旅路記録：備忘

◯　現時点でのマップ

◯　船内(　314～378　)

囚人労働における機械を運ぶ船。内部は殆ど巨大な機械を運ぶための設備に費やされているため人々の生活する空間は限られている。本来ならば監獄と工場傍泊地の往復で一ヶ月程を予定している筈だが、自動帰還モードに切り替えることで燃料を多量に消費する代わりに短期間での移動を果たした。


◯　工場傍の泊地(　379～382　)
煙突から立ち昇る煤煙が漂う海岸付近。泥と化学物質に塗れた灰色の工場が立ち並び長期間の滞在は労働者の身体に負担を強いる。現在は未だその危険性が認知されておらず、労働者の早死は問題視されていない。


◯　流れ者の居着く港町(　387～477　)
泊地から南下した先にある港町。活気があり商売が盛んだが治安は悪い。独自の自治が発展しており、規律を成り立たせるために要所でルールが存在する。ルールは敢えて明文化されることはなく馴染めない者は淘汰されるのみ。何があっても自己責任の、一見明るく開放的な多様性のある町。


◯　現在地：火山傍の街(　491～　)
火山の近くにある街。鉱泉を売りにしている素朴な集落。活火山らしく偶に小さな噴火を起こしている。住民は火に対する耐性を持っている者が多く家屋の殆どは耐火性能を備えている。尚この耐火性能はあくまで居住場所における火の性質に対応したものであり、それ以外の性質を帯びた火に対しては定かでない。

◯　脱獄／裏

◯　無線機
無線機は時折意図的に電波を乗っ取らせている。電波番号と乗せられる声色、現在地を示すチップに細工を施し、今回の事故の主犯に仕立て上げられている囚人の幾人かに『脱獄の疑い』という判が押されるよう仕向けた。故に爆破事故は『囚人による脱獄の下準備ではないか』と目されておりそれ自体は間違いではないが、目処をつけた人物と警戒態勢を敷く日に誤りがある。実際騒ぎに乗じて杜撰な脱獄を試みた者も居るようであり、実は幾人か船に紛れ込んでいた。


◯　印刷場爆破事故
賭博の場にてブレス抑制素材を破壊する方法の噂を流していた。目的は印刷場で労働を行う爬虫類系統の亜竜種亜人族に刷り込みを行うことであり、幾つかの真実と幾つかの虚偽を混ぜ込んでいる。幾つかの真実は真に枷材を破壊する方法であり、幾つかの虚偽は印刷場という場所で行う行為の指定。枷材を劣化させる為には人魚の涙を用いることが有効であること(真実)に加え、完全に破壊するには印刷場でブレスを極限まで腹に溜め放出すること(虚偽)という1セットの噂が騒ぎの根源にある。


◯　解体作業場
機械解体作業場。いくつかのレーンに分かれており囚人の作業の一つとして割り当てられている。重労働な為囚人間では外れの労働として扱われる作業場であり、皆死んだ目で手を動かしている。ただしその場で扱われるパーツそのものは有用であるため一部の商魂逞しい者やコレクター、技術者等は好き好んで赴く場。無線機に施していた細工もこの場所で盗んだパーツを用いている。


◯　派手、地味
船上での作戦について、派手なものを選べば相手に変装させたうえで船上での銃撃戦を展開することになっていた。狙いは銃火器による音と衝撃を軸に集団パニックを起こさせること。疑心暗鬼に陥らせた船上で乗っ取り基軸を破壊するのが最終的な着地。


◯　船内
船内で眠らせていた諸々の人々についてはいずれ目を覚ます。上記「無線機」で述べた幾人か紛れ込んだ囚人の特徴の一つに茶髪に茶色の瞳の者が存在し、眠らされた人々は視界の端に捉えていた色からその者を主犯として断定した。泊地に着いた昼頃に船内で調査が行われ、リサーチ不足だった彼らは呆気なく捕らえられている。勿論のことながら乗船し脱獄を試みた囚人は監獄へと戻され厳重な警備体制の元重い量刑を課されている。

