匿名 2023-09-07 21:36:05 |
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とっさに答える、夢ではなんて答えたっけ、、、
、、、間違えたかもしれない、こんな接触してくる相手が友人、何て回答を求めてるはずがない、もっと別の答えを求めてる
「ふふ、そうです、貴女の口から友人といってもらえるなんて嬉しいなぁ、、」
そういうコイツの目は笑っちゃいない
「でも、、、本当にそれだけですか?」
俺の手を握る相手の手にあらんばかりの力を込められる、ギリギリと骨がきしむ
「い"っっ、!!!おいっ、、!!」
折られる、そう咄嗟に距離をとるため手を振り払おうとしても振り払えない、無駄なところに力使うなよ!!!!!
「ねぇノエル君。僕は貴女が好きなんです、あいしてるんです、だからノエル君にも、僕を好きになってほしいんです」
コイツァ危険だ、本能が警鐘をならしまくる、分かってるよこいつが正気じゃないことくらい、でも手が微動だにしてくれないの
「貴女にとって僕は友人ですか?それ以上でもそれ以下でもないんですか?」
頬に手を伸ばされる
「、、、ねぇ、僕のものになってくださいよ、ノエル君」
。、、ヤバい、なにがヤバイって?全部さ、捕まったら終わる、そう思うと足が出た、相手の腹に蹴りを入れその隙に抜け出す、
階段をかけ上がり二階へ、しかしこの家はそう広くない、自分の部屋に鍵をかけて、窓から飛び降りた、今寝間着だとか裸足だとか気にしてる場合じゃない
(あぁ。でも、、武器とってくるべきだったかも)
鍛えてるため腕には自信がある、だが戦闘経験をつんだ男に敵うと思うほど自惚れていない、
この状況を相手が読んでいたら空からも捜索出来る様にしてあるだろう、無闇に動けば見つかる、近い森に駆け込んで必死に息を殺す、空からの捜索を見つからないようにするためには息を殺すしかない、ただただひっそりと、じっとしているしかない
(悪夢だ、、、)
腕にくっきりとついた手形のアザに恐怖が這い上がってくる、そういえば、夢を見た、それも悪夢、この状況ととても酷似したーーー、、、
(あれ?夢だと俺。、このあとどうなるんだっけ?)
ガサッ、
「っっ!!?」
「見ぃつけた、」
口角をあげたホープが俺と目が合うとゆっくりと目を細めた、逃げようと立ち上がるがその前に腕を捕まれ木に押し付けられる、背中の固い感触には覚えがあり背筋が凍る
(そうだ、俺は、、、)
このあと、、、
「逃げるなんてひどいですね、、、そんなに僕のものになるのが嫌ですか?それとも、、、照れてます?照れてるだけなら嬉しいんですけど」
、、、逃げられなかったんだ、腰が抜けてまともに立てずズルズルと木を支えにして座り込む、それにあわせてホープも片膝をつく、体の横に手をおかれ絶望が広がる、
「ノエル君、、、」
ホープの顔が近づく、何をしようとしてるかわからないほど鈍いつもりはない、焦点があわないほど近くにホープのかおがある、唇に一瞬柔らかい感覚がしてホープが身を離す、わずかに頬を染めたホープと目が合う
「ノエル君、逃げませんでしたね、やっぱり照れてたんですか、、僕達、両想いだったんですね、嬉しいなぁ、、」
嬉しそうに頬を撫で愛しげに目を細めるホープは俺が知ってるホープじゃなかった。目頭が熱い、
「これで貴女は僕のものですね、」
。、、俺は逃げられなかったんだ、
嬉しそうに笑うホープのこえが木霊する。もう一度口を塞ごうと近づいてくるホープの顔は涙でにじんで全く見えなかった。口に柔らかい触感がした途端、俺の意識は暗転した
、、、瞼の裏が眩しい、セラがおこしに来たのだろうか?ゆっくりと目を開くとカーテンが開け放たれ日光がさしこんでいた
(まぶしっ、、、)
もう一度目を閉じようとすると頬に何か触れる、撫でられているのだろうか、
「起きてください、ノエル君」
聞き覚えのある声に急激に意識が覚醒する、
(何だ。なんだ、?これ、、、?!)
この情景を俺はしっている、さっき夢で見たばかりだからだ
(、、夢?)
、、、本当に?
あんなにリアルなものが?
あの恐怖が?
(また繰り返されるのか、?)
全身から冷や汗が吹き出す、早鐘のように心臓がなる、たった今見ていたものと同じならこのあとは、、、
「おはようございます、ノエル君、いい天気ですよ?」
、、、ホープにかおを覗き込まれる、
繰り返されるこれは、、、
(夢か?真か?)
