安藤継彦 2023-10-03 00:07:42 |
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…どうだか。未だ2時間未満の付き合いだかンな。新生児の頃に一度会ったきりだし、俺の事は覚えちゃいねぇだろうよ。なあ?( 揶揄交じりの問い掛けに緩慢な仕草で首を横に振り否定の旨を伝えては声のトーン落とし面には微苦笑を湛え / 健やかな寝息を立てる小さな命に意図せず慈愛の色を包容した声音で夢の中の乳幼児へ語り掛け )わお、自己申請して来た。ン、そうだなァ…粗方間違っちゃいねぇのが腹立たしい。んや、まだこの歳なンだけどな。せめて「お兄さん」で留めといてくれよ。…、……ツグさんが父親か( 冗談粧し軽口で応じ乍らも椅子の背に体重を預け、巡らせる思考は父親の役目を負う恋仲の姿 / 彼の年齢上子供が居ても何ら問題は無いが上手く姿を形作れず、其方を一瞥するも首を傾げ自然と眉間に皺を拵えて )あったよ、すげぇ苦戦したもんなァ桃。大好きなパパママから引き剥がし、…だと語弊があるな…?( 向けられた視線と言葉端に反応示しアイスコーヒー呷り眺めては、余りに平和な夏日に仄かに相好を崩し / 彼の思惑は露知らず頭上に疑問符を浮かばせ見詰め返し )
──…何だっけ、小児時は健忘が激しいから記憶しないんだったか。…可愛がられた記憶なんて幾らでも残しておいて良さそうなのに、人間のメカニズムに不便を覚えるというか… (一瞬目の端に彼を収めると記憶を引き出すように数秒目を閉じては開き、独り言めいて / 自らでは引き出せないであろう幼子へ向ける音色が三半規管を揺らしたなら頬の緩む初動を感じて自身の顎のラインに片手を添えてどうにか抑えようとして )…そうだね、…とりあえず僕だけの『お兄さん』でいて欲しいな?…なんだ、隠し子とかはいないぞ?(椅子に静かに着座し直しながら残りのアイスコーヒーを煽り、一息置いた後に惚気と冗談半々に軽やかに微笑して)…愛が深い証拠かな。…羨ましい、…なんて幼子に思うことでも無いか。…と、…おや。噂をすればというか何というか…戻ってきたんじゃない?(西陽が夕焼け色を灯す頃合いになり、遠目に見えるのは自身では縁遠い大量買いに秀でた某スーパーの袋を持った夫婦の姿を目線で指して彼へと問い掛け / 其の儘少しの挨拶と談話を済ませたなら現地で解散したのち、彼とのんびり夕飯の買い出しにでも出向く相談をするのだろう / 〆)
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