◯　ジャック・フェルエム／裏

容姿／ホワイトブロンドの短髪を丁寧に梳かしている。前髪は眉に掛かる程度に整えられ、涼し気なアイスブルーの瞳が覗く。直線的な鼻梁と薄い唇は冷たく鋭利な感触を与えるが、僅かに欲の色を滲ませた瞳が顔全体の印象を謎めいた方向へと導いている。大人びるも青年めくも言動次第のよく分からない顔立ち。かなりコロコロ表情を変えるため一見感情が分かりやすいように見える裏、パフォーマンスの一環として表情筋を動かすことも多い。容姿を大事な手段だと考えているためケアを怠ることはなく、常に清潔感を意識して身なりを整えている。均整の取れた体格は生まれ持ってのもので、185cmの長身とも相俟ってそれなりの迫力。

性格／悪戯好きな三枚舌。更に足癖も手癖も悪く、詐欺と窃盗が天職のような根っからの悪党。年齢の割に大人げはなく付け入る隙があれば即座に利用する。露悪的な言動も歯の浮くような甘い台詞も口にするのに躊躇いはなく、目的のためならばどんな手段でも厭わない。ターゲットとしたものに関する執着は強くあの手この手で囲い込もうとする。そういう風に世渡りをしてきたので真っ当な迫り方というものを知らないし、自身はこれでいいのだとも思っている。また人の感情に極度に餓えている節があり、向けられる情がどんなものでもそれが強い感情であれば悦楽を覚える。無関心よりも悪意を貰うほうが喜ぶ性質で、一度狙った獲物はしつこく追い回すたちの悪い輩。一方で生半可な感情では満足できず、並大抵の情では目的を一人に絞ることができない。そもそも向けられたものが温かであればあるほど自身にそぐわない気がして冷めてしまう身勝手な性格。この性質は自身のコントロールの範疇外にあるが、苦悩という形で現れたのは幼少期に数度ほど。今は開き直ったとも言う。開き直った結果の妥協点が余程じゃない限り同じ奴は抱かないという結論で、そこに行き着くまで修羅場を数多く経験している。
基本的な姿勢が今欲しいものを我慢しない、といったもののため必然三大欲求に素直である。わかりやすく表面上に出るのが色欲であり、恐らくは周りからのイメージとして多くを占める筈。総合して傲慢と自分本位の煮凝りのような難のある心柄。

備考／捕まる前の立ち位置は辺境の土地の次期領主。パトロンを数多く持つ画家の息子でもあり、ろくな税収の無い土地の資金源でもあった。ただ親に関して突出した絵の才能があるというよりは副業画家の名目で誑かしを正当化していたという方が正しく、一応領主下にある自身も例に漏れない稼ぎ方をしていた。家系的には父方の親族に悪魔との関わりがあるらしく時々男児に何らかの特徴が現れている。発現の方法は様々だが代を経るに連れ血が薄くなり、現在ではあまり目立った人外の特徴が現れない。今はまだその特徴が現れていないが実は容姿に関する時の流れも緩やか。寿命こそ人と変わらないものの表面上の老化が極めて遅い。
家族構成には折り合いの悪い双子の弟が存在する。肌色以外はそっくりの外見だが性格は全く異なり、そのくせ好みが被るため奥底で敵対関係にある。利害が一致した際は協力関係を結ぶため結局どちらも厄介なことに変わりはない。またこのことについて知ることはないが、家は悪魔との血縁に関するあれこれから爵位を授けられている。名字があるのはそのためでフェルエムの文字列に特段の意味はない。貴族の爵位を授けられたのはかなり最近の話、末端であり権力もあまり持たされていないこじつけでお飾りのもの。既に禁書となっている文献には爵位授与云々について「王家の予言に伝わる厄災への対抗策」と書かれている、が、実際ただの迷信に過ぎない。そんな事情を知らない為自身では己の家を成り上がりの貴族だと思っている。領主教育もサボりがちで、刹那主義のきらいがあるのも相俟って家の存続については軽く受け止めていた。そもそもこのような習慣と職がある時点で前時代的な国に生まれていることは明白、面白みも発展もない生まれの地に愛着がない。
家の方針は束縛と放任の間で揺れていた。何が正妻の子かわからないため扱いに困り、嫡男をどれにするか揉めていたのが裏事情。ただ無意識下はどうあれ本人はそれ程気にしていない。家庭環境を口にする時はそれをダシにして気を引く時であり己のカードの一つだと考えている。
捕まったのは「口説いた相手が権力者の親を持つニンフだったから」。一夜を過ごした彼女にとって純潔は一番大切、当然責任を取ってくれるものと思っていたらしい。純粋な精霊であった彼女に口八丁は通じず、言い訳を重ねる内芋蔓式に過去の罪が洗い出されていった。精霊と自身では一夜の重みが違い過ぎ、また向けられる感情がごく普通の恋情だった為か責任を取りたくない以前に意味がわからなかった、といった経緯も存在する。実際ニンフは最後まで自身を訴えることはせず、牢獄に捕まったのもたまたま彼女の父が訪れて現場を目撃したという偶然の結果から。
監獄内で着ていたスーツは権威付けと目印のためであまり深い意味はない。現在は時と場合によって様々に装いを変える。誰にも言ったことはないものの羽織る上着の内側には拡張収納魔法が施されており、明らかにポケットの体積以上の物が詰め込まれている。本人の意識外にある場合はこの拡張収納の入口が開いてしまうため、睡眠時や昏倒時等には中に仕舞われているものが飛び出てしまいかねなくなる。

