メビウス 2023-07-08 06:38:01 |
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よぉ。遅くなっちまった。会議が長引いて。
メビウスいるかー?
(/スレ建てありがとうございます!これからよろしくお願いします。)
(お互い名前も職業も知らない…という状態から徐々に発展していく関係性、というものを考えておりましたので、出来ればこちらの方向で進めさせていただけると幸いです。此方のロル形式ですが、長~/心理描写多用 となります。勿論長さの調節は可能ですので、遠慮なく仰ってください)
( 仕事を手際よくこなし気が付くと時計の針は昼休憩を指し示す12時。デスクの椅子から立ち上がり、足早に仕事場を離れると向かうのは最近よく行くあの喫煙所。奥まった所にあり目立たないかと思いきや、利用する人もいるようで。そこへつくなり、いつも見かける彼の姿が見えないことに僅かに残念に思いつつも、胸ポケットからライターとセブンスターのパッケージを取り出す。1本口に銜えると、そっと先端に火をつけ、そこから立ち上がる煙をぼーっと眺めてみる。特に意味もないこの時間が最近は落ち着く。)
……はー。
(/了解しました。よろしくお願いします。)
…あ。
(コンビニでいつもの昼食─300円の弁当を買って食べ終わり、食後の一服でもしようか、とふと思い立った。見るからに安っぽい、ピンクの百円ライターとメビウスの箱を片手に、もう片方の手はくしゃくしゃのレシートと共にポケットへ押し込んだまま、この世界で唯一の安息所ー雑居ビルと企業ビルの間に肩身狭く挟まれた隙間、その片隅にぽつんと立つ、静かな喫煙所へ向かう。いつものようにクロックスを履いた足を踏み入れようとした時、喫煙所の中の人影に気づいて僅かに声を洩らす。それは普段よく見る、こんな場所に態々やって来る物好きな人─だらしないスウェット上下ではなく、きちんとスーツを着込んで、窮屈そうなネクタイを締め、タトゥーもピアスも見た限りは見当たらない、しっかりとした革靴を履いた、自分とは正反対の世界で生きているのだろう、…自分には眩しくて仕方ない、と思わせる人物。そんなことをふと思ってしまい、一瞬入口で入るのを躊躇ってから、周囲をそれとなく見回すとため息を漏らし、できるだけ背筋を丸め、瞳を伏せ気味に、足音を殺して喫煙所の中へ入ると入口近くで箱から煙草を一本抜き取る。ライターで火を点け、煙を口から緩やかに吐き出しながらその人物へ声を掛ける。)
…あの、どうも。最近…よくいらしてますよね。
(こちらこそ、宜しくお願い致します)
( 暫くして喫煙所に現れた人物。最近ここで一服していると必ずと言っていい程鉢合わせる相手。スウェットにクロックス。どこか気だるげなその様子には、自分とは違う世界に住んでいる住人のようだ、なんて思う。窮屈なネクタイに手をかけ僅かに緩めていると、まさか向こうから声がかかるなんて。目線をそちらに向け、口を開く。自分のことを認識してくれていたとは…。確かに最近になってこの喫煙所を見つけ来るようになったわけだが、きっと相手は自分より前からここを愛用していたに違いない。そう思うと、もしかしたら秘密の場所を自分が横取りしてしまったようで申し訳ない気持ちにもなる。)
あぁ、いつもお会いしますね。最近ここ気に入ってて。
…もしかして、人いるの苦手だったりします?
