斎藤 悠介 2023-09-13 21:51:55 |
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( / ご心配をお掛けしてすみません!ですよね…うちの所もなのですが先週から急に恐ろしく流行ってまして…ワクチン接種済なのにその波に飲まれてしまいました、背後様もお気をつけ下さい…!急かされたという感じでは無く、待ってて下さって嬉しい気持ちでいっぱいです。
では、高校時代のイベント事ももう受験くらいですし卒業させ時間を過ぎさせて、丁度悠介が二十歳の2年後、今くらいの時期での再スタートでどうでしょう?お互いあの日から連絡も取っていない、顔も合わせていない感じで再会みたいな…。背後様がまだ高校時代のしたいイベントがあれば高校時代のままでも! )
(/こちらも気を付けます!また無理せず!よろしくお願いします。
そうですね!高校時代のイベントはもう結構やったので、大人編にいきましょうか。唯織は大人なのでそんなに変わることはないかなと思うのですが、悠介くんは雰囲気も含め少し変わっていたらいいな、なんて思います!
再会はどんな場面にしましょうかね!街で偶然会う。どちらかが見かけて話しかけにいく、もしくは以前あったような本屋でばったり鉢合わせるなど?離れていた分、かなり好きが加速しそうですね。)
( / そちらもご無理だけはなさらず…!よろしくお願いします!
では、大人編で!身長はちょっと伸ばして性格も少し大人びさせようと思ってるのですが他にこうなってたらいいなという希望はありますかね?
再会場面ですが、思い出の場所(高台or紅葉の湖)か夜の街で唯織さんが絡まれている所を助けるか偶然会うかだなんて考えています。確かに好きが加速しそうですし、悠介は唯織さん大好きなまま道を逸れて大人になっているので執着心が凄くなりそうです…笑 )
(/あとは特に希望はないのでそれでお願いします。考えただけでも悠介くんが素敵すぎて、きっと唯織も再び惚れそうですね。あ、勿論唯織もあれからずっと悠介くんのことは好きなので。
高台も素敵なのですが、絡まれてるところを助けてもらうの方が展開しやすいかなと思いますのでそちらの流れでいいでしょうか?よければ、こちらから文出そうと思います!)
( / 畏まりました!
それは嬉しい限りです…!悠介には大人の余裕を持たせようと思っているのですが唯織さんを目の前にしたら即デレしそう…気をしっかり持たせねば。
では絡まれている方の再会でお願い致します!先レス助かります。よろしくお願いします! )
───
( あれから2年間。ふとした瞬間に思い出す彼のこと。距離をとってからというもの連絡をとることも、会うこともなくこれだけの月日が流れてしまった。勿論こちらから連絡をしようと思ったこともあったが、何か気まずいものがあり。もう彼は自分のことは忘れてしまったかもと思いつつも僅かな希望を抱き、スマホの画面から連絡先を見つけてはこうやって思い悩む様に自分が未だに彼のことが好きなのだと思い知らされる。
珍しく職場の飲み会があり参加をした帰り道。他の同僚よりも先に店を出たことがいけなかったのか、2人の男性に絡まれてしまった。迷惑そうな表情を示しつつ丁寧な言葉で断りを入れたのだが、一向に前から退いてくれる気配がない。どうしたものかと困っていると掴まれた右手。)
「いいじゃん、お兄さん1人でしょ?一緒に飲みに行こうって」
…いや、だから無理です、離してください。
────
( 数センチ伸びた背丈、羽織るスーツや身に付ける物は2年前よりも落ち着いて、日々双眸に映るのは現実の裏を煮詰めたような生臭い景色。絵画に興味を持って目を輝かしていたのが懐かしい。未だに夢に出てくる愛おしい彼への唯一の繋がりであるスマホは捨てられぬまま、距離を取ったあの日から学校へも行かなくなり、初めて学業で家の力を使って全てを解決し卒業をした。その後はずるずると堕ちていく様子に親は心配したが、今では皮肉にも界隈では知らぬ人が居ないほどに立派なもので。
この街に来たのは久々だ。偶然隣町で取引があって懐かしさから足を踏み入れてしまった。賑やかな夜の街の光は今では落ち着くもので、煙草を片手に肩掛けたコートが靡くまま歩いていれば目の前で揉め事、とも言えないが宜しくない雰囲気の3人が目に入る。二人の男の顔は見えない、絡まれている側も彼らに被っていて見えず、いつもなら無視するがここは一応自分の組の管轄で、考えたくもないが馬鹿な組員が一般人に絡んでいる可能性もあると思い近付くと彼を掴んでいた男の手首を空いている方の手で掴んでから先ずは男達の顔を確認しつつ煙草をゆるりと一吸いし )
何してんの、揉め事?
「あ?なに…、!」
「おい!やべえって。」
( 急に掴まれた腕に明らかに不機嫌そうな声でその人物を見る。しかしその後に言葉は続かず、目の前の見知った人物に顔面は青ざめていくばかりで。この辺りに居座る者なら彼の顔を知らない者はいない。)
─!
もしかして…、悠介くん…?
( 止めに入ってくれた男性。少しばかり自分よりも背の高い後ろ姿はどこか見たことがある感じがして。さらに聞き馴染みのある声に、もしかしなくても、と鼓動は高鳴っていく。口から出た声は僅かに震えているのを自分でも感じて、一息吸ってから彼の名前を。顔をしっかり見ているわけではないし、確証は薄いのだが、自分の勘がそう言っていて。)
この辺でおいたすんのはやめとこうな?怖いお兄さんが来るぞ。
( 組の者では無いがこちらの顔を知っている感じその辺のチンピラだろうか、牙を向けてこない限りは相手にする気も無く軽く微笑んで煙を吐きながら手を離すと興味を無くして絡まれている側の顔も見ずにその場を後にしようとするが夢に見る程に何度も何度も心底求めた愛おしい彼の声に動きを止める。黒く染まった自分が胸の奥にしまい込み忘れようとした甘く、幸せな時代に焦がれた感情からくる幻聴か。ゆっくり振り返ると目に映る彼の姿が夢でも幻聴でも無いと訴えてくる。一気に速まる心音が脳にやけに響いて、それとは逆に冷静になれと指示を出す。灰が落ちそうな煙草を胸ポケットから出した携帯灰皿へ入れて火種を揉み消すと緩やかに目を細めて )
……─久しぶり、唯織さん。元気にしてた?
う、ん。元気だよ。
悠介くんは?
( 振り返る瞬間はまるでスローモーションになったかのような感覚。少しばかり雰囲気の違った、大人びた彼の姿に何か溢れるかものがあるがグッと堪えて。思ったよりもあっさりとした彼の言葉には、本当は"今までどうしていたのか"、"どうして連絡をくれなかったのか"とか、色々聞きたいことが頭の中を巡るが、一先ず落ち着いてその言葉に返事を。本当にこれは夢では無いのだろうか。未だに信じられない気持ちと高揚感に胸が張り裂けそうで。)
俺も元気。
こんな時間に一人で何してるの、最近この辺物騒だから結構危ないと思うんだけど…って飲み会かなんかか。今日は歩き?柄悪いのがいない所まで送るよ。
( 良い意味であの頃と変わらない、懐かしく愛おしい彼。今すぐにでも抱き締めて、離れていた時間を埋めたいがそんな事が出来たらとうの昔にそうしていただろう。返答に軽く微笑むと場に居た理由を聞こうとするが此処は飲み屋街、話している間にも近くの居酒屋から酔っ払いが出てきて上機嫌に大声で語り合っている。それを見て彼の背中に手を添えればゆっくりと歩き出して )
そっか。よかった。
職場の飲み会で。って言っても全然飲んでないから大丈夫なんだけど、物騒なのは抜けてたな…。ごめん、ありがとう。
( 色々思うことはあるが、兎にも角にも彼がこうやって元気でいることにひどく安心して微笑む。しかしながらこの辺りが物騒だということは完全に抜けていた。まさか男が男に絡まれることなどはないだろうと思っていたため、そこは少し反省して。素直にここは彼に送ってもらった方がいいかとお願いを。背中に触れた手にまた胸の鼓動が速くなる。歩き始めては横の相手をちらっと見ると、やはり以前は自分と変わらなかった目線が少しばかり上にあることに、不思議な感じがして。あの頃が思い起こされては懐かしい気持ちが湧き上がり。)
…身長伸びた?当たり前だけど、大人になったね。いや、あのときから大人っぽかったけど。
どういたしまして。
伸びたよ、180は普通に超えてるんじゃないかな。
ふ、二十歳にはなったけどまだまだ大きいだけの子供だよ俺なんて。唯織さんは2年前とあまり変わらないね、酷く懐かしい。
( 彼に触れている手が熱を持っている感覚がして何とも言えない幸福感で胸が満たされる。色んな場数を踏んで、確かにあの頃よりは大人になったのだろうが小さく笑うと冗談をひとつ。前を見て歩きながらもスーツから煙草を取り出すと火を灯して煙を肺にゆるりと落とすがふとそちらに視線を向ける。確か昔は彼の前では吸っていなかったか、確認する前に火を付けてしまったのは配慮不足だったと申し訳なさげに )
……─あァ、ごめん。煙草の匂い苦手だったりする?
…どうりで。更にかっこよくなったわけだ。
俺は…うん、大人ってそう変わらないから。
( 元々かなりのイケメンが更に身長が伸びたことと雰囲気が変わったことにより磨きがかかっている。なんとも末恐ろしい。自分について変わらないと言われると、大人はそう簡単に変わらないというのは確かにそうだなと思う。ふと香った煙草の香り。高校時代も彼から僅かに感じたことがあったが、こうやって吸っているところは見たことがない。そんな仕草にすらときめいてしまうのだから、これはよくないな。相手は自分のことなどなんとも思ってないかもしれないのだから)
ううん、大丈夫。苦手じゃないよ。
…ありがとう。
なら良かった。…もう帰る予定だったなら家まで送ろうか?近くに車停めてあるから、良ければ。
( 些細な言葉で胸が高鳴り、久々の甘い感情に微かな戸惑いすら感じつつ礼を。紫煙をくゆらせながら歩いていればあっという間に飲み屋街を抜けて普通の商店街へと辿り着き、一旦足を止める。此処で離れるのが一番なんだろう、分かってはいるが口から出たのは考えていた言葉とは真逆でまだ一緒に居たいという本心から来た言葉。出てしまったものは仕方がない、と彼の返答を待ち )
…いいの?
じゃあ、お願いしようかな。
( 普通の商店街にさしかかると、もうここでお別れなのだろうかとなんとも言えない思いが胸を締め付ける。もう少し一緒にいたいという思いが溢れて口に出そうになったときに紡がれた彼の言葉。思わず嬉しそうな反応を示しては、少し恥ずかしそうにして素直にお願いを。結局彼の車には乗ったことのないままだったなとあの頃を思い出して。)
何その可愛い反応、じゃあ行こう。
( 断られるかもしれないと思っていたが嬉しそうな彼の様子を見て思わず目を細めてくつくつ笑い、足を駐車場の方へ向けてまた歩き出す。少ししてパーキングが見えると黒いベンツの元へと歩いていき、運転席に乗ってシートベルトをすればエンジンをかけて )
住所は変わってない?
…かっこいい車。
うん、変わってない。覚えてる?
( 着いていくとそこには黒塗りの車。素直な感想を呟くと、助手席に乗り込んでシートベルトを締めて。2人だけの空間に妙な緊張感を持ちつつ、彼からの質問には頷き。家の住所は覚えてくれているのだろうか、なんて期待を持ちつつ背もたれにそっと身体を預けては、「お願いします」と一言伝えて。)
そう?安全性のあるシンプルなのが一番だと思って。
勿論、覚えてるよ。当時、免許取り立てで唯織さんに送ってもらったり連れてってもらったりしてたから自分も、と運転に慣れる為に夜中にドライブとかしててさ、その度に唯織さんの家の近くに自然と行ったりしてたから忘れたくても体が覚えてる。……悪い、今の発言はちょっと恥ずかしいな、忘れて。
( 感想に笑いながら購入した理由を告げると彼の言葉に軽く頷いて車を発進させる。まだ初心者マークだった、付き合いたての頃の記憶が蘇り運転しながらも呟くように語るがそれは初々しく誰かに話すような内容では無くて、微かに照れくさそうに苦笑いすると言葉を付け足し )
ふ、そうだったんだ。知らなかった。
…悠介くんに運転してもらってるの、何か感慨深いな。
( まさか運転の練習に自分の家の近くを通っていたなんて。そんなこと全く知らなかった。こちらもなんだか気恥ずかしくなりながらも、少し嬉しそうに微笑んで。そう思うとこうやって夢にまで見た彼に出会えて、しかも彼の運転する車に乗せてもらえるなんて夢にも思わなかった。運転する相手の姿に時折視線を移すと、やはり運転する姿も様になっている。というか普通に安心して乗れる。)
そうだろうな、恥ずかしくてこんなの当時は言えなかった。
感慨深い、か…確かに。
( 当時の自分は今よりもまだ子供で、彼に嫌われたくないという思いで一部の素直な気持ちを告げる事や巻き込んで怪我をさせてしまった元凶である家の話を晒け出す勇気や守り切る自信や力が無かった。身近な周りに相談すればいいものをそれも自分の中にしまいこんで塞ぎ込み、結局引き摺って何も言えぬ告げぬまま避けて数年越しに再会を迎えた訳で、今までの過ちを謝罪し抱き締めたいが何を今更、なんて気持ちが強く言葉を止めるが視線を前に向けたままにゆっくり口を開いて )
…唯織さんの事、本当に大好きだった。
…俺は、
俺も悠介くんのことずっと好きだったよ。
もしかしたら…迷惑かもしれないんだけど、この気持ちは今も変わってない。…会えたら伝えようって思ってたんだ。
( 彼はこの2年間をどんな思いで過ごしていたのだろうか。彼から紡がれた突然の言葉に、ぐっと胸が締め付けられる。もしかしたら、自分の今の思いを告げてしまったら彼に迷惑がかかるかもしれない。でも、せっかく再会できたのだから伝えないわけにはいかない。意を決したように少しだけ深呼吸すると、相手の方を見てゆっくりと言葉を紡ぎ。 )
迷惑じゃない。
好きだった、なんて言ったけど俺は今でも唯織さんの事を愛してる。だからその言葉を聞いてどうしようも無い程に嬉しいよ、ただ…昔も今も、唯織さんの事が好き過ぎるんだ。何よりも大切にしたくて、何時でも幸せに笑っていて欲しくて仕方がない。
( 静かな車内。彼の言葉が耳に心地好く響いて微かに目を細め、はっきりと言えばハザードを出して路肩に車を停車させてそちらを向き、夢にまで出てきた愛おしい彼に触れたい感情は抑えて気持ちを告げる。ここで触れてしまったらもうきっと後戻りは出来ない。今自分はどんな表情をしているだろうか、彼を忘れようと組織や権力を拡大させる事に頭を動かし続け、それが功を奏して今や荒くれの末端にまで顔が知れているがこんな情けない表情を彼以外は見る事がないだろう。少し苦しげに微かに眉を顰めて目を伏せて )
……─俺の傍では、そうはさせてあげられない。
"何があっても守ってみせる"なんて言葉は非現実的だ。どれ程に計画を練っても必ず穴があって失敗する確率は0ではない。今後も一緒に居ればあの日の様に唯織さんを傷付ける可能性がある。だから、……もう俺の事は忘れて幸せになってほしい。
…俺の事を考えてくれるのは嬉しい。
だけど、悠介くんはそれで幸せになれる?