旅する時にある程度目安がある方が良いかもな、ってことでいくつか考えた。これ全部を通らなきゃいけないって訳じゃ無いが何となくこういうのがあるって捉えて欲しい。一応西～やや南よりのもんだと思って書いてる。

多分今後もそういうのは増えるし、お前も好きに書け。ああ、それと下に書いたヤツが何か違和感あるとか気に食わねえとかあれば教えてくれ。


───


多様な者を受け入れる世界の掃き溜め
∟監獄
∟工場傍の泊地
∟流れ者の居着く港町
∟（火山傍の街）：現在地

興行の盛んな文化国家
∟象徴になっている時計台
∟国の中央に建てられている劇場
∟最高水準の絵画を集めた美術館
∟老若男女を対象とした遊園施設

湖を囲う観光立国
∟紺碧の湖を囲う中央部
∟珍しい植物の咲き誇る庭園
∟宝石を採掘する鉱山
∟国家の祖とされる獅子の眠る山頂

技術により発展した科学大国
∟脅威の規模を誇る図書館及び博物館
∟至る所に散らばる工房
∟国外には基本的に秘匿されている技術継承のための学院
∟飛行船の離陸場

現在隣国と冷戦状態にある軍事帝国
∟堅牢な城壁に囲われた要塞兼城郭
∟戦死者の眠る広大な墓地
∟海を臨む崖上の漁村

かつて木々が生い茂っていた砂漠
∟かつての遺跡が転がる廃墟
∟長く遠い迷いの一本道
∟荒れ果てた地にある盗賊のねぐら

霧に覆い隠される雨林の大木
∟霧を貫く巨大な大木、内部に集落
∟強風が吹き荒ぶ大地
∟雨の降りしきる地の端にある雲の切れ間

宣教活動に熱心な宗教国家
∟権威を掲げる教会
∟難民と孤児を受け入れる学院

古い慣習に拘る旧態然とした社稷
∟格差の激しい街並みと貴族社会
∟冷たさを保つ洞窟
∟怪物が蔓延るとされる座礁船

諸々纏めてくれてありがとな。この先が楽しみだ。俺から言いてぇ事は特にねぇな。ただ行ってみてぇとこはあるし、幾つか纏まったら俺も追加していく。

さて、そろそろ俺も自分の事について残しておくわ。色々よく分かンねぇ事もあったと思うが、一応この辺を参考にしといてくれ。ついでにそのうち俺が住んでた辺りに行く事もあるだろうから、そこらの事も軽く纏めておいた。この後も何かと追加の情報が出て来る可能性は多分にあるし、その都度訂正やら追加はすると思うが一旦はこれで。よく分からねぇ事とか他に知りてぇ事があったら言ってくれ。