…ああ、いえ…そういう訳では、無いんですが。
(矢張りこんな外見では、変な印象を与えるらしいということが理解できた。相手に妙に気を遣わせてしまったらしく、申し訳無さそうに眉を細めながら、謝罪の意を込めて軽く頭を下げる。この喫煙所に来ているのを咎めたい訳ではなく、ただ、わざわざこんな片隅の喫煙所に来ている理由が気になっただけ。そう伝えたいと考えているのに、自分の、ピアスホールが二つほど開いた、血色の悪い唇はろくにその後の言葉を紡げない。気まずい沈黙の時間の間、メビウスとセブンスターの煙が二つ、狭い喫煙所内で緩やかに立ち昇っていた。暫くぼんやりとそれを眺めていた後、ようやく動いた唇を叱咤激励し、微笑を浮かべながら─傍から見ればピアスの所為で多少不気味ではあるが─先程言えなかった言葉を紡ぎ出す)
…どうして、態々こんな奥まったところの喫煙所にいらっしゃるのか…と思っただけ、ですよ。
あー…、仕事場にも喫煙所はあるんですけどね。
仕事場だと一息つけなくて。近くにいい所ないかなって探してたらここに行き着いた訳です。
( 沈黙が流れるのは嫌いじゃないが、なにか気に触るようなことを言ってしまっただろうか。そんなことを思いながら、自分から立ち上っていく煙をじーっと眺め、時折隣の彼に視線を移して。沈黙を破ろうかとしたとき、彼から微笑みとともに出てきた言葉。たしかにこんな目立たない場所に自分のような会社員はこないだろう。社内にだって喫煙所はある。しかしどうも居心地が悪いのだ。休憩中だというのに、何が楽しくて仕事の話をしなくてはならないのか。そう思い近くを散策していたところで見つけたこの喫煙所。自分にとっては最高の休憩場所だ。)
…ええ。良い所ですよね、ここ。
(勘違いも甚だしいのは分かっているのだが、まるで自分を褒められたような気がして、無意識の内に目を細めて楽しげに笑っていた。不思議なことに、眼の前の彼に自分のテリトリーを侵害されたというような感情はなく、寧ろ同志が増えたとでも云ったような─そんな、嬉しい感情が湧いている。それよりも今の情報によると、彼はどうやら何処かに勤めているらしい。きちんとしたスーツの身なりから考えて、最低限一般企業だろう。改めて自分の格好を見つめ直すと、上下グレーのだらしないスウェットに黒いクロックス。その上ピアスまみれ。こんな格好では良くて元ヤン、悪くて派手なニートが関の山だろう。彼との差におもわず自虐的な笑いが鼻から漏れて)
…不躾ですが、何のお仕事を?
ははっ、仲間ですね。
─え?あぁ、ここから2軒先にある企業で働いてる会社員ですよ。自分で言うのもなんですけど、一応若いなりに出世してるほうでして。それなりの役職についてるんですけど、風当たりも強いんですよね。
( なんだか少し彼と打ち解けたような気持ちになると、仕事について聞かれて、苦笑混じりに答える。ここから2軒先にある企業といえば恐らく名前を言わなくても分かってもらえる程度には有名な上場企業。一応務めている部署の中では若いなりに上の役職についている。それには理由もあるのだが、それ故に周囲からの反感もかいやすい。なんだかこんなところまで話すつもりもなかったが、彼には何でも話せてしまいそうな勢いだ。眼鏡をクイッとあげる仕草をすると、彼についても聞きたいと思い尋ねてみて。)
夜お仕事してる方ですか?
いえ、昼間によく会うのでなんとなく。
…ああ、あそこですか?…凄いですね。
(彼の仕事の話を聞き、ぼんやりと相槌を打つ。が、心の中は更に突き放されたような気分になる。自分ですら名前を聞いたことがあるような上場企業の役職持ちの彼と、何をしているのか分からないであろう自分だが、続く話から分かるところでは、彼も彼なりに色々苦労しているらしい。─自分にはあまり縁のない話だが─そうこうしている内に短くなってきたメビウスを灰皿に押し付け、新しいのを一本出しかけたところで、自分に話が飛んできた。何とも話し難いが、仕事の話を最初に振ったのは自分だ。メビウスに火を点けて煙を吸い込み、目を細め、口を開く)
…まあ、そんなところです。
…まだ若いですよね?
