔が見えないようにと俯き気味にぼそぼそと話して)
ん、それ
(自分が後ろから抱きしめるように手を伸ばし、その駅弁が食べたいと言って指を差したものを手に取り、高級駅弁から取り替えたのを見れば心の中で安心しているが、それは顔には出さずいつもと変わらない眠そうな顔で。外でこんなことをするのはまずかったかなと思いながら相手から離れると、この御曹司のことだから絶対に自分の分まで一緒に会計を済ますなと思い、無言でと 手を出して。相手からすれば、手を繋ごうと言っているようなものだが、そんな気は全くなく。)
ば、ばか……これだけ会計済ませてくるから(相手が離れると少しほっとしたのも束の間、目の前に差し出された手に再び体を硬直させ、当たり前に手を繋ぎたいと言う意味に捉えてしまい先ほどよりも顔が赤く染まって。こんな所で何考えてんだよ、と人が沢山いるので周りの目が気になるものの宝物である相手が求めてくれているのなら断ることもできず、小さく悪態を吐いてからそそくさと手に持っている駅弁二つの会計を済ませに行って。あっという間に会計を済ませ、相手の元に戻ってくると手首を掴んで一緒に店を出ては手首を掴んでいた手を下にずらしぎゅっと手を握れば「…これでいい?さすがに指絡めんのは、恥ずい」と目を逸らしながら頬を膨らませて)
え、いや…俺が払うって…、行っちゃったし…
(自分が差し出した手を見ると相手の身体が硬直して、小さく悪態をつくとさっさと手に持っている駅弁の会計に行ってしまい、俺が払うって意味だったのになと思いながら追いかける気力もなく、ただその場に突っ立って待っていて。会計から手首を掴まれ店から出れば、その手を下に下ろしていき自身の手を握り、目を逸らし頬をふくらませて言う相手が可愛らしく、相手の気も知らずお構い無しに指を絡めていき。いきなり手を繋いできたことに疑問を持ち、自分の行動を振り返っていれば先程自分が差し出した手は手を繋ぎたいという意味に捉えられてしまったのかと答えに行き着き。)
な、凪…!(指を絡めるのは恥ずかしいと言った瞬間に指を絡める相手の行動に真っ赤な顔で小さく声を上げ、かと言ってもちろん振り払ったりすることはなく唇を噛み締めるとそのまま手を引いて早足で歩き出して。相手と一緒に改札を通り、既に到着している電車に乗り、指定席の窓側に相手を座らせ、荷物を回収して相手の目の前に先ほど買った駅弁と一緒に買ったお茶をテーブルに並べて。駅弁購入から数分で全てを終わらせ一息を吐いてはまだ熱った顔のまま相手に顔を向けると「あんな人混みの中で恋人繋ぎはダメ。誰かに見られたらどうすんだよ。お前は将来プロになるんだから変な目で見られたら困る」とぺらぺらと話しながら食えと言わんばかりに割り箸を渡して)
え~…付き合ってるのにこっそりイチャイチャしなきゃいけないの?