──

〇 鬼

主に東洋に存在する妖怪。鬼の中でも種によって見た目や性質は様々。同じ種の者が集まり各地に集落を作っている。母数が少ないため異なる種族であっても鬼であれば仲間意識を持って接する事が多く、同種には寛容な反面異種族には排他的。一種の選民思想のようなものが根強く残っており、半ば本能的に他種族との利の無い関りを拒む傾向にある。
種によって異なる能力を持ち、それぞれに操る物が火、水、土、風等に分類され、その力の発出法も種もしくは個人によって様々。自身に関しては火を操り発出法は基本的に煙。その他応用して様々な使い方をする。尚自身に関する性質や鬼についての知識は組織に属していた頃字の読める補佐役に書籍や情報を仕入れさせて頭に入れた物であり、幼少期の記憶は朧げにしか残っていない。


〇 故郷

東洋の北東部に位置する集落の生まれ。然程豊かではないものの貧しくも無く、それなりの文明を築き何不自由無く過ごすことのできる平和の象徴のような場所。閉鎖的であれ人間が住む国との交易を通してそれなりに文化は受け入れており、集落の中心部は石畳で整備された異国情緒漂う佇まいの空間があったりと、村と街の混合するような独特な雰囲気を持った集落。刺激的な面白味のある物は無い一方で物騒な事が起きるでもなく、鬼が作る集落の中では比較的?栄している。そのような環境にあるせいか生活する者も基本的にはおおらかで開放的な気風。ただしあくまで仲間内に向ける物であり、他種族の者に対して侮蔑的な思想を抱いているのには変わりない。
集落の者は一様に火を操り、各々の方法で能力を扱う。その火を使い薬を煎じる事で稀有な効果を発揮する薬品を生成する事ができる種族で、どのような効能の物を生成できるか、得意分野は個人によって異なる。
主にその薬を交易品とし、周辺の集落や人間の住む国と遣り取りをして栄えている。あらゆる病、怪我の治療薬や麻酔薬をはじめ、火事を収める薬や火に纏わる災害を防止する薬等呪いのような効果を持つ薬品を扱っており、麻薬や媚薬の類は公には取引していない。



〇 東洋最大の都市

生まれ故郷から一日程かけて移動した場所に位置する。東洋では最も栄えている都市であり、各国との交易も盛ん。故郷も例に漏れず生成した薬品の大部分はこの都市との取引に使っている。
土地そのものの歴史が深く工芸品や宝飾品、その他高級食材や茶葉をはじめとした嗜好品で栄える街。国民の生活水準が高く観光地も各所にあり日々国内外問わず多くの者が出入りする場所。ある意味では雑多な印象を受ける都市でもある。


〇 組織

都市の東側の一角はチャイナタウンと呼ばれ、都市の豊かさの裏で暗躍し街の不純物の一切を受け入れているようなエリアが存在する。その辺りに立ち入らないのは東洋の辺境に住む者でない限り暗黙の了解とされており、非合法物や製造禁止指定物が平気で出回る無秩序な場所。ここでは国の警備部隊も何ら役には立たず、治外法権国家的な赴きがある。
然程広くはないエリアに幾つかの組織が縄張りを持っており、その中でも幅を利かせる組織の本拠地が監獄収容前に過ごしていた場所。本人もよく覚えてはいないが幼少期に両親に連れられ都市にやって来た際、チャイナタウンに迷い込んだ末に人身売買の道具として連れ去られた。その後身の上を知られる事となり、幸か不幸か利用価値を見出され監獄に収容されるまでの間を狭い世界の中で過ごす事となる。
組織内では情報漏洩を防ぐために特有の言語が使われており、基本的にはその言語でやり取りをしていた。連れ去られたのがろくに読み書きを覚えていない頃であった上に自身が余計な情報を得る事を回避する意図もありその後も教わる事は無く、今に至っても文字全般は記号に見え自分の名前を辛うじて認識している程度。