俺は…、今は悠介くんなしの幸せは考えられない。
( 暗い車内でもはっきりと分かる愛おしい彼の顔。少し大人びてはいるけど、昔の彼とちっとも変わらない。真剣にしかし時折苦しげにこちらを見つめる彼を見つめ返しては、胸が締め付けられる。しかし、彼の言葉に納得をするわけにはいかない。まるで自分の気持ちを蔑ろにしている彼に、自分が何も出来ない悔しさに苛立ちしか感じず。今はこのあと彼に何を言っても自分が冷静ではいられないだろうと、シートベルトを外してドアノブに手をかける。)
…、ごめん。ここでいい。
( 自分の幸せなんて考えた事が無かった。そんなのを考え始めてしまったら彼が傍に居てくれる以外に思い浮かぶものがなく、先程の自分の発言とは矛盾したものになってしまう。脳内に思考が絡まって綺麗に流れていかない。自分なしの幸せが考えられないだなんてそんなの、と考える中で外れるシートベルトの音、去ろうとする声が聞こえると咄嗟に彼の手首を強く掴んだ。無意識の行動ではあったが手を通して伝わる彼の久しい体温に胸が酷く苦しくなって、胸の内を感情的に吐き出してしまいそうになるが一度目を瞑って軽く息を吐くと、握った手は離さぬままの力だけを緩めてゆっくりと口を開き )
…俺の幸せを、語るのならば、唯織さんと一緒に居たい。傍にいて、何気ない会話をして、一緒に食事をして…特別なものは何も要らないんだ。ただ唯織さんがいてくれれば、俺は、
…一緒だよ。俺も。
悠介くんの家の事も何も聞いてない俺が言うのは変だけど、守られるだけの立場は嫌だし、悠介くんといられるなら俺はどんなことでも耐えられるから。悠介くんがいなくなる方が俺は辛いよ。
悠介くんと2人で幸せになる道を考えたいって思うのはダメなの?
( 引かれた手に彼の方へ視線を再び向ける。その力の強さと裏腹に静かな彼の言葉は胸に響いて泣きそうになり。彼の家の事情をよく知らない自分が言えたことでは無いが、いまはそんなことはどうでもよく、彼が幸せになれる道はないのかと柔らかく微笑めば自分の手首を掴む彼の手にそっと包み込むように触れて。)
……ダメじゃない。
( 温かな手が重なって、辛さが緩和されたかのように穏やかな気持ちが胸を掠める。今まで一人で何でもしてきて、解決してきた為に彼と共に考えるなんて選択肢は頭に浮かんでいなかった。そう思えば今までの行動は自分勝手過ぎたんじゃないか、嫌われるのを恐れて嫌な事を避けて彼に理由を告げることなく遠ざけた。申し訳なさや後悔が襲ってくる中で未だに自分を想って歩み寄ってくれている彼に対する愛おしい気持ちが湧いてきて、首を左右に振り、呟くように言った後にしっかりと目を合わせて )
もう、隠し事はしないから…傍に居て、一緒に考えて欲しい。
うん、勿論。
…悠介くんのこと教えて。俺も隠し事はしないから。
( 穏やかな微笑みと共に頷き。きっと何かこの先も問題はあるかもしれないが、彼となら乗り越えられるだろう。もう絶対に離れたくないという思いで相手の手をぎゅっと、しかし優しく握り。無理をしない範囲でゆっくりとでいい彼のことを知って行けたらと思う。)
…ありがとう。
なんか、一人で何でも出来るなんてああだこうだ考えて思いながら、結局は昔から唯織さんに凭れかかってばかりだな。
( 彼が頷いてくれた瞬間、背負っているものが幾分か楽になった気がした。漸く解けた緊張の糸、彼の手首を離して握ってくれた手を握り返す。この綺麗な手も、穏やかな雰囲気も、微笑んだ表情も昔と変わらず好きで堪らない。礼を言い、彼の手の甲に触れるだけの口付けを落とせば少し困ったような、だが幸せそうな表情でふっと笑って )
そんなことないよ。
俺は悠介くんに助けられてるんだから。
( 突然の言葉と、手の甲に落とされた口付けにくすぐったそうに笑う。自分にもたれかかってばかりだというが、そんなことはなく。むしろ彼といることで自分は精神的に安定しているし、彼には助けられていることが多い。これからこんなふうに彼といられると思うと本当に幸せな気持ちに満たされていて。)
…明日起きて夢とかないかな、これ。
……怖い事言わないで。夢だったらきっと気が狂う。
取り敢えず、帰りながら話そうか。まだ唯織さんの家までは距離あるし、俺の事情を話すには十二分に時間がある。
( 傷付けてばかりで、彼の助けになっているなんて思ってもなかった。次いで言われた言葉に一瞬動きを止めて苦笑いをしながら話すが、彼に見えないだろうもう片方の手で密かに自分の太ももを思い切り抓る。普通に痛い。大丈夫だ、いつものような目覚めた時に絶望に落とされる幸せな夢では無いと安心しつつ微笑むとゆっくり手を離して )
たしかに。
…ん、分かった。
( 自分の方こそこれが夢だったなんてことになったら、絶望でしかない。それこそ今まで夢の中で彼が出てきて、目が覚めたときの1人だったときの虚しさと寂しさは、もう耐え難いもので。それももう無くなると思うと今は穏やかな気持ちで前を向いていられる。再びシートベルトを着用すると、頷いては彼が話し始めるのを待ち。)
唯織さんはもう気付いてると思うけど俺の家系は俗に言う暴力団の組織の上で、俺の父さんが二代目の業界ではまだ若い分類なんだけど今では関東一の組織になってる。抗争時以外の犯罪には手を出すなと下に言い聞かせて、上層部も目を光らせてるから警察の世話にはなってない…向こうはこちらを警戒してるが、それは仕方ない事で。
( 車を発進させながらどう説明しようかと考えるも変な遠回りをしても、と結論を出せば口を開く。話しながら窓を少し開ければ運転している片手間に煙草の箱を取り出すと一本咥え、オイルライターで火を灯す。揺らめく紫煙、前から後ろへと流れて行く街灯を横目に流しながら運転席側に設置されている灰皿に灰を落とし )
勢力を抑えようとする者、うちに恨み辛みを抱いている者はどれだけ潰し納得させても後を絶たない。組長の子であり、今や組長代理も務めていて若頭である俺は格好の的で、傍に居たら内密にしていてもいずれ何処からか情報が流れて唯織さんも危険に晒される事になる。
…なんとなく、そうなんだろうなって思ってた。
いまいちぴんとこない話だけど、悠介くんがお父さんの跡を継いで立派に頑張ってることは凄いと思う。
( 再び走り始めた車の中、過ぎてゆく街並み。彼の口から出た話は、これまでの事柄から薄々知っていたことではあったが、やっぱり一般人の自分にはドラマや映画の中の話のように思えてしまう。以前両親が海外にいる、と聞いていたので、日本で父親の跡を継いで立派にここまで頑張ってきた彼はすごいなと思いつつ、かなり力を持っていても、常に危険は傍にあるのだと知ればこれまで彼が自分をそこから遠ざけようとしていたことが理解できる。以前のように自分が狙われて彼にあんな思いをさせたくないとは思っていたが、同じようなことにならないとも簡単に言いきれないし、自分が気を付けようもないことだというのはわかるが。話を聞きながらどうしたらよいのだろうか、と少し考え込み。)
…そっか。俺が何かに巻き込まれる可能性はゼロじゃないし、悠介くんも命を狙われることだってあるわけだよね。
前は全く家の事情を知らなかったから、その辺りは考えてなかったし、警戒心もなかった。
これが普通の会社であれば、胸を張れる事なんだけど。…そう、俺はもう幼少期から危険と隣り合わせで生きてきたから備えがあって大丈夫だけど唯織さんはそうもいかない。
……こうやって、ちゃんと話しとけばよかったな。
( 今の立場で"凄い"なんて純粋に言われた事は無く、どこか擽ったい気持ちになりながら苦笑いすると煙草を吸って、窓際に煙をゆるりと吐く。彼に軽蔑されたらと心配していたのが杞憂に過ぎなかったのだと知ると微笑んで呟くように言い、その後に同じく少し考えるが最善の解決策はパッと出てくるようなものでは無く、取り敢えずの案を )
取り急ぎで緊急時に位置情報を俺や上層部に直ぐに送れるような物を作らせるよ。場所さえ分かれば今なら何とでも出来る。…そんな状況にさせないのが一番なんだけど。
いや、簡単に人に話せる内容じゃないのはわかってるし。
教えてくれてありがとう。
( 人様に堂々と言える職でないことは確かだが、若いうちから自分の組のために頑張ってきたであろうことは話から分かるし、本当にすごいことだと思う。話が聞けてよかったと伝えると、解決策について聞き今はそれくらいしか自分もいいものは思いつかず。 )
…俺も気を付けるよ。
此方こそ、受け入れてくれてありがとう。
…それはそうと、学校はどう?
唯織さんを困らせたりする問題児や教員はいない?
( 少しだけ短くなった煙草を消すとハンドルに手を戻す。礼を言いたいのはこっちの方で、その後の言葉にも軽く頷くと丁度赤信号に捕まったタイミングでそちらを向いて近況を聞く。2年も経てば生徒も様変わりしているだろう、元問題児の自分が言えた口では無いが彼を悩ませる人物が湧いていたら許せない気持ちがあってOBとして教育をとも考えてしまう。そんな考えとは裏腹に穏やかに微笑んで )
学校はすごく平和だよ。
ヤンチャな子はいるけど、生徒指導の先生も健在だから、授業にはちゃんと出てるし。あぁ、生徒指導の先生が会いたがってたよ。
( 彼から近況を聞かれると少しばかり考えてから答えて。彼が卒業してからも生徒指導の先生は変わらず熱のこもった指導をしている。そのおかげで、大きな問題を起こす生徒はおらず、先生同士もそれなりに中は良好で。ふと先生で思い出した話をひとつ。)
そっか、なら良かった。
あの先生まだ健在なんだ、当時は随分と世話になったな…面と向かってぶつかって来たのあの人くらいだったから印象深い。手のかかる生徒だっただろうに、寄り添ってくれる良い先生だった。…そうなんだ、じゃあ今度挨拶にでも行こうかな。「連絡もせず何してたんだ!」って叱られそうだけど。
( 彼の仕事は問題なく順調なようで、安心すれば信号が変わったのを確認してアクセルをゆっくりと踏む。"生徒指導"懐かしい単語に過去の記憶が蘇って話し、会いたがっているだなんて聞いて少し驚くも世話になった分、手土産でも持っていくべきだろうと考えるが顔を合わせた瞬間に当時と変わらない様子で取り敢えず挨拶のように怒鳴ってくるんだろうと思えばつい笑ってしまう。今の立場になってから自分にそんな態度をしてくる人間なんて居らず、逆に楽しみなくらいで )
ふは、想像出来るから面白い。
うん、是非遊びに来て。
( 生徒指導と彼のやり取りを想像するとすんなり頭にその光景が浮かぶのだから面白いと、くすくす笑って。信号が変わって暫くすると自分の家の近くに辿り着いたらしい。あの頃と外観も中も変わっていないが、変わったことかひとつ。4歳になった飼い猫の海も相変わらず元気だが、海以外にも合わせたい子が実はいて。)
…あ、悠介くん家入っていく?