>37続き
76:名無し
つーかまじもんのイケメンじゃん、美女じゃん、え?なに、しかもキーボードいっぽん打ちとかこれ何て言うイケメン??
77:希
推しが今日もかわi
78:名無し
お、誤送信か?
79:雷
碧を希の職場に向かわせただけだ、たぶんついたんだろう
80:雪
止められなかったぜ、、、
81:巫女
雪。。お姉ちゃんだもん、しょうがないよ、、、
82:雷
「希がかたまって動かない、」だそうだ、
つ【通信機をもってつんつんと希の頬をつついてる碧の図】
写真は希の部下から
83:名無し
雷様www
かわいいなこれ
84:巫女
お姉ちゃんがはっちゃけだしてる、、、雪がんばれ
85:雪
んな無茶な、、、
86:名無し
つーかずっと思ってたけど部下雷様に従順すぎん?
87:雪
おま、勇者か、?!
88:雷
(武力を用いて)お願いしたまでだ
89:名無し
怖っ
90:名無し
91:名無し
92:名無し
それより希×碧はないのか?
93:名無し
こいつさっきまでのを無かったことに、!!!だがしかし同意
94:名無し
精神衛生上正しい判断だ。そして希碧寄越せ
95:巫女
お姉ちゃん、、、あぁ、希君×碧?うーん。飴玉のおはなしとか?
96:雪
聞いてるこっちが甘くて死にそうなるよな
97:雷
禿同
98:巫女
禿同
99:名無し
見事なまでの同意
100:希
>96~98何処がですか?!!僕はただ風邪っぽかった彼にハッカアメあげただけです!!!
百げと
101:巫女
百おめ、そのあとの会話が問題なんだよ
102:雷
つ【希と碧の会話録】
103:名無し
いちゃつき方ナチュラルすぎる
104:名無し
アイス食べれなくなっちゃう糖分量。、、
105:守護者
保存した
105:名無し
あまぁ、、、
106:名無し
これで付き合ってないの世の中間違ってるよ!!!!
107:雪
>>106、本当にな、
って、うん、???
108:巫女
なんかいたね?
109:雷
ちょっと殺してくる
110:碧
すとっぷ!!さすがに殺すのはアウト!!
111:巫女
もしかしなくてもみんなの宿敵碧を苛めた張本人の師匠だろうね
つ【守護者スペック】
碧の狩りの師、渋さの無駄遣い、碧苛めた許さない、利用したあげくポイ捨てした、許さない、許さない
112:名無し
111おめ、思った以上に怒ってらっしゃる
113:名無し
碧愛されてるし、、、半分小動物だし
114:名無し
イケメンだもの、というか碧は性格もいいらしいし
115:巫女
らしいじゃなくて、いいんだよ、性格、すっごいいいこ
116:雪
禿同
117:雷
あんな仕打ちされてもなお師の事すら案じれるアイツのメンタルはダイヤかなんかか??
118:巫女
もしかしたらタングステンを死ぬほど熱したのかも
119:希
ナンデノエルクンガココニイルンデスカヒェッッ
120:雪
めっちゃ動揺してやがるぅwwwwwww
121:希
うっさいですよこの猪突猛進猪野郎が
122:雷
ビックリするくらい貶したな
123:巫女
希君お疲れ様……
124:雪
酷くね、????
125:希
うっさいですね正当ですよせいt
126:名無し
お?希どした??
127:雷
希×碧だな、現在進行形で部下に通話して見てるが
128:名無し
え?実況キボンヌ
129:守護者
ノエルに触るなど貴様らにそんな資格は無いだろうが…何処に居てでも殺して差し上げようじゃないか、ノエルをな
130:雷
喧嘩なら買うぞカイアス
131:巫女
コテの意味……お姉ちゃん手伝うよ
132:名無し
もしかして:殺したい系ヤンデレ
133:雪
もしかしなくても:殺したい系ヤンデレ
おれもてつだいます!義姉さん!
134:名無し
それより実況はよ!!!!はよっ!!
135:雷
あ、そうだったな、実況しておくからそこの夫婦、カイアスは頼んだ
136:巫女
分かったよお姉ちゃん!
137:雪
うぃっす!
138:雷
それではお楽しみ実況タイムと行こう
139:名無し
FOOOOO!!!
140:雷
部下との通話一部始終
希「ノッノエル君??!!どうしてここに?!」
碧「なんかライトニングが『少しアカデミアにいってこい、ホープがお前に言いたいことがある』って言われたから」
希「why?!!!」
碧「I Don't khow」
希「言いたいことなんて……な、無いことはない、ですが……」
碧「何?」
希「えっと……その……いや、僕はノエル君のことが…」
141:名無し
なんでそこで切るんだァァァァア!!!
