匿名さん 2023-05-24 18:59:57 |
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(息抜き程度にと思い入部を決めた"旅行愛好会"という名のサークル。今、新入生歓迎会で挨拶代わりの自己紹介が行われているが、正直、自己紹介は、何を言えば良いのかわからないから嫌いだ…と思っていたが、案外手短に終わらせてる人達もいて安心した。)
……えーっと、建築科1年の高槻遥です。よろしくお願い…
え?彼女?出身校?…え?なに?えっ、ちょ、そんないっぺんに訊かれてもっ、………
(自分の番がきて立ち上がる。名前を言って一言挨拶…その程度でいいならと、接客用の笑みを作り同じように自己紹介をするも、何故か女先輩たちからの質問攻めにあう。野次も飛び交い始める。怠っ……。
何とか部長にその場を静めてもらうも、そのまま座るのは気が引けるので、最初と2つ目の質問に答える。)
えっと、じゃあ2つほど…彼女はいません。出身校は、隣県なので言ってもわからないかと…
あ、でも、幼少期は、この地域周辺に住んでたみたいなんで…
居る気はしないですけど、もし俺のこと覚えてるよっていう人が居たら声かけて下さい
以上です、よろしくお願いします……
(/お待たせしました!こんな感じで大丈夫でしょうか…?)
…え。
( 聞き覚えのある名前に思わずハッと顔を上げると、先程のイケメンが質問攻めにあっている。まさか、幼少期仲の良かったあの「遥くん」なのか。はたまた同姓同名なのか。しかし元々ここに住んでいたということは、その確率は極めて低いことが分かる。
暫くして宴会も中盤に差し掛かったところで、御手洗へ立ち上がると、先程の彼が丁度御手洗に続く廊下にいて、聞くなら今がチャンスかとおずおずと話しかけ。)
……あの、高槻くん。
私、城戸美月っていうんだけど。もしかして小さいとき一緒に遊んでた、遥くん?であってる?
(/とても分かりやすいロルありがとうございます!以後また何かあれば背後で相談して行けたらと思いますので、一旦ここで背後は消えたいと思います!それではよろしくお願いします/蹴可)
ん?……………え、……。
(名前を呼ばれ振り返る。自分と同じく自己紹介をしていた新入生の女の子だ。何だろう?と話しを聞いていれば、自信のない様子ではあるが、自分と幼少期一緒に遊んでたと言う。思いがけない話に加え、まさか、本当にそんな人物がこの場に居るとは思いもしていなかった為、答えに戸惑う。
自己紹介では、あんなことを言ったが、幼少期の記憶は、正直そこまで鮮明に覚えていない。それでも記憶を辿っていけば、確かに良く遊んでいた女の子が一人だけ居たのを思い出す。「みっちゃん」当時は、そう呼んでいた。ただ、その子は、周りの大人も見間違うほどボーイッシュな子だった。なぜ?その子の兄弟に、お兄さんが二人いたのを思い出す。お兄さんたちは、その子を「みつき」と呼んでいた。
そこまで思い出せば、その女の子を重ねるように目の前の彼女を見つめる。面影は、なくもない。自分も自信が無い。謝罪の言葉を告げてから幾つか訊ねてみる。)
…………っと、間違ってたら、ごめんね?
当時、髪型ショートヘアくらいで、男の子っぽい格好してた?
あと…上にお兄さん二人いたりする?
(/了解です!)
はは…、そうそう。
よく男の子に間違えられてた。
うん、2人いるよ。
( 話しかけたもののやはりぴんとこない顔の彼。そりゃそうだよな、遠い昔の記憶だもんなーなんて思っていると、自分の幼少期の事を聞かれ、苦笑混じりに答える。たしかに昔は男の子と間違われてたし、なんなら男の子にまじって遊んでいたくらい。そして後者の質問も、ぴったりとあてはまる。)
え、…マジで、あの「みっちゃん」なの?
(彼女の返答に思わず昔の呼び名を口にしてしまう。大方、彼女は間違いなく「みっちゃん」だ。しかし、十数年以上経った今、こんな奇跡的な再会があるだろうか?
信じ難い気持ちの方が勝れば、今の自分からは想像がつきにくい、知っている人は極わずか、それも自分と近しい人しか知り得ない事を彼女に訊いてみる。)
ごめん、もう一つだけ質問…。
その一緒に遊んでた男の子って、よく他の子から女の子みたいな名前で変って言われたり、女の子みたいな容姿をバカにされて、その度に泣くような泣き虫な子だった?