実は会わせたい子がいるんだよ。
唯織さんにも会えるし遊びに行くよ。
叱責を承るのはいいが、彼相手に大人しくするのは少々つまらないな。…会う時だけ久方振りに問題児に戻るか。
海に挨拶はして帰るつもりだよ、…会わせたい子?気になるな、是非紹介して欲しい。
( 幾分か大人になった今は生徒指導に何を言われても反発する事も気もないが、敢えて当時と同じように戯れるのも愉しいかもしれないと悪戯心が擽られると口端を上げる。見慣れた道を走り、もうすぐ到着するという所での話に興味を持ちつつ返答していれば昔と変わらない、彼の家に着けば空いているスペースに駐車をし )
はは、生徒指導の先生も喜ぶだろうな。
…どうぞ。ただいま。
( 大人になった彼の姿を見て成長を喜ぶ先生の顔が浮かぶ。車から降りれば、玄関の鍵を開けて中へ。すると何か察したのか、少し大きくなった海が勢いよく玄関へ飛び出てきては彼の方を見て一声鳴き。その様子を微笑ましげに見つめていると、その後ろから小さな茶色のくせっ毛をまとった子猫が警戒心を顕にしながらこちらを伺っていて。)
向こうも当分刺激が無かったと思うから最高のサプライズを用意するよ。
…お邪魔します。
久しぶり、海。元気にしてた?少し大きくなったな、一層美人に磨きがかかってる。…──と、初めまして。…紹介したい子ってこの子?
( 煙草の匂いが濃くついたコートは脱いで運転席に残し、車を降りると彼の後を付いて玄関に入る。その瞬間に聞こえた鳴き声に軽く表情を綻ばすとその場で片膝をついて視線を落とし、彼女の頭を一撫でしながら話しかけていたが可愛らしい子猫が視界に入ると柔らかく微笑んで挨拶を、毛質や色が似ているからか親近感を勝手に抱きつつ彼を見上げれば尋ねて )
うん、この子は最近拾ってきた子で、空っていうんだ。
( 彼に久々に出会えて嬉しそうな様子で鳴く海。空の元へ行くと怯えながらも自分に腕の中に抱き相手の元へ。家の近くに捨てられており、彼の髪質と重なって気が付けば家に連れてきてしまった。まだ小さい子猫でミルクを与えている。)
悠介くんに似てるよね。
海に空、綺麗な名前だね。
ふ、確かに。空を見た瞬間、同じ事思ってた。…こんな小さいのに苦労してきたんだな。君に危害を与える気は無いんだ、俺は大丈夫な存在だってゆっくり覚えて欲しいしこれから沢山会いにくるね。
( 自分を覚えてくれていたのか、鳴く海を愛おしげに見つめた後に彼も空に対して同じ印象を抱いていた事が分かって笑う。自分はどちらかと言えば親に恵まれているが環境は幼心の頃には相応しくないもので、周りを何時も警戒し、この子のように怯えていた。今となっては懐かしい過去の感情だが。見た目だけでは無くどこか懐かしさや切なさを感じつつ、抱かれた小さな子猫に触れる事無く静かな声で話しかけて )
空もきっとすぐ悠介くんが気に入るよ。
…送ってくれてありがとね。今日はもう帰る?
( だき抱えた空は未だ警戒心はあるものの、彼の言葉を聞くとか細い声で鳴いて。猫たちとの再会も果たしたし、夜も遅いのでこの後は無理に引き止めるつもりもない。それにこれからは前のようにいつでも会える。どうするか尋ねつつ相手を見て。)
気に入ってもらえるように努力するよ。
そうだな…もう少し一緒に居たいところだけどこんな時間だし今日はお暇させてもらおうかな、唯織さんも飲み会終わりで疲れてるだろうし。
( 弱く小さな声、それがしっかり耳に届くと目を細めて微笑む。彼からの問い掛けに少々悩むが腕時計に目線を落とすと思ったよりも時間が経っていて、傍に居たい気持ちは強くあるが自分の我儘で困らせるのは申し訳ない。日を改めるべきだと判断すれば顔を上げて )
連絡先、俺は変わってないけど唯織さんは?
…、俺も
正直に言うと本当はもっと一緒にいたい。
( 相手の言葉を聞けば、自分の正直な気持ちが口から出てしまう。ただ、しばらく彼といれなかった反動もあり本当に自分が彼から離れられなくなってしまいそうで怖い。だから今日はここで別れるのがいい。すこしだけ悲しげに微笑むと、腕の中の空が海を追いかけてリビングへ戻って行ったのに視線を。連絡先は変えていないと伝えると、相手も変わっていないことにほっとして。)
変わってないよ。
…──やっぱり、今夜は一緒にいよう。
( 変わっていないのであれば連絡は出来ると安心しつつ別れの言葉をと口を開こうとするも目の前のどこか悲しげな横顔と本音に胸がいっぱいになって心が揺さぶられると彼を抱き寄せる。変わらない香り、抱き締めた際に長く柔らかな髪が頬を掠めて少し擽ったいのも懐かしくて甘く切ない気持ちが湧いてくる。こちらの身長が伸びてしまったからか、彼を包み込む形になって当時の再現だとは言えないが昔とはまた違った幸せで。低く、だが柔らかな声色で話すと彼の髪に軽く頬擦りをし
ん…。
本当に悠介くんから離れられなくなりそう。
( 抱きしめられると幸福感と、今まで触れるのを我慢していた限界がきたのか自らも相手をぎゅっと抱き締め返し。昔とは違って逞しく、背も伸びた彼の腕の中におさまると、ひどく安心する。ほんとに離れられなくなりそうでこわい。)
それでいい。
もう離さないよ、唯織さんが嫌だと思っても絶対に。…今日、泊まっていってもいい?明日から週末だし唯織さんに予定が無かったら、なんだけど。
( 久々の人の温もりに心が落ち着いて、愛おしさで先程より微かに強く抱き締める。自分から離れられなくなって、こちらの事だけを考えて欲しいなんて気持ちは狂気じみているだろうか。そんなことを思いながらも寄り添うように埋めていた顔だけをゆっくりと上げて尋ねる。今日は世間で言うならば華金で教員の相手は明日休みだろう、しかしする事が入っているならば話は別で )
俺も絶対離れないから。
うん、嬉しい。明日は休みだし、特に予定もないから。
( そんな風に言われてしまったら、もうそれでいいかと思ってしまう。こちらも顔を上げて問われたことの返答を。明日は土日なので特にすることもない。一緒にいてもらえるならこんなに嬉しいことは無いし、すぐに頷く。身体を離せば、玄関にいるのも寒いし中に入るよ促してリビングの方へ。相も変わらず部屋の中はそんなにものもないし殺風景だが、空がきたことにより子猫用のおもちゃなんかが床に転がっていたりして。)
ありがとう、急で申し訳ない。
唯織さんの家、全然変わらないね。凄く安心す…─
( 好ましい返答に目を細め、促されるままリビングへと入れば当時とは変わらぬ空間に不思議な安心感を覚えながらスーツの上着を脱ぐとそれを椅子に掛ける為を足を進める。その途中で何かを踏むと"プピィ"と高い音が静かな空間に鳴り響いて動きを停止し、ゆっくり下を見ると足元には魚の形をしたぬいぐるみが。思わず吹き出して謝罪しつつも笑うとおもちゃを手に取って )
ッふ、はは…ごめん空、踏んじゃった。
最近の猫のおもちゃって結構リアルなんだな。
…ふっ、はは。
俺もそれよく踏んじゃう。いない間にやっぱり遊んでるんだな。
( 彼の足元から聞こえてきた音と、彼の笑い声につられて自分も堪えきれず笑い。実を言えば自分も帰ってきたときに玄関なんかにそのおもちゃが落ちていることがあって、踏んでびっくりしたことが何度もある。自分たちの様子を見て空がまた近寄ってくると、おもちゃを持っている彼を見上げてはおもちゃが欲しいと催促を。その様子を見て台所へ向かうと、そこから何か飲むかを尋ねて。そういえば少し前に知り合いからウイスキーをもらったなと思い出すと、彼の好きなお酒がたしかそれだったことも思い出して。自分は飲まないというか、飲んだことがないのでそのままだったが、もし彼が好きなら貰って欲しいと思い。)
なにか飲む?
といってもコーヒーか、お茶か…。
そういえば、前に知り合いからウイスキーをもらったんだけど、俺飲んだことないしずっとしまったままだったんだよな。
駄目だ、なんかツボった。
やっぱり?音や驚いたこともそうなんだけど唯織さんがこのおもちゃ買ってる所を想像したらまた笑いが…あァ、ごめんごめん。お気に入りなんだな、どうぞ。
( 静寂に鳴ったおもちゃの音と、自分と彼の笑い声。それが何故か更に笑いを誘い、くつくつと笑ってしまう。こんなに笑ったのは久々かもしれない。近付いて来た空の傍に持っていたおもちゃを置きながら台所の方へと視線を移せば今度こそジャケットを椅子に掛け、尋ねられた飲み物の返答をと思ったが好きな酒が彼の口から出れば変更して )
コーヒー、って言おうとしたけどウイスキーで。
…最近は休みの日にペットショップのぞきによくいってるよ。
最近の猫のおもちゃって本当にリアルというか、よくできたものが多くて。しかも、海はそうでもなかったんだけど、空は喜んで遊んでくれるから嬉しくて買っちゃうんだよな。
( そんなに自分が猫のおもちゃを買う姿が面白いだろうかと不思議に思うも、最近では専ら休みの日はペットショップに立ち寄り、おもちゃを選んで海に与えている。飲み物の選択には少し笑って、棚にしまってあった箱を取り出して彼の元へ。「響」と書かれた銘柄で、自分にはよく分からないが日本で製造されているウイスキーらしい。あわせて少し小さめのグラスを2つ持ってくると、彼の向かい側に座って。)
俺も少しだけ飲んでみようかな。
今度一緒にペットショップ行こうか。
海のおやつと、空のおもちゃを俺も選びたい。2人に酷評された時は慰めて。
唯織さんも飲むの?いいね、度数高いから気を付けて飲もう………て、響だな。随分とセンスの良い友人をお持ちで。
( 日常の緊迫を忘れ、彼と一緒にペットショップに行って海や空のことを考えてああだこうだと話し合うのも楽しいだろう。それでも猫は気まぐれなもので、悩んで買ったのを気に入らない事も多いと聞く。その時は彼にフォローしてもらおうと笑い、席につけば置かれたグラス、置かれた箱を見て少し嬉しそうに呟き )
うん。いこう。
ほんと普段飲まないから。少しだけにするよ。
友人というか、この家をかしてもらってるおじさんに貰ったんだけどね。
( 一緒に行こうと約束をすると、なんだかまたこうやってこれからすることを楽しみに思えば。箱の中からウイスキーの入った瓶が出てくると、やはり相手は銘柄を知っていたことにさすがだなと思う。知り合い、というかこの家のオーナーから貰った。何かと気にかけてくれているとてもいい人だ。自分は先程飲み会で少しばかり酒ものんでいるし、ほんの少しだけにしておこうと苦笑し。 )
俺が傍に居るから飲みすぎてもいいんだけど。…成程、一緒に住むってなった時のご挨拶土産は酒で決まったな。
じゃあ、乾杯しようか。
( 酒をくれたのは聞く限り家主らしい。酒好きの自分と相性が良さそうで、今から話をするのが楽しみだ。軽く微笑みながらウイスキーの瓶を手に持つと2つのグラスに酒を注ぐ。初心者であればこのようにストレートではなくせめてロックで飲むのがいいと思うのだが自分の管理下で飲むのであれば一口二口はウイスキーの味を楽しむのも良いだろう。乾杯をしようとグラスを持ち低い位置で掲げ )
んー今ほんとすぐ酔いそうだからな。
絶対喜ぶと思うよ。
乾杯。
( 注がれたグラスを相手と合わせれば。まずはほんの少しだけ口に。当たり前だがアルコール度数が高く、それが最初にくるが、後から口の中に広がるウイスキーの味、思ったより飲みやすい。)
思ってたより美味しい。
乾杯。
…やっぱり美味いな、香り高く飲みやすい。
味が独特だから苦手な人も多いんだよな…唯織さんの口に入る初めてのウイスキーがこれで良かったかもしれない。飲食店で出された安いハイボールで痛い目に合ってからというもの品質の善し悪し関係なくウイスキーの匂いを嗅ぐと吐き気を催す体質になってしまった友人がいて、その子の前では飲めないんだよね。
( グラスを合わせ、口へ運ぶ。比較的優しい味わいとふわりと鼻に通る香りに微笑むとウイスキーの鮮やかな琥珀色を見て目を細める。自分の好きな酒を彼も気に入ってくれたようで安堵の表情を浮かべると友人の話をひとつ零し )
たしかに。これは飲みやすい方からいいお酒だっていうのが分かる。大学時代、友人が結構ハイボール好きで勧められてたんだけど、なんとなく避けてたんだよな。悠介くんに教えてもらったら失敗ない感じがして安心する。
( 相手の話を聞くとやはりお酒は出会いが肝心だなと思うので、彼にこうやってお酒のことを教えて貰っていれば間違いはなさそうだ。しかし、美味しいとはいえアルコール度数は高いのでさすがにこのグラス分だけにしようと思いながら、自分の大学時代の話を混じえて。 )
その時に飲まなかったのは賢明な判断だったのかもしれないな。…俺は結構酒が好きで昔から色々飲んでるから確かに失敗はしないかも。気になるけど手を付けれてない物とかあったら聞いてくれれば応えれると思う。
( 個人的にウイスキーはロックかストレート派なのだがハイボールが好きな人は多い。本人が美味しく飲める方法で飲むのが一番だと思うのだが人に紹介する時は本当に美味しいものを勧めてほしいだなんて頭の片隅で考えながらもグラスを傾ける。酒については幅広い知識を持っている自信があり、何でも話せるだろうと緩やかに口を開き )
ん、ありがと。…そういえば、悠介くん。今日なんであの飲み屋街にいたの?