俺、26歳なんですけどいくつですか?
( 仕事に関しては濁されてしまった。行きずりの相手に特に深追いをする必要もないので、へぇとだけ頷いてみる。タバコを1本吸い終えると、何をするでもなくただ壁によりかかり相手を眺める。自分と同じか、もしくは若いか…外見からは年齢が読み取れないが、どうだろうか。セブンスターの箱に手をかけもう一本取り出して口に銜える。そして年齢について聞いてみて。)
…今年で24、ですよ。
(銜え煙草のまま、彼と同じように─ただ、彼より少々だらしなく崩れた姿勢で─自分側の喫煙所の壁に凭れかかり、そう口に出す。これで自分は晴れて、彼の中で「自分より年下の、職業は何をしているのか分からない、スウェットにクロックスのだらしない外見をした、喫煙所に良く来る人間」という存在になった訳だ。唇にだけ薄く笑みを浮かべつつ、メビウスの煙を口からゆったりと吐き出す。─矢張り、この喫煙所の空気はひどく落ち着く。態々来る物好きな人間は自分と、彼しかいない。その上ビルの隙間に挟まれているものだから、喧騒や鬱陶しい煙とも引き離されている─そんなことをぼんやり思いながら、どこを見るでもなく喫煙所の中に視線を投げていて)
あー、なんとなくそう(年下)かと思ってた。
敬語使うのも面倒くさいし、よかったらお互い敬語なしで。どうだ?
( 年齢を聞くと、自分ももちろん若いのだがそれより2つ若い彼には納得して。そうと分かると敬語で話しているのも窮屈になり、お互い休憩をしにここに来ているはずだし、敬語なんてものはなしにしようと提案を。その方が仕事のことなんかを忘れることができる。2本目の煙草に火を付けるべく胸元からZIPPOを取り出し火をつけて、再び立ち上った煙を見れば。自分もそうだが相手も中々なヘビースモーカーなのかもしれない。こうやって煙を眺めているのも苦ではないし。なんて思いながら肺へと煙を送り込んでは吐き出す。)
…ん、いい…よ。
(普段から敬語しか喋っていないものだから、矢張り敬語以外を喋っていると、どうにも落ち着かない。気を抜くとうっかり戻りそうになるのを抑え、慣れない口調で彼に答える。無意識に耳のピアスへ手を遣り、ピアス同士の擦れる音が自分の耳元で微かに鳴った。何とも言えない気まずさを紛らわせるようにまだ吸い始めたばかりのメビウスを灰皿に押し付け、新しく一本抜き出して火を点け、行儀の悪い銜え煙草で自身の手元に目線を落とし)
…こういう、口調は…あんまり慣れない、かな。普段…ずっと敬語、だから。
あー…いや、悪い。
慣れてないなら敬語でも別に構わねぇ。
( 許可を貰うもどうにも慣れていなさそうな彼の様子が面白かったのか、少しだけ笑って。自分は敬語に戻るつもりは無いが、彼に関してはそちらの方が良ければ自分は気にしないと伝える。ふとスマートウォッチの通知に目を移せば、どうやら部下が自分のことを探しているような文章に少しだけ眉をひそめて。)
…休憩時間くらいゆっくりさせてくれよな。
どうやらもう行かねぇとだわ。
…そうですか…いってらっしゃい。
(相手に無理をするな、という旨を言われれば安心したように普段通りの敬語に戻り、どうやら仕事らしい彼にひらりと片手を振る。またピアスに手を触れ、一番目立つ、右耳を這う蛇型のそれに白く細い指を添えた。いつも来ているというのに、今まで存在を忘れていた、備え付けの小さなパイプ椅子に腰掛け、スウェットの尻ポケットから携帯を取り出してメッセージアプリの通知を見る。友人なのか何なのか、取り敢えずは何件か連絡が来ているようで、その内のいくつかに返信を返すとまた尻ポケットに戻して)
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