…?うん。
男子から色々言われて泣いてたよね。あのときは私の方が男っぽくて、体もほかの男子より大きくて…、友だちの遥くんがそんなふうに言われてるのが腹が立ったから、その度に撃退してたけど。
( 「みっちゃん」なんて、彼以外の人から呼ばれたことは無い。懐かしい響きにくすぐったさを感じると、未だに自分が彼の知る「みっちゃん」なのかを探るように、昔の話を持ち出してきた相手には、まあ確かにこんな所で再会するだなんて信じ難いだろうなと思いながら答え。過去によく自分の傍らで泣いていた友だち。今思えば面影はあまり感じられないが、あの頃の遥くんもすごく綺麗な顔立ちをしていた。幼さと相俟って女の子っぽく見えていたのだろうが。今でもあの頃のことを思い出すとむっとしてしまい。過去に彼をバカにしていたやつらに、今目の前にいる彼を突き出してやりたいと思う。)
人の名前や容姿をばかにするなんて、酷い話だよ。
……はは、…その顔…みっちゃんだ……
(ここまで互いの記憶が一致していれば疑いようが無い。なにより、昔はもっと簡単でストレートな言葉だったが、いじめっ子に対して怒る顔が、正に自分が記憶している彼女そのものだった。自然と笑みが溢れ、目の前の彼女を抱きしめる。)
男先輩A『お?なんだ、なんだぁ?イケメン新入生君、もう彼女誕生かぁ~?笑』
男先輩B『え、マジか?!やっぱ、イケメンは彼女出来んの早ぇなぁ~笑』
あはは、違いますよ。感動の再会ってやつです
つか、先輩たちトイレ長過ぎ!結構、待ってたんすけど
(男性用トイレから出て来た、同サークル先輩2人にその場を目撃され揶揄われる。彼女を抱きしめたまま愛想笑いでスマートに交わせば、先輩たちが通り過ぎて行くのを待つ。座敷に戻ったのを確認すれば、そっと様子を伺いながら彼女から離れ謝罪。)
……っと、ごめん…。嬉しさのあまり、ついハグしちゃった……
……!!!
( 感動の再会、綻んだ彼の嬉しそうな表情はあの頃の少年の笑みと同じでほっとしていたのもつかの間。ぐっと抱き締められる感覚に何が起きたのか全く理解ができず。聞こえてくる先輩の声で、自分が抱きしめられていることにようやっと気づけば、心臓はうるさいほど音を立てて。先輩の足音が遠のき、解放されると恥ずかしさで頬を赤く染める。きっと今自分は相当情けない顔をしているに違いない。)
びっくりした……っ。
……ごめん、…………嫌いなった?
(彼女の反応に自分の仕出かしたことを大いに反省。せっかく、こうやって再び会えたのに…もっと話しがしたいのに…気不味くなるのは嫌だ…。そう思えば、彼女の顔を覗き込み訊ねる。眉尻を下げ弱々しい声音、まるで幼少期の自分に戻ったみたいだ。)
ならないよ…。
それより!そろそろ戻ろう?
( 彼の仕草に思わずきゅんとしてしまうと、先程のことはきにしていないと伝えて。そんなこと嘘に決まっているのに。さすがにこれ以上ここにいるのはまずいのでは、と戻る提案をして。ただでさえさっき先輩たちに抱擁シーンを目撃されてしまった所。2人で戻ったら何か言われないだろうか、なんて少し心配をして。)
!…っ、……よかった……
(今度は、喜びのあまり抱きつきそうになるも自重。…この癖なんとかしないとな…と、苦い顔で安堵の言葉を零す。
その場の雰囲気にいたたまれなくなったのか、彼女が話題を変える。同時に一つの疑問が生まれる。)
…みっちゃん、俺と話すためだけにコッチ来たの?
……、御手洗行くんだった。
でも、名前聞いたときから話しかけようとは思ってた。だってさっき知ってる人いたら声掛けてって言ってたでしょ?