( これで気になるけどやめよう、なんて選択はしなくて済みそうだなと嬉しそうに微笑む。少し身体がぽかぽかと温まってきたな、と僅かに酔いを感じれば、ふと今日彼と再会したときの場所を思い出して。彼も飲み屋街に用事があったのか、はたまた偶然通りかかっただけなのだろうか。相手に尋ねてみることに)
(/連絡ありがとうございます。私も今週からちょっとずつリアルが忙しく返信遅くなることありますので気にしないでください!のんびりリアル優先でやっていきましょう。またよろしくお願いします!)
今は少し離れた所に住んでて、今日はたまたま近く通り掛かったから懐かしくなって立ち寄ったんだ。…唯織さんに会うと思ってなかったけど、今日出会わなかったらもう先が無かったかもしれないなんて思ったら幸運な巡り合わせだった。
唯織さんがあんな所に一人で居るの、意外で少し驚いたよ。
( 彼の笑みひとつで心が温かくなりつつ質問に応える。飲み屋街の空気は自分はまだしも柔らかな雰囲気を纏う彼には似つかわしくないなんて思うのは偏見だろうか、そんな考えを抱きながら緩やかに微笑む。出会えた偶然に対するものもあるがあんなに驚いたのは本当に久々で、あの時動揺が顔に出ていなかっただろうかなんて初な自分の考えについ軽く笑ってしまうと誤魔化すようにウイスキーを一口飲んで )
( / リアル優先有難いです!背後様もご無理なさらぬように…、また1日以上遅れる際はご連絡しますね。 )
そうなんだ。…ほんと、あそこで会えなかったらもう二度と会うことはなかったと思うと、本当に運が良かった。
いや、1人で出るつもりはなかったんだけど。みんな二次会に行く流れだったから、俺はやめとこうと思ったら、俺だけになっちゃって。
( この巡り合わせには本当に運が良かったと改めて感じる。もう彼に出会えなかったと思うと、変な輩に絡まれたとはいえあの飲み会を切りあげで帰っていたことも正解だったと思える。そもそも、教員同士の飲み会に参加することはなく、顔出しだけの予定だった。)
(/ありがとうございます!また宜しくお願いします!
温泉旅行イベントなどおいおいやりたいですね。)
成程。みんな行きたがるよな、二次会。
流されず断れるのはいい子だ。ただ、今日はどうしようも無かったと思うけど、次からは俺呼んで。すぐに迎えに行くから。
( 表社会でも裏社会でもやはり人は変わらず飲んだ後にご機嫌に何故か彷徨いたくなるものらしい。飲み会の後にカラオケやBAR、女性や男性がいる店に行きたがる部下に毎度呆れながらカードだけ投げて帰るか一人で飲み直す事を思い出す。傍に居るのが恋人である彼だったら二人で次の店、となるだろうがいくら家族に近く親しくても他人は他人、付き合うくらいなら家に帰って少しでも眠るか自分の時間を過ごしたい気持ちが強い。苦笑いしながら話すも目を細めて視線を紛らわせれば柔らかな声でお願いを )
( / 温泉イベントいいですね。次別れて場面切り替えする際に温泉旅行いれましょうか!それか出会い直したばかりなのでデートとか入れた方が自然ですかね…? )
ん、わかった。そうする。
…というか、やっぱり俺大勢の飲み会好きじゃないからな。
こんな風に悠介くんと飲んでた方がいい。…といってもそんなに飲めないんだけどな。
( 相手のお願いには快く頷く。しかしながら、彼がいるなら尚更このような飲み会に参加することもこの先はあまりないだろう。元々大人数での会が苦手な方で、いつも壁にはりついているか末席で、横になった人と少し会話を交わす程度。学校の先生同士で特段仲のいい人がいる訳でもないので、飲み会に参加する理由もあまりない。グラスに僅かに残る琥珀色の液体を揺らしながら、そんな風に言うと苦笑して。)
(/そうですね。デートもありです!はさみますかね!)
俺は幼少期から父さんに飲み会付き合わされてたから好きでも嫌いでも無いな。ただ長引くのが嫌なだけで…ふ、そう思ってもらえて嬉しいよ。
酒に少し弱い唯織さんも魅力的だし、そのままでいい。酔ってる姿は俺以外には見せたくないけど。
( 酔っ払いの悪ふざけも、大きな声も、だる絡みも慣れたもので。酒を揺らしながら苦笑する彼の言葉に本音を漏らす。一緒に飲んでいるだけなのにこんな心が穏やかで満たされているのは彼と離れてから初めてで、やはり自分の人生に相手は必要不可欠なのだと改めて自覚すればそれを口にしそうになるが流石に重たいかとグラスに残ったウイスキーと共に言葉を喉へ流して、その後に空になったグラスを見て少し考えるもゆるりと微笑んで )
もう一杯、頂いても?
( / そうしましょう!タイミング見てお誘いしますね!(蹴可 )
俺的には、悠介くんの酔った姿が見たいんだけど。
ほんと、お酒強いなぁ。
( 酔った姿が魅力的だなんて、そう言われてもぴんとこないが、その言葉には少し恥ずかしそうに笑って。しかしながら相手が本当に酔っ払ったらどうなるのだろうか。「どうぞ」と言うと、空になった相手のグラスにウイスキーを注ぎ。自分はこれ以上飲める気がしないので、今ある分を飲み干しては、グラスを置いて。 )
俺の?
確かに酒は強い方だな。住吉とか本当に身近な人にしか酔ってる所見せたことないけど聞いた話ではそこまでの変化はないかもしれない。
( 自分の酔った姿なんて、と思ったが彼の酔う姿を愛おしいと思うように相手もそう思ってくれるんだろうかと感じながら過去の記憶を振り返る。周りから聞いた話をするも緊張感の無い自宅で独りで飲んで潰れている時は客観的に見るにも耐えない状況で、それに彼を巻き込んだらと考えるだけでゾッとする。少しばかり気を張ると注いでもらったウイスキーを見て礼を言った後に口に運び )
んー、そっか。
…なんか、ずるいなぁ。
( お酒が本当に強い人はやはりどれだけ飲んでも変わらないのだろう。ちょっとばかりつまらなさそうな表情をすると、頬杖をついて。やはり酔いが回ってきて睡魔が襲ってきている。ひとつ小さく欠伸をすると、「…眠くなってきた」と小さく呟いて。)
(/ちょっとやってみたい設定が思いついたのでメモがてら置いておきます!!
①悠介くんに許嫁がいた
②唯織のことを過去に虐めていた男が現れる
余裕があればやってみたい!程度で)
( / 昨晩は書きながら寝落ちしてました、すみません…。本日も先程帰ってきたばかりでお返事難しそうです。お待たせして申し訳ありません、明後日までにはお返事致します…!
設定めちゃくちゃいいですね!両方とも魅力的なのでひとつずつ練っていきましょうか! )
…ふ、今度は唯織さんはソフドリで俺だけ酔うまで飲んでみようか。唯織さんの前だったら変に悪酔いはしないと思うが、俺も知らない一面が出てきたりするかもしれない。
眠いなら今日はもうお開きにしよう。寝室まで運ぼうか?
( 珍しい表情と言葉につい笑いを零せばひとつ提案を、事前に心構えをしていれば下手な事には多分ならないだろう。呟き通り眠たげな彼を見るとグラスの中に残ったウイスキーを喉に流して空にすればテーブルに置き、ゆるりと手を伸ばしてほんのり赤らんだ頬を愛おしげに撫でると目を細めて )
( / 遅くなってすみません!お気遣いありがとうございます! )
いいね。賛成。
んー?大丈夫…。自分で行ける。
( 彼の提案には小さく笑って賛成し。酔いは感じているが、歩けない訳では無いので大丈夫だと言いつつも、撫でられた手が心地よくてそれに擦り寄るとなんだか離れ難い気持ちになる。)
(/おかえりなさい!私も最近多忙で、お返事遅くなるかもしれませんので!気にしないでください。)
そう?少し残念だな…分かった。
じゃあ、俺は片付けしてから寝室行くから唯織さんは先に……やっぱり一緒に行こうか、片付けは明日の朝にしよう。
( 微かに口端を上げて軽く頷き、テーブルに並ぶグラスを見て手を離そうとするも擦り寄られるとどこか擽ったい気持ちが胸を掠めればそちらに視線を戻し、少しばかり身を乗り出すと彼の額に触れるだけの口付けを落として席を立ち )
( / ありがとうございます!師走はバタバタしますよね…背後様も遅れても気になさらないで下さいね。 )
うん…
行こっか
( 自分についてきてくれると知ると嬉しそうに微笑んで。立ち上がるとゆっくりと歩みを進めては寝室へ。部屋に着く頃には、さらに眠そうな様子に拍車がかかっており。)
(/この後デート編にとばしましょうか?)
( 共に階段を上がり寝室へと入れば今にも眠ってしまいそうな彼を見て微笑みながらゆっくりとベッドに横たわる。落ち着く香りにこちらも眠気が襲ってくるとそのまま彼を抱き締めて目を瞑り、静かな部屋で小さく呟くように告げて )
…おやすみ、唯織さん。
( / そうしましょうか!場面変えてデート当日にしましょう。場面変更後の先レスは個人的にはどちらからでも大丈夫ですのでこっちに頼みたい!という感じでしたら仰って下さい! )
───
( 今日は久しぶりに彼と出かける約束をした。タートルネックの白のセーターに、黒のパンツ、グレーのダッフルコートを身にまとい出かける準備を。髪は邪魔にならないよう後ろで1つに結うと、いつものように眼鏡をかけてから家を出る。玄関先に待っている車を見ると駆け寄り助手席へ。)
ごめん、まった?
(/当日に飛ばしてみました!行き先はどうしましょう?映画、美術館、水族館…いろいろありますね…)
( 出会った日から関係が戻り、彼からの些細な連絡さえも幸せで部下の前で何度表情が緩みそうになったか数え切れない。朝スッキリと目覚めればシャワーを浴びた後に黒いテーラードジャケットに緩めのパンツ、白いシャツでモノクロに整え、シルバーのピアスはそのままで彼の家へ向かう。到着するとメッセージを送り、待っている間に仕事の連絡をチェックしていたが玄関の扉が開いて彼が姿を現すと直ぐに画面を閉じて )
大丈夫、待ってないよ。
……──今日も綺麗だね。
( 助手席に彼が乗るのは二度目で、まだ見慣れない幸せな光景に思わずゆるりと微笑む。思った事を自然に口から洩らした後に軽く頭を撫でると「行こっか。」と車を発進させて )
( / ありがとうございます!完全にこちらの欲なのですが水族館はどうでしょう?唯織さんとペンギンとかイルカショーとか観たい…… )
( 彼の運転する車に乗るのも、大人びた彼を見るのも未だに慣れず少しドキドキしてしまうが、そこは悟られないように。と思っているのだが、さらっと出る褒め言葉にはさすがに恥ずかしそうにしつつ「ありがと」と礼を。)
…水族館なんていつぶりだろう。かなり楽しみなんだけど。
( 今日の目的地についての話題を口にすると微笑み。水族館なんて訪れたのは恐らく10代の頃が最後。家族3人で行った記憶がある。こんなことは言えないが、柄にもなく今日が楽しみで昨日の夜は寝付けなかったくらいで。)
(/いいですね!!水族館に行く流れにしました!そしたら背後ひっこみますので、また何かあれば言ってください!蹴可)
俺も久しぶりだし楽しみ。
今の時間から行ったらイルカショーとか間に合いそうだな…後、クラゲが見たい。トンネル型の巨大水槽にいるらしい。
( 彼が楽しみにしてくれていた事に嬉しくなるが実はこちらも同じ気持ちで、昨晩は水族館のマップをネットで眺めたりスケジュールを再度確認をしたりと久方振りにわくわくした気持ちを抱いていた。前方に置いていた目線を一瞬だけ時計へと移すとメインイベントには計算通り時間に余裕があり、ゆっくりと見回れそうだと思えば行きたい場所を口にして )
へぇ、きっと綺麗だろうね。
ペンギンとか、アザラシもいるかな…。
小さい頃だけど、父に買ってもらった大きなペンギンのぬいぐるみが本当に好きでさ、抱き枕にしてたの思い出した。
( クラゲの水槽は今から行く水族館でも人気のスポットらしい。自分も口々に楽しみであることを呟くと、ふとペンギンにまつわる昔の話を思い出しては、小さく笑って。)
確かいたと思う。
何それ可愛いな。幼少期の唯織さんか…まさに天使だったんだろうな、お願い事をされたら何でもしてあげれる自信がある…それは今もだけど。
( 事前に頭に入れた水族館の情報ではペンギンもアザラシもいた。彼の昔の話にこちらも微笑ましくなって笑い、幼少期の彼を思い浮かべれば更に表情が緩んでしまう。今でも綺麗で、生ける芸術のような姿をしているのに幼い頃なんて天使以外の何物でもないだろう。自分の幼少期はどうだったか、なんて考えながらも楽しげに話して )
ふ、なにそれ。
( 他愛もない会話に小さく笑うと、こちらも彼の幼少期を想像し。子供の頃の彼に会ってみたいな、どんな子供だったのだろうか、などと想像は膨らむばかり。そんな会話ひとつひとつが本当に楽しくて、あっという間に気が付くと目的地について。)
…ついた?