142:名無し
コテハンの意味wwww
>141禿同、雷のおにちくぅぅぅう!!!
143:雷
おちつけ、少し位待て!!
希「あー……えっと……その、愛、しているというかなんというか………」
碧「………へ?」
希「あ"ーッッぃやっぱ取り消し!!!取り消しでおねがいしま……す……?」
碧「ほ、本当、か?」
希「……へ??」
碧「………ありがと、ホープ」
希「……ま、マジです、か???」
碧「う、煩いっ!!!あんまり聞くな!!!」
希「えぇっ??!ちょっ、ちょっとノエル君??!!」
リ ア 充 爆 発 し ろ
144:名無し
wwwwwwwwwwwwwwwww
145:名無し
尊いって思ってたらラストぉwwww
146:巫女
え?やっとくっついたの?!というか今までくっついてなかったの?!
147:守護者
148:雪
おい守護者しんでんだけど?!
149:雷
いいんじゃないか?
150:名無し
mjk………お幸せに~!!
151:碧
終われ!
end
『飴玉』ホプ→ノエ
「くしゅんっ!……」
かわいらしいくしゃみが響く、隣の愛しい少年からだ。
「どうしました?ノエル君、風邪ですか?」
「否定、ちょっと喉がいたいだけ」
それが風邪なんじゃないですかね、という言葉をどうせ言っても納得しないだろうから飲み込んでそっと声をかける
「休んだ方が良いですよ?」
まぁどうせ拒否してくるだろうけれど、分かっていても言ってしまうのだ
「却下、大丈夫だから」
予想通りの返答に苦笑し妥協案を出した
「はぁ……どうせそういうと思ってました、代わりにこれを食べててくださいね?」
ビニールに包まれているビー玉のような青色のありきたりなのど飴だ、スースーして人の好みは別れるだろうが有無は言わせず押し付ける、
「透明がかった青い……球体?食べられるのか?」
少し疑わしげな目線を向けている彼が微笑ましくて笑顔で見つつ美しい青色の瞳を見つめる
「えぇ。これは飴の一種でのど飴と言うんですよ、喉によくて痛みや咳などに効果があります」
相手がおれないことは重々承知だ、ならばサポートに回らねば、迷惑をかけてばかりじゃ居られないから
「ふーん……綺麗だな、これ、ありがと!」
「いえいえ、此方もグラビトンコアやカオスクリスタルの件でお世話になってますから、」
「…そっか、了解」
此方の意思を汲み取ってくれたのか余計な事は言わず笑顔で感謝を告げてくれる相手にひどく心が楽になった、やっぱりお世話になりっぱなしだ、そのまま彼が飴を口に含む、そうすれば困惑したように目を瞬かせた
「っ?!なんかっ、これスースーするっ、?!!」
そういえばハッカははじめてか、凄く困った顔をした彼に軽く解説を入れる
「それはハッカが入っていてすーすーするんです、涼しげでしょう?」
悪戯が成功したようにクスリと笑う、わざとじゃなかったが新鮮な反応が見れたのでよしとしよう
「納得、でもそういうのははやめにいえよな」
彼もクスクスと楽しそうにわざとらしく注意してくる、軽い冗談を言い合えるこの時間は酷く暖かくて優しくて
___大好きだ、ずっと続けばいいのに、そう願ってしまった
「………約束、絶対俺、カイアスにかつから、アンタも頑張って、」
あの飴と同じ、キラキラとした真っ直ぐなまだ幼い瞳を向けてくる、あぁ、敵わないなぁ、僕はふかくそうおもった、少し目を伏せて彼の言葉を胸に刻み混む、ゆっくりと彼の顔を見つめて静かに返事をした
「……えぇ、そうですね、きっと、きっとあらがって見せましょう?」
「勿論」
青い青い飴玉が濡れて溶けてしまわぬように、濁らぬように、側で彼の願いを支えて行けたらな、そう強く決意した
end
『翡翠』FFLR ノエル君のみ ホプノエ
路地裏に赤黒い鮮血と鉄の香りが巻き散った、これで何人目だろうか?20を越えた時点でもう数えるのはやめた、悪人をこうして殺めるのはもう慣れた筈なのに未だに躊躇ってしまう、罪のない市民が私利私欲の為に殺されるくらいだったら先に悪人を殺す方がいい、そう分かっていても奪えば奪うほど手は赤く染まり重くなっていく気がしていた、もう、500年も生きて諦めてる筈なのに、
「…………俺は、何がしたかったんだっけ、」