〇 番

鬼が互いの体の任意の部分に特殊な噛み痕を残す事で番になる。一度関係を結べば生涯解消する事はできず、その繋がりは魂が肉体を離れようとも永劫続く強い物と認識されている。鬼は番ができれば互いに部外者からの干渉を受ける事を良しとせず、その許容範囲には個体差があれど親愛の意味でない限りは自身が番以外の者に触れられる事、番が他者に触れる事を嫌う。番が不貞を働いたと見做せば心身に感じるストレスは並の物ではなく、相当精神力が強くない限りは衝動的に自分や番へ危害を加えてしまう場合が多々。番の一挙一動に非常に感情が揺さぶられやすくなる傾向にあり、また番の行方が分からない状態が続くと精神的に不安定になりやすくなる。
不貞を働かれた際にどのような行動に出るかは本人の潜在意識に依るところがあり、自身や番を傷付ける者もいれば他人や物にあたる者も居る。何にせよ不測の事態には災害に近い被害が出る場合もあるが、番ができれば大抵の他者に気が向く事は無い上に周囲もそうと承知しているため集落内でその手の争い事は頻繁に起きる物ではない。
番による噛み痕は種に関係なく鬼であれば互いに認識する事ができ、そのパートナーも判別が可能。この噛み痕に関しては自身に存在する事で精神の安定にも繋がる物であり、番ができたにも関わらず得られない場合心身に何らかの違和感を覚える場合が多い。この状態が長期に亘ると精神の安定が崩れ不調を感じたり抑鬱状態に陥りやすくなる。ただしこれはあくまで自身の認識がそうさせる物であるため、他の何らかの物で代用できる場合もある。
鬼が他種族の者と番になった事例は殆ど無いが、多くの場合番になった以上は他種族であれ同種と見做す者が多い。これには鬼が認識する番の関係の深さが影響している。とは言え誰もが一様に快く受け入れるわけではなく、中には拒絶を示す者やあからさまでないにしろ差別的な意識を持って接する者も居る。

確認と纏めありがとな。興味深かった、楽しませてもらったわ。元々その予定ではあったが益々お前の故郷に行きたくなったな。

ここからは相談だ。お前の国に行くのに海跨ぐ必要あると思うんで、とりあえず飛行場のある国目指す展開にしようと思ってんだがどうだ？一旦そこに落ち着いて仮拠点作るってのも手かと考えてる。
一応断っておくと、俺の目的は今んとこ「お前の指の入れ墨を消す」「お前の故郷を見る」「獄中で飲んだ茶の葉を手に入れる」だな。俺の方はそれを念頭に動いてると思っといてくれ。

それからお前って絵で表現されんの平気か？平気なら大陸の地図やら俺のことやらここに載せる。勿論、抵抗あるなら遠慮なく断れよ。

そりゃ何より。話進めてるうちに分かンねぇとことか出てきたらいつでも声掛けてくれ。

そうだな、異論は無い。仮拠点作ンのも賛成だ。
…お前の行動原理が俺にあるのは気分が良いな。茶葉まで手に入れてくれる気で居ンのか。全く大した甲斐性だ。何処にしたって俺はお前に着いていくし、合わせるよ。こっちからあんま案が出せなくて悪いな。何せそういうのを事前に考えンのがあんまり得意じゃねぇモンで、話を進めるうちに何かあったら声掛ける。

それと絵にしてくれて構わねぇよ。寧ろ大陸の地図は可視化してくれンならありがてぇな。
お前の姿に関しては任せる。ってのもお前を見てみたい気はあるが、俺はお前の表情やら姿形を想像すんのも嫌いじゃねぇからな。あァ、別に俺の想像とお前の実際の姿が掛け離れてた所で俺がお前を好きな事は一切変わらねぇからそこは誤解しないでくれ。