ん、到着。行こうか。
( 目的地に到着すれば広めの駐車場に車を停めて降りる。駐車場から水族館の入口へと歩みを進めて行くと休日だからか人が多くなっていき、はぐれてしまう程の混雑さでは無いが静かに彼の手を握る。自分よりも体温の低い指先に自然と2年前に少し緊張して手を握った初々しい記憶を思い出して口端を微かに上げ )
…相変わらず、手は冷たいんだね唯織さん。寒くない?
ん、寒くない。
悠介くんの手は、やっぱりあったかい。
( 親子連れやカップルが自分たちと同じように入口へ向かうのを見ていると、やはり人気だということがわかる。ふと自然に握られた手があたたかく、自分の手がやはり冷たいのだということが分かるが、寒い訳ではなく。落ち着く体温に、微笑んでその手を握り返すと入場口へ。)
なら良かった。
そう?昔と変わってなくて良かった。誰かと手を繋ぐなんて唯織さんと離れて以来してなかったから。
( 高校時代であれば懐かしいことに厚かましく自分の体温で暖をとろうとする友人や後輩達がいたがそこからも離れ、自分に普段手を握る以前に触れる事の出来る人物なんていなかった為にどこか新鮮な気持ちがじわりと湧いてくる。入場口へと到着すれば事前にスマホで買っていた入場券を画面に表示させればバーコードを読み込んでもらい、チケットを2枚受け取る。その一枚を彼に渡して )
俺もだよ。
あ…、ありがとう。
( 自分も彼以外に手を繋ぐ人もいなければ、繋ぐ場面などまずはない。自分以外にそういった相手がいなかったと知ると、心のどこかで自分がいない間に恋人でもいたらどうしようかと思っていたのも杞憂だとわかり、ほっとして。チケットを受け取ると、礼を言って。もう支払われていたのだと分かると「お金、後で渡すよ」と伝え。)
それは嬉しいな。
どういたしまして。じゃあ水族館の中にレストランがあってそこで昼食をとる予定だからそこは任せようかな。席からは大型水槽が一面に広がってて、エイやジンベイザメとかが泳いでるらしい。ランチに合わせてイワシの群れが踊り泳ぐショーがあるみたいで……何故、それに合わせるのか謎だったんだがコースメニューにはイワシのソテーも出るらしくて、俺は平気だけど唯織さんは大丈夫?
( こちらと同じだと言うことに嬉しさを感じてゆるりと微笑むと手を握り直す。正直全て自分持ちで良いのだが伝えられた言葉は想定内で、気を遣わせないように入場料とほぼ同額のレストランを予約しておりそれを話すも若干気まずそうに苦笑いすれば一応確認を )
はは。群れを見ながらその魚食べるのってなんか斬新だな…。ん、大丈夫だよ。じゃあいこっか。
( 大型水槽を眺めながらの昼食にそんな仕掛けがあろうとは。思わず小さく笑うと発想力がすごいと尊敬して。中へと進むと最初のエリアに辿り着き。少し暗めの館内、大きな水槽には色とりどりの魚たち。水槽の近くに行くと目を輝かせて、その魚が泳ぐ姿にみとれて。 )
綺麗だな…。
子供だったらトラウマ確定だと思うんだけど…そういうのも食育って話になるのか。
…本当に綺麗だな、
( 少し考えつつも共に中に進む。照明が少し落とされた館内の先には深い青色に光る大型水槽、まるで彼の瞳の様だと全体を眺めていたが耳に入った声に軽く頷くと緩やかに泳いでいる魚に目を移す。小さな魚だけでは無くエイや大きな魚も泳いでいて見ていて退屈しない。ふと彼に視線を落とし、水槽に夢中な横顔を見て心が温かくなるのを感じつつ彼の横髪を指先で撫でて )
こういうの見ると一緒にゆっくり泳ぎたくなるんだよな、…来年の夏は泊まりで海に行こうか。ダイビングやBBQ、楽しそうじゃない?
ん、いいね。
俺、こう見えて泳ぐの得意なんだけど、ダイビングは経験がなくてさ。やってみたいと思ってたんだ。
( 横髪に触れた感触に、くすぐったそうに微笑むと、彼へと視線を移して提案に賛同する。完全なる文化系ではあるが、昔スイミングだけは習っていたこともあり、泳ぐのは好きで。次のエリアに行こうと歩き始め。)
泳ぐの得意なんだ、少し意外だな。
じゃあ来年はダイビングをしよう。泳げるならすぐ楽しめると思う。魚と一緒に泳ぐ非日常感があってイルカに出会った日は凄く幸せな気分になれる。
潜って日が差す頭上を行き交っている魚を見上げながらぼんやりするの、本当にお勧め。
( 偏見は宜しくないと分かっていても彼は運動面は得意ではないかもしれないと思い込んでいたところがあり、外見、芸術だけでも恵まれているのに天は二物を与えずなんて言葉は誰が言ったんだと僅かに驚く様子を見せるも直ぐに微笑むとダイビングの魅力を語る。次のエリアは小さな生き物達をテーマとした空間で、複数並べられた小さめの水槽の中にはタツノオトシゴ、クリオネ、クマノミ等が泳いでいる。角にあった水槽の中は何も展示されていないように見えたがひょっこりとチンアナゴが顔を出せば自然とそちらに足を向けて )
何この子、可愛い。
ふ、泳ぐのだけはね?それ以外の運動はめっきりダメなんだ。
…へぇ、考えただけでもすごくワクワクする。
( やはり自分はかけ離れたイメージなのだろう。相手の反応に小さく笑うと、それでも水泳以外は本当にできないと伝えては、歩みを進める。彼の話すダイビングのよさに、それはぜひとも体験してみたいと少し目を輝かせては楽しげに。ふと彼の注目する水槽を一緒に覗き込むと、そこには細長い生き物。マスコットキャラクターで存在は知っていたが、本物を見るのは初めてで。)
え、かわいい。ふだんは潜ってるんだね?
(/体調など崩していないでしょうか?師走もこちらは仕事が忙しく中々顔を出せませんが、お休みに入りましたらまたゆっくりお返事出来たらと思います。よろしくお願いします!)
( / 空く場合は連絡すると言いながらも長い間、ご連絡出来なくて申し訳ありません…今年度内は少々お返事難しくなります。1月上旬か、中旬には顔を出せると思いますので我儘になってしまいますが待って頂けると嬉しいです。 )
(/遅ればせながら、あけましておめでとうございます!今年も時間があるときにでもお相手いただければと思っております。よろしくお願いします。)
(/お久しぶりです。お元気でしょうか?
また、時間に余裕がありましたらやりとり出来たら嬉しいです。お身体に気をつけてお過ごしください!)
(/お久しぶりです、お元気でしょうか?御相手いただけるようでしたら嬉しいです!時間に余裕が出来た時でいいので、またやり取りできる日を待ってます。)
(/お久しぶりです。久方ぶりにこちらに顔を出したのであげさせていただきます。また、お時間があればでいいのでお相手していただけたら嬉しいなと思っております。お身体にお気をつけてお過ごしください。)
( / 顔を出すと言いながらの長い間の空白、本当に申し訳ありませんでした。現在、前よりは時間が出来たとはいえまだ生活は忙しなく、またやりとりをさせていただいても波がありご迷惑をお掛けすると思います。沢山の幸せを下さった唯織さんと背後様にこれ以上気をかけて頂くのは申し訳ないので出来るならここで終わりにしたいと思っております。 )
(/お久しぶりです。ご連絡ありがとうございます!
悠介くんには本当にたくさんの幸せをいただきました、感謝しかありません!これまで本当にありがとうございました。背後様も、これからもどうぞご無理なさらず。またどこかで出会えたらそのときはよろしくお願いします!)
(/お久しぶりです。最近日常が落ち着き、ここへ戻ってこようと思った時にふと唯織さんを思い出して来てしまいました。もし、まだ背後様がいらっしゃるなら話し合って新しいお話を一緒に紡いでいきたいと勝手ながらに思ってます。自分勝手で本当に申し訳ないです.....一緒に過ごした日々が本当に楽しかったので、またご縁があればお話できたらと思ってます。 )
(?お久しぶりです。お元気でしたでしょうか?久方ぶりにこちらを覗いたタイミングでこのスレを発見して、びっくりしました。こちらも悠介くんと過ごした日々を時折思い出しておりましたので、よければこちらこそぜひお相手をお願い出来たらと思っております。)
(/忙しいながらも元気にしてました。結構時間が経っていてお返事を頂けると思ってなかったのでとても嬉しいです!ありがとうございます。またよろしくお願いします!これからしてみたい、今興味のある設定とかありますか?)
(/こちらこそよろしくお願いします!そうですね…まずこれまでの設定を引き継いでいく流れでやるか、それとも別設定を考えてやっていくか…どちらがいいとか希望ありますかね?)
(/色々と考えていたのですが、このまま再会して一緒になる2人の流れでまた物語を再開するとしたら、例えば悠介くんの婚約者なんかが出てきて…とかっていう設定を想像してみたり、あとは学園時代に戻ってというのもいいかなと思ってみたり…。名前やキャラの設定はあまり変えず、立場逆転してみるストーリーなんかも面白そう…(悠介くんが教師で、唯織が生徒)。なんか考えている内に妄想が止まらなくなって書き込んでしまいました…!何か他にも案があれば!!)
( /背後様と絡みたいけどどうしようかな、と考えていたんですが素敵すぎる案が...!大好きな唯織さんの学園時代、見た過ぎます!!学園系なら自然とイベント発生率高くなりますし...そっちの方がお互い馴染みや愛着がありますしいいかもしれませんね、背後様がよかったらそれでさせて頂きたいです。背後様もそれで!と仰るならあまり設定あまり変わらずの新しいプロフを投下させてもらって始めれたらと!)
(/仕事から帰宅したら丁度スレが上がっててびっくりしました笑タイミングが素敵です。
うわぁ、こんな主得な案に乗っていただきありがとうございます…!!では唯織が生徒ということで、ちなみに悠介くんは先生設定にします?それとも先輩とかっていうのも新鮮かな…。学園ものは楽しいですよね!2人は知り合っていない設定からがいいですかね?それとも恋人になってるところから、とか…希望あれば!物語をまたゆっくりと紡いでいくのでしたら前者もありかなぁと思っております。)
(/運命的すぎですね...!笑
いやいや、私的にもどストライクすぎます!先輩設定、めちゃくちゃ惹かれたんですが教師×生徒の禁断の恋系が今はしたいので悠介が先生設定でお願いします!個人的にはゆっくり紡ぎたいので出会いの知り合う時からがいいです!こちらの一目惚れか両思いで距離を詰めていくというのも素敵...今後煮詰まって次に、な時は同級生か先輩後輩の設定でやりたいですね...!)
(/素敵ですね…!では先生になった悠介くんを楽しみにしています!いいですね、両片思いも捨て難いのですが、どちらからかの片思いから、というのもいい……!そうしましたらとりあえずプロフ大きく変更せず、再提出させていただければ、と思うのですが。しばしお時間いただきます!)
(/ありがとうございます!
楽しみすぎて先に練っていたので教員悠介のプロフを先に投下させていただきます。唯織さんの時間はどれだけかかっても大丈夫です!)
名前 斎藤 悠介(さいとう ゆうすけ)
年齢:27
職業:教師(社会)
容姿 179cm。少し明るめの癖のかかった茶髪、ピアスを左右に1つずつ。ダークグレーの上下スーツに白シャツ、たまにネクタイ。生まれつきの髪とは違い、意図的なピアスは教頭に日々叱られるがにこやかに躱している
性格 フレンドリー。世話焼きだが不器用で空回りすることも。いつもへらへらしているが生徒や親しい相手の悩みに対しては真剣に対処する。少々冷酷な面もあり、大切な人を守るためなら手段を選ばない。
備考
軽音部顧問
社会では経済学を得意としており大学に進学してる生徒から相談事も多々。
たまに「斎藤先生がイカつい人と話してたのを見た」との噂もあるがにこやかにはぐらかし、噂が広まることは無い。
名前:天羽 唯織( あもう いおり )
年齢:17(高校2年生)
容姿:身長176cm。細身で色白。プラチナブロンドの髪を肩より少し長めに伸ばしている。前髪は自然に流しており少し目にかかる。後ろでひとつに結っていることが多い。長いまつ毛の下から覗く瞳は、深海のような暗めの青。整った顔立ちだが、あまり顔を見られるのが好きじゃなく眼鏡をかけている。
性格:穏やかで優しい。滅多に感情を顕にしない。マイペースで少しだけ抜けているところがある。人の話を聞くのが上手いが自分のことを話すのは下手。人付き合いに関しては全く問題ないが、人との関わりを避けている部分もある。普段はゆるっとしているが、絵のことになると真剣。結構頑固者だったりもする。
備考:油絵専攻。美術部に所属している。将来は画家になりたいと思っているため、高校卒業後は美術大学にいきたいと考えている。父がフランスの画家、母は日本人のピアニスト。両者とも海外で活躍しており、日本にはいない。自分の容姿については幼い頃から人と違うことをからかわれてきている。ずっと眼鏡をかけているが、視力はいい。親の知り合いである大家さんから借りた一軒家に住んでいる。猫好きで、最近拾ってきた小さな猫と一緒に暮らしている。「海」という名前のアメリカンショートヘアの女の子。
(/高校生の唯織に合わせてプロフを変更してみました!おおきくはかわっていませんが、もし何かあれば仰ってください!)
(/相変わらず唯織さんが素敵で何も言うことはありません...!こちらにも希望の変更点が無かったらこちら先レスで始めさせてもらおうと思うのですがいかがでしょう...?)
(/ありがとうございます!!こちらも先生になっても素敵な悠介くんにドキドキしております!では、お言葉に甘えまして…先レスよろしくお願い致します!)