( その場から離れようとして、彼の質問に少し間をあけて。そういえば、自分は御手洗に向かう途中だったと思い出すと困ったように笑って。しかし、ここで彼と話すことが出来なくてもどこかで彼には声をかけようと思っていた。先程自己紹介で、彼が声をかけて欲しいと言っていたから。)
はは、…?…………うん、言った…。
あ~…先輩たちに囲まれてたし、話しかけづらかったよね?
ねぇ、…トイレから戻ったら隣り空けとく…いっぱい話そ?
(彼女の返答に"やっぱり"と笑みを零す。
話の流れで、そのままトイレに向かうかと思いきや、話しが続けば僅かに首を傾げる。
言葉の真意はわからないが、彼女が話しかけようとしてくれていたのは確か。そこで、先程までの自分の状況を思い返し苦笑。…もっと早く捌けさせとけば良かった…。歓迎会は、中盤。話す時間は、まだある。優しく彼女に笑みを向け、約束を取り付ける。)
う、うん。じゃあ、後で。
( ここで会話は終わってしまうのか、なんて少し寂しい気持ちになっていたところで、彼からのお誘い。嬉しくないわけがないが、周りの目は気になるところ。しかしそれより彼と話したい気持ちの方が大きく、頷くと後でと、少し急ぎ足で御手洗へ。
それからどきどきしながら再びみんなの元へ戻ると、たしかに空いている彼の隣。本当に行ってもいいのだろうか、なんて少し躊躇って。)
やった、絶対となり来てよー?
(彼女の背を見送りながら呼びかけるよう告げれば、自分もトイレへ。
座敷に戻ると彼女の姿はなく、先程まで自分が座っていた席には誰かが座っている状況。
取り敢えず、店員に新しく2組分の箸と取り皿、おしぼりを貰い、座っている人が少ないテーブルへ着席。そんなことをしていれば、彼女が戻ってくるのが見え笑顔で手招き。)
みっちゃん、こっち、早くおいでー?
お待たせ。
てか、もう先輩たちとかと話さなくてもよかったの?
( 彼がこちらに気づき手を振る。周囲の視線は自分の方へ。彼目的でサークルに入った女子からすれば、「なんだあの女」と言った感じだろう。言葉にはしないがひしひしとそれが伝わり思わず引きつってしまうが、約束をした手前行かない訳にも行かない。彼の隣に腰を下ろすと、先程の先輩はもういいのかと尋ねて。)
うん、もう相手し終わったから大丈夫だよ?
…っていうか、あの人たちと居たら永遠と質問攻めにあうし…
俺、飲み食いしに来たのに、まともに食えてなくて超腹減ってるんだよね…
あ、それでね、それを見た部長が「高槻…後で好きなもん、いっぱい頼んでいいぞ…苦笑」って言ってくれて…
だから、食べたいの好きに頼んじゃお?
(変なことを訊いてくるなぁ…と少し首を傾げながら笑顔で答えれば、メニュー手に取り愚痴を告げ。
歓迎会中盤までの一連の出来事を話し終えれば、彼女にも見えるよう互いの間でメニューを開き満面の笑み向け。)
ならいいけど。
…好きな物って言われると悩んじゃうよね。なににしようかな…。
( 相手の愚痴を聞くと、くすくすと笑ってほっとして。自分と相手の間に開かれたメニューを眺めると、何を頼んでもいいと言われると悩んでしまうのが自分で。じっとメニューを見て、目に止まっただし巻き玉子を指さして。)
だし巻き玉子、食べたい。遥くんは?
ねぇ~……はは、だし巻き玉子被った。
そしたら、あとは…唐揚げとかは、まだここのテーブルの残ってるから貰うとして…
あ、焼き鳥5種串盛りとかどう?…あと、俺米食べたい…炒飯、そば飯、ピラフ、ガパオライス…
みっちゃん、この4つのなかならどれ食べたい?
(彼女と頼みたい物が被れば笑みを零し、テーブルに残ってる物とメニューを見比べては無いものを指差し選択、彼女に問いかけ。)
串いいね。
……んー、炒飯かな。
あと、私烏龍茶頼む。
( 串盛りも美味しそうだと、頷き。彼から提示されたお米系にはすこしなやんでから炒飯を選択する。ついでに飲み物も頼もうとドリンクメニューを見て。
ふと、彼がこっちに戻ってきたということは今はアパートにでもかりて住んでいるのだろうか、なんて疑問がわき。)
遥くんは、ひとり暮らししてるの?
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