まずはこっちの返事が大分遅くなったことを謝るわ。それから下の返事に全部返す必要はないってのをまず前置きとして並べとくぜ。

監獄の時から俺の行動原理はお前にあるよ。意外と尽くすタイプだってのは身を持って知っただろ？
展開については俺がアレコレ先走ってるだけだから気にすることじゃない。お前と旅が出来るだけで楽しいしな。まあでもお前が言うように何かあったら遠慮なく声掛けてくれ。

こっから下は今いる大陸の大まかな地図と俺の姿絵だ。どっちも別に確認する必要はねえけど自己満足ってことで残すな。一応だが姿に関しちゃ俺が描いたから、著作権云々についてはクリアってことを断っておく。見なくても良いが、何か問題があって閲覧できないとかあれば教えてくれ。
それと気遣いをどうも。俺もお前が好きだということだけ伝えるよ。

○ 方角：西南西 大陸地図
○ 現在地：向かって右の大陸端：Dekyurtの南西部
https://d.kuku.lu/hyfnv6rjr

○ 自画像：姿絵
https://d.kuku.lu/fk6j2wexz

俺の方こそ遅くなって悪い、色々勘違いしてて返事が来てねぇモンだと思ってた。
それで申し訳ねぇんだが、お前が描いてくれたモンが見れなくなっちまってるンで可能ならもう一回見せて欲しい。手間かけて悪いな。

あとお言葉に甘えて一旦返事は省略させてもらう。…けど、俺もお前のお陰で毎日最高に楽しませてもらってる、って事だけは言っとく。

ならお互い不問ってことで手打ちにしてくれると有り難いな。んでもう一回載せんのは全然手間じゃねえんだけど、幾つか聞きたいことがあるからついでに下確認してくれ。

①上で使ったアップローダーはどの道期限が切れるんで、どっか保管サイトみてえなの作るかと思ってんだけど構わないか。一応規約に目を通して、「話題提供のためにURLを貼る程度は問題無い」ってのは確認済みだ。

②今後の展開でサブキャラクターを動かしても平気か？平気なら此処にこういう奴ってのを載せるし、嫌ならこれまで通り没個性のNPCにする。

③最後にこれは蛇足に過ぎねえから断ってもらって良いんだが、お前のことも描いていいか。

以上だな。…そんで最高の褒め言葉をありがとう、楽しませてもらってんのは俺もだよ。

あァ、そうしてくれると俺も有難いよ。こっちの返事に関しては俺も今ンとこスローペースでやらせてもらってるし、お互い余裕がある時に臨機応変にって感じで良いとは思ってるしな。

で、お前からの提案だけど。
まず①に関しては此処の規約に引っ掛からねぇなら俺は構わねぇよ。寧ろ残しといてくれンならそっちの方が助かる。

②もお前の好きなようにやってくれて構わねぇが、あんま人数増えてお前自身が俺に割く時間が減ったり会えなくなるのは嫌だな。
それと俺も同じようにサブのやつを動かす余裕があるかと言ったら何とも言えねぇとこだ。時間はあっても頭の容量が少ねぇからな。同時に複数のやつを動かすのが得意じゃねぇ。だからお前に任せる形になっちまう可能性が高いが、それでも良いならちゃんとしたサブのやつを作ってくれて構わない。一時的なモンなら俺も多少は動かせそうだから、必要があったり俺の気が変わったら声掛けさせてもらうかもしれねぇって事だけ言っとく。
あと、できればサブのキャラクターはお前の雰囲気とかけ離れすぎてねぇ方が有難い。すぐ泣く奴とかあまりにも精神年齢が低いとか、お前と丸っきり正反対の奴だと俺が勝手にギャップに違和感感じちまうかもしれねぇなと思ってさ。…それと、俺の一番はお前でお前の一番は俺だ。その辺りは大前提として逸脱させないでくれ。言うまでもねぇと思うが。好きにしろって割に色々言っちまって悪いな。