( 遅くもあるが徐々に涼しくなってきた夏休み明けの秋口。2年の社会を担当していた教員が育休に入り暫くの間担当が自分に移り、初めての授業。思ったより教室は静かで3年の授業をするよりスムーズだ。冗談も通じてやりやすいことこの上ない。軽い談笑を含めて授業を進めていたそんな中、少々気を惹く生徒がいた。日光に当たってきらきらと輝く白金の髪、眼鏡の奥に見える瞳は深海のように綺麗で引き込まれるようだった。授業終わり、珍しいからか生徒に囲まれ教材を片付けていたが一人では運び切れそうにない教材を見て一瞬黒板に目を移した後にふと声を掛け )
あー...日直の天羽くーん、良かったらなんだけど運ぶの手伝ってくんない?
(/最初なので少々長めになってしまいました...すみません!よろしくお願いします!)
( 育休に入った代わりに2年生の社会を教えてくれることとなった斎藤先生。前々から女子生徒の間でも人気があり、さらにはそのフレンドリーさから男子生徒からも支持が高い。今日の1時間の授業でその理由が何となくわかった気がする。話が面白いだけでなく授業はとても分かりやすかった。休み時間に入ると日直であった自分は黒板を消し、生徒に囲まれている先生を少しだけ横目に見ながら元に戻ろうとしたとき。まさかの声かけに目を丸くして。周りの女子生徒からずるい、と言った視線を向けられているのには少しばかり困ったが、断る理由はないため返事をすると相手の元へ)
え?…はい、わかりました。
これ持っていけばいいですか?
(/初回ありがとうございます!!わー悠介くんが先生してる!!と興奮してしまいました笑 こちらも少し長めになりましたが、よろしくお願いします!)
そう。ありがと、筋力はあるタイプなんだけど流石にこの量は面倒いなって思ってたから有難い。
みんな、次の授業あるからごめんね。また話そ
( 自分へと寄って来てくれた彼、流れるプラチナブロンドの髪が本当に美しい。表情を綻ばせ礼を言うと教材の半分以上は手に取り、周りをへらりと笑ってあしらってから教室を後にする。廊下を少し歩いた所で振り返り )
本当にありがとう。すれ違ったことはあるけどちゃんと話すのは初めてかな。確か、美術部だよね?去年の文化祭の絵がすごく綺麗だったからちょっと天羽くんの事気になってたんだよね。
(/こちらこそ!生徒の唯織さんがもうすでに愛おしいです笑 色々イベント発生させたりする予定なので、その時はご相談させてもらいますね!!(蹴可)
え?俺の描いた絵見てくれたんですか?
…なんかそうやって感想言ってくれる人って中々いないからちよっと恥ずかしいです。
( 教材を手に持てば教室を後にして。そのまま歩いていれば振り返りこちらを見た相手に視線を移し、まさかの言葉にメガネの奥の目を僅かに見開いて。勝手な想像だが相手は絵には興味はないだろうと思っていたため、びっくりしたのだ。その後は褒められなれていないのか少し困ったような、しかしながら恥ずかしそうな何とも言えない表情を浮かべて。)
うん。俺、あんまり美術に触れて来なくて詳しい事は分からないんだけど「あー、凄いな」って思った。
あの時は美術部の顧問の先生に"すごい生徒がいる"ってゴリ押しされて見に行ったんだけど行って正解だった。
天羽くんの絵を見てからちょっと絵画とかに興味湧いたし...ふは、恥ずかしがらせてごめんね。でも本当に綺麗だったよ、今年のも楽しみにしてる。
( 眼鏡越しに視線が合ってそのまま立ち止まる。正直な気持ちを話すと相手の少々恥ずかしそうな表情と言葉に胸が微かに温かくなりゆるやかに目を細めて笑うと、教材から片手を離してポンと軽く頭を撫で )
…はい、頑張って描きます。
( 自分より少しばかり大きな手が頭に触れて撫でられると妙に落ち着く感じにほっとして。相手の言葉は実は涙が出そうになるくらい嬉しいもので、少し俯くとこくんと頷き。今年も文化祭までに絵を描くのだが未だ手をつけていない状態、というよりもテーマが決まらず描けないでいることは言えず。教材を持つ手に自然と力が入ってしまって)
…どした?なんか不安な事でもある?
他の先生よりちょっと見た目派手で頼りないかもしれないけど、何か悩みあるんだったら聞くよ。
ほら、顔上げて。無理強いはしないけど、言えるなら言ってごらん?
( 相手を見ていて少し感じた違和感、勘違いなら申し訳ないが生徒、それに気になる子が何かを抱えているなら支えになりたい。冗談を交えつつ先程よりは優しく、ゆっくりと慎重に言葉を発すると柔らかな笑顔で微かに小首を傾げて )
…、実はテーマが決まらなくて。未だに描き始められてないんです。文化祭に展示するためにはもう描いてないと間に合わなくなるし、それで悩んでて。
( 相手からのまさかの声掛けに少しだけ顔を上げれば、眼鏡の奥で瞳を揺らしながら困ったようにそう言い。担任でもない、ましてや顧問でもない先生にこんなことを相談しても、といつもなら思うのかもしれないが、何故だか目の前の先生には話してみようという気になったようで。)
なるほど、テーマか...。
んー......そうだ。今度の土曜に俺、ツーリングに行くんだけど天羽くんも付き合ってくれない?
アイデアが浮かばない時は外に出たらいいってどこかで聞いたんだよね。そうじゃなくても気分転換になればって思うんだけど、どう?
( 話を聞いて悩みの種が分かり、ほっとするも解決策がパッとは浮かばず少し悩んで間が開くが思いついたように声を上げるとにこやかにひとつの提案を。いきなりの誘いで驚かせてしまうだろうか、なんて考えたが少し気になる子の悩みを解決できればと)
ツーリング?
…え、でも俺なんかついて行ってもいいんですか。
( 次の瞬間相手からの誘いの言葉には不思議そうな表情を浮かべ。ツーリングという言葉にピンとこなかったが、そういえば授業で先生はバイクに乗るのが趣味だと言っていたなと思い出して。しかしながら、突然ついていっては迷惑ではないだろうかと眉を八の字に下げて不安げに聞き、内心としてはせっかくのお誘いなのでもちろん行ってみたい気持ちが大きくて。)
俺なんかって...全然いいよ、てか来て欲しい。
一人より二人の方が楽しいし、天羽くんと行きたい。
それに、今回行きたい所カップル多そうなんだよな...中に泉がある洞窟なんだけど、差し込む光がその泉に反射してハート型みたいに見えるんだって。近くにコスモスとかススキとかめちゃくちゃ綺麗に見える草原があるらしくて、見に行きたくてそこに決めてたんだけど...天羽くんが一緒じゃないと先生、心細くて行けないかも。
( 拒否される事も想定していたが思ったより好感触で胸が微かに踊る。不安そうな顔を見て可愛い、だなんて思うが口には出さずにくつくつ喉を鳴らして笑い、無遠慮に頭をわしゃわしゃ撫でるとその後にわざとらしく悩ましげな表情を浮かべてつらつらと言葉を並べつつ肩を竦めて )
……行きたいです。お願いします。
( 不安げな表情は相手の話を聞く度に少しずつ期待に満ちた表情になり。頭の中でまだ見ぬその景色を想像するだけでワクワクとし、なんだかそこなら自分の探し求めているものが見つかるきがして。ぺこりと頭を下げると言葉に甘えてお願いを。しかしながら先生ならば相手なんて探せばたくさんいそうだがと思いつつもそれは言わずに)
...ほんと、可愛いね。
ちょっと待って、デート...ってかお出かけの打ち合わせの為に俺の連絡先書くから。
( 好ましい返事に表情を緩めれば小さな声で本音を呟くも、何事も無かったかのように片手でシャツの胸ポケットからメモ帳を出すともう片方で持っている教材の上でさらさらペンを走らせて連絡先を流し書く。それを差し出すと一応、と自身の唇に人差し指を立てて )
連絡交換したのは友達にも内緒ね、こうやって交換するの、天羽くんが初めてだから。
あ、はい。
…そうなんですか。分かりました、秘密は守ります。
( 可愛いとか、デートとか聞き馴染みのない単語には不思議そうにするも、特に気に留めないことにして。連絡先の書かれた紙を貰えば、嘘か本当かは分からないが生徒と交換するのは初めてという相手の言葉に意外そうな顔を示しつつ、ポケットにしまい。最近では教師と生徒との連絡先交換などはよろしくないということは知っているため一度頷くと絶対人には言わないと約束をして)
いい子。じゃあ教材運んじゃおうか、次の授業までの時間もあるし。
( 本当に初めての出来事で、一方通行だった場合は少々ひやひやもするが上や周りに知られた所で元サヤに戻るだけ、と思い切り、相手の初心な様子に内心キュンとしつつも顔を上げて教材を両手に抱え、廊下先の職員室へと視線を移す。腕時計を見た後声を掛けて止めていた歩みを進め )
はい!
( 不思議と相手に「いい子」だなんて言われても嫌には思わず。少しくすぐったいような感覚になると、また自分も相手の後を追うように教材を運び、目的地である職員室まで教材を運び終えると、ぺこっと相手に頭を下げて挨拶をした後に「失礼しました」と職員室を出て、教室へといつもより軽い足取りで戻っていき)
ありがとう、天羽くん。またね
( そのまま職員室に着くと自分の席に教材を置き、挨拶されれば礼を述べて背中を見送る。その後は授業をしたりと特に変わったことは無かったが一瞬だけふと頭の中に彼の顔が浮かぶ事が増えた。教師として少々良くない気もするがそれを無視していつも通りの日常を過ごし )
────
( 勤務が終わり、時刻は20時を回った所か。家に帰るとスーツのジャケットを脱いでハンガーに掛ける。適当にテレビを点けてソファに深く座り煙草に火をつけた所で胸ポケットに入っていたスマホを眺め、ポツリと呟き )
天羽くんからの連絡はまだ、か。
まあ焦ってもしょうがないしな
( 部活が終わりいつもより帰りが遅くなってしまい、帰宅する頃には20時を回っていて。愛猫の海が帰ると出迎えてくれ、ご飯をあげるためにリビングへ一緒に歩きながら、ふとポケットにしまっていた相手の連絡先の書かれた紙を取り出し。さすがに遅い時間ではあるので、電話番号からショートメールを送る文面を考えては、とりあえず送ってみることにして。)
「こんばんは。天羽唯織です。連絡が遅くなってしまいすみません。」と、…これでいいかな。
……─あ、
( しまおうとした瞬間に震えたスマホ、見慣れない番号のメッセージを開けば待ち望んでいた相手からのメールで思わずソファに預けていた背を起こす。表情を緩めると1度深呼吸して親指を動かし、こちらからも"こんばんは。連絡ありがとう、全然大丈夫だよ。今度の土曜は学校近くの駅で10時待ち合わせでいい?"とメッセージを送り )
( 直ぐに帰ってきた返信の内容を見れば、思わず小さく笑を零して嬉しそうにまた返信を。" はい。よろしくお願いします。楽しみにしています。" それだけ打つのになんだか緊張してしまうのは相手が先生だからだろうか。送信すれば、ふと足元に擦り寄る海の姿を見ては、ご飯をあげる途中だったと思い出し、スマホを置いてお皿にご飯とお水を用意してあげて。そうしながらも、土曜のことを考えてはワクワクとした気持ちは収まらず、あっという間に日はすぎていったのだった。)
───
……待ち合わせ時間より早く着きすぎたな。
( 当日、思っていたよりも早く学校近くの最寄り駅に着けば前にあるベンチに腰をかけ相手を待つことに。いつものように髪は後ろでひとつに結い、涼しい風が吹いているので、Tシャツの上に薄手のパーカーを羽織っているといったいでだちで。さすがに30分も前だから早すぎるだろうとため息混じりに)
( 約束当日。いつもより早く目覚めてシャワーを浴び、白いシャツに黒いミリタリージャケット、黒のジーンズで家を出るとフルヘルを被って大型バイクに跨る。待ち合わせ場所の駅の目の前、ロータリーに入ってみれば約束の25分前なのに相手の姿が見えて傍に停車しヘルメットのシールドを上げて微笑み )
おはよう、天羽くん。ごめんね、待たせちゃった?
…!今来たところです。
…先生、バイク似合いますね。
(目の前に現れた大型バイク、ヘルメットから見えた顔を見て相手だと分かれば、いつもとは違う姿に目を丸くして。しかしながら、バイク姿が似合うなと見惚れてしまい。素直にそう伝えては。)
なら良かった。
え、ありがと。なんかバイク乗ってる姿褒められた事無いから結構嬉しいかも。
( 趣味以外ではバイクに乗らず、乗っている時に知人に合うことも少ないために褒め言葉に一瞬戸惑うも嬉しそうに穏やかにはにかむ。もうひとつのヘルメットを取り出せば相手の頭に被せ、ポンと後部座席を片手で叩き )
じゃあ、行こっか。
乗ったら俺の腰に手を回して、しっかり抱きついててね。怖かったらすぐ言って。
はい!お願いします。
( ヘルメットを被せられると慣れないながらにもベルトを装着し、相手の後ろに座り。バイクに乗るのは初めてなので流石に少しこわさもあり、相手の腰に恐る恐る手を回し、やんわりと抱きつく形になると恥ずかしさと緊張で心拍数は一気に跳ね上がって )
よし、行くよ。なーんかこんな引っ付いてんの恋人みたいでドキドキするね、なんて。
( 相手と密着する体、自分の微かに高鳴る胸を抑えると軽く笑って冗談混じりに言えばゆっくりと発進する。安全運転を意識しつた徐々にスピードを上げていき暫く経って海が見える長橋にかかると聞こえるように少し大きめに声を掛け )
ここ、右側に海見えるんだよ。すごく綺麗じゃない?
