掲示板ファンさん 2023-08-25 23:22:35 |
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【柏葉 立夏】
ゆっくりと息を吸い、吐き出す。精神を集中させて、夜道にじっと目を凝らすと微かに警告音が聞こえてきた。パトカーのサイレンよりもずっと静かで、頭の中に直接聞こえてくる奇妙な音。
「ありがとう、天使様。できれば聞きたくはなかったけど」
危険が迫っているという知らせに、ますます嫌な予感が高まっていく。だが、ここで引き返すわけにはいかない。警告音に導かれるまま進んでいくと、公園に辿り着いた。時間は午後7時を過ぎた頃。
さすがに、夜の公園で遊んでいる子どもなど一人もいなかった。かと言って、大人の姿も見当たらない。公園の敷地内に足を踏み入れ、すべり台とブランコの前を通り過ぎる。数少ない街灯の明かりを頼りに、公園の中央へと向かっていく。広場のような開けた場所まで近づくと、警告音がより強く響いた。音は次第に無機質な声へと変わる。
『哀れな獣』
『殺せ』
『殺せ』
『殺せ』
「蓮!」
天使のお告げを遮るようにして彼の名を叫ぶ。すると、誰もいないはずの広場に黒い霧が立ち込め始めた。
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