あとは③だが、お前が描きてぇなら描いてくれて構わない。寧ろンな贅沢な思いして良いのか、って感じだな。お前が暇な時にでも、気が向いたら頼むよ。

返事ありがとな。とりあえず①③は確認が取れたってことで、②についてだけ返しとく。
②について俺の返事だが、サブキャラクターを動かしたいというよりは今後やりたい展開で必要そうな奴が要るって感じなんだ。だからあくまで主軸は俺とお前だし、お前にサブキャラクターを動かせと強制するつもりもないよ。

んで懸念事項についても承知した。多分そんな事にならないとは思うが、お前の懸念も尤もだし上の『やりたい展開』と合わせてのキャラクター像を下に書いておく。展開含め、気に食わなかったら遠慮なく駄目って言ってくれ。

○ 展開想定：入れ墨を消す
そう簡単にお前の指のヤツは消せないと思うから、まず情報を集めたい。その為に俺達とお前の出身地を繋ぐパイプ役が欲しいし、技術を持ってるやつが欲しい。

○ 想定：雲緋（ユンフェイ）
容姿／黒髪を後ろで一つに括っている。長い前髪に隠れる両目の目尻には朱色が刷かれており元々の吊り目を強調する。両耳には朱雀の紋様が彫り込まれたフープピアス。黒地に巨大な炎が縫い込まれた長袍を着ており、服に隠れている大部分に鳥、炎、漢字など無節操な入れ墨が施されている。180cmの身長だがブーツで底上げしている為、外見上は+3cm。
性格／常に無表情だが感情が無いわけではなくむしろ喜怒哀楽が豊かな類。率直な物言いを好み時にはそれが過ぎて無遠慮となる。
備考／タトゥースタジオを営む彫り師。一人称は我（わたし）、二人称はお前。


○ 展開想定：自身の兄弟と取り合う
好みが似通ってるってのを前に言ったと思うが、それを踏まえた上でお前を取り合う展開がしたい。取り合うというかまあ、俺の兄弟が一方的にお前にちょっかいを掛けるみてえなの。

○ 想定：ジュード・フェルエム
容姿／コバルトブルーの瞳にプラチナブロンドの髪色。褐色肌にふわふわとした短髪で、顔立ちと体格は兄に瓜二つ。度の入っていない黒縁の太い眼鏡を常に掛けており、着やすくシンプルな服装を好む。身長は185cm。
性格／一言で表すならば無気力。全体的な挙動が緩慢で無害そうな雰囲気があるが、無意識下では計算高い。人との距離感は近く意図せずして兄の犯罪に加担する場合があった。本人に自覚はあまり無く、巻き込んできた兄との折り合いは悪い。好みも被るため若干敵対気味。だが兄同様兄弟と呼ぶ血縁は双子のジャックしか居らず、その他の異母兄弟は兄弟と見做していない。
備考／一人称は俺、二人称はあんた。

…あァ、なるほどな。必要な分には構わねぇよ。…悪いな、別に強制される可能性は考えてなかったが、どうもお前に展開の事とか色々と丸投げにしてるような感じがしちまってさ。勿論お前がそんな風に考えてねぇのも理解してはいる、って前提でな。

事前に諸々共有してくれてありがとな、助かるよ。展開もキャラクターについても特に気になる事は無い。俺もお前の親族には興味があったから、お目に掛かれンのが楽しみだな。
それとこの先の展開もお前の事だから色々考えてるかもしれねぇけど、何かあったら声かけてくれ。0から考えンのはそこまで得意じゃねぇが、素材があればそれなりに膨らませる事はできるからな。

そんな意識を持たせちまってたか、すまん。一応お前の言う通り、丸投げされてる意識はないってことを弁解しておく。むしろ楽しませてもらってると思ってるよ。…どうも俺は先走りがちなんで、少し止まってほしいだとか待ってほしいだとか言ってくれれば助かる。
そんでこれは意識から抜けてたんだが、もしお前がストーリーよりも会話を重視したいとかあれば言え。元々の場所がそんな感じだったからな。

