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No.2
by 百色眼鏡 2023-09-20 19:24:35
「 シャノン・ベルとデルタの鏡 」
シャノン・ベルは失敗作のデルタ・コピー。元々はデルタの鏡の警備員として生み出されたものの、記憶の埋込が上手く行かず自身がデルタ・コピーという自覚がある。体格が良いのはそのせいであり、いくら不摂生な生活をしようとも完成された肉体が揺らぐことはない。
生まれた当初からデルタ・コピーであることを自覚していたため混乱が見られ、デルタの鏡のメインシステムから密かに処分命令が下っていた。何の皮肉か己に課せられた身体能力のお陰で逃げ果せたものの、未だ処分対象であることは確かである。
失敗作と判断され命を狙われるようになって以降は自身が生き残るためにデルタの鏡についての情報を集めていた。その結果、偶然にも「デルタの鏡」の情報処理システムが何かに侵されていることを知る。エンジニアの手を介さないそれはある種のウィルスが関係しているものであり、少しずつ侵食するそれはデルタ・コピーを通し徐々に世界に侵食している。デルタ・コピーの暴走はこのためであり、シャノン・ベルがデルタの鏡を破壊しなくてもいずれは起こる現象であった。
デルタの鏡を破壊したのは物語開始より少し前。デルタの鏡に侵入したウィルスの力を逆に利用し、自身の生体反応を誤魔化すことに成功したためである。破壊後は辛うじて制御を侵されていなかったデルタの鏡の一部を持ち出したものの、準備が足りず地下トンネルの奥深くに隠すことしかできなかった。