乙種七類型調査隔離　──番、〆

( 憮然とした面持ちはそのままに視線の合わない相手の顔を覗き込み / 当然のように答えるとそのまま唇を啄み )お前が俺を好き勝手した分俺に好き勝手されれば良いンだよ。

…お前の好き勝手ってのはなんなんだよ。( 諦めたように息を吐くと屈んだまま唇を食み返して / 頬に手を添えて唇を触れ合わせたまま問い掛け )

( 唇を食まれれば頬を緩め / 掌へ頬を擦り寄せるように首を傾げ / 問い掛けへ答える事は無く両腕を相手の首元へ絡めると幾度か繰り返し唇を食み )

( 甘えてくるような可愛らしい仕草に思わず目元を弛ませて / 抱き合って触れ合う行為に欲が擡げない筈が無いものの苦々しい顔で脳裏から押し逃し / 相手が満足するまではそのままにさせるつもりで腰に片腕を回して支え )

( 暫く唇を啄むだけの緩い触れ合いを楽しんだ後離れ / 相手の首元へ腕を回したまま告げ )…ベッド戻る。

…そうかよ、オヒメサマ。( 首に回された手はそのままに抱き上げて / 扉を開け無心で相手の身体を拭いて着替えさせ / 自身も同様に着替え終えると再び相手の身体を抱き上げてベッドへと運び下ろして )

( 相手からの呼称は些か納得が行かず片眉を上げるも特に言及する事は無く / 甲斐甲斐しく世話を焼く相手の様子を眺めながら大人しく着替え終え / 抱き上げられれば相手の首元へ再度腕を回しベッドに下ろされると首に回した腕を引き寄せ )

んだよ、おねだりか？( 引き寄せられれば特に抵抗することなく顔を近付け / 勢いのまま再び唇を重ねて幾度か下唇を食み )

ん、( 短く肯定を示す声を漏らすと機嫌良さそうに頬を緩め / 唇を触れ合わせたまま呟き )…髪乾かして。

……、( 言葉を発することはなくとも相手の言葉に従うつもりではあるようで、相手の背に回ると後ろから抱く形で腰を下ろし / サイドの机に置かれていたブラシを手に取ると丁寧な手付きで梳かし始めて )

( 髪を梳かされる感触が心地良く目を伏せ / ゆっくりと体を捩ると横を向くように体勢を変え、相手の肩口に顔を埋め )

( 肩に感じる熱に何となく野良猫を手懐けたような気になると片手で相手の頭を撫で / 乾かし終えては腰に片腕を回しとんとんと叩いて )…終わりだ。

( 腰を叩かれる感覚と聞こえた声に相も変わらず相手の方へ凭れたまま短かく要求を口にし )…横ンなる。

( 無言で相手の身体をベッドに横たえると自身もその横に潜り込み / 背に手を回して抱き寄せ目を閉じて )

( 未だ気怠さはありながら体の痛みや思うように動かない感覚が徐々に気にならなくなる中相手の手に身を任せベッドに横になり / 当然のように隣に寝そべる相手に満足げに目を細め / 抱き寄せられるまま首元へ顔を埋めると首筋へ唇を触れさせながら問い )…何でさっきから黙ってンだよ。

お前を襲わねえように気ィ張ってんだよ。…言わせんな、( 首筋の感覚に薄っすらと目を開けて / 抗議を示すように相手の身体を強く抱きしめて )

…俺の言う事聞いてるだけみてぇだろ。( 予想していなかった返答に片眉を上げ / 体に回る腕に力が込められると僅かに顔を離し宥めるように顎の下を人差し指で擽り / 些か不満げな声色で告げ )

…全く我儘な番サマだな。何がお望みなんだよ、( 顎下の感触に僅かに目を細めて / 自身の行いは全て棚に上げて肩を竦め / 軽く口づけると唇を触れ合わせたまま問い掛け )

お前に好きだって言われたい。( 唇が触れ合えば目を細め / 幾度か唇を食むと口元に笑みを浮かべて至極素直に強請り )

……、( 思いも寄らない相手の言葉に束の間言葉を詰まらせ / 直ぐに愛しげに眉を下げると鼻先を摺り合わせ蕩けたような声で囁き )好きだよ、可愛い俺の紹。