…素材ね。やろうとしてる事を事前に伝えたほうが良いか？まあとは言ってもその場の思いつきに過ぎないモンもあるから、全部ってわけじゃねえけど。
ついでに素材ってのはどこまで指すもんか教えてくれると有り難い。色々聞いて悪いな、面倒だろうが擦り合わせってことでよろしく頼む。

謝らなくて良い、そういう性格なんだ。それと、別にお前が先走ってるとも思った事はねぇよ。ストーリー進めてくれて感謝してる。寧ろ俺はそっちのがあんまり得意じゃねぇし、お前と遣り取りしてるとあまりにも楽だから色々心配になったってとこもあるんだ。
まあそういうわけで、今まで通りストーリー重視でも俺は一向に構わない。お前の世界観やら出来上がってくストーリーが俺もすげぇ好きだからな。こういうストーリーがある進め方は不慣れで色々迷惑かける事はあるかもしれねぇけど、俺の方は今ンとこ何の不満も無い。

いや、お前の方で色々決まってンなら別に良い。そっちのが楽しそうだし、まあ俺が予定外の事やらかしてもお前は何とかできるだろ。
あと素材って言ったのには特に意味はねぇ。何か展開に迷ってるとか、決めンのに骨が折れる事があったら何でも言って欲しいって話だ。お前の中で特に迷いなく進められてンなら俺はそれに合わせるし、お前にも楽しんでもらえるようにする。…って感じで答えになってるか？

さて、大分待たせたがとりあえず全部承知したってことで返事を省略させてもらう。礼だけは言っておこうか、遣り取りしてくれてありがとよ。
それと最後の答えはYESだ。十分答えになってる。俺の方でなんか抜けてる所があればまた頼む。

それと、前言ってた備忘用ログについてだな。いろいろ試した結果ようやく出来たからURLを乗せておく。なんか問題が起こって入れないとかありゃ言ってくれ。

https://travelrecord.hatenadiary.com/entry/2023/12/13/015029

礼言われる程の事じゃねぇよ。これからも何かあったら声掛けてくれ。俺もそうするし。

それと色々ありがとな。特に問題無く見れたぜ。お前の才能に惚れ惚れするよ、流石としか言いようがねぇな。こういうのは初めてだったってのを抜きにしてもすげぇ嬉しかった。お前の姿も見れた事だしな。ありがとう。

見られたなら良かったよ。礼を言わなきゃなんねえのはこっちだな、ってのは伝えさせてくれ。

それからこれも伝えとかなきゃいけないんだが、これから忙しくなるんでレス頻度が減る。返せねえ日があるかもしれないが了承しといてくれると助かる。わかんねえこととか聞きたいことがあれば聞いてくれ。

あァ、了解。まあこればっかりは俺がどんだけ駄々捏ねてもどうしようもねぇしな。大人しく待っててやるよ。体調崩さねぇようにな。

◯　雲緋：ユンフェイ　詳細
目的：組織の穿つタトゥーの手法を手に入れる。
この世に存在するすべてのタトゥー技術を手に入れることを人生の目標としている男。服で隠れる範囲に彫られている図柄は全て自身の手による。滅びた不死鳥が住んでいた山麓の出身で、行動の原理の大半がそこに由来する。
対外的に出す名前は公的なものではなく自称かつ通称。

組織との関係：客として訪れる者の中に組織関係者が混じっている。もともと裏社会における医療関係の仕事をしていたため、必然的に取引先となっていた。外部の者の為悪用禁止の観点から入れ墨を入れることは許可されておらず、墨入れ技術も伝えられていない。単に外科手術の出来る技術者と見做されていただけ。
今回メルティラリア・ガーデン付近に居たのはタトゥー用染料を手に入れる為。紹の事は脱走の噂を聞いていたためカマをかけた。もし本当にそうなら、特殊な入れ方で彫られている組織の入れ墨を研究させてもらおうと思っている。断られるか逃げられれば情報を糧にし組織の取引材料にするつもりで居た為、味方か敵かで言えば敵寄り。