思わずぽつりと一人血塗れた路地裏で呟いた、あぁ、意味のない問答だ、そう振りきって歩き出そうとした、そんなとき翡翠色が目に入った、飴だ、包装紙をそっと破り口に含めば懐かしい涼しさが口に広がった、あの優しい記憶と同じ味だ、つうっ、と頬に一筋の水滴が流れた、そのまま決壊したダムの様にぼろぼろと流れ出る、無意識のうちに口からこぼれたのは
「何をっ……望んでたんだよっ、!!返してっ……くれっ、!!!」
嗚咽に混じった声で、あの時の優しさを、暖かさを、もう届かない愛しい記憶を欲する様に手を伸ばした、儚い光で幻想だとしても、すがっていたかっただけだ
________壊れた幼い心は。暖かい希望に触れて絶望を知った、
「希望を持つことが、絶望の始まりじゃないか……なぁ?"ホープ"」
end
『結局生きやすいのは』
ノエル君のIQのおはなし、頭がいいから馬鹿を演じるノエル君
「___で、こうなるんです、わかりましたか?ノエル君」
「否定、全くわかんない………」
「えぇ……」
「ホープ君…私が変わろうか、?これでも先生だし……」
今日はノエル君の勉強会を開いた、彼は滅び行く世界でまともな勉強はできていないだろうから旅の息抜きもかねて教えていた………が、いかんせん普段の巧みな交渉術や頭のよさはどこへやら、物覚えが非常に悪かった。セラさんにバトンタッチしようか、何て思っていればノエル君が苦笑し声をあげた
「やっぱり時間の無駄じゃないか?勉強、嫌いじゃないけど俺、頭悪いみたいだし、」
「え?でも……」
「大丈夫だから」
それだけいって彼は「アイテム買ってくる」と出掛けていってしまった
「………彼、あたまはいいはずですよね?」
「かなり切れる頭だよ、?実際ノエルの話術や計算で切り抜けた事もあったしね、フレイムフォッシルとかみたいにオリジナリティ溢れるセンスもあるから閃きもあるし」
「はぁ……って、あれ、?」
部下からの通信がなりひびき渋々とってよくよく耳を傾けてみればノエル君の声もした
[…ば……なふり、らくじゃ……」
バカなふりも、楽じゃない、?僕の耳には確かにそう聞こえた
「今、ノエル君……」
[主任?]
「あ、あぁ悪い、何でもない……」
思わずぼっとして呟いてしまった、そっと連絡を切ったあとセラさんに向き直る
「………聞こえましたか?ノエル君の本音」
「嘘、?!なんかいってたの?!」
「微かにいってました、録音があるので……えっと、ここです」
繰り返し問題の台詞を再生すればセラさんは「え、?」と小さく呟いた、
「………やっぱり、ノエルは理解しててあんな態度を取ってたの、?」
「計算で動いてることはまちがいない……でしょうね」
問題はなぜ僕達にまで演技をするのか、彼はいつも表面を取り繕って明るく演じていたが少なくとも前よりも減った筈なのに、
「……直接、聞いてみます!!」
「ホープ君?!」
バタンと扉を開けて無線の位置と声の大きさから彼の位置はある程度割り出せる、街中でとんでもなく人が多いことを計算には入れてなかったが彼はその美貌と服装から自然と目線を集めるため問題にはならなかった
「っ、ノエル君!!!」
「あ、ホープ!どうしたんだ?そんな息せききって、」
"いつも通り"な"明るく素直"な彼がそこにいた、根は純粋で素直なのはまちがいないがだからこそ傷付きやすい、自分を無意識に誤魔化してる事が良く伺えた
「君はっ……どうして馬鹿な振りをっ……演技を続けるんですか?!!」
「………質問、なんの話?」
「誤魔化すな!!!!」
「ッ!!!!?」
流石の彼も荒い口調で言われた言葉には驚いたらしい、周りの人だかりも増えている、鬱陶しい、そう思って彼の手をぱしんっとひったくってセラさんの待つアカデミーまで歩を進めた
「もう誤魔化すのはやめてください、で、どうしてですか?」
「……いきやすいだろ?」
「は、?」
「っぷ……あっははっ!!!だってそうだろ?馬鹿っていうレッテルがあれば皆いつか見捨てる、一人で回りを巻き込まず生きていける!……一人になっても気付かないまま生きていけるだろ、?」
「ノ、エル君……」
ノエル君のただただ悲痛な心情がはきだされる、笑って答えていたのに最後は声が震えきっていた、結局、彼は痛みを誤魔化すため、そして周りから見離されるため、結局彼が一番自分を見捨てている考えだった、だから彼は「ばかなふりも楽じゃない」……「痛みをごまかすふりも楽じゃない」なんて呟いてしまったのだろう