え、?
( 相手の冗談には僅かにドキッとして、しかし冗談だと言われるとこちらも軽く笑って。安全な運転にこわさもなくなり、抱きつく力を弱めては言われたように右側に目を向ける。するとそこにはキラキラと光る一面海。思わず、「わぁ…!」っと感嘆の声を上げその光景にしばらく魅入ってしまい)
( 聞こえた声につい表情を緩めるとまだ始まったばかりの今日だが、誘って良かったと思ってしまう。長橋を渡り切るとその後30分程走り続ける。その間信号待ちしている時は体育祭の話であったり学校生活系の話を軽くし、走ってる時も道端に野良猫を見かけたりしてその子の話をしたりとしている間に山に通じる切り通しの道路を抜けて駐車場にバイクを止め )
はーい、到着。
大丈夫?疲れてない?
( ヘルメットを脱いで一息つくと跨ったまま振り返り、心配そうに顔色を伺う。ネットで調べた時に自分のバイクはシートの座り心地が良く2人乗りに最適と書いてあったが慣れない事で気疲れ等あったかもしれないと少々不安を抱いて )
思っていたより乗り心地がよくて、全然疲れませんでした。普段からよくバイク乗るんですか?
( 道中は色々なものを見たり、話をしたり。長い間乗っていたがそんな感じはせず。それもこれも相手の運転が上手なおかげなのだろうと思う。到着した先でバイクから降り、借りたヘルメットを外して相手に返しては。そんな質問をしつつ、辺りを見渡すと少しばかり紅葉が始まっており、その綺麗な景色に目を輝かせ。)
良かった、そこだけ結構心配だったから。
うん、休みの日とか気分変えたいときに乗るから結構乗る頻度高いかも。
…ふは、なんかさっきの海の時もそうだけど天羽くんの反応良すぎてめちゃくちゃ嬉しい。癒される
( 返答に安心すると自分もバイクから降りる。バイクスタンドを落としてそちらを見たら目を輝かす相手の姿があって、その視線の先を見たら色付き始めた紅葉が。自分一人で来ていたらこの僅かな自然の変化に気付く事があっただろうかと思わず笑いを零すと「行こっか。」と声を掛けて歩き始め )
いいですね、バイク。俺も大人になったら乗りたいなって思いました。
…そうですか??そんなこと言われたことないです。
( 今日バイクに乗るまでは自分の世界の中に、バイクに乗るという選択肢はなく。乗ってみては風は気持ちいいし、車よりも手軽に乗れるという点ではありかもしれない、なんて思い始めてしまえば。ふと、自分の反応について触れられると目を丸くして、次の瞬間にはなんとも言えない、恥ずかしそうな表情を。そんなに自分はわかりやすいだろうかと思いつつ、相手の後を歩き始め。)
バイク、いいよ。気軽にどこでも行けるし…夏場と冬はしんどいけどそれもまた季節を感じれていい。
ほんと?なんか興味がある事に対してキラキラってか初々しい反応しててすごく可愛いなって思ったよ。
( 行き詰まった時や悩んだ時はツーリングをするに限る。カサリと軽く鳴る足元の落ち葉に目を落としつつ歩みを進めると目的の洞窟の前に着き、手を相手の方へ差し伸べて )
こっから先、足元悪いらしいから念の為手繋ごっか。
…、そう、ですか。
!…あ、わかりました。
( 自分の反応について話されるとますます恥ずかしくなり、男の人に可愛いと言われても、と思いつつも嫌な気はせず。洞窟前に辿り着くと、なんだか冒険をしているような感じで俄然わくわくとしてきては、差し出された手にはじめは不思議そうな顔をするも、意味を理解して素直にその手をとって。自分とは違いしっかりとした手の平の感触、こんな風に誰かと手を繋いだのはいつぶりだろうかとふと考えてしまうと同時に、落ち着かない気持ちになりドキドキとし)
( なんとか繋いだ相手の柔らかな手。教師失格だろうか、嬉しくて心拍数が上がって口許が緩んでしまう。洞窟は案の定足元が悪く、ぬるりと滑るところが多くて繋いだ手が役に立った。たまに支えながら洞窟を進むと目的のスポットが。洞窟の中に差し込む光が湖に反射してハート型になっている。神秘的な光景に思わず微かに声を上げるとそちらを見て )
うわ、すご……本当にハート型だね。ネットで見た時はそんなことある?って半信半疑だったんだけど。
( 洞窟に入りはじめは手を繋いだことに意識をとられていたが、進むにつれ確かに滑りやすい地面に何度か相手に助けられた。そして暫くして目の前に現れた神秘的な湖。その光景に思わず息を飲む。静かな水面と、それに射し込む光。きれいなハート型が浮び上がっていることもそうだが、その美しさに暫く動けないでいて。無意識に繋いだ手にギュッと力が入り。 )
…すごい、…本当に。
ね、湖の色も青くて澄んでる…水質はどんな感じなんだろうな……
( 相手の手に力が入ると一度そちらを見るが微笑んで綺麗な景色にまた視線を移し、先程までは目立つハート型の光に気が向いていたがふと水面が気になって一歩前に出て呟き、好奇心が微かに湧いてくるが過去の恋人と出かけた際、同じような状況で「綺麗って感想だけで良くない?ムード無い。そういう所、好きじゃない。」と言われてしまったことを思い出して苦笑いを零し )
……と、ごめん。
職業柄なのか、ちょっと気になっちゃって
いや、確かに気になりますよね。
こんなに綺麗な青の水、見たことない。
( 相手が謝るのには不思議そうな表情を示すと、自分もむしろ気になると今一度視線をその先に戻して。自分はあまりこういうことは詳しくは無いが話を聞くことや考えることは嫌いじゃなく、どうしてなんだろうとむしろ真剣に考えて。ふと我に返ると、相手とそっと手を離し、「ちょっと写真撮らせてください」と、鞄から小さめのカメラを取り出して。せっかくこんな綺麗な場所に来たのだからなにかの参考に写真を、と思い。)
……あはは、天羽くんは知れば知るほど魅力的だね。
( 嫌がられるか迷惑がられると思っていたが相手の反応は想像とは違い、一瞬呆気に取られるも穏やかに笑って小型カメラを手にする相手の頭を軽く撫でて静かに告げ )
…え?
いや、そんなことはないです。
( カメラに夢中になっていると頭に感じた重み。目を丸くし相手の方を見ればその穏やかな笑顔に、自分なんかより相手の方が魅力的という言葉が似合うのにと、思いながらも口には出さず。元より自分はコンプレックスの塊で、そんな風に感じたことは一度もないため少しばかり困惑しては。)
随分と謙虚だね、天羽くんは本当に魅力的だよ。自分が気付いていないだけで。
…さ、次の場所に行こっか。この辺、他にも写真が撮りたくなるような素敵な場所がいっぱいあるんだよ。期待してて、
( 困惑している表情を見て微かに眉を下げるも頭に置いていた手を動かしてわしゃわしゃと髪を撫でて笑うと、この景色は去るには名残り惜しいが後にはまだ自分が立てていたデートスポットがあり顔を上げてまた手を差し出し )
あ、はい。
…先生、こんな素敵な場所どうやって知ったんですか?
( 未だに前の言葉には理解ができないまま、再び相手の手をとり。ゆっくり歩き始めながら、ふと相手はこのような素敵な場所をどのように知るのだろうかと疑問に思い。ネットなんかで検索すればこういった場所はすぐに出てくるものなのだろうか、なんて情報系に疎い自分はそんなことを考えてしまい )
あー……えっと、ちょっと前に見た小説の後書きに書いてあったんだよね。この場所も、今から行く所もそうだけどその作者が訪れた時にアイデア湧いたって。
それで天羽くんの悩み、なんか解決出来ないかなって
( 再び繋がれた手、つい表情を緩ませつつ歩みを進めるがふとした質問に少し動きを止めて苦笑いしてしまう。自分で1から調べて決めた所ならドヤ顔で話すのだがそうではない。実際は他人の二番煎じで、少々気まずそうに話す。一緒に行こうと話した時も正直思いつきだった。何故だか彼と出かけたくて記憶の片隅にあった小説の場所の話をだしてしまった。でも口にしていることは本心で )
へぇ…!そうなんですね。
アイデアが湧くかはまだ分かりませんが、さっきの場所を見てから今まで悩んでいたことが不思議とすっとなくなっていくような感じがしました。ちょっと思い詰めすぎてたみたいです。
( この場所を知ったきっかけを聞けば、なんだか素敵な話だなと思い。相手にとっては多くの生徒のうちの1人である自分に、こんなにもよくしてくれるなんて、こんなんじゃ身体がいくつあってもたりないんじゃないかと思う。しかし相手のおかげで悩んでいたことはすっと自分の胸から消えていて。)
ほんと?それは嬉しい。
今から行く所も凄く素敵だと思うよ、アイデアが湧くかもとか関係無く楽しんで。
( 彼の悩み事が無くなった、それだけで此処に来た意味があって心が少し弾む。この後も綺麗な景色の場所に行く予定で、彼の綺麗なわくわくした瞳が見れると思えばこちらも気分が上がってしまう。手を引き洞窟を抜けてバイクの所まで歩けばヘルメットを被り、相手にも被せてバイクに跨り )
さ、次の場所に行こっか。
( / 遅れて申し訳ないです!身内の不幸がありましてバタバタしておりました。(親しくない方なので心象は大丈夫です)上げありがとうございます!見つけやすかったです! )
はい!
( こんなに風景をみて気分が高揚し、純粋に楽しむことをしたのはいつぶりだろうか。絵画を描くことにとらわれすぎていたんだな、と少しばかり自分に苦笑し、また相手の後ろに腰を下ろす。次は一体どんな場所に連れていってくれるのだろうか。また動きだしたバイク、心地よい風を感じながらワクワクとした気持ちで)
(/お久しぶりです!私も実はリアルが忙しく顔を出せずにおりました。昨年私もこの時期に身内の不幸があったのでバタバタは想像できます。気づいてもらえてよかったです!)
( 動き出す車体、風が髪を揺らす。安全運転を心掛けつつ走らせて次の場所へ、着いたのは一面色とりどりのコスモスが咲いている丘で )
凄く綺麗だね、ネットで検索して見てはいたんだけど実際見たら本当に綺麗だ
( 停車し、ヘルメットを脱いで視界いっぱいに広がるコスモスの風景を見て思わず言葉が漏れる。ピンクや白、黄色や茶色のコスモスが咲き乱れていて目を奪われ )
( /お久しぶりです~!良かった…本人様の事を気にしつつ多忙な日々を送っていたので…今後もよろしくお願い致します!(蹴可) )
、わ……!
( バイクから降りた先、一面に広がる色とりどりのコスモス。あまりの綺麗な光景に言葉を失ってただただそれに目を奪われてしまう。その丘を歩きながら、しばらくしてふと幼い頃の記憶を思い出してはそれを話し始めて。)
昔、コスモスを母に送ったことがあるんですけど、コスモスの花言葉について教えてもらったことを思い出しました。ピンクは「純潔」、赤は「愛情」、白は「優美」、黄は「自然美」、茶は「恋の思い出」だったかな。先生は何色が好きですか。
( 幼い頃に母から聞いた花言葉。あの頃は意味がわからなかったけど、今になっては何となく色とその花言葉が一致しているように感じて。ふと相手に問いかけてみては)
俺は茶色のコスモスが好きかな、他より目立たないけど慎ましく綺麗で本当に美しい…天羽くんみたいだね、天羽くんは何色が好き?
( 目をキラキラさせている相手に目が離せず、連れてきて良かったと少し笑みを浮かべてしまう。共に丘を歩くゆるりとした時間、元々他より地味な茶色のコスモスが好きで、更に花言葉を聞いてもっと好きになった。問い掛けに足を止めるとするりと相手の頬に手を当てて穏やかに微笑み )
え?
…白かな。
( 相手が茶色を選択するとは予想しておらず、それに対しても意外という意味で驚いたのだが、その後に続く自分へのあまりに綺麗すぎる例え文句にどういう反応を示せば良いのか分からず。さらには、頬に触れる手に心臓は早鐘をうち。視線を彷徨わせながら、呟くように言葉を絞り出して )
…、先生は俺の事褒めてくれますけど、その言葉が自分にあてはまるとは思えなくて。なんていうか、なんて反応していいのか分からない、です。
( この胸の高鳴りが一体なんであるのかはまだ分からないまま、つむぎ出した言葉からは自分への自信のなさが含まれており。)
白、いいよね…穢れなくて純粋。
…ふ、なーにそれ…可愛すぎるんだけど。
( 珍しく人がおらず、陽の光に照らされ花の咲き乱れる丘を傍に動揺している相手の言葉に軽く笑えばコツりと額を合わせて目を合わせ )
俺は、一目見た時に天羽くんの事すごく綺麗だと思って目を離せなかったよ。今回こうやって出掛けて、更に気になったし…
( 正直に言えば彼に惹かれてる。自分の立場を自覚してても伝えたかった言葉を話すとパッと離れて冗談交じりなように相手を肯定して笑えばよしよしと頭を撫でて )
…!!
