人間に恋した吸血鬼

お、おい！なに、バラしてんだよ！(驚き、大輝の口を塞ぐが、言ったあとでは無意味な行動で)

んー！(相手に口を塞がれると、離してと言いたげに相手の手をぺちぺちと叩き。友人は吸血鬼と聞き、｢あ、そ、そうなんだ…｣とあからさまに逃げようとしていて)

引かれてるじゃねーかよ。友達なくすぞ(相手の耳元で静かに話し)

いい奴なのに…(吸血鬼と言うだけで引かれると残念そうにしゅんとして)

て言うか、本気にしてないかもしれないし、冗談って事にしておけよ(耳元で囁きかけて)

っ…わかったから、離れて(なんだか相手に囁かれると、恥ずかしくなり、少し頬を赤らめながら離れてと言うと、「冗談だよ、日光アレルギーなだけの人間」と言い)

(離れてと言われ、少しムスッとしながら相手から離れ)

「…えっと、レオさん、だっけ？
大輝、鈍感なとこあるし、大変かもしれねぇけど頑張れよ」(自分や相手の反応を見て、友人は相手にそう言い、自分は「鈍感じゃねぇし！つか、勝手に変なこと吹き込むな！」と言い返していて)

大変？大変なのは大輝の方だと思うぞ？(自分のような人外に好かれた事を言っているらしく)

…え、吸血鬼を見た？(友人はため息をついたが、ふと思い出したように、さっき吸血鬼を見たと聞き、不思議そうにしては相手の方を見て、「レオみたいな感じだった？」と聞くとマントを纏っており、いかにもな吸血鬼という格好だったと聞き、誰だろうと考えて)

おい、お前！それどこで見たんだ(同類が居たと聞けば、言ったやつの胸倉を掴んで問いただし)

「か、カフェだよ、大学の。すぐそこにある」(友人は相手に胸ぐらを掴まれ、恐怖のようなものを感じつつ、大学にあるカフェで見たと伝えて、「レオ、やめなよ！その吸血鬼が悪いやつかわかんねぇだろ？！」と言って相手を離させようとして)

(答えた相手を離すと、そのカフェに向かおうとして)
悪い奴か分かんねぇから確かめに行くんだろ

わかったよ、ほら行くぞ！(相手の様子を見ては、そう言ってカフェに連れていき。そのカフェには友人の言った通り、マントを纏ったいかにもな吸血鬼がおり、その吸血鬼は自分の方に来ては、首筋を噛もうとしてきて)

(噛みつこうとした、吸血鬼の腕を掴み睨み付け)
おい、なに勝手に噛みつこうとしてんだよ

レオ…！(吸血鬼から距離を取ると、相手に抱きついて、「お、俺の血なんか、美味くないぞ！」と吸血鬼に言うと、吸血鬼はイラついたように舌打ちをして、「同族ならわかるだろ、こっちは飢えてんだよ」と言い)

だったら、他の人間にしろよ。人間なんて、そこら辺にうじゃうじゃ居るだろ。それとも、戦うか？(大輝から引き剥がして)

「美味そうな奴の血でも飲もんでやろうかと思ってたところに、いい匂いさせたそいつが来たんだ、仕方ねぇだろ」(吸血鬼はそう話すも、苛立っており)

こいつは、俺のもんだ。誰であろうと手をだすなら差し違えても、ぶっ殺す(大輝と吸血鬼の間に入って睨みつけ)

おい、殺すなんて言ったらダメだろ(相手がぶっ殺すと言うと、注意するように言っては、吸血鬼にトマトジュースを一パック差し出すと、 「腹減ってるんだろ？血はあげられないけど、代わりにこれあげるからさ」と言い)