(自分が相手に指を絡ませると顔を真っ赤にして唇をかみ締め恥ずかしさに耐えているのを見て、そんなに嫌なら振り払えばいいのになんて思うが、ふと“あ、俺だから振り払わないんだ”と思い自分が相手を独占できているような気がして嬉しく。電車に乗ると相手に指定席の窓側の席に座らされ、先程買った駅弁やお茶をテキパキと並べているのをぼーっと見ていれば指を絡めたことのお叱りを受けて。渡された箸を仕方なく受け取り、駅弁をもそもそと食べ始め。)
俺はお前の為を思って言ってんの(不満そうな声を上げる相手に自分は相手の為を思って言っていることをしっかりと伝え、自分も弁当を食べ始めるが美味しくもなく不味くもない弁当に本当にこれが良かったのか?ともそもそと食べている姿を見て小首傾げて。あ、と何か閃いたのか横を見て通路を挟んだ隣の席にまだ誰も座っていないことを確認するとお箸で一つおかずを掬い、相手の口元に持っていくなり「凪、あーん」とにこにこしながら食べさせようとし、周りの目を気にしつつも結局は自分も相当イチャイチャしたいらしく)
ん…
(自分のためを思って言っているとしても、自分は相手との関係がバレてしまってもいいのになと思いながら、それ以上言い返すことはやめて。ニコニコしながら箸でひとつのおかずを掬い自身の口元まで持ってくる相手を見て、結局玲王もイチャイチャしたいんじゃんと心の中でツッコミを入れ。自分で食べることも面倒くさかったため口を開けて口元まで来たおかずを食べ。)
着くまでまだかかるし寝ていいぞ。早起き頑張ったもんな(嫌がったりせず口に運んだおかずを素直に食べてくれたので嬉しそうな表情を見せ、もっと食べさせたくなっては相手も箸を進めることすら面倒だろうし一石二鳥じゃん!と次々と相手の口に運んで。相手の弁当を全て空にしては自分もさっさと食べてしまおうと自分のことは二の次で。全て完食してはビニール袋にゴミを入れて片付け、スマホで時間を確認すると目的地までまだ時間があるので早起きした分眠らせてあげようと考え、肩を貸すと言わんばかりに自分の肩をぽんぽん叩きながら上記を述べて)
ん~…
(相手から自身の口に運ばれた物を食べ進めていれば、弁当箱はすっかり空になっており。今度から面倒くさい時は相手に食べさせてもらおうかなと人任せなことを考えていれば、腹が満たされたためか段々と眠気が襲ってきて。相手が肩を叩き寝てもいいと言うと、それに甘えて相手の肩に頭を預けて大人しく目を瞑り。すると早起きをしたせいかいつも眠いのにより眠く感じすぐに眠りに落ちてしまう。)
おやすみ(言った通り自分の肩に頭を預けてはすぐに眠りに落ちた相手を見てふっと表情を緩め、愛おしそうに優しく頭を撫でてからちゅっと髪に口付けして。整った顔立ちをしている相手の寝顔をじっと見つめながらこれで寝太郎じゃなかったらすげえモテるんだろうな、なんて考えれば無意識に相手の手を取り指を絡めて。自分は昨日しっかりと普段通りの睡眠をとったので眠気が全くなく眠れそうにないので繋いでない反対の手でスマホを操作し何かを調べ始め、そうこうしている内に少しずつ時間が経過していって)
ん……、玲王
(時間が経てば自然と目が覚めて隣にいる相手のことを見て、寝ている間に繋がれていた手に気が付けば人がいる所は恥ずかしいしバレたら…と言っていたのに良いのかと思いながら振り払うのは勿体無い為そのままにしていて。このまま黙っていれば恐らく相手は自身が起きたことに気が付かないだろうと考え、寝ていたのにも関わらず眠そうな声で相手の名前を呼び。)
お、はよ。そろそろ起こそうかと思ってたとこ(真剣にスマホの画面を眺めていると自分の名前を呼ぶ相手の声が聞こえたのでテーブルにスマホを置き、笑顔でそちらに顔を向ければあと数分で着くのでもう少しで起こそうと思っていたことを伝えて。上着を着ようとしたところで漸く相手の手を恋人繋ぎで握っていることに気づき、先ほどと違って人混みではないにしても電車に乗ってすぐに自分からあんなこと言っておきながらこれはどうなんだと思い「…わ、わり、無意識のうちに繋いでた」と気まずそうにしながら謝り、ゆっくりと手を離しては上着を羽織りスマホをポケットにしまい降りる準備をして)
おはよ、何見てたの?
(自分が声をかけるまで真剣にスマホの画面を見ていたことが何となく気になってしまい、さらっと聞いてみる。浮気を疑っているなどではなく、ただ純粋に気になっているだけであり、まだ眠たいのか大きな欠伸をして。気まずそうに謝りに手を離しされれば言わなきゃ良かったと後悔しながらまた怒られるのは嫌なため手を繋ぐことはやめて。相手が降りる準備をしているのを見ればそれに釣られるように面倒くさいと思いながら上着を着て忘れものはないかとなんとなく周囲を見渡し。)
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