『甘いパンケーキと燻るバター』現パロ(ライノエは前世(原作)覚えている)
「ねむ、」
静かな1人の部屋で声が響く、寂しい、そう強く思うのを誤魔化す為の言葉だった。優しい希望の彼が帰って来るまでの時間はいつも長く感じるが今日はもっと長く感じた、寒い風に指先の温度が下がる。同じ様に心も冷えゆく感じがしていた。少し暗い夕焼けの空を眺めていれば藍色の瞳に橙が混ざり合った。しん、とした部屋に自分が溶けていってしまいそうだった。橙から深い瑠璃色…紫に移り変わる景色は淡く水彩を混ぜている様だった、
「……アイツみたい」
前世で彼の師をしていたアイツの髪色を感じる色だった、思わず一枚だけ写真を撮って黙っていたがふと寂しさを紛らわせる為にライトニングに電話を掛けた
「……あ、なぁ、ライトニング、今暇か?」
[?、あぁ、暇だ、私は自営業だから融通は効くしな]
「ありがと、アンタ以外には“昔の事”話せないしな」
[……あぁ。そうだな]
何かを察してかは知らないが優しい声になっていた、昔のセラとの冒険、ホープとふざけて楽しんだ日々、ライトニングとの約束、様々な昔話をして笑い合った
[……所で何の用だったんだ?ノエル、]
「あぁ……ちょっと、空を見ててさ」
今じゃ暗い闇に浸かっている空を眺めながらつぶやく、ライトニングの声がまた響く
「空?今は暗闇だが」
「……そ。でも電話掛ける前はさ、綺麗だったんだよ」
そう呟き先程とった写真を送った、
[……成程、つまりお前はこの空を見て寂しくなったかカイアスにを思い出したか……そんな所か、]
「はは……そ、」
核心をつかれて思わず苦笑し肯定した
[成程な、まだホープは帰って来ない時間だから1人きりだ、と]
「そうそう、だからなんか……誰かの声を聞きたかったし、昔の話、したかったから」
寒い部屋も誰かと話していれば普段よりずっと暖かく美しい時間に感じた、前世じゃ有り得なかった時間が幸せだった
「あ、ドアの音……帰ってきたっぽい、それじゃあな、ライトニング、ありがと」
[あぁ、わかった、それじゃあ]
「ただいま帰りましたよ~ノエル君!」
パッと電話を切ってドアのほうへ駆け寄る、優しい声で帰ってきた合図があった、
「おかえり、ホープ」
「あれ、なんか嬉しそうですね?」
「ちょっとライトニングと昔話を、な」
「へぇ?」
たわいない会話に思わず口元かふっと緩んだ、軽く過去をぼかせば察して深掘りはしなかった、正直学校終わりからホープを待つ時間が昔を一番思い出すな、なんてふんわりと思った口には出さないが
「そういえば部屋、暗いですね、電気つけなかったんですか?」
「あぁ、結構長い間電話してたからさ、」
「へぇ……」
いつの間にか空にはきらきらと星と月が瞬いていた、冬空の澄んだ空気が酷く心地良い、ひとりぼっちだった時と違って凄く幸せを噛み締めていた。景色は綺麗だった、アンタと出会う前よりもずっとずっと、
「そういえばノエル君、お土産を買ったんですけど……パンケーキです、食べませんか?」
「ぱんけえき…?」
優しい声で知らないものの名前を出されて首を傾げた、その時ホープがそっとリビングに案内する、白い簡素な箱を机の上に置きフォークとナイフを取りに行っていた、俺は飲み物を用意していた、用意が終わればそっとホープが白い箱をそっと開ける、その時甘さとバターの香ばしい香りが鼻を燻った、あまり嗅いだ事のない香りに目を瞬かせているとホープがクスクスと笑って椅子に座った、ノエル君もお座り下さいと言われ素直に座る、
「蜂蜜とバターをかけると美味しいですよ、でもまぁまず、何もかけずにどうぞ」「了解、いただきます…」
一口食べれば優しい甘さとふわふわの食感が口に広がった
「美味しい……」
「ふふっ、それはよかったです、1時間も並んだんですよ?」
「へぇ……」
だから遅かったのか、という言葉をパンケーキと一緒に飲み込んだ、寂しい、何て言える訳がなくて、ホープも一口食べて「あ、本当だ、」と呟く様子を眺めながらパンケーキを食べた。甘くて美味しいが少しだけ、本当に少しだけ胸がきゅっとした、
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