( 相手の端正な顔が目の前に近付いてきたことには、咄嗟のことに動くことが出来ず。額が合わさった後に視線が合わさり、また一段と心臓がうるさくなって。冗談だとでもいうように離れた相手をなんとも言えない表情で見て、冗談だとしても男相手に言う言葉では無いだろうと思いながらも、こんなことを他の生徒にも言っていたとしたら、勘違いする生徒は男女関わらず数しれないだろう。そうじゃないにしても、学校で1番人気のある先生なのだから絶対モテているに違いない。)
…先生、絶対モテますよね。
モテる…うーん、どうだろうな。
俺は君の気が引けるだけでいいんだけど…て言っても信じてもらえないかな?
君以外に、こんな事言ったりしないよ。なんなら、プライベートでこうやって出掛けるのも初めてだし……あのね、先生、君の事が好きみたい。
( モテているかどうかは曖昧で、女生徒からアピールや手紙は受け取っていて立場を利用して全て拒否している為に苦笑いではぐらかす。綺麗に咲いているコスモスを横目に少しだけ深呼吸する。話したい事があるが相手は生徒、しかも同性で引かれる可能性もある。そんな中でも今言っておきたいと口を開けば困ったような表情で小さい声で告げて )
…、…え?
( 暫く反応を伺うように見ていたが、他の生徒にはこんなことはしないと言う。話を聞けば聞くほど、まるで自分が特別だとでもいうような言い回しに、流石に戸惑い辺り一面に咲くコスモスにわざと視線を向けた。だけど、弱々しくもはっきりと聞こえた「好き」という言葉に、また相手へと視線を戻せば思考回路は完全に停止してしまっていて。しかし好きと言われてまるで嫌な気持ちはなく、むしろその逆だからこそ戸惑いが大きく)
そ、その「好き」って…恋愛感情の「好き」ですか?
( ハッと我に返ると、おそるおそる質問をして。それも、自分は恋愛というものを経験したことがなく、これまでにそういった感情を持ち合わせたことがない。しかしながら相手に対する胸の高鳴りはもしかして、それと同じなのだろうか。未だ自分の中で答えが出ないのか、眼鏡のレンズ越しに瞳が揺れ)
……─そう、恋愛感情の好き。
良くないって分かってるんだけど…天羽くんだけにこういう事したいし、手も繋いだりしたい。出会って間もないし、こういう関係だし、変って思われても仕方ないんだけど。
( 戸惑いなのか、相手のレンズ越しの揺れる瞳と目が合うと微かに微笑んで静かに告げる。もしかしたら一目見た時から好きだったかも知れない。目を引く生徒だとは思っていたがそれ以上の感情を抱いていたと思う。バイクで後ろに乗って触れていた時、手を繋いだ時や湖やコスモスの丘を見て目を輝かせた相手を見ていて更に好きという気持ちが高まりつい口から出てしまった )
…天羽くんからの返事は全然後でいいからね。
( あくまでこの休日は彼の息抜きとなればと思って出掛けていて、追い詰めたい訳ではない。穏やかに笑ってポンポンと頭を撫でるとそう告げて )
……、
先生に言われたことは嫌じゃないというか…嬉しかったです。関係上よくないのかもしれませんが、俺は変だと思いません。
だけど、…まだよくわからなくて…もう少し考えさせてください。
( 相手からの言葉を自分に当てはめれば、手を繋ぐこともこうやっていることも、どれも楽しくて。だとするなら自分の相手への感情が恋愛のそれなのか。考え始めたら分からなくなってきてしまい。とにかく、嫌ではなかったということを伝えなくては、と少し途切れ途切れになりながらも一生懸命伝えて。この中途半端な気持ちで相手に答えてしまうのは違う気がする。)
ふは、やっぱり好きだなぁ……ありがとう。ゆっくり考えてね、俺はいつまでも待てるから。
( 一生懸命な返答を聞いて表情が綻んでしまう。ポツリと呟いた後にゆるりと微笑むと、陽に当たって輝くプラチナブロンドの流れる前髪に軽い口付けを。その時にひらりと2人の横を飛んで行った蝶に目線を移して話を変え )
…アゲハ蝶だ、なんか久々に見たかも。
花言葉とかと同じ様に蝶や蟻、他の虫にも何か意味があるらしいね。アゲハ蝶は確か「幸運のサイン」「変化の象徴」だったかな?
どれも過去の人間のこじつけだと思うけど、意味があって素敵だよね。
( コスモスが広がる丘にひらひらと綺麗に舞う蝶を見てふと思い出した事を口にすれば目線を相手に戻し、「行こっか」と止めていた足をまた進めて )
( 前髪に触れた感触に思わず顔を真っ赤にして固まってしまい。しかしながら、目線の先に舞うアゲハ蝶を相手と共に見つめ。まさか花だけでなくこういったことにも意味が存在していることを知らず、相手の言うようにたしかに素敵だと思い。)
じゃあ、何かいいことがあるかもしれませんね。
( 再び歩き始めては、この先きっと何かいいことがあるのかもしれない、なんて思って小さく微笑み。)
そうかもしれないね。
…─手、繋いでもいい?
( パッと赤くなった相手の頬、愛おしさが湧き出てきて口角が上がってしまう。その後ゆっくり歩いてコスモスの丘を楽しんでいたが折り返し地点に到着し、バイクが止まっている駐車場へ戻る最中にふとそちらを見ると手を相手に差し出して )
…!はい…。
( 丘を歩きながらコスモスの写真を撮ったり、あとはその景色を目に焼き付けたりして歩いていけば、再び差し出された手。さっき来たときに手をつないだが、そのときと今では違っている。ドキドキしつつ、頷いて相手の手に自分の手をそっと重ねて。)
( 重ねられた手を優しく握るとゆっくり歩き始める。さっきも思ったが人と手を繋ぐということはこんなにも幸せで満たされるものだっただろうか。くつくつと喉を鳴らして笑いながら口を開いて )
なーんか、こうやって天羽くんと歩いてるだけで幸せ。もういい事あったかも。
ね、そろそろお昼だけどお腹空いてない?
少し距離はあるんだけどゆったり出来るカフェがあってさ、そこのオムライスがめちゃくちゃ美味しいんだよね。
…お腹、空きました。
オムライス食べてみたいです。
( 確かに相手が言うよう手を繋ぐだけでなんだか心が温まるようなそんな感じがする。くすぐったいような、そんな気持ちに自分も微笑んで。相手からの提案には、少しばかり目を輝かせて頷き。)
じゃあ、そこに行こっか。
卵がふわとろで本当に美味しいんだよ。コーヒーや紅茶も絶品だし行ってみる価値はあると思う。
そういえば、食べ物だったら天羽くんは何が好き?先生は……というか俺はブラックコーヒーとか酒とかが好き…って食べ物じゃないな…。
( 目を輝かせる相手を見て次の行先が決まり微笑むと、歩いている間さり気ない雑談を。質問をしつつ自分の嗜好を話すが自分の出した答えは食べ物では無く、小首を傾げながら少々難しい顔をした後に笑って )
あ、…一緒です。俺もコーヒーが好きで。
と言っても、実はほんとつい最近飲めるようになったんですよね。これまで苦くて美味しくないって勝手に思ってたんですけど、いざ飲んでみたら美味しくて。
ふは、先生は確かにお酒好きそうですね。
食べ物は、あんまり好き嫌いはないですけど、辛いものは苦手です。
( 相手の嗜好を聞けば、コーヒーに反応。とはいえ、実を言うとコーヒーは最近まで苦手なものに入っていたくらい。成長するにつれて味覚に変化が起こるとはこういうことなのだと思った。飲み物ばかりの話に、思わず声を出してくすくすと笑うと、自分のことについても話して。 )
(/いつもありがとうございます。相変わらずイケメンな悠介くんにドキドキさせてもらってます!
今悩んでいることがありまして、高校時代の唯織は小学校から同級生の男子に、嫌がらせというか、嫌なこと(外見について)を言われ続けているという設定を考えているのですが。例えば、絡まれているところを悠介先生に助けてもらうとか。何か二人の関係がそこで進展するきっかけのイベントが出来ればと思っております。もしやりずらいとか、別のイベント、設定があればなんなりと仰ってください!)
あはは、コーヒーって結構飲まず嫌いあるからね…飲めるようになって凄いじゃん。
俺も最初は苦いって苦手意識ありながら試験前の眠気覚ましでコーヒー飲んでさ、思ったより美味しくてそっから目覚めたな…
…あ、やっぱ酒好きそうなイメージある?
辛いの苦手なんだ、可愛いね。
( 分かってくれた事にゆるやかに微笑み、コーヒーの話をする。笑う相手が可愛くて表情を緩ませつつ話を進め、そんな中あっという間にバイクへと戻るとヘルメットを被りバイクに跨って相手用のヘルメットを渡し )
( / こちらこそ!!
めちゃくちゃ良い設定ですね…この後のカフェでそのイベントを起こしてもいいですし、後日でもいいですし…とにかくこちら的には凄くいいと思います…!!なんならいじめっ子をこちらで用意することも考えております )
そうなんですね!
だから、この後のカフェで飲むコーヒーも楽しみです。
( まさか相手も初めは苦手だったと聞くと、何だか親近感が湧いてきて。嬉しそうにしては、この後のカフェも楽しみだなぁなんて思いつつ、ヘルメットをもらいかぶると、相手の後ろへと跨って。さっきよりも相手のことを意識してしまえば、ドキドキとしながら、それが相手に聞こえないといいけど、とできるだけ心を落ち着かせるように深呼吸して。)
(/わ、ありがとうございます。カフェで偶然出会ってしまうとかいいかもですね。いじめっ子くんはなんとなく先生の前ではいい子ちゃんをイメージしてます笑 唯織をいじめる理由は、外見が気に入らないということしか考えていませんが、他に何か理由をつけても良いかなとも考えています。)
ん、期待しといて。学校近くでほんとオススメのとこだから。
( 先程もそうだが密着する身体に意識が向いてしまう。まだ返事を貰えてないのと相手は生徒、よろしくないと分かりながらも微かに上がる心拍数を軽く落ち着かせればバイクを走らせ始める。先程とは違うルートで紅葉が色鮮やかな道を選んで走り、暫くして目的のカフェの駐車場に到着するとヘルメットを脱いで )
はい、到着。天羽くん、疲れてない?大丈夫?
( / 先生の前でいい子ちゃんはいじめっ子あるあるですね笑
外見が気に入らない+でもそんな唯織さんが好きでいじめたい…みたいな感じはどうでしょう…。小学生みたいに好きな人に意地悪したいみたいな笑 )
( 道中綺麗な紅葉を眺めながら何となく気を逸らしていたがやはりドキドキしてしまい。到着するとヘルメットを取って、辺りを見渡して。そんなに大きい店ではないがお洒落な感じが外観からも伝わり、それだけでワクワクしてしまい。)
素敵な店ですね。
(/あるあるですね笑 じゃあそれでいきましょう。いじめっ子くん、お願いしてもいいでしょうか??やりづらければ私の方でもできますので!)
うん、俺のお気に入り。
天羽くんにとっても気に入る店になるといいんだけど…。
( 話しながらカフェの扉を開き、扉に付いていた鈴の音がすると店長であろう初老の男性がこちらを見て穏やかに微笑み「どうぞ」と奥の席を見る。それに合わせて奥の席へと歩みを進めるとソファに腰を落として )
( / お任せ下さい!唯織くんをいじめるのは心苦しいですが笑 )
なんだろ、初めて来たけどすごく落ち着きます。
( ここに訪れたのは確かに初めてなのだが、なぜだか昔から知っているかのような安心感を与えてくれる落ち着きある空間にほっと心が安らぎ。こちらも奥の席へと進むと向かい側の席へと腰を下ろして。)
(/とても助かります!遠慮なくチクチクいじめてやってください笑)
ほんと?なら良かった。
コーヒーは食後にゆっくり飲むとして…オススメはやっぱりオムライスかな。
( どうやら店を気に入ってくれたみたいで安堵の笑みを洩らす。ハンバーグやオムライス、ナポリタン等色々あるメニュー表を相手側に広げて見せるも自分の中ではオムライス一択で )
( / ありがとうございます!ではチクチクさせてもらいます笑 )
じゃあ、オムライスにします!
( 他のメニューに目移りしてしまいながらも、相手がすすめるオムライスで決まりだなと頷けば、食後にはコーヒーを注文して。学校の近くということもあり1人でも来れそうだと分かるといい隠れ家を見つけたような感じでなんだかまた嬉しくなり。)
先生はここ、よく来るんですか?
(/他になにか決めておくことありますか??したいことなどありましたら何でも言ってくださいね!)
ん、よく来るよ。
なんなら学校に行く前に結構な頻度で来てるな。朝飲むコーヒーが凄く美味しくて、煙草も吸える所だから小説を読みながら喫煙しつつコーヒーを…ってちょっとおじさん過ぎるかな?
( 同じ注文をすれば相手の問いかけに答える。寝坊した時以外はここで朝の始まりを迎える事が多く、それを話すが客観的に見て自分の習慣に少し古臭さを感じてしまうと苦笑いして )
( / ありがとうございます!今のところは大丈夫です!
また何か思いついたりイベントを起こしたくなったら相談しますね! )
なんかいいですね、朝にこういうところ来れるの。俺も休みの日とかに来てみようかな。
( 学校に来る前ここによく来ると言う相手に、素敵な習慣だなと羨ましく思い。自分もさすがに制服で来るのは、と思うので休みの日にでも訪れてみようかな、なんて決めたことを口に出して。しばらくしてはいい匂いが漂い始めお腹がより空いて)
(/よろしくお願いします!)
(/上げておきます。11月に入ったので、私の方も仕事が忙しく中々顔を出せないことが多いです。また合間を見て暇があるときでいいのでお返事いただければ幸いです!決して無理をせず、気持ちに余裕のある時で構いませんので。お身体を大事にして下さいね。)
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