匿名さん 2023-09-17 18:45:34 |
通報 |
…小さい頃?
すまないが、それは何年前の事だったか聞いてもいいか?
(彼女の言葉に少し引っかかることがあったのか、その出来事がいつの事かを聞いて。もし、10年前の事だったら自分が助けられた事と重なる)
……10年前?
狼の子供と言ったな、その時の狼の姿などを覚えているか
(ずっと探していたかもしれない少女を見つけたかもしれないという興奮で、質問責めにしてしまって)
えっと…黒い毛並みに赤い目をしてたような。
昔のことなのでそれほどまで記憶がはっきりしていないんですが。足を怪我していて、助けようと近付いたときに最初威嚇されて噛まれたんですよね。薄らと右手にまだ傷跡があるんです。でもその後心を許してくれて。森に帰って行っちゃったけど、元気にしてるかなぁ。…ふふ、ごめんなさい。色々思い出しちゃって。
( 昔の記憶をどんどんと辿るように話をしていき。その途中で思い出したかのように自分の右手の甲にある傷跡を見つめて。)
黒の毛並みに赤い目
…………本当にすまなかった
(彼女の口から紡がれる見た目は全て、自分に当てはまるもので。小さい時の自分は警戒心ばっか育って、言葉で訴えることもできなかったため、自分の持っている牙で対抗することしか出来なかった。彼女の肌に着いた傷に対して、深く頭を下げて謝罪をして。)
恐らくあなたが言っていた狼の少年は俺だ
俺も幼少の頃、同じ記憶を持っている
(頭はまだ上げないまま、自分の過去を話し始めて。忘れかけていた記憶を手繰りながら、怪我させてしまったことを謝罪して。それと同時に、記憶の中の彼女に会えたことに嬉しく思う自分がいることに戸惑って)
あのときの…?
…よかった!あれからどうしているのか心配していたの。
また会えて嬉しい。
( あのときの小さな狼が彼だとは。誰が想像できようか。段々と込み上げてくる感動に、徐々に嬉しそうな表情に変わればにこにこと笑って。)
そうだ、ずっと探していた
(嬉しそうな顔をする彼女を思わず抱きしめてしまって。顔には出ないものの、感動に似た嬉しさを抱えているようで。大きな体の自分の中に収まった彼女に、俺も嬉しいと伝えて)
…!
( 腕の中に包み込まれると顔を赤くし。まさか自分のことを探していたとは夢にも思わず。相手の背中にそっと腕を回すとやんわりと抱き締め返して。)
探してたの?
ずっと探していた、
その為に沢山の所を回ったがどこにも見つからなくて諦めかけていたが、本当に居たんだな
(ぽつりぽつりとゆっくり自分の感情を零していく。もうこの世界には彼女はいないのかも知れないと思った時期もあったが、見つかってよかったとさらに彼女を抱きしめて)
…そんなに探してくれていたなんて。
そういえば、名前、聞いてなかった。
( まさかそれ程までだとはと驚くも、抱きしめる腕の強さに本気度が伝わり感動して。少し相手から離れ顔を見ると、そういえば名前を聞いていなかったことに気づき。 )
俺の名前はエドゥアール・ヴェルデ、長いからヴェルでいい
(このまま連れ去ってしまいたいという感情を抑えて。彼女から離れて、自分の自己紹介をして。自分の身分を明かすにはまだ早いと判断して黙っていて)
そう言われると少し照れくさいな
(自分の名前を褒められたことなんてなく、気恥ずかしくなって頬をかいて。まだ話したいと思ったが、流石に引き止めるのは悪いと感じフードをかぶり直して去ろうとして)
ねぇ、ヴェル!
……帰っちゃうの?
( 先程の話の通りであれば彼はこの街を出て行ってしまうという。寂しそうな表情を浮かべ、相手を引き留めて。)
ああ、もう帰らなければいけない
…本当は、まだここに居たいのだが
(心の底から名残惜しそうな顔をして、彼女の白く小さい手を握って。「またここに戻ってくると約束する」と、取った手の甲に口付けをして)
わ、わかった。
次会ったらもっと話そうね…?
( 手の甲に口付けられると、思わず顔を真っ赤にして。約束をしてくれたからまた会えるという希望ができ、少しだけ笑顔になり。)
次は時間を作ってくる、それまで待っていて欲しい
(彼女の手から口を離し、目を真っ直ぐ見て約束をして。真っ赤になった彼女の顔さえ、愛しく思えてこちらも少し頬を染めてしまって